JP3617200B2 - 微細構造体製造用金型の製造方法および微細構造体の製造方法 - Google Patents

微細構造体製造用金型の製造方法および微細構造体の製造方法 Download PDF

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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、微細加工技術に用いられる金型およびそれを用いた微細構造体の製造方法に関し、特に、LIGA(Lithograph Galvanformung und Abformung)法に従って金型および微細構造体を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体集積回路装置の製造技術を応用して、極めて微細な構造体を形成する微細加工技術の研究が近年活発になってきている。その中で、X線を使った深いリソグラフィと電解めっきで高アスペクト比の微細構造体を形成するLIGA法は、特に注目されるところである。たとえば、J. Micromech. Microeng. 2 (1992), 133−140 に示されるLIGA法の基本工程を以下に示す。図11を参照して、まず図11(a)に示すように、典型的にはポリメチルメタクリレート(PMMA)を材料とするレジスト層102を望みの厚さ(0.1〜1mm)で基板103上に形成した後、金などの重金属の吸収体101aをパターンとするマスク101を用い、シンクロトロン放射のX線100でレジスト層102を露光する。次いで、現像を行なえば、図11(b)に示すように、高いアスペクト比を有するレジストパターン104が得られる。次に、レジストパターン104を有する基板をめっき液に漬け、電気めっきによって金属の構造体105を堆積させる(図11(c))。この工程において、ニッケル、銅または金などを堆積させることができる。基板103およびレジストパターン104を除去すると、図11(d)に示すように鋳型105ができる。続いて、図11(e)に示すように、鋳型105に導電性のゲート板108を押しつけ、注入孔109から、誘電性プラスチックのモールド材107を鋳型105の孔106に充填する。鋳型105を抜き取ることにより、図11(f)に示すようにゲート板108上にプラスチック型110が得られる。次に、ゲート板108をめっき電極として電鋳を行ない、金属111を堆積させる(図11(g))。次に、プラスチック型とゲート板を除くと、微細な金属構造体112を得ることができる(図11(h))。LIGA法は、マイクロマシン、光学素子、センサおよびアクチュエータなどの製造に利用することができ、その応用範囲は非常に広い。
【0003】
LIGA法は、大きな強度および鋭い指向性を有するシンクロトロン放射光をリソグラフィに用いるため、一般に基板に対して垂直な壁を有するレジストパターンが得られる。一方、FED Journal, vol.5, Suppl. 1(1994),34−48 は、LIGA法において斜めの側面を有する構造体を製作する技術を開示する。この技術では、マスクとレジストを塗布した基板の位置を決めて固定し、それらをシンクロトロン放射光の光軸に対して傾けて配置する。シンクロトロン放射光はレジスト層に斜めに照射されるため、厚み方向に対して斜めに傾いた側壁を有する構造体が得られる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
図10に示すように、LIGA法では、金属構造体105を鋳型として、多数の微細構造体を複製することができる。この金型には、まず樹脂が充填され、金型の形状が転写された樹脂型が得られる。樹脂型に基づいて微細構造体が形成されるが、樹脂型は通常、分解・除去される。したがって、微細構造体を量産するため、金型が繰返し使用される。金型は十分な強度を有し、耐久性に優れていることが要求される。しかしながら、金型におけるパターンが微細になればなるほど、また凹凸のアスペクト比が高くなればなるほど、金型の強度は低下する。金型から樹脂型を形成する際、金型には樹脂を抜き取るときに発生する応力が作用する。この応力に金型が耐えられなくなった場合、金型は破壊される。
【0005】
本発明の目的は、微細構造体の製造において、破壊されにくい金型を容易に製造することのできる方法を提供することである。
【0006】
本発明のさらなる目的は、耐久性の高い金型を用いて、微細でかつアスペクト比の高い凹凸を有する構造体を得るための方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
1つの局面において、本発明は、微細構造体の製造において該微細構造体の型となる樹脂成形体を調製するために用いられる金型の製造方法を提供する。この方法では、まず基板上にリソグラフィのための厚み0.1mm以上0.5mm以下の樹脂材料からなる層を形成する。次に、樹脂材料からなる層に、パターン形成のための厚み3μm以上10μm以下のX線吸収層を有するマスクを介してシンクロトロン放射による波長1Å以上10Å以下のX線を照射する。樹脂材料からなる層を現像し、露光された部分を除去する。現像によりパターン形成された樹脂材料上には金属材料を堆積させる。次に、樹脂材料を除去して、パターン形成された樹脂材料の形状が転写された金属材料からなる型を得る。この方法において、シンクロトロン放射によるX線を照射する工程では、シンクロトロン放射光のマスクを介する回折光と、シンクロトロン放射光の直進光とのなす角度が0.05°以上10°以下であり、回折光が樹脂材料からなる層に十分照射されるよう、マスクと樹脂材料からなる層との間に所定の間隔を設ける。回折光を伴う露光により、樹脂材料において基板から遠ざかるに従い開口面積が大きくなった孔または溝が得られる。
【0008】
本発明のもう1つの局面において、微細構造体の製造方法が提供される。この方法では、上述した方法によって得られた金型に樹脂材料を充填する。次に、金型から樹脂材料を抜き取り、金型の形状が転写された樹脂型を得る。得られた樹脂型に微細構造体を構成すべき材料を充填する。樹脂を除去した後、所定の材料からなる微細構造体を得る。
【0009】
本発明の製造方法は、複合圧電材料の製造に適用することができる。この場合、樹脂型にセラミックスを主成分とするスラリーを充填し、セラミックスからなる微細構造体を形成した後、樹脂と複合化させることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下図1を参照して本発明による金型の製造方法をより詳細に説明する。図1(a)に示すように、本発明のプロセスにおいて基板1上にはリソグラフィのための樹脂層2が形成される。基板として、たとえば、銅、ニッケル、ステンレス綱などの金属基板、チタン、クロムなどの金属をスパッタ蒸着したシリコン基板等からなる基板を用いることができる。樹脂層を形成するための材料として、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)等のポリメタクリル酸エステルを主成分とするレジスト材料、X線に感受性を有する化学増幅型レジスト材料等を挙げることができる。樹脂層の厚みは、目的に応じて任意に選ぶことができ、通常0.1〜0.5mmが用いられる。
【0011】
次いで、図1(b)に示すように基板1の上方にマスク3を配置し、マスク3を介してシンクロトロン放射のX線(以下SR光と略す)10が樹脂層2に照射される。マスク3は、所定のパターンで形成されたX線吸収層3aを有している。マスクを構成する透光性基材には、たとえば窒化シリコン、シリコン、ダイヤモンド、チタン等を用いることができ、X線吸収層には、たとえば金、タングステン、タンタルなどの重金属あるいはその化合物等を用いることができる。X線吸収層の厚みは、所望のレジストパターンの厚みによって任意に選ぶことができるが、たとえば3〜10μmとすることができる。
【0012】
本発明では、マスク3と樹脂層2との間の間隔dを従来よりも顕著に大きくとっている。このようにマスクを樹脂からかなり離れたところに配置することによって、SR光10の直進光10aに加えてマスク3によるSR光の回折光10bも樹脂層2の変質に寄与するようになる。回折光10bは、図に示すようにマスクのX線吸収層の真下(点線で示す)から少し外側にずれた樹脂層の部分に到達する。たとえば、図2に示すような直進光10aに対する回折光10bの角度θは、0.05〜10°、好ましくは0.5〜2.5°の範囲とすることができる。角度θが適当な範囲となるよう、間隔dを設定することができる。回折光10bは、直進光10aよりも長い波長を有し、強度も低いため、直進光よりも浅い部分を変質させる。したがって、露光により変質された樹脂層の部分2aは、表面にいくに従って幅Wが広くなっている。
【0013】
本発明において、樹脂層に照射すべきSR光の波長は、たとえば1〜10Åとすることができ、そのエネルギは、1〜10KeVとすることができる。特に本発明では、5〜10Åの長波長成分を除去せずに用いることが好ましい。これらの長波長成分は、適当な回折光をもたらす。SR光の光源は、たとえば産業用小形SR装置(蓄積電子エネルギ0.6〜1.5GeV)、中型SR装置(蓄積電子エネルギ1.5〜3GeV)等とすることができる。マスクと樹脂層との間の間隔dは、必要とされるテーパ角および照射するSR光の波長に応じて任意に選ぶことができる。
【0014】
露光された樹脂層を現像してSR光により変質した部分を除去すると、図1(c)に示すような樹脂パターン2′が得られる。樹脂パターン2′において、孔または溝2′aの開口幅Wは、基板1から遠ざかるに従って大きくなっている。したがって、孔または溝の開口面積は基板1から遠ざかるに従って大きくなる。孔または溝2′aを構成する側壁2′bは、樹脂層の厚み方向(矢印で示す)に対して傾いている。溝または孔は、たとえば角錐台または円錐台の形状とすることができる。溝または孔の側壁の傾きは、図3に示すような断面における相交わるべき2本の直線6および6′のなす角度(テーパ角度)αとして表わすことができる。本発明において、テーパ角度αは、0.1〜20°の範囲、好ましくは1〜5°の範囲とすることができる。
【0015】
次いで、図1(d)に示すように、樹脂パターン2′上に金属5を堆積する。金属5は、たとえば樹脂パターン2′の厚みを越えて0.5〜1mmの範囲の厚みで堆積する。基板1をめっき電極としてめっきを行なえば、樹脂パターン2′上に容易に金属を堆積させることができる。金属として、たとえばニッケル、銅、金およびそれらの合金、パーマロイ等を用いることができる。金属5を後で金型として用いる場合は、ニッケルがより好ましい。
【0016】
次に、ウェットエッチングなどによって基板を除去し、ウェットエッチングあるいはプラズマエッチングにより樹脂を除去すれば、図1(e)に示すような金型5′が得られる。金型5′には、樹脂パターン2′の形が転写されている。したがって、樹脂パターンの孔または溝に対応する凸部5′aは、樹脂パターンにほぼ等しいテーパ角度α′を有しており、凸部5′aの幅W′は、先端にいくほど狭くなっている。形成される凸部の幅W′は、たとえば2〜50μmの範囲、好ましくは10〜30μmの範囲であり、高さhは、たとえば50〜800μmの範囲であり、好ましくは50〜300μmの範囲であり、テーパ角度α′は、0.1〜20°の範囲、好ましくは1〜5°の範囲である。W′/hで表わされる凸部のアスペクト比は、たとえば、2〜30である。また本発明は、複数の凸部が、10〜30μmの範囲の間隔で配列された構造を形成するため好ましく用いられる。さらに本発明は、複数の凸部が100〜2000個/mmの密度で配置される構造を得る際に好ましく用いられる。
【0017】
以下、図4を参照して本発明による微細構造体の製造方法を説明する。図4(a)に示すとおり、以上のプロセスにより得られた金型5′に樹脂7を注入する。樹脂には、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)等のアクリル樹脂(メタクリル樹脂)、ポリウレタン樹脂(PUR)、ポリオキシメチレン(POM)等のポリアセタールなど熱可塑性樹脂、エポキシ、シロップ状アクリルなどの熱硬化性樹脂等を用いることができる。樹脂を硬化させた後、冷却して樹脂を金型5′から離して樹脂型7′を得る。このとき、金型5′の凸部は、上述したように所定のテーパ角度で先端にいくほど細くなっているので、樹脂型7′は金型5′から容易に抜き取ることができる。抜き取る際、樹脂と金型の間に働くのは初期の接着力であり、摩擦力はほとんど働かない。また、接着力において金型凸部を破壊する方向に働く成分は小さく、金型凸部が抜き取りの際に破壊されることはない。一方、図5に示すように、金型15の凸部が垂直に切り立っている場合、樹脂17と金型15の間には初期の接着力の他に摩擦力が働く。摩擦力は、樹脂型17が金型15から完全に抜けるまで働く。この摩擦力により、金型の凸部の根元に比較的大きな応力が作用する。応力が金型凸部の破壊強度を超えた場合、金型凸部は倒れたり切れたりする。このような現象は凸部のアスペクト比が増加するにつれて顕著になる。本発明は、上述したように回折光を用いて所定のテーパ角度を有する構造体を得ることで、樹脂型の形成において金型の破壊を効果的に防止する。
【0018】
樹脂型を形成した後、図4(c)に示すように、樹脂型7′に微細構造体を構成すべき材料8を充填する。たとえばセラミックスからなる微細構造体を得たい場合、セラミックス粒子を含有するスラリーを充填することができる。スラリーは乾燥により固化させる。一方、材料8として金属を堆積させてもよい。樹脂型7′に導電性を付与すれば、電気めっきにより金属を堆積させることができる。
【0019】
次に図4(d)に示すように、樹脂型を除去する。材料8がセラミックスラリーである場合は、除去に際して、樹脂を溶融状態にすることなく気化または昇華させるか、または適当な溶剤に溶解させることが好ましい。樹脂を気化させる場合、たとえば、真空中で加熱することにより樹脂成分を蒸発させる方法、レーザアブーションにより樹脂成分を気化させる方法、樹脂を酸素プラズマ等のプラズマによりエッチングする方法等を好ましく用いることができる。材料8が金属の場合は、セラミックスラリーと比較して強度が高いので、上記の方法に加えて熱による分解で除去することができる。
【0020】
樹脂を除去することにより、図4(e)に示すような必要な材料からなる微細構造体が得られる。セラミックス粒子のスラリーが用いられる場合、スラリーの乾燥固化物を焼成することにより、セラミックス焼結体からなる微細構造体8′が得られる。
【0021】
本発明では、X線マスクと基板との間隔を制御して回折光を積極的にリソグラフィに用いることにより、所定のテーパ角度を有する構造体を容易に製作することができる。本発明では基本的に1回の露光工程により厚み方向に対して傾斜した壁を有する構造体を得ることができる。製作に要する時間も比較的短く、露光のため複雑な工程を必要としない。本発明では、基板に垂直な方向にSR光を照射するリソグラフィ工程によっても、傾斜した壁を有する構造体を得ることができる。回折光を用いる本発明のプロセスにおいて、解像度は直進光のみを用いる場合よりも若干低下する。しかしながら、回折光の照射は、再現性よく制御することができるため、高い精度で必要な金型および微細構造体を得ることができる。
【0022】
一方、従来の技術によって本発明と同様の構造を得ようとすると、以下に述べるように種々の困難が伴う。たとえば、図6(a)に示すように斜めの方向からSR光30をマスク23を介して基板21上のレジスト層22に照射した後、さらに図6(b)に示すように、傾斜角度を変えてSR光30を照射することができる。しかしながら、このような場合、得られる構造体は図6(c)に示すとおりであり、開口の幅が表面にいくに従って狭くなった孔または溝を有するレジストパターン22′が得られる。このようなレジストパターンは、本発明が必要とする形状の反対である。また図7に示すように、SR光40に対して、レジスト32が塗布された基板31を所定の角度で傾け、回転させる方法も考えられる。この場合、露光領域32′は円錐台の形状を有する。しかしながら、この方法では、露光領域の中心部と周辺部との移動速度が異なるため、全体的に均一な照射量を実現することが困難である。この方法は、精度の高い微細構造体を得る方法として実際的ではない。SR光を斜めに照射する方法では、図8に示す方法がより実際的であると考えられる。図8に示す方法では、まず図8(a)に示すようにSR光50を基板41上のレジスト42に斜めに照射した後、図8(b)に示すようにマスク43の位置をずらし、基板41の角度を変えてSR光50を照射する。このような工程によれば、図8(c)に示すような構造体が得られる。しかしながらこの方法では、マスクを精度よくずらす必要があるが、それにはマスクと基板との位置関係を合わせる(整合させる)必要がある。このような工程を1枚のマスクで行なうことは不可能であり、複数枚の異なるマスクが必要となる。この方法では、マスクの位置合わせのために作業時間が長くなり、製造における精度も低下する。また得ようとする形状によってSR光の照射を何度も行なう必要があるため、ある領域では必要以上に露光時間が長くなる。吸収エネルギ密度が上限値を超える場合、レジストにおいてポジ−ネガの反転が起こってしまい、所望のレジストパターンが得られない。またこの方法において短波長の光を使用することが望ましいが、SR光において短波長の光は相対的に強度が低いため、さらに露光時間が長くなる。また、角錐台のレジストパターンを得ることができるが、円錐台は得ることができないなど、形状も制限される。この方法は、作業時間、コスト、精度、および効率の点において多くの問題を抱えている。これらの方法と本発明の方法とを比べると、本発明の方法が、いかにシンプルであり、精度が高く、効率的でありかつ低コストであるかが容易に理解されるはずである。
【0023】
【実施例】
チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)からなる多数の柱状の突起を有する微細PZTアレイ構造体を以下に示すように製作した。
【0024】
(1) 金型の製作
図1に示すようなプロセスに従ってPZTアレイ構造体用の金型を作製した。まず、X線に感受性があるレジスト、メタクリル酸メチルとメタクリル酸の共重合体(P(MMA+MAA))を180μmの厚みでチタンをスパッタ蒸着したシリコン基板からなる導電性基板に塗布した。次に、窒化シリコンからなる透光性基材上に窒化タングステンからなる吸収層パターンを形成したマスクを、所定の間隔dをあけてレジスト層の上方に配置した。マスクを介してシンクロトロン放射光(SR光)をレジストに照射した。SR装置はNIJI−3(偏向部の磁場4テスラ、蓄積電子エネルギ0.6GeV)であった。SR照射において、通常はカプトンなどをフィルタに用いて3Å以上の長波長光をなるべくカットするが、本実施例の場合は長波長光のカットを行なわなかった。SR装置自体から放射される光のピーク波長は約6Åであったが、100μmの厚さのベリリウム窓を通過する光を使用したため、レジストに実際に照射されるSR光のピーク波長は約4Åであった。また、通常は、マスクとレジスト層の間隔dは50μm以下であるが、本実施例では、5mm、14mmおよび28mmの間隔dをマスクとレジスト層との間にそれぞれ設け、SR光の照射を行なった。SR光の照射の後、メチルイソブチルケトン(MiBK)により現像を行ない、レジスト構造体を得た。得られたレジスト構造体では、基板上で直径25μm、180μmの高さを有する円錐台形状の孔が多数形成されていた。このような円錐台形状の孔において、図3に示すようなテーパ角度αは、間隔dが5mmのとき2°、間隔dが14mmのとき6°、間隔dが28mmのとき14°であった。このように、マスクとレジスト層との間隔を従来よりも顕著に大きくすることで、SR光の回折効果を利用して適当な範囲のテーパ角度を得ることができた。
【0025】
次に、導電性基板をめっき電極としてめっきを行ない、ニッケルを1mmの厚さまで堆積させた。基板を水酸化カリウム水溶液で溶解した後、レジストを酸素プラズマにより除去し、金型を得た。金型は、図9(a)に示すような形状を有している。金型55において、板状の部分55aから円錐台形状の微細な柱55bが多数延びている。柱55bの上面の直径は25μmであり、高さは180μmである。柱55bは、25μmの間隔で配列されている。
【0026】
(2) 微細構造体の作製
図4に示すようなプロセスに従って微細構造体を形成した。まず得られた金型に樹脂を充填した。樹脂として、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)からなるアクリル樹脂を用いた。シロップ状のアクリル樹脂を金型に流し込み、加熱して硬化させた後、室温まで冷却して樹脂を金型から離し、樹脂型を得た。樹脂型は、所望する微細構造体の形状を反転させたものである。次いで、樹脂型にPZT粒子を含有するスラリーを充填した後、乾燥によりスラリーを固化した。次に酸素プラズマを用いるアッシングを行ない、樹脂型を除去した。残ったスラリーの固化物に、500℃において仮焼成を施し、さらに1100℃において本焼成を施した。焼成によりPZT焼結体からなる微細構造体が得られた。得られた構造体の形状を図9(b)に示す。微細PZTアレイ構造体68において、板状の部分68aから円錐台形状の微細な柱68bが多数延びている。柱68bの上面の直径は20μmであり、高さは150μmである。柱68bは、20μmの間隔で配列されている。
【0027】
以上のプロセスによって微細構造体を繰返して製造したが、金型の破壊は起こらなかった。一方、従来の方法に従ってテーパ角度のない、すなわち円柱形状あるいは角柱状の柱を有する金型を作製した場合、50〜100個の樹脂型を作製するたびに、金型において柱の破断が起きた。したがって、本発明によれば、金型の破壊を抑制し、微細構造体の生産効率を向上させることができた。
【0028】
このようにして製作したPZT微細構造体に樹脂を含浸することで、複合圧電材料を製作することができた。樹脂はエポキシ樹脂を用いた。製作方法を図10に示す。図10(a)に示すように、カップ120にPZT微細構造体121を入れ、上からエポキシ樹脂122を真空下で含浸した。これを加熱して樹脂を硬化させ、固めたものをカップ120から取り出した(図10(b))。図10(c)および(d)に示すように、続いてPZT微細構造体の高さや幅を越えた樹脂部分およびPZTの台座部分を、研削や研磨によって除去すると、複合圧電材料123を形成することができた。
【0029】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明によれば、LIGA法による微細構造体の製造において金型の破壊を抑制し、生産効率を向上させることができる。特に本発明は、高アスペクト比を有する微細な柱が多数配列された構造体を、比較的シンプルな工程において、高い精度で、効率よく製造するのに効果的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による金型の製造方法を示す概略断面図である。
【図2】SR光について直進光と回折光とがなす角度を示す模式図である。
【図3】本発明においてX線リソグラフィにより得られたレジストパターンの形状を示す概略断面図である。
【図4】本発明による微細構造体の製造方法を示す概略断面図である。
【図5】従来法の一工程を示す概略断面図である。
【図6】従来法により傾斜した壁を有する構造体を製造するための方法を示す概略断面図である。
【図7】もう1つの従来法により、傾斜した壁を有する構造体を製造するプロセスを示す概略断面図である。
【図8】従来法を用いて本発明と同様の構造を得るための工程を示す概略断面図である。
【図9】実施例により得られた金型および微細構造体の形状を示す部分断面図である。
【図10】実施例により得られた微細構造体を用いて複合圧電材料を製造するプロセスを示す概略断面図である。
【図11】
LIGA法を説明するための概略断面図である。
【符号の説明】
1 基板
2 樹脂層
3 マスク
5 金属
5′ 金型
7 樹脂
7′ 樹脂型

Claims (3)

  1. 微細構造体の製造において前記微細構造体の型となる樹脂成形体を調製するために用いられる金型の製造方法であって、
    基板上にリソグラフィのための厚み0.1mm以上0.5mm以下の樹脂材料からなる層を形成する工程と、
    前記樹脂材料からなる層にパターン形成のための厚み3μm以上10μm以下のX線吸収層を有するマスクを介してシンクロトロン放射による波長1Å以上10Å以下のX線を照射する工程と、
    前記樹脂材料からなる層を現像して露光された部分を除去する工程と、
    現像によりパターン形成された樹脂材料上に金属材料を堆積させる工程と、
    前記樹脂材料を除去して前記パターン形成された樹脂材料の形状が転写された前記金属材料からなる型を得る工程とを備え、
    前記シンクロトロン放射によるX線を照射する工程は、前記シンクロトロン放射光の前記マスクを介する回折光と、前記シンクロトロン放射光の直進光とのなす角度が0.05°以上10°以下であり、前記回折光が前記樹脂材料からなる層に十分照射されるよう、前記マスクと前記樹脂材料からなる層との間に所定の間隔を設ける工程を備え、
    前記回折光を伴う露光により前記樹脂材料において前記基板から遠ざかるに従い開口面積が大きくなった孔または溝が得られることを特徴とする、微細構造体製造用金型の製造方法。
  2. 請求項1記載の製造方法により得られた金型に樹脂材料を充填する工程と、
    前記金型から前記樹脂材料を抜き取り、前記金型の形状が転写された樹脂型を得る工程と、
    得られた樹脂型に微細構造体を構成すべき材料を充填する工程と、
    前記樹脂を除去して、所定の材料からなる微細構造体を得る工程とを備える、微細構造体の製造方法。
  3. 複合圧電材料の製造に適用されることを特徴とする、請求項2記載の製造方法。
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