JP3618981B2 - トロリ線摩耗検出方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、トロリ線に内蔵した検知線を利用してトロリ線の摩耗を検出する方法に係り、特に、検知線の断線を検出できるようにしたトロリ線摩耗検出方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図3、図4を用いて従来技術を説明する。
【0003】
図3に示されるように、楕円で囲んで示したトロリ線1は、トロリ線本体2の内部にこのトロリ線本体2とは電気的に絶縁された1本の検知線3を内蔵することにより構成されている。このトロリ線本体2の始端(図の左手)には、トロリ線電源9が接続されている。また、この始端側にはトロリ線の摩耗検出を行う検出装置10が設けられており、検出装置10内では、トロリ線本体2と検知線3との間に接続される信号源6により信号電圧Vが印加されている。トロリ線本体2及び検知線3の終端はそれぞれ開放されている。
【0004】
今、摩耗点5でトロリ線本体2が検知線3の内蔵位置まで摩耗し、検知線3の絶縁被覆が破れ、トロリ線本体2と検知線3とが接触抵抗4により抵抗値Rcで電気的に接触すると、検知線3には次式の値Iを持つ検出電流7が流れる。
【0005】
I=V/(Rt・X+Rk・X+Rc)
Rt:トロリ線本体2の単位長当りの抵抗値
Rk:検知線3の単位長当りの抵抗値
X:始端から摩耗点5までの距離8の値
検出電流7が流れたときには、摩耗有りと判定し、
Rc<<Rk・X
Rt・X<<Rk・X
とすると、
X=V/(I・Rk)
となり、検出装置10を設けた始端から摩耗点5までの距離(摩耗位置)が特定できる。
【0006】
また、図4に示されるように、楕円で囲んで示したトロリ線1は、トロリ線本体2の内部に2本の検知線13,14を内蔵することにより構成されている。このトロリ線本体2の始端(図の左手)には、トロリ線電源9が接続されている。また、この始端側にはトロリ線の摩耗検出を行う検出装置10が設けられており、検出装置10内では、トロリ線本体2と両検知線13,14との間に接続される信号源6によりそれぞれ信号電圧Vが印加されている。トロリ線本体2の終端は両検知線13,14から開放されているが、両検知線13,14の終端15は相互に接続されている。
【0007】
今、摩耗点5でトロリ線本体2が検知線の内蔵位置まで摩耗し、片方の検知線13の絶縁被覆が破れ、トロリ線本体2と検知線13とが電気的に接触したとする。このとき始端から摩耗点5までのトロリ線本体2の抵抗17の抵抗値はRt・Xとなる。また、トロリ線本体2と検知線13との接触抵抗4の抵抗値をRc、接触した方の検知線13の始端から摩耗点5までの抵抗18の抵抗値をR2、残りの検知線14の始端から終端15経由での摩耗点5までの抵抗19の抵抗値をR1とする。両検知線13,14には値I2,I1を持つ検出電流11,12が流れる。I1,I2,R1,R2の関係式は、
I1・R1=I2・R2 (1)
となる。
【0008】
上記式(1)は、接触抵抗4の抵抗値Rc、トロリ線本体2の抵抗17の抵抗値Rtに依存しないことになる。両検知線13,14の抵抗が均一で単位長当りの抵抗値をRk、始端から摩耗点5までの距離8の値をX、始端から終端までのトロリ線全長16の値をLとすると、
R1=Rk(2L−X)
R2=Rk・X
となる。 (2)
これらの関係式(1)、(2)から
X=(2L・I1/I2)/(1+I1/I2) (3)
となり、検出電流12,11の値の比により、始端から摩耗点5までの距離(摩耗位置)8が特定できる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
従来技術では、摩耗点5でトロリ線本体2が検知線の内蔵位置まで摩耗してトロリ線本体2と検知線とが電気的に接触した時に流れる電流の値I又はI1,I2によりトロリ線の摩耗の有無及び摩耗位置を検出している。しかし、検知線が断線した場合、前記の検出電流が流れなくなり、摩耗が無い状態と検知線が断線した状態との区別ができないため、摩耗検出が正確にできなくなる。
【0010】
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、検知線の断線を検出できるようにしたトロリ線摩耗検出方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、トロリ線に2本の検知線を内蔵させ、これらの検知線の終端を相互に接続し、両検知線の始端とトロリ線との間に電圧を印加し、これらの検知線に電流が流れればトロリ線の摩耗と判定すると共に双方の検知線の電流比から摩耗位置を特定するトロリ線摩耗検出方法において、一方の検知線の一端とトロリ線の一端との間に検知線断線検出スイッチを接続し、この検知線断線検出スイッチを閉じた時に、検知線に電流が流れなければ検知線の断線と判定するものである。
【0012】
摩耗検出時には上記検知線断線検出スイッチは開いておき、断線検出時に上記検知線断線検出スイッチを閉じてもよい。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を添付図面に基づいて詳述する。
【0014】
図1、図2に示されるように、楕円で囲んで示したトロリ線1は、トロリ線本体2の内部に2本の検知線13,14を内蔵することにより構成されている。このトロリ線本体2の始端(図の左手)には、トロリ線電源9が接続されている。また、この始端側にはトロリ線の摩耗検出を行う検出装置10が設けられており、検出装置10内では、トロリ線本体2と両検知線13,14との間に接続される信号源6によりそれぞれ信号電圧Vが印加されている。トロリ線本体2の終端は両検知線13,14から開放されているが、両検知線13,14の終端15は相互に接続されている。
【0015】
本実施形態では、検出装置10内において、信号源6のプラス側が両検知線13,14に接続され、信号源6のマイナス側がトロリ線本体2に接続されている。一方の検知線13の始端近傍と信号源6のマイナス側のトロリ線本体2との間には、検知線断線検出用のスイッチ(以下、断線検出スイッチ)21が接続されている。また、この断線検出スイッチ21の終端側近傍のトロリ線1、即ち信号源6のマイナス側とトロリ線本体2との間には、このトロリ線を遮断する摩耗接触検出スイッチ20が挿入されている。この摩耗接触検出スイッチ20は、摩耗接触の検出、即ち、摩耗点5でトロリ線本体2が検知線の内蔵位置まで摩耗し、検知線の絶縁被覆が破れ、トロリ線本体2と検知線とが電気的に接触したことを検出する際に閉じて使用されるものである。
【0016】
さて、図1に示されるように、摩耗点5でトロリ線本体2が検知線の内蔵位置まで摩耗し、片方の検知線13の絶縁被覆が破れ、トロリ線本体2と検知線13とが電気的に接触したとする。ここで、検出装置10は、摩耗接触の検出のために摩耗接触検出スイッチ20を閉じる。断線検出スイッチ21は開いておく。もし、トロリ線1が正常(トロリ線本体2が両検知線13,14と非接触)な場合、検出電流は流れない。しかし、摩耗点5でトロリ線本体2と検知線13とが電気的に接触すると、両検知線13,14には値I2,I1を持つ検出電流11,12が流れる。従って、検出装置10は、図4で説明した場合と同様に、摩耗有りと判定し、さらに検出電流12,11の値の比により摩耗位置を特定する。
【0017】
次に、図2で検知線の断線検出を説明する。
【0018】
図2に示されるように、断線地点22で片方の検知線13が断線したものとする。検出装置10は、検知線の断線検出を行うときには、摩耗接触検出スイッチ20を開き、断線検出スイッチ21を閉じる。もし、トロリ線1が正常(両検知線13,14が断線していない)な場合、断線検出スイッチ21が閉じられたことにより、両検知線13,14にはそれぞれ断線検出スイッチ21を介して検知電流11,12が流れる。しかし、断線地点22で片方の検知線13が断線すると、断線検出スイッチ21が検知線13の始端近傍にあるので、この断線検出スイッチ21を介して検知線13に検知電流11が流れるが、検知線14は断線地点22において断線検出スイッチ21から遮断されているので検知電流12は流れない。これにより検知電流11のみが流れ、検知電流12は流れない。即ち、I2≠0、I1=0となる。そこで、検出装置10は、検知線の断線と判定する。
【0019】
【発明の効果】
本発明は次の如き優れた効果を発揮する。
【0020】
(1)検知線の断線が検出できるので、摩耗が無い状態と検知線が断線した状態とが明確に区別され、摩耗検出が正確にできるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のトロリ線摩耗検出方法を実施する回路の回路図である。
【図2】図1の回路の検知線断線検出時の回路図である。
【図3】従来技術のトロリ線摩耗検出方法の回路図である。
【図4】従来技術のトロリ線摩耗検出方法の回路図である。
【符号の説明】
1 トロリ線
2 トロリ線本体
6 信号源
13,14 検知線
20 摩耗接触検出スイッチ
21 検知線断線検出スイッチ
Claims (2)
- トロリ線に2本の検知線を内蔵させ、これらの検知線の終端を相互に接続し、両検知線の始端とトロリ線との間に電圧を印加し、これらの検知線に電流が流れればトロリ線の摩耗と判定すると共に双方の検知線の電流比から摩耗位置を特定するトロリ線摩耗検出方法において、一方の検知線の一端とトロリ線の一端との間に検知線断線検出スイッチを接続し、この検知線断線検出スイッチを閉じた時に、検知線に電流が流れなければ検知線の断線と判定することを特徴とするトロリ線摩耗検出方法。
- 摩耗検出時には上記検知線断線検出スイッチは開いておき、断線検出時に上記検知線断線検出スイッチを閉じることを特徴とする請求項1記載のトロリ線摩耗検出方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31376997A JP3618981B2 (ja) | 1997-11-14 | 1997-11-14 | トロリ線摩耗検出方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31376997A JP3618981B2 (ja) | 1997-11-14 | 1997-11-14 | トロリ線摩耗検出方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11148802A JPH11148802A (ja) | 1999-06-02 |
JP3618981B2 true JP3618981B2 (ja) | 2005-02-09 |
Family
ID=18045312
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31376997A Expired - Fee Related JP3618981B2 (ja) | 1997-11-14 | 1997-11-14 | トロリ線摩耗検出方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3618981B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101738418B1 (ko) | 2017-03-30 | 2017-05-22 | 주식회사 삼흥테크놀리지 | 다이싱 장치의 스핀들 위치 영점설정을 위한 조기 안전 경보 시스템 및 그 방법 |
-
1997
- 1997-11-14 JP JP31376997A patent/JP3618981B2/ja not_active Expired - Fee Related
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KR101738418B1 (ko) | 2017-03-30 | 2017-05-22 | 주식회사 삼흥테크놀리지 | 다이싱 장치의 스핀들 위치 영점설정을 위한 조기 안전 경보 시스템 및 그 방법 |
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JPH11148802A (ja) | 1999-06-02 |
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