JP3613124B2 - サスペンションメンバ取付け構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両のサスペンションメンバを支持する車体側のサスペンションメンバ取付け構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、サスペンションメンバは、クロス部材と左右のサイド部材から構成されて、平面視で略H形状となっている。そして、上記左右のサイド部材における車体前後方向両端部に対し、軸を上下に向けたマウントインシュレータが固定され、そのマウントインシュレータを介して、サスペンションメンバは車体側部材に弾性支持される。
【0003】
上記各マウントインシュレータの車体側部材への取付けは、車体側部材から下方に突設するメンバ取付けピンに対し、マウントインシュレータの内筒を固定することで行われる。
このとき、ショートオーバーハングの車体などにあっては、サスペンションメンバの上方若しくはその近傍に、スペアタイヤを格納するスペアタイヤパンが配置される場合がある。この場合には、図8に示すように、上記左右のメンバ取付けピン1が支持される車体側クロスメンバ3が、車幅方向に真っ直ぐ延ばすことができず、当該スペアタイヤパン4部分を避けるように、下面視で図8のように、車体前後方向に湾曲した形状となってしまう。この結果、上記メンバ取付けピン1の左右剛性がその分だけ低くなる。
【0004】
このような場合には、図8に示すように、左右のメンバ取付けピン1を、車幅方向に延びるクロスバー2で連結すると共に、当該クロスバー2の延在方向途中位置をスペアタイヤパン4下面にボルト5で直接剛結して、上記メンバ取付けピン1の左右剛性を補剛している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、車体の構造は、客室部を比較的丈夫に設計し、その前後の部分で衝撃エネルギーを吸収させることで、客室への衝突の影響を最小限に抑えて乗員の安全を図るクラッシャブル・ボディとなっている。
しかしながら、上記サスペンションメンバ取付け構造にあっては、スペアタイヤパン4が、クロスバー2及びメンバ取付けピン1を通じてサスペンションメンバに連結しているために、後方からの衝突によってスペアタイヤパン4が車体前後方向前方(客室側)に押された場合に、当該スペアタイヤパン4の移動に対し上記クロスバー2が突っ張り、その結果、その分だけ衝撃エネルギーの吸収が小さくなるので、車体の客室部に入力される衝撃加速度が大きくならないよう車体側に工夫を講じていた。
【0006】
本発明は、上記のような点に着目してなされたもので、メンバ取付けピンの左右剛性を向上させても、クロスバーの延在方向途中位置に連結される車体側部材部分での衝撃エネルギー吸収能の低減を小さく抑えることを課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明のうち請求項1に記載した発明は、サスペンションメンバに設けられ車幅方向で対向配置した左右のマウントインシュレータが、それぞれ車体側部材から下方に突設するメンバ取付けピンに取り付けられると共に、当該左右のメンバ取付けピンが、車幅方向に延在するクロスバーによって連結され、且つ当該クロスバーの延在方向途中位置が車体側部材に対し連結部材を介して連結されて当該クロスバーの車幅方向への移動が拘束されるサスペンションメンバ取付け構造であって、
上記連結部材におけるクロスバー側取付け部と車体側取付け部との間に位置する連結部材本体の剛性は、車幅方向に高く且つ車体前後方向に低いことを特徴とするものである。
【0008】
次に、請求項2に記載した発明は、サスペンションメンバに設けられ車幅方向で対向配置した左右のマウントインシュレータが、それぞれ車体側部材から下方に突設するメンバ取付けピンに取り付けられると共に、当該左右のメンバ取付けピンが、車幅方向に延在するクロスバーによって連結され、且つ当該クロスバーの延在方向途中位置が車体側部材に対し連結部材を介して連結されて当該クロスバーの車幅方向への移動が拘束されるサスペンションメンバ取付け構造であって、
上記連結部材は、車幅方向に延びる板材からなり、当該板材は、車幅方向からみて、上記クロスバー側取付け部と車体側取付け部との間の全部若しくは一部が車体前後方向に撓んだ形状に成形されていることを特徴とするものである。
【0009】
次に、請求項3に記載した発明は、請求項2に記載した構成に対し、上記クロスバー側取付け部に対し、上記車体側取付け部を、車体前後方向における車体前側にオフセットさせたことを特徴とするものである。
次に、請求項4に記載した発明は、請求項2又は請求項3に記載した構成に対し、上記連結部材の車体側取付け部は、車体前後方向に延びると共に当該車体前後方向における車体前側が開放された切欠き部を備え、その切欠き部内に挿入されたボルトを介して車体側部材に締結されることを特徴とするものである。
【0010】
次に、請求項5に記載した発明は、請求項2又は請求項3に記載した構成に対し、上記連結部材の車体側取付け部は、車体前後方向に延びる長穴を備え、当該長穴における車体前側から遠い位置を貫通するボルトを介して車体側部材に締結されることを特徴とするものである。
次に、請求項6に記載した発明は、請求項2〜請求項5のいずれかに記載した構成に対し、上記連結部材のクロスバー側取付け部は、車体前後方向に延びると共に当該車体前後方向における車体後側が開放された切欠き部を備え、その切欠き部内に挿入されたボルトを介してクロスバーに締結されることを特徴とするものである。
【0011】
次に、請求項7に記載した発明は、請求項2〜請求項6のいずれかに記載した構成に対し、上記連結部材のクロスバー側取付け部は、車体前後方向に延びる長穴を備え、当該長穴における車体前側に近い位置を貫通するボルトを介してクロスバーに締結されることを特徴とするものである。
次に、請求項8に記載した発明は、サスペンションメンバに設けられ車幅方向で対向配置した左右のマウントインシュレータが、それぞれ車体側部材から下方に突設するメンバ取付けピンに取り付けられると共に、当該左右のメンバ取付けピンが、車幅方向に延在するクロスバーによって連結され、且つ当該クロスバーの延在方向途中位置が車体側部材に対し連結部材を介して連結されて当該クロスバーの車幅方向への移動が拘束されるサスペンションメンバ取付け構造であって、
上記連結部材の車体側取付け部は、車体前後方向に延びると共に当該車体前後方向における車体前側が開放された切欠き部を備え、その切欠き部内に挿入されたボルトを介して車体側部材に締結されることを特徴とするものである。
【0012】
次に、請求項9に記載した発明は、サスペンションメンバに設けられ車幅方向で対向配置した左右のマウントインシュレータが、それぞれ車体側部材から下方に突設するメンバ取付けピンに取り付けられると共に、当該左右のメンバ取付けピンが、車幅方向に延在するクロスバーによって連結され、且つ当該クロスバーの延在方向途中位置が車体側部材に対し連結部材を介して連結されて当該クロスバーの車幅方向への移動が拘束されるサスペンションメンバ取付け構造であって、
上記連結部材のクロスバー側取付け部は、車体前後方向に延びると共に当該車体前後方向における車体後側が開放された切欠き部を備え、その切欠き部内に挿入されたボルトを介してクロスバーに締結されることを特徴とするものである。
【0013】
次に、請求項10に記載した発明は、請求項1〜請求項9のいずれかに記載した構成に対し、上記クロスバーの延在方向途中位置は、車体側部材におけるスペアタイヤパンの下面に上記連結部材を介して支持されることを特徴とするものである。
次に、請求項11に記載した発明は、請求項1〜請求項10のいずれかに記載した構成に対し、上記クロスバーの延在方向途中位置は、相互に車幅方向にオフセットして配置される少なくとも2箇所が、上記連結部材を介して車体側部材に支持されることを特徴とするものである。
【0014】
【発明の効果】
請求項1に係る発明によれば、クロスバーの延在方向途中位置を車体側に連結する連結部材は、車幅方向の剛性が高いので、クロスバーの両端部に連結するメンバ取付けピンの左右剛性は、当該クロスバーによって補剛される。
一方、車体前後方向であって客室側に向かう大きな衝撃が車体に入力されることで、クロスバーの延在方向途中位置を連結する車体側部材が客室側に押されても、連結部材本体の車体前後方向の剛性が低いことから、上記車体側部材が車体前側(すなわち客室側)へ所定量だけ移動するまではクロスバーが突っ張ることが防止される。
【0015】
また、請求項2に係る発明によれば、連結部材を車幅方向に延びる板材から構成することで当該連結部材の車幅方向の剛性が高く設定される。また、連結部材の本体部分の一部若しくは全部が、側面視において車体前後方向に撓んだ形状となっているため、車体前後方向から車体に入力された大きな衝撃によって、その撓みが側面視で直線上となるまで、クロスバー側取付け部に対し車体側取付け部が車体前後方向に変位可能となる。この結果、上記請求項1に記載した発明と同様な効果を生じる。
【0016】
上述のように、車体前後方向から車体に入力された大きな衝撃によって、連結部材を連結した車体側部分は客室側に移動するが、請求項3に係る発明によれば、上記大きな衝撃による上記車体側部材の移動によって、クロスバー側取付け部と車体側取付け部とは常に離れる方向に変位することから、通常、連結部材の本体部分の撓みは側面視で曲率が大きくなる方向にのみ変形するようになる。
【0017】
ここで、上記クロスバー側取付け部に対し上記車体側取付け部を車体前後方向における客室側とは反対方向にオフセットさせた場合には、上記衝撃による上記車体側部材の移動によって、クロスバー側取付け部と車体側取付け部とは一旦接近する方向に相対変位してから離れる方向に相対変位するため、通常、連結部材の本体部分の撓みは、一度曲率が小さくなる方向、つまり連結部材の剛性がが高くなる時期が存在してしまうおそれがある。しかも、クロスバーと上方の車体側部材との上下間隔を大きくとる必要も生じる。このことから、請求項3に係る発明を採用すれば、クロスバーをより車体側部材に近づけて配置可能となり、レイアウト上、有利である。
【0018】
さらに、請求項4に係る発明によれば、上記撓み部分が真っ直ぐ(曲率が無限大)になって、連結部材を介してクロスバーが突っ張ると、相対的にボルトが切欠き部に沿って客室側に移動し、さらに、衝撃が大きい場合には、ボルトが切欠き部から外れることで車体側部材はより客室側に移動可能となる。
また、請求項5に係る発明によれば、上記撓み部分が真っ直ぐ(曲率が無限大)になって、連結部材を介してクロスバーが突っ張ると、相対的にボルトが長穴に沿って客室側に移動し当該長穴の長径分だけ、衝撃に対して車体側部材の移動が許容可能となる。
【0019】
また、請求項6に係る発明によれば、上記撓み部分が真っ直ぐ(曲率が無限大)になって、連結部材を介してクロスバーが突っ張ると、ボルトが切欠き部に沿って客室とは反対側に相対的に移動し、さらに、衝撃が大きい場合には、切欠き部からボルトが外れることで車体側部材はより客室側に移動可能となる。
また、請求項7に係る発明によれば、上記撓み部分が真っ直ぐ(曲率が無限大)になって、連結部材を介してクロスバーが突っ張ると、ボルトが長穴に沿って客室とは反対側に相対的に移動し当該長穴の長径分だけ、衝撃に対して車体側部材の移動が許容可能となる。
【0020】
また、請求項8に係る発明によれば、車体前後方向であって客室側に向かう大きな衝撃が車体に入力されることで、クロスバーの延在方向途中位置を支持する車体側部材が客室側に押されると、相対的にボルトが切欠き部に沿って客室側に移動し、さらに、衝撃が大きい場合には、切欠き部からボルトが外れることで車体側部材はより客室側に移動可能となる。
【0021】
同様に、請求項9に係る発明によれば、車体前後方向であって客室側に向かう大きな衝撃が車体に入力されることで、クロスバーの延在方向途中位置を支持する車体側部材が客室側に押されると、相対的にボルトが切欠き部に沿って客室とは反対側に移動し、さらに、衝撃が大きい場合には、切欠き部からボルトが外れることで車体側部材はより客室側に移動可能となる。
【0022】
次に、請求項10に係る発明によれば、上記クロスバーの上方にスペアタイヤ用パンが配置されることで、メンバ取付けピンを設ける車体側部材の左右剛性が低く設定されていても、クロスバーによって左右剛性が高くなる。
次に、請求項11に係る発明によれば、クロスバーの延在方向途中位置の連結点が車幅方向にオフセットして配置される少なくとも2箇所となることで、クロスバーが、延在方向途中位置の連結点周りに車体前後方向に向けて回転するように揺動することが防止される。この結果、左右のメンバ取付けピンに対する車体前後方向且つ逆相の入力や、片側のメンバ取付けピンに対する車体前後方向の入力などがあっても、上記クロスバーが抵抗することで、当該メンバ取付けピンの車体前後方向の剛性も向上する。
【0023】
なお、上記効果の説明では、入力された大きな衝撃によって、メンバ取付けピン部分の車体側部材に対し、クロスバーの延在方向途中位置に連結する車体側部材が客室側に移動する場合を想定して説明しているが、入力された衝撃によって、クロスバーの延在方向途中位置に連結する車体側部材に対し、メンバ取付けピン部分の車体側部材が客室側に移動する場合であっても、本発明は、上記と同様な効果がある。
【0024】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、上記従来例と同様な部品などについては同一の符号を付して説明する。
図1は、本実施形態に係るサスペンションメンバ6、クロスバー2及びメンバ取付けピン1の位置関係を示す概略平面図である。
【0025】
本実施形態のサスペンションメンバ6は、リアサスペンション装置のサスペンションメンバであって、車幅方向に延びるクロス部材6aと車体前後方向に延びる左右のサイド部材6bとから構成される。その左右の各サイド部材6bの延在方向端部には、それぞれ軸を上下に向けたマウントインシュレータ7が設けられている。
【0026】
なお、図1中左側のマウントインシュレータ7は省略してある。また、符号8はサスペンションリンクを、符号9は車輪をそれぞれ示している。
各マウントインシュレータ7は、外筒側が上記クロス部材6aに固定されると共に、内筒側が、車体側部材から下方に突設するメンバ取付けピン1に取り付けられる。
【0027】
ここで、本実施形態では、サスペンションメンバ6の車体前後方向後側上方にスペアタイヤパン4の一部が配置されることで、その車幅方向両側に位置する車体側部材の左右剛性が相対的に低く且つ当該左右剛性が低い車体側部材部分から下方にメンバ取付けピン1が突設しているとする。
その左右のメンバ取付けピン1間が、車幅方向に延在するクロスバー2によって連結されている。クロスバー2は、図2及び図3に示すように、車幅方向に延びるバー本体10と、そのバー本体10の両端部にそれぞれ設けられてメンバ取付けピン1を挿入可能なボルト穴11aが開口しているピン挿入部11とから構成される。なお、上記左右のボルト穴11aの一方(図2では右側)は車幅方向に長軸を向けた楕円形状のボルト穴となっていて、クロスバー2を左右のメンバ取付けピン1に取り付け易くなっている。
【0028】
上記バー本体10の略中央部の左右2箇所が、それぞれ個別の連結部材12を介してスペアタイヤパン4の下面に連結している。上記連結部材12は、車幅方向延在する板材から構成される。その連結部材12は、図4に示すように、一端部(クロスバー側取付け部13)がバー本体10の上部に溶接によって固定される。また、他端部(車体側取付け部14)にはボルト穴14aが開口し、そのボルト穴14aに挿入されたボルト16によって、車体側取付け部14は上記スペアタイヤパン4の下面に締結されている。
【0029】
連結部材12におけるクロスバー側取付け部13と車体側取付け部14との間の連結部材本体15は、側面図である図4に示すように、クロスバー側取付け部13及び車体側取付け部14の近傍(図4中、A及びB)が、それぞれ車体前後方向に折れ曲がるように撓んだ形状に成形されている。
次に、上記構成の作用・効果などについて説明する。
【0030】
たとえば、上記構成のサスペンションメンバ取付け構造を備えた車両に対して、後方から他の車両が衝突するなどして、車体後部に車体前後方向前方に向かう衝撃が入力されると、スペアタイヤパン4部分は、その衝撃によって客室側に押される。このとき、本実施形態では、クロスバー2に対して相対的にスペアタイヤパン4部分が前方(客室側)に移動すると、図5に示すように、連結部材本体15部分の撓み部分が側面視において直接状となるまでは、クロスバー2が突っ張ることが防止され、その分だけ客室に入力される衝撃加速度が緩和される。
【0031】
また、通常走行時において、サスペンションメンバ6に横力が作用して、マウントインシュレータ7を通じて後側のメンバ取付けピン1に横力が入力されても、クロスバー2が突っ張ることで左右剛性が高く設定される。
ここで、上記連結部材12を車幅方向に延びる板材から構成することで、クロスバー2に横力(車幅方向に向かう力)が入力されても、当該クロスバー2の車幅方向への変位を抑えて、当該連結部材12は、確実に横力をスペアタイヤパン4に伝達可能となっている。
【0032】
また、バー本体10のスペアタイヤパン4への連結点を車幅方向に並ぶ2点としてあることから、クロスバー2の両端部に車体前後方向に向かう荷重が負荷されても、クロスバー2は、連結点周りに車体前後方向に揺動することがない。この結果、当該クロスバー2に連結するメンバ取付けボルト16の車体前後方向の剛性も、当該クロスバー2によって補剛された構造となっている。
【0033】
なお、上記メンバ取付けボルト16の車体前後方向の剛性が低い場合には、例えば車両旋回時におけるサスペンションメンバ6のトーアウトの挙動が、その分だけ大きくなり、つまり車両がオーバステア気味となってしまう。これに対して、本実施形態では、クロスバー2によってメンバ取付けピン1の車体前後方向の剛性が向上してその分だけ上記オーバステア傾向を抑えることが可能となる。
【0034】
ここで、上記実施形態では、連結部材本体15における、クロスバー側取付け部13及び車体側取付け部14の近傍A、Bを、それぞれ車体前後方向に折れ曲がるように撓んだ形状に成形して、その間の部分を側面視で垂直状に設定しているが、これに限定されるわけではない。要は、連結部材本体15部分が、側面視で車体前後方向に撓んだ形状であれば、他の撓み形状に成形してあっても良い。
【0035】
また、上記実施形態では、クロスバー側取付け部13よりも車体側取付け部14を車体前後方向前方つまり客室側に配置した場合を例に説明しているが、車体側取付け部14よりもクロスバー側取付け部13を車体前後方向前方つまり客室側に配置しても良い。この場合、理論的には、クロスバー側取付け部13に対する車体側取付け部14の車体前後方向前方(客室側)への相対変位量が大きくなるものの、クロスバー2とスペアタイヤパン4下面との間の上下間隔を大きくとらないと、車体側取付け部14がクロスバー側取付け部13よりも前方に移動できないなど、設置スペースなどの点で上記実施形態よりも不利な構造となる。また、クロスバー側取付け部13と車体側取付け部14とを車体前後方向のオフセットさせなくても良いが、この場合も、上記と同様にクロスバー2とスペアタイヤパン4下面との間の上下間隔を大きくとる必要があるなどの不利な点がある。
【0036】
また、上記実施形態では、クロスバー側取付け部13をクロスバー2に溶接し、車体側取付け部14をスペアタイヤパン4にボルト締結しているが、連結方法はこれに限定されない。例えば、クロスバー側取付け部13をクロスバー2にボルト締結し、車体側取付け部14をスペアタイヤパン4に溶着して連結しても良い。
【0037】
また、上記車体側取付け部14に設けるボルト穴4aを、図6に示すように、車体前後方向に述べる長穴にすると良い。この場合には、長穴4aにおける車体前後方向後方(客室から遠位の位置)にボルト16を挿入する。
この場合には、ボルト16が長穴4aに沿って相対的に客室側に移動する分だけ、更に、クロスバー2に対してスペアタイヤは車体前後方向前方(客室側)に移動可能となり、さらに客室に掛かる衝撃加速度を軽減可能となる。
【0038】
または、図7に示すように、車体側取付け部14に設けるボルト穴4aの車体前後方向前方を開放して客室側が開放された切欠き部17としても良い。
この場合には、連結部材12の上記撓み部分が真っ直ぐ(曲率が無限大)になって、連結部材12を介してクロスバー2が突っ張ると、相対的にボルト16が切欠き部17に沿って客室側に移動し、さらに、衝撃が大きい場合には、切欠き部17からボルト16が外れることで車体側部材はより客室側に移動可能となり、さらに客室に掛かる衝撃加速度を軽減可能となる。
【0039】
ここで、上記車体側取付け部14を、当該車体側部材に設けた切欠き部17を介してボルト16締結する場合には、連結部材本体15は車体前後方向に撓んでいる必要はない。この場合には、後方から大きな衝撃が入力されると、クロスバー2に対し切欠き部17に沿ってボルト16が客室側に移動し、さらに、衝撃が大きい場合には、切欠き部17からボルト16が外れることで車体側部材はより客室側に移動可能となって、客室に掛かる衝撃加速度を軽減可能となる。
【0040】
なお、ボルト16の軸力の最大値Fを16700N、摩擦係数μを0.13とすると2本のボルト16で支持可能な加重は、N=0.13×16700×2=4342Nである。一方、車両衝突時の入力は、一般に80000〜100000N程度であるため、大きな衝撃によって全てのボルト16が切欠き部から抜ける。またボルト16の数が3本以上であっても問題無いことが分かる。
【0041】
また、クロスバー側取付け部13を、クロスバー2にボルト締結する場合には、当該クロスバー側取付け部13に設けるボルト穴を車体前後方向に沿って延びる長穴にすると良い。このとき、長穴における車体前後方向前方(客室から近位の位置)にボルトを配置する。この場合には、大きな衝撃が後方から入力された際に、相対的にボルトが長穴に沿って移動する分だけ、スペアタイヤパン4の移動が許容される。
【0042】
または、クロスバー側取付け部13をクロスバー2にボルト締結する場合に、当該クロスバー側取付け部13に設けるボルト穴を、車体前後方向後方(客室から離れた側)に開放した切欠き部とすると良い。この場合には、大きな衝撃が後方から入力されると、スペアタイヤパン4と共に連結部材12が車体前後方向前方に移動して、ボルトが切欠き部から抜けることで、クロスバー2がスペアタイヤパン4の客室側の移動に対して突っ張ることが防止される。
【0043】
また、上記実施形態では、クロスバー2で連結する左右のメンバ取付けピン1間にスペアタイヤパン4の一部が配置されて、当該メンバ取付けピン1を支持する車体側部材の左右剛性が低い場合を例に挙げて説明しているが、これに限定されない。要は、メンバ取付けピン1を支持する車体側部材の左右剛性が低くければ、他の構造の車体構造であっても本発明は適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づく実施形態に係るサスペンションメンバ、クロスバー、及びメンバ取付けピンの配置関係を示す概略平面図である。
【図2】本発明に基づく実施形態に係るクロスバーを示す平面図である。
【図3】本発明に基づく実施形態に係るクロスバーを示す車体前後方向からみた図である。
【図4】本発明に基づく実施形態に係る連結部材を示す側面図である。
【図5】本発明に基づく実施形態に係る衝撃が入力されたときの連結部材を示す側面図である。
【図6】本実施形態の連結部材の別の例を示す平面図である。
【図7】本実施形態の連結部材の別の例を示す平面図である。
【図8】従来のクロスバーの配置を示す下面図である。
【符号の説明】
1 メンバ取付けピン
2 クロスバー
3 車体側クロスメンバ
4 スペアタイヤパン
6 サスペンションメンバ
6a クロス部材
6b サイド部材
7 マウントインシュレータ
10 バー本体
11 ピン挿入部
12 連結部材
13 クロスバー側取付け部
14 車体側取付け部
14a ボルト穴
15 連結部材本体
16 ボルト
17 切欠き部

Claims (11)

  1. サスペンションメンバに設けられ車幅方向で対向配置した左右のマウントインシュレータが、それぞれ車体側部材から下方に突設するメンバ取付けピンに取り付けられると共に、当該左右のメンバ取付けピンが、車幅方向に延在するクロスバーによって連結され、且つ当該クロスバーの延在方向途中位置が車体側部材に対し連結部材を介して連結されて当該クロスバーの車幅方向への移動が拘束されるサスペンションメンバ取付け構造であって、
    上記連結部材におけるクロスバー側取付け部と車体側取付け部との間に位置する連結部材本体の剛性は、車幅方向に高く且つ車体前後方向に低いことを特徴とするサスペンションメンバ取付け構造。
  2. サスペンションメンバに設けられ車幅方向で対向配置した左右のマウントインシュレータが、それぞれ車体側部材から下方に突設するメンバ取付けピンに取り付けられると共に、当該左右のメンバ取付けピンが、車幅方向に延在するクロスバーによって連結され、且つ当該クロスバーの延在方向途中位置が車体側部材に対し連結部材を介して連結されて当該クロスバーの車幅方向への移動が拘束されるサスペンションメンバ取付け構造であって、
    上記連結部材は、車幅方向に延びる板材からなり、当該板材は、車幅方向からみて、上記クロスバー側取付け部と車体側取付け部との間の全部若しくは一部が車体前後方向に撓んだ形状に成形されていることを特徴とするサスペンションメンバ取付け構造。
  3. 上記クロスバー側取付け部に対し、上記車体側取付け部を、車体前後方向における車体前側にオフセットさせたことを特徴とする請求項2に記載したサスペンションメンバ取付け構造。
  4. 上記連結部材の車体側取付け部は、車体前後方向に延びると共に当該車体前後方向における車体前側が開放された切欠き部を備え、その切欠き部内に挿入されたボルトを介して車体側部材に締結されることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載したサスペンションメンバ取付け構造。
  5. 上記連結部材の車体側取付け部は、車体前後方向に延びる長穴を備え、当該長穴における車体前側から遠い位置を貫通するボルトを介して車体側部材に締結されることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載したサスペンションメンバ取付け構造。
  6. 上記連結部材のクロスバー側取付け部は、車体前後方向に延びると共に当該車体前後方向における車体後側が開放された切欠き部を備え、その切欠き部内に挿入されたボルトを介してクロスバーに締結されることを特徴とする請求項2〜請求項5のいずれかに記載したサスペンションメンバ取付け構造。
  7. 上記連結部材のクロスバー側取付け部は、車体前後方向に延びる長穴を備え、当該長穴における車体前側に近い位置を貫通するボルトを介してクロスバーに締結されることを特徴とする請求項2〜請求項6のいずれかに記載したサスペンションメンバ取付け構造。
  8. サスペンションメンバに設けられ車幅方向で対向配置した左右のマウントインシュレータが、それぞれ車体側部材から下方に突設するメンバ取付けピンに取り付けられると共に、当該左右のメンバ取付けピンが、車幅方向に延在するクロスバーによって連結され、且つ当該クロスバーの延在方向途中位置が車体側部材に対し連結部材を介して連結されて当該クロスバーの車幅方向への移動が拘束されるサスペンションメンバ取付け構造であって、
    上記連結部材の車体側取付け部は、車体前後方向に延びると共に当該車体前後方向における車体前側が開放された切欠き部を備え、その切欠き部内に挿入されたボルトを介して車体側部材に締結されることを特徴とするサスペンションメンバ取付け構造。
  9. サスペンションメンバに設けられ車幅方向で対向配置した左右のマウントインシュレータが、それぞれ車体側部材から下方に突設するメンバ取付けピンに取り付けられると共に、当該左右のメンバ取付けピンが、車幅方向に延在するクロスバーによって連結され、且つ当該クロスバーの延在方向途中位置が車体側部材に対し連結部材を介して連結されて当該クロスバーの車幅方向への移動が拘束されるサスペンションメンバ取付け構造であって、
    上記連結部材のクロスバー側取付け部は、車体前後方向に延びると共に当該車体前後方向における車体後側が開放された切欠き部を備え、その切欠き部内に挿入されたボルトを介してクロスバーに締結されることを特徴とするサスペンションメンバ取付け構造。
  10. 上記クロスバーの延在方向途中位置は、車体側部材におけるスペアタイヤパンの下面に上記連結部材を介して支持されることを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれかに記載したサスペンションメンバ取付け構造。
  11. 上記クロスバーの延在方向途中位置は、相互に車幅方向にオフセットして配置される少なくとも2箇所が、上記連結部材を介して車体側部材に支持されることを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれかに記載したサスペンションメンバ取付け構造。
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