JP3612840B2 - カラーエンコーダ - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明はカラーエンコーダに関する。詳しくは、輝度信号に残留した色信号の副搬送波成分をフィルタで除去し、この輝度信号と色信号から映像信号を生成するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、映像信号を記録媒体に記録する場合、例えばビデオテープレコーダ等では輝度信号と色信号が分離されてから磁気テープに記録処理される。また映像信号をディジタルの映像信号に変換し圧縮して記録する場合、例えば圧縮方式としてMPEG(Moving Picture coding Experts Group)を用いて映像信号を記録する場合、映像信号からディジタルの輝度信号と色差信号等が生成されて、これらの信号が圧縮処理されて記録される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、映像信号から輝度信号を得る場合に、輝度信号の分離が完全に行われないと、輝度信号に色信号の副搬送波成分が残留した状態で記録が行われる。
【0004】
この色信号の副搬送波成分が残留した輝度信号を記録した記録媒体を再生すると、再生された輝度信号と色信号をエンコード処理したときに、色信号の信号レベルが輝度信号に残留する色信号の副搬送波成分によって変動されてしまう。例えば、色信号の副搬送波の位相と輝度信号に残留する色信号の副搬送波の位相が等しいものとされると、輝度信号に残留する色信号の副搬送波の成分が色信号の副搬送波に加算されて色信号の信号レベルが大きくされる。また、位相差が180度のときには、輝度信号に残留する色信号の副搬送波の成分が色信号の副搬送波から減算されて色信号の信号レベルが小さくされる。
【0005】
このため、例えば記録媒体に記録された所定のフレームの映像信号再生する場合、色信号の副搬送波の位相はフレーム毎に180度異なるものであるのに対して、輝度信号に残留する色信号の副搬送波の位相は記録媒体に記録された所定のフレームを再生したものであることから一定であるので、フレーム毎に色信号の信号レベルが残留する色信号によって変動されて、NTSC方式の映像信号である場合には略30Hzの色信号のフリッカーが再生画面上に現れてしまう。
【0006】
そこで、この発明では輝度信号に色信号の副搬送波成分が残留していても、良好な表示画像を得ることができる映像信号を生成するカラーエンコーダを提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るカラーエンコーダは、色信号の副搬送波成分が輝度信号に残留しているか否かを、この輝度信号を用いて検出する検出手段と、輝度信号から副搬送波成分を除去するフィルタと、検出手段で副搬送波成分が残留していると検出されていないときは輝度信号を選択し、検出手段で副搬送波成分が残留していると検出されたときは、フィルタで副搬送波成分を除去した輝度信号を選択する信号選択手段を有し、色信号および信号選択手段で選択された輝度信号とから映像信号を生成するものである。
【0010】
この発明においては、検出手段によって色信号の副搬送波成分が輝度信号に残留していると検出されたとき、輝度信号から副搬送波成分がフィルタによって除去されて、副搬送波成分が除去された輝度信号と、色信号とから映像信号が生成される。また、検出手段によって色信号の副搬送波成分が輝度信号に残留していると検出されないとき、フィルタ処理されていない輝度信号と、色信号とから映像信号が生成される。
【0011】
【発明の実施の形態】
続いてこの発明に係るカラーエンコーダの発明の実施の一形態について図を参照して詳細に説明する。なお、この発明の実施の一形態では、カラーエンコーダを記録媒体再生装置、例えば光ディスクにMPEG方式で圧縮されて記録されている信号を再生できるディスク装置に用いた場合について説明する。
【0012】
図1はディスク装置の構成を示している。この図1において、ディスク装置に装着された光ディスク11は、スピンドルモータ12によって所定の速度で回転される。またスピンドルモータ12は、後述する駆動部15から供給されたモータ駆動信号SPDによって駆動される。
【0013】
光ヘッド部13は、レーザダイオード、レーザ駆動電流を所定のレベルに保つためのAPC(Auto Power Control)回路、ビームスプリッタ、対物レンズ、対物レンズを駆動するトラッキングやフォーカス用のアクチュエータ、光検出器等から構成されており、駆動部15から供給されたレーザ駆動信号LDに基づいて光ヘッド部13のレーザダイオードが駆動されて、レーザビームが光ディスク11に照射される。また、駆動部15から出力されたトラッキング駆動信号TDおよびフォーカス駆動信号FDが光ヘッド部13のトラッキングやフォーカス用のアクチュエータに供給されて、レーザビームの焦点を結ぶ位置が光ディスク11の記録面の位置となるように対物レンズが駆動される。さらに光ディスク11からの反射光が光検出器に照射されて、反射光に基づき光電変換信号RFが生成されてRFアンプ部14に供給される。
【0014】
RFアンプ部14では、光電変換信号RFに基づいて光ディスクに記録された信号が再生されると共に、再生された信号の波形整形や再生された信号に同期する同期信号が生成されて、この同期信号を用いてパルスの弁別等が行われて読出信号RDが生成される。この読出信号RDは、読出信号処理部16に供給される。また、光電変換信号RFに基づきトラッキング方向の偏差を示すトラッキング誤差信号TEとフォーカス方向の偏差を示すフォーカス誤差信号FE等が生成されて駆動部15に供給される。なお、RFアンプ部14の動作は、後述する駆動制御部41からの駆動制御信号CSに基づいて制御される。
【0015】
駆動部15では、トラッキング誤差信号TEとフォーカス誤差信号FE、および後述する駆動制御部41から供給された駆動制御信号CSに基づいて、トラッキング駆動信号TDとフォーカス駆動信号FDが生成される。トラッキング駆動信号TDとフォーカス駆動信号FDは上述したように光ヘッド部13に供給される。
【0016】
読出信号処理部16では、読出信号RDからクロック信号が再生されると共に、このクロック信号に基づいて復調処理やエラー訂正処理が行われて多重ストリームが生成される。例えばEFMplus等の復調処理が行われ、RS−PC(Reed Solomon Product Code)方式等のエラー訂正処理が行われる。この読出信号処理部16で得られた多重ストリームMSはデマルチプレクサ17に供給される。
【0017】
デマルチプレクサ17では、多重ストリームMSからビデオストリームVSとオーディオストリームASが分離される。このビデオストリームVSはビデオデコーダ20に供給されると共に、オーディオストリームASはオーディオデコーダ30に供給される。
【0018】
ここで、読出信号処理部16と後述するシステムコントロール部40との通信によって、多重ストリームMSがコンポジットのビデオ信号を形成するストリームであることが判別されると、ビデオデコーダ20でビデオストリームVSが復号化されると共に得られたディジタルのビデオ信号VDがエンコーダ部21に供給されてディジタルのコンポジットビデオ信号CVDが生成される。このコンポジットビデオ信号CVDは、D/A変換部22でアナログのコンポジットビデオ信号SVとされてアンプ23を介して映像信号出力端子24から出力される。
【0019】
オーディオデコーダ30では、オーディオストリームASが復号化されてディジタルのオーディオ信号ADとされる。このオーディオ信号ADは、D/A変換部31でアナログのオーディオ信号SAとされてアンプ32を介して音声信号出力端子33から出力される。
【0020】
モードコントロール部42は、このディスク装置の動作を切り換えるために操作される部分であり、システムコントロール部40との通信信号PCによって、モードコントロール部42の操作がシステムコントロール部40で判別される。
【0021】
システムコントロール部40では、通信信号PCに基づき光ディスク11や光ヘッド部13等を駆動するための制御信号SAが生成されて駆動制御部41に供給される。駆動制御部41では制御信号SAに基づき駆動制御信号CSが生成されて、上述したようにRFアンプ部14や駆動部15の動作が制御される。またRFアンプ部14や駆動部15の動作状態を示す信号BAが駆動制御部41を介してシステムコントロール部40に供給されて、動作状態がシステムコントロール部40で判別される。
【0022】
また、システムコントロール部40では、通信信号PCおよび読出信号処理部16やデマルチプレクサ17、ビデオデコーダ20、オーディオデコーダ30等との通信信号SB等によって、読出信号処理部16やデマルチプレクサ17、ビデオデコーダ20、オーディオデコーダ30の動作の制御が行われる。さらに、多重ストリームMSがコンポジットのビデオ信号を形成するストリームであることが判別されると、判別信号CDがエンコーダ部21に供給される。例えば多重ストリームMSがMPEG2の階層化されたビット・ストリームであるとき、ビット・ストリームのシーケンス層において「Sequence Display Extension」の「Video Format」のデータによって多重ストリームMSがコンポジットのビデオ信号を形成するストリームであるか否かが判別されて、コンポジットのビデオ信号を形成するストリームであることが判別されると判別信号CDの信号レベルがハイレベル「H」とされる。
【0023】
クロック発生部43では、クロック信号CLKが生成されてビデオデコーダ20やエンコーダ部21、D/A変換部22、オーディオデコーダ30、D/A変換部31等に供給される。ビデオデコーダ20やエンコーダ部21、D/A変換部22、オーディオデコーダ30、D/A変換部31等では、このクロック信号CLKに基づいて動作が行われる。
【0024】
次にエンコーダ部21の構成について図2を使用して説明する。ビデオデコーダ20からのディジタルのビデオ信号VDはデマルチプレクサ51に供給される。デマルチプレクサ51では、ビデオ信号VDからディジタルの輝度信号Yと色差信号Cr,Cbが分離される。輝度信号Yは遅延部52と残留副搬送波検出部53に供給されと共に、色差信号Cr,Cbは変調部59に供給される。
【0025】
遅延部52では、後述する変調部59で色差信号Cr,Cbの変調処理に要する時間に対応させて輝度信号Yが遅延される。この遅延された輝度信号Yである輝度信号YDは、副搬送波除去フィルタ54と遅延部55に供給される。
【0026】
副搬送波除去フィルタ54では、輝度信号YDから色信号の副搬送波成分が除去される。この副搬送波成分が除去された輝度信号YDである輝度信号YDAは、信号選択部56の端子56aに供給される。
【0027】
遅延部55では、副搬送波除去フィルタ54での処理に要する時間に対応させて輝度信号YDが遅延される。この遅延された輝度信号YDである輝度信号YDBは、信号選択部56の端子56bに供給される。
【0028】
信号選択部56の可動端子56cは同期信号加算部57に接続されており、後述するANDゲート58からの制御信号CYに基づいて、可動端子56cが端子56a側あるいは端子56b側とされて輝度信号YDA,YDBのいずれかが選択されて同期信号加算部57に供給される。
【0029】
次に、残留副搬送波検出部53では、輝度信号Yに色信号の副搬送波成分が含まれているか否かが判別されて、判別結果を示す判別信号SDがANDゲート58に供給される。
【0030】
ANDゲート58にはシステムコントロール部40から判別信号CDが供給されており、この判別信号CDと残留副搬送波検出部53からの判別信号SDとの論理積信号である制御信号CYが生成されて信号選択部56に供給される。
【0031】
タイミング信号発生部60では、クロック信号発生部43から供給されたクロック信号CLKに基づきタイミング信号TPが生成されて同期信号加算部57に供給される。またクロック信号CKに基づき、色信号の副搬送波の4倍の周波数のクロック信号CKSが生成されて変調部59に供給される。
【0032】
同期信号加算部57では、タイミング信号TPに基づき信号選択部56で選択された輝度信号YDA、あるいは輝度信号YDBに同期信号が加算されて輝度信号YSが生成される。この輝度信号YSは加算部62に供給される。
【0033】
変調部59ではクロック信号CKSに基づき色差信号Cr,Cbが変調されて色信号Cが生成される。この色信号Cは帯域フィルタ61を介して加算部62に供給される。
【0034】
加算部62では、輝度信号YSと色信号Cが加算されてコンポジット信号CVDが生成される。
【0035】
次に、エンコーダ部21の動作について説明する。デマルチプレクサ51で得られた輝度信号Yは、遅延部52,55で遅延されて信号選択部56の端子56bに供給されると共に、遅延部52で遅延されて副搬送波除去フィルタ54で色信号の副搬送波成分が除去されて信号選択部56の端子56aに供給される。
【0036】
ここで、残留副搬送波検出部53で輝度信号Yに色信号の副搬送波成分が含まれていることが検出されたときには、判別信号SDの信号レベルがハイレベル「H」とされる。また、多重ストリームMSがコンポジットのビデオ信号を形成するストリームであることがシステムコントロール部40で判別されると判別信号CDの信号レベルがハイレベル「H」とされる。このとき、ANDゲート58から出力される制御信号CYの信号レベルはハイレベル「H」とされて、信号選択部56の可動端子56cは、端子56a側とされる。このため、色信号の副搬送波成分が除去された輝度信号YDAが同期信号加算部57に供給されて、同期信号が加算されると共に、加算部62で色信号Cが加算されてコンポジットのビデオ信号CVDが生成される。
【0037】
このように、エンコーダ部21では、多重ストリームMSがコンポジットのビデオ信号を形成するストリームであると共に、残留副搬送波検出部53で輝度信号Yに色信号の副搬送波成分が含まれていることが検出された場合に、この副搬送波成分が除去された輝度信号YDAを用いてビデオ信号CVDが生成されるので、このビデオ信号CVDに基づく再生画像は、副搬送波成分による色フリッカー等を生ずることがない。また、多重ストリームMSがコンポジットのビデオ信号を形成するストリームでないときや、残留副搬送波検出部53で色信号の副搬送波成分が検出されないときには、信号選択部56の可動端子56cが端子56a側とされるので、輝度信号から副搬送波の周波数とほぼ等しい周波数の信号が除去されて解像度が低下することを防止することができる。
【0038】
このように上述の実施の形態によれば、輝度信号に色信号の副搬送波成分が含まれていても、この副搬送波成分が除去されてエンコード処理が行われるので、色信号の信号レベルが変動されることがなく、色フリッカーのない良好な再生画像を得ることができる。
【0039】
また、輝度信号に色信号の副搬送波成分が含まれていない場合やコンポジット信号でないときには、この副搬送波とほぼ等しい周波数の信号が除去されないので、再生画像の解像度の低下を防止することができる。
【0040】
なお、上述の実施の形態では、ディスク装置にカラーエンコーダを用いるものとしたが、輝度信号と色信号から映像信号を得るものであれば、ディスク装置や他の記録媒体再生装置に限られるものではないことは勿論である。
【0041】
【発明の効果】
この発明によれば、色信号の副搬送波成分が輝度信号に残留しているか否かを、この輝度信号を用いて検出する検出手段と、輝度信号から副搬送波成分を除去するフィルタと、検出手段で副搬送波成分が残留していると検出されていないときは輝度信号を選択し、検出手段で副搬送波成分が残留していると検出されたときは、フィルタで副搬送波成分を除去した輝度信号を選択する信号選択手段を有し、色信号および信号選択手段で選択された輝度信号とから映像信号が生成される。
【0042】
このため、色信号の副搬送波成分が輝度信号に残留していても、この副搬送波成分がフィルタで除去されるので色信号の信号レベルが変動されることがなく、色フリッカーのない良好な再生画像を得ることができる。また、色信号の副搬送波成分が輝度信号に残留していないときには、フィルタ処理されていない輝度信号が用いられるため、この副搬送波の周波数とほぼ等しい周波数の信号が輝度信号から除去されないので、再生画像の解像度の低下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るカラーエンコーダを用いたディスク装置の構成を示す図である。
【図2】エンコーダ部21の構成を示す図である。
【符号の説明】
11・・・光ディスク、16・・・読出信号処理部、17,51・・・デマルチプレクサ、20・・・ビデオデコーダ、21・・・エンコーダ部、30・・・オーディオデコーダ、40・・・システムコントロール部、43・・・クロック信号発生部、52,55・・・遅延部、53・・・残留副搬送波検出部、54・・・副搬送波除去フィルタ、56・・・信号選択部、57・・・同期信号加算部、58・・・ANDゲート、59・・・変調部、60・・・タイミング信号発生部、62・・・加算部
【発明の属する技術分野】
この発明はカラーエンコーダに関する。詳しくは、輝度信号に残留した色信号の副搬送波成分をフィルタで除去し、この輝度信号と色信号から映像信号を生成するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、映像信号を記録媒体に記録する場合、例えばビデオテープレコーダ等では輝度信号と色信号が分離されてから磁気テープに記録処理される。また映像信号をディジタルの映像信号に変換し圧縮して記録する場合、例えば圧縮方式としてMPEG(Moving Picture coding Experts Group)を用いて映像信号を記録する場合、映像信号からディジタルの輝度信号と色差信号等が生成されて、これらの信号が圧縮処理されて記録される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、映像信号から輝度信号を得る場合に、輝度信号の分離が完全に行われないと、輝度信号に色信号の副搬送波成分が残留した状態で記録が行われる。
【0004】
この色信号の副搬送波成分が残留した輝度信号を記録した記録媒体を再生すると、再生された輝度信号と色信号をエンコード処理したときに、色信号の信号レベルが輝度信号に残留する色信号の副搬送波成分によって変動されてしまう。例えば、色信号の副搬送波の位相と輝度信号に残留する色信号の副搬送波の位相が等しいものとされると、輝度信号に残留する色信号の副搬送波の成分が色信号の副搬送波に加算されて色信号の信号レベルが大きくされる。また、位相差が180度のときには、輝度信号に残留する色信号の副搬送波の成分が色信号の副搬送波から減算されて色信号の信号レベルが小さくされる。
【0005】
このため、例えば記録媒体に記録された所定のフレームの映像信号再生する場合、色信号の副搬送波の位相はフレーム毎に180度異なるものであるのに対して、輝度信号に残留する色信号の副搬送波の位相は記録媒体に記録された所定のフレームを再生したものであることから一定であるので、フレーム毎に色信号の信号レベルが残留する色信号によって変動されて、NTSC方式の映像信号である場合には略30Hzの色信号のフリッカーが再生画面上に現れてしまう。
【0006】
そこで、この発明では輝度信号に色信号の副搬送波成分が残留していても、良好な表示画像を得ることができる映像信号を生成するカラーエンコーダを提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るカラーエンコーダは、色信号の副搬送波成分が輝度信号に残留しているか否かを、この輝度信号を用いて検出する検出手段と、輝度信号から副搬送波成分を除去するフィルタと、検出手段で副搬送波成分が残留していると検出されていないときは輝度信号を選択し、検出手段で副搬送波成分が残留していると検出されたときは、フィルタで副搬送波成分を除去した輝度信号を選択する信号選択手段を有し、色信号および信号選択手段で選択された輝度信号とから映像信号を生成するものである。
【0010】
この発明においては、検出手段によって色信号の副搬送波成分が輝度信号に残留していると検出されたとき、輝度信号から副搬送波成分がフィルタによって除去されて、副搬送波成分が除去された輝度信号と、色信号とから映像信号が生成される。また、検出手段によって色信号の副搬送波成分が輝度信号に残留していると検出されないとき、フィルタ処理されていない輝度信号と、色信号とから映像信号が生成される。
【0011】
【発明の実施の形態】
続いてこの発明に係るカラーエンコーダの発明の実施の一形態について図を参照して詳細に説明する。なお、この発明の実施の一形態では、カラーエンコーダを記録媒体再生装置、例えば光ディスクにMPEG方式で圧縮されて記録されている信号を再生できるディスク装置に用いた場合について説明する。
【0012】
図1はディスク装置の構成を示している。この図1において、ディスク装置に装着された光ディスク11は、スピンドルモータ12によって所定の速度で回転される。またスピンドルモータ12は、後述する駆動部15から供給されたモータ駆動信号SPDによって駆動される。
【0013】
光ヘッド部13は、レーザダイオード、レーザ駆動電流を所定のレベルに保つためのAPC(Auto Power Control)回路、ビームスプリッタ、対物レンズ、対物レンズを駆動するトラッキングやフォーカス用のアクチュエータ、光検出器等から構成されており、駆動部15から供給されたレーザ駆動信号LDに基づいて光ヘッド部13のレーザダイオードが駆動されて、レーザビームが光ディスク11に照射される。また、駆動部15から出力されたトラッキング駆動信号TDおよびフォーカス駆動信号FDが光ヘッド部13のトラッキングやフォーカス用のアクチュエータに供給されて、レーザビームの焦点を結ぶ位置が光ディスク11の記録面の位置となるように対物レンズが駆動される。さらに光ディスク11からの反射光が光検出器に照射されて、反射光に基づき光電変換信号RFが生成されてRFアンプ部14に供給される。
【0014】
RFアンプ部14では、光電変換信号RFに基づいて光ディスクに記録された信号が再生されると共に、再生された信号の波形整形や再生された信号に同期する同期信号が生成されて、この同期信号を用いてパルスの弁別等が行われて読出信号RDが生成される。この読出信号RDは、読出信号処理部16に供給される。また、光電変換信号RFに基づきトラッキング方向の偏差を示すトラッキング誤差信号TEとフォーカス方向の偏差を示すフォーカス誤差信号FE等が生成されて駆動部15に供給される。なお、RFアンプ部14の動作は、後述する駆動制御部41からの駆動制御信号CSに基づいて制御される。
【0015】
駆動部15では、トラッキング誤差信号TEとフォーカス誤差信号FE、および後述する駆動制御部41から供給された駆動制御信号CSに基づいて、トラッキング駆動信号TDとフォーカス駆動信号FDが生成される。トラッキング駆動信号TDとフォーカス駆動信号FDは上述したように光ヘッド部13に供給される。
【0016】
読出信号処理部16では、読出信号RDからクロック信号が再生されると共に、このクロック信号に基づいて復調処理やエラー訂正処理が行われて多重ストリームが生成される。例えばEFMplus等の復調処理が行われ、RS−PC(Reed Solomon Product Code)方式等のエラー訂正処理が行われる。この読出信号処理部16で得られた多重ストリームMSはデマルチプレクサ17に供給される。
【0017】
デマルチプレクサ17では、多重ストリームMSからビデオストリームVSとオーディオストリームASが分離される。このビデオストリームVSはビデオデコーダ20に供給されると共に、オーディオストリームASはオーディオデコーダ30に供給される。
【0018】
ここで、読出信号処理部16と後述するシステムコントロール部40との通信によって、多重ストリームMSがコンポジットのビデオ信号を形成するストリームであることが判別されると、ビデオデコーダ20でビデオストリームVSが復号化されると共に得られたディジタルのビデオ信号VDがエンコーダ部21に供給されてディジタルのコンポジットビデオ信号CVDが生成される。このコンポジットビデオ信号CVDは、D/A変換部22でアナログのコンポジットビデオ信号SVとされてアンプ23を介して映像信号出力端子24から出力される。
【0019】
オーディオデコーダ30では、オーディオストリームASが復号化されてディジタルのオーディオ信号ADとされる。このオーディオ信号ADは、D/A変換部31でアナログのオーディオ信号SAとされてアンプ32を介して音声信号出力端子33から出力される。
【0020】
モードコントロール部42は、このディスク装置の動作を切り換えるために操作される部分であり、システムコントロール部40との通信信号PCによって、モードコントロール部42の操作がシステムコントロール部40で判別される。
【0021】
システムコントロール部40では、通信信号PCに基づき光ディスク11や光ヘッド部13等を駆動するための制御信号SAが生成されて駆動制御部41に供給される。駆動制御部41では制御信号SAに基づき駆動制御信号CSが生成されて、上述したようにRFアンプ部14や駆動部15の動作が制御される。またRFアンプ部14や駆動部15の動作状態を示す信号BAが駆動制御部41を介してシステムコントロール部40に供給されて、動作状態がシステムコントロール部40で判別される。
【0022】
また、システムコントロール部40では、通信信号PCおよび読出信号処理部16やデマルチプレクサ17、ビデオデコーダ20、オーディオデコーダ30等との通信信号SB等によって、読出信号処理部16やデマルチプレクサ17、ビデオデコーダ20、オーディオデコーダ30の動作の制御が行われる。さらに、多重ストリームMSがコンポジットのビデオ信号を形成するストリームであることが判別されると、判別信号CDがエンコーダ部21に供給される。例えば多重ストリームMSがMPEG2の階層化されたビット・ストリームであるとき、ビット・ストリームのシーケンス層において「Sequence Display Extension」の「Video Format」のデータによって多重ストリームMSがコンポジットのビデオ信号を形成するストリームであるか否かが判別されて、コンポジットのビデオ信号を形成するストリームであることが判別されると判別信号CDの信号レベルがハイレベル「H」とされる。
【0023】
クロック発生部43では、クロック信号CLKが生成されてビデオデコーダ20やエンコーダ部21、D/A変換部22、オーディオデコーダ30、D/A変換部31等に供給される。ビデオデコーダ20やエンコーダ部21、D/A変換部22、オーディオデコーダ30、D/A変換部31等では、このクロック信号CLKに基づいて動作が行われる。
【0024】
次にエンコーダ部21の構成について図2を使用して説明する。ビデオデコーダ20からのディジタルのビデオ信号VDはデマルチプレクサ51に供給される。デマルチプレクサ51では、ビデオ信号VDからディジタルの輝度信号Yと色差信号Cr,Cbが分離される。輝度信号Yは遅延部52と残留副搬送波検出部53に供給されと共に、色差信号Cr,Cbは変調部59に供給される。
【0025】
遅延部52では、後述する変調部59で色差信号Cr,Cbの変調処理に要する時間に対応させて輝度信号Yが遅延される。この遅延された輝度信号Yである輝度信号YDは、副搬送波除去フィルタ54と遅延部55に供給される。
【0026】
副搬送波除去フィルタ54では、輝度信号YDから色信号の副搬送波成分が除去される。この副搬送波成分が除去された輝度信号YDである輝度信号YDAは、信号選択部56の端子56aに供給される。
【0027】
遅延部55では、副搬送波除去フィルタ54での処理に要する時間に対応させて輝度信号YDが遅延される。この遅延された輝度信号YDである輝度信号YDBは、信号選択部56の端子56bに供給される。
【0028】
信号選択部56の可動端子56cは同期信号加算部57に接続されており、後述するANDゲート58からの制御信号CYに基づいて、可動端子56cが端子56a側あるいは端子56b側とされて輝度信号YDA,YDBのいずれかが選択されて同期信号加算部57に供給される。
【0029】
次に、残留副搬送波検出部53では、輝度信号Yに色信号の副搬送波成分が含まれているか否かが判別されて、判別結果を示す判別信号SDがANDゲート58に供給される。
【0030】
ANDゲート58にはシステムコントロール部40から判別信号CDが供給されており、この判別信号CDと残留副搬送波検出部53からの判別信号SDとの論理積信号である制御信号CYが生成されて信号選択部56に供給される。
【0031】
タイミング信号発生部60では、クロック信号発生部43から供給されたクロック信号CLKに基づきタイミング信号TPが生成されて同期信号加算部57に供給される。またクロック信号CKに基づき、色信号の副搬送波の4倍の周波数のクロック信号CKSが生成されて変調部59に供給される。
【0032】
同期信号加算部57では、タイミング信号TPに基づき信号選択部56で選択された輝度信号YDA、あるいは輝度信号YDBに同期信号が加算されて輝度信号YSが生成される。この輝度信号YSは加算部62に供給される。
【0033】
変調部59ではクロック信号CKSに基づき色差信号Cr,Cbが変調されて色信号Cが生成される。この色信号Cは帯域フィルタ61を介して加算部62に供給される。
【0034】
加算部62では、輝度信号YSと色信号Cが加算されてコンポジット信号CVDが生成される。
【0035】
次に、エンコーダ部21の動作について説明する。デマルチプレクサ51で得られた輝度信号Yは、遅延部52,55で遅延されて信号選択部56の端子56bに供給されると共に、遅延部52で遅延されて副搬送波除去フィルタ54で色信号の副搬送波成分が除去されて信号選択部56の端子56aに供給される。
【0036】
ここで、残留副搬送波検出部53で輝度信号Yに色信号の副搬送波成分が含まれていることが検出されたときには、判別信号SDの信号レベルがハイレベル「H」とされる。また、多重ストリームMSがコンポジットのビデオ信号を形成するストリームであることがシステムコントロール部40で判別されると判別信号CDの信号レベルがハイレベル「H」とされる。このとき、ANDゲート58から出力される制御信号CYの信号レベルはハイレベル「H」とされて、信号選択部56の可動端子56cは、端子56a側とされる。このため、色信号の副搬送波成分が除去された輝度信号YDAが同期信号加算部57に供給されて、同期信号が加算されると共に、加算部62で色信号Cが加算されてコンポジットのビデオ信号CVDが生成される。
【0037】
このように、エンコーダ部21では、多重ストリームMSがコンポジットのビデオ信号を形成するストリームであると共に、残留副搬送波検出部53で輝度信号Yに色信号の副搬送波成分が含まれていることが検出された場合に、この副搬送波成分が除去された輝度信号YDAを用いてビデオ信号CVDが生成されるので、このビデオ信号CVDに基づく再生画像は、副搬送波成分による色フリッカー等を生ずることがない。また、多重ストリームMSがコンポジットのビデオ信号を形成するストリームでないときや、残留副搬送波検出部53で色信号の副搬送波成分が検出されないときには、信号選択部56の可動端子56cが端子56a側とされるので、輝度信号から副搬送波の周波数とほぼ等しい周波数の信号が除去されて解像度が低下することを防止することができる。
【0038】
このように上述の実施の形態によれば、輝度信号に色信号の副搬送波成分が含まれていても、この副搬送波成分が除去されてエンコード処理が行われるので、色信号の信号レベルが変動されることがなく、色フリッカーのない良好な再生画像を得ることができる。
【0039】
また、輝度信号に色信号の副搬送波成分が含まれていない場合やコンポジット信号でないときには、この副搬送波とほぼ等しい周波数の信号が除去されないので、再生画像の解像度の低下を防止することができる。
【0040】
なお、上述の実施の形態では、ディスク装置にカラーエンコーダを用いるものとしたが、輝度信号と色信号から映像信号を得るものであれば、ディスク装置や他の記録媒体再生装置に限られるものではないことは勿論である。
【0041】
【発明の効果】
この発明によれば、色信号の副搬送波成分が輝度信号に残留しているか否かを、この輝度信号を用いて検出する検出手段と、輝度信号から副搬送波成分を除去するフィルタと、検出手段で副搬送波成分が残留していると検出されていないときは輝度信号を選択し、検出手段で副搬送波成分が残留していると検出されたときは、フィルタで副搬送波成分を除去した輝度信号を選択する信号選択手段を有し、色信号および信号選択手段で選択された輝度信号とから映像信号が生成される。
【0042】
このため、色信号の副搬送波成分が輝度信号に残留していても、この副搬送波成分がフィルタで除去されるので色信号の信号レベルが変動されることがなく、色フリッカーのない良好な再生画像を得ることができる。また、色信号の副搬送波成分が輝度信号に残留していないときには、フィルタ処理されていない輝度信号が用いられるため、この副搬送波の周波数とほぼ等しい周波数の信号が輝度信号から除去されないので、再生画像の解像度の低下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るカラーエンコーダを用いたディスク装置の構成を示す図である。
【図2】エンコーダ部21の構成を示す図である。
【符号の説明】
11・・・光ディスク、16・・・読出信号処理部、17,51・・・デマルチプレクサ、20・・・ビデオデコーダ、21・・・エンコーダ部、30・・・オーディオデコーダ、40・・・システムコントロール部、43・・・クロック信号発生部、52,55・・・遅延部、53・・・残留副搬送波検出部、54・・・副搬送波除去フィルタ、56・・・信号選択部、57・・・同期信号加算部、58・・・ANDゲート、59・・・変調部、60・・・タイミング信号発生部、62・・・加算部
Claims (1)
- 色信号の副搬送波成分が輝度信号に残留しているか否かを、上記輝度信号を用いて検出する検出手段と、
上記輝度信号から上記副搬送波成分を除去するフィルタと、
上記検出手段で上記副搬送波成分が残留していると検出されていないときは上記輝度信号を選択し、上記検出手段で上記副搬送波成分が残留していると検出されたときは、上記フィルタで上記副搬送波成分を除去した輝度信号を選択する信号選択手段を有し、
上記色信号および上記信号選択手段で選択された輝度信号とから映像信号を生成する
ことを特徴とするカラーエンコーダ。
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---|---|---|---|
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JP03093596A JP3612840B2 (ja) | 1996-02-19 | 1996-02-19 | カラーエンコーダ |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP03093596A Expired - Fee Related JP3612840B2 (ja) | 1996-02-19 | 1996-02-19 | カラーエンコーダ |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3612840B2 (ja) |
-
1996
- 1996-02-19 JP JP03093596A patent/JP3612840B2/ja not_active Expired - Fee Related
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