JP2007022143A - 車両用ステップ装置 - Google Patents

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Hiroki Okada
弘樹 岡田
Yukio Isomura
幸夫 磯村
Ryoichi Fukumoto
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Abstract

【課題】 簡易な構造で、車両ドアの開閉に基づきステップを出し入れすることができる車両用ステップ装置を提供する。
【解決手段】 車両用ステップ装置は、スライドドア2が所定の開閉位置の範囲にあるときに、スライドドア2の開閉作動に伴いスライドドア2から動力が伝達される伝動機構60と、伝動機構60を介したスライドドア2からの動力を可動ステップ4に伝達して可動ステップ4を出し入れする出し入れ機構35とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、車両用ステップ装置に関するものである。
一般に、ワンボックスカー等の車両においては、車両のフロアが比較的高く設定されているため、車両フロアの乗降口には、一段低くなるようにステップが設けられている。しかし、単に、車両フロアの乗降口にステップを設けた構造では、ステップを設けた分だけ車両フロアの有効面積が小さくなるため、実用上において以下のことが発生するおそれがあった。すなわち、ステップの側部や後部の車両フロア上には座席が設置されているが、ステップを設けることによってこれら座席に着座する乗員の足元に凹部空間が形成されることになり、乗員が不自然な着座姿勢を強いられたり、あるいは車室内に積み込んだ荷物が当該凹部空間に落下してしまったりするおそれがあった。
そこで、こうした事情を鑑みて、例えば特許文献1に記載された車両用ステップ装置が提案されている。この車両用ステップ装置では、ステップ面の上方空間に車両フロアとほぼ同一のレベルで配置される踏板を、車両フロア側から引き出し自在に設けている。そして、踏板に車両ドアの開閉作動に連動させたロッドとアームとからなるせり出し機構を連結し、車両ドアの開作動時に踏板を車両フロア側に格納してその下方のステップ面を現出させるようにしている。換言すれば、この踏板は、車両ドアの閉作動時に、車両フロア側から突出することでステップ面の上方空間、即ち凹部空間を閉塞する蓋体として機能する。
実開昭57−134979号公報
ところで、特許文献1に記載の車両用ステップ装置では、車両ドアの閉作動に伴う車両前後方向及び車両幅方向の動きのうち、車両幅方向の動きを利用してロッドを押圧して踏板を突出させている。従って、例えば物等の挟み込み防止のために、乗員の乗降等のし得ない車両ドアの開閉位置の範囲で、踏板を車両フロア側から突出させようとすると、車両ドアの車両幅方向の移動の途中から車両ドアでロッドを押圧し始める必要があり、車両ドアとロッドとを締結することができない。従って、ロッドを押すとき(即ち踏板を突出してステップ面を覆うとき)には車両ドアから力を伝えることができるが、ロッドを引くとき(即ち踏板を格納してステップ面を現出させるとき)には車両ドアから力を伝えることができず、ロッドを引くための駆動源を別途設けることが必要になる。
本発明の目的は、簡易な構造で、車両ドアの開閉に基づきステップを出し入れすることができる車両用ステップ装置を提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、車両ドアが所定の開閉位置の範囲にあるときに、該車両ドアの開閉作動に伴い、該車両ドアから動力が伝達される第1伝達手段と、前記第1伝達手段を介した前記車両ドアからの動力をステップに伝達して該ステップを出し入れする第2伝達手段とを備えたことを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車両用ステップ装置において、前記第2伝達手段は、前記車両ドアが前記所定の開閉位置の範囲を超えるまで開いたときに前記ステップの突出を完了するとともに、該車両ドアが全閉されるときに前記ステップの格納を完了するように該ステップを出し入れすることを要旨とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の車両用ステップ装置において、前記車両ドアには、押圧部材が設けられており、前記第1伝達手段は、前記車両ドアが前記所定の開閉位置の範囲にあるときの前記押圧部材の動作軌跡に沿って車体に延設されたガイド部材と、前記ガイド部材に摺動自在に支持され、前記車両ドアが前記所定の開閉位置の範囲にあるときに、該車両ドアの開閉作動に伴い前記押圧部材に押圧されて該押圧部材と一体移動するとともに、前記車両ドアが前記所定の開閉位置の範囲を超えるときに、前記押圧部材から離脱する摺動部材と、前記車体に回転自在に支持されたプーリと、前記摺動部材に接続されるとともに、前記プーリに巻かれた伝動部材とを備え、前記車両ドアの開閉作動に伴い前記押圧部材に押圧される前記摺動部材が前記ガイド部材を摺動し、前記伝動部材を介して前記プーリを回転させて前記第2伝達手段に動力を伝達することを要旨とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の車両用ステップ装置において、前記第1伝達手段から前記第2伝達手段に伝達可能な動力を一定値に制限する制限手段を備えたことを要旨とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1又は2に記載の車両用ステップ装置において、前記第2伝達手段が前記ステップの突出を完了したときに該ステップを固定するロック手段を備えたことを要旨とする。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の車両用ステップ装置において、前記ロック手段は、前記ステップに設けられたストライカと、車体に回転自在に支持され、前記第2伝達手段が前記ステップの突出を完了したときに前記ストライカと噛み合うフックと、前記車体に回転自在に支持され、前記ストライカと噛み合う前記フックを回り止めするロックレバーとを有することを要旨とする。
請求項1乃至3に記載の発明では、前記車両ドアが前記所定の開閉位置の範囲にあるときに、該車両ドアの開閉作動に伴い、該車両ドアから動力が前記第1伝達手段に伝達される。そして、前記第1伝達手段を介した前記車両ドアからの動力が、前記第2伝達手段により前記ステップに伝達されて該ステップが出し入れされる。つまり、第1伝達手段を介した車両ドアからの動力が第2伝達手段を介して直接ステップに伝達されることとなる。従って、例えば前記第2伝達手段により、前記第1伝達手段への動力伝達に係る前記車両ドアの開閉に機械的に同期させて、前記ステップを出し入れできるようにすることで、そのシステム構成を極めて簡易なものにすることができる。
請求項4に記載の発明では、例えば外部との干渉などで前記ステップが出し入れ不能に陥った場合であっても、前記第2伝達手段には、前記第1伝達手段を介した前記車両ドアからの動力が前記一定値を超えて伝達されることはない。換言すれば、前記第2伝達手段に伝達する動力が前記一定値を超えることで、前記ステップの作動に関わらず前記車両ドアを開閉することができる。つまり、前記ステップが出し入れ不能に陥っても、これによって前記車両ドアが開閉不能に陥ることを好適に防止することができる。
また、前記ステップが物等を挟み込んだとしても、挟み込んだ物等に前記一定値を超える動力が加わることがないため、当該物に過剰な負荷が加わることも防止することができる。
請求項5又は6に記載の発明では、前記第2伝達手段が前記ステップの突出を完了したとき、前記第1伝達手段を介した前記車両ドアからの動力伝達が皆無とされるが、前記ステップは前記ロック手段により固定されることで、例えば該ステップに外力が加わっても、これによって該ステップが動いたりすることを防止できる。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図12は、本発明が適用される自動車などの車両を示す模式図である。同図に示されるように、車両の本体をなす車体1は、その側部に形成されたドア開口1aを有している。このドア開口1aは、後述の態様で車両前後方向に移動する車両ドアとしてのスライドドア2によって開閉される。また、車両フロア3は、上記ドア開口1aに対応して車内側に凹設され、乗降口3aを形成している。そして、この乗降口3aには、車両フロア3よりも一段低い位置で、後述の態様で車両幅方向に出し入れされるステップとしての可動ステップ4が設けられている。なお、可動ステップ4(乗降口3a)の側部や後部の車両フロア3上には、座席5が設置されている。
次に、前記スライドドア2の開閉駆動及び前記可動ステップ4の出し入れ駆動に係る細部構造等について図1〜図6に基づき説明する。なお、図1及び図3は、それぞれ前記スライドドア2の開閉駆動等に係る機構を示す全閉状態及び全開状態での平面図であり、図2は、可動ステップ4の突出が完了した直後の状態での平面図である。同図において、上側が車両幅方向内側(車内側)に相当し、下側が車両幅方向外側(車外側)に相当する。また、同図において、左側が車両前側に相当し、右側が車両後側に相当する。また、図4は、図1のA−A線に沿った断面図であり、図5は、図2のB−B線に沿った断面図であり、図6は、図3のC−C線に沿った断面図である。
図4〜図6に示されるように、車体1には、前記車両フロア3の下方において、車外側に開口する箱状のケース11が固定されている。このケース11は、前記車両フロア3の下方に収容空間S1を形成する。また、車体1には、上記ケース11の高さ方向中間部において、スライドドア2と干渉しない範囲で車外側に延出するサポートパネル12が固定されている。そして、このサポートパネル12には、ガイド部材20が載置・固定されている。このガイド部材20は、高さ方向に所定の間隔をおいて車両幅方向に互いに平行に延出する下壁部20a及び上壁部20bを有している。なお、上記下壁部20aは、乗降口3aを基準にその車外側及び車内側の両方に延出しており、上記上壁部20bは、乗降口3aを基準にその車内側のみに延出している。換言すれば、上記上壁部20bは、車両フロア3の下方に隠蔽されるように配置されている。そして、上記ガイド部材20には、前記可動ステップ4が車両幅方向(車外側及び車内側)に摺動自在に支持されている。
前記サポートパネル12の下面には、ガイドレール13が固着されている(サポートパネル12及びガイドレール13の固定態様については図示略)。このガイドレール13は、前記スライドドア2の開閉作動を案内するためのものである。詳述すると、図1〜図3に示されるように、前記ガイドレール13は、その長手方向中間部に湾曲部13aを有している。そして、ガイドレール13は、上記湾曲部13aの前端側で車両幅方向内側に向かって傾斜する曲成部13bを、同湾曲部13aの後端側で車両後方に延びる直線部13cをそれぞれ形成している。
一方、前記スライドドア2の下部には、車内側に突出するアーム14が設けられており、その先端部には、ローラ支持部材15が回動可能に連結されている。そして、上記ローラ支持部材15は、一対のガイドローラ16と、これらガイドローラ16間に配置されたロードローラ17とを備えている。ガイドローラ16は車両の高さ方向(図1において紙面に直交する方向)に延びる回転軸を有しており、ロードローラ17は両ガイドローラ16の回転軸を含む平面に対し直交する方向に延びる回転軸を有している。このローラ支持部材15は、上記ガイドローラ16が前記ガイドレール13に転動可能に装着された状態で、前記収容空間S1内において上記ロードローラ17によりケース11(車体1)上に転動可能に支持されている。
従って、前記アーム14を介してガイドローラ16に連結されたスライドドア2は、上記ガイドローラ16がガイドレール13に案内されることで車両前後方向にスライド移動して前記ドア開口1aを開閉する。そして、上記スライドドア2は、上記ロードローラ17によりその荷重が支持されている。特に、上記スライドドア2は、上記ガイドローラ16が前記湾曲部13aの前端側(曲成部13b)においてガイドレール13に案内されることで、例えば全閉状態から開作動する直後に車外側に押し出され、あるいは全閉状態になる直前に車内側に引き込まれる。これは、スライドドア2の開作動時にその後方へのスライドを許容し、全閉時にこれを車体1の側面と面一になるように配置するためである。
ここで、前記サポートパネル12には、前記ガイドレール13よりも車内側の下方において、前記スライドドア2を開閉駆動するための機構が搭載されている。詳述すると、上記ステップパネル2の下面側には、スライドドア駆動ユニット21と、同スライドドア駆動ユニット21から時計回転方向に順次配置された複数のアイドルギヤ22,23,24,25,26,27と、前記スライドドア駆動ユニット21の出力ギヤ21a及びこれらアイドルギヤ22〜27に噛み合う態様で掛け渡された駆動ベルト28とが設けられている。これらアイドルギヤ22〜27及び駆動ベルト28は、開閉機構29を構成する。
上記スライドドア駆動ユニット21は、サポートパネル12に固定されており、その出力ギヤ21aを回転駆動する。前記アイドルギヤ22〜27は、サポートパネル12に回転可能に支持されている。つまり、これらアイドルギヤ22〜27は、上記サポートパネル12を介して車体1に回転可能に支持されている。なお、前記アイドルギヤ25,22は、ガイドレール13の前端及び後端にそれぞれ対応してその近傍に配置されている。また、前記アイドルギヤ24,23は、前記湾曲部13aに対応してその前後の近傍にそれぞれ配置されている。
そして、前記駆動ベルト28には、前記ガイドレール13に沿うアイドルギヤ22〜25間で前記ローラ支持部材15の先端部が固着されている。このローラ支持部材15の先端部は、図1に示した全閉状態において、アイドルギヤ25の近傍、即ちガイドレール13の前端近傍に配置されている。また、上記ローラ支持部材15の先端部は、図3に示した全開状態において、アイドルギヤ22の近傍、即ちガイドレール13の後端近傍に配置されている。
従って、前記スライドドア駆動ユニット21により、出力ギヤ21aが図1及び図2において反時計回転方向に回転駆動されると、前記駆動ベルト28は、前記アイドルギヤ22〜27を回転させつつ、ガイドレール13に沿うアイドルギヤ22〜25間で車両後方に移動する。そして、前記ローラ支持部材15等を介して駆動ベルト28に連結されたスライドドア2は、前記ガイドレール13に沿って車両後方に移動して前記ドア開口1aを開放する。
一方、前記スライドドア駆動ユニット21により、出力ギヤ21aが図2及び図3において時計回転方向に回転駆動されると、前記駆動ベルト28は、前記アイドルギヤ22〜27を回転させつつ、ガイドレール13に沿うアイドルギヤ22〜25間で車両前方に移動する。そして、前記ローラ支持部材15等を介して駆動ベルト28に連結されたスライドドア2は、前記ガイドレール13に沿って車両前方に移動して前記ドア開口1aを閉鎖する。
なお、前記ローラ支持部材15には、押圧部材としてのピン41が設けられている。上記ピン41は、中心線が車両の高さ方向に延びる態様で前記ローラ支持部材15に突設されている(図5参照)。
次に、前記スライドドア2が所定の開閉位置の範囲にあるときに、スライドドア2の開閉作動に伴い、同スライドドア2から動力が伝達される第1伝達手段としての伝動機構60について図7及び図8を併せ参照して説明する。本実施形態では、この所定の開閉位置の範囲は、前記スライドドア2の全閉位置から乗員の乗降等のし得ないドア開度(例えば150mm程度)相当の開閉位置までの範囲に設定されている。なお、図7(a)(b)(c)は、それぞれ上記伝動機構60の主要部分を示す底面図、断面図及び側面図であり、図8(a)(b)(c)(d)(e)(f)は、スライドドア2の開閉作動時の動作を段階的に示す断面図である。
図1に示されるように、前記伝動機構60は、ガイド部材としてのガイドレール61と、摺動部材としてのスライド部材62及びスライドレバー63と、プーリとしてのドラム64と、伝動部材としての2重管式のケーブル65,66とを備えている。
前記ガイドレール61は、前記サポートパネル12(車体1)に固定されている。このガイドレール61は、前記スライドドア2が前記所定の開閉位置の範囲にあるときの前記ピン41の動作軌跡に沿って前記ガイドレール13のスライドドア2側に延設されている。図7に示されるように、このガイドレール61は、断面略C字形状を呈して下方に開口しており、各先端部に内側に折り返された折返し部61aを有している。
前記スライド部材62は、前記ガイドレール61の内壁面に応じた外形を有するブロック状に成形されており、前記両折返し部61aに載置される態様で同ガイドレール61に摺動自在に装着・支持されている。このスライド部材62には、前記両折返し部61a間においてガイドレール61よりも下方に突設された突起62aが一体形成されている。この突起62aは、前記ガイドレール61に沿う前記ピン41の動作軌跡上に配置されている。また、上記スライド部材62には、ガイドレール61の短手方向(以下、「幅方向」という)両端部から同ガイドレール61に沿って車両後方に延出する延出部62bが形成されている。そして、前記スライド部材62には、これら両延出部62bを橋渡しする態様で幅方向に中心線が延びる支持ピン67が支持されている。なお、上記スライド部材62には、その一側端面(上面)から下方に凹設された係止部62cが形成されている。
前記スライドレバー63は、第1係合片63a及び第2係合片63bを有して板状に成形されており、幅方向から見て略L字形状を呈している(図7(b)参照)。そして、このスライドレバー63は、前記両折返し部61a間において、前記支持ピン67に回転自在に支持されている。すなわち、上記スライドレバー63には、前記第2係合片63bの基端側の幅方向両端部において、円筒状に曲成された軸受部63cが形成されており、これら両軸受部63cに前記支持ピン67が挿通されて支持されている。なお、上記第1係合片63aが前記ガイドレール61に沿って車両後方に延出配置されているとき、前記第2係合片63bはガイドレール61よりも下方に突出している。そして、上記第2係合片63bは、前記ガイドレール61に沿う前記ピン41の動作軌跡上に配置されている。
また、前記支持ピン67の一側(図7(a)の下側)には、一端及び他端がそれぞれ前記スライド部材62及びスライドレバー63に係止されたばね68が挿通されている。このばね68は、前記スライド部材62に対しスライドレバー63を図7(b)において時計回転方向に回転させる付勢力を有している。従って、このスライドレバー63は、前記ガイドレール61から抜けることで同ガイドレール61に規制されるまで当該方向に回転する(図8(d)参照)。
ここで、図7(b)に示したように、前記スライド部材62及びスライドレバー63が前記ガイドレール61内に装着されているとき、前記ピン41は、同ガイドレール61よりも下方に突出する前記突起62a及び第2係合片63b間に配置されている。従って、前記スライドドア2の閉作動に伴い、図8(a)に示したように前記ピン41が前記ガイドレール61に沿って車両前方に移動すると、ピン41が突起62aを押圧することで前記スライド部材62及びスライドレバー63はスライドドア2と一体で前方に移動する。
一方、前記スライドドア2の開作動に伴い、図8(b)に示したように前記ピン41が車両後方に移動すると、ピン41が第2係合片63bを押圧することで前記スライド部材62及びスライドレバー63はスライドドア2と一体で後方に移動する。そして、図8(c)に示したように、前記スライドレバー63がガイドレール61の後端を抜け出ると、前記スライドレバー63は、ばね68に付勢されて第1係合片63aがガイドレール61の後端に当接するまで図示時計回転方向に90度回転する。このとき、前記スライドレバー63は、第2係合片63bがピン41の動作軌跡上から外れることで、ピン41から離脱する。そして、上記ピン41は、前記スライド部材62及びスライドレバー63を残置したまま後方に移動する。なお、この状態では、前記第1係合片63aはガイドレール61よりも上方に突出している。
また、前記スライドドア2の閉作動に伴い、図8(d)に示したように前記ピン41が前記ガイドレール61に沿って車両前方に移動すると、ピン41が突起62aを押圧し始める。このとき、前記スライドレバー63は、ガイドレール13の後端に前記第1係合片63aが押圧されることで、ばね68に抗して図示反時計回転方向に回転し始め(図8(e)参照)、当該方向に90度回転することで再びガイドレール61内に装着される(図8(f)参照)。そして、前記ピン41は、当初(図7(b)参照)のように前記ガイドレール61よりも下方に突出する前記突起62a及び第2係合片63b間に配置される。
この状態では、前記ピン41が前記ガイドレール61に沿って車両前方及び後方のいずれに移動する場合であっても、前記スライド部材62及びスライドレバー63はスライドドア2(ピン41)と一体で移動することは既述のとおりである。
なお、上記スライドレバー63の幅方向中央部には、前記第1及び第2係合片63a,63bの両基端部に亘って透孔63dが形成されている。この透孔63dは、図7(b)に示した状態から、図示時計回転方向に90度回転した状態(図8(c)参照)までの間を通じて前記ガイドレール61の長手方向に開口している。
図1に示されるように、前記ドラム64は、サポートパネル12に回転可能に支持されている。つまり、このドラム64は、上記サポートパネル12を介して車体1に回転可能に支持されている。上記ドラム64は、前記アイドルギヤ22,25間の中間部であって、前記可動ステップ4の車両前後方向中央部となる車内側の位置に配置されている。
そして、前記ドラム64には、前記スライドレバー63の透孔63dを貫通し前記係止部62c内(図7(b)参照)においてスライド部材62の後端部に一端が係止された前記ケーブル65の他端が巻回されている。同様に、前記ドラム64には、前記係止部62c内においてスライド部材62の前端部に一端か係止された前記ケーブル66の他端が巻回されている。なお、一方のケーブル65は、前記透孔63dを貫通することで、前記スライドレバー63が前述のように回転してもこれと干渉することはない。
従って、図1において、前記スライド部材62がガイドレール61に沿って車両後方に移動(摺動)すると、前記ドラム64は、一方のケーブル65を巻き取るとともに、他方のケーブル66を繰り出して図示反時計回転方向に回転する。また、図2において、前記スライド部材62がガイドレール61に沿って車両前方に移動(摺動)すると、前記ドラム64は、一方のケーブル65を繰り出すとともに、他方のケーブル66を巻き取って図示時計回転方向に回転する。本実施形態では、前記スライドドア2の開閉作動に伴う前記ピン41の移動によって前記スライド部材62等が一体で移動するときの同スライドドア2の開閉位置の範囲が前記所定の開閉位置の範囲に設定されている。この開閉位置の範囲は、前記ピン41の動作軌跡上に占める前記ガイドレール61の範囲によって設定されることはいうまでもない。これにより、前記スライドドア2が前記所定の開閉位置の範囲にあるときに、同スライドドア2から上記伝動機構60に動力が伝達される。また、上記スライドドア2が前記所定の開閉位置の範囲を超えたときに、同スライドドア2から上記伝動機構60に動力が伝達されることはない。
図5に示されるように、前記ドラム64は、同軸上に上方(サポートパネル12側)に突設された駆動側回転部64aを有している。この駆動側回転部64aには、これと同軸に配置されて前記サポートパネル12の上方に突出する従動側回転体30が設けられている。この従動側回転体30も、サポートパネル12に回転可能に支持されている。これら駆動側回転部64a及び従動側回転体30は、これらの間に機械的に所定の作動圧力が付与されることで摩擦係合する。上記駆動側回転部64a及び従動側回転体30は、駆動側回転部64a(ドラム64)から従動側回転体30に伝達可能な動力(トルク)を一定値に制限する制限手段としてのトルクリミッタ31を構成する。このトルクリミッタ31は、駆動側回転部64a及び従動側回転体30間で伝達されるトルクが上記一定値を超えると、これらの間で滑るように機械的に設定されている。従って、上記ドラム64は、駆動側回転部64aから従動側回転体30に伝達されるトルクが前記一定値よりも小さいときには、同従動側回転体30と一体回転する。また、上記ドラム64は、駆動側回転部64aから従動側回転体30に伝達されるトルクが前記一定値を超えるときには、同従動側回転体30に対し相対回転する。
ここで、前記従動側回転体30の先端部には、従動ギヤ32が一体回転するように連結されている。そして、図1及び図2に示されるように、上記従動ギヤ32は、その車外側及び車内側の各角度位置で一対のベルトギヤ33,34と噛み合っている。これら従動ギヤ32及びベルトギヤ33,34は、第2伝達手段としての出し入れ機構35を構成する。上記両ベルトギヤ33,34は、前記従動ギヤ32との噛合位置で車両前後方向に延び、前記可動ステップ4の後端及び前端でそれぞれ車外側に延びるように、車体1に固定されたガイドレール(図示略)によって案内されている。上記両ベルトギヤ33,34は、従動ギヤ32の回転運動を直線運動に変換する。そして、これらベルトギヤ33,34の車外側に延びる先端は、前記サポートパネル12(ガイド部材20)に支持された可動ステップ4の上面に接続されている。
従って、前記ドラム64からのトルクリミッタ31を介した回転伝達によって、前記従動ギヤ32が図1において反時計回転方向に回転すると、前記両ベルトギヤ33,34の先端が車外側に押し出されることで、上記可動ステップ4が車外側に突出する。一方、前記従動ギヤ32が図2において時計回転方向に回転すると、前記両ベルトギヤ33,34の先端が車内側に引き込まれることで、上記可動ステップ4が車内側に引っ込む。なお、前記従動ギヤ32の回転は、前記スライドドア2が前記所定の開閉位置の範囲にあるとき(収まったとき)の、同スライドドア2の開閉作動に伴う前述の態様でのドラム64の回転を前提にすることはいうまでもない。
本実施形態では、前記スライドドア駆動ユニット21の駆動によって前記スライドドア2が前記所定の開閉位置(図2及び図5参照)まで開かれるときに前記可動ステップ4の所定の使用位置への突出が完了し、同スライドドア2が全閉されるときに前記可動ステップ4の所定の収容位置(図1及び図4参照)への格納が完了するように、前記ドラム64及び従動ギヤ32の伝達比が設定されている。なお、既述のように、前記可動ステップ4の所定の使用位置への突出が完了する上述したスライドドア2の開閉位置は、これに対応するドア開度が乗員の乗降等のし得ない好適な値(例えば150mm程度)になるように設定されている。また、上記可動ステップ4は、所定の収容位置にある状態ではその大半が前記ケース11内に格納されている。そして、前記車両フロア3は、スライドドア2との間に形成される凹部空間S2(図4参照)が十分に小さくなる位置まで拡大されている。
次に、前記可動ステップ4の突出完了位置でこれを固定するロック手段としてのロック機構50について図9及び図10を併せ参照して説明する。なお、図9(a)(b)(c)(d)は、スライドドア2の開作動時の動作を段階的に示す平面図であり、図10(a)(b)(c)(d)は、スライドドア2の閉作動時の動作を段階的に示す平面図である。図9及び図10では、便宜的に前記伝動機構60等を割愛して図示している。
図1に示されるように、前記ロック機構50は、前記可動ステップ4に設けられたストライカ51と、フック52と、ロックレバー53と、レバー54と、ロッド55,56と、スイッチレバー42とを備えている。上記ストライカ51、フック52及びロックレバー53は、それぞれ車両前後方向一側及び他側に対で配設されている。なお、このロック機構50は、車両フロア3の下方に隠蔽されるように配置されている。
上記スイッチレバー42は、前記ピン41の動作軌跡上となる前記ガイドレール61の後方に配置されており、車両の高さ方向(図1において紙面に直交する方向)に延びる回転軸を有して前記車体1に回転自在に支持されている。そして、図9及び図10に示したように、上記スイッチレバー42は、回転軸に対して一側に延出する第1レバー部46と、同他側に延出する第2レバー部47とを有している。
このスイッチレバー42は、図示しない付勢手段(ばね等)により図9(a)(d)及び図10(a)(d)に示した所定の中立位置に保持されている。つまり、上記スイッチレバー42は、以下に説明するように上記ピン41に押圧されていないときには、上記中立位置に戻るように付勢されている。そして、上記スイッチレバー42が上記中立位置にある状態では、前記スライドドア2の開閉作動に伴う前記ピン41の動作軌跡上に前記第1レバー部46が配置されるように設定されている。また、上記中立位置にあるときの第1レバー部46は、前記スライドドア2が乗員の乗降等のし得ない前述した開閉位置の直前に来たときに、いずれかの側(図9の左上側、図10の右下側)から前記ピン41が当接されるように配置されている。
従って、例えばスライドドア2の開作動に伴い前記ピン41が第1レバー部46を一側(図9の左上側)から押圧すると、スイッチレバー42は、一側方向(図9において反時計回転方向)に回転し(図9(b)(c)参照)、前記ピン41の通過後に上記中立位置に復帰する(図9(d)参照)。一方、上記スライドドア2の閉作動に伴い前記ピン41が第1レバー部46を他側(図10の右下側)から押圧すると、スイッチレバー42は、他側方向(図10において時計回転方向)に回転し(図10(b)(c)参照)、前記ピン41の通過後に上記中立位置に復帰する(図10(d)参照)。
図9及び図10に示されるように、上記ストライカ51は、前記可動ステップ4の車内側寄りでその車両前後方向両端部に固定されている。これらストライカ51は、可動ステップ4の車両前後方向両端からコ字状をなす先端部を突出させている。
前記フック52は、前記可動ステップ4の車両前後方向両外側において、車両の高さ方向(図9において紙面に直交する方向)に延びる回転軸を有して前記車体1に回転自在に支持されている。このフック52には、前記可動ステップ4の出し入れに伴うストライカ51先端部の動作軌跡に合わせて開口するU字状の係止溝52aが形成されている。各フック52は、図示しないばねにより係止溝52aが前記可動ステップ4の車両前後方向外側に離間する側に付勢される態様で保持されており、図9(a)(b)に示したように可動ステップ4が車外側に突出すると、その係止溝52aがストライカ51に押圧されることで、当該ばねに抗して回転し同ストライカ51と噛み合う。
前記ロックレバー53は、前記可動ステップ4の車両前後方向両外側において、車両の高さ方向に延びる回転軸を有して前記車体1に回転自在に支持されている。各ロックレバー53は、前記フック52の外側面に押し当てられる方向に回転するように図示しないばねによって付勢されており、図9(a)(b)に示したようにフック52がストライカ51と噛み合うときに、同フック52に形成された切り欠き52bと係合することで同フック52を回り止めする。そして、前記可動ステップ4は、図9(b)に示したようにストライカ51と噛み合うフック52がロックレバー53により回り止めされることで固定される。このとき、上記可動ステップ4は、所定の使用位置への突出を完了する。なお、前記各ロックレバー53には、長孔53aが形成されている。
前記レバー54は、両ロックレバー53の中間部において車体1に回転自在に支持されている。このレバー54は、回転軸に対して一側及び他側にそれぞれ延出する一対のレバー部54a,54bを有している。そして、上記レバー部54aには、一端が一側(図9の左側)のロックレバー53の長孔53aに挿通された前記ロッド55の他端が接続されている。また、上記レバー部54bには、一端が他側(図9の右側)のロックレバー53の長孔53aに挿通された前記ロッド56の他端が接続されている。
また、一方のレバー部54aには、一端が前記スイッチレバー42の第2レバー部47に接続されたロッド57の他端が接続されている。従って、例えば前記スイッチレバー42が一側方向(図9において反時計回転方向)に回転すると、前記ロッド57を介してレバー54が押圧され、同レバー54は当該方向に回転する。このとき、前記各ロッド55,56が対応するロックレバー53側に押し出されることになるが、これらロッド55,56の一端は前記長孔53a内を移動することでロックレバー53に力を伝えることはない。つまり、前記スイッチレバー42が一側方向に回転する状態では、前記ロックレバー53により前記ストライカ51と噛み合うフック52の回り止めが保持されることで前記可動ステップ4も固定されたままとなる。
なお、図9(d)及び図10(a)に示したように、前記ロックレバー53がフック52を回り止めしており、且つ、前記スイッチレバー42が前記中立位置に復帰している状態では、前記ロッド55,56の一端は前記長孔53aの周方向一側(可動ステップ4側)の内壁面に当接又は近接されている。
この状態で、前記スイッチレバー42が他側方向(図10において時計回転方向)に回転すると、図10(b)に示したように、前記ロッド57を介してレバー54が引っ張られ、同レバー54は当該方向に回転する。このとき、前記各ロッド55,56が対応するロックレバー53の反対側に引っ張られ、これらロッド55,56の一端は前記長孔53aの周方向一側(可動ステップ4側)の内壁面を押圧する。これにより、前記ロックレバー53は、ばねに抗して前記フック52の外側面(切り欠き52b)から離隔される方向に回転し、同フック52の回り止めを解除する。従って、この状態で、図10(c)(d)に示したように前記可動ステップ4が車内側に格納されると、上記フック52は、その係止溝52aがストライカ51に押圧されることで回転し、同ストライカ51との噛み合いを解除する。そして、前記可動ステップ4の固定も解除される。
次に、本実施形態の動作について総括して説明する。まず、図1及び図4に示したように、前記スライドドア2が全閉状態にあり、これに対応して前記可動ステップ4が所定の収容位置に格納されているとする。このとき、前記ピン41は、同ガイドレール61よりも下方に突出する前記突起62a及び第2係合片63b間に配置されている(図7(b)参照)。
この状態で、前記スライドドア駆動ユニット21により、出力ギヤ21aが図1において反時計回転方向に回転駆動されると、前述の態様でスライドドア2が開作動する。このとき、図8(b)に示したように、前記ピン41によって前記スライドレバー63(第2係合片63b)が押圧されることで、前記スライド部材62がスライドドア2と一体で車両後方に移動する。これにより、前述の態様で前記ドラム64が図1において反時計回転方向に回転し、トルクリミッタ31を介してドラム64から回転伝達される前記従動ギヤ32が当該方向に回転することで、前記ベルトギヤ33,34の先端が車外側に押し出され、上記可動ステップ4が車外側に突出し始める。
そして、前記スライドドア2が乗員の乗降等のし得ない前述の開閉位置の直前に来ると、図9(a)に示したように、前記可動ステップ4に設けられたストライカ51は、前記フック52の係止溝52aの入口に達する。その後、図2及び図5に示したように、前記スライドドア2が上記開閉位置に来ると、図8(c)に示したように、前記スライドレバー63がガイドレール61の後端を抜け出て、ピン41から離脱する。これにより、前記スライド部材62がスライドドア2と一体で移動しなくなり、前記ドラム64の回転も停止して前記可動ステップ4の所定の使用位置への突出が完了する。
従って、前記スライドドア2が乗員の乗降等のし得ない開閉位置(ドア開度)以上に開いても、前記可動ステップ4に力が伝わることはなく、同可動ステップ4がこのときの突出位置(突出完了位置)以上に突出されることはない。換言すれば、前記スライドドア2が上記開閉位置以上に開こうとする動きは、前記可動ステップ4によって阻害されることはない。
また、図9(b)に示したように、前記ストライカ51と前記フック52とが完全に噛み合うとともに、前記ロックレバー53がばねの付勢力にてフック52の外側面を滑りながら前記フック52の切り欠き52bと係合することで、前記可動ステップ4は当該突出位置で固定される。従って、この状態で、前記可動ステップ4が車内側(収容側)に押されるなどして、前記フック52が回されようとしても、前記ロックレバー53によりその回転が規制されていることで前記可動ステップ4が動くことはない。
なお、図9(c)(d)に示したように、前記スライドドア2が上記開閉位置以上に開くと、前記スイッチレバー42は、前記ピン41の押圧によって一側方向(図9において反時計回転方向)に回転した後に、前記ピン41の通過によって前記中立位置に復帰する。この際、前記ロッド57及びレバー54を介してロッド55,56が押し引きされることになるが、これらロッド55,56の一端は前記長孔53a内を移動するのみでロックレバー53に力が伝わることはない。そして、前記中立位置に復帰したスイッチレバー42の第1レバー部46は、次のスライドドア2の閉作動時に前記ピン41によって押圧されることになる。
一方、図3及び図6に示したように、前記スライドドア2が全開状態にあるとする。このとき、前記スライドドア駆動ユニット21により、出力ギヤ21aが図3において時計回転方向に回転駆動されると、前述の態様でスライドドア2が閉作動する。ただし、前記ピン41と前記スライド部材62(突起62a)とが離れていることで、前記従動ギヤ32に回転伝達されることはなく、従って、前記可動ステップ4が格納し始めることはない。
そして、前記スライドドア2が乗員の乗降等のし得ない前述の開閉位置の直前に来て、図10(a)(b)に示したように、前記ピン41が前記スイッチレバー42を押圧し始めると、前記スイッチレバー42の回転によって、前記ロッド57及びレバー54を介して前述の態様で前記各ロッド55,56が対応するロックレバー53の反対側に引っ張られ、これらロッド55,56の一端は前記長孔53aの周方向一側(可動ステップ4側)の内壁面を押圧する。これにより、前記ロックレバー53は、前記フック52の外側面(切り欠き52b)から離隔される方向に回転し、同フック52の回り止めを解除する。そして、前記フック52は回転可能となる。
なお、図10(c)(d)に示したように、前記スイッチレバー42は、前記ピン41の押圧によって他側方向(図10において時計回転方向)に更に回転した後に、前記ピン41の通過によって前記中立位置に復帰する。従って、上記スイッチレバー42の第1レバー部46は、次のスライドドア2の開作動時においても前記ピン41によって押圧されることになる。
その後、前記スライドドア2が前記所定の開閉位置に達すると、図8(d)(e)(f)に示したように、前記スライドレバー63を通過したピン41によって前記スライド部材62(突起62a)が押圧されることで、同スライド部材62がスライドドア2と一体で車両前方に移動する。これにより、前述の態様で前記ドラム64が図2において時計回転方向に回転し、トルクリミッタ31を介してドラム64から回転伝達される前記従動ギヤ32が当該方向に回転することで、前記ベルトギヤ33,34の先端が車内側に引き込まれ、上記可動ステップ4が車内側に引っ込み始める。そして、前記スライドドア2の全閉に合わせて、前記可動ステップ4の格納が完了する(図1及び図4参照)。
図11は、こうしたスライドドア2及びこれに対応する可動ステップ4の動作を概略的に示す説明図である。同図に示したように、前記スライドドア2の全閉状態(図11(a)参照)において、同スライドドア2が開作動を始めると(図11(b)参照)、これに伴い、スライドドア2から前記伝動機構60に動力が伝達されることから、これに連動して前記可動ステップ4が突出し始める。そして、図11(c)に示したように、前記スライドドア2が、乗員の乗降等のし得ないドア開度Wとなる所定の開閉位置に達すると、スライドドア2から前記伝動機構60に伝達される動力がなくなることで、前記可動ステップ4の突出が完了する。そして、前記スライドドア2が上記開閉位置を超えて更に開作動すると、前記可動ステップ4を当該位置に固定したまま同スライドドア2が全開する(図11(d)参照)。また、前記スライドドア2の全開状態においてこれを全閉する際には、上記スライドドア2及び可動ステップ4は、上記の概ね逆順で動作する。
以上詳述したように、本実施形態によれば、以下に示す効果が得られるようになる。
(1)本実施形態では、前記スライドドア2が所定の開閉位置の範囲にあるとき、前記可動ステップ4は、前記出し入れ機構35により、前記伝動機構60を介した前記スライドドア2からの動力(トルク)が伝達されることで出し入れされる。このとき、ドラム64及び従動ギヤ32の伝達比の設定によって、前記スライドドア2の当該範囲内での開閉に機械的に同期させて、前記可動ステップ4を出し入れすることができる。従って、スライドドア2の開閉作動に伴う動力以外に、専用の動力源(モータ等)を別途設ける必要もないため、そのシステム構成を極めて簡易なものにすることができる。また、例えば実公平4−3870号公報に記載されるようなステップを出し入れする専用のモータ、ステップが所定の位置に出たことを検出するスイッチ、検出スイッチの信号を基にモータを制御する制御回路なども不要である。さらに、前記スライドドア2と前記可動ステップ4とが連動して動くため、例えばスライドドア2との干渉を避けるといった複雑な制御も不要となり、コストを低減させることができる。
(2)本実施形態では、前記所定の開閉位置の範囲を、スライドドア2の全閉位置から乗員の乗降等のし得ないドア開度(W)相当の開閉位置までの範囲に設定し、当該範囲内での前記伝動機構60を介した前記スライドドア2からの動力に基づき前記出し入れ機構35による可動ステップ4の出し入れを完了するように設定したことで、可動ステップ4の作動に伴う物等の挟み込みを好適に抑制することができる。また、例えばスライドドア2の開閉制御において、負荷に基づき挟み込み判定を行っている場合であっても、作動中の可動ステップ4を乗員が踏むことがないため、スライドドア2の開閉作動中に負荷が急増して挟み込み誤判定につながることも好適に回避することができる。
(3)前記トルクリミッタ31を設けたことで、例えば外部との干渉(物等の挟み込み、凍結等)などで前記可動ステップ4が出し入れ不能に陥った場合であっても、前記出し入れ機構35(従動ギヤ32)には、前記伝動機構60を介した前記スライドドア2からのトルク(動力)が前記一定値を超えて伝達されることはない。換言すれば、前記出し入れ機構35に伝達するトルクが前記一定値を超えることで、前記可動ステップ4の作動に関わらず前記スライドドア2を開閉することができる。つまり、前記可動ステップ4が出し入れ不能に陥っても、これによって前記スライドドア2が開閉不能に陥って、例えば乗降不能に陥ることを好適に防止することができる。
また、前記可動ステップ4が物等を挟み込んだとしても、挟み込んだ物等に前記一定値を超えるトルク相当の動力が加わることがないため、当該物に過剰な負荷が加わることも防止することができる。これにより、例えば挟み込み制御といった複雑な制御も不要となり、コストを低減させることができる。
(4)仮に、物等を挟み込んで前記可動ステップ4の作動が停止し、前記トルクリミッタ31が滑って(駆動側回転部54a及び従動側回転体30が相対回転して)、スライドドア2の開閉位置と可動ステップ4の突出位置との関係にずれが生じたとする。この場合、挟み込んだ物等を除去した後に、改めて前記所定の開閉位置の範囲全体に亘って前記スライドドア2を開閉すれば、再び前記トルクリミッタ31が滑って、上述の位置関係が本来の状態に自動的に戻される。従って、スライドドア2の開閉位置と可動ステップ4の突出位置との関係にずれが生じたとしても、容易に上記位置関係を本来の状態に戻すことができる。
(5)本実施形態では、前記出し入れ機構35が前記可動ステップ4の突出を完了したとき、前記伝動機構60を介した前記スライドドア2からの動力伝達が皆無とされるが、前記可動ステップ4は前記ロック機構50により固定されることで、例えば可動ステップ4に外力が加わっても、これによって同可動ステップ4が動いたりすることを防止できる。
(6)スライドドア2の開閉作動に伴う前記ガイドレール61でのスライド部材62及びスライドレバー63の摺動は、同スライドドア2が前記所定の開閉位置の範囲にあるときに限定されるため、例えば全閉位置から全開位置までの範囲を通じて同様の摺動が生じるような適宜の機構を採用する場合に比べて、摺動音や振動の発生を抑制することができる。
(7)前記スライドドア2を手動で開閉する場合には、この開閉に合わせて前記ピン41が移動することで、上記に準じて前記ドラム64から前記従動ギヤ32に回転伝達される。従って、この場合であっても、前記所定の開閉位置の範囲内でのスライドドア2の開閉に連動して前記可動ステップ4を出し入れすることができる。
(8)本実施形態では、前記出し入れ機構35は、前記従動ギヤ32と、前記ベルトギヤ33,34とを有する極めて簡易な構造で、前記可動ステップ4を出し入れすることができる。
(9)本実施形態では、座席5に着座する乗員の足元に形成される凹部空間S2が十分に小さくなるようにしたことで、乗員が不自然な着座姿勢を強いられたり、あるいは車室内に積み込んだ荷物が当該凹部空間S2に落下したりすることを抑制することができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・トルクリミッタ31は、機械的な係合によって伝達可能なトルクを一定値に制限するものに限定されるものではなく、例えば電磁吸引力を利用した電磁気的な作用によって伝達可能なトルクを一定値に制限するものであってもよい。
・前記実施形態において、ロッド55〜57のいずれか1つ以上をケーブルに代えてもよい。この場合、押し引き自在なプッシュブルケーブルや2重管ケーブルが好ましい。
・前記実施形態において、ピン41はアーム14に設けてもよい。
・前記実施形態において、伝動機構60の構成は一例である。例えば、ケーブル65,66は、1本で繋がっていてもよい。この場合、ケーブル65,66に代えてベルトなどを採用し、ドラム64に代えてベルトプーリを採用してもよい。
・前記実施形態において、出し入れ機構35の構成は一例である。例えば、従動ギヤ32に噛み合うベルトギヤ33,34に代えて、同従動ギヤ32に連結されたプッシュブルケーブルを採用してもよい。
・前記実施形態において、ロック機構50の構成は一例である。例えばロックレバー53を割愛し、ストライカ51と噛み合うフック52に適宜の付勢力を付与して回り止めしてもよい。
・前記実施形態において、スライドドア2を開閉駆動する電気的駆動源(スライドドア駆動ユニット21)、開閉機構29を割愛してもよい。この場合であっても、手動でのスライドドア2の開閉に連動して前記可動ステップ4を出し入れすることができる。
本発明の一実施形態を示す全閉状態での平面図。 同実施形態を示す可動ステップの突出が完了した状態での平面図。 同実施形態を示す全開状態での平面図。 図1のA−A線に沿った断面図。 図2のB−B線に沿った断面図。 図3のC−C線に沿った断面図。 (a)(b)(c)は、伝動機構の主要部を示す底面図、断面図及び側面図。 (a)(b)(c)(d)(e)(f)は、同実施形態の動作を示す断面図。 (a)(b)(c)(d)は、同実施形態の動作を示す平面図。 (a)(b)(c)(d)は、同実施形態の動作を示す平面図。 (a)(b)(c)(d)は、同実施形態の動作を示す概略図。 同実施形態を示す概略図。
符号の説明
1…車体、2…車両ドアとしてのスライドドア、4…ステップとしての可動ステップ、21…スライドドア駆動ユニット、21a…出力ギヤ、22〜27…アイドルギヤ、26a…駆動側回転部、28…駆動ベルト、29…開閉機構、30…従動側回転体、31…制限手段としてのトルクリミッタ、32…従動ギヤ、33,34…ベルトギヤ、35…第2伝達手段としての出し入れ機構、41…押圧部材としてのピン、42…スイッチレバー、50…ロック手段としてのロック機構、51…ストライカ、52…フック、53…ロックレバー、60…第1伝達手段としての伝動機構、61…ガイド部材としてのガイドレール、62…摺動部材を構成するスライド部材、63…摺動部材を構成するスライドレバー、64…プーリとしてのドラム、65,66…伝動部材としてのケーブル。

Claims (6)

  1. 車両ドアが所定の開閉位置の範囲にあるときに、該車両ドアの開閉作動に伴い、該車両ドアから動力が伝達される第1伝達手段と、
    前記第1伝達手段を介した前記車両ドアからの動力をステップに伝達して該ステップを出し入れする第2伝達手段とを備えたことを特徴とする車両用ステップ装置。
  2. 請求項1に記載の車両用ステップ装置において、
    前記第2伝達手段は、前記車両ドアが前記所定の開閉位置の範囲を超えるまで開いたときに前記ステップの突出を完了するとともに、該車両ドアが全閉されるときに前記ステップの格納を完了するように該ステップを出し入れすることを特徴とする車両用ステップ装置。
  3. 請求項1又は2に記載の車両用ステップ装置において、
    前記車両ドアには、押圧部材が設けられており、
    前記第1伝達手段は、
    前記車両ドアが前記所定の開閉位置の範囲にあるときの前記押圧部材の動作軌跡に沿って車体に延設されたガイド部材と、
    前記ガイド部材に摺動自在に支持され、前記車両ドアが前記所定の開閉位置の範囲にあるときに、該車両ドアの開閉作動に伴い前記押圧部材に押圧されて該押圧部材と一体移動するとともに、前記車両ドアが前記所定の開閉位置の範囲を超えるときに、前記押圧部材から離脱する摺動部材と、
    前記車体に回転自在に支持されたプーリと、
    前記摺動部材に接続されるとともに、前記プーリに巻かれた伝動部材とを備え、
    前記車両ドアの開閉作動に伴い前記押圧部材に押圧される前記摺動部材が前記ガイド部材を摺動し、前記伝動部材を介して前記プーリを回転させて前記第2伝達手段に動力を伝達することを特徴とする車両用ステップ装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の車両用ステップ装置において、
    前記第1伝達手段から前記第2伝達手段に伝達可能な動力を一定値に制限する制限手段を備えたことを特徴とする車両用ステップ装置。
  5. 請求項1又は2に記載の車両用ステップ装置において、
    前記第2伝達手段が前記ステップの突出を完了したときに該ステップを固定するロック手段を備えたことを特徴とする車両用ステップ装置。
  6. 請求項5に記載の車両用ステップ装置において、
    前記ロック手段は、
    前記ステップに設けられたストライカと、
    車体に回転自在に支持され、前記第2伝達手段が前記ステップの突出を完了したときに前記ストライカと噛み合うフックと、
    前記車体に回転自在に支持され、前記ストライカと噛み合う前記フックを回り止めするロックレバーとを有することを特徴とする車両用ステップ装置。
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