JP3617819B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、それぞれに表示部を備え、相互に別体に構成されて単体動作可能なスキャナ装置とプリンタ装置とを少なくとも備えて構成され、複写機などとして実現される画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
原稿画像を光学的に読取るスキャナ装置と、用紙に画像を形成するプリンタ装置とが、前記のように、それぞれパーソナルコンピュータの周辺機器として単体動作可能となっており、またそれらをシステムとして組合わせることで、前記複写機やファクシミリ装置などの機能を実現する画像形成装置が広く用いられるようになっている。
【0003】
ここで、印字枚数などのプリンタ装置に関する設定等に必要となる情報は、パーソナルコンピュータ等の印字データの送出側で表示されるので、該プリンタ装置には、たとえば2行程度の片仮名や英字を表示可能な小型の表示部が設けられている。一方で、スキャナ装置には、読取ったデータを送出したりするにあたって、読取り条件や送出先の設定、あるいは電子メールとして送出する場合のメールアドレスの入力等に必要となる情報を表示するために、また前記プリンタ装置との組合わせによって複写機として使用される場合に、用紙サイズの選択や複写枚数の設定などを行うために、図形表示可能な大型の表示部が用いられている。
【0004】
そして、それらを組合わせて前記複写機などとして使用する際に、従来では、それぞれの装置の状態は、それぞれの表示部に表示されている。したがって、プリンタ装置側の表示部では短いメッセージでしか表示できず、2行以上のメッセージの場合は、UPキーやDOWNキー等の操作によって表示を切替えなければならない。このため、ジャムや故障時の処置手順などの複雑な表示を行うには、操作が煩雑であった。
【0005】
そこで、このような不具合を解消するために、典型的な従来技術の特開平8−297388号公報には、それぞれ単体としても使用できるスキャナユニットとプリンタユニットとを組合わせて使用するにあたって、プリンタユニット側のエラーやステータスをスキャナユニット側の表示入力装置(操作パネル)にて表示する構成が示されている。
【0006】
また、他の従来技術の特開平6−253084号公報には、プリンタ機能、コピー機能、ファクシミリ機能等の複数種の機能を有する複合機能端末装置において、機能を拡張する際に、標準装備されている操作パネルと、拡張表示手段として着脱可能な操作パネルとを連動可能に制御し、経済性を向上させる技術が提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述のような従来技術では、スキャナ装置や別付けの大型の表示部を用いて、プリンタ装置に関する複雑な表示を実現しているけれども、使用者は、多数存在する表示部のいずれを参照すればよいのか、戸惑うことになる。たとえば、スキャナ装置とプリンタ装置との組合わせでは、通常、それぞれ上方側および下方側に配置されるそれらの装置のそれぞれの表示部に対して、使用者はその両方を参照して、より有効な方の表示に基づいて処置を行うことになる。
【0008】
本発明の目的は、スキャナ装置の大型の表示部を有効に使用することができるとともに、表示部を参照するにあたっての煩雑さを解消することができる画像形成装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の画像形成装置は、それぞれに表示部を備え、相互に別体に構成されて単体動作可能なスキャナ装置とプリンタ装置とを少なくとも備えて構成される画像形成装置において、前記スキャナ装置の表示部には図形表示可能な大型の表示装置が用いられ、前記スキャナ装置の表示制御部と前記プリンタ装置の表示制御部とは相互に連携し、該表示制御部は、プリンタ装置の単体使用時には該プリンタ装置の表示部での表示を許容し、プリンタ装置とスキャナ装置との組合わせての使用時には、予め定める条件でのみ前記プリンタ装置の表示部での表示を許容し、前記予め定める条件以外ではその組合わせての使用に関する情報を前記スキャナ装置の表示部のみで行うことを特徴とする。
【0010】
上記の構成によれば、相互に別体に構成されて単体動作可能なスキャナ装置とプリンタ装置とを少なくとも備えて構成され、複写機などとしての機能を実現する画像形成装置において、印字枚数などのプリンタ装置に関する設定等に必要となる情報は、パーソナルコンピュータ等の印字データの送出側で表示されるので、元々プリンタ装置の表示部は小型のものとなっている。一方で、スキャナ装置には、読取ったデータを送出したりするにあたって、読取り条件や送出先の設定等に必要となる情報を表示するために、スキャナ装置の表示部には図形表示可能な大型の表示部が用いられる。
【0011】
そこで、それらを組合わせて前記複写機などとして使用する際には、プリンタ装置に関する情報も大型のスキャナ装置の表示部に表示することが考えられる。しかしながら、何の制約もなくそのように表示を行うと、通常、たとえばそれぞれ上方側および下方側に配置されるスキャナ装置およびプリンタ装置のそれぞれの表示部に対して、使用者は何れを参照すればよいか戸惑うことになる。
【0012】
したがって、本発明は、故障時などの予め定める条件を設けて、前記複写機動作などの組合わせての使用にあたって、通常時には、前記スキャナ装置の表示部のみで表示を行うようにする。これによって、使用者は表示の行われている一方の装置の表示部のみを参照すればよく、煩雑さを解消し、操作性および利便性を向上することができる。また、省電力効果も期待することができる。
【0013】
また、本発明の画像形成装置では、前記スキャナ装置およびプリンタ装置は、それぞれ前記表示部に関連して入力部を備え、前記表示制御部は対応する表示部での表示が許容されている場合に、入力部での入力を許容することを特徴とする。
【0014】
上記の構成によれば、表示部に対して、隣接して設けられたり、あるいはタッチパネルなどとして一体で設けられることが多い入力部からの入力操作も、表示制御部によって、対応する表示部での表示が許容されているか否かに応じて、許容されるか禁止されるかが決定される。
【0015】
したがって、使用者は、表示の行われている表示部に隣接した、または一体の入力部からのみ入力操作を行えばよく、該入力操作を簡単に行うことができる。
【0016】
さらにまた、本発明の画像形成装置では、前記プリンタ装置は、前記表示制御部によって制御されて、表示部での表示が許容されていない場合に、該表示部を使用者から視認不可能にする遮蔽部材を備えることを特徴とする。
【0017】
上記の構成によれば、表示が行われない場合は、スライドシャッタなどで実現される遮蔽部材によって該表示部自体を使用者から視認不可能にするので、使用者は表示が行われているか否かを確認するまでもなく、表示部自体を視認することができるスキャナ装置の表示部を確認すればよく、煩雑さを一層解消することができる。
【0018】
また、本発明の画像形成装置では、前記予め定める条件は、プリンタ装置で表示される情報が、前記プリンタ装置とスキャナ装置との組合わせての使用に関する情報とは個別の情報であることを特徴とする。
【0019】
上記の構成によれば、前記プリンタ装置とスキャナ装置との組合わせての使用時には、プリンタ装置の表示部には、たとえば目付/時間や、遊び感覚のキャラクタ等の前記組合わせての使用に関する情報とは個別の情報が表示されるので、前記のように表示を確認するための煩雑さを解消しつつ、使用者に他の情報を提供することができる。
【0020】
さらにまた、本発明の画像形成装置では、前記予め定める条件は、スキャナ装置の故障であり、前記プリンタ装置の表示制御部は、スキャナ装置の状態を表示させることを特徴とする。
【0021】
上記の構成によれば、スキャナ装置に故障が発生すると、その大型の表示部が充分に機能しない可能性があるので、プリンタ装置の表示部を利用して、スキャナ装置の状態を表示することで、使用者にいち早く故障を報知することができ、故障による停止時間を低減することができる。
【0022】
また、本発明の画像形成装置では、前記プリンタ装置の表示制御部は、前記スキャナ装置の状態と、該プリンタ装置の状態とを交互に表示させることを特徴とする。
【0023】
上記の構成によれば、スキャナ装置の故障に伴って、その状態をプリンタ装置側で表示するにあたって、該プリンタ装置自体の状態と交互に表示を行うので、プリント状態も使用者に報知することができる。
【0024】
さらにまた、本発明の画像形成装置では、前記予め定める条件は、前記スキャナ装置を含むプリンタ装置に組合わせて使用される装置の故障であり、該プリンタ装置の表示制御部は、その故障の状態を表示させることを特徴とする。
【0025】
上記の構成によれば、前記スキャナ装置の故障とともに、給紙装置や排紙装置等の他のオプション装置に関しても、故障発生時にはその状態を表示する。したがって、その機能選択時にのみ故障表示となり、通常は故障していることを表示せず、使用者に報知することが遅れ、対応までに時間がかかっていたのを、前述のように大型の表示部が装着されることで通常は表示を行わない該プリンタ装置の表示部で故障部位があることを表示することによって、使用者を注目させ、いち早く故障の発生を報知することができ、故障による停止時間を低減することができる。
【0026】
また、本発明の画像形成装置では、前記予め定める条件は、プリンタ装置の入力部の操作であり、該プリンタ装置の表示制御部は、該プリンタ装置に関する情報を表示させることを特徴とする。
【0027】
上記の構成によれば、プリンタ装置が操作された場合、使用者は該プリンタ装置に関する情報を得ようとしているので、これに応えて該プリンタ装置の状態を表示することで、分り易いインタフェイスを実現することができる。
【0028】
さらにまた、本発明の画像形成装置は、それぞれに表示部を備え、相互に別体に構成されて単体動作可能なスキャナ装置とプリンタ装置とを少なくとも備えて構成される画像形成装置において、前記スキャナ装置の表示部としては図形表示可能な大型の表示装置が前面側に搭載され、前記プリンタ装置の表示部は背面に近い上面側に設けられ、該プリンタ装置は使用者の下方に位置し、該プリンタ装置の上方に前記スキャナ装置が配置されることを特徴とする。
【0029】
上記の構成によれば、プリンタ装置が単体で使用される際には、該プリンタ装置の表示部の上方には何もないので、該表示部は使用者の視認領域内に位置するのに対して、スキャナ装置と組合わされて使用される際には、上方にスキャナ装置が配置されることになるので、使用者は該表示部を視認することができなくなる。
【0030】
したがって、構造的に、プリンタ装置の表示部の視認を可能/不可能に切換えることができ、煩雑さを解消し、操作性および利便性を向上することができる。
【0031】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の一形態について、図1〜図13に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
【0032】
図1は、本発明の実施の一形態の画像形成装置1の縦断面図である。この画像形成装置1は、プリンタ装置2を核に、スキャナ装置3、自動原稿搬送装置4、シート後処理装置5、多段給紙ユニット6、中継搬送ユニット8および両面搬送ユニット10が接続され、機能が拡張されている。スキャナ装置3は、その上部に配置された自動原稿搬送装置4と共に、システムラック7上に支持されることで、プリンタ装置2およびシート後処理装置5の上方に配置されている。
【0033】
前記プリンタ装置2は、スキャナ装置3にて読込まれた画像の記録出力はもとより、パーソナルコンピュータなどの画像処理装置が接続されると、この外部接続機器からの画像データを記録出力するものである。また、スキャナ装置3は、シート物の原稿を自動原稿搬送装置4によって自動的に供給して1枚ずつ順次露光走査して原稿画像を読取る自動読取りモードと、ブック物の原稿、もしくは自動原稿搬送装置4によって自動供給が不可能なシート物の原稿をマニュアル操作でセットして原稿画像を読取る手動読取りモードとを備えている。本発明では、これらプリンタ装置2およびスキャナ装置3は、それぞれ単独でも使用可能であり、このようにシステム構成されることで協働動作を実現し、複写機およびファクシミリ装置としても使用可能となっている。
【0034】
前記プリンタ装置2において、装置本体の略中央左側には、ドラム状の感光体20aを中心とする電子写真プロセス部20が配置されている。感光体20aの周囲には、該感光体20aの表面を均一に帯電させる帯電ローラ20bと、均一に帯電された該感光体20a上に光像を走査して静電潜像を書込む光走査ユニット22と、光走査ユニット22によって書込まれた静電潜像を現像剤で顕像化する現像ユニット20cと、感光体20a上に記録再現された画像を用紙上に転写する転写ユニット20dと、感光体20a上に残留した現像剤を除去して感光体20a上に新たな画像を記録することを可能にするクリーニングユニット20eと、感光体20aの表面の電荷を除去する除電ランプユニット(図示せず)などが順次配置されている。
【0035】
プリンタ装置2の本体の下側には、該本体内に内装された用紙供給部21が配置されている。用紙供給部21は、用紙を収容する用紙収容トレイ21aと、用紙収容トレイ21aに収容された用紙を1枚ずつ分離供給する分離供給手段21bとで構成されている。この用紙供給部21から1枚ずつ分離供給された用紙は、電子写真プロセス部20の感光体20aと転写ユニット20dとの間に順次供給され、感光体20a上に記録再現された画像が転写される。なお、この用紙供給部21への用紙の補給は、プリンタ装置2の本体の正面側に用紙収容トレイ21aを引出して行われる。
【0036】
前記プリンタ装置2の本体の下面には、周辺機器として準備されている多段給紙ユニット6等から送られてくる用紙を受入れ、電子写真プロセス部20の感光体20aと転写ユニット20dとの間に向かって順次供給するための用紙受口27が設けられている。
【0037】
電子写真プロセス部20の上方には定着装置23が配置されており、画像が転写された用紙を順次受け入れて、用紙上に転写された現像剤を加熱定着して定着装置23外へと用紙を送出す。画像が記録された用紙は、プリンタ装置2の排出ローラ28からプリンタ装置2の本体の上面の中継搬送ユニット8に受渡される。
【0038】
光走査ユニット22の上下の空間部には、電子写真プロセスをコントロールするプロセスコントロールユニット(PCU)基板および装置外部からの画像データを受入れるインタフェイス基板を収容するプリンタ装置制御部24、前記インタフェイス基板から受入れられた画像データに対して所定の画像処理を施し、光走査ユニット22によって画像として走査記録させるためのイメージコントロールユニット(ICU)基板を備えた画像制御部25および前記の各種基板やユニットに対して電力を供給する電源ユニット26などが配置されている。
【0039】
多段給紙ユニット6は、外付けの用紙供給装置であって、3つの用紙供給部61,62,63を有している。各用紙供給部61,62,63の用紙収容トレイ61a,62a,63aに収容した用紙を、分離給送手段61b,62b,63bによってそれぞれ1枚ずつ分離して、該ユニット上面に設けられて、プリンタ装置2の前記用紙受口27に連通している用紙排出口65に向かって供給する。本発明では、稼働時、所望とするサイズの用紙を収容した用紙供給部21,61,62,63が選択的に動作する。用紙供給部61,62,63への用紙の補給は、該ユニット本体の正面側に用紙収容トレイ61a,62a,63aを引出すことで行われ、用紙供給部62と63とには、同一サイズの用紙が収納される。
【0040】
また、多段給紙ユニット6は、上部にプリンタ装置2と後処理装置5とを載置するように構成されているけれども、この状態で移動してシステムラック7の間に固定して配置可能なように、下部に移動コロ67および固定部66を備えている。移動時には、固定部66を回転して上昇することで該固定部66を床面から離間し、固定時には、該固定部66を回転して下降することで該固定部66を床面に接触させて、多段給紙ユニット6を固定する。なお、今回の説明では3つの用紙供給部61,62,63を備える構成を説明しているけれども、1つまたは2つもしくは4つ以上であってもよく、また複数の用紙供給部の総てが積層配置される構成であってもよい。
【0041】
シート後処理装置5は、該装置の上部で中継搬送ユニット8またはプリンタ装置2から排出される画像の記録された用紙を搬入ローラ50で導き入れて、用紙に対して後処理を施すものである。後処理としては、ステープル処理、ソート処理等あるが、ここに例示されている装置は、3つの排紙トレイ51a,51b,51cを備えた構成であって、必要に応じて、ゲート52,53によって用紙を排出する排紙トレイ51を切換えてシートを排出して、たとえば上段の排紙トレイ51aをコピーモード時の用紙の排出に使用し、中段の排紙トレイ51bをプリントモード時の用紙の排出に使用し、下段の排紙トレイ51cをファクシミリ印字モード時の用紙の排出に使用するといった具合に、用途別に区分けして排出できるようになっている。
【0042】
スキャナ装置3は、透明な原稿載置台30上にセットされた原稿の画像を、相互に所定の速度関係で原稿載置台30に沿って移動する第1走査ユニット31および第2走査ユニット32で露光走査して、ミラーや結像レンズ33等の光学部品で導いて光電変換素子34上に結像させることで、原稿画像を電気的信号に変換した上で出力するものである。
【0043】
自動原稿搬送装置4は、原稿セットトレイ40上に載置された原稿を原稿載置台30上に向かって搬送し、走査後の原稿を原稿排出トレイ42上に排出する原稿搬送手段41を備えている。また、自動供給が不可能なシート物の原稿を原稿載置台30上に載置して走査可能なように、装置奥側を支点にして上方に回動して、装置の手前側が開放するように構成されている。
【0044】
中継搬送ユニット8は、プリンタ装置2の頂部に設けられた排紙トレイ29の上部に装着され、プリンタ装置2から排出される画像が記録された用紙を、プリンタ装置2の下流側に位置するシート後処理装置5に向かって導入するための搬送ユニットである。また、この中継搬送ユニット8の用紙搬送経路84の途中で、該ユニットの上面82とシート後処理装置5の上面54とで形成された排出トレイ9に用紙を導く別の用紙搬送路83が分岐している。2つの排出先は、搬送路の分岐部に配置されたゲート81の切換えによって変更可能になっている。
【0045】
前記排出トレイ9は、用紙の反転搬送路として使用されるようにもなっており、外付けの両面搬送ユニット10と合わせて、用紙の両面への画像形成を実現する。このため、前記排出ローラ28は正逆両方向に回転可能となっている。定着の終了した用紙は、前記ゲート81が図1の実線側に切換わっていると、前記シート後処理装置5が装着されている場合には前記搬入ローラ50へ排出され、シート後処理装置5が装着されていない場合には排出トレイ9へ排出される。そして、前記のように前記排出トレイ9が反転搬送路として使用される場合には、用紙が引き戻され、破線側に切換わっているゲート81を介して、両面搬送路11に反転搬送される。このようにして、用紙の両面への画像形成が可能となっている。
【0046】
図2は、前記プリンタ装置2およびスキャナ装置3の表示制御に関する構成を示すブロック図である。プリンタ装置2には小型のLCD(液晶表示装置)で実現される表示部201が設けられるのに対して、スキャナ装置3には大型のLCDで実現される表示部301が設けられ、注目すべきは、本発明では、プリンタ装置2の単体使用時には、該プリンタ装置2の小型の表示部201にジャム処理等の諸情報を表示し、スキャナ装置3との協働使用時には、スキャナ装置3側の大型の表示部301に、該スキャナ装置3の情報だけでなく、プリンタ装置2側の情報までも表示するように構成されていることである。そして、通常状態では、プリンタ装置2の表示部201は、ブランク表示となっている。
【0047】
具体的に説明すると、スキャナ装置3側の表示部301は、その表示制御部であるSCANNER コントローラ302に接続され、そのSCANNER コントローラ302がプリンタ装置2側の表示部201の表示制御部であるプリンタコントローラ202にバスライン等を介して接続される。すなわち、本画像形成装置1において、スキャナ装置3側の表示部301に表示されるスキャナ装置3、プリンタ装置2およびシステム全体に関する詳細情報は、共に前記プリンタコントローラ202にて制御されている。従って、本画像形成装置1においては、プリンタ装置2およびキャナ装置3の両方の表示内容が、プリンタコントローラ202のVRAM(Video Random Access Memory)203中に予め格納されている。
【0048】
このように、プリンタ装置2およびスキャナ装置3それぞれの表示に関する情報が、プリンタ装置2に備えられているプリンタコントローラ202にて一元化管理されるので、メモリが節約されることになる。但し、この場合、プリンタ装置2内のVRAM203は、スキャナ装置3と組合わされる(システムアップされる)場合に備えて、予めスキャナ装置3側の大型の表示部301に表示すべき内容の情報も備えている。つまり、スキャナ装置3がない場合のシステムの表示情報は、小型の表示部201に表示すべきカタカナ表示データと、大型の表示部301に表示すべき絵データおよび文字データとの両方が、表示情報毎に、VRAM203中に格納されている。一方、スキャナ装置3がある場合のシステムの表示情報は、大型の表示部301に表示すべき絵データおよび文字データだけが、表示情報毎に、VRAM203中に格納されている。
【0049】
また、プリンタ装置2側の表示部201のドライバは、ENGINEコントローラ204が有している。すなわち、プリンタコントローラ202から送られる文字列コマンドにて、ENGINEコントローラ204がプリンタ装置2側の表示部201の表示を行う。ENGINEコントローラ204は、さらに後述の各種のキーから成る操作部210への入力操作に応答して、前記プリンタコントローラ202へコマンドを送信する。つまり、ENGINEコントローラ204は、どのキーが操作されたのかを認識して、プリンタコントローラ202に知らせる。
【0050】
また、スキャナ装置3側の各種のキーから成る操作部310への入力操作に応答して、SCANNER コントローラ302は前記プリンタコントローラ202にコマンドを送信する。つまり、SCANNER コントローラ302は、どのキーが操作されたのかを認識して、プリンタコントローラ202に知らせる。
【0051】
図3は、スキャナ装置3に設けられる操作パネル300の正面図である。この操作パネル300は、スキャナ装置3の上面に設けられ、前述の大型の表示部301と、操作部310とを備えて構成されている。本発明では、この操作パネル300でシステム全体の制御が行えるようになっている。前記操作部310に配置される各種のキーは、スタートキー311と、オールクリアキー312と、クリアキー313と、テンキー314と、モード切換えキー群315のプリントモードキー315a、イメージセンドキー(スキャンモードキー)315b、コピーモードキー315cおよびジョブステイタスキー315dとである。
【0052】
スタートキー311は、各種キーによって設定されたモードによる処理の開始を指示するためのキーである。オールクリアキー312は、画像形成装置1に対して設定された状態を全てクリアにして標準の状態に復帰させるためのキーである。クリアキー313は、テンキー314等によって入力された条件をクリアにするキーである。テンキー314は、コピー枚数等の数値情報を入力するためのキーである。モード切換えキー315a,315b,315cは、処理モードを切換えるためのキーである。また、ジョブステイタスキー315dとは、ジョブの進行状態画面の表示キー(待ちジョブ表示のためのキー)である。
【0053】
上述のように構成される操作パネル300の表示部301におけるデフォルト画面(待機画面)は、図4に示すようなコピーモード画面である。ここで、処理モードを切換えるために、たとえばイメージセンドキー315bを操作すると、コピーモードからイメージセンドモードに切換わり、表示部301に表示される画面は図5に示すものとなる。ここで、スキャンモードとは、ファクシミリ送信、SCAN TO E−mail、SCAN TO FTP (FTP:File Transfer Protocol)等のように、スキャナ装置3で読取った原稿画像データを相手先に送信する処理モードのことである。
【0054】
また、ジョブステイタスキー315dとは、前述のようにジョブの進行状態画面の表示キーであり、使用者が操作すると、図6に示すような画面が表示され、現在の待ちジョブがどうなっているのかが分かるようになっている。
【0055】
一方、上述したように、プリンタ装置2は単独でも使用可能となるように構成されているので、該プリンタ装置2にも、図7で示すような操作パネル200が搭載されている。この操作パネル200は、前述の小型の表示部201と、LED(Light Emitting Diode)から成る表示部205と、前記操作部210とを備えて構成されている。表示部205は、該プリンタ装置2の状態に応じて点灯/消灯する。
【0056】
前記操作部210としては、メニューキー211、アップキー212、ダウンキー213、バック/終了キー214、確定キー215およびインフォメーションキー216が設けられている。
【0057】
上述のように構成される画像形成装置1において、以下にスキャナ装置3側の表示部301による表示例と、プリンタ装置2側の表示部201による表示例とを比較しながら、本発明の具体的な表示例を詳述する。まず、図8に示されている表示部301の表示例は、デフォルト画面(待機画面)である。待機中、本画像形成装置1はコピーモードに設定されている。したがって、図示されているのはコピーモード画面である。
【0058】
これに対して、プリンタ装置2側の表示部201では、ブランク表示となる。プリンタ装置2単体の場合には、プリンタ動作しかできないので、その待機画面は、図9に示すようになる。
【0059】
次に、図10には、プリンタ装置2の縦搬送路11にてジャムが発生した場合の表示部301の表示例が示されている。図示されているように、この大型の表示部301には、ジャム処理の手順が図を用いて案内されている。ここでは、画像形成装置1の外観図の両面搬送ユニット10の部位が、ユーザの注意を引くように点滅等の他の部位と異なる形態で表示され、さらに両面搬送ユニット10を開放操作する際の操作の様態も詳細に拡大表示されている。これによって、使用者に対してジャム処理のための操作を明確に示すことが可能となる。したがって、使用者は、装置のどの部分を開放してジャム紙を取除けばよいのか等、ややこしいジャム処理の手順を一目で理解することができる。
【0060】
これに対して、プリンタ装置2側の表示部201では、ブランク表示となる。そして、プリンタ装置2単体の場合には、同内容が、図11で示すように、2行で収まるような短いカタカナ文字のメッセージで表示部201に表示されることになる。したがって、ジャム処理の手順が非常に分かりにくくなってしまう。
【0061】
また、図12には、大容量の用紙収容トレイ62a,63a内の用紙が無くなった際に、該用紙収容トレイ62a,63aに用紙を補給する場合のスキャナ装置3側の表示部301における表示例が示されている。この場合も、図を用いて表示されており、詳細には、画像形成装置1の外観図において、前記用紙収容トレイ62a,63aの部位が、ユーザの注意を引くために、点滅等の他の部位とは異なる形態で表示され、さらに用紙収容トレイ62a,63aを引出し操作する際の操作の様態も詳細に拡大表示されている。これによって、使用者は、用紙を補給する際の操作を容易に理解することができるので、操作性が向上する。
【0062】
これに対して、プリンタ装置2側の表示部201では、ブランク表示となる。そして、プリンタ装置2単体の場合には、同内容が、図13で示すように、2行で収まるような短いカタカナ文字のメッセージで表示部201に表示されることになる。したがって、用紙の補給操作が非常に分かりにくくくなってしまう。
【0063】
以上のように、本発明の画像形成装置1は、表示部201を備えている単独使用可能なプリンタ装置2に、大型の表示部301を搭載したスキャナ装置3が組合わされてシステムアップされ、通常状態では、プリンタ装置2を含めたシステム全体の詳細情報をスキャナ装置3の大型の表示部301のみで表示し、プリンタ装置2の表示部201はブランク表示とするので、使用者は表示の行われている一方のスキャナ装置3の表示部301のみを参照すればよく、煩雑さを解消し、操作性および利便性を向上することができる。また、省電力効果も期待することができる。
【0064】
なお、表示部201,301で表示が行われている場合に、操作部210,310での入力操作を許容するようにしてもよい。このように構成することによって、使用者は、表示の行われている表示部に関連した操作部からのみ入力操作を行えばよく、該入力操作を簡単に行うことができる。
【0065】
本発明の実施の他の形態について、図14〜図18に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
【0066】
本実施の形態に用いられる画像形成装置の構成は、前述の図1〜図3および図7で示す画像形成装置1の構成と同様であり、その説明を省略する。注目すべきは、本実施の形態では、プリンタ装置2とスキャナ装置3とを組合わせて使用する際に、プリンタ装置2の表示部201では、前記のブランク表示に代えて、スキャナ装置3の表示部301とは異なる内容の表示が行われることである。
【0067】
図14の表示例は、前記表示部301とは異なる内容として、現在の時刻が表示されている。他にも、文字スクロール、アニメーション等の遊び感覚の表示を行うようにしてもよい。このように構成することによって、前記のように表示を確認するための煩雑さを解消しつつ、使用者に他の情報を提供することができる。
【0068】
また、図15の表示例は、前記表示部301とは異なる内容として、図15(a)では前記図14と同様に現在の時刻が表示されており、表示部201に隣接した操作部210が操作されると、図15(b)に示す現在のプリンタ装置2のジョブ内容の表示に切換わる。このようにプリンタ装置2が操作された場合、使用者は該プリンタ装置2に関する情報を得ようとしているので、これに応えて該プリンタ装置2の状態を表示することで、分り易いインタフェイスを実現することができる。
【0069】
なお、前記のプリンタ装置2の状態表示は、タイマーにて元の表示に戻してもよいし、前記操作部210のキーが操作されている間のみ、行うようにしてもよい。
【0070】
さらにまた、図16の表示例は、前記表示部301とは異なる内容として、前記プリンタコントローラ202がスキャナ装置3が故障であると判断した場合に、その旨が表示されている。スキャナ装置3に故障が発生すると、前記表示部301の表示系が正常に機能しない可能性があり、通常は前述のようにブランク表示のプリンタ装置2側の表示部201で故障を報知することによって、使用者を注目させて、いち早く故障を報知することができ、故障による停止時間を低減することができる。
【0071】
また、図17の表示例は、前記表示部301とは異なる内容として、図17(a)には前記図16と同様の故障表示が行われれており、図17(b)には前記図15(b)と同様の現在のプリンタ装置2のジョブ内容の表示が行われれており、それらが交互に切換わっている。スキャナ装置機能が故障しても、プリンタ装置としては機能するので、プリンタ装置2の表示を利用して、該プリンタ装置2のジョブ内容の表示と、スキャナ装置3の故障表示とを交互に行うことで、使用者に故障を報知しつつ、プリント状態も報知することができる。
【0072】
一方、図18の表示例は、前記表示部301とは異なる内容として、前記スキャナ装置3以外で、該プリンタ装置2に組合わせて使用されるオプション装置の故障を表示している。図18(a)は、たとえば両面搬送ユニット10の故障による両面機能が故障したことを表示しており、図18(b)は、たとえばシート後処理装置5の故障による後処理機能が故障したことを表示しており、図18(c)は、たとえばシート後処理装置5の故障でなくても、ステープル用の針切れなどによって後処理機能が使用できないことを表示しており、図18(d)は、たとえば用紙供給部61が故障したことを表示している。
【0073】
前記のオプション装置の故障は、従来では、その装置を使用するモードが選択された時に、故障で使用できない旨の表示を行うことで使用者に報知されている。たとえば、前記シート後処理装置5の故障の場合、スキャナ装置3の操作部310で、1→2(片面原稿から両面コピーを得る)モードまたは2→2(両面原稿から両面コピーを得る)モードが選択された時に、「両面機能は故障しています」と表示されていた。しかしながらこれでは、故障であることの伝達が遅れ、対処が遅れる問題点があった。そこで、本実施の形態では、何れかのオプション装置に異常が認められたときには、プリンタ装置2の表示部201に異常のある箇所を表示している。これによって、スキャナ装置3の故障と同様に、使用者にいち早く故障を報知することができ、故障による停止時間を低減することができる。
【0074】
本発明の実施のさらに他の形態について、図19および図20に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
【0075】
図19は、本発明の実施のさらに他の形態の画像形成装置1aの斜視図である。この画像形成装置1aにおいて、前述の画像形成装置1に類似し、対応する部分には同一の参照符号を付して、その説明を省略する。注目すべきは、この画像形成装置1aでは、プリンタ装置2aの操作パネル200aを覆うことができるスライドシャッタ250が設けられることである。このスライドシャッタ250は、前述のプリンタコントローラ202によって、その開閉が制御される。前述の画像形成装置1では、プリンタ装置2にスキャナ装置3を組合わせて使用する際には、プリンタ装置2側の表示部201はブランク表示であったけれども、この画像形成装置1aでは、前記スライドシャッタ250が閉じられて、表示部201自体が使用者から視認不可能とされる。
【0076】
すなわち、プリンタ装置2aの単体使用時には、図20(a)で示すように前記スライドシャッタ250は開放し、表示部201は使用者から視認可能となっているけれども、スキャナ装置3と組合わせて使用される際には、図20(b)で示すように前記スライドシャッタ250が閉じられる。
【0077】
この場合、スライドシャッタ250を閉じた状態では、必ずしも表示部201を前記のブランク表示とする必要はなく、省電力化の効果は失われるけれども、システム変更が少なくて済むように、従来と同様の表示を行っているようにしてもよい。また、同様に、スライドシャッタ250を開放した状態と閉じた状態とで、操作部210に対する入力操作の可否を切換える必要もない。
【0078】
このように構成することによって、使用者は表示が行われているか否かを確認するまでもなく、表示部301自体を視認することができるスキャナ装置3の表示部301を確認すればよく、煩雑さを一層解消することができる。
【0079】
本発明の実施の他の形態について、図21および図22に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
【0080】
図21は本発明の実施の他の形態の画像形成装置を実現するプリンタ装置2bの斜視図であり、図22はそのプリンタ装置2bを用いた画像形成装置1bの側面図である。この画像形成装置1bにおいて、前述の画像形成装置1,1aに類似し、対応する部分には同一の参照符号を付して、その説明を省略する。注目すべきは、この画像形成装置1bでは、プリンタ装置2bの操作パネル200bが背面に近い上面側に設けられており、スキャナ装置3の操作パネル300は前面側に設けられていることである。
【0081】
したがって、図21で示すように、プリンタ装置2bが単体で使用される際には、該プリンタ装置2bの操作パネル200bの上方には何もないので、操作パネル200bが、図22で示す使用者P1,P2の視認領域W11,W12内に位置し、また操作領域W21,W22内に位置することになる。このため使用者P1,P2は、該プリンタ装置2bの表示部201を視認し、また入力操作が可能となる。
【0082】
これに対して、該プリンタ装置2bがスキャナ装置3と組合わされて使用される際には、図22で示すように、該プリンタ装置2bの上方にスキャナ装置3が配置されることになるので、使用者P1,P2は、該プリンタ装置2bの表示部201を視認することができず、また入力操作が不可能となる。このようにして、構造的に、表示部201の視認を可能/不可能に切換えることができる。
【0083】
なお、上記の説明では、プリンタ装置2の詳細情報をスキャナ装置3の表示部301に表示するために必要な情報が、プリンタ装置2内のプリンタコントローラ202内に予め格納された構成となっているけれども、プリンタ装置2とスキャナ装置3とを組合わせてシステムアップする際に、スキャナ装置3の表示部301への表示に必要な情報を後付けにてプリンタ装置2内に持たせるようにしてもよい。
【0084】
【発明の効果】
本発明の画像形成装置は、以上のように、それぞれに表示部を備え、相互に別体に構成されて単体動作可能なスキャナ装置とプリンタ装置とを少なくとも備えて構成され、複写機などとしての機能を実現する画像形成装置において、前記スキャナ装置の表示部には図形表示可能な大型の表示装置を用い、プリンタ装置の単体使用時には該プリンタ装置の表示部での表示を許容し、プリンタ装置とスキャナ装置との組合わせての使用時には、故障時などの予め定める条件を設けて、通常時には、前記スキャナ装置の表示部のみで表示を行うようにする。
【0085】
それゆえ、使用者は表示の行われている一方の装置の表示部のみを参照すればよく、煩雑さを解消し、操作性および利便性を向上することができる。また、省電力効果も期待することができる。
【0086】
また、本発明の画像形成装置は、以上のように、前記スキャナ装置およびプリンタ装置のそれぞれの表示部に関連して入力部を備え、前記表示制御部は対応する表示部での表示が許容されているか否かに応じて、前記入力部からの入力を許容するか禁止するかを決定する。
【0087】
それゆえ、使用者は、表示の行われている表示部に隣接した、または一体の入力部からのみ入力操作を行えばよく、該入力操作を簡単に行うことができる。
【0088】
さらにまた、本発明の画像形成装置は、以上のように、前記プリンタ装置に、スライドシャッタなどで実現され、表示が行われない場合に、表示部自体を使用者から視認不可能にする遮蔽部材を設ける。
【0089】
それゆえ、使用者は表示が行われているか否かを確認するまでもなく、表示部自体を視認することができるスキャナ装置の表示部を確認すればよく、煩雑さを一層解消することができる。
【0090】
また、本発明の画像形成装置は、以上のように、前記予め定める条件を、プリンタ装置で表示される情報が、たとえば日付/時間や、遊び感覚のキャラクタ等のプリンタ装置とスキャナ装置との組合わせての使用に関する情報とは個別の情報であることとする。
【0091】
それゆえ、前記のように表示を確認するための煩雑さを解消しつつ、使用者に他の情報を提供することができる。
【0092】
さらにまた、本発明の画像形成装置は、以上のように、前記予め定める条件を、スキャナ装置の故障とする。
【0093】
それゆえ、スキャナ装置に故障が発生すると、その大型の表示部が充分に機能しない可能性があるのに対して、プリンタ装置の表示部を利用して、使用者にいち早く故障を報知することができ、故障による停止時間を低減することができる。
【0094】
また、本発明の画像形成装置は、以上のように、スキャナ装置の故障に伴ってその状態をプリンタ装置側で表示するにあたって、スキャナ装置の状態と、該プリンタ装置自体の状態とを交互に表示する。
【0095】
それゆえ、プリント状態も使用者に報知することができる。
【0096】
さらにまた、本発明の画像形成装置は、以上のように、前記予め定める条件を、前記スキャナ装置とともに、給紙装置や排紙装置等のプリンタ装置に組合わせて使用される他のオプション装置の故障とする。
【0097】
それゆえ、故障発生時に、通常は故障していることを表示せず、その機能選択時にのみ表示していたのを、前述のように大型の表示部が装着されることで通常は表示を行わない該プリンタ装置の表示部で故障部位があることを表示することで、使用者を注目させ、いち早く故障の発生を報知することができ、故障による停止時間を低減することができる。
【0098】
また、本発明の画像形成装置は、以上のように、前記予め定める条件を、プリンタ装置の入力部の操作とする。
【0099】
それゆえ、使用者の操作に応えて該プリンタ装置の状態を表示することで、分り易いインタフェイスを実現することができる。
【0100】
さらにまた、本発明の画像形成装置は、以上のように、それぞれに表示部を備え、相互に別体に構成されて単体動作可能なスキャナ装置とプリンタ装置とを少なくとも備えて構成される画像形成装置において、前記スキャナ装置の表示部として図形表示可能な大型の表示装置を前面側に搭載し、前記プリンタ装置の表示部を背面に近い上面側に設ける。
【0101】
それゆえ、プリンタ装置にスキャナ装置を組合わせて使用する際には、上方にスキャナ装置が配置されることになるので、使用者は該表示部を視認することができなくなり、表示部の確認の煩雑さを解消し、操作性および利便性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態の画像形成装置の縦断面図である。
【図2】図1で示す画像形成装置におけるプリンタ装置およびスキャナ装置の表示制御に関する構成を示すブロック図である。
【図3】前記スキャナ装置に設けられる操作パネルの正面図である。
【図4】前記スキャナ装置の操作パネルの表示部におけるデフォルト画面であるコピーモード画面を示す図である。
【図5】前記スキャナ装置の操作パネルの表示部におけるイメージセンドモード画面を示す図である。
【図6】前記スキャナ装置の操作パネルの表示部におけるジョブの進行状態画面を示す図である。
【図7】前記プリンタ装置に設けられる操作パネルの正面図である。
【図8】前記スキャナ装置の操作パネルの表示部におけるデフォルト画面であるコピーモード画面を示す図である。
【図9】プリンタ装置単体の場合でのデフォルト画面を示す図である。
【図10】プリンタ装置の縦搬送路にジャムが発生した場合のスキャナ装置の表示部におけるの表示例を示す図である。
【図11】プリンタ装置の単体使用時に、該プリンタ装置の縦搬送路にジャムが発生した場合の表示部の表示例を示す図である。
【図12】大容量の用紙収容トレイに用紙を補給する場合のスキャナ装置の表示部における表示例を示す図である。
【図13】プリンタ装置の単体使用時に、該プリンタ装置の大容量の用紙収容トレイに用紙を補給する場合の表示部の表示例を示す図である。
【図14】本発明の実施の他の形態の画像形成装置におけるプリンタ装置での一表示例を示す図である。
【図15】本発明の実施の他の形態の画像形成装置におけるプリンタ装置での他の表示例を示す図である。
【図16】本発明の実施の他の形態の画像形成装置におけるプリンタ装置でのさらに他の表示例を示す図である。
【図17】本発明の実施の他の形態の画像形成装置におけるプリンタ装置での他の表示例を示す図である。
【図18】本発明の実施の他の形態の画像形成装置におけるプリンタ装置でのさらに他の表示例を示す図である。
【図19】本発明の実施のさらに他の形態の画像形成装置の斜視図である。
【図20】図19で示す画像形成装置におけるスライドシャッタの動作を説明するための斜視図である。
【図21】本発明の実施の他の形態の画像形成装置を実現するプリンタ装置の斜視図である。
【図22】図21で示すプリンタ装置を用いた画像形成装置の側面図である。
【符号の説明】
1,1a,1b 画像形成装置
2,2a,2b プリンタ装置
3 スキャナ装置
4 自動原稿搬送装置
5 シート後処理装置
6 多段給紙ユニット
7 システムラック
8 中継搬送ユニット
10 両面搬送ユニット
11 両面搬送路
20 電子写真プロセス部
20a 感光体
21,61,62,63 用紙供給部
22 光走査ユニット
23 定着装置
24 装置制御部
25 画像制御部
26 電源ユニット
51 排紙トレイ
30 原稿載置台
34 光電変換素子
200,200a,200b 操作パネル
201 小型の表示部
202 プリンタコントローラ(表示制御部)
203 VRAM
204 ENGINEコントローラ
205 表示部(LED)
210 操作部
250 スライドシャッタ(遮蔽部材)
300 操作パネル
301 大型の表示部
302 SCANNER コントローラ(表示制御部)
310 操作部

Claims (8)

  1. それぞれに表示部を備え、相互に別体に構成されて単体動作可能なスキャナ装置とプリンタ装置とを少なくとも備えて構成される画像形成装置において、
    前記スキャナ装置の表示部には図形表示可能な大型の表示装置が用いられ、
    前記スキャナ装置の表示制御部と前記プリンタ装置の表示制御部とは相互に連携し、該表示制御部は、プリンタ装置の単体使用時には該プリンタ装置の表示部での表示を許容し、プリンタ装置とスキャナ装置との組合わせての使用時には、予め定める条件でのみ前記プリンタ装置の表示部での表示を許容し、前記予め定める条件以外ではその組合わせての使用に関する情報を前記スキャナ装置の表示部のみで行い、
    前記予め定める条件は、スキャナ装置の故障であり、前記プリンタ装置の表示制御部は、スキャナ装置の状態を表示させることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記プリンタ装置の表示制御部は、前記スキャナ装置の状態と該プリンタ装置の状態とを交互表示させることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. それぞれに表示部を備え、相互に別体に構成されて単体動作可能なスキャナ装置とプリンタ装置とを少なくとも備えて構成される画像形成装置において、
    前記スキャナ装置の表示部には図形表示可能な大型の表示装置が用いられ、
    前記スキャナ装置の表示制御部と前記プリンタ装置の表示制御部とは相互に連携し、該表示制御部は、プリンタ装置の単体使用時には該プリンタ装置の表示部での表示を許容し、プリンタ装置とスキャナ装置との組合わせての使用時には、予め定める条件でのみ前記プリンタ装置の表示部での表示を許容し、前記予め定める条件以外ではその組合わせての使用に関する情報を前記スキャナ装置の表示部のみで行い、
    前記予め定める条件は、前記スキャナ装置を含むプリンタ装置に組合わせて使用される装置の故障であり、該プリンタ装置の表示制御部は、その故障の状態を表示させることを特徴とする画像形成装置。
  4. それぞれに表示部を備え、相互に別体に構成されて単体動作可能なスキャナ装置とプリンタ装置とを少なくとも備えて構成される画像形成装置において、
    前記スキャナ装置の表示部には図形表示可能な大型の表示装置が用いられ、
    前記スキャナ装置の表示制御部と前記プリンタ装置の表示制御部とは相互に連携し、該表示制御部は、プリンタ装置の単体使用時には該プリンタ装置の表示部での表示を許容し、プリンタ装置とスキャナ装置との組合わせての使用時には、予め定める条件でのみ前記プリンタ装置の表示部での表示を許容し、前記予め定める条件以外ではその組合わせての使用に関する情報を前記スキャナ装置の表示部のみで行い、
    前記予め定める条件は、プリンタ装置で表示される情報が、前記プリンタ装置とスキャナ装置との組合わせての使用に関する情報とは個別の情報であることであることを特徴とする記載の画像形成装置。
  5. 前記スキャナ装置およびプリンタ装置は、それぞれ前記表示部に関連して入力部を備え、前記表示制御部は対応する表示部での表示が許容されている場合に、入力部での入力を許容することを特徴とする請求項1、3又は4記載の画像形成装置。
  6. 前記プリンタ装置は、前記表示制御部によって制御されて、表示部での表示が許容されていない場合に、該表示部を使用者から視認不可能にする遮蔽部材を備えることを特徴とする請求項1、3又は4記載の画像形成装置。
  7. 前記スキャナ装置の表示部としての表示装置が前面側に搭載され、
    前記プリンタ装置の表示部は背面に近い上面側に設けられ、該プリンタ装置は使用者に とっての下方に位置し、該プリンタ装置の上方に前記スキャナ装置が配置されることを特徴とする請求項1、3又は4記載の画像形成装置。
  8. 前記予め定める条件としての他の条件が、プリンタ装置の入力部の操作であり、該プリンタ装置の表示制御部は、該プリンタ装置に関する情報を表示させることであることを特徴とする請求項5記載の画像形成装置。
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