JP3615350B2 - デ−タ再生方法及び装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明はCD−ROMドライブ装置又はこれに類似のデータ再生装置及びこれを使用したデータ再生方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
CD−ROMはCD(コンパクトディスク)をROM(リード・オンリー・メモリ)として使用したものであり、半導体ROMと同様にコンピュータシステムに使用されている。コンピュータシステムにおいては高速処理が要求されるので、CD−ROMの走査速度(線速度)をオーディオ用CDの標準走査速度(1.2〜1.4m/s)の数倍に設定するのが一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、CD−ROMドライブ装置で使用するCD−ROMには様々なものがあり、ディスクの外形中心とディスクの重心とが不一致のディスク(以下偏重心ディスクと呼ぶ)がある。偏重心の程度が低い場合には標準走査速度の16倍程度まで走査速度を上げて再生することができる。しかし、偏重心の程度の大きいディスクを16倍速のように高速走査(回転)させると、振動、騒音が大きくなるばかりでなく、シーク動作及びデータの読み取りが不可能になることがある。また、高速走査では読み取りエラーが多くなり、再読み取り(リトライ)を実行すると、高速再生性能が低下する。
【0004】
そこで、本発明の目的は、ディスクの品質に適合した走査速度でのデータ再生を容易に実行することができる方法及び装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決し、上記目的を達成するための本発明は、トラックアドレスデータを伴なって主データがスパイラル又は同心円状トラック形態で光学的に読み取り可能に記録されている記録媒体ディスクを回転するものであって、回転速度を変えることができるように形成され且つ前記ディスクを着脱自在に装着できるように形成されているディスク回転手段と、
前記トラックアドレスデ−タ及び前記主データを読み取るために光ビームを前記ディスクに投射するための光源と、
前記光ビームが前記ディスクで反射することによって得られた反射光ビームを検知するためのものであって、入射光に対応した電気信号を出力する光検知手段と、
前記光検知手段の出力に基づいて前記トラックアドレスデータ及び前記主データを読み取るデータ読み取り手段と、
前記光ビームを前記ディスクの半径方向に移動するための移動手段と、
前記光ビームと前記ディスク上のトラックとのずれを検出するためのトラッキング状態検出手段と、
前記トラッキング状態検出手段で検出された前記ずれを低減させるように前記移動手段を制御するためのトラッキング制御手段と
を備えたディスク再生装置によって前記ディスクからデータを再生する方法において、
前記ディスクを第1の走査速度が得られるように回転させる第1のステップと、
前記光ビームを前記ディスクの半径方向における第1のトラック位置から第2のトラック位置に移動させるように前記移動手段を制御する第2のステップと、 前記第2のステップの後に前記トラッキング制御手段の動作を開始させる第3のステップと、
前記光検知手段の出力に基づいて前記第2のトラック位置又はこの近傍を示すトラックアドレスデータの読み取りを開始する第4のステップと、
前記トラッキング制御手段によるトラッキング制御動作を開始してから所定時間以内に前記第2のトラック位置又はこの近傍を示すトラックアドレスデータを読み取ることができたか否かを判定する第5のステップと、
前記第5のステップで前記トラックアドレスデータを読み取ることができたことを示す判定結果が得られた時には第1のカウンタの計数値を1段上げ、読み取ることができなかったことを示す判定結果が得られた時には前記第1のカウンタの計数値を更新しない第6のステップと、
前記第2、第3、第4、第5及び第6のステップから成るシーク動作を所定回数繰返し、この繰返しの回数を第2のカウンタで計数する第7のステップと、
前記シーク動作の前記所定回数の繰返しの終了後に、前記第1のカウンタの出力が前記シーク動作の前記繰返し回数以下に設定された所定値以上になっているか否かを判定する第8のステップと、
前記第8のステップで前記第1のカウンタの値が前記所定値以上であると判定された時には前記第1の走査速度よりも高い第2の走査速度となるように前記ディスクを回転し、前記第1のカウンタの値が前記所定値以上でないと判定された時には前記第1の走査速度よりも低い第3の走査速度となるように前記ディスクを回転して前記主データを読み取る第9のステップと
を備えていることを特徴とするデータ再生方法に係わるものである。
また、請求項2に示すように、トラッキング制御の開始時点からトラックアドレスデータの読み取りが完了するまでの所要時間長を参照して走査速度を決定することができる。
また、請求項3,6,7,8に示すように第1の走査速度をトラッキング制御のアクチュエータの機械的共振周波数を考慮して決定することが望ましい。
また、請求項1〜3の方法を実行するために請求項4〜6に示すようにデータ再生装置を構成することができる。
【0006】
【発明の作用及び効果】
請求項1、4、7,8の発明によれば、トラッキング制御を開始してからトラックアドレスデータの読み取りが所定時間以内で可能であるか否かを考慮してディスクに適合する走査速度を決定する。また請求項2,5においては所定時間内の読み取り回数と読み取り所要時間長との両方を考慮して走査速度を決定する。即ち、各請求項の発明において、偏重心ディスクの場合にはディスクの回転速度を上げるに従ってディスクの振動が大きくなり、光ビームを所定トラック上に位置決めするための所要時間が長くなることに着目してディスクの偏重心を判断し、走査速度を決定している。このため、特別な振動センサ等を設けないでディスクの偏重心の大小及び振動を検知することができ、ディスクに適合する最高走査速度(回転速度)を容易に決定することができる。
偏重心や偏心の大きい低品質ディスクの場合にはデータ再生装置の所定最高走査速度(許容最高走査速度)よりも低い走査速度で主データの読み取りが実行されることになる。しかし、低品質の再生を所定最高走査速度で実行する場合には読み取りエラーが発生し、リトライ(再読み取り)のために再生時間(リード時間)が長くなることを考慮すると、低品質ディスクを本発明に従う方法で再生すると、結果としてリ−ド時間が短くなる。
また、デ−タ再生装置の許容最高走査速度でディスクの偏重心等の品質チェックをせずに、これよりも低い第1の走査速度でディスクの品質をチェックしている。従って、チェックの処理時間が短くなり、且つディスク再生装置の許容最高走査速度での動作期間を短くして機構部品の寿命を伸すことができる。
また、偏重心の大きいディスクの回転速度を制限することによって、ディスク及びデータ再生装置の不快な振動騒音を抑えることができ、且つデータ再生装置の構成部品の故障率を低下させることができる。また、近傍の装置(例えばハードディスク装置)への悪影響を抑えることができる。
請求項1、2,4,5の発明によれば、複数回のシーク動作を行ってディスクの状態を判断するので、ディスクに適合する走査速度を正確に決定することができる。
請求項3,6,7,8の発明によれば、アクチュエータが共振によって振動するようなディスクの回転速度を第1の走査速度の回転速度としたので、ディスクの振動に基づくアクチュエータの振動の大きさが、偏重心の大きいディスクと偏重心の小さいディスクとで大幅に相違するようなり、偏重心の大きいディスクを容易に見分けることが可能になる。
【0007】
【第1の実施例】
次に、図1〜図8を参照して本発明の第1の実施例に係わるデ−タ再生装置としてのCD−ROMドライブ装置を説明する。図1はホストコンピュータ1とCD−ROMドライブ装置2を示す。CD−ROMドライブ装置2はホストコンピュータ1に対するデータの供給源として機能し、両者はバス3で接続されている。
【0008】
CD−ROMドライブ装置2は、CDから成る光記録媒体ディスク(CD−ROM)4、ディスク回転手段の一部としてのディスク回転モータ5、信号変換器としての光ピックアップ6、光ピックアップ6の移動手段としての光ピックアップ送り手段7、ディスク回転手段の一部としてのモータサーボ回路8、波形整形回路9、同期検出及び復調回路10、PLL回路11、エラー検出及び訂正回路12、インタフェース回路13、マイクロプロセッサ(マイコン)又はディジタル信号処理回路から成るシステムコントローラ14、FG(周波数信号発生器)15、クロック発生器16、トラッキングサーボ回路17、及びフォーカスサーボ回路18を有している。
【0009】
ディスク(CD−ROM)4はモータ5に結合されたスピンドル19が挿入される中心孔20を有し、図2に示すように中心孔20を中心にしてディスクの内側から外側に向うスパイラル状のトラック21を有し、このトラック21には、8ビットを1バイトとして、2352バイトを1単位(1データブロック)とした多数のデータブロックの形式でデータが光学ピットで記録されている。1データブロックは、オーディオのCDの走査速度(1.2〜1.4m/s)と同一の標準速度で再生した時に1/75秒で再生される。なお、周知のようにCD及びCD−ROMにおいてはデータは一定線速度即ちCLV(Constant Linear Velocity)で記録されており、このデータはCLVで再生される。ディスク4と光ピックアップ6との相対的走査運動をCLVにするために、ディスク4の内側から外側への走査の進行に従ってディスク4の回転速度を下げる。トラック21には主デ−タの他に一般にサブコ−ドQと呼ばれているトラックアドレスデ−タが所定間隔で書き込まれている。なお、サブコ−ドQはMIN(分)、SEC(秒)、FRM(フレ−ム)で示される時間情報でトラック上の位置を示している。
【0010】
光ピックアップ6は周知のものであって、図2に説明的に示すように例えばレーザダイオードから成るレーザ光源22と、回折格子22aと、ビームスプリッタ23と、平行光線を得るためのコリメータレンズ24と、1/4波長板25と、対物レンズ26と、反射光ビームの光路に配置されたシリンドリカルレンズ(円筒の一部のようなレンズ)27と、光検出器28と、トラッキング制御用アクチュエータ29と、フォーカス制御(間隔制御)用アクチュエータ30とから成る。
【0011】
光ピックアップ6は周知のように光源22から放射した光ビームを対物レンズ26で収束させてディスク4の主面に投射し、ディスク4に光学ピットで記録されているデータを読み取る。なお、この実施例では、回折格子22aによって、再生とフォ−カス検出に使用される1つの主ビ−ムとトラッキング検出に使用される2つの副ビ−ムを作り、3つのビ−ムをディスク4に投射する。光学ピットはデータに対応するようにトラック21上に配置されているので、無変調光ビームを再生ビームとしてディスク4に投射すると、再生ビームがピット(データ)で変調され、光検出器28に入射する反射光ビーム31は変調ビームとなる。光検出器28は、光を電気信号に変換するための光検知手段であり、この実施例では光検出器28を再生とフォーカス制御とに兼用するためにA、B、C、Dで示す第1、第2、第3及び第4の部分を有し、更にE、Fで示すトラッキング検出のために第5及び第6の部分を有する。なお、矢印32で示す第1及び第2の部分A、Bの分割線方向及び第3及び第4の部分C、Dの分割線方向はトラック21の接線方向に一致している。また、第5及び第6の部分E、Fは矢印32の方向に配列されている。
【0012】
トラッキング制御手段又はビ−ムずれ制御手段としてのトラッキングアクチュエータ29は対物レンズ26に連結されているム−ビングコイル29a と永久磁石29b と磁気回路形成部材(図示せず)によって構成された周知のボイスコイル型アクチュエータであり、ム−ビングコイル29a に流す電流に応じて対物レンズ26が矢印33で示すようにディスク4の主面に平行な方向に移動するように構成されている。なお、トラッキングアクチュエ−タ29及び対物レンズ26は光ビ−ムをディスク半径方向に移動させるための移動手段としても機能する。
【0013】
フォ−カス制御手段としてのフォーカスアクチュエータ30は対物レンズ26に連結されているム−ビングコイル30a と永久磁石30b と磁気回路形成部材(図示せず)とによって構成された周知のボイスコイル型アクチュエータであり、ム−ビングコイル30a に流す電流に応じて対物レンズ26が矢印34で示すようにディスク4の主面に垂直な方向に移動するように形成されている。対物レンズ26が矢印34の方向に移動すると、ディスク4と対物レンズ26との間隔が変化し、ディスク4上の光ビームのスポット35のフォーカス状態が変化する。なお、前述したようにこの実施例では3つのビ−ムがディスク4に投射されるが、図示を簡略化するために図2には再生用光ビ−ムのスポット35のみが示されている。
【0014】
図1に概略的に示し、図2に詳しく示すトラッキング制御手段を構成するトラッキングサーボ回路17は、1つの減算器38と、スイッチ39と、位相補償及び駆動回路40とから成る。減算器38は光検出器28の第5の部分の出力から光検出器28の第6の部分の出力を減算する。この減算器38の出力はトラッキング制御信号であり、スイッチ39と位相補償及び駆動回路40を介してトラッキング用ム−ヒングコイル29に供給される。光検出器28の5及び第6の部分E、Fからトラッキング制御信号を得る方法は3スポット法(three spots method )として周知である。なお、トラッキング制御信号を得るために、DPD(Differential Phase Detection)法等の別の周知の方法を採用しても勿論差し支えない。DPD法の場合には回折格子22a、光検出器28の第5及び第6の部分E、Fが不要である。スイッチ39は図1のシステムコントローラ14から導出されたライン41の制御信号に応答してオン・オフする。また、位相補償及び駆動回路40はシステムコントロ−ラ14から導出されたライン41aの信号によって制御される。また、位相補償及び駆動回路40における駆動回路部分は出力側に配置されており、ここはライン50からシ−ク時のジャンピング信号(シ−ク信号)が入力する。また、減算器38の出力端子はライン51によって粗動用(粗シ−ク用)の送り手段7に接続されている。なお、ライン50のシ−ク信号を送り手段7に入力させることもできる。
【0015】
図1に概略的に示し、図2に詳しく示すフオ−カス制御手段を構成するフォーカスサーボ回路18は、2つの加算器42、43と、1つの減算器44と、1つのスイッチ45と、位相補償及び駆動回路46とから成る。一方の加算器42は光検出器28の第1及び第3の部分A、Cの出力を加算する。他方の加算器43は光検出器28の第2及び第4の部分B、Dの出力を加算する。減算器44は一方の加算器42の出力から他方の加算器43の出力を減算する。減算器44の出力はフォーカス制御信号としてスイッチ45と位相補償及び駆動回路46を介してフォーカス用コイル30に供給される。光検出器28の第1〜第4の部分A〜Dからフォーカス制御信号を得る方法は、非点収差法(astigmatic method) として周知である。なお、スイッチ45はシステムコントローラ14からライン47で供給される制御信号に応答してオン・オフする。また、位相補償及び駆動回路46はシステムコントロ−ラ14から導出されたラィン47aの信号で制御される。
【0016】
データの読み取り出力は光検出器28の第1〜第4の部分A〜Dの出力の加算によって得られる。図2ではフォ−カスサーボ回路18の2つの加算器42、43の出力を加算するための加算器48が設けられ、この加算器48の出力ライン49にデータの読み取り出力が得られる。図2ではフォ−カスサーボ用の加算器42、43の出力を加算器48に入力させているが、この代りにデータ検出用に独立の加算器を設けて第1の光検出器28の部分A〜Dの出力を加算することもできる。なお、図1における光ピックアップ6と波形整形回路9、トラッキングサーボ回路17及びフォーカスサーボ回路18との接続関係は全く概略的に示されている。また、図2において加算器42、43、48、減算器38及び44の少なくとも一部又は全部を光ピックアップ6に含めることができる。
【0017】
図1の送り手段7は、送りモータと、この送りモータの回転運動を光ピックアップ6の直線運動に変換する手段(例えばピニオンとラック又はリードスクリュ)とを含む。送り手段7はトラッキングサーボ回路17からライン51を介して供給されるトラッキング制御信号をローパスフィルタ(LPF)を通すことによって渦巻状トラック21に基づく光スポット35のディスク半径方向の変位分(直流成分)を検出し、渦巻状トラックの走査を可能にするように光ピックアップ6をディスク4の半径方向に徐々に移動させる機能を有する。
【0018】
光ピックアップ6の図2の出力ライン49に接続された波形整形回路9は光ピックアップ6から得られる光学ピットの配列に対応した高周波(RF)信号を増幅した後に波形整形して2値化した信号を出力する。ディスク4には周知のEFM(Eight to Fourteen Modulation )方式の変調でデータが記録されているので、これが正常に読み取られた時の波形整形回路9の出力はEFM信号である。
【0019】
光ピックアップ6の出力ライン49に接続されたライン52はディスク4の着脱検知のために設けられている。ディスク4の有無に応じて図2の反射光ビ−ム31の光検出器28への入射状態が変化するので、光ピックアップ6の出力でディスク4の有無を検知することができる。
【0020】
波形整形回路9は同期検出及び復調回路10とPLL(Phase Lockd Loop)回路11に接続されている。PLL回路11は波形整形回路9から得られたEFM信号の各ビットに同期した再生クロック信号(同期信号)を生成するものである。なお、PLL回路11におけるVCOの中心周波数の切換制御を行うためにPLL回路11はシステムコントローラ14にも接続されている。
【0021】
同期検出及び復調回路10は、PLL回路11がロック状態にあるか否かを検出即ちPLL回路11がEFM信号に同期して動作しているか否かを検出し、同期している場合にPLL回路11から得られた再生クロック信号(同期信号)をライン53でモータサーボ回路8に送る。また、同期検出及び復調回路10はPLL回路11がEFM信号に同期している場合即ちロック状態の場合に、再生クロック信号即ち同期信号を使用してEFM信号を例えばNRZ(Non Return to Zero )のディジタル信号に復調し、ライン54に出力する。同期検出及び復調回路10はディスク4にCDフォーマットに従ってデータブロックと共に記録されているアドレスの復調信号をライン55によってシステムコントローラ14に送る。ライン55のアドレスは、目標アドレスに光ピックアップ6を位置決めするためのシークに周知の方法で使用される。
【0022】
同期検出及び復調回路10に接続された周知のエラー検出及び訂正回路12は、復調されたデータ(再生データ)のエラーを検出し、エラーが検出された場合において訂正可能であれば訂正する。エラー検出及び訂正回路12はインタフェース回路13及びシステムコントローラ14に接続されている。訂正不可能な再生エラ−が発生した時には周知の方法でデ−タの再読み取り(リトライ)が実行される。なお、波形整形回路9と同期検出及び復調回路10とエラー検出及び訂正回路と合わせて再生信号処理手段と呼ぶことができる。
【0023】
インタフェース回路13はエラー検出及び訂正回路12とホストコンピュータ1との間に接続されていると共に、ホストコンピュータ1とシステムコントローラ14との間に接続されている。
【0024】
クロック発生器16は、ライン56によってシステムコントローラ14に接続され、またライン57によってモータサーボ回路8に接続され、またライン58によってエラー検出及び訂正回路12に接続されており、システムコントローラ14による制御に従って標準周波数f1 の基準クロック信号及び標準周波数f1 の2倍、4倍、8倍、12倍の周波数f2 、f4 、f8 、f12の基準クロック信号の内のいずれか1つをモータサーボ回路8及びエラー検出及び訂正回路12に供給する。
【0025】
モータサーボ回路8は、同期信号ライン53、速度指令バス56、クロックライン57、FGパルスライン59、CAV・CLV切換制御ライン60、及び出力ライン61に接続されている。図3に示すようにモ−タサ−ボ回路8はCLV制御のためのf−v(周波数−電圧)変換器62と基準電圧発生器63と誤差増幅器64と位相比較器65と加算器66とから成るCLVサ−ボ回路8a の他、CAV(Constant Angular Veclocity)即ち回転角一定制御のためのf−v変換器67と基準電圧発生器68と誤差増幅器69とから成るCAVサ−ボ回路8b を有する。CLVサ−ボ回路8a におけるf−v変換器64は同期検出及び復調回路10の再生クロック信号出力ライン53に接続されており、再生クロック信号の周波数に対応する電圧信号即ちf−v変換出力信号を形成する。基準電圧発生器63はシステムコントローラ14に接続され、このシステムコントローラ14からバス56を介して供給される基準周波数指定データ即ち速度指令データに基づいて例えば標準(1.2〜1.4m/s)、2倍、4倍、6倍、10倍、16倍の走査速度に対応する第1、第2、第3、第4、第5及び第6の速度データから成る6段階(ゼロを含めると7段階)の基準電圧を選択的に発生する。f−v変換器64と基準電圧発生器65に接続された誤差増幅器66はf−v変換器64から得られた周波数対応電圧と基準電圧(速度指令電圧)との差に対応する電圧即ち周波数誤差信号を発生する。位相比較器65は同期検出及び復調回路10の再生クロック信号出力ライン53及びクロック発生器16の出力ライン57に接続され、再生クロック信号と基準クロック信号との位相差に対応する電圧即ち位相誤差信号を発生する。加算器68は誤差増幅器64と位相比較器65とに接続され、周波数誤差信号と位相誤差信号とを加算した信号即ち合成誤差信号を形成する。CAVサ−ボ回路8b のf−v変換器67はFGパルスライン59に接続され、FGパルスの周波数即ちモ−タ5の回転数に対応した電圧を出力する。基準電圧発生器68は速度指令バス56に接続され、コントロ−ラ14で指令された速度に対応する基準電圧を発生する。誤差増幅器69はf−v変換器67の出力と基準電圧発生器68の出力との差に対応する電圧を発生する。CLV制御信号とCAV制御信号とを選択的に出力するためにスイッチ70の一方の端子71にCLVサ−ボ回路8aの加算器66が接続され、他方の端子72にCAVサ−ボ回路8bの誤差増幅器69が接続され、スイッチ70の出力端子73は駆動増幅器74とライン61を介してモ−タ5に接続されている。スイッチ70はシステムコントロ−ラ14から導出されたCAV・CLV切換制御ライン60の信号で制御される。
【0026】
モ−タ5にはFG(周波数信号発生器)15が結合されており、このFG15はモータ5の回転に対応した周波数でパルスを発生する。この実施例ではモータ5が1回転するとFG15は6個のパルスを発生する。FG15は出力ライン59によってシステムコントローラ14及びCAVサ−ボ回路8b のf−v変換器67に接続されている。このFG15の出力パルスはCAV制御のみでなく、ディスク4の回転速度の検出にも使用される。従って、FG15はディスク4の回転速度検出手段の一部である。
【0027】
再生制御手段としてのシステムコントローラ14はマイクロプロセッサから成り、CPU(中央処理装置)77と各種の作業を行うためのRAM(ランダム・アクセス・メモリ)78とプログラム及びテーブルが格納されているROM(リード・オンリー・メモリ)79とを含み、ROM79に格納されている動作制御用プログラムに従って動作する。
【0028】
図4はシステムコントローラ14の一部を等価的即ち機能的に示すブロック図である。この図4から明らかなようにシステムコントローラ14は、モード切換信号発生手段80、ディスク着脱検出手段81、速度指令データ発生手段82、速度検出手段83、トラッキング及びフォーカスサーボ制御手段84、シ−クコマンド発生手段85、アドレス読み取り回路86、比較手段87、第1のカウンタ88、タイマ89、及び第2のカウンタ90を有する。
【0029】
モード切換信号発生手段80は、適合最高回転速度決定モードとデータ再生モードとの切換えを実行するための信号を形成するものであり、ディスク着脱検出手段81から得られたディスク4のモータ5に対する装着を示す信号に応答して適合最高回転速度決定モードのための信号を出力する。なお、ディスク着脱検出手段81はライン52によって光ピックアップ6に接続され、光ピックアップ6の出力に基づいてディスク4の有無を示す出力を発生する。
モード切換信号発生手段80は、ライン91に適合最高回転速度決定モードと正常データ再生モードとを区別するモード判別信号を出力し、これを速度指令データ発生手段82とトラッキング及びフォーカスサーボ制御手段84とに送る。速度指令データ発生手段82は、適合最高回転速度決定モード時には標準、2倍、4倍、6倍、10倍及び16倍速度を示すデータを順次に発生し、正常再生モード時には適合最高回転速度決定モードで決定された適合最高回転速度又はこれよりも低い回転速度を指令するデータを発生する。
【0030】
速度検出手段83はFG出力ライン59に接続されており、ここに内蔵されたカウンタでFGパルスを周期的に計数することによって回転速度を示す出力を発生する。
【0031】
トラッキング及びフォーカスサーボ制御手段84は適合最高回転速度決定モード時にはライン41、47に図2のトラッキング用スイッチ39及びフォーカス用スイッチ45をオフにするための信号を出力し、また正常再生モード期間内においてトラッキング及びフォーカス制御が要求される期間のみにスイッチ39、45をオンにするための信号をライン41、47に出力する。また、トラッキング及びフォーカスサーボ制御手段84は、正常データ再生モード時において速度検出手段83の出力に応答して図2のトラッキング及びフォーカスサーボ回路17、18の位相補償及び駆動回路40、46を制御するための信号をライン41a、47aに送出する。
【0032】
モード切換信号発生手段80は、CAV・CLV切換信号をライン60を介して図3のスイッチ70に送る。本発明に従う適合最高回転速度決定モード時にはCAVを指示する信号をライン60を介してスイッチ70に供給し、スイッチ70の第2の端子72を出力端子73に接続する。正常データ再生モード時にはCLV制御を実行するための信号をライン70に送り、第1の端子71を出力端子73に接続する。
【0033】
図4のシークコマンド発生手段85は、正常再生モード時にシークコマンドを発生する他に、適合最高回転速度決定モード時において、LBA(Logical Block Address )が0である第1の位置を示す0分2秒0フレームのトラックアドレスに光ビームを位置決めする第1のシークコマンドと、上記第1の位置から外周方向における150トラック(150ターン)目の第2の位置を示すトラックアドレスに光ビームを位置決めするための第2のシークコマンドとを発生し、これ等のシ−クコマンドに対応した光ビームの周知のジャンピング信号を形成し、これをライン50によってトラッキングサーボ回路17の駆動回路に供給し、光ビームをディスク4の半径方向に移動させる。
【0034】
アドレス読み取り回路86はライン55から得られたディスク4の読み取りアドレス信号を抽出し、これをシークコマンド発生手段85及び比較手段87に送る。
【0035】
比較手段87はシークコマンド発生手段85から送出された前述の適合最高回転速度決定モードにおける150トラックのための第2のシークコマンドとアドレス読み取り回路86で抽出した再生アドレスとを比較して一致したか否かを判定し、一致した時にアドレスの読み取りができたことを示す出力を第1のカウンタ88に送る。なお、比較手段87に第2のシークコマンドを与えないで、第2のシークコマンドで指定したトラックアドレスの近傍のアドレスデータ又は第2のシークコマンドに従うアドレスを含む所定範囲のアドレスを比較手段87に与え、これ等に対応する読み取りアドレス信号が得られた時にアドレス読み取り完了としてもよい。
【0036】
この実施例では適合最高回転速度を決定するために5回のシーク動作を繰返す。第1のカウンタ88は5回のシーク動作によってアドレスデータの読み取りが何回できたかを計数するものである。この第1のカウンタ88の計数値は適合最高回転速度を決定するために速度指令データ発生手段82に送られる。
【0037】
タイマ89は適合回転速度を決定するための1回のシーク動作の時間制限を行うためのものであり、トラッキング及びフォーカスサーボ制御手段84が150トラックの第2のシークコマンドを発生してトラッキング制御をオンにするための信号をライン41によって図2のスイッチ39に送ると同時に計時を開始し、13ms(ミリ秒)計時した時点で計時完了を示す出力を発生し、1回のシーク動作を終了させるものである。
【0038】
第2のカウンタ90は、適合最高回転速度決定のためのシーク動作の回数を計数するものであって、タイマ89が13msの計時を完了した時及び比較手段87から一致出力が発生して第1のカウンタ88がインクリメントされた時に第2のカウンタ80の計数値がインクリメントされる。この第2のカウンタ90はシーク動作を所定回数(5回)繰返すためにシークコマンド発生手段85に接続されている。シークコマンド発生手段85は第2のカウンタ90の出力が1段上る毎に第1のシークコマンド(LBA=0)と第2のシークコマンド(150トラック)とによるシーク動作を繰返し、このシーク動作を5回まで行う。
【0039】
次に、図5及び図6に示す適合最高回転速度(走査速度)決定のフローチャートを参照して図1のCD−ROMドライブ装置2を説明する。図5は適合最高回転速度を決定するための全体のフローチャートを示し、図6は図5の一部の動作を詳しく示す。
図5のフローチャートの動作はディスク4が挿入されている状態でCD−ROMドライブ装置2の電源がオンになった時、及びドライブ装置2の電源がオンの状態でディスク4が挿入された時に開始する。
例えば、CD−ROMドライブ装置2の電源がオンの状態で記録媒体ディスク4がスピンドル19に装着されたら、これがディスク着脱検出手段81によって検出され、主データの再生に先立ってディスク4の適合最高回転速度(走査速度)が決定され、この決定結果がシステムコントローラ14の例えばRAM78に格納され、ディスク4がCD−ROMドライブ装置2から離脱されるまで又はドライブ装置2の電源がオフになるまで保持される。従って、主データの再生を断続的に行う場合であっても、装着されたディスク4に対して適合最高回転速度の決定を1回行うのみでよい。
【0040】
まず、図4のディスク着脱検出手段81からディスク4の装着を示す信号が得られると、図5のステップS0 において許容最高回転速度決定のプログラムがスタートし、次に、ステップS1 に示すように第1及び第2のカウンタ88、90の初期化(リセット)が実行される。
【0041】
次に、ステップS2 に示すように光ビームによる走査速度を標準速度の6倍速にするようにディスク4の回転速度を設定する。この実施例ではLBAが0である0分2秒0フレ−ムの位置において標準走査速度の6倍速の走査速度が得られるように回転速度を設定する。この6倍速回転速度の設定は図4の速度指令データ発生手段82で行われる。またこの時、図3のスイッチ70の接点72がオンになり、CAVサーボ回路86による6倍速制御ループが形成される。
この実施例のCD−ROMドライブ装置2においては、6倍速でディスク4を回転することによって生じる振動に基づいてトラッキングアクチュエータ29、フォーカスアクチュエータ30、及び対物レンズ26を含む機械系が共振する。換言すれば、上記機械系に共振を生じさせることができるディスク回転速度を適合最高回転速度決定時におけるディスク1の回転速度とする。図7は6倍速における共振を説明するものである。図7の横軸はディスク4の回転速度の倍速を示し、縦軸はディスク4の半径方向における光ビームのディスク4に対する相対速度を示す。即ち、ディスク4も偏重心によってディスク4の半径方向に振動し、光ビームも対物レンズ26の振動によって振動しているので、図7の縦軸はディスク4の振動速度と対物レンズ26の振動速度との差を示していることになる。光ビームのディスク4の半径方向における相対速度が大きい時にはトラッキングサーボのロックが成立し難い。なお、光ビームのディスク半径方向の相対速度が大きい時には一般に所定トラックからの光ビームの偏位量も大きい。図7において特性線Aは偏重心が実質的に無いディスクの特性を示し、特性線Bは偏重心があるディスクの特性を示す。偏重心の大小に拘らずディスクの回転速度が高くなるに従って光ビームのディスク4に対する相対速度が大きくなる。上記機械系が共振する6倍速においては特性線A、Bのいずれにおいても光ビームの相対速度が大きくなる。しかし、6倍速における共振点又はこの近傍における光ビームの相対速度は、偏重心の無いディスクに比べて偏重心の有るディスクの場合に大きくなる。従って、特性線A、Bにおける6倍速(共振点)における光ビームの相対速度の差は、6倍速の近くの非共振点における両者の相対速度の差よりも大きくなり、偏重心の大小の区別が容易になる。
【0042】
次に、ステップS3 に示すようにディスク4の回転速度が6倍速になったか否かが判定される。この6倍速の判定は図4のシークコマンド発生手段85で行われる。勿論、独立した6倍速判定手段を図4の速度検出手段83とシークコマンド発生手段85との間に設けることもできる。
【0043】
ステップS3 で6倍速になったことを示すYESの出力が得られたらステップS4 で所定シーク動作を5回繰返す。図6は図5のステップS4 の所定のシーク動作を詳しく示す。
【0044】
図5のステップS3 で6倍速になったと判定されたら、これに応答して図6のステップS41の動作に移り、前述したLBA=0に相当する0分2秒0フレームの第1のトラックアドレスに光ビームを位置決めする。この第1のトラックアドレスへの光ビームの位置決めは、図4のシークコマンド発生手段85から第1のシークコマンドを発生させることによって達成する。この実施例ではシーク基準位置をLBA=0の0分2秒0フレームとしたが、LBAの1又は2等の任意のトラックアドレスとすることができる。
【0045】
LBA=0へのシーク動作を実行しても直ちにLBA=0に光ビームは位置決めされない。そこで、ステップS42に示すように150msのウエイト(待ち時間)を設定する。この150msが経過すると対物レンズ26は動作中心位置になり、光ビームはトラックのほぼ中心に位置する。
【0046】
次にステップS43に示すように光ビームを150トラック(ターン)外周方向へジャンプさせる。即ち、図4のシークコマンド発生手段85から150トラックのアドレスへ光ビームをジャンプさせるための第2のシークコマンドとしてジャンピング信号を発生させ、これをライン50を介してトラッキングサーボ回路17の位相補償及び駆動回路40の駆動回路部分を介してムービングコイル29aに加える。
【0047】
次に、ステップS44に示すように35msのウエイト(待ち時間)を設定する。このウエイトは偏重心の小さいディスクと大きいディスクの識別を容易にするためのものであり、トラッキングサーボ回路17をオンにするまでの待ち時間である。このステップS44のウエイト時間はトラッキングアクチュエータ29と対物レンズ26との機械系に適合するように決定される。
図8はシーク時の光ビームの相対速度の変化を示す。この図8の横軸は時間であり、縦軸は図7と同様にディスク半径方向における光ビームのディスクに対する相対速度である。図8の0msの時点で150トラックのジャンピング信号を発生させると対物レンズ26のディスク半径方向の偏位が生じ、光ビームも同時にディスク半径方向に偏位する。偏重心の無いディスクの場合には150トラックのジャンピング信号による対物レンズ26の偏位に基づく光ビームの偏位が生じ、この偏位によって光ビームの相対速度が図8の特性線Cに示すように変化する。光ビームを150トラック移動させるように対物レンズ26を偏位させると、対物レンズ26とアクチュエータ29の機械系の自由振動に基づく光ビームの振動が生じ、光ビームの相対速度が周期的に変化する。特性線Cにおける光ビームの相対速度がトラッキングサーボ引き込み可能レベルL以下になった時に図2のスイッチ39をオンにすると、トラッキングサーボのロック状態が直ちに成立する。本実施例のステップS44におけるウエイト時間35msは上記のサーボロックを考慮して決定されている。図8の特性線Cの変化は固定的なものでなく、ドライブ装置2のアクチュエータの特性によって変化する。
図8における特性線Dは偏重心の有るディスクにおける150トラックのジャンプ動作に基づく光ビームの相対速度の変化を示す。偏重心ディスクを使用した場合にはディスク4が振動し、この振動がトラッキングアクチュエータ29、フォーカスアクチュエータ30及び対物レンズ26の機械系にも及ぶ。これにより、150トラックのジャンピングのための対物レンズ26の本来の偏位による変化に偏重心に基づく振動が加算され、光ビームの相対速度は図8の特性線Dに示すようにトラッキングサーボ引き込み可能レベルLよりも高くなり、これがレベルLよりも低い値に収束するまでの時間が35msよりも長くなる。
【0048】
次に、ステップS45で示すようにトラッキングサーボ回路17をオンにするためのコマンドを図4のトラッキング及びフォーカスサーボ制御手段84から発行し、これをライン41によってスイッチ39に送り、トラッキングサーボを開始する。
【0049】
次に、ステップS46で150トラックのアドレスデータが読めたか否かを判定する。図8で説明したようにディスク半径方向における光ビームの相対速度及び振動幅は偏重心の程度によって変化する。図8の35ms時点でトラッキングサーボをオンにし、しばらくすると光ビームの相対速度が引き込み可能レベルL以下となり。トラッキングサーボのロック状態が成立し、ディスクのトラックアドレスデータを読むことが可能になる。本実施例では偏重心の程度を判定するためにトラッキングサーボオン時点(35ms時点)から13ms経過した48ms時点でアドレス読み取りを終了する。これを実行するためにステップS46からアドレスが読めなかったことを示すNOの出力が得られている時間長が13ms以上か否かをステップS47で判定される。アドレスの読み取りができたか否かは図4のタイマ89から13msの時間情報が与えられている比較手段87によって行う。即ち、アドレス読み取り回路86から得られた検出アドレスとシークコマンド発生手段85から発生させた150トラックのアドレスとの一致を示す出力が得られた時に比較手段87はアドレスが読めたことを示す出力を発生する。なお、ステップS43で150トラックのジャンプを実行しても光ビ−ムが150トラックに正確に位置決めされないことがある。この場合にはステップS46において、最初に150トラックの近傍のアドレスが読み取られる。そこで、150トラックに光ビ−ムを移動させるためのジャンプ信号をコイル29aに与える。これにより、150トラックのアドレスを読み取ることが可能になる。このようにステップS46で150トラックのアドレスが読み取ることができたか否かを判定する代りに、ステップS46において150トラックの近傍のアドレスを読み取ることができたか否かを判定し、YES又はNOの出力を発生させることもできる。150トラックのアドレスを読み取る時間と150トラックの近傍のアドレスを読み取る時間とが大差ないので、ステップS46の判定において上記2つの内のいずれの方法を採用しても実質的な差異が生じない。ステップS46でアドレスが読めたことを示すYESの出力が発生すると、図4の第1のカウンタ88の計数値が1段高くなる。また、13msのタイマ89がリセットされる。
【0050】
ステップS47から13msの間にアドレスが読めなかったことを示すYESの出力が発生した時、即ち、タイマ89から13msの計時出力が発生した時、及びステップS48で第1のカウンタ88が1段インクリメントされた時には、ステップS49において第2のカウンタ90が1段インクリメントされる。第2のカウンタ90はシーク動作の実行回数を計数するものである。
【0051】
ステップS50においては、シーク動作が5回繰返されたか否かが判定される。即ち、第2のカウンタ90の計数値が5回を示しているか否かが、シークコマンド発生手段85において判定され、5回が終了していないことを示すNOの出力が得られた時にはステップS41に戻り、再び前述と同一のシーク動作を繰返す。この5回のシークの繰返しによってアドレスが最大で5回読み取られる。しかし、ディスク4が低品質だと1回も読み取られないこともある。従って、ステップS48における第1のカウンタ88の値は5回のシーク動作が終了した時に0〜5回の範囲になる。
【0052】
上述の5回のシーク動作が終了した後には、図5のステップS5 に移行し、第1のカウンタ88の値が4以上か否かが判定される。ステップS5 で4以上を示すYESの出力が得られた時には、これを16倍速(第2の走査速度)での走査が可能なディスクであることを示す信号として使用し、図4の速度指令データ発生手段82から16倍速指令データを発生させ、ステップS6 に示すように16倍速動作による主データの再生を開始させる。なお、16倍速で走査が可能であることを示す信号即ち適合最高走査速度はディスク4がCD−ROMドライブ装置2から離脱されるまでメモリで保持される。ステップS5 において第1のカウンタ88の値が4よりも小さいことを示すNOの出力が得られた時にはこれを偏重心の大きいディスクであることを示す信号として使用し、ステップS7 において4倍速の走査速度(回転速度)による主データの再生を指令し、これによる再生を開始させる。なお、4倍速指令信号即ち16倍速に不適であることを示す信号は装填されたディスクの適合最高速度であり、これはディスク4がCD−ROMドライブ装置2から離脱されるまでメモリで保持される。ステップS6 、S7 で16倍速又は4倍速が設定された後にはステップS8 で偏重心ディスクの判定動作を終了させる。
【0053】
上述から明らかなように本実施例は次の効果を有する。
(1) 特別な振動センサを使用しないで偏重心ディスクを容易に判別し、装着されたディスクに適合する走査速度を容易に決定することができる。
(2) CD−ROMドライブ装置2の最高走査速度(16倍速)よりも低い6倍速でディスクの偏重心を判定するので、偏重心の判定を迅速に行うことができる。即ち6倍速は16倍速にするための途中の段階であるので、16倍速よりも短時間に6倍速度を得ることができ、早い機会に判定できる。また、16倍速で偏重心を判定する場合には高速回転するので、ドライブ機構部品の寿命を低下させるが、6倍速で判定する場合にはこの種の問題が少ない。
(3) アクチュエータの機械的共振が生じる6倍速を偏重心判定の走査速度としたので、偏重心の大小を明確に区別することができる。
(4) ドライブ装置2の最高速度が16倍速であっても偏重心の大きいディスクの場合はこれよりも低い速度でディスク4を回転するので、不快な騒音を抑えることができるのみでなく、データ読み取りエラーが少なくなり、結果として読み取り時間が短くなる。
(5) 複数回(5回)のシーク動作を繰返して偏重心を判定しているので、判定精度が高くなる。
【0054】
【第2の実施例】
次に、図9〜図12を参照して第2の実施例のCD−ROMドライブ装置を説明する。但し、CD−ROMドライブ装置の全体の構成は図1に示す第1の実施例のCD−ROMドライブ装置2と実質的に同一であり、システムコントローラ14における偏重心判定及びこれに基づく走査速度決定のプログラムのみが第1の実施例と相違しているので、第2の実施例のCD−ROMドライブ装置の全体の構成の図示は省略し、全体の構成は図1を参照する。また、図9は第2の実施例のシステムコントローラ14aの一部を図4と同様に示したものである。この図9において図4と実質的に同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。また、図10及び図11の第2の実施例のフローチャートは第1の実施例を示す図5及び図6のフローチャートの一部を変形したものであるので、図5及び図6と実質的に同一のステップには同一の符号を付してその説明を省略する。
【0055】
図9に示す第2の実施例のシステムコントローラ14aは、図4の第1の実施例のシステムコントローラ14にタイムカウンタ92及び速度決定手段93を付加し、13msのタイマ89を28msのタイマ89aに変更した他は図4と実質的に同一に構成されている。タイムカウンタ92はトラッキング及びフォーカスサーボ制御手段84と比較手段87と28msのタイマ89aとに接続されており、トラッキング及びフォーカスサーボ制御手段から発生するトラッキングサーボの開始信号即ち図8の35msの時点で発生する図2のスイッチ39をオンにする信号に応答して時間測定を開始し、比較手段87からアドレスを読み取ったことを示す出力が発生するまでの時間を計測する。なお、タイムカウンタ92はトラッキングサーボの開始から28ms経過しても比較手段87からアドレス読み取りを示す出力が発生しなかった時にはタイマ89の出力で計測が停止され、28msの計時は無効とされる。タイムカウンタ92は5回のシーク動作中で読み取りが成功した時の読み取り所要時間の合計(積算値)を出力する。速度決定手段93は第1のカウンタ88とタイムカウンタ92とに接続され、読み取り所要時間の合計を読み取り成功回数で割って平均読み取り時間Tを求める演算手段と図12に示すテーブルを含む。図12のテーブル12は平均読み取り時間Tとこれに適合する走査速度(回転速度)との関係が格納されている。速度決定手段93は平均読み取り時間Tが決定されたら、これに適合する走査速度を示すデータを速度指令データ発生手段82に送る。
【0056】
次に、図9に示すシステムコントローラ14aを有するCD−ROMドライブ装置の動作を図10及び図11のフローチャートで説明する。図10は第2の実施例のCD−ROMドライブ装置の動作を図5と同様に示し、図11は図10のシーク動作5回繰返しのステップS14を図6と同様に詳しく示すものである。図10のステップS10、S12、S13及びS20は図5のステップS0 、S2 、S3 、S8 と実質的に同一である。図10のステップS11は図5のステップS1 と同様に第1及び第2のカウンタ88、89を初期化すると同時にタイムカウンタ92を初期化する。
第2の実施例のシーク動作5回繰返しステップS14は、図11に示すフローチャートのステップを含む。図11におけるステップS41、S42、S43、S44、S45、S46、S48、S49、S50は図6で同一符号で示すステップと実質的に同一である。図11のフローチャートは、タイムカウンタ+Xで示されているステップS51を新たに設けた点、及びステップS47′においてタイムアウトの時間を28msに変更した点を除いて図6と同一である。
【0057】
ステップS47′においてアドレスが読み取られたか否かを判定する最大時間長を第1の実施例の13msから28msに変更した理由は、アドレス読み取り可能回数を増やすためである。新たに設けたステップS51は第1のカウンタ+1のステップS48の次段に配置されている。ステップS51は、図9のタイムカウンタ92によるアドレス読み取り所要時間を計測するステップである。ステップS51に示されているXは1回のアドレス読み取りの所要時間である。従って、ステップS51では複数回のアドレス読み取り所要時間の合計値(積算値)を求める。
【0058】
シーク動作5回繰返しのステップS14が終了すると、図10のフローチャートのステップS15において第1のカウンタ88の値が0か否かが判定される。このステップS15で第1のカウンタ88の値が0であることを示すYESの出力が得られた時にはステップS16においてエラーが生じたことを示す信号を出力し、データの読み取りを中断する。また、ステップS15で第1のカウンタ88の値がゼロでないことを示すNOの出力が得られた時にはステップS17で第1のカウンタ88の値が3以下か否かが判定される。このステップS17で3以下を示すYESの出力が得られた時にはステップS18において適合最高走査速度を2倍速に設定し、この速度での主データの読み取りを行う。また、ステップS17で第1のカウンタ88の値が3よりも小さくないこと即ち4以上であることを示す出力が得られた時には次のステップS19に移行する。
【0059】
ステップS19においては図12に示すテーブルを参照して適合最高走査速度(回転速度)を決定する。即ち、図11のフローチャートのステップS48で得られた第1のカウンタ88の積算回数によってステップS51で得られたタイムカウンタ92の積算値を割算して平均読み取り所要時間Tを求め、この所要時間Tをアドレスとして図12の表の速度を読み出し、これをディスクの適合最高走査速度とする。このステップS19の速度決定は図9の速度決定手段93で実行される。ステップS19で決定された適合最高走査速度のデータ及びステップS16のエラーデータ及びステップS18の2倍速を示すデータはディスク4が離脱されるまでメモリに保持させ、しかる後ステップS20で偏重心ディスクのチェック処理を終了させる。ステップS19でCD−ROMドライブ装置に装着されたディスク4に適合する最高走査速度が決定されたらその後はこの適合最高速度を超えない範囲の走査速度でディスク4から主データを再生する。
【0060】
この第2の実施例は第1の実施例と同一の作用効果を有する他に、タイムカウンタ92に基づく作用効果を有する。即ち、タイムカウンタ92によって読み取り所要時間を測定し、これに基づいて走査速度を決定するので、適合最高走査速度を一層正確に決定することができる。
【0061】
【変形例】
本発明は上述の実施例に限定されるものでなく、例えば次の変形が可能なものである。
(1) 図3に示すCAVサーボ回路8bを省き、CLVサーボ回路8aのみでディスク4を回転させることができる。
(2) 光検出器28を2分割型にすることができる。
(3) 本発明は光ディスクによる再生装置に限ることなく、磁気ディスク再生装置にも適用可能である。
(4) CAVで記録されたディスクをCAVサーボで読み取る再生装置、CLVで記録されたディスクをCAVで読み取る再生装置にも本発明を適用することができる。
(5) 図4及び図9に示す速度検出手段83、ディスク着脱検出手段81等の一部又は全部をコントローラ14又は14aの外部に独立に設けることができる。
(6) ディスクの着脱検出手段として、発光素子と受光素子を設け、発光素子の光をディスクに投射してこの反射光の有無を受光素子で検出することができる。
(7) 150トラックのジャンピングパルスによってシ−クを行う代りに、図1の送り手段によって150トラック(所望トラック)又はこの近傍まで光ビ−ムを高速で送り、その後に光ビ−ムを対物レンズ26を使用して所望トラックにジャンビングさせ、所望トラックの中心に光ビ−ムを正確に位置決めすることができる。即ち粗シ−クと微シ−クとの組み合せによって所望トラックに光ビ−ムを位置決めすることができる。この場合には微シ−クによる光りビ−ムのジャンピングの後にトラッキングサ−ボをオンにし、このトラッキングサ−ボのオン開始時点を基準にしてアドレスデ−タが所定時間内に読み取りできたか否かを判定する。要するに微シ−クのトラッキングサ−ボのオン時点を実施例の150トラックのジャンピング終了後のトラッキングサ−ボのオン時点に対応させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係わるCD−ROMドライブ装置を含むコンピュータシステムを示すブロック図である。
【図2】図1のディスク、光ピックアップ、トラッキングサーボ回路、フォーカスサーボ回路、及び読み取り出力回路を示すブロック図である。
【図3】図1のモータサーボ回路を詳しく示す回路図である。
【図4】図1のシステムコントローラにおける適合最高走査速度決定装置を等価的に示すブロック図である。
【図5】図1のシステムコントローラによる適合最高走査速度の決定動作を示す流れ図である。
【図6】図5の一部を詳しく示す流れ図である。
【図7】ディスクの回転速度と光ビームの振動速度との関係を示す図である。
【図8】シーク時の時間経過と光ビームの振動速度との関係を示す図である。
【図9】第2の実施例のCD−ROMドライブ装置のシステムコントローラの一部を等価的に示すブロック図である。
【図10】第2の実施例による適合走査速度決定を示す流れ図である。
【図11】図10の一部を詳しく示す流れ図である。
【図12】第2の実施例におけるテ−ブルの内容を示す図である。
【符号の説明】
4 ディスク(CD−ROM)
5 モータ
6 光ピックアップ
8 モータサーボ回路
88 第1のカウンタ
90 第2のカウンタ
92 タイムカウンタ
Claims (8)
- トラックアドレスデータを伴なって主データがスパイラル又は同心円状トラック形態で光学的に読み取り可能に記録されている記録媒体ディスクを回転するものであって、回転速度を変えることができるように形成され且つ前記ディスクを着脱自在に装着できるように形成されているディスク回転手段と、
前記トラックアドレスデ−タ及び前記主データを読み取るために光ビームを前記ディスクに投射するための光源と、
前記光ビームが前記ディスクで反射することによって得られた反射光ビームを検知するためのものであって、入射光に対応した電気信号を出力する光検知手段と、
前記光検知手段の出力に基づいて前記トラックアドレスデータ及び前記主データを読み取るデータ読み取り手段と、
前記光ビームを前記ディスクの半径方向に移動するための移動手段と、
前記光ビームと前記ディスク上のトラックとのずれを検出するためのトラッキング状態検出手段と、
前記トラッキング状態検出手段で検出された前記ずれを低減させるように前記移動手段を制御するためのトラッキング制御手段と
を備えたディスク再生装置によって前記ディスクからデータを再生する方法において、
前記ディスクを第1の走査速度が得られるように回転させる第1のステップと、
前記光ビームを前記ディスクの半径方向における第1のトラック位置から第2のトラック位置に移動させるように前記移動手段を制御する第2のステップと、 前記第2のステップの後に前記トラッキング制御手段の動作を開始させる第3のステップと、
前記光検知手段の出力に基づいて前記第2のトラック位置又はこの近傍を示すトラックアドレスデータの読み取りを開始する第4のステップと、
前記トラッキング制御手段によるトラッキング制御動作を開始してから所定時間以内に前記第2のトラック位置又はこの近傍を示すトラックアドレスデータを読み取ることができたか否かを判定する第5のステップと、
前記第5のステップで前記トラックアドレスデータを読み取ることができたことを示す判定結果が得られた時には第1のカウンタの計数値を1段上げ、読み取ることができなかったことを示す判定結果が得られた時には前記第1のカウンタの計数値を更新しない第6のステップと、
前記第2、第3、第4、第5及び第6のステップから成るシーク動作を所定回数繰返し、この繰返しの回数を第2のカウンタで計数する第7のステップと、
前記シーク動作の前記所定回数の繰返しの終了後に、前記第1のカウンタの出力が前記シーク動作の前記繰返し回数以下に設定された所定値以上になっているか否かを判定する第8のステップと、
前記第8のステップで前記第1のカウンタの値が前記所定値以上であると判定された時には前記第1の走査速度よりも高い第2の走査速度となるように前記ディスクを回転し、前記第1のカウンタの値が前記所定値以上でないと判定された時には前記第1の走査速度よりも低い第3の走査速度となるように前記ディスクを回転して前記主データを読み取る第9のステップと
を備えていることを特徴とするデータ再生方法。 - トラックアドレスデータを伴なって主データがスパイラル又は同心円状トラック形態で光学的に読み取り可能に記録されている記録媒体ディスクを回転するものであって、回転速度を変えることができるように形成され且つ前記ディスクを着脱自在に装着できるように形成されているディスク回転手段と、
前記トラックアドレスデ−タ及び前記主データを読み取るために光ビームを前記ディスクに投射するための光源と、
前記光ビームが前記ディスクで反射することによって得られた反射光ビームを検知するためのものであって、入射光に対応した電気信号を出力する光検知手段と、
前記光検知手段の出力に基づいて前記トラックアドレスデータ及び前記主データを読み取るデータ読み取り手段と、
前記光ビームを前記ディスクの半径方向に移動するための移動手段と、
前記光ビームと前記ディスク上のトラックとのずれを検出するためのトラッキング状態検出手段と、
前記トラッキング状態検出手段で検出された前記ずれを低減させるように前記移動手段を制御するためのトラッキング制御手段と
を備えたディスク再生装置によって前記ディスクからデータを再生する方法において、
前記ディスクを第1の走査速度が得られるように回転させる第1のステップと、
前記光ビームを前記ディスクの半径方向における第1のトラック位置から第2のトラック位置に移動させるように前記移動手段を制御する第2のステップと、
前記第2のステップの後に前記トラッキング制御手段の動作を開始させる第3のステップと、
前記光検知手段の出力に基づいて前記第2のトラック位置又はこの近傍を示すトラックアドレスデータの読み取りを開始する第4のステップと、
前記トラッキング制御手段によるトラッキング制御動作を開始した時点から前記第2のトラック位置又はこの近傍を示すトラックアドレスデータが読み取られた時点までの時間長を計測する第5のステップと、
前記トラッキング制御手段によるトラッキング制御動作を開始してから所定時間以内に前記第2のトラック位置又はこの近傍を示すトラックアドレスデータを読み取ることができたか否かを判定する第6のステップと、
前記第6のステップで前記トラックアドレスデータを読み取ることができたことを示す判定結果が得られた時には第1のカウンタの計数値を1段上げ、読み取ることができなかったことを示す判定結果が得られた時には前記第1のカウンタの計数値を更新しない第7のステップと、
前記第2、第3、第4、第5、第6及び第7のステップから成るシーク動作を所定回数繰返し、この繰返しの回数を第2のカウンタで計数する第8のステップと、
前記シーク動作の前記所定回数の繰返しの終了後に、前記第1のカウンタの出力が前記シーク動作の前記繰返し回数以下に設定された所定値以上になっているか否かを判定する第9のステップと、
前記第9のステップで前記第1のカウンタの値が前記所定値以上であると判定された時には、前記所定回数の前記シーク動作において前記第5のステップで計測された時間長の合計又は前記時間長の平均値を参照して前記ディスクに適合する走査速度を決定し、この走査速度で前記主データを再生し、前記第9のステップで前記第1のカウンタの値が前記所定値よりも小さいと判定された時には前記第1の走査速度又はこれよりも低い第2の走査速度で前記主データを再生する第10のステップと
を備えたデータ再生方法。 - 前記光源は前記ディスクに前記光ビームを投射するための対物レンズを有し、
前記移動手段は前記対物レンズを前記ディスクの半径方向に偏位させるためのアクチュエータを有し、
前記第1の走査速度は前記アクチュエータに共振を生じさせることができる値に設定されていることを特徴とする請求項1又は2記載のデータ再生方法。 - トラックアドレスデータを伴なって主データがスパイラル又は同心円状トラック形態で光学的に読み取り可能に記録されている記録媒体ディスクを回転するものであって、回転速度を変えることができるように形成され且つ前記ディスクを着脱自在に装着できるように形成されているディスク回転手段と、
前記トラックアドレスデ−タ及び前記主データを読み取るために光ビームを前記ディスクに投射するための光源と、
前記光ビームが前記ディスクで反射することによって得られた反射光ビームを検知するためのものであって、入射光に対応した電気信号を出力する光検知手段と、
前記光検知手段の出力に基づいて前記トラックアドレスデータ及び前記主データを読み取るデータ読み取り手段と、
前記光ビームを前記ディスクの半径方向に移動するための移動手段と、
前記光ビームと前記ディスク上のトラックとのずれを検出するためのトラッキング状態検出手段と、
前記トラッキング状態検出手段で検出された前記ずれを低減させるように前記移動手段を制御するためのトラッキング制御手段と、
前記ディスクの回転を第1の走査速度が得られるように前記回転手段で制御し、前記光ビームを前記ディスクの半径方向における第1のトラック位置から第2のトラック位置に移動させるように前記移動手段を制御し、前記トラッキング制御手段の動作を開始させ、前記トラッキング制御手段によるトラッキング制御動作を開始してから所定時間以内に前記第2のトラック位置又はこの近傍を示すトラックアドレスデータを読み取ることができたか否かを判定し、前記トラックアドレスデータを読み取ることができたことを示す判定結果が得られた時には第1のカウタの計数値を1段上げ、読み取ることができなかったことを示す判定結果が得られた時には前記第1のカウンタの計数値を更新せず、前記光ビームを前記第2のトラック位置に移動させる制御と前記トラッキング制御手段を動作させる制御と前記トラックアドレスデータの読み取りができたか否かの判定と前記第1のカウンタによる計数とからなる一連のシーク動作を所定回数繰返し、前記シーク動作の繰返し回数を第2のカウンタで計数し、前記シーク動作の前記所定回数の繰返しの終了後に、前記第1のカウンタが前記シーク動作の前記繰返し回数以下に設定された所定値以上になっているか否かを判定し、前記第1のカウンタの値が前記所定値以上であると判定された時には前記第1の走査速度よりも高い第2の走査速度を前記ディスクに適合する走査速度とし、前記第1のカウンタの値が前記所定値以上でないと判定された時には前記第1の走査速度よりも低い第3の走査速度を前記ディスクに適合する走査速度とする走査速度決定手段と、
を備えていることを特徴とするデータ再生装置。 - トラックアドレスデータを伴なって主データがスパイラル又は同心円状トラック形態で光学的に読み取り可能に記録されている記録媒体ディスクを回転するものであって、回転速度を変えることができるように形成され且つ前記ディスクを着脱自在に装着できるように形成されているディスク回転手段と、
前記トラックアドレスデ−タ及び前記主データを読み取るために光ビームを前記ディスクに投射するための光源と、
前記光ビームが前記ディスクで反射することによって得られた反射光ビームを検知するためのものであって、入射光に対応した電気信号を出力する光検知手段と、
前記光検知手段の出力に基づいて前記トラックアドレスデータ及び前記主データを読み取るデータ読み取り手段と、
前記光ビームを前記ディスクの半径方向に移動するための移動手段と、
前記光ビームと前記ディスク上のトラックとのずれを検出するためのトラッキング状態検出手段と、
前記トラッキング状態検出手段で検出された前記ずれを低減させるように前記移動手段を制御するためのトラッキング制御手段と、
前記ディスクの回転を第1の走査速度が得られるように前記回転手段で制御し、前記光ビームを前記ディスクの半径方向における第1のトラック位置から第2のトラック位置に移動させるように前記移動手段を制御し、前記トラッキング制御手段の動作を開始させ、前記光検知手段の出力に基づいて前記第2のトラック位置又はこの近傍を示すトラックアドレスデータの読み取りを開始し、前記トラッキング制御手段によるトラッキング制御動作を開始した時点から前記第2のトラック位置又はこの近傍を示すトラックアドレスデータが読み取られた時点までの時間長をタイマカウンタで計測し、前記トラッキング制御手段によるトラッキング制御動作を開始してから所定時間以内に前記第2のトラック位置又はこの近傍を示すトラックアドレスデータを読み取ることができたか否かを判定し、前記トラックアドレスデータを読み取ることができたことを示す判定結果が得られた時には第1のカウンタの計数値を1段上げ、読み取ることができなかったことを示す判定結果が得られた時には前記第1のカウンタの計数値を前の値に保ち、前記光ビームを前記第2のトラック位置に移動させる制御と前記トラッキング制御手段を動作させる制御と前記トラックアドレスデータの読み取りができたか否かの判定と前記第1のカウンタによる計数とからなる一連のシーク動作を所定回数繰返し、この繰返しの回数を第2のカウンタで計数し、前記シーク動作の前記所定回数の繰返しの終了後に、前記第1のカウンタの出力が前記シーク動作の前記繰返し回数以下に設定された所定値以上になっているか否かを判定し、前記第1のカウンタの値が前記所定値以上であると判定された時には、前記所定回数の前記シーク動作において前記タイマカウンタで計測された時間長の合計又は前記時間長の平均値を参照して前記ディスクに適合する走査速度を決定し、前記第1のカウンタの値が前記所定値よりも小さいと判定された時には前記第1の走査速度又はこれよりも低い第2の走査速度を前記ディスクに適合する走査速度として決定する走査速度決定手段と
を備えたデータ再生装置。 - 前記光源は前記ディスクに前記光ビームを投射するための対物レンズを有し、
前記移動手段は前記対物レンズを前記ディスクの半径方向に偏位させるためのアクチュエータを有し、
前記第1の走査速度は前記アクチュエータに共振を生じさせることができる値に設定されていることを特徴とする請求項4又は5記載のデータ再生装置。 - トラックアドレスデータを伴なって主データがスパイラル又は同心円状トラック形態で光学的に読み取り可能に記録されている記録媒体ディスクを回転するものであって、回転速度を変えることができるように形成され且つ前記ディスクを着脱自在に装着できるように形成されているディスク回転手段と、
前記トラックアドレスデ−タ及び前記主データを読み取るために光ビームを対物レンズを介して前記ディスクに投射するための光源と、
前記光ビームが前記ディスクで反射することによって得られた反射光ビームを検知するためのものであって、入射光に対応した電気信号を出力する光検知手段と、
前記光検知手段の出力に基づいて前記トラックアドレスデータ及び前記主データを読み取るデータ読み取り手段と、
前記光ビームを前記ディスクの半径方向に移動するためのものであって、前記対物レンズを前記ディスクの半径方向に偏位させるためのアクチュエータを有している移動手段と、
前記光ビームと前記ディスク上のトラックとのずれを検出するためのトラッキング状態検出手段と、
前記トラッキング状態検出手段で検出された前記ずれを低減させるように前記移動手段を制御するためのトラッキング制御手段と
を備えたディスク再生装置によって前記ディスクからデータを再生する方法において、
前記アクチュエータに共振を生じさせることができる値からなる第1の走査速度が得られるように前記ディスクを回転させる第1のステップと、
前記光ビームを前記ディスクの半径方向における第1のトラック位置から第2のトラック位置に移動させるように前記移動手段を制御する第2のステップと、
前記第2のステップの後に前記トラッキング制御手段の動作を開始させる第3のステップと、
前記光検知手段の出力に基づいて前記第2のトラック位置又はこの近傍を示すトラックアドレスデータの読み取りを開始する第4のステップと、
前記トラッキング制御手段によるトラッキング制御動作を開始してから所定時間以内に前記第2のトラック位置又はこの近傍を示すトラックアドレスデータを読み取ることができたか否かを判定する第5のステップと、
前記第5のステップで前記トラックアドレスデータを前記所定時間以内に読み取ることができたことを示す判定結果が得られた時には前記第1の走査速度よりも高い第2の走査速度が得られるように前記ディスクを回転して前記主データを再生し、前記トラックアドレスデータを前記所定時間以内に読み取ることができなかったことを示す判定結果が得られた時には前記第1の走査速度又はこれよりも低い第3の走査速度となるように前記ディスクを回転して前記主データを再生する第6のステップと
を備えていることを特徴とするデータ再生方法。 - トラックアドレスデータを伴なって主データがスパイラル又は同心円状トラック形態で光学的に読み取り可能に記録されている記録媒体ディスクを回転するものであって、回転速度を変えることができるように形成され且つ前記ディスクを着脱自在に装着できるように形成されているディスク回転手段と、
前記トラックアドレスデ−タ及び前記主データを読み取るために光ビームを対物レンズを介して前記ディスクに投射するための光源と、
前記光ビームが前記ディスクで反射することによって得られた反射光ビームを検知するためのものであって、入射光に対応した電気信号を出力する光検知手段と、
前記光検知手段の出力に基づいて前記トラックアドレスデータ及び前記主データを読み取るデータ読み取り手段と、
前記光ビームを前記ディスクの半径方向に移動するためのものであって、前記対物レンズを前記ディスクの半径方向に偏位させるためのアクチュエータを有している移動手段と、
前記光ビームと前記ディスク上のトラックとのずれを検出するためのトラッキング状態検出手段と、
前記トラッキング状態検出手段で検出された前記ずれを低減させるように前記移動手段を制御するためのトラッキング制御手段と、
前記アクチュエータに共振を生じさせることができる値からなる第1の走査速度が得られるように前記ディスクの回転を前記回転手段で制御し、前記光ビームを前記ディスクの半径方向における第1のトラック位置から第2のトラック位置に移動させるように前記移動手段を制御し、前記トラッキング制御手段の動作を開始させ、前記トラッキング制御手段によるトラッキング制御動作を開始してから所定時間以内に前記第2のトラック位置又はこの近傍を示すトラックアドレスデータを読み取ることができたか否かを判定し、前記トラックアドレスデータを前記所定時間以内に読み取ることができたことを示す判定結果が得られた時には前記第1の走査速度よりも高い第2の走査速度を前記ディスクに適合する走査速度とし、前記トラックアドレスデータを前記所定時間以内に読み取ることができなかったことを示す判定結果が得られた時には前記第1の走査速度又はこれよりも低い第3の走査速度を前記ディスクに適合する走査速度とする走査速度決定手段と、
を備えていることを特徴とするデータ再生装置。
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JP08227697A JP3615350B2 (ja) | 1997-03-14 | 1997-03-14 | デ−タ再生方法及び装置 |
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-
1997
- 1997-03-14 JP JP08227697A patent/JP3615350B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH10255381A (ja) | 1998-09-25 |
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