JP3618980B2 - 電気的キャリッジ接続手段および該接続手段を備えた記録装置 - Google Patents

電気的キャリッジ接続手段および該接続手段を備えた記録装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録媒体に文字や画像を形成する記録装置に関し、特に記録装置本体側の電装系とキャリッジ上の電装系とを、電気的に接続する電気的キャリッジ接続手段および該接続手段を備えた記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、記録装置は、副走査方向と呼ばれる方向に記録媒体を搬送する。記録ヘッドを搭載したキャリッジを、この副走査方向と垂直な方向である主走査方向と呼ばれる方向に、往路復路に走査させることで全領域に記録が行われる。記録装置の記録ヘッドを走査させるためのキャリッジは、記録装置本体側の電装系とキャリッジ上の電装系とを電気的に繋ぐフレキシブルケーブルで電気的に接続される構成となっている。フレキシブルケーブルには、目的に応じて、一般的にフレキシブルフラットケーブル(以下FFC)やフレキシブルプリンテッドサーキット(以下FPC)が使用される。
【0003】
図5は従来例の記録装置の全体構成を示す斜視図であり、図6は従来例の記録装置のキャリッジが記録媒体幅分反対の端部に移動した状態を示す部分斜視図であり、図7は従来例の記録装置の記録スタンバイ状態の模式的部分上面図、図8は従来例の記録装置のキャリッジが記録媒体幅分反対の端部に移動した状態を示す模式的部分上面図、図9は従来例の記録装置の記録スタンバイ状態のフレキシブルケーブルの傷のダメージを示す模式的部分上面図、図10は従来例の記録装置のキャリッジ移動中のフレキシブルケーブルの傷のダメージを示す模式的部分上面図、図11は従来例の記録装置の補強フイルムを有するフレキシブルケーブルの記録スタンバイ状態を示す模式的部分上面図、図12は従来例の記録装置の補強フイルムを有するフレキシブルケーブルのキャリッジ移動中の状態を示す模式的部分上面図である。
【0004】
図中符号51は記録装置本体、52はキャリッジ、53は記録ヘッド、54はフレキシブルケーブル、54a、54bはフレキシブルケーブルの屈曲部、54cはフレキシブルケーブルの本体側端部、55は補強フィルム、55a、55bは補強フイルムの屈曲部、56は副走査紙送り機構、57はケーブル押さえ部材、58は記録装置のシャーシ、59は記録装置の外装を示している。
【0005】
記録装置本体51側の電装系は、シャーシ58の後ろに配置されここでは見えない。記録装置本体51側の電装系からシャーシ58の手前側に出てきたフレキシブルケーブル54は、ケーブル押さえ57によりシャーシ58の表面に一部を固定されている。そしてフレキシブルケーブル54の反対の端部は、キャリッジ52に固定されている。図6にキャリッジと、キャリッジ上の電装系と記録装置本体側の電装系とを電気的に繋ぐフレキシブルケーブルの構成が示されている。図7から図8は、図5、図6のA視方向から見たフレキシブルケーブル54の動きを示した模式図である。図7は記録スタンバイ状態を示しており、フレキシブルケーブル54は、54a部で最小屈曲半径を持ち、その反力でシャーシ58に押し当てられている。図5はこの状態の斜視図である。また図8は、記録媒体幅分反対の端部にキャリッジ52が移動した状態を示している。この状態の構成を部分拡大した斜視図が、図6である。この場合、最小屈曲半径は54bになり、その反力でフレキシブルケーブル54は記録装置前方に大きく飛び出す。通常はこの範囲の繰り返しが、フレキシブルケーブル54の運動範囲である。
【0006】
キャリッジが移動する場合、反転の衝撃や弛み等によって、フレキシブルケーブル54は、シャーシ58やキャリッジ52に衝突する。この衝突は一回一回は大したことではないが、数百万回も往復しなければならない最近の仕様では、無視できないよれや傷のダメージをフレキシブルケーブル54に与える。その結果、フレキシブルケーブル54には図9に示したように、54bの位置によれや傷のダメージが残る。このダメージが大きい場合、たとえば傷であれば電気的断線を誘発し、たとえばよれであれば、シャーシ58からの浮き上がりが大きくなりキャリッジ52が移動してきた場合、フレキシブルケーブル54の54b部を図10に示すように引っかけてしまう。こうなるとフレキシブルケーブル54は、記録装置内で暴れ、他の機構に絡まったり、キャリッジ52を止めてしまうことが考えられる。傷の場合もフレキシブルケーブル54とキャリッジ52の間の摩擦抵抗が大きくなり、フレキシブルケーブル54の54b部をめくりあげる。後はよれてしまった場合と同じである。
【0007】
特にFFCは、基本的に導線の束であるため、よれや癖がつきやすいくこの傾向は、顕著である。またFPCも表面のカバーフィルムの厚みを厚くすれば解決しそうなものだが、実際は屈曲を繰り返すためフレキシブルケーブル自身が強いこしを持つ多層構造(張り合わせ構造)ゆえ、フィルム間の剥離現象が起こる。このためFPCは、ある程度薄くこしの弱いものでなければならない。
【0008】
この相反する問題の解決策として、フレキシブルケーブル表面に薄い補強フィルムをあてがい、一緒に屈曲させることで、そのよれや、傷を防止する構造がよく用いられている。
【0009】
図11にその構造を示す。図中符号55は補強フィルムである。(実際は、フレキシブルケーブル54と補強フィルム55は、補強フィルム55の反力でフレキシブルケーブル54の表面に押し当てられているが、この図および後掲の図ではわかりやすくするためあえて接触させていない)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら最近、記録装置の使用頻度は高まる一方で、さらなる耐久性、つまり補強フィルムの厚みが必要になってきている。また印字範囲が広いものの需要が増大し、フレキシブルケーブル自身長いものが必要になり、その自重によるたわみを押さえるため強い反力、つまり補強フィルムのこしが必要になってきた。
【0011】
しかし補強フィルムを単純に厚くこしの強いものにすると、屈曲状態での放置(特に高温放置)でクリープし、図12の補強フィルム55の55a部にて不可逆性の曲げ変形を起こし、極端な場合その変形をほぼ保ったままキャリッジ52と共に移動し、補強フィルム55の55b部を凸形状に持ち上げようとする力が発生する。この補強フィルム55の55a部を変形させている力が、補強フィルム55の55bを変形させまいとする力より勝った場合、図12に示すように補強フィルム55の55b部をシャーシ58より持ち上げてしまう。このような状態に補強フィルム55およびフレキシブルケーブル54がなったら、補強フィルム55およびフレキシブルケーブル54は記録装置内であばれ、他の機構に絡まったり、キャリッジ52を止めてしまうことが考えられる。
【0012】
本発明の目的は、最小屈曲部でのよれや傷のダメージを防止し、かつ不可逆性の曲げ変形を生じない補強フイルムを備えた電気的キャリッジ接続手段を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の電気的キャリッジ接続手段は、
記録装置本体側の電装系と、搭載した記録ヘッドを記録媒体搬送方向に対し交差する方向に搬送するキャリッジ上の電装系とを電気的に接続する記録装置の電気的キャリッジ接続手段であって、電気的キャリッジ接続手段は、記録装置本体側の電装系とキャリッジ上の電装系とを電気的に接続するフレキシブルケーブルと、そのフレキシブルケーブルの表面に沿って配設されそのフレキシブルケーブルと共に屈曲しそのフレキシブルケーブルの張りを補助するように形成されたフレキシブルフラットケーブルカバーの形態の補強フイルムとで構成され、その補強フイルムはフレキシブルケーブルの長手方向に幅が変化しており、最小屈曲半径部の幅はその他の部分の幅よりも狭い
【0014】
小屈曲半径部の幅とその他の部分の幅の間が連続的に変化していることが好ましく、最小屈曲半径部においてフレキシブルケーブルの幅よりも狭く、かつその他の部分の幅がフレキシブルケーブルの幅よりも広く、両部分の間が連続的に変化していることがより好ましい。
【0015】
電源断状態のキャリッジ位置における補強フイルムの最小屈曲半径部の幅を狭くしてもよく、記録スタンバイ状態のキャリッジ位置における補強フイルムの最小屈曲半径部の幅を狭くしてもよく、記録ヘッド交換およびインクタンク交換位置のいずれかのキャリッジ位置における補強フイルムの最小屈曲半径部の幅を狭くしてもよい。
【0016】
また、記録装置本体側に突起が設けられ、補強フイルムにはキャリッジが移動時に突起と係合してそのフイルムのそのキャリッジ進行方向前方の屈曲部の曲がりを防ぎ、キャリッジが更に移動してその屈曲部を通過した後に突起から離脱する係合部が設けられていてもよい。
【0017】
さらに、補強フイルムが単層で構成され、材質がポリイミドやPBTを含む難燃性材料であることが好ましい。
【0018】
本発明の記録装置は、
電気的キャリッジ接続手段として上述の電気的キャリッジ接続手段を備える。
【0019】
休止期間中にクリープを起こしやすい屈曲部の補強フイルムの幅を狭くしてあるので、仮にクリープが発生しても他の部分よりもこしが弱いので他の部分を持ち上げるようなことがない。
【0020】
記録装置本体と補強フイルムとの間に、一時的な係止機構を設けることにより、補強フイルムに傷が発生しこしが弱くなった場合でも干渉のおそれのある位置で補強フイルムを保持できるので補強フイルムとキャリッジとの間のトラブルを防止できる。
【0021】
補強フイルムを単層で難燃性の材料で構成することにより層間の剥離が防止でき、耐久性と難燃性が両立できる。
【0022】
【本発明の実施の形態】
先ず本発明の第1の実施の形態の記録装置と補強フイルムを備えた電気的キャリッジ接続手段の構造を説明する。本発明の記録装置は記録媒体に文字や画像を形成する記録装置であり、記録媒体を副走査方向に移動させる記録媒体送り機構と、記録媒体に記録を行う記録ヘッドを主走査方向に往復走査させるためのキャリッジと、これらの制御機構と、これらを内装する記録装置本体とシャーシや外装から構成され、本発明の補強フイルムを備えた電気的キャリッジ接続手段を有する。記録媒体に文字や画像を形成する記録装置には種々の方式のものがあるが、従来より微小インク液滴を吐出させて記録を行うインクジェット記録装置が知られている。この装置は他の装置に比べ、高速記録が可能、カラー化が容易、普通紙はもちろんのこと布等に記録が可能、騒音が小さい、および記録の品質が良い等といった利点を有している。一般にインクジェット記録装置の記録ヘッドはインクを吐出する1から2000個程度の数の吐出口を有している。このように記録媒体に記録を行う方法としてはインクジェット方式が最も知られているが、本発明の電気的キャリッジ接続手段はインクジェット記録装置に限らず走査用のキャリッジを有する記録装置には広く適用できる。
【0023】
図1は本発明の第1の実施の形態の補強フイルムを備えた電気的キャリッジ接続手段の構造を説明するための記録装置の模式的部分斜視図であり、図2は本発明の第1の実施の形態の記録装置の記録スタンバイ状態の模式的部分上面図である。図中符号11はキャリッジのガイドレール、12はキャリッジ、13は記録ヘッド、14はフレキシブルケーブル、14a、14bはフレキシブルケーブルの屈曲部、14cはフレキシブルケーブルの端部、15は補強フィルム、15a、15bは補強フイルムの屈曲部、17はフレキシブルケーブルをシャーシに固定するケーブル押え部材、18は記録装置の構造材であるシャーシを示している。
【0024】
これらの構成は従来例に記述したものと同様である。従来例と異なるのは、補強フィルム15の記録スタンバイ状態での最小半径部である15aが、15b部に対し幅方向で厚みが変化していることである。この図上では補強フィルム15およびフレキシブルケーブル14はキャリッジ12と分離して描かれているが、これは構成をわかりやすくしたもので実際は、補強フィルム15およびフレキシブルケーブル14はキャリッジ12に電気的に接続されている(図1の矢印方向に接続)。
【0025】
次に補強フィルムの作動状況を図2に示す。キャリッジ12がスタンバイ状態で長期放置された場合、フレキシブルケーブル14および補強フィルム15には若干なりとクリープが発生し、形状変形をする。クリープしていない状況では、キャリッジ12が左側に移動すると前期変形部は、屈曲半径を徐々に大きくしながらその場所を左側に移動させていく。
【0026】
しかしクリープで変形した補強フィルムの屈曲部15aは、変形した形状を保持しようとする力が働くため、キャリッジ12が移動する際の力Flを屈曲部15b部に伝える。この力は、15b部にF2となって伝わり、補強フイルム15の反対端はケーブル押え部材17によりシャーシ18に保持されているため、反力F3を受ける。このF2,F3の力に屈曲部15bの平面であろうとする力F4がまけると、補強フィルム15の15−b部はシャーシ18より前方に飛び出す。しかしこの補強フィルム15は、図1に示すように15a部の幅を細くすることで、クリープによる変形部の屈曲半径保持力が十分小さくなるようになっている。しかも15b部は逆にフレキシブルケーブル14の幅に対して太く構成されているので、平面を保持しようとする力F4は大きくなる。つまり補強フィルム15を電源断状態(放置状態)でもっとも屈曲半径が小さい部分のみ補強フィルム15の幅を細くし、その他の部分を太くするように幅をフレキシブルケーブル14の長さ方向に変化させることにより、補強フィルムを厚くしても長期保存でクリープによる変形を起こしにくく、その結果フレキの巻き込みをおさえ、耐久性を向上できる。
【0027】
即ち最もクリープを発生しやすい屈曲半径部の補強フイルム15の幅を狭くすることによってその他の部分のせり出しを防止することができ、フレキの巻き込みをおさえ、耐久性を向上できる。幅を狭くする屈曲半径部は構造と使用形態により記録スタンバイ状態や、記録ヘッドもしくはインクタンク交換状態のキャリッジ位置における屈曲半径部にしてもよい。また、この目的から狭い部分の幅をフレキシブルケーブルの幅より狭くし、その他をフレキシブルケーブルの幅よりも広くすることが好結果を得やすい。
【0028】
次に本発明の 第2の実施の形態の補強フイルムを備えた電気的キャリッジ接続手段の構造を説明する。図3は本発明の第2の実施の形態の補強フイルムを備えた電気的キャリッジ接続手段の構造を説明するための記録装置の模式的部分斜視図であり、図4は本発明の第2の実施の形態の記録装置の記録スタンバイ状態の模式的部分上面図である。図中符号31はキャリッジのガイドレール、32はキャリッジ、33は記録ヘッド、34はフレキシブルケーブル、34a、34bはフレキシブルケーブルの屈曲部、34cはフレキシブルケーブルの端部、35は補強フィルム、35a、35bは補強フイルムの屈曲部、35cはストッパ孔、36はストッパピン、37はフレキシブルケーブルをシャーシに固定するケーブル押え部材、38は記録装置の構造材であるシャーシを示している。
【0029】
第2の実施の形態の構成はほぼ第1の実施の形態と同様であり、異なるのは、補強フィルム35の一部にストッパー穴35cがあることと、シャーシ38にストッパーピン36が構成されていることである。
【0030】
図4にその作用を示す。基本作用は第1の実施の形態と同じであるが、予期せぬ事故で、万が一フレキケーブル34および補強フィルム35がダメージをうけた場合のみ差がある。第1の実施の形態では、クリープ等で最小屈曲部が変形しても舞い込みを防ぐことが出来たが、ここで予期せぬダメージ(たとえば外部の人間がさわってしまったとか、修理時に癖を付けてしまった等)をフレキケーブル34および補強フィルム35が受けてF4の力が弱まった場合は、クリープ変形による反力に負けて、キャリッジに巻き込むことがあり得る。
【0031】
この第2の実施の形態では、万が一フレキケーブル34および補強フィルム35の屈曲部34bおよび35bがダメージを受けた場合(たとえばここでは折り癖がついた場合)、キャリッジ32が左側に移動するとダメージを受けた部分がまず曲がろうとし、屈曲部35bはシャーシ38から離れ前方に出てくる。すると補強フィルム35は全体に左方向に引っ張られることとなり、ストッパ孔35cも同様に左方向に移動する。ストッパ孔35cが左側に移動すると、シャーシ38に固定されたストッパピン36にストッパ孔35cの孔の内径右端が引っかかる。ここでストッパピン36にストッパ孔35cが引っかかる位置を、屈曲部35bのシャーシ38からの膨らみが、キャリッジ60が補強フイルム35の屈曲部35bに衝突した際でもキャリッジ60に巻き込まれずにF4の力を発生し、離れたシャーシ38に押し戻すような膨らみに押さえられるように配置しておく。
【0032】
フレキシブルケーブルの屈曲部35bは、キャリッジ32の衝突によってシャーシ38方向にある程度戻され、その反作用でストッパ孔35cは、ストッパピン36に対して右方向にずれる。これでストッパー孔35cは、ストッパーピン36に対してフリーになる。この時には、キャリッジ60は記録スタンバイ位置より左側に移動しているので、クリープによる変形部は、すでにシャーシ38より離れており、曲げ半径も大きくなっている。つまりF4に抗する力は大幅に弱まっている。
【0033】
第2の実施の形態によれば、上述したような作用により、万が一屈曲部35bにダメージを受けた場合でもフレキシブルケーブル34と補強フイルム35がキャリッジ32に巻き込まれることを防止できる。
【0034】
またここではダメージを折り癖としたが、補強フィルム35の表面に傷がついた場合や摩擦係数をあげるような汚れがついた場合も、キャリッジ32が接触した際、摩擦抵抗が増大し、F2の力が増大することでF4の力が相対的に減少し、上記と同じ作用になり、この第2の実施の形態で同様の効果をあげることができる。
【0035】
次に本発明の 第3の実施の形態の補強フイルムを備えた電気的キャリッジ接続手段の構造を説明する。上述してきた構成の電気的キャリッジ接続手段の補強フイルムを、ポリイミドやPBT等の単層で難燃性をもった材料で構成したものが、本実施の形態である。電気的キャリッジ接続手段は基本的にキャリッジの電装系と本体の電装系とを電気的に繋ぐという目的なので、発明者は補強フィルムには難燃性が必要と考えている。コストの安いPETフィルムのようなものも難燃性の材料ではあるのだが、消火性の材料を挟み込んだ多層構造である。このような多層構造の材料を厚い補強フィルムに使用した場合、接着力にもよるが層間の剥離をおこし、屈曲耐久性を著しく低下させることが、試験結果から分かっている。よってこの材料をポリイミドやPBT等の単層でも難燃性をもった材料で構成したことによって、耐久性と難燃性を両立することが可能になる。
【0036】
【発明の効果】
以上、本発明によれば、記録装置本体に長手方向でその幅を変化させた補強フィルムをフレキシブルケーブルの表面にあてがいフレキシブルケーブルの取り付け部にて固定したキャリッジの電気的接続手段を設けたことにより、厚くこしの強い補強フィルムを長期保存後や劣悪環境下でもクリープやよれの変形による巻き込みや電気導体の断線などの弊害なく使用することが可能となり、その厚みゆえに限定されていた耐久性を従来よりも大幅に向上することができるという効果がある。
【0037】
また、記録装置本体と補強フイルムとの間に、一時的な係止機構を設けることにより、補強フイルムに傷が発生しこしが弱くなった場合でも干渉のおそれのある位置で補強フイルムを保持できるので補強フイルムとキャリッジとの間のトラブルを防止できるという効果がある。
【0038】
さらに、補強フイルムを単層で難燃性の材料で構成することにより層間の剥離が防止でき、耐久性と難燃性が両立できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の補強フイルムを備えた電気的キャリッジ接続手段の構造を説明するための記録装置の模式的部分斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態の記録装置の記録スタンバイ状態の模式的部分上面図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態の補強フイルムを備えた電気的キャリッジ接続手段の構造を説明するための記録装置の模式的部分斜視図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態の記録装置の記録スタンバイ状態の模式的部分上面図である。
本発明の第1の実施例を説明する図面である。
【図5】従来例の記録装置の全体構成を示す斜視図である。
【図6】従来例の記録装置のキャリッジが記録媒体幅分反対の端部に移動した状態を示す部分斜視図である。
【図7】従来例の記録装置の記録スタンバイ状態の模式的部分上面図である。
【図8】従来例の記録装置のキャリッジが記録媒体幅分反対の端部に移動した状態を示す模式的部分上面図である。
【図9】従来例の記録装置の記録スタンバイ状態のフレキシブルケーブルの傷のダメージを示す模式的部分上面図である。
【図10】従来例の記録装置のキャリッジ移動中のフレキシブルケーブルの傷のダメージを示す模式的部分上面図である。
【図11】従来例の記録装置の補強フイルムを有するフレキシブルケーブルの記録スタンバイ状態を示す模式的部分上面図である。
【図12】従来例の記録装置の補強フイルムを有するフレキシブルケーブルのキャリッジ移動中の状態を示す模式的部分上面図である。
【符号の説明】
11、31、51 キャリッジのガイドレール
12、32、52 キャリッジ
13、33、53 記録ヘッド
14、34、54 フレキシブルケーブル
14a、14b、34a、34b、54a、54b フレキシブルケーブルの屈曲部
14c、34c、54c フレキシブルケーブルの端部
15、35、55 補強フィルム
15a、15b、35a、35b、55a、55b 補強フイルムの屈曲部
17、37、57 ケーブル押え部材
18、38、58 シャーシ
35c ストッパ孔
36 ストッパピン
59 記録装置の外装

Claims (10)

  1. 記録装置本体側の電装系と、搭載した記録ヘッドを記録媒体搬送方向に対し交差する方向に搬送するキャリッジ上の電装系とを電気的に接続する記録装置の電気的キャリッジ接続手段であって、
    前記電気的キャリッジ接続手段は、記録装置本体側の電装系とキャリッジ上の電装系とを電気的に接続するフレキシブルケーブルと、該フレキシブルケーブルの表面に沿って配設され該フレキシブルケーブルと共に屈曲し該フレキシブルケーブルの張りを補助するように形成されたフレキシブルフラットケーブルカバーの形態の補強フイルムとで構成され、該補強フイルムはフレキシブルケーブルの長手方向に幅が変化しており、最小屈曲半径部の幅はその他の部分の幅よりも狭いことを特徴とする電気的キャリッジ接続手段。
  2. 前記最小屈曲半径部の幅とその他の部分の幅の間が連続的に変化している請求項1に記載の電気的キャリッジ接続手段。
  3. 前記補強フイルムの長手方向の幅の変化が、最小屈曲半径部においてフレキシブルケーブルの幅よりも狭く、かつその他の部分の幅がフレキシブルケーブルの幅よりも広く、両部分の間が連続的に変化している請求項1に記載の電気的キャリッジ接続手段。
  4. 電源断状態のキャリッジ位置における前記補強フイルムの最小屈曲半径部の幅を狭くした請求項2または請求項3に記載の電気的キャリッジ接続手段。
  5. 記録スタンバイ状態のキャリッジ位置における前記補強フイルムの最小屈曲半径部の幅を狭くした請求項2または請求項3に記載の電気的キャリッジ接続手段。
  6. 記録ヘッド交換およびインクタンク交換位置のいずれかのキャリッジ位置における前記補強フイルムの最小屈曲半径部の幅を狭くした請求項2または請求項3に記載の電気的キャリッジ接続手段。
  7. 前記記録装置本体側に突起が設けられ、前記補強フイルムには前記キャリッジが移動時に前記突起と係合して該フイルムの該キャリッジ進行方向前方の屈曲部の曲がりを防ぎ、前記キャリッジが更に移動して該屈曲部を通過した後に前記突起から離脱する係合部が設けられている請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の電気的キャリッジ接続手段。
  8. 前記補強フイルムが単層で構成され、材質がポリイミドやPBTを含む難燃性材料である請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の電気的キャリッジ接続手段。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の電気的キャリッジ接続手段を備えたことを特徴とする記録装置。
  10. 記録媒体に対する記録方法がインクジェット方式である請求項9に記載の記録装置。
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