JP3610765B2 - 二輪車の後部方向指示灯装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、オートバイやスクーターなどの二輪車の後部方向指示灯装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
オートバイなどの二輪車では、図11及び図12に示すように、左右の方向指示灯AのアームBの基端を中央ステーCの両端に連結し、中央ステーCを後輪泥除けDにボルトを用いて締着するようにしたものがある。
【0003】
この場合、中央ステーCは、合成樹脂または軽合金などを材料にして、所望の形状に型成形する。そして後面から前側に突出させた左右の支柱Eを一体に形成し、支柱Eの先端にネジ孔Fを設けて、後輪泥除けDにボルトで締着するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
左右の支柱Eは、方向指示灯全体の重量を支えることができるように肉太に作られており、中央ステーCの外形全体部分の肉厚さより肉厚にしている。このため、成形型を用いて、中央ステーCを成形するときに、支柱E部分が冷えて常温になるまでに時間がかかり、特に、支柱Eが突出している、中央ステーCの後面の支柱E部分に、引けによる凹みGができる。
【0005】
中央ステーCや左右の方向指示灯Aは、車体の外側に露出して見えるので、クロームメッキなどを施して装飾する。中央ステーCにメッキすると引けによる凹みG部分は、光の反射が変化して目立つようになり、体裁が劣るようになる不都合が生じる。
【0006】
かかる点に鑑み、この発明は、中央ステーに設ける支柱立設部に引けによる凹みができることがなく、支柱の後側が隠せ、重量が軽くできて剛性も保て、全体に体裁がよくなる二輪車の後部方向指示灯装置を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、この発明の二輪車の後部方向指示灯装置は、中央ステーの両側に左右の方向指示灯のアームを取付けるもので、中央ステーの後面に反射鏡面を設け、該反射鏡面の内側左右に前方に突出する支柱を形成し、支柱先端を後輪泥除けに締着し、反射鏡面に反射鏡を取付けるようにしたことにある。そして、左右の支柱の後部を断面筒状に内側肉抜きし、支柱を縦長の長円形断面に形成したことにある。
又、中央ステーの左右両端に取付け孔を設け、左右の方向指示灯のアーム基端を取付け孔に挿入し、下側からビスで締着するようにしたことにある。
【0008】
中央ステーの左右の支柱は、反射鏡面の内側左右に設けるので、反射鏡面に反射鏡を取付ければ、支柱の根本は全く見えなくなる。そして、支柱の後部を断面筒状に内側肉抜きを設けることによって、重量軽減ができ、成形時の引けによる凹みも生じないものになる。又、支柱を縦長の長円形断面にすることによって、上下方向の剛性が高くなり、方向指示灯の荷重を支えるのに十分な強度にできる。
【0009】
又、左右の方向指示灯のアーム基端を、中央ステーの両端端の孔に挿入し、下側からビスで締着することで、ビスが見えないようにできる。
こうして、全体に体裁が向上し、中央ステーの軽量化が図れ、剛性も保つことができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図1乃至図10によって説明する。
図1〜図9は実施形態にかかる後部方向指示灯装置30の説明図、図10は後部方向指示灯装置30の設置された二輪車の全体図である。
【0011】
実施形態にかかる二輪車は、図10に示すように、アメリカンタイプのものであって、前輪20と後輪21とのホイルベースがロードレーサタイプのものに比較して長くなっているものである。
この二輪車において、前輪20を回転自在に支持するフロントフォーク22は、フレーム23前端のステアリングヘッド24に回動可能に支持されており、フレーム23はステアリングヘッド24から上部が後ろ下がりのタンクレールとエンジン25を懸架するダウンパイプとからなる。
【0012】
前記フレーム23後部のスイングアーム26には後輪21が軸支されるとともに、この後輪21上部を覆って後輪泥除け(リアフェンダー)12が設置される。また、前記フレーム23のタンクレール上には、エンジン25の上方に位置して燃料タンク27が設けられ、燃料タンク27その後方には、後輪泥除け12の前部から上部にかけて2段にシート28が設けられる。
【0013】
前記後輪泥除け12は、後輪21の概略上半分の周縁部に側面視で重なっていて、全体が概略円弧形状を呈している。そして、前記後輪泥除け12の後面12rは上方を向く後ろ下がり傾斜のほぼ平坦に形成され、この後面12r上には、リアコンビネーションランプ14とその下方部に後部方向指示灯装置30とが固定される。
【0014】
詳細には、後部方向指示灯装置30において、後輪泥除け後面12rに取り付ける中央ステー1は、合成樹脂または軽合金などを用いて型成形するもので、前側が開放された箱形に成形する。そして、後面中央に、横長の長四角形の反射鏡面2を設ける。反射鏡面2の内側左右には、前側に突出する支柱3を一体に成形する。支柱3は、後部を、円筒形状になるように、内側肉抜き4を設ける。内側肉抜き4した円筒形状部の肉厚さは、中央ステー1の外側の肉厚さにほぼ等しくする。又、支柱3は、縦長の長円形断面に形成してある。反射鏡面には、後方から見て反射する反射鏡5をビス止め又は接着剤を用いて取付ける。
【0015】
中央ステー1の左右側面には取付け孔6を形成し、左右の方向指示灯7のアーム8の基端を取付け孔6に挿入し、下側からビス9で抜けないように締着する。左右の支柱3の前端には、ネジ孔10を設け、クッション板11を挟んで、後輪泥除け12に、ボルト13で締着する。
後輪泥除け12の中央ステー1の上側には、テープランプとライセンスランプ及びストップランプを兼ねたコンビネーションランプ14が取付けられ、その上側には、ライセンスプレートを取付けるプレート台15とその支持台16を取付けるようにしてある。
【0016】
中央ステー1の左右の支柱3の根本側は、反射鏡5で覆われて見えなくなって体裁がよい。支柱3の後部は内側肉抜き4によって軽量化することができ、又内側肉抜き4した部分は、肉厚さを中央ステー1の外形部の肉厚さとほぼ等しくすることによって、成形後の冷えで引けによる凹みができたり変形したりするのを防ぐことができる。そして、支柱3は、縦長の長円形断面にすることによって、上下方向の剛性が高くなり、方向指示灯7の重さを支えるのに十分なようにできる。
又、左右の方向指示灯7のアーム8は、基端を中央ステー1の両端の取付け孔6に挿入し、下側からビス9で締着するので、取付けビス9が見えることがない。
【0017】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明は、上述のように構成したので、中央ステーの左右の支柱の根本が反射鏡で覆われて見えなくなり、支柱の内側肉抜きが見えることがなくて、体裁のよいものにできる。そして支柱は、内側肉抜きによって軽量化が図れ、支柱を上下に長い長円形断面にすることによって、上下方向の剛性が増し、方向指示灯の重量を支えるのに十分なようにできる。又、左右の方向指示灯のアーム基端は、中央ステーの両端の取付け孔に挿入し、下側からビスで締着するので、ビスが見えることがなくて、この面でも体裁がよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る後部方向指示灯装置の中央ステーの平面図である。
【図2】前記中央ステーの縦断側面図である。
【図3】前記中央ステーの部分横断平面図である。
【図4】前記中央ステーの側面図である。
【図5】前記中央ステーに反射鏡を取付け、後輪泥除けに取付けた状態の縦断側面図である。
【図6】前記中央ステーの背面図である。
【図7】前記中央ステーに左右の方向指示灯を取付けた状態の背面図である。
【図8】実施形態にかかる方向指示灯装置を示す斜視図である。
【図9】前記方向指示灯装置を示す分解斜視図である。
【図10】実施形態にかかる車両全体の側面図である。
【図11】従来例を示す平面図である。
【図12】従来例を示す縦断側面図である。
【符号の説明】
1 中央ステー
2 反射鏡面
3 支柱
4 内側肉抜き
5 反射鏡
6 取付け孔
7 方向指示灯
8 アーム
9 ビス
12 後輪泥除け
30 方向指示灯装置
Claims (4)
- 中央ステーの両側に左右の方向指示灯のアームを取付けるもので、中央ステーの後面に反射鏡面を設け、該反射鏡面の内側左右に前方に突出する支柱を形成し、支柱先端を後輪泥除けに締着し、反射鏡面に反射鏡を取付けるようにしたことを特徴とする二輪車の後部方向指示灯装置。
- 左右の支柱の後部を断面筒状に内側肉抜きにしたことを特徴とする請求項1記載の二輪車の後部方向指示灯装置。
- 左右の支柱を縦長の長円形断面に形成したことを特徴とする請求項1記載の二輪車の後部方向指示灯装置。
- 中央ステーの左右両端に取付け孔を設け、左右の方向指示灯のアーム基端を取付け孔に挿入し、下側からビスで締着するようにしたことを特徴とする請求項1記載の二輪車の後部方向指示灯装置。
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- 1998-03-18 JP JP06873598A patent/JP3610765B2/ja not_active Expired - Fee Related
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