JP3610766B2 - 車両用ルーフキャリア支持部構造 - Google Patents

車両用ルーフキャリア支持部構造 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、車両用ルーフキャリア支持部構造、特に、車体ルーフの左右部分に前後方向へ延びる一対のモール部材を備えた車両のルーフキャリア支持部構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車等の車両のルーフキャリアとして、車幅方向に延びる前後一対のキャリアの少なくとも一方を前後方向にスライド可能とし、その前後位置を自在に調節できるようにした、所謂スライド式のものは公知である(例えば、特開平7−309175号公報参照)。
前後のルーフキャリアのうち一方を位置固定タイプとし、他方のルーフキャリアに上記スライド式のものを採用することにより、積載する荷物や物品の形状あるいは大きさ等に応じて前後のキャリア間の距離を調節して、積載状態の最適化を図ることが可能になる。
【0003】
上記のようなスライド式のルーフキャリアを車体ルーフに設ける場合、ルーフキャリアの前後へのスライド動作を案内する一定幅のガイド用の長溝を有する一対のレール部材を車体ルーフの左右部分に前後方向へ延設し、このレール部材にルーフキャリアの左右の脚部が前後スライド可能に取り付けられる。また、位置固定タイプのルーフキャリアの場合には、その左右の脚部を取り付ける取付部材が、上記レール部材の長溝の延長線上に設けられる。
【0004】
上記車体ルーフは、その左右の側縁部が車体側部の上部で接合支持されているが、この車体ルーフを車体側部と接合する場合、一般に、ルーフパネルの左右側縁部と車体側部の上部とを凹状に重ね合わせ、この凹状部の底壁部分で溶接接合するようにしている。従って、車体ルーフの左右部分には前後方向へ延びる一対の凹状部が形成されることになる。この凹状部に上記ルーフキャリアの脚部を支持するレール部材および取付部材を配設することが考えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記凹状部は、通常、その上方をモール部材で覆われるので、このモール部材の装着部分に如何にしてルーフキャリアのレール部材および取付部材を設けるかが問題となる。
また、上記ルーフキャリアは、車体ルーフ上に荷物を積載していない不使用時には取り外すことができれば便利である。
更に、ルーフキャリアのレール部材および取付部材を上記モール部材の装着部分に設けた場合、該モール部材に傷や打痕などが生じ易く、特に、ルーフキャリア取り外し時には、一般的に金属製の上記レール部材および取付部材の錆とともに傷や打痕が外部から見えるので、モール部材の外観性が低下するという難点がある。
【0006】
そこで、この発明は、車体ルーフのモール部材が装着される部分にルーフキャリアのレール部材および取付部材を支障なく設けることができ、また、不使用時にルーフキャリアを取り外し可能とし、更に、ルーフキャリアを取り外した際の外観性の確保を図ることを基本的な目的としてなされたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
このため、本願の請求項1に係る発明(以下、第1の発明という)は、車体ルーフの左右部分において前後方向に延設された一対のモール部材と、これら左右のモール部材にそれぞれ組み込まれた一対のレール部材と、上記左右のモール部材にそれぞれ組み込まれた一対の取付部材と、前後一対のルーフキャリアとを備え、これらルーフキャリアのうち、第1のルーフキャリアの左右の脚部が上記左右の取付部材にそれぞれ着脱可能に取り付けられ、第2のルーフキャリアの左右の脚部が上記左右のレール部材にそれぞれ前後スライド可能でかつ着脱可能に取り付けられており、上記第1のルーフキャリアが上記取付部材から取り外されているときに、該取付部材の上面を覆う第1のカバーが設けられ、上記モール部材には、上記取付部材の車幅方向における側方に位置し該取付部材の上面と略平行な水平部が設けられており、該水平部も上記第1のカバーで覆われる、ことを特徴としたものである。
【0008】
また、本願の請求項2に係る発明(以下、第2の発明という)は、上記第1の発明において、上記第2のルーフキャリアが上記レール部材から取り外されているときに、該レール部材の上面を覆う第2のカバーが設けられていることを特徴としたものである。
【0009】
更に、本願の請求項3に係る発明(以下、第3の発明という)は、上記第2の発明において、上記モール部材には、上記レール部材の車幅方向における側方に位置し該レール部材の上面と略平行な水平部が設けられており、該水平部も上記第2のカバーで覆われることを特徴としたものである。
【0010】
また、更に、本願の請求項4に係る発明(以下、第4の発明という)は、上記第3の発明において、上記取付部材の上面を覆う第1のカバーと上記レール部材の上面を覆う第2のカバーとは、別体に形成されていることを特徴としたものである。
【0011】
また、更に、本願の請求項5に係る発明(以下、第5の発明という)は、上記第1〜第4の発明の何れか一において、上記各カバーは、モール部材側への取付時に、その外面が上記モール部材の外面と略面一をなすように形成されていることを特徴としたものである。
【0012】
また、更に、本願の請求項6に係る発明(以下、第6の発明という)は、上記第1〜第5の発明の何れか一において、上記モール部材のレール部材一端側に対応する部分には、上記第2のルーフキャリアの脚部をレール部材内に挿入させる挿入部が形成されていることを特徴としたものである。
【0013】
また、更に、本願の請求項7に係る発明(以下、第7の発明という)は、上記第6の発明において、上記第2のルーフキャリアが上記レール部材から取り外されているときには、上記挿入部も上記第2のカバーで覆われることを特徴としたものである。
【0014】
また、更に、本願の請求項8に係る発明(以下、第8の発明という)は、上記第6又は第7の発明において、上記第2のルーフキャリアが上記レール部材に取り付けられているときに、上記挿入部の上方を覆う挿入部カバーが備えられていることを特徴としたものである。
【0015】
また、更に、本願の請求項9に係る発明(以下、第9の発明という)は、車体ルーフの左右部分において前後方向に延設された一対のモール部材と、これら左右のモール部材にそれぞれ組み込まれた一対のレール部材と、上記左右のモール部材にそれぞれ組み込まれた一対の取付部材と、前後一対のルーフキャリアとを備え、これらルーフキャリアのうち、第1のルーフキャリアの左右の脚部が上記左右の取付部材にそれぞれ着脱可能に取り付けられ、第2のルーフキャリアの左右の脚部が上記左右のレール部材にそれぞれ前後スライド可能でかつ着脱可能に取り付けられており、上記モール部材のレール部材一端側に対応する部分には、上記第2のルーフキャリアの脚部をレール部材内に挿入させる挿入部が形成されていることを特徴としたものである。
【0016】
また、更に、本願の請求項10に係る発明(以下、第10の発明という)は、上記第9の発明において、上記第1のルーフキャリアが上記取付部材から取り外されているときに、該取付部材の上面を覆う第1のカバーが設けられていることを特徴としたものである。
また、更に、本願の請求項11に係る発明 ( 以下、第11の発明という ) は、上記第10の発明において、上記第2のルーフキャリアが上記レール部材から取り外されているときに、該レール部材の上面を覆う第2のカバーが設けられ、上記第2のルーフキャリアが上記レール部材から取り外されているときには、上記挿入部も上記第2のカバーで覆われることを特徴としたものである。
また、更に、本願の請求項12に係る発明 ( 以下、第12の発明という ) は、上記第9〜第11の発明の何れか一において、上記第2のルーフキャリアが上記レール部材に取り付けられているときに、上記挿入部の上方を覆う挿入部カバーが備えられていることを特徴としたものである。
また、更に、本願の請求項13に係る発明 ( 以下、第13の発明という ) は、車体ルーフの左右部分において前後方向に延設された一対のモール部材と、これら左右のモール部材にそれぞれ組み込まれた一対の取付部材と、左右の脚部が上記左右の取付部材の所定位置にそれぞれ着脱可能に取り付けられるルーフキャリアとを備え、該ルーフキャリアが上記取付部材から取り外されているときに、該取付部材の上面を覆うカバーが設けられ、上記モール部材には、上記取付部材の車幅方向における側方に位置し該取付部材の上面と略平行な水平部が設けられており、該水平部も上記カバーで覆われる、ことを特徴としたものである。
また、更に、本願の請求項14に係る発明 ( 以下、第14の発明という ) は、車体ルーフの左右部分において前後方向に延設された一対のモール部材と、これら左右のモール部材にそれぞれ組み込まれた一対のレール部材と、左右の脚部が上記左右のレール部材にそれぞれ前後スライド可能でかつ着脱可能に取り付けられるルーフキャリアとを備え、該ルーフキャリアが上記レール部材から取り外されているときに、該レール部材の上面を覆うカバーが設けられ、上記モール部材には、上記レール部材の車幅方向における側方に位置し該レール部材の上面と略平行な水平部が設けられており、該水平部も上記カバーで覆われることを特徴としたものである。
また、更に、本願の請求項15に係る発明 ( 以下、第15の発明という ) は、上記第14の発明において、上記モール部材のレール部材一端側に対応する部分には、上記ルーフキャリアの脚部をレール部材内に挿入させる挿入部が形成されていることを特徴としたものである。
また、更に、本願の請求項16に係る発明 ( 以下、第16の発明という ) は、上記第15の発明において、上記ルーフキャリアが上記レール部材から取り外されているときには、上記挿入部も上記カバーで覆われることを特徴としたものである。
また、更に、本願の請求項17に係る発明 ( 以下、第17の発明という ) は、上記第15または第16の発明において、上記ルーフキャリアが上記レール部材に取り付けられているときに、上記挿入部の上方を覆う挿入部カバーが備えられていることを特徴としたものである。
また、更に、本願の請求項18に係る発明 ( 以下、第18の発明という ) は、車体ルーフの左右部分において前後方向に延設された一対のモール部材と、これら左右のモール部材にそれぞれ組み込まれた一対のレール部材と、左右の脚部が上記左右のレール部材にそれぞれ前後スライド可能でかつ着脱可能に取り付けられるルーフキャリアとを備え、上記モール部材のレール部材一端側に対応する部分には、上記ルーフキャリアの脚部をレール部材内に挿入させる挿入部が形成されている、ことを特徴としたものである。
また、更に、本願の請求項19に係る発明 ( 以下、第19の発明という ) は、上記第18の発明において、上記ルーフキャリアが上記レール部材から取り外されているときに、該レール部材の上面を覆うカバーが設けられ、上記ルーフキャリアが上記レール部材から取り外されているときには、上記挿入部も上記カバーで覆われることを特徴としたものであ る。
また、更に、本願の請求項20に係る発明 ( 以下、第20の発明という ) は、上記第18または第19の発明において、上記ルーフキャリアが上記レール部材に取り付けられているときに、上記挿入部の上方を覆う挿入部カバーが備えられていることを特徴としたものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、添付図面に基づいて詳細に説明する。
図1および図2は、本発明の実施の形態に係る自動車の全体斜視図および平面説明である。これらの図に示すように、本実施の形態に係る自動車1では、車体ルーフ2の上側に、車幅方向へ延びる前後一対のルーフキャリア8,9が設けられている。
これらルーフキャリア8,9は、前側ルーフキャリア8が位置固定タイプで、より好ましくは、車体ルーフ2の前部に設けたサンルーフ3の後端部近傍に対応する前後位置に取り付けられている。この前側ルーフキャリア8の前後位置としては、サンルーフ3が開かれている場合に、当該ルーフキャリア8の風切り音が車室内に騒音として入ることを抑制する上で、上記の位置もしくはそれよりも後方が好ましい。
一方、後側ルーフキャリア9はスライドタイプで、前後方向にスライドさせて位置調節を行った上で、その位置が固定される。
【0018】
上記車体ルーフ2の左右部分には、図3及び図4に詳しく示すような前後方向に延びる一対のモール部材20が配設されており、後述するように、上記ルーフキャリア8,9の左右の脚部は、このモール部材20と組み合わされた取付用部材(後述する取付ブラケット31及びスライドレール41)を介して車体ルーフ2に取り付けられている。尚、上記図3及び図4は、右側のモール部材を例にとって示したものである。
また、上記モール部材20には複数(本実施の形態では3個)のカバー部材21及び22が付設されており、ルーフキャリア8,9が取り外されている場合には、前後のカバー部材21及び22により、主として、ルーフキャリア8,9の取付用部材(取付ブラケット31及びスライドレール41)の上方が覆われている。
【0019】
車体ルーフ2の左右部分には、例えば図5に詳しく示すように、インナパネル12a(ルーフレールインナ)とアウタパネル12b(ルーフレールアウタ)とで閉断面状に形成されたルーフサイドレール12が配置され、ルーフパネル11の左右の両端部は、このルーフサイドレール12に接合支持されている。
すなわち、ルーフレールインナ12aとルーフレールアウタ12bの内側縁部をそれぞれプレス曲折加工した上で重ね合わせ、その上面にルーフパネル11の外側縁部をプレス曲折加工した上で重ね合わせて3枚重ねとし、この重合部分を例えばスポット溶接(溶接部13w)することにより、ルーフパネル11の左右両端部がルーフサイドレール12で接合支持されている。
【0020】
このルーフパネル11とルーフサイドレール12との取り合い部分は、ルーフレールインナ12a及びルーフレールアウタ12bの内側縁部とルーフパネル11の外側縁部とを、上述のようにプレス加工で折り曲げ成形することにより、断面凹状に形成されている。
従って、前後方向に延びる一対の凹状部13が車体ルーフ2の左右部分に設けられることになり、ルーフパネル11とルーフサイドレール12の接合部13wは、この凹状部13内に位置している。上記モール部材20は、この凹状部13の上方を覆うものである。
【0021】
図2から良く分かるように、上記自動車1は、走行中における空力特性の向上を図るために、車体上部が(従ってルーフ2も)後方に向かうに連れて車幅方向寸法が徐々に小さくなるように設定されている。従って、ルーフパネル11の左右側端のルーフサイドレール12との接合部13wを有する左右一対の凹状部13も車体後方へ向かうに連れて互いの間隔が徐々に狭くなっている。
従って、位置固定タイプの前側ルーフキャリア8を取り付ける場合は特に問題とならないが、車体前後方向へスライド調節可能なスライドタイプの後側ルーフキャリア9を車体ルーフ2に対して支持する際には、このスライド動作の案内部を上記凹状部13に沿って配置したのでは、左右のレール部材間で平行を保つことができず、従って、後側ルーフキャリア9を自在に前後スライドさせることができないことになる。
【0022】
そこで、本実施の形態では、後側ルーフキャリア9の取付用部材(スライドレール41)の形状およびその配置を工夫することにより、モール部材20で覆われる上記凹状部13が左右で平行でなくとも、後側ルーフキャリア9のスライド動作の案内部が左右で平行を保てるようにしている。
以下、上記ルーフキャリア8,9の車体ルーフ2への支持部の構造について、例えば車体ルーフ2の右側部分に設けられたものを例にとって説明する。
まず、前側ルーフキャリア8の支持部構造について説明する。図6および図8に示すように、上記モール部材20の前部には、前側ルーフキャリア8の脚部8fを、所定の前後位置において着脱可能に取り付けるための取付ブラケット31が組み込まれている。
この取付ブラケット31は、例えば鋼板をプレス成形することにより、平面視で細長い一定幅の略矩形状に形成されており、上記凹状部13内において該凹状部13に沿うようにして配設されている。
【0023】
上記取付ブラケット31は、図11〜図18から分かるように、その基本部分の断面形状が上方に向かって開口する略ハット状に形成され、図12及び図18に詳しく示すように、予め設定された複数(本実施の形態では、前後に離間した2箇所)の固定点31F,31Rで、ボルト32B及びナット32Nを用いて、車体ルーフ2に対して(具体的には、凹状部13の底壁部に)締結固定されている。
取付ブラケット31の上記固定点31F,31R間の所定の前後位置には、前側ルーフキャリア8の脚部8fを取り付けるためのルーフキャリア取付部33が設けられている。前側ルーフキャリア8の脚部8fは、図14及び図15に詳しく示すように、ボルト34B及びナット34Nを用いて、このルーフキャリア取付部33に締結固定される。
そして、ルーフキャリア不使用時には、上記ボルト34B及びナット34Nを取り外して、ルーフキャリア8の脚部8fをルーフキャリア取付部33から取り外すことができる。すなわち、前側ルーフキャリア8は、その脚部8fが上記ルーフキャリア取付部33に対して着脱可能に取り付けられる。
【0024】
一方、図7および図9に示すように、上記モール部材20の後部には、後側ルーフキャリア9の脚部9fを、前後方向へスライド可能で且つ着脱可能に取り付けるためのスライドレール41が組み込まれている。
このスライドレール41は、その長手方向に伸びる長溝41gを有し、該長溝41gの開口部は一定幅で真直状に伸びており、例えば鋼板をプレス成形することにより、その基本部分の断面形状が略C形状に形成されている。すなわち、図23〜図27に示すように、上記スライドレール41は、その基本部分の断面形状が所定幅の開口部(長溝41gの開口部)を有する略C形状に形成され、その開口部が上方を臨むように車体ルーフ2に(具体的には、上記凹状部13内に)取り付けられている。
【0025】
また、スライドレール41は、その全体形状が平面視で略台形状に形成されている。すなわち、上記スライドレール41は、その長溝41gを含む面(上面)における幅寸法が前後方向位置によって変化している。具体的には、この幅寸法が、車体後方へ向かうに連れて小さくなるように設定されている。換言すれば、上記長溝41gを含む面(上面)が、車幅方向に延びる略平行な一対の短辺と、互いに所定の角度をなして略前後方向に延びる一対の長辺とで、略台形状に形成されている。
【0026】
これをモール部材20との関係で説明すれば、スライドレール41は、モール部材20に組み込まれた状態でその配設領域(凹状部13)の一部に配置され、スライドレール41の上面の幅寸法は、モール部材20の端部(後端部)に近い側が小さくなるように設定されている。
また、スライドレール41とは独立して設けられた前側ルーフキャリア8との関係で説明すれば、上記スライドレール41の上面の幅寸法は、前側ルーフキャリア8に近い側が大きく設定されていることになる。
【0027】
このように、スライドレール41の上面の幅寸法を長手方向に沿って変化させて平面視で略台形状としたことにより、幅寸法が一定の普通の矩形状のものに比べて、スライドレール41自体の捩り剛性を高めることができ、かかる部材を車体ルーフ2の左右部分に長手方向へ延びるように固定することにより、車体剛性の向上を図ることができる。
また、スライドレール41の断面形状について、スライドレール41を平面視で略台形状としたことにより、この台形の特に幅広部分では、一定幅で真直状に延びる長溝41gの縁部からスライドレール41の上面の側縁に至る距離が、内側と外側とでかなり不均等になる。
【0028】
すなわち、例えば図30に示すように、レール部材41’が一定幅の場合には、長溝41g’の縁部から上面の側縁に至る距離は、内側(Di’)と外側(Do’)とで均等である。そして、このような断面形状のレール部材41’にルーフキャリア側から(つまり内側から)車幅方向における外側に向かう荷重W’が入力された場合、レール部材41’の上面の外側部分には、図30において仮想線で示すように、レール部材41’の固定面(下面)の外側縁部Pm’を中心とする荷重分力Wm’のモーメント成分が作用することが考えられる。
【0029】
一方、スライドレール41を平面視で略台形状とした場合、この台形の特に幅広部分では、図31に示すように、長溝41gの縁部から上面の側縁に至る距離は、内側(Di)と外側(Do)とでかなり不均等となる。
そして、図31に示されるように、この距離が長い方を外側に配置することにより、スライドレール41の固定面(下面)の外側縁部Pmから荷重Wの作用点に至る距離を長くして両者を結ぶ直線の傾斜を図30の場合に比べてなだらかにすることができる。これにより、スライドレール41にルーフキャリア側から(つまり内側から)車幅方向における外側に向かう荷重Wが入力された場合における荷重分力Wmを小さくすることができる。
【0030】
また、レール部材41’,41の下面における固定点41F’,41Fを、当該面において幅方向のほぼ中央に設けた場合、長溝41g’,41gの中心線Lg’,Lgよりも外側に位置することとなり、図30の場合には、固定点41F’が荷重W’の作用点よりも内側に位置することになるが、これに対して、図31の場合には、固定点41Fは荷重Wの作用点よりも外側に位置している。
すなわち、ルーフキャリア9からスライドレール41に入力される車幅方向における外向きの荷重Wをより安定して受けることができ、その結果、ルーフキャリア9の積載荷重を増大させることができる。
【0031】
上述のように、本実施の形態では、長溝41gの開口部を含む面におけるスライドレール41の幅寸法が前後方向位置によって変化しているので、この幅寸法が一定の場合に比べて、スライドレール41の捩り剛性を高めることができ、かかるレール部材を車体ルーフ2に固定することにより、車体剛性の向上を図ることができる。
具体的には、上記スライドレール41は、その長溝41gの開口部を含む面が、車幅方向に延びる略平行な一対の短辺と互いに所定の角度をなして略前後方向に延びる一対の長辺とで、略台形状に形成されているので、上記幅寸法が一定の場合に比べて、スライドレール41の捩り剛性を高めることができるのである。
【0032】
また、スライドレール41の上記幅寸法は当該スライドレール41とは独立して設けられた上記前側ルーフキャリア8に近い側が大きくなるように設定されているので、スライドレール41の断面を外側部分が広くなるように設定することにより、スライドレール41に入力される車幅方向における外向きの荷重に対する負荷能力を高めることができ、その結果、ルーフキャリア9の積載荷重を増大させることができる。
【0033】
更に、上記レスライドール41は、上記車体ルーフと車体側部との接合部を覆うモール部材20の配設領域(凹状部13)の一部に配置され、スライドレール41の上記幅寸法はモール部材20の端部に近い側が小さくなるように設定されているので、このモール部材20の配設領域内で車幅方向に偏って取り付けることができ、左右のモール部材20が互いに平行でなくても、ルーフキャリア9のスライド動作を案内する長溝41gが左右で平行となるように配置することができる。
従って、空力特性の向上を図るために車体上部を(従って車体ルーフ部分も)後方に向かうに連れて車幅方向寸法が徐々に小さくなるように設定した場合においても、ルーフキャリア9自体に伸縮機能を持たせる等の複雑な構造を採用する必要なしに、比較的簡単な構成で、後側ルーフキャリア9にスライド機能を付与することができるのである。
【0034】
上記スライドレール41は、図23及び図27に詳しく示すように、予め設定された複数(本実施の形態では、前後に離間した2箇所)の固定点41F,41Rで、ボルト42B及びナット42Nを用いて、車体ルーフ2に対して(具体的には、凹状部13の底壁部に)締結固定されている。
すなわち、上記固定点41F,41Rでは、スライドレール41の下面側に固定用ブラケット42F,42Rが例えば溶接により接合されており、このブラケット42を介して、スライドレール41が車体ルーフ2の凹状部13内に締結固定されている。尚、上記固定用ブラケット42の具体的な形状等については後述する。
【0035】
図24に詳しく示すように、後側ルーフキャリア9の脚部9fには、その取付座9aに対向する裏当て金具9bが設けられ、該裏当て金具9bはセットボルト43で上記取付座9aに吊り下げ支持される。
後側ルーフキャリア9の前後位置を調節する際には、上記セットボルト43を緩めた状態で、後述するように、モール部材20に設けられた所定の挿入凹部27から、裏当て金具9bをスライドレール41の断面内に入れると共にセットボルト43をスライドレール41の長溝41g内に挿入し、この長溝41gに沿ってセットボルト43及び裏当て金具9bを前後スライドさせる。
【0036】
そして、好適な前後位置において、セットボルト43を締め付けることにより、裏当て金具9bと取付座9aとがスライドレール41の上面を挟み込んだ状態で締結される。これにより、後側ルーフキャリア9の脚部9fが、好適な前後位置でスライドレール41に対して固定されるようになっている。
そして、ルーフキャリア不使用時には、上記セットボルト43を緩めて、ルーフキャリア9の脚部9fを長溝41gに沿ってスライド移動させ、モール部材20の上記挿入凹部27から抜き出して取り外すことができる。すなわち、後側ルーフキャリア9は、その脚部9fが上記スライドレール41に対して着脱可能に取り付けられる。
【0037】
上記スライドレール41の上面の幅寸法は、車体後方で向かうに連れて小さくなるように設定されているので、スライドレール41の側壁部は車体後方で向かうに連れて狭くなるように、平面視で斜面を形成する。従って、後側ルーフキャリア9の脚部9fのセットボルト43及び裏当て金具9bをスライドレール41の長溝41gに沿って前後スライドさせる際、所定位置よりも後方においては、スライドレール41の断面内に収納された裏当て金具9bがスライドレール41の側壁部に干渉して拘束されることになる。
従って、特別なストッパ機構を設ける必要なしに、ルーフキャリア9の脚部9fのスライドレール4からの抜脱を防止することができる。また、上記脚部9fの固定に緩みが生じた場合には、そのがたつきを抑制することができる。
【0038】
上記後側ルーフキャリア9の前後位置としては、スライドレール41の前後の固定点41F,41R間が好ましく、上記スライドレール41の長溝41gを含む面(上面)における幅寸法は、少なくとも上記固定点41F,41R間において、前後方向位置によって変化するように設定しても良い。
この場合には、上記スライドレール41の上記幅寸法が、少なくともスライドレール41の固定点41F,41R間において、前後方向に沿って変化しているので、少なくとも、車体剛性の向上に最も大きく寄与できる上記固定点41F,41R間における捩り剛性を高めることができる。
【0039】
本実施の形態では、上述のように左右一対の凹状部13が車体後方へ向かうに連れて互いの間隔が徐々に狭くなっているので、車体後方へ向かうに連れて上面の幅寸法が小さくなるように設定された上記左右のスライドレール41を上記凹状部13内に配設するに際して、上記2箇所の固定点41F,41Rを結んで延びる直線LFR(図7参照)と上記長溝41gの中心線Lgとが互いに所定の角度をなして交差するように設定され、上記一対のスライドレール41の長溝41gが互いに平行に配列されている。
【0040】
特に、上記長溝41gの中心線Lgは、上記前後2箇所の固定点41F,41R間において、これら固定点41F,41Rを結んで延びる直線LFRよりも車体内方に位置している。
すなわち、上記前後2箇所の固定点41F,41Rのうち、少なくとも1つの固定点(本実施の形態では、前側の固定点41F)が、スライドレール41の長溝41gの開口部を含む面における幅方向の偏った部位に位置している。
【0041】
より具体的に説明すれば、前側固定点41Fは、スライドレール41の上面の幅寸法が比較的大きい側(つまり前側)において、幅方向の偏った部位(具体的には、車体外方部位)に位置している。一方、後側固定点41Rは、スライドレール41の上面の幅寸法が比較的小さい後側において、幅方向の比較的中央に近い部位に位置している。
これにより、左右一対のスライドレール41について、その前後の固定点41F,41Rを結んで延びる直線LFRどうしが平行でなくても、長溝41gの中心線Lgどうしが平行となるように設定されている。
【0042】
このように、スライドレール41の2箇所の固定点41F,41Rを結んで延びる直線LFRとスライドレール41の長溝41gの中心線Lgとが互いに所定の角度をなして交差するように設定され、一対のスライドレール41の長溝41gが互いに平行に配列されているので、左右一対の凹状部13が車体後方に向かうに連れて互いの間隔が狭くなるように設定されて互いに平行でなくても、ルーフキャリア9のスライド動作を案内する長溝41gが左右で平行となるようにすることができる。
従って、空力特性の向上を図るために車体上部を(従って車体ルーフ部分も)後方に向かうに連れて車幅方向寸法が徐々に小さくなるように設定した場合においても、ルーフキャリア自体に伸縮機能を持たせる等の複雑な構造を採用する必要なしに、比較的簡単な構成で、ルーフキャリア9にスライド機能を付与することができる。
また、上記スライドレール41は、車体ルーフと車体側部との接合部13wを有して前後方向に延びる上記凹状部13に固定されているので、スライドレール41の支持強度を十分に確保することができ、ルーフキャリア9の積載荷重を増大させることができる。
【0043】
特に、上記スライドレール41の固定点41F,41Rの少なくとも1つが、スライドレール41の長溝41gの開口部を含む面における幅方向の偏った部位に位置しているので、スライドレール41の2箇所の固定点41F,41Rを結んで延びる直線LFRとスライドレール41の長溝41gの中心線Lgとが互いに所定の角度をなして交差するように、容易かつ正確に設定することができる。
また、特に、上記長溝41gの中心線Lgは、少なくとも上記2箇所の固定点間41F,41Rにおいて、該固定点41F,41Rを結んで延びる直線LFRよりも車体内方に位置しているので、ルーフキャリア9からスライドレール41に入力される車幅方向における外向きの荷重をより安定して受けることができ、その結果、ルーフキャリア9の積載荷重を増大させることができる。
【0044】
上記スライドレール41の上面の幅方向における偏った部位に位置する前側固定点41Fでは、スライドレール41の幅方向における中央側に延びる補強部材が設けられている。
すなわち、上記前側固定点41Fでは、図28及び図29に詳しく示すように、固定用ブラケット42Fの左右の上面42aが、その下面42bに比べて、スライドレール41の幅方向における中央側に所定長さだけ延長して形成されており、この延長部42cにより、スライドレール41の前側固定部41Fが補強されている。
【0045】
このように、上記幅方向の偏った部位に位置する前側固定点41Fでは、固定用ブラケット42Fにスライドレール41の幅方向における中央側に延びる補強部材としての延長部42cが設けられているので、固定点41Fがルーフキャリア9のスライド軸(長溝41gの中心線Lg)から幅方向について偏っている場合でも、上記スライドレール41の幅方向における支持強度を確保して、ルーフキャリア9からスライドレール41に入力される車幅方向における外向きの荷重に対する負荷能力を高め、その結果、ルーフキャリア9の積載荷重を増大させることができるのである。
【0046】
以上のようにして、前側ルーフキャリア8の脚部8fを着脱可能に支持する取付ブラケット31及び後側ルーフキャリア9の脚部9fを着脱可能かつスライド可能に支持するスライドレール41が、モール部材20に組み込まれるようにして、車体ルーフ2の左右部分の凹状部13に固定されている。具体的に言えば、これら取付ブラケット31およびスライドレール41に、上記モール部材20が取り付けられている。このモール部材20は樹脂製で、より好ましくは一体成形されている。
【0047】
このように、ルーフキャリアのスライドレール41および取付ブラケット31はモール部材20に組み込まれているので、これらスライドレール41および取付ブラケット31を支障なく車体ルーフ2のモール部材20の装着部(凹状部13)に取り付けることができる。また、上記前側ルーフキャリア8の左右の脚部8fが左右の取付ブラケット31にそれぞれ着脱可能に取り付けられ、後側ルーフキャリア9の左右の脚部9fが左右のスライドレール41にそれぞれ前後スライド可能でかつ着脱可能に取り付けられているので、ルーフキャリア不使用時には、容易にルーフキャリア8,9を取り外すことができ、利便性が向上する。
【0048】
また、上記取付ブラケット31及びスライドレール41は車体ルーフと車体側部との接合部13wを有して前後方向に延びる左右一対の凹状部13内において、該凹状部13の上方を覆うモール部材20に組み込まれてそれぞれ取り付けられているので、車体振動時、上記取付ブラケット31及びスライドレール41により車体(凹状部13の内面)が傷付くことを防止できる。
【0049】
次に、上記モール部材20の取付構造について説明する。
モール部材20は、予め設定された複数(本実施の形態では、3箇所)の取付点20A〜20Cで上記取付ブラケット31に、また、複数(本実施の形態では、2箇所)の取付点20D及び20Eで上記スライドレール41に、取り付けられている。
すなわち、取付点20A及び取付点20Bでは、図11及び図16に詳しく示すように、ピン部材35をモール部材の取付座20a及び20bに設けられた穴部にそれぞれ嵌入することにより、モール部材20が取付ブラケット31に係止されている。また、取付点20Cでは、図19に詳しく示すように、ボルト36B及びナット36Nを用いて、モール部材の取付座20cが取付ブラケット31に締結固定されている。
更に、取付点20D及び取付点20Eでは、図22及び図26に詳しく示すように、ピン部材35をモール部材の取付座20d及び20eに設けられた穴部にそれぞれ嵌入することにより、モール部材20がスライドレール41に係止されている。
【0050】
このスライドレール41に対するモール部材20の取付点20D及び20Eは、スライドレール41の車体ルーフ2に対する(凹状部13に対する)前後2箇所の固定点41F,41Rと、前後方向において交互に位置するように設けられている(図7参照)。
このように、モール部材20は、上記スライドレール41の凹状部13への固定点41F,41Rと前後方向において交互に設けられた少なくとも2点20D及び20Eで、上記スライドレール41に取り付けられているので、モール部材20を、その長手方向についてできるだけ片寄りなく、確実に取り付けることができる。
【0051】
また、上記スライドレール41の長溝41gの中心線Lgは、少なくとも上記モール部材20のスライドレール41への2箇所の取付点20D,20E間において、該取付点20D,20Eを結んで延びる直線LDEよりも車体内方に位置している。
モール部材20はスライドレール41に対し一体的に取り付けられているので負荷能力を有しており、上記のように設定することにより、ルーフキャリア9から入力される車幅方向における外向きの荷重をより安定して受けることができ、その結果、ルーフキャリア9の積載荷重を増大させることができる。
【0052】
上記モール部材20には、ルーフキャリア8,9が不使用で取り外されている場合に、取付ブラケット31およびスライドレール41の上方をそれぞれ覆う前後のカバー21及び22が設けられている。尚、これらカバー21及び22の他に、後述するように、後側ルーフキャリア9の使用時に用いられるカバー23が用意されている。上記前後のカバー21及び22は、モール部材20に対して着脱可能に取り付けられる。
【0053】
このように、上記取付ブラケット31の上面を覆う前側カバー21と上記スライドレール41の上面を覆う後側カバー22とは、別体に形成されているので、モール部材20およびそのカバー21及び22に対して車体側の撓みが入力された場合でも、両カバー21及び22が一体に形成されている場合に比べて、撓み入力の影響を低減し、これによるカバー破損等の不具合発生を有効に防止することができる。
【0054】
また、上記各カバー21,22及び23は、モール部材20に取り付けられた際に、その外面が、モール部材20の外面との間で、目立つような大きな段差や隙間等がが生じることなく、略面一となるように形成されている。
このように、上記各カバー21,22及び23は、モール部材20側への取付時に、その外面がモール部材20の外面と略面一をなすように形成されているので、ルーフキャリア不使用時の外観性を高めるとともに、車両走行中における空力特性の向上を図ることができる。
【0055】
次に、上記カバー21及び22のモール部材20に対する取付構造について説明する。
前側カバー21は、予め設定された複数(本実施の形態では、3箇所)の取付点21A〜21Cでモール部材20の前部に、また、後側カバー22は複数(本実施の形態では、4箇所)の取付点22A〜22Dでモール部材20の後部に、それぞれ取り付けられている(図8及び図9参照)。
【0056】
すなわち、前側カバー21は、取付点21A及び取付点21Cでは、図10及び図17に詳しく示すように、カバー21の天井部に対して固定されたグロメット25をモール部材20の取付座20g及び20iに設けられた穴部にそれぞれ嵌着することにより、モール部材20に係止されている。また、取付点21Bでは、図13に詳しく示すように、カバー21の天井部から一体的に垂下させて設けられた係止爪21bをモール部材20の取付座20hに設けられた穴部にそれぞれ係合させることにより、モール部材20に係止されている。
従って、上記グロメット25及び係止爪21bをモール部材20の各取付座20g,20i及び20hに対して係合あるいは係合解除させることにより、前側カバー21を、比較的容易にモール部材20に対して取り付け/取り外しすることができる。
【0057】
また、後側カバー22は、取付点22Aでは、図21に詳しく示すように、カバー21の天井部に対して固定されたグロメット25をモール部材20の取付座20jに設けられた穴部に嵌着することにより、モール部材20に係止されている。取付点22Dにおいても、具体的には図示しなかったが、同様のグロメットにより後側カバー22がモール部材20に係止されている。更に、取付点22B及び取付点22Cでは、図24及び図25に詳しく示すように、カバー22の天井部から一体的に垂下させて設けられた係止爪22bをモール部材20の取付座20k及び取付座20lに設けられた穴部にそれぞれ係合させることにより、モール部材20に係止されている。
従って、上記グロメット25及び係止爪22bをモール部材20の各取付座に対して係合あるいは係合解除させることにより、後側カバー22を、比較的容易にモール部材20に対して取り付け/取り外しすることができる。
【0058】
上記モール部材20には、取付ブラケット31及びスライドレール41の車幅方向に位置し、これらの上面と略平行な左右のフラット部20sが設けられている。この左右のフラット部20sは、上記取付ブラケット31及びスライドレール41の上面と面一もしくは若干下方に位置している。
上記前後のカバー21及び22は、取付ブラケット31及びスライドレール41の上方だけでなく、モール部材20の上記フラット部20sの上方をも覆っている。
【0059】
以上のように、上記ルーフキャリア8,9が取付ブラケット31及びスライドレール41から取り外されているときに、該取付ブラケット31及びスライドレール41の上面を覆う前後のカバー21及び22が設けられているので、ルーフキャリア8,9を取り外した際には、取付ブラケット31及びスライドレール41を上記カバーで覆うことができ、ルーフキャリア不使用時における外観性を向上させることができるのである。
また、モール部材20の上記水平部20sも上記カバー21及び22で覆われるので、ルーフキャリアを取り外した際には、上記取付ブラケット31及びスライドレール41のみならずモール部材20の水平部20sに生じた傷や打痕などを上記カバーカバー21及び22で覆うことができ、ルーフキャリア不使用時における外観性を更に向上させることができる。
【0060】
上記モール部材20の前後方向における略中央付近でスライドレール41の前端側に対応する部分には、後側ルーフキャリア9の脚部9fの裏当て金具9bをセットボルト43で吊り下げ支持された状態でスライドレール41の断面内に挿入するために、前述したように挿入凹部27が設けられている(例えば図3参照)。該挿入凹部27は、図21〜図23から分かるように、カバー22を取り外した状態では上方に開口しており、この開口から上記裏当て金具9bを挿入することができるようになっている。
上記カバー21,22のうち後側カバー22は、ルーフキャリア9が不使用でスライドレール41から取り外されている状態では、上記挿入凹部27の上方をも覆っている。
【0061】
このように、上記モール部材20のスライドレール41の前端側に対応する部分には、後側ルーフキャリア9の脚部9fをスライドレール41内に挿入させる挿入凹部27が形成されているので、この挿入凹部27から後側ルーフキャリア9の脚部9fを支障なくスライドレール41内に挿入させることができ、この後側ルーフキャリア9の取付性を確保することができる。
更に、上記後側ルーフキャリア9がスライドレール41から取り外されているときには、上記挿入凹部27も後側カバー22で覆われるので、ルーフキャリア不使用時の外観性および車両走行中における空力特性の向上を図ることができるのである。
【0062】
また、図3および図7において仮想線で示されるように、後側ルーフキャリア9がスライドレール41に取り付けられている場合に、上記挿入凹部27の上方を覆う小型の挿入部カバー23が用意されており、ルーフキャリア9の使用時には、スライドレール41の前側の挿入凹部27の上方をこの挿入部カバー23で覆うことができるようになっている。
このように、後側ルーフキャリア9が上記スライドレール41に取り付けられているときに、上記挿入凹部27の上方を覆う挿入部カバー23が備えられているので、ルーフキャリア使用時に、上記挿入凹部27からスライドレール41内に異物が侵入する等の不具合が発生することを防止でき、また、走行中における空力特性の向上を図ることができる。
【0063】
尚、本発明は、以上の実施態様に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良あるいは設計上の変更が可能であることは言うまでもない。
【0064】
【発明の効果】
本願の第1の発明によれば、ルーフキャリアのレール部材および取付部材はモール部材に組み込まれているので、これらレール部材および取付部材を支障なくモール部材の装着部に取り付けることができる。また、上記第1のルーフキャリアの左右の脚部が上記左右の取付部材にそれぞれ着脱可能に取り付けられ、第2のルーフキャリアの左右の脚部が上記左右のレール部材にそれぞれ前後スライド可能でかつ着脱可能に取り付けられているので、ルーフキャリア不使用時には、容易にルーフキャリアを取り外すことができ、利便性が向上する。
また、上記第1のルーフキャリアが上記取付部材から取り外されているときに、該取付部材の上面を覆う第1のカバーが設けられているので、ルーフキャリアを取り外した際には、取付部材を上記カバーで覆うことができ、ルーフキャリア不使用時における外観性を向上させることができる。更に、上記モール部材には、上記取付部材の車幅方向における側方に位置し該取付部材の上面と略平行な水平部が設けられており、該水平部も上記第1のカバーで覆われるので、ルーフキャリアを取り外した際には、上記取付部材のみならずモール部材の水平部に生じた傷や打痕などを上記カバーで覆うことができ、ルーフキャリア不使用時における外観性を更に向上させることができる。
【0065】
また、本願の第2の発明によれば、基本的には、上記第1の発明と同様の効果を奏することができる。特に、上記第2のルーフキャリアが上記レール部材から取り外されているときに、該レール部材の上面を覆う第2のカバーが設けられているので、ルーフキャリアを取り外した際には、上記レール部材を上記カバーで覆うことができ、ルーフキャリア不使用時における外観性を向上させることができる。
【0066】
更に、本願の第3の発明によれば、基本的には、上記第2の発明と同様の効果を奏することができる。特に、上記モール部材には、上記レール部材の車幅方向における側方に位置し該レール部材の上面と略平行な水平部が設けられており、該水平部も上記第2のカバーで覆われるので、ルーフキャリアを取り外した際には、上記レール部材のみならずモール部材の水平部に生じた傷や打痕などを上記カバーで覆うことができ、ルーフキャリア不使用時における外観性を更に向上させることができる。
【0067】
また、更に、本願の第4の発明によれば、基本的には、上記第3の発明と同様の効果を奏することができる。特に、上記取付部材の上面を覆う第1のカバーと上記レール部材の上面を覆う第2のカバーとは、別体に形成されているので、モール部材およびそのカバーに対して車体側の撓みが入力された場合でも、両カバーが一体に形成されている場合に比べて、撓み入力の影響を低減し、これによるカバー破損等の不具合発生を有効に防止することができる。
【0068】
また、更に、本願の第5の発明によれば、基本的には、上記第1〜第4の発明の何れか一と同様の効果を奏することができる。特に、上記各カバーは、モール部材側への取付時に、その外面が上記モール部材の外面と略面一をなすように形成されているので、ルーフキャリア不使用時の外観性を高めるとともに、車両走行中における空力特性の向上を図ることができる。
【0069】
また、更に、本願の第6の発明によれば、基本的には、上記第1〜第5の発明の何れか一と同様の効果を奏することができる。特に、上記モール部材のレール部材一端側に対応する部分には、上記第2のルーフキャリアの脚部をレール部材内に挿入させる挿入部が形成されているので、この挿入部から第2のルーフキャリアの脚部を支障なくレール部材内に挿入させることができ、第2のルーフキャリアの取付性を確保することができる。
【0070】
また、更に、本願の第7の発明によれば、基本的には、上記第6の発明と同様の効果を奏することができる。特に、上記第2のルーフキャリアが上記レール部材から取り外されているときには、上記挿入部も上記第2のカバーで覆われるので、ルーフキャリア不使用時の外観性および車両走行中における空力特性の向上を図ることができる。
【0071】
また、更に、本願の第8の発明によれば、基本的には、上記第6または第7の発明と同様の効果を奏することができる。特に、上記第2のルーフキャリアが上記レール部材に取り付けられているときに、上記挿入部の上方を覆う挿入部カバーが備えられているので、ルーフキャリア使用時に、上記挿入部からレール部材内に異物が侵入する等の不具合が発生することを防止でき、また、走行中における空力特性の向上を図ることができる。
【0072】
また、更に、本願の第9の発明によれば、ルーフキャリアのレール部材および取付部材はモール部材に組み込まれているので、これらレール部材および取付部材を支障なくモール部材の装着部に取り付けることができる。また、上記第1のルーフキャリアの左右の脚部が上記左右の取付部材にそれぞれ着脱可能に取り付けられ、第2のルーフキャリアの左右の脚部が上記左右のレール部材にそれぞれ前後スライド可能でかつ着脱可能に取り付けられているので、ルーフキャリア不使用時には、容易にルーフキャリアを取り外すことができ、利便性が向上する。
しかも、上記モール部材のレール部材一端側に対応する部分には、上記第2のルーフキャリアの脚部をレール部材内に挿入させる挿入部が形成されているので、この挿入部から第2のルーフキャリアの脚部を支障なくレール部材内に挿入させることができ、第2のルーフキャリアの取付性を確保することができる。
【0073】
また、更に、本願の第10の発明によれば、基本的には、上記第9の発明と同様の効果を奏することができる。特に、上記第1のルーフキャリアが上記取付部材から取り外されているときに、該取付部材の上面を覆う第1のカバーが設けられているので、ルーフキャリアを取り外した際には、取付部材を上記カバーで覆うことができ、ルーフキャリア不使用時における外観性を向上させることができる。
また、更に、本願の第11の発明によれば、基本的には、上記第10の発明と同様の効果を奏することができる。特に、上記第2のルーフキャリアが上記レール部材から取り外されているときに、該レール部材の上面を覆う第2のカバーが設けられているので、ルーフキャリアを取り外した際には、上記レール部材を上記カバーで覆うことができ、ルーフキャリア不使用時における外観性を向上させることができる。しかも、上記第2のルーフキャリアが上記レール部材から取り外されているときには、上記挿入部も上記第2のカバーで覆われるので、ルーフキャリア不使用時の外観性および車両走行中における空力特性の向上を図ることができる。
また、更に、本願の第12の発明によれば、基本的には、上記第9〜第11の発明の何れか一と同様の効果を奏することができる。特に、上記第2のルーフキャリアが上記レール部材に取り付けられているときに、上記挿入部の上方を覆う挿入部カバーが備えられているので、ルーフキャリア使用時に、上記挿入部からレール部材内に異物が侵入する等の不具合が発生することを防止でき、また、走行中における空力特性の向上を図ることができる。
また、更に、本願の第13の発明によれば、ルーフキャリアの取付部材はモール部材に組み込まれているので、この取付部材を支障なくモール部材の装着部に取り付けることができる。また、上記ルーフキャリアの左右の脚部が上記左右の取付部材にそれぞれ着脱可能に取り付けられているので、ルーフキャリア不使用時には、容易にルーフキャリアを取り外すことができ、利便性が向上する。また、上記ルーフキャリアが上記取付部材から取り外されているときに、該取付部材の上面を覆う第1のカバーが設けられているので、ルーフキャリアを取り外した際には、取付部材を上記カバーで覆うことができ、ルーフキャリア不使用時における外観性を向上させることができる。更に、上記モール部材には、上記取付部材の車幅方向における側方に位置し該取付部材の上面と略平行な水平部が設けられており、該水平部も上記カバーで覆われるので、ルーフキャリアを取り外した際には、上記取付部材のみならずモール部材の水平部に生じた傷や打痕などを上記カバーで覆うことができ、ルーフキャリア不使用時における外観性を更に向上させることができる。
また、更に、本願の第14の発明によれば、ルーフキャリアのレール部材はモール部材に組み込まれているので、このレール部材を支障なくモール部材の装着部に取り付けることができる。また、上記ルーフキャリアの左右の脚部が上記左右のレール部材にそれぞれ前後スライド可能でかつ着脱可能に取り付けられているので、ルーフキャリア不使用時には、容易にルーフキャリアを取り外すことができ、利便性が向上する。更に、上記ルーフキャリアが上記レール部材から取り外されているときに、該レール部材の上面を覆うカバーが設けられているので、ルーフキャリアを取り外した際には、上記レール部材を上記カバーで覆うことができ、ルーフキャリア不使用時における外観性を向上させることができる。しかも、上記モール部材には、上記レール部材の車幅方向における側方に位置し該レール部材の上面と略平行な水平部が設けられており、該水平部も上記カバーで覆われるので、ルーフキャリアを取り外した際には、上記レール部材のみならずモール部材の水平部に生じた傷や打痕などを上記カバーで覆うことができ、ルーフキャリア不使用時における外観性を更に向上させることができる。
また、更に、本願の第15の発明によれば、基本的には、上記第14の発明と同様の効果を奏することができる。特に、上記モール部材のレール部材一端側に対応する部分には、上記のルーフキャリアの脚部をレール部材内に挿入させる挿入部が形成されているので、この挿入部からルーフキャリアの脚部を支障なくレール部材内に挿入させることができ、ルーフキャリアの取付性を確保することができる。
また、更に、本願の第16の発明によれば、基本的には、上記第15の発明と同様の効果を奏することができる。特に、上記ルーフキャリアが上記レール部材から取り外されているときには、上記挿入部も上記カバーで覆われるので、ルーフキャリア不使用時の外観性および車両走行中における空力特性の向上を図ることができる。
また、更に、本願の第17の発明によれば、基本的には、上記第15または第16の発明と同様の効果を奏することができる。特に、上記ルーフキャリアが上記レール部材に取り付けられているときに、上記挿入部の上方を覆う挿入部カバーが備えられているので、ルーフキャリア使用時に、上記挿入部からレール部材内に異物が侵入する等の不具合が発生することを防止でき、また、走行中における空力特性の向上を図ることができる。
また、更に、本願の第18の発明によれば、ルーフキャリアのレール部材はモール部材に組み込まれているので、このレール部材を支障なくモール部材の装着部に取り付けることができる。また、上記ルーフキャリアの左右の脚部が上記左右のレール部材にそれぞれ前後スライド可能でかつ着脱可能に取り付けられているので、ルーフキャリア不使用時には、容易にルーフキャリアを取り外すことができ、利便性が向上する。しかも、上記モール部材のレール部材一端側に対応する部分には、上記のルーフキャリアの脚部をレール部材内に挿入させる挿入部が形成されているので、この挿入部からルーフキャリアの脚部を支障なくレール部材内に挿入させることができ、ルーフキャリアの取付性を確保することができる。
また、更に、本願の第19の発明によれば、基本的には、上記第18の発明と同様の効果を奏することができる。特に、上記ルーフキャリアが上記レール部材から取り外されているときに、該レール部材の上面を覆うカバーが設けられているので、ルーフキャリアを取り外した際には、上記レール部材を上記カバーで覆うことができ、ルーフキャリア不使用時における外観性を向上させることができる。しかも、上記ルーフキャリアが上記レール部材から取り外されているときには、上記挿入部も上記カバーで覆われるので、ルーフキャリア不使用時の外観性および車両走行中における空力特性の向上を図ることができる。
また、更に、本願の第20の発明によれば、基本的には、上記第18または第19の発明と同様の効果を奏することができる。特に、上記ルーフキャリアが上記レール部材に取り付けられているときに、上記挿入部の上方を覆う挿入部カバーが備えられているので、ルーフキャリア使用時に、上記挿入部からレール部材内に異物が侵入する等の不具合が発生することを防止でき、また、走行中における空力特性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る自動車の全体斜視図である。
【図2】上記自動車の平面説明図である。
【図3】上記自動車の車体ルーフに配設された右側のモール部材の平面説明図である。
【図4】上記モール部材の側面説明図である。
【図5】上記自動車のルーフパネルとルーフサイドレールの接合部および凹状部を示す縦断面説明図である。
【図6】上記モール部材の前部および取付ブラケットを示す平面説明図である。
【図7】上記モール部材の後部およびスライドレールを示す平面説明図である。
【図8】図6におけるY8−Y8線に沿った縦断面説明図である。
【図9】図6におけるY9−Y9線に沿った縦断面説明図である。
【図10】図8におけるY10−Y10線に沿った拡大縦断面説明図である。
【図11】図8におけるY11−Y11線に沿った拡大縦断面説明図である。
【図12】図8におけるY12−Y12線に沿った拡大縦断面説明図である。
【図13】図8におけるY13−Y13線に沿った拡大縦断面説明図である。
【図14】図8におけるY14−Y14線に沿った拡大縦断面説明図である。
【図15】図14におけるY15−Y15線に沿った拡大縦断面説明図である。
【図16】図8におけるY16−Y16線に沿った拡大縦断面説明図である。
【図17】図8におけるY17−Y17線に沿った拡大縦断面説明図である。
【図18】図8におけるY18−Y18線に沿った拡大縦断面説明図である。
【図19】図8におけるY19−Y19線に沿った拡大縦断面説明図である。
【図20】図9におけるY20−Y20線に沿った拡大縦断面説明図である。
【図21】図9におけるY21−Y21線に沿った拡大縦断面説明図である。
【図22】図9におけるY22−Y22線に沿った拡大縦断面説明図である。
【図23】図9におけるY23−Y23線に沿った拡大縦断面説明図である。
【図24】図9におけるY24−Y24線に沿った拡大縦断面説明図である。
【図25】図9におけるY25−Y25線に沿った拡大縦断面説明図である。
【図26】図9におけるY26−Y26線に沿った拡大縦断面説明図である。
【図27】図9におけるY27−Y27線に沿った拡大縦断面説明図である。
【図28】上記スライドレールの前側固定用ブラケットの全体斜視図である。
【図29】上記前側固定用ブラケットのスライドレールへの取付状態を示す断面説明図である。
【図30】一定幅のレール部材における車幅方向の荷重の作用を説明する断面説明図である。
【図31】上記スライドレールにおける車幅方向の荷重の作用を説明する断面説明図である。
【符号の説明】
1…自動車
2…車体ルーフ
8…前側ルーフキャリア
8f…前側ルーフキャリアの脚部
9…後側ルーフキャリア
9f…後側ルーフキャリアの脚部
13…凹状部
13w…車体ルーフと車体側部との接合部
20…モール部材
20s…モール部材のフラット部
21…前側カバー
22…後側カバー
23…挿入部カバー
27…挿入凹部
31…取付ブラケット
41…スライドレール
41F,41R…スライドレールの固定点
41g…スライドレールの長溝
42F…スライドレールの前側固定用ブラケット
42c…前側固定用ブラケットの延長部
DE…モール部材の2箇所の取付点を結んで延びる直線
FR…スライドレールの2箇所の固定点を結んで延びる直線
Lg…スライドレールの長溝の中心線

Claims (20)

  1. 車体ルーフの左右部分において前後方向に延設された一対のモール部材と、これら左右のモール部材にそれぞれ組み込まれた一対のレール部材と、上記左右のモール部材にそれぞれ組み込まれた一対の取付部材と、前後一対のルーフキャリアとを備え、これらルーフキャリアのうち、第1のルーフキャリアの左右の脚部が上記左右の取付部材にそれぞれ着脱可能に取り付けられ、第2のルーフキャリアの左右の脚部が上記左右のレール部材にそれぞれ前後スライド可能でかつ着脱可能に取り付けられており、
    上記第1のルーフキャリアが上記取付部材から取り外されているときに、該取付部材の上面を覆う第1のカバーが設けられ、
    上記モール部材には、上記取付部材の車幅方向における側方に位置し該取付部材の上面と略平行な水平部が設けられており、該水平部も上記第1のカバーで覆われる、
    ことを特徴とする車両用ルーフキャリア支持部構造。
  2. 上記第2のルーフキャリアが上記レール部材から取り外されているときに、該レール部材の上面を覆う第2のカバーが設けられていることを特徴とする請求項1記載の車両用ルーフキャリア支持部構造。
  3. 上記モール部材には、上記レール部材の車幅方向における側方に位置し該レール部材の上面と略平行な水平部が設けられており、該水平部も上記第2のカバーで覆われることを特徴とする請求項記載の車両用ルーフキャリア支持部構造。
  4. 上記取付部材の上面を覆う第1のカバーと上記レール部材の上面を覆う第2のカバーとは、別体に形成されていることを特徴とする請求項記載の車両用ルーフキャリア支持部構造。
  5. 上記各カバーは、モール部材側への取付時に、その外面が上記モール部材の外面と略面一をなすように形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項のいずれか一に記載の車両用ルーフキャリア支持部構造。
  6. 上記モール部材のレール部材一端側に対応する部分には、上記第2のルーフキャリアの脚部をレール部材内に挿入させる挿入部が形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項のいずれか一に記載の車両用ルーフキャリア支持部構造。
  7. 上記第2のルーフキャリアが上記レール部材から取り外されているときには、上記挿入部も上記第2のカバーで覆われることを特徴とする請求項記載の車両用ルーフキャリア支持部構造。
  8. 上記第2のルーフキャリアが上記レール部材に取り付けられているときに、上記挿入部の上方を覆う挿入部カバーが備えられていることを特徴とする請求項または請求項に記載の車両用ルーフキャリア支持部構造。
  9. 車体ルーフの左右部分において前後方向に延設された一対のモール部材と、これら左右のモール部材にそれぞれ組み込まれた一対のレール部材と、上記左右のモール部材にそれぞれ組み込まれた一対の取付部材と、前後一対のルーフキャリアとを備え、これらルーフキャリアのうち、第1のルーフキャリアの左右の脚部が上記左右の取付部材にそれぞれ着脱可能に取り付けられ、第2のルーフキャリアの左右の脚部が上記左右のレール部材にそれぞれ前後スライド可能でかつ着脱可能に取り付けられており、
    上記モール部材のレール部材一端側に対応する部分には、上記第2のルーフキャリアの脚部をレール部材内に挿入させる挿入部が形成されていることを特徴とする車両用ルーフキャリア支持部構造。
  10. 上記第1のルーフキャリアが上記取付部材から取り外されているときに、該取付部材の上面を覆う第1のカバーが設けられていることを特徴とする請求項9記載の車両用ルーフキャリア支持部構造。
  11. 上記第2のルーフキャリアが上記レール部材から取り外されているときに、該レール部材の上面を覆う第2のカバーが設けられ、上記第2のルーフキャリアが上記レール部材から取り外されているときには、上記挿入部も上記第2のカバーで覆われることを特徴とする請求項10記載の車両用ルーフキャリア支持部構造。
  12. 上記第2のルーフキャリアが上記レール部材に取り付けられている ときに、上記挿入部の上方を覆う挿入部カバーが備えられていることを特徴とする請求項9〜請求項11の何れか一に記載の車両用ルーフキャリア支持部構造。
  13. 車体ルーフの左右部分において前後方向に延設された一対のモール部材と、これら左右のモール部材にそれぞれ組み込まれた一対の取付部材と、左右の脚部が上記左右の取付部材の所定位置にそれぞれ着脱可能に取り付けられるルーフキャリアとを備え、
    該ルーフキャリアが上記取付部材から取り外されているときに、該取付部材の上面を覆うカバーが設けられ、
    上記モール部材には、上記取付部材の車幅方向における側方に位置し該取付部材の上面と略平行な水平部が設けられており、該水平部も上記カバーで覆われる、
    ことを特徴とする車両用ルーフキャリア支持部構造。
  14. 車体ルーフの左右部分において前後方向に延設された一対のモール部材と、これら左右のモール部材にそれぞれ組み込まれた一対のレール部材と、左右の脚部が上記左右のレール部材にそれぞれ前後スライド可能でかつ着脱可能に取り付けられるルーフキャリアとを備え、
    該ルーフキャリアが上記レール部材から取り外されているときに、該レール部材の上面を覆うカバーが設けられ、
    上記モール部材には、上記レール部材の車幅方向における側方に位置し該レール部材の上面と略平行な水平部が設けられており、該水平部も上記カバーで覆われることを特徴とする車両用ルーフキャリア支持部構造。
  15. 上記モール部材のレール部材一端側に対応する部分には、上記ルーフキャリアの脚部をレール部材内に挿入させる挿入部が形成されていることを特徴とする請求項14記載の車両用ルーフキャリア支持部構造。
  16. 上記ルーフキャリアが上記レール部材から取り外されているときには、上記挿入部も上記カバーで覆われることを特徴とする請求項15記載の車両用ルーフキャリア支持部構造。
  17. 上記ルーフキャリアが上記レール部材に取り付けられているときに、上記挿入部の上方を覆う挿入部カバーが備えられていることを特徴とする請求項15または請求項16に記載の車両用ルーフキャリア支持部構造。
  18. 車体ルーフの左右部分において前後方向に延設された一対のモール部材と、これら左右のモール部材にそれぞれ組み込まれた一対のレール部材と、左右の脚部が上記左右のレール部材にそれぞれ前後スライド可能でかつ着脱可能に取り付けられるルーフキャリアとを備え、
    上記モール部材のレール部材一端側に対応する部分には、上記ルーフキャリアの脚部をレール部材内に挿入させる挿入部が形成されている、
    ことを特徴とする車両用ルーフキャリア支持部構造。
  19. 上記ルーフキャリアが上記レール部材から取り外されているときに、該レール部材の上面を覆うカバーが設けられ、上記ルーフキャリアが上記レール部材から取り外されているときには、上記挿入部も上記カバーで覆われることを特徴とする請求項18記載の車両用ルーフキャリア支持部構造。
  20. 上記ルーフキャリアが上記レール部材に取り付けられているときに、上記挿入部の上方を覆う挿入部カバーが備えられていることを特徴とする請求項18または請求項19に記載の車両用ルーフキャリア支持部構造。
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