JP3617620B2 - 布状開閉体の開閉装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、モータにより芯ロールを回転させて布状開閉体を巻き取り、かつばねにより布状開閉体を芯ロールから展開方向に引き出して展開する布状開閉体の開閉装置に関し、特に車両の車室窓部にてウィンドシールドに沿って開閉するサンシェードとして用いるのに適した布状開閉体の開閉装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、例えば車両の車室内への日射を遮るべく、リヤウィンドウに電動サンシェードを設けることが一般に行われている。例えば実用新案登録第3033518号公報、実用新案登録第3042822号公報や特開平10−196252号公報には、下部芯ロールに巻回された布状スクリーンをウインドシールドに沿って自立式に上方に展開する電動サンシェードが開示されている。
【0003】
上記構造のうち、例えば特開平10−196252号公報に開示されたものは展開時の駆動源としてばねを積極的に用い、収納時の駆動源としてモータを用いている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ばねを展開時の駆動源として用いる場合、モータが負荷となることを防止するべく、通常はモータも逆回転させ、芯ロールを展開方向に回転補助しているが、上端が異物に当接するなどして停止した場合、そのままモータを逆回転し続けると布状スクリーンが弛み、特に収納時に皺になったり折り目が生じ、場合によっては布状スクリーンを芯ロールに巻き取れなくなる等の不具合が発生する。
【0005】
そこで、例えば芯ロールの一端を所定量だけ展開方向に移動可能とし、即ち芯ロールをやや傾倒可能とし、かつ収納方向に弱い付勢力でばね付勢し、展開時に布状スクリーンに張力が発生していれば上記芯ロール一端が展開方向に移動した状態となり、張力がなくなる、即ち展開が停止した場合に上記芯ロール一端が収納方向に移動する構成とし、展開時に芯ロールの一端が収納方向に移動したらリミットスイッチなどでそれを検出してモータを停止し、更に布状スクリーンを収納するべく回転させるようにすることが考えられる。
【0006】
この構成によれば、布状スクリーンに皺や折り目が生じることを防止できるが、芯ロールを傾倒可能とする構造が複雑であり、また上記移動する一端は、駆動系とは相反する側に設けなければならず、更に芯ロールの両端に電気配線をしなければならないことから、装置全体が大型化する問題があった。
【0007】
一方、上記したようなサンシェードはその展開量を規定するのに、例えば収納状態からの芯ロールの回転量で規定すると良いが、単にスイッチのオン/オフで一周ごとにカウントすると一回転単位でしか制御できない。また、より高精度の位置制御をしたい場合には、例えば芯ロールと同期するパルサを設けてこれをカウントするなど、制御装置に負担がかかることから、制御装置にマイクロコンピュータを用いる場合などにはその処理能力を高くする必要がある等コストが高騰化する。
【0008】
同様な問題はばねで展開する布状開閉体の開閉装置であれば、店先の電動サンシェードや家屋の窓の電動サンシェード、各種電動スクリーン等全般にあるものである。
【0009】
本発明は、上記したような従来技術の問題点を解決するべく案出されたものであり、装置が大型化することなくその作動信頼性を向上すること及び/または容易に展開精度を高めることが可能な布状開閉体の開閉装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するべく、本発明の請求項1は、モータ13により芯ロール4を回転させて該芯ロールに布状開閉体(スクリーン)2を巻き取る閉動作による収納状態と、ばね11により前記布状開閉体を芯ロールから展開方向に引き出す開動作による展開状態とをとり得る布状開閉体の開閉装置であって、前記開動作時には、前記布状開閉体が所定の張力を保つように、前記モータが前記芯ロールの展開方向への回転を制限しながら回転するようになっていると共に、前記布状開閉体の弛みを検出するべく、前記モータにより回転する第1のプレート17と、該第1のプレートに連結されて前記芯ロールと一体的に回転する第2のプレート18と、前記第1のプレートと前記第2のプレートとの所定の範囲での相対回転を許容する連結機構(円弧状凹部17a、17b、第1の突起18a、18b)と、前記第1のプレートに対して前記第2のプレートを前記ばねよりも弱い付勢力で巻き取り方向に付勢する検出用ばね19と、前記第1のプレートに対して前記第2のプレートが巻き取り方向に回転したら通電するように前記両プレート間に設けられた接点部材22、23とを有する張力検出手段15が前記芯ロールと前記モータとの間に前記芯ロールと同軸的に設けられ、展開時の前記各接点部材間の通電により前記布状開閉体の弛みを検出するようになっていることを特徴とする布状開閉体の開閉装置を提供することとした。
また本発明の請求項2は、モータにより芯ロールを回転させて該芯ロールに布状開閉体を巻き取る閉動作による収納状態と、ばねにより前記布状開閉体を芯ロールから展開方向に引き出す開動作による展開状態とをとり得る布状開閉体の開閉装置であって、前記布状開閉体の展開量を検出するべく、前記芯ロールまたは前記モータに同期して回転する第1のギヤ28と、該第1のギヤに噛合すると共に回転数に応じて前記第1のギアとの相対角度が変化するようにその歯数が設定された第2のギヤ29と、前記第1のギヤと前記第2のギヤとの間が特定の相対角度になったら通電するように前記第1及び第2のギヤに設けられた接点部材31〜38とを有する展開量検出手段が前記芯ロールと前記モータとの間に前記芯ロールと同軸的に設けられ、展開時の前記各接点部材間の通電により前記布状開閉体の展開終点又は展開始点と展開終点とを検出するようになっていることを特徴とする布状開閉体の開閉装置を提供することとした。
さらに本発明の請求項3は、モータにより芯ロールを回転させて該芯ロールに布状開閉体を巻き取る閉動作による収納状態と、ばねにより前記布状開閉体を芯ロールから展開方向に引き出す開動作による展開状態とをとり得る布状開閉体の開閉装置であって、前記開動作時には、前記布状開閉体が所定の張力を保つように、前記モータが前記芯ロールの展開方向への回転を制限しながら回転するようになっており、かつ前記芯ロールと前記モータとの間に、前記布状開閉体の弛みを検出するための張力検出手段と、前記布状開閉体の展開量を検出するための展開量検出手段とが共に前記芯ロールと同軸的に設けられており、前記張力検出手段は、前記モータにより回転する第1のプレートと、該第1のプレートに連結されて前記芯ロールと一体的に回転する第2のプレートと、前記第1のプレートと前記第2のプレートとの所定の範囲での相対回転を許容する連結機構と、前記第1のプレートに対して前記第2のプレートを前記ばねよりも弱い付勢力で巻き取り方向に付勢する検出用ばねと、前記第1のプレートに対して前記第2のプレートが巻き取り方向に回転したら通電するように前記両プレートに設けられた接点部材とを有し、展開時の前記接点部材間の通電により前記布状開閉体の弛みを検出するようになっており、前記展開量検出手段は、前記芯ロールまたは前記モータに同期して回転する第1のギヤと、該第1のギヤに噛合すると共に回転数に応じて前記第1のギアとの相対角度が変化するようにその歯数が設定された第2のギヤと、前記第1のギヤと前記第2のギヤとの間が特定の相対角度になったら通電するように前記第1及び第2のギヤに設けられた接点部材とを有し、展開時の前記各接点部材間の通電により前記布状開閉体の展開終点又は展開始点と展開終点とを検出するようになっていることを特徴とする布状開閉体の開閉装置を提供することとした。
特にこれらの布状開閉体は、車両の車室窓部に設けられ、ウィンドシールドに沿って開 閉するサンシェードに適用すると良い(請求項4)。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の好適な実施形態について添付の図面を参照して詳細に説明する。
【0012】
図1及び図2は、本発明が適用された自動車のリヤウィンドウ用電動サンシェード装置の外観を示す斜視図であり、図1は布状開閉体としての布状スクリーン(サンシェード)を展開した状態、図2は収納した状態を示す。また、図3は図1のIII−III線について見た断面図である。この電動サンシェード装置はその本体が車室の左右方向に延在し、リヤシェルフ1下部に受容され、フレームに取り付けられている。そして、リヤシェルフ1の開口1aから布状スクリーン2が出没するようになっている。
【0013】
電動サンシェード装置は、上記車室の左右方向に延在するフレーム3と、その内部に回転自在に受容され、布状スクリーン2が巻回された芯ロール4と、芯ロール4の一端に設けられ、該芯ロール4を回転駆動すると共に後記するように芯ロール4の布状スクリーン2収納状態からの回転量からその展開量を検出・規定し、更に布状スクリーン2の弛みを検出して巻き取り等を行うためのモータユニット5と、フレーム3の両端に互いに平行な軸について回動可能に枢支された一対のリンクアーム6、7と、これらアーム6、7の先端同士を連結すると共に布状スクリーン2の遊端を保持する連結部材8と、アーム6、7を図1の矢印の方向に付勢するべく各々捻りコイルばね11が受容された左右一対の展開用ばねユニット9、10とを有している。
【0014】
リンクアーム6、7は、駆動アーム6a、7aと、従動アーム6b、7bと、これらを連結する関節6c、7cとからなり、駆動アーム6a、7aを図1の矢印に示す外向きに起こすことにより、駆動アーム6a、7aと従動アーム6b、7bとの関節6c、7cが伸び、連結部材8を介して布状スクリーン2を展開し、逆に駆動アーム6a、7aを図1の矢印に示す向きと逆の内向きに倒すことにより、駆動アーム6a、7aと従動アーム6b、7bとの関節6c、7cが屈折して布状スクリーン2を芯ロール4に収納する(図2)。
【0015】
図3に示すように、連結部材8の左右両端には、布状スクリーン2がリヤウィンドウのウインドシールドに沿って滑らかに展開するように一対のガイドロール8a、8bが設けられている。
【0016】
図4に、モータユニット5を部分的に破断した側面図を示す。また、図5に図4のV−V線について見た断面図を示す。このモータユニット5には、モータ13が受容され、その出力軸13aがウォームギヤ14及び張力検出手段としての張力検出部15を介して芯ロール4の駆動軸16に接続されている。張力検出部15は、ウォームギヤ14に歯合するギヤ部17dを有し、かつ駆動軸16を回転軸とする第1のプレート17と、この第1のプレート17と所定の範囲(例えば20゜)で相対回転可能に係合すると共に駆動軸16と一体をなすフランジ状の第2のプレート18と、第1のプレート17と第2のプレート18との間に設けられ、第1のプレート17に対して第2のプレート18、即ち芯ロール4を巻き取り方向に相対付勢する検出用ばね19とを有している。また、図5のVIa−VIa線について見た図6(a)に良く示すように、第2のプレート18の第1のプレート17と対向する面には、連結機構として、第1のプレート17に形成された一対の円弧状凹部17a、17bに係合して両プレート17、18の相対回転範囲を規定するための第1の突起18a、18bが突設されている。検出用ばね19の一端は第1のプレート17のスリット17cに係止され、他端は第2のプレート18に突設された第2の突起18cに係合し、両プレートを相対的に付勢している。
【0017】
第1のプレート17の第2のプレート18に対向する面には対称形をなす一対の接点部材20、21が設けられている。両接点部材は単体では互いに電気的に絶縁しており、接点部材20には接点20a、20bが、接点部材21には接点21a、21bが設けられている。また、図5のVIb−VIb線について見た図6(b)に良く示すように、第2のプレート18の第1のプレート17に対向する面には、単体では互いに電気的に絶縁された接点プレート22、23が設けられている。接点プレート22、23は別々にスリップリング(図示せず)を介して図4に示すモータユニット5に受容されたマイクロコンピュータを具備する制御ユニット24に接続されている。
【0018】
ここで、図6(a)、図6(b)に示す状態、即ち芯ロール4に検出用ばね19の付勢力よりも強い展開用ばねユニット9、10の捻りコイルばね11の付勢力が作用しているときには、接点部材20の接点20a、20bが接点プレート22にのみ接し、接点部材21の接点21a、21bが接点プレート23にのみ接している。
【0019】
ところが、芯ロール4に作用する検出用ばね19の付勢力が消失、即ち外部力が布状スクリーン2、リンクアーム6、7、連結部材8のいずれかに作用して布状スクリーン2の張力が弱まると、図7(a)、図7(b)に示すように、検出用ばね19の付勢力により第1のプレート17と第2のプレート18とが相対的に回転し、接点部材20の接点20a、接点部材21の接点21aが接点プレート23に接し、接点部材20の接点20b、接点部材21の接点21bが接点プレート22に接するようになる。即ち接点プレート22と接点プレート23とが導通する。展開時には、展開用ばねユニット9、10の捻りコイルばね11の付勢力による展開速度よりも遅い速度で芯ロール4を展開方向に回転させるが、上記接点プレート22と接点プレート23との導通を制御ユニット24で受けると布状スクリーン2の弛みが発生したと判断し、モータ13を即時停止させる。そして、弛みが解除されて再び布状スクリーン2の張力が回復し、第1のプレート17と第2のプレート18とが図6(a)、図6(b)に示す状態に戻り、接点プレート22と接点プレート23とが非導通になると、図示されない展開/収納スイッチの操作によりモータを作動させることができる。
【0020】
一方、図5のモータユニット5に於ける芯ロール4と相反する側には、展開量検出手段としての展開量検出部25が、駆動軸16周りに上記張力検出部15に近接して設けられている。この展開量検出部25は、駆動軸16と一体をなすカラー26及び該カラー26に巻回されたスプリングクラッチ27を介して環装された第1のギヤ28と、該ギヤ28と同軸的に、カラー26に回転可能に支持された第2のギヤ29と、これらギヤ28、29を連結するピニオンギヤ30とを有している。
【0021】
スプリングクラッチ27は、カラー26と第1のギヤ28との結合力を管理するトルクリミッタであり、図8に示すように、スプリングクラッチ27の両端部27a及び27bが共に第1のギヤ28のスリット28aの壁面28aa、スリット28bの壁面28baに、共に締まり方向に当接・係合し、常に一定の力でカラー26を締め付け、該カラー26、即ち駆動軸16と第1のギヤ28とを結合している。従って、通常は駆動軸16に同期して第1のギヤ28が回転するが、後記するように、第1のギヤ28が固定された状態での駆動軸16からの入力がスプリングクラッチ27の締め付け力を越えた場合、または駆動軸16が固定された状態での第1のギヤ28からの入力がスプリングクラッチ27の締め付け力を越えた場合のみカラー26と第1のギヤ28との間に滑りを生じ、駆動軸16と第1のギヤ28とが相対的に回転する。
【0022】
第2のギヤ29は第1のギヤ28よりもその歯数が1つ少なくなっている。例えば第1のギヤ28の歯数が38、第2のギヤ29の歯数が37となっている。また、ピニオンギヤ30も第1のギヤ28に歯合する第1の部分30aと、第2のギヤ29に歯合する第2の部分30bとの2段式になっており、第2の部分30bは第1の部分30aよりもその歯数が1つ多くなっている。例えば第1の部分30aの歯数が12、第2の部分30bの歯数が13となっている。従って、第1のギヤ28が1回転すると、第2のギヤ29はピニオンギヤ30を介して約1.1回転する。そのため、第1のギヤ28が1回転する度に両ギヤ28、29間に約40゜だけ相対的な回転角度差が生じる(減速比(38/12)*(13/37)≒1.1126)。
【0023】
図5のIXa−IXa線について見た図9(a)の破線に良く示すように、第2のギヤ29の第1のギヤ28に対向する面には、ストッパ片29aが形成されると共に、互いに導通する一対の接点31a、31bを有する接点部材31が設けられている。また、図5のIXb−IXb線について見た図9(b)に良く示すように、第1のギヤ28の第2のギヤ29に対向する面には、上記ストッパ片29aに収納状態で当接するストッパ片28cが形成されると共に、長い円弧状の接点プレート32と、短い円弧状の接点プレート33とが上記接点31a、31bに接するべく同一円周上に設けられている。更に図5のIXc−IXc線について見た図9(c)の破線に良く示すように、第1のギヤ28の第2のギヤ29に対向する面と相反する面には、接点プレート32と導通する接点34aを有する接点部材34が設けられ、その内周側に接点プレート33と導通する一対の接点35a、35bを有する接点部材35が設けられている。尚、図5のIXb−IXb線とIXc−IXc線とは同じ矢視面であるが、IXc−IXc線矢視面では接点プレート32、33を省略し、その裏面側の接点部材34、35を示したものである。図5のIXd−IXd線について見た図9(d)に良く示すように、接点34aは、モータユニット5に固定された仕切プレート5aに設けられた接点としてのスリップリング36、収納位置規定用接点プレート37及び全開位置制限用接点プレート38のいずれかに接するようになっている。また、接点35a、35bは常にスリップリング36に接するようになっている。これらスリップリング36、収納位置規定用接点プレート37及び全開位置制限用接点プレート38は図4に示す制御ユニット24に接続されている。
【0024】
ここで、収納位置では接点31aは長い円弧状の接点プレート32に接し、接点31bは短い円弧状の接点プレート33に接している。またその状態では、接点34aは、収納位置規定用接点プレート37に接している。即ち接点プレート32と接点プレート33とが導通し、スリップリング36と収納位置規定用接点プレート37とが導通している。
【0025】
そして、駆動軸16が展開方向に回転すると第1のギヤ28と第2のギヤ29との相対角度が変化し、中間位置では、図10(a)、図10(b)、図10(c)、図10(d)に示すように、接点31a及び接点31bは共に長い円弧状の接点プレート32に接し、接点34aはスリップリング36に接する。即ち接点プレート32と接点プレート33とは接点部材31によっては導通せず、かつスリップリング36と収納位置規定用接点プレート37または全開位置制限用接点プレート38とが絶縁する。
【0026】
更に駆動軸16が展開方向に回転し、全開位置になると、図11(a)、図11(b)、図11(c)、図11(d)に示すように、接点31aは短い円弧状の接点プレート33に接し、接点31bは長い円弧状の接点プレート32に接する。また、その状態で接点34aが、全開位置制限用接点プレート38に接することで、スリップリング36と全開位置制限用接点プレート38とが導通し、全開位置であると制御ユニット24に分かる。
【0027】
従って、予め、芯ロール4が収納状態から何回転すれば全開位置であるかが分かっていれば、第2のギヤ29は第1のギヤ28とにそれに応じた接点部材及び接点プレートを設けるのみで、その導通/非導通から全開位置を正確に求めることができる。例えば、第1のギヤ28と第2のギヤ29との減速比を(38/12)*(13/37)≒1.1126とすると、収納状態から6.5回転で全開位置であれば、第1のギヤ28と第2のギヤ29との相対角度が約260゜となれば良いことから、長い円弧状の接点プレート32と短い円弧状の接点プレート33の長さに接点31a及び接点31b間の円弧の長さを加えた長さの円弧のなす角を360゜−約260゜=約100゜とすれば良い。
【0028】
また、収納位置を定めるには、まず布状スクリーン2を全開とした状態で芯ロール4にモータ13の駆動軸16を連結させ、第1のギヤ28と第2のギヤ29との相対位置が下端検出位置となっていても強制的に芯ロール4に布状スクリーン2を完全に収納状態となるまで強制的に巻き取ることで、粗調整をする。このとき、ストッパ片28aとストッパ片29aとが当接することで、第1のギヤ28、第2のギヤ29及びピニオンギヤ30は下端検出位置の状態(図9)で固定されるが、スプリングクラッチ27の締め付け力よりも高いトルクで駆動軸16が回転することで、第1のギヤ28とカラー26との間が滑り、即ち駆動軸16と展開量検出部25との相対関係が変わる。
【0029】
次に、蓋39を開け、第2のギヤ29をその上端面に設けられたスリット29bに工具を係合させて回転させ、ピニオンギヤ30を介して第1のギヤ28も回転させることで、第1のギヤ28と第2のギヤ29との相対位置を下端検出位置からずらす。このとき、駆動軸16はモータ13等の抵抗により固定されているので、スプリングクラッチ27の締め付け力よりも高いトルクで第1のギヤ28が回転するように第2のギヤ29を回転させることで、第1のギヤ28とカラー26との間が滑り、第2のギヤ29、ピニオンギヤ30及び第1のギヤ28のみが回転する。その後、通常通り、展開・収納動作を行うことで、今度は第2のギヤ29を回転させた分だけ収納位置がずれる。これを必要に応じて繰り返すことにより収納位置の微調整を行い、精度良く収納位置を定めることができる。
【0030】
【発明の効果】
上記した説明により明らかなように、本発明による布状開閉体の開閉装置によれば、芯ロールと前記モータとの間に、布状開閉体の弛みを検出するべく、張力検出手段を芯ロールと同軸的に設けることで、装置が大型化することなくその作動信頼性を向上する。また、芯ロールとモータとの間に、布状開閉体の展開終点を検出するべく、展開量検出手段を前記芯ロールと同軸的に設けることで、容易に展開精度を高めることが可能となる。更にこれらを近接配置することで配線等の引き回しが単純化され、一層装置を小型化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された自動車のリヤウィンドウ用電動サンシェード装置の外観を示す斜視図。
【図2】本発明が適用された自動車のリヤウィンドウ用電動サンシェード装置の外観を示す斜視図。
【図3】図1のIII−III線について見た断面図
【図4】図1のモータユニッのみを部分的に破断した側面図。
【図5】図4のV−V線について見た断面図
【図6】(a)は図5のVIa−VIa線について見た図、(b)は図5のVIb−VIb線について見た図。
【図7】(a)、(b)共に図6と同様な作動説明図。
【図8】スプリングクラッチ27と第1のギヤ28との関係を示す斜視図。
【図9】(a)は、図5のIXa−IXa線について見た図、(b)は、図5のIXb−IXb線について見た図、(c)は、図5のIXc−IXc線について見た図、(d)は、図5のIXd−IXd線について見た図。
【図10】(a)、(b)、(c)、(d)共に図9と同様な作動説明図。
【図11】(a)、(b)、(c)、(d)共に図9と同様な作動説明図。
【符号の説明】
1 リヤシェルフ
1a 開口
2 布状スクリーン(布状開閉体、サンシェード)
3 フレーム
4 芯ロール
5 モータユニット
5a 仕切プレート
6、7 リンクアーム
6a、7a 基端部
6b、7b 遊端部
6c、7c 関節
8 連結部材
8a、8b ガイドロール
9、10 展開用ばねユニット
11 捻りコイルばね
13 モータ
13a 出力軸
14 ウォームギヤ
15 張力検出部(張力検出手段)
16 駆動軸
17 第1のプレート
17a、17b 円弧状凹部
17c スリット
17dギヤ部
18 第2のプレート
18a、18b 第1の突起
18c 第2の突起
19 検出用ばね
20、21 接点部材
20a、20b 接点
21a、21b 接点
22、23 接点プレート
24 制御ユニット
25 展開量検出部(展開量検出手段)
26 カラー
27 スプリングクラッチ
27a、27b 端部
28 第1のギヤ
28a、28b スリット
28aa、28ba 壁面
28c ストッパ片
29 第2のギヤ
29a ストッパ片
29b スリット
30 ピニオンギヤ
30a 第1の部分
30b 第2の部分
31 接点部材
31a、31b 接点
32 長い円弧状接点プレート
33 短い円弧状接点プレート
34 接点部材
34a 接点
35 接点部材
35a、35b 接点
36 スリップリング
37 収納位置規定用接点プレート
38 全開位置制限用接点プレート
39 蓋
Claims (4)
- モータにより芯ロールを回転させて該芯ロールに布状開閉体を巻き取る閉動作による収納状態と、ばねにより前記布状開閉体を芯ロールから展開方向に引き出す開動作による展開状態とをとり得る布状開閉体の開閉装置であって、
前記開動作時には、前記布状開閉体が所定の張力を保つように、前記モータが前記芯ロールの展開方向への回転を制限しながら回転するようになっていると共に、前記布状開閉体の弛みを検出するべく、前記モータにより回転する第1のプレートと、該第1のプレートに連結されて前記芯ロールと一体的に回転する第2のプレートと、前記第1のプレートと前記第2のプレートとの所定の範囲での相対回転を許容する連結機構と、前記第1のプレートに対して前記第2のプレートを前記ばねよりも弱い付勢力で巻き取り方向に付勢する検出用ばねと、前記第1のプレートに対して前記第2のプレートが巻き取り方向に回転したら通電するように前記両プレート間に設けられた接点部材とを有する張力検出手段が前記芯ロールと前記モータとの間に前記芯ロールと同軸的に設けられ、展開時の前記各接点部材間の通電により前記布状開閉体の弛みを検出するようになっていることを特徴とする布状開閉体の開閉装置。 - モータにより芯ロールを回転させて該芯ロールに布状開閉体を巻き取る閉動作による収納状態と、ばねにより前記布状開閉体を芯ロールから展開方向に引き出す開動作による展開状態とをとり得る布状開閉体の開閉装置であって、
前記布状開閉体の展開量を検出するべく、前記芯ロールまたは前記モータに同期して回転する第1のギヤと、該第1のギヤに噛合すると共に回転数に応じて前記第1のギアとの相対角度が変化するようにその歯数が設定された第2のギヤと、前記第1のギヤと前記第2のギヤとの間が特定の相対角度になったら通電するように前記第1及び第2のギヤに設けられた接点部材とを有する展開量検出手段が前記芯ロールと前記モータとの間に前記芯ロールと同軸的に設けられ、展開時の前記各接点部材間の通電により前記布状開閉体の展開終点又は展開始点と展開終点とを検出するようになっていることを特徴とする布状開閉体の開閉装置。 - モータにより芯ロールを回転させて該芯ロールに布状開閉体を巻き取る閉動作による収納状態と、ばねにより前記布状開閉体を芯ロールから展開方向に引き出す開動作による展開状態とをとり得る布状開閉体の開閉装置であって、
前記開動作時には、前記布状開閉体が所定の張力を保つように、前記モータが前記芯ロールの展開方向への回転を制限しながら回転するようになっており、かつ前記芯ロールと前記モータとの間に、前記布状開閉体の弛みを検出するための張力検出手段と、前記布状開閉体の展開終点を検出するための展開量検出手段とが共に前記芯ロールと同軸的に設けられており、
前記張力検出手段は、前記モータにより回転する第1のプレートと、該第1のプレートに連結され、前記芯ロールと一体的に回転する第2のプレートと、前記第1のプレートと前記第2のプレートとの所定の範囲での相対回転を許容する連結機構と、前記第1のプレートに対して前記第2のプレートを前記ばねよりも弱い付勢力で巻き取り方向に付勢する検出用ばねと、前記第1のプレートに対して前記第2のプレートが巻き取り方向に回転したら通電するように前記両プレートに設けられた接点部材とを有し、展開時の前記接点部材間の通電により前記布状開閉体の弛みを検出するようになっており、
前記展開量検出手段は、前記芯ロールまたは前記モータに同期して回転する第1のギヤと、該第1のギヤに噛合すると共に回転数に応じて前記第1のギアとの相対角度が変化するようにその歯数が設定された第2のギヤと、前記第1のギヤと前記第2のギヤとの間が特定の相対角度になったら通電するように前記第1及び第2のギヤに設けられた接点部材とを有し、展開時の前記各接点部材間の通電により前記布状開閉体の展開終点又は展開始点と展開終点とを検出するようになっていることを特徴とする布状開閉体の開閉装置。 - 前記布状開閉体が、車両の車室窓部に設けられ、ウィンドシールドに沿って開閉するサンシェードからなることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の布状開閉体の開閉装置。
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