JP3618934B2 - 書換え可能ディスク装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は,書き換え可能な情報記録媒体に情報を記録/再生する際に,記録された情報管理が容易になるようにした書換え可能ディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
書換え可能な情報記録媒体として,CD−Rw(CD−Rewritable:書換え可能ディスク)がある。かかるCD−Rwディスクには,内周から外周に向けて螺旋状のトラックが設けられて,所定の線速度で回転制御されている。
【0003】
かかるトラックは複数のブロックからなり,CD−Rwディスクにおいては,トラックの書き換えが可能になっている。そして,当該トラック情報はトラックの先頭に設けられたPMA(Program Memory Area)に記録されている。なお,トラックが複数ある場合には,PMAが設けられた後に,当該複数のトラックが設けられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら,ユーザデータの書換え等によりトラックの長さを変更する場合には,PMAに記録されたトラック情報を書換える必要があるが当該書換えは高速に行われない問題があった。
【0005】
特に,トラック長が長くなる場合には,次のトラックが壊れるためにPMAからトラック情報を一度抹消しなければならず,かかるPMAの書換えに長時間を要する問題があった。
【0006】
また,トラックを短くした場合には未使用領域が発生して,ディスクの利用率が低下する問題があった。
【0007】
そこで,トラックを管理する管理情報を少なくすることにより,当該トラックの管理を高速に行えるようにすると共に,ディスクの利用効率を高めることが可能なCD−Rwドライブ装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
そこで、請求項1にかかる発明は、複数のブロックからなる少なくとも1以上のトラックが設けられた書換え可能ディスクにレーザ光を照射して情報の記録/再生を行う書換え可能ディスク装置において,
前記各ブロックの情報が記録される管理テーブルを前記書換え可能ディスクのユーザ領域に設定すると共に,ユーザーデータの書換えが行われた際には,当該管理テーブルに前記各ブロックの情報を記録する書込み手段と,前記管理テーブルを管理して,前記書込み手段に前記各ブロックの情報を前記管理テーブルに記録して更新させる管理手段とを有し、
前記管理手段は,前記書換え可能ディスクのトラック情報を記録するプログラムメモリ領域に前記管理テーブルを1つのトラックと見なして前記書込み手段に当該トラック情報を記録させると共に,ユーザデータの記録が行われる前記各ブロック全てを1つのトラックと見なして前記書込み手段に当該トラック情報を記録させることを特徴とする。
【0009】
即ち,書換え可能ディスクのデータ管理を容易に行えるようにすべく,書込み手段により各ブロックの情報を記録する管理テーブルを書換えディスクのユーザ領域に設定する。そして,ユーザデータの書換え等が行われた場合には,管理手段からの指示に基づき書込み手段が管理テーブルにブロック情報を記録して更新する。さらに、管理テーブルを1つのトラックと見なし,またユーザデータが記録される各ブロック全てを1つのトラックと見なして,プログラムメモリ領域に当該2つのトラック位置等のトラック情報を記録することを特徴とする。
【0012】
請求項2にかかる発明は,前記書込み手段は,前記書換え可能ディスクにユーザデータを記録してセッションを閉じる際に,当該書換え可能ディスクの内容の目次が記録される目次領域に前記管理テーブルに記録されている情報から取得したトラック情報のうち,当該管理テーブルをトラックと見なしたときのトラック情報を除いてなるトラック情報を記録することを特徴とする。
【0013】
即ち,セッションを閉じる際に,管理テーブルからトラック情報を取得し,それを目次領域に書込む。この際,目次領域には,管理テーブルをトラックと見なしたときのトラック情報は書込まないようにすることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図に基づき説明する。図1は本実施の形態にかかるCD−Rwドライブ装置の概略構成図である。
【0015】
当該CD−Rwドライブ装置1は,当該CD−Rwドライブ装置1の制御を行うソフトウェアが格納されたROM3,当該ソフトウェアに従いCD−Rwドライブ装置1を動作させる管理手段であるCPU2,CD−Rwドライブ装置1の制御ソフトウェアの作業用メモリとして使用されるRAM4,パソコン等の上位装置8とのインターフェイス(コマンドの送受信)を制御するI/F制御部5,CD−Rwディスク7上のデータの読み書きを制御する書込み手段であるリード/ライト制御部6,ユーザのデータがPMA及び後述する管理テーブルと共に書き込まれるCD−Rwディスク7等を有している。
【0016】
またトラックは,従来の技術でも述べたように,内周から外周に向けて螺旋状に設けられ,1つのトラックは複数のブロックから構成されている。また,PMA,管理テーブル及び各トラックがこの順序で設けられている。
【0017】
当該管理テーブル11には,全てのブロックに対応したブロック情報が書込まれている。なお,ブロック情報は,図2のようにプリギャップ(Pregap)21,ユーザデータ(Data)22,ランアウト(Runout)23,ランイン(Runin)24,リンク(Link)25及び未使用27で構成される。
【0018】
例えば,トラックが3トラックあり,各トラックはn個のデータブロック,m個のプリギャップからなるような場合には,1個のランインと4個のリンク及び2個のランアウトが必要になるので,管理テーブルには全部で3(n+m+7)のブロック情報が書込まれることになる。
【0019】
図2は,かかる管理テーブル11を例示したもので,第1トラックのブロック情報は,プリギャップ21からランアウト23までであり,第2トラックのブロック情報は,ランイン24からランアウト26までである。
【0020】
次に,ユーザデータが記録された場合の,管理テーブル11の更新についての手順を図3を参照して説明する。
【0021】
ステップSa1において,リード/ライト制御部6により上位装置8から指定されたブロックにユーザデータが書き込まれてステップSa2に進む。ステップSa2で,各ブロックに書き込んだユーザデータの情報,即ちブロック情報に基づき管理テーブル11が設定されてステップSa3に進む。
【0022】
そして,ステップSa3でCPU2が,ユーザデータの書き込みにより新たに形成されたトラック長が,当該書込み以前に同一個所に書き込まれていたトラックのトラック長と同じか否かが判断され,同じ場合にはステップSa5に進み,異なる場合にはステップSa4に進む。
【0023】
ステップSa4では,リード/ライト制御部6により管理テーブル11上で使用されなくなったブロックを未使用に設定してステップSa5に進み,管理テーブル11が更新されてデータの書き込みが終了する。
【0024】
以上説明したように,ブロック単位でトラックを管理するので,トラック管理のデータ,即ち管理テーブルが管理するデータ量が非常に小さくなり,当該トラック管理を高速に行うことが可能になる。
【0025】
また,CD−Rwディスクの全ブロックに対する書き込み状態が管理できるので,長さの異なるトラックの書き換えも容易に行え,CD−Rwディスク全体の書き込み状態を即座に把握する事が可能になる。
【0026】
ところで,上述した構成では,トラックの書き換えを行うと,実際にディスクに書かれたトラックと,PMAに書かれたトラック情報が一致しなくなる場合が生じて,アクセスが不可能になる。そこでかかる不具合が発生しないようにした管理テーブル11の設定方法を図4を参照して説明する。
【0027】
ステップSb1において,上位装置8から設定されたユーザ領域のブロック数に相当する管理テーブル11を作成し,ステップSb2でその管理テーブル11を1つのトラックとして,CD−Rwディスク7上のPMAに書き込む。
【0028】
その後,ステップSb3でユーザ領域として使用する全ブロックを1つのトラックとして,PMAに書き込み,ステップSb4で管理テーブル11の各ブロックの情報を未使用27に設定して,当該管理テーブル11を初期化する。
【0029】
従って,PMAには,2つのトラック情報が書き込まれ,かつ,実際にCD−Rwディスクに書かれたトラック情報は,管理テーブル11に書かれているので,実際にCD−Rwディスクに書かれたトラックとPMAに書かれたトラック情報が一致しなくても,トラックへのアクセスを容易に行うことが可能になる。
【0030】
一般に,CD−Rwドライブ装置は,セッションを閉じる際,CD−Rwディスクの内容の目次が記録される目次領域であるTOC(Table Of Contents)に正確なトラック情報を書かなければならない。
【0031】
従って,PMAに書かれたトラック情報をTOCに書くと,当該PMAには管理テーブル11や全ブロックをトラックと見なしたときの情報が記録されているので,実際にCD−Rwディスクに書かれているトラック情報が正確に書かれないことになる。
【0032】
このため,管理テーブルも1つのユーザデータとしてのトラックとして扱われてしまう場合が生じる。そこで,セッションを閉じる際に,トラックの数,各トラックの長さをTOCに書き込むことにより,かかる不都合を防止する。
【0033】
図5は,このようなTOCへの書込み手順を示すフローチャートである。セッションを閉じる際,ステップSc1で管理テーブル11のブロック情報(例えば,図2のプリギャップ21等)から,トラックの数,各トラックの長さを取得して,ステップSc2で当該取得したトラック情報をTOCに書き込む。
【0034】
この時,管理テーブル11が書き込まれているトラックはTOCには書かれない。これにより管理テーブルのトラック情報がTOCに書き込まれるので,実際にディスクに書かれたトラック情報がTOCに書込まれることになる。
【0035】
また,管理テーブルが書かれたトラックの当該トラック情報は,TOCに記録されないので,管理テーブルが書かれたトラックはアクセスされないようになる。
【0036】
【発明の効果】
請求項1にかかる発明によれば,CD−Rwディスクの全ブロックの書き込み状態を少ないデータで管理できるので,長さの異なるトラックの書き換えを容易に行うことが可能になる。
【0037】
また,CD−Rwディスクの全ブロックの書き込み状態が,管理テーブルで管理されるので,当該CD−Rwディスク全体の書き込み状態が即座に把握できる。
【0038】
請求項2にかかる発明によれば,管理テーブルと全ブロックとをそれぞれ1つのトラックと見なして,当該トラック情報がPMAに記録され,かつ,実際にディスクに書かれたトラック情報は,管理テーブルに書かれているので,実際にディスクに書かれたトラックとPMAに書かれたトラック情報が一致しなくても,トラックへのアクセスは容易に行うことができる。
【0039】
請求項3にかかる発明によれば,セッションを閉じる際,管理テーブルに記録されているトラック情報がTOCに書き込まれるので,実際にCD−Rwディスクに書かれたトラック情報がTOCに記録することが可能になる。
【0040】
この時,管理テーブルが記録されているトラックの当該トラック情報がTOCに記録されないようにしたので,管理テーブルが記録されているトラックをアクセスされないようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の説明に適用されるCD−Rwドライブ装置の概略構成図である。
【図2】管理テーブルを説明する図である。
【図3】管理テーブルの更新手順を示すフローチャートである。
【図4】管理テーブルの設定手順を示すフローチャートである。
【図5】セッションを閉じる際のTOCへの書込み手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 CD−Rwドライブ装置
2 CPU
3 ROM
4 RAM
5 I/F制御部
6 リード/ライト制御部
7 CD−Rwディスク
8 上位装置
11 管理テーブル
Claims (2)
- 複数のブロックからなる少なくとも1以上のトラックが設けられた書換え可能ディスクにレーザ光を照射して情報の記録/再生を行う書換え可能ディスク装置において,
前記各ブロックの情報が記録される管理テーブルを前記書換え可能ディスクのユーザ領域に設定すると共に,ユーザーデータの書換えが行われた際には,当該管理テーブルに前記各ブロックの情報を記録する書込み手段と,前記管理テーブルを管理して,前記書込み手段に前記各ブロックの情報を前記管理テーブルに記録して更新させる管理手段とを有し、
前記管理手段は,前記書換え可能ディスクのトラック情報を記録するプログラムメモリ領域に前記管理テーブルを1つのトラックと見なして前記書込み手段に当該トラック情報を記録させると共に,ユーザデータの記録が行われる前記各ブロック全てを1つのトラックと見なして前記書込み手段に当該トラック情報を記録させることを特徴とする書換え可能ディスク装置。 - 前記書込み手段は,前記書換え可能ディスクにユーザデータを記録してセッションを閉じる際に,当該書換え可能ディスクの内容の目次が記録される目次領域に前記管理テーブルに記録されている情報から取得したトラック情報のうち,当該管理テーブルをトラックと見なしたときのトラック情報を除いてなるトラック情報を記録することを特徴とする請求項1記載の書換え可能ディスク装置。
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