JP2746311B2

JP2746311B2 - 情報記録装置

Info

Publication number: JP2746311B2
Application number: JP2075384A
Authority: JP
Inventors: 豊小笠原
Original assignee: Canon Inc
Current assignee: Canon Inc
Priority date: 1990-03-27
Filing date: 1990-03-27
Publication date: 1998-05-06
Anticipated expiration: 2013-05-06
Also published as: JPH03276442A

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は、複数のセクタに対してスパイラルにトラッ
クを形成した光磁気ディスク記録媒体に対して、所定数
のセクタからなる１ライトデータ単位毎に情報の記録を
光磁気的に行なう情報記録装置に関する。

（従来の技術）ここで使用される光磁気ディスク記録媒体は、通常の
磁気ディスク記録媒体と異なり、高密度化されており、
記録速度も高速化されている関係で、情報記録の誤り率
が高いため、データに誤り訂正コード（ECC:Error Corr
ecting Code）を付加していて、データを記録した後、
このセクタのデータを再生し、正常に記録できたか否か
を検証（ベリファイ）できるようにしてある。そして、
上記情報記録装置では検証の結果、エラーがあれば、再
度、同一セクタに記録を行なわせるが、他の代替セクタ
にデータを記録させて、欠陥セクタを回避した記録を行
なうなどの救済処理をとっている。

実際には、上記情報記録装置は、上記光磁気ディスク
記録媒体からの情報の読み出しを行なう再生機能も備え
ている記録／再生装置として構成されており、内部には
リード／ライトデータ用バッファを具備している。この
バッファは、ホスト装置からのライトデータを一時格納
したり、光磁気ディスク記録媒体から再生したリードデ
ータを一時格納するのに用いられるのであって、上記ホ
スト装置のデータ転送速度と光磁気ディスク記録媒体に
関する記録／再生速度が異なるために必要である。

そして、ホスト装置によるライトデータ量がバッファ
容量より大きい場合には、所定セクタ分の１ライトデー
タ単位で、上記光磁気ディスク記録媒体への記録を行な
うのである。この場合、先づ１ライトデータ単位での記
録を行ってから、ベリファイチェックを実施し、必要な
ら代替処理を行って記録を完了させ、次の１ライトデー
タ単位でのデータをバッファに取込み、これを記録し、
ベリファイチェックするという手順を繰返すのである。

（発明が解決しようとする課題）このような情報の記録に際して問題となるのは、処理
の高速化である。上述のように、ホスト装置からのライ
トデータ量がバッファ容量より大きい場合には、１ライ
トデータ単位でデータの記録を行なうので、データの記
録についての最終セクタからその先頭セクタへのトラッ
クジャンプに要する時間を最小にすることが、無駄な時
間を省く上で重要である。そこで、この点を配慮して、
１ライトデータ単位を設定することが、本出願人によっ
て、既に提唱されている。そこでは、光磁気デイスク記
録媒体あるいは光ディスク記録媒体をその回転半径方向
に関して複数のゾーンに分割し、外周方向に行くほど回
転数を下げるような記録、あるいは回転数は一定である
が外周方向に行くほど記録／再生周波数を上げて記録を
行なう方式MCAV方式）が採用されている。このMCAV方式
は、従来のCAV方式に比べて記録容量を効率的に高め、
また、CLV方式に比べてアクセスが容易であるという利
点がある。とくに、上述の情報記録装置では、データの
記録において、ライト処理とベリファイ処理とを繰返す
ような例えばライトワンスな光ディスク記録媒体、オー
バライト可能な光磁気ディスク記録媒体を対象とする時
極めて、有効である。

しかしながら、ライト処理、ベリファイ処理を行なう
ほかに、データの記録に先立って、予めデータの消去処
理が必要なイレーザブル・タイプの光磁気ディスクにつ
いては以下のような問題が残されている。すなわち、第
４図に示されているように、イレーザブル・タイプの光
磁気ディスク記録媒体に対してデータ記録を行なう手順
は、記録すべきセクタブロックについてイレーズを行
い、そして、トラックジャンプして、イレーズしたブロ
ックの先頭セクタに戻り、次にデータライトを行い、更
に、トラックジャンプして、再び先頭セクタに戻り、デ
ータ検証を行うように設定される。ホスト装置によるラ
イトデータ量がバッファ容量より大きい場合には、上記
処理を繰り返すことになる。

光磁気ディスク記録媒体におけるイレーズは、磁界を
一定方向に固定して置いてレーザを記録層である磁性体
に向けて照射し、磁区の方向を一定にすることで行う
が、そのライト処理に際しては、磁界をイレーズの方向
から反転させ、レーザを記録信号に応じて変調させ、上
記記録層における磁区の方向を反転させている。この場
合、磁界は電磁コイルで発生させ、磁界の向きは電流の
流れを反転させることで制御している。したがって、上
記イレーズからライトへの磁界の反転を行っているが、
磁界を完全に反転させるには所要の時間を費す。この磁
界反転に要する時間は、データ記録処理において、スル
ープットに大きな影響を与える。例えば磁界反転時間が
10ms.ディスクの回転速度が3000rpmであると、磁界を反
転させるのに、ディスクが半回転する時間を要すること
になるから、イレーザブル・タイプではない記録媒体の
場合に比べて、イレーズからライトへは半回転の待ち時
間が最小限必要となる。すなわち、上述の本出願人の提
唱する情報の記録方式では、半回転の待ち時間が考慮さ
れていないので、連続して、無駄時間なく、イレーズか
らライトへとは移行できない。換言すれば、それだけ、
データ記録処理時間が遅れることになる。そこで、磁界
反転時間を速くしようとすると、電磁コイルを大型化し
なければならず、高速化するための回路も付加しなけれ
ばならないことになるから、コスト高、装置の大型化を
もたらしてしまう。

（発明の目的）本発明は上記事情にもとづいてなされたもので、ライ
トデータを格納するバッファ容量、１ライトデータ単位
における最終セクタから先頭センタへのトラックジャン
プの時間、磁界の反転に要する時間を配慮して、１ライ
トデータ単位の量を設定することでデータ記録処理の無
駄時間を省き、高速化を達成できるようにした情報記録
装置を提供しようとするものである。

（課題を解決するための手段）このため、本発明では、複数のセクタから成るトラッ
クがスパイラル状に形成された光磁気ディスク記録媒体
を回転させ、所定数のセクタから成る１ライトデート単
位毎に、磁界を一定方向に与えると共に、光ヘッドから
レーザ光を照射することによってデータを消去するイレ
ーズと、磁界の方向をイレーズに対して反転させた状態
で記録信号に応じて変調されたレーザ光を上記光ヘッド
から照射することによってデータを記録するライトと、
上記光ヘッドからレーザ光を照射して記録されたデータ
を読み出すことによって、記録されたデータを検証する
ベリファイとを順次行う情報記録装置において、上記１
ライトデータ単位がトラックの複数周に亘って記録され
るサイズを有し、且つ、上記１ライトデータ単位はイレ
ーズ後にライトのために光ヘッドがトラックジャンプし
て１ライトデータ単位の最終セクタから先頭セクタへア
クセスする時間が少なくともイレーズからライトへの切
換えに際して必要な磁界の方向の切換え時間以上となる
ように設定され、更に、上記１ライトデータ単位は、１
ライトデータ単位の最終セクタをライト後、光ヘッドが
トラックジャンプして先頭セクタが存在する周のトラッ
クにアクセスした時、上記光ヘッドが光磁気ディスクの
回転方向に関して、先頭セクタより上流に到達するよう
に設定され、光磁気ディスクを１回転させることなく先
頭セクタをベリファイできることを特徴とする。

（作用）したがって、イレーズを配慮した最も効率のよいトラ
ックジャンプで消去から記録へと光ヘッドの転位が実現
でき、データ処理時間が短縮されることになる。

（実施例）以下、本発明を図示の実施例にもとづいて具体的に説
明する。第１図において、符号21は本発明に係る記録方
式を採用した情報記録／再生装置であり、記録媒体とし
て光磁気ディスクを用いている。ここではホストコンピ
ュータ22からのリード／ライトなどの命令やデータなど
はホストI/F制御部31で送受信される。上記情報記録／
再生装置の動作全体はMPU32で制御されるのであり、ワ
ーク用のRAM34、プログラム用のROM33、ECCをデータに
付加し、または削除するための変調および復調のための
ベリファイチェック機能を有するECC回路35、ECC回路の
ワーク領域であるECCのRAM36、リード／ライトデータを
格納する42KB（バイト）のリード／ライトバッファ37、
光磁気ディスク記録媒体に対しデータを記録／再生する
ディスクR/W部39、これを制御するためのディスク制御
部38を有している。なお、この実施例では、光磁気ディ
スク記録媒体の記録領域を径方向に分割して環状の複数
ゾーンを形成し、内周側のゾーンから外周側のゾーンに
行くほど記録周波数（再生周波数）を上げて記録／再生
を行なうMCAV方式を採用している。したがって、ここに
おける記録／再生動作は、上記MPU3がリード／ライト部
８からの再生信号に基いてヘッドがどのゾーンに移動す
るかを識別し、この識別結果に応じて所定の記録再生周
波数制御信号をリード／ライト部８に供給することによ
って行なう。

また、上記リード／ライトバッファ37は、ホストコン
ピュータ22に対するリード／ライトデータの転送速度と
ディスクR/W部39における光磁気ディスク記録媒体に対
する記録／再生速度の相違や、上記ECC回路35でのデー
タの変調／復調処理のためのデータの一時格納用として
設けられている。

第２図は、この実施例で用いられる光磁気ディスク記
録媒体の記録領域を模式的に示したものである。この光
磁気ディスク記録媒体の記録領域は、内周から外周に向
って６つのゾーンZ₀〜Z₅に分割されている。そして、各
ゾーンZ₀〜Z₅の１トラック分のセクタ数は、最内周のゾ
ーンZ₀で11個、外周方向に行くに従って１つづつ増して
最外周のゾーンZ₅で16個となっている。

また、ここでは１セクタ容量は1KB（バイト）に設定
されている。

先づ、第４図を参照して、ホスト装置より指定される
ライトデータ量がバッファ容量以下の場合を説明する。
この時には、指定されたライトデータが１ライトデータ
単位となり、まず、１ライトデータ単位のセクタがイレ
ーズされる。最終セクタをイレーズした後、磁界を反転
させつつ、トラックジャンプを行い先頭セクタへアクセ
スし、次に１ライトデータ単位のセクタにバッファ内を
データをライトする。先頭セクタへのアクセス時、ライ
トできる状態において、磁界の反転が完了していなけれ
ば、１回転を待って、１ライトデータ単位でライトす
る。この後、先頭セクタへアクセスし、データ検証のた
めのベリファイを実行する。もし、検証の結果、エラー
があれば、再度、エラーセクタへライトするか、または
交替セクタへライトさせる。

また、ホスト装置より指定されるライトデータ量がバ
ッファ容量より大きい場合には１回に書込む１ライトデ
ータ単位の求め方を説明する。ここでは１ライトデータ
単位の大きさは次の要因で定められる、１ライトデータ
単位の最終セクタがイレーズされた後、ジャンプして次
の１ライトデータ単位のライトを実行するために先頭セ
クタに戻る時間を設定する時、少なくとも、イレーズか
らライトへの切換えに際して必要な磁界の切換え時間以
上であるように配慮されなければならない。それでい
て、上記１ライトデータ単位は、バッファサイズを越え
てはならず、また、トラックジャンプスピード、サーボ
系の整定時間、ディスク回転速度、１トラック中のユー
ザセクタ数などを配慮して最小時間を取るようにしなけ
ればならない。この実施例では、第５図において斜線で
示した個所が、この値になっている。ここでは、各トラ
ックｎ−1,n,n＋1,n＋2,…は、最外周ゾーンZ₅のトラッ
クであり、それぞれ1KBの容量を有する16個のセクタ１
〜16より構成されている。そして、各セクタ１〜16のう
ち、第１セクタ１〜第15セクタ15はユーザデータ用、第
16セクタが代替用となっている。

今、ここでディスクのR/W部39（第１図参照）のトラ
ックジャップの速さが、１トラックジャンプする毎にデ
ィスクの回転により、１セクタづつずれたセクタからリ
ード／ライト／ベリファイできるようになっているもの
とする。この時、第１図におけるリード／ライトバッフ
ァ37の42KBを越えずに１ライトデータ単位の最終セクタ
をリード／ライト／ベリファイ後、トラックジャンプし
て先頭セクタをリード／ライトベリファイできる最大の
セクタ数は、図中、斜線部の41セクタである（第５図
（ａ）参照）。同様にして、第５図（ｂ）〜（ｆ）で
は、ゾーン４〜０において、斜線部のセクタ数は、38,3
5,32,39,35となる。

しかし、ここに設定要因の磁界の反転を考慮する必要
がある。すなわち、磁界をイレーズからライトへ方向転
換させるのに要する時間は、ディスクの回転角で表わす
ことができる。この実施例では第１図のディスクR/W部3
9の磁界反転時間は10ms,ディスク回転スピードを3000rp
mとしているから、この場合、磁界をイレーズからライ
トへ完全に反転させる間に、ディスクは半回転されるこ
とになる。換言すれば、最終セクタから先頭セクタへ光
ヘッドがトラックジャップするには、ゾーンZ₅について
最小限８セクタ分、ずれていなければならない。各ゾー
ンZ₀〜Z₄についてもこれらを配慮する必要があり、第５
図のような１ライトデータ単位が定められることにな
る。

なお、磁界の切換えは、ライト処理からベリファイ処
理への転換でも行なわれるが、ベリファイ時には、デー
タの再生のみであるから、磁界を発生させる心配がな
い。したがって、イレーズからライトへの磁界の反転に
要する時間を考慮すれば、無駄時間のないイレーズ／ラ
イト／ベリファイの処理が行なえ、高速化が達成できる
のである。

最も無駄時間のない形として、本発明では第３図を例
示している。ここでは斜線部で示すセクタの最終セクタ
から先頭セクタまでの間隔をディスクの半周分あけるよ
うに、第５図（ａ）〜（ｄ）の場合より、１ライトデー
タ単位量を、それぞれ、3,3,2,2,0,0づつ減少させてい
る。すなわち、１ライトデータ単位量は38,35,33,30,3
9,35セクタとしている。第３図（ｅ），（ｆ）について
は、第５図（ｅ），（ｆ）の斜線部の最終セクタから先
頭セクタまでが半周以上、あいているので、そのままの
値としている。

なお、上記実施例では、１トラックジャンプに要する
時間を、リニアに１セクタ分ずれるということで説明し
ているが、この値は、ジャンプするトラック数、ディス
クの回転速度、ジャンプ後のサーボ系の整定時間などで
実際には決定されるので、このような要因を、先きの磁
界反転時間の要因に組合わせて考慮し、１ライトデータ
単位を決定するのである。

（発明の効果）本発明は、以上詳述したようになり、ホスト装置で指
定したライトデータ容量がバッファ容量より大きい場
合、イレーザブル・タイプの光磁気ディスク記録媒体に
ついての１ライトデータ単位を、最終セクタから先頭セ
クタへトラックジャンプする間にイレーズからライトへ
の磁界反転がなされる時間を持つことができるように設
定するので、データ記録処理における無駄時間を省き、
高速化を実現することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示すブロック図、第２図は
この発明で使用される光磁気ディスク記録媒体の記録領
域を示す模式図、第３図（ａ）〜（ｆ）は上記記録領域
の各ゾーンにおけるデータの記録状況を説明する模式
図、第４図はデータの記録処理手順を示すタイムチャー
ト、第５図は通常における各ゾーンのデータ記録状況を
説明する模式図である。 21……情報記録／再生装置 22……ホスト装置 31……ホストI/F制御部 32……MPU、33……ROM 34……RAM、35……ECC回路 36……ECC用RAM 37……リード／ライトバッファ 38……ディスク制御部 39……ディスクR/W部。

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】複数のセクタから成るトラックがスパイラ
ル状に形成された光磁気ディスク記録媒体を回転させ、
所定数のセクタから成る１ライトデータ単位毎に、磁界
を一定方向に与えると共に、光ヘッドからレーザ光を照
射することによってデータを消去するイレーズと、磁界
の方向をイレーズに対して反転させた状態で記録信号に
応じて変調されたレーザ光を上記光ヘッドから照射する
ことによってデータを記録するライトと、上記光ヘッド
からレーザ光を照射して記録されたデータを読み出すこ
とによって、記録されたデータを検証するベリファイと
を順次行う情報記録装置において、上記１ライトデータ
単位がトラックの複数周に亘って記録されるサイズを有
し、且つ、上記１ライトデータ単位はイレーズ後にライ
トのために光ヘッドがトラックジャンプして１ライトデ
ータ単位の最終セクタから先頭セクタへアクセスする時
間が少なくともイレーズからライトへの切換えに際して
必要な磁界の方向の切換え時間以上となるように設定さ
れ、更に、上記１ライトデータ単位は、１ライトデータ
単位の最終セクタをライト後、光ヘッドがトラックジャ
ンプして先頭セクタが存在する周のトラックにアクセス
した時、上記光ヘッドが光磁気ディスクの回転方向に関
して、先頭セクタより上流に到達するように設定され、
光磁気ディスクを１回転させることなく先頭セクタをベ
リファイできることを特徴とする情報記録装置。
【請求項２】上記光磁気ディスク記録媒体をその回転半
径の方向に関して、所定トラック毎に複数のゾーンに分
割し、各ゾーン毎に１トラックのセクタ数を設定してい
るMCAV方式で記録すると共に、上記１ライトデータ単位
量が各ゾーン毎に設定されている請求項１に記載の情報
記録装置。