JP3610037B2 - 表面処理された着色剤を含む液体インキ及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は,少なくとも一つの窒素含有重合性モノマーから誘導されるユニットを含むポリマーで表面処理された着色剤粒子を含有している液体インキ及びその製造方法に係り,より詳細には,インキ転写工程,イオノグラフ,エレクトログラフ,電子写真カラープリンティング及びプルーフィング工程を含む全てのイメージ形成工程に使用され改善された電荷形成能力,減少した伝導度変動性,改善された分散安定性を有する液体インキ及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
液体インキは,例えば,オフセット,バブルジェット,インクジェット,彫刻凹版印刷(intaglio),輪転グラビア印刷(rotogravure),エレクトログラフィー及び電子写真プリンティングなどのイメージ形成及び印刷工程で広く使用される。かかる液体インキは,最終のインキ組成物が実質的に相異するとしても,液体インキ用顔料分散液は各工程では大部分同一である。例えば,せん断変形条件及び高電圧電界下で使用されない顔料分散液の安定性は,液体インキの最終的な用途に無関係に重要に考慮しなければならない。
【0003】
このように,安定性が改善された顔料分散液の開発により,インキ組成をより自由に構成でき,これを利用して印刷工程の効率を向上させて廃棄物量を低減する研究が継続的に行われている。
【0004】
なお,液体インキは,写真複写器,レーザプリンタ,ファクシミリなどの装置を含む電子写真分野における,液体トナー又は現像液をいう。
【0005】
電子写真工程は,一般に帯電された光導電体をイメージパターン方向に沿って光を照射して露光することにより,帯電された光導電体上に静電気的イメージ潜像を形成する段階,光導電体を液体現像液と接触してイメージを現像する段階及び,最後にイメージを受像体に転写する段階を含む。最後の転写段階は,中間輸送メンバを介して直接的に又は非間接的に形成する。現像されたイメージは,一般に,熱及び/又は圧力を受けて受像体に永久に溶融される。
【0006】
液体トナーは,一般に着色剤(例えば,顔料又は染料)及びポリマーバインダーからなるトナー粒子として知られている帯電粒子の分散液用キャリアの役割をする絶縁性液体を含む。電荷ディレクタは,トナー粒子上の電荷の極性及び大きさを調節する目的で付加する液体現像液成分を含むこともある。
【0007】
液体トナーは2種類に分けられる。便宜上,これは通常的な液体トナー及びオルガノゾルトナーに分けられ,これらのうちオルガノゾルトナーが安定性に優れるので電子写真分野においてはより好ましい。
【0008】
安定したオルガノゾルはポリマーバインダーのコロイド粒子(直径:0.1〜1μm)を含む。上記粒子は一般に低誘電性炭化水素溶媒で非水溶性分散重合によって合成される。こられオルガノゾル粒子は物理的に吸着されたり,あるいは化学的にグラフトされた溶解性ポリマーの使用のために凝集されずに立体的に安定している。最も一般的な非水溶性分散重合方法は,炭化水素媒質に溶解されるエチレン不飽和モノマー(例えばアクリル酸又はメタクリル酸モノマー)のうち1以上を事前成形両親媒性ポリマーの存在下での重合時に実施するフリーラジカル重合である。事前成形両親媒性ポリマーは安定剤であって,これは二つの独特のユニットより構成される。第1ユニットは炭化水素媒質に本質的に不溶であり,第2ユニットは炭化水素媒質に自由に溶解される。
【0009】
オルガノゾル粒子を製造するための重合反応の実施によってモノマーが少しずつ転換して臨界分子量に到達すれば,ポリマーはその溶解度の限界を超えて溶液から沈殿形態に分離されて“コア”粒子を形成する。両親媒性ポリマーはコアに吸着されたり,共有結合を形成しており,これによってコアは成長して離散粒子を形成する。モノマーがなくなるまで粒子は成長し続き,コアに付着された両親媒性ポリマー“シェル”は成長コア粒子が凝集せずに立体的に安定化できるようにする。このように形成された非水溶性コロイド分散液(オルガノゾル)は数平均直径が0.1〜0.5μm範囲のコア/シェルポリマー粒子を含む。
【0010】
その後,上記オルガノゾルは着色剤顔料及び電荷ディレクタを単純導入したり又は混合し,高せん断均質化,ボールミリング,磨碎器ミリング,高エネルギービード(サンド)ミリング又は他の粒子大きさの減少工程又は当該技術分野で分散液形成時に粒子大きさを縮めるのに効果的である公知の混合手段による処理過程を経ることによって液体トナーを作ることができる。
【0011】
ミリング時に分散液に機械的エネルギーを加えれば顔料凝集体を一次粒子(直径0.05〜1.0μm)に作り,オルガノゾルを新しく形成された顔料表面に付着できるように破片に粉砕する役割をし,立体的に安定化した顔料粒子が凝集しないようにする。
【0012】
結果的に,0.1〜2.0μmの数平均直径を有する粒子を含んで立体的に安定化した帯電された非水溶性顔料分散液が得られ,この分散液でトナー粒子は数平均又は重量平均粒子直径が0.1〜0.5μmである。このように,立体的に安定化した分散液は高解像度プリントに適している。
【0013】
液体インキの帯電は,顔料によって非常に異なる。いわゆる“電荷調節剤”と知られている電荷ディレクタは,インキ伝導度値を許容値に調節するのに必要であり,これらの含量は着色剤顔料によって全く異なり,公知の電荷ディレクタ設計原理によってインキで設計される。相異なる着色剤顔料を含むインキは,高い電界で露光させるなどの印刷条件下で非常に異なるように作用する。着色剤顔料の相異なる帯電特性に基づいた変化は好ましくない。また,着色剤顔料のロット間変数に関して注意しなければならないが,着色剤顔料のロット間変数はインキの性質で好ましくない変化を起こすからである。したがって,着色剤顔料のタイプ又はロットに無関係に,伝導度及び電気的特性を有するインキを有することが好ましい。
【0014】
また,電荷ディレクタ含量が少ないインキ,特に,現在インキ組成物で電荷ディレクタの含量が小さなブラックインキを使用すれば,印刷された光学密度を低減し,テーリング,ウォッシュオフ及びスラッジングなどのオーバトーンの問題点(イメージ形成工程で副作用であると広く認識されている問題点)を低減することができる。電荷ディレクタ含量を低減しても効果的なイメージ形成のためにインキの電荷形成能力を向上させる努力,即ち,伝導度に優れたインキを製造するための努力は,電荷形成能力を向上させるのに効果がないか,又は高いフリーフェーズ伝導度などの好ましくない結果を招く。これは,トナー伝導度下のセクションで定義され,液体電子写真分野で公知の特性である。
【0015】
近年,大部分の有用な電荷ディレクタは電子写真液体インキ用に適した低誘電率溶媒で制限された溶解度特性を有する。その結果,電荷ディレクタは,液体から分散された粒子又は液体インキのバインダ下で分散されたように凝集される。結果的に,着色剤顔料及び電荷ディレクタ間の直接的な物理的接触又は相互作用が殆どなく,静電気的に推進された転写工程下でインキ転写が非効率的に行われる。
【0016】
液体インキの分散安定性及び電荷特性を改善するための技術が下記文献に開示されている。
【0017】
米国特許公報第4,665,011号には,分散された顔料と,窒素含有芳香族ビニール化合物及び無窒素芳香族ビニール化合物を含む第1ブロック,重合性C4−C6ジエンを含む第2ブロックを有するブロックコポリマーを含む液体インキが開示されている。これら液体インキは優れた分散安定性及び電荷安定性を有すると報告されている。
【0018】
米国特許公報第5,009,980号によれば,非極性液体キャリアで実質的に不溶性又は混合されない芳香族窒素含有化合物を帯電補助剤の熱可塑性バインダーに分散させ,改善されたイメージ品質を有する液体インキを形成する。
【0019】
米国特許公報第4,061,582号によれば,ポリビニールアセテートが結合剤として使用され,着色剤顔料粒子の表面にコーティングされる。処理された顔料粒子は最小限のミリング過程を経て改善された親油性を有する安定した液体
インキが作製される。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら,上記文献には,窒素含有ポリマーを表面処理された着色剤顔料に使用する内容については特に開示されていない。
【0021】
したがって,本発明の第1の目的は,窒素含有ポリマーで表面処理された着色剤を含むことにより帯電性が向上し,少量の電荷調節添加剤を使用しても伝導度特性に優れた液体インキを提供することにある。
【0022】
また,本発明の第2の目的は,上記液体インキの製造方法を提供することにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため,本発明の第1の観点においては,キャリア液体と,オルガノゾルと,少なくとも一つの窒素含有重合性モノマーから誘導されるユニットを含むポリマーで表面処理された着色剤を含むことを特徴とする液体インキが提供される。
【0024】
また,上記課題を解決するため,本発明の第2観点においては,(a−1)少なくとも一つの窒素含有重合性モノマーから誘導されるユニットを含むポリマーを溶媒に溶解してポリマー溶液を形成する段階と,(b−1)着色剤粒子を上記ポリマー溶液に分散して着色剤分散液を形成する段階と,(c−1)上記着色剤分散液から少なくとも若干の溶媒を除去して処理された着色剤粒子を形成する段階と,(d−1)上記処理された着色剤をキャリア液体含有オルガノゾルに分散させる段階とを含むことを特徴とする液体インキの製造方法が提供される。
【0025】
また,上記課題を解決するため,本発明の第2の観点においては,(a−2)少なくとも一つの窒素含有重合性モノマーから誘導されるユニットを含むポリマーを溶媒に溶解してポリマー溶液を形成する段階と,(b−2)着色剤粒子を上記ポリマー溶液に分散して着色剤分散液を形成する段階と,(c−2)上記着色剤分散液から処理された着色剤粒子を沈積させる段階と,(d−2)上記処理された着色剤粒子をキャリア液体含有オルガノゾルに分散させる段階とを含むことを特徴とする液体インキの製造方法が提供される。
【0026】
また,上記液体インキ及びこの製造方法において,上記窒素含有重合性モノマーの窒素は,アミド(amide),アミド(amido),アミノ及びアミングループからなる群から選択されたグループに存在することが好ましい。
【0027】
そして,上記窒素含有重合性モノマーは,脂肪族アミノラジカルを有するメタクリレート又はアクリレート,窒素含有ヘテロ環ビニールモノマー,N−ビニール置換された環状のアミドモノマー,窒素ラジカル含有芳香族置換されたエチレンモノマー及び窒素含有ビニールエーテルモノマーからなる群から選択された少なくとも一つであることが好ましい。
【0028】
このとき,上記脂肪族アミノラジカルを有するメタクリレート又はアクリレートは,N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート),N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート,N,N−ジブチルアミノエチル(メタ)アクリレート,N,N−ヒドロキシエチルアミノ(メタ)アクリレート,N−ベンジル−N−エチルアミノ(メタ)アクリレート,N,N−ジベンジルアミノエチル(メタ)アクリレート及びN−オクチル,N,N−ジヘキシルアミノエチル(メタ)アクリレートからなる群から選択された1以上であり,上記窒素含有ヘテロ環ビニールモノマーは,N−ビニールイミダゾール,N−ビニールインダゾール,N−ビニールテトラゾール,2−ビニールピリジン,4−ビニールピリジン,2−メチル−5−ビニールピリジン,2−ビニールキノリン,4−ビニールキノリン,2−ビニールピラジン,2−ビニールオキサゾール,2−ビニールベンゾオキサゾールからなる群から選択された1以上であり,上記N−ビニール置換された環状のアミドモノマーは,N−ビニールピロリドン,N−ビニールピぺリドン,N−ビニールオキサゾリドンからなる群から選択された1以上であり,上記窒素ラジカル含有芳香族置換されたエチレンモノマーは,ジメチルアミノスチレン,ジエチルアミノスチレン,ジエチルアミノメチルスチレン,ジオクチルアミノスチレンからなる群から選択された1以上であり,上記窒素含有ビニールエーテルモノマーは,ビニール−N−エチル−N−フェニルアミノエチルエーテル,ビニール−N−ブチル−N−フェニルアミノエチルエーテル,トリエタノールアミンジビニールエーテル,ビニールジフェニルアミノエチルエーテル,ビニールピロリジルアミノエーテル,ビニール−β−モルホリノエチルエーテル,N−ビニールヒドロキシエチルベンズアミド,m−アミノフェニルビニールエーテルからなる群から選択された1以上である。
【0029】
上記(b−1)及び(b−2)段階から得られた分散液は電荷ディレクタをさらに含む。上記電荷ディレクタが多価金属イオン及びカウンタイオンである有機陰イオンより構成された金属塩であって,上記多価金属イオンはBa(II),Ca(II),Mn(II),Zn(II),Zr(IV),Cu(II),Al(III),Cr(III),Fe(II),Fe(III),Sb(III),Bi(III),Co(II),La(III),Pb(II),Mg(II),Mo(III),Ni(II),Ag(I),Sr(II),Sn(IV),V(V),Y(III),Ti(IV)からなる群から選択された1以上であり,上記有機陰イオンは,脂肪族カルボン酸及び芳香族カルボン酸のうちいずれか一つから誘導されるカルボキシレート又は脂肪族スルホン酸及び芳香族スルホン酸から誘導されるスルホン酸塩からなる群から選択された1以上である。
【0030】
上記(a−1)及び(a−2)段階での溶媒のカウリ−ブタノール数値が30以上,特に30以上150であり,上記(d−1)及び(d−2)段階でのキャリア液体のカウリ−ブタノール数値が30未満,特に20から30未満であることが好ましい。
【0031】
また,液体インキにおいて,上記着色剤は,特にカーボンブラック顔料であることが好ましい。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下,本発明の好適な実施の形態について,詳細に説明する。
【0033】
(第1の実施の形態)
本実施形態にかかる着色剤の表面処理過程は,着色剤,特に顔料の存在下で窒素含有ポリマーを沈積(沈殿物をコーティング)させたり(即ち,窒素含有ポリマー沈殿物を形成して顔料表面にコーティングしたり),又は着色剤顔料を窒素含有ポリマー溶液で処理した後,その結果物を乾燥させる段階より構成される。
【0034】
表面処理された着色剤顔料を使用すれば,帯電程度がさらに向上し,少量の電荷調節添加剤を使用しても許容可能な伝導度値を有する液体インキ及び,帯電特性においてロット及び製造者などの変数の影響が低減された顔料が得られる。
【0035】
本実施形態にかかる液体インキ組成物は,キャリア液体,着色剤顔料及びオルガノゾルを含む。かかる液体インキ組成物において,着色剤(特に顔料)は,キャリア液体の混合物に分散されたりする。
【0036】
本実施形態にかかるインキ組成物は,凝集及び沈降されずにフィルムが迅速に形成されて(敏速な自己工程能力があって),特に電子写真法,イオノグラフ又は静電気的イメージ形成及び他の通常的な印刷工程で有用である。
【0037】
上記インキ組成物において,キャリア流体は,当該技術分野で公知の色々な物質のうちで選択され,特にカウリ−ブタノール(KB)数値が30未満(特に20以上30未満)のものを使用することが好ましい。もし,キャリア流体のKB数値が上記範囲を外れる場合には,グラフト安定剤が部分的に溶解可能な領域から離れて安定剤の役割が果たせないためにインキ粒子が正常に形成されず,インキ粒子の分散性及び安定性が悪くなるので好ましくない。
【0038】
KB数値は,ASTMテスト法D1133−54Tによって測定されるが,この測定法は標準溶液のカウリ数値の1−ブタノール溶液での炭化水素希釈液の付加許容度を測定するものである。KB数値は標準カウリ−1−ブタノール溶液20gに付加されて所定の混濁度を得られる25℃での溶媒の体積(ml)で表す。
【0039】
参考として,KB標準値について調査値を示すが,トルエンのKB数値は105であり,ヘプタン75%及びトルエン25%からなる混合物のKB数値は40である。
【0040】
上記キャリア液体は,一般に親油性であって,化学的に安定して絶縁性を有する。ここで“絶縁性を有する液体”とは,低誘電定数と高い電気抵抗率を有する液体をいう。好ましくは,この絶縁性液体は誘電定数が5以下,特に1〜5であり,より好ましくは誘電定数が1〜3である。このとき,キャリア液体の電気抵抗率は,109Ωcm以上であり,好ましくは1010Ωcm以上,特に1010〜1016Ωcmである。
【0041】
キャリア液体は,好ましくは比較的粘性がなく,現像時に帯電粒子が動くようにし,揮発性が十分で最終的なイメージが形成された基板から好適に除去できる。しかし,キャリア液体は非揮発性を有することから,現像液からキャリア液体が蒸発することによる損失を最小化できる。また,キャリア液体は,液体電子写真工程で使用される物質又は装置,特に感光体及びその異型表面に対して化学的に不活性でなければならない。
【0042】
キャリア流体の具体的な例としては,脂肪族炭化水素(n−ペンタン,ヘキサン,ヘプタン等),脂環族炭化水素(シクロペンタン,シクロヘキサン等),芳香族炭化水素(ベンジン,トルエン,キシレン等),ハロゲン化された炭化水素溶媒(塩素化されたアルカン,フッ素化されたアルカン,クロロフルオロカーボン等),シリコンオイル類及びこれら混合物を挙げられる。キャリア流体としては,特に商品名イソパーG(Isopar G),イソパーH,イソパーK,イソパーL,イソパーM及びイソパーV(Exxon Corporation)などの分枝型パラフィン溶媒混合物であることが好ましく,最も好ましいキャリア流体としては,商品名ノルパー12,ノルパー13及びノルパー15(Exxon Corporation)などの脂肪族炭化水素溶媒混合物を挙げられる。
【0043】
グラフト安定剤は,コア部分とグラフト反応を起こしてインキ粒子を安定化させる役割をする。
【0044】
グラフト安定剤の組成物は,一般にグラフト安定剤のヒルデブランド溶解度変数がキャリア流体のものと近接して対等になるように選択され,安定剤がキャリア溶媒に溶解されて十分に溶媒化されるようにする。グラフト安定剤としては,キャリア液体対比ヒルデブランド溶解度変数の差が3.0Mpa1/2未満,特に1.0から3.0Mpa1/2未満の重合性化合物であればいずれも使用可能である。また,もし効果的なキャリア液体対比安定剤の有効ヒルデブランド溶解度変数の差が3.0MPa1/2未満,特に1.0から3.0Mpa1/2未満であれば,キャリア流体対比ヒルデブランド溶解度変数の差が3.0MPa1/2以上の重合性化合物はコポリマーグラフト安定剤の形成時に利用される。
【0045】
グラフト安定剤(シェル)とキャリア液体との間のヒルデブランド溶解度変数の絶対値差は2.0から2.6MPa1/2であることが特に好ましい。
【0046】
グラフト安定剤の形成時に有用な重合性モノマーの非制限的な例として,3,3,5−トリメチルシクロヘキシルメタクリレート,ヘキシルアクリレート,2−エチルヘキシルアクリレート,デシルアクリレート,ドデシル(ラウリル)アクリレート,オクタデシル(ステアリル)アクリレート,ビヘニルアクリレート,ヘキシルメタクリレート,2−エチルヘキシル(メタクリレート),デシルメタクリレート,ドデシル(ラウリル)メタクリレート,オクタデシル(ステアリル)メタクリレート,イソボルニルアクリレート,イソボルニルメタクリレートを含むC6−C30アクリル酸及びメタクリル酸エステル及び上記溶解度変数の必須条件を満足する他のアクリレート及びメタクリレートがある。
【0047】
グラフト安定剤は樹脂コア(即ち,コアにグラフトされている)に化学的に結合されていたり,又はコアに吸着されて樹脂コアの必須領域に残留する。当該技術分野の当業者に公知された多くの反応は,フリーラジカル重合時に溶解性ポリマー安定剤をオルガノゾルコアにグラフトするのに効果的である。
【0048】
一般のグラフティング方法は,多官能性フリーラジカルのランダムグラフティングと,サイクリックエーテル,エステル,アミド又はアセタルの開環重合と,エポキシ化反応と,不飽和性末端グループを有するヒドロキシ又はアミノ鎖移動剤の反応と,エステル化反応(即ち,グリシジルメタクリレートはメタグリル酸と反応して三次アミン触媒下のエステル反応を進行する)及び縮合反応又は重合反応を含む。
【0049】
グラフト安定剤は,数平均分子量が50,000〜1,000,000ダルトン(Da)であることが好ましく,より好ましくは100,000〜500,000Da,最も好ましくは100,000〜300,000Daである。グラフト安定剤の数平均分子量が前記範囲を外れる場合には,グラフト安定剤が部分的に溶解可能な領域から離れて安定剤の役割を行えないためにインキ粒子が正常に形成されず,インキ粒子の分散性及び安定性が悪くなるので,好ましくない。
【0050】
また,グラフト安定剤の多分散性は液体トナーのイメージ形成及び転写性能に影響を及ぼす。一般にグラフト安定剤の多分散性(数平均分子量に対する重量平均分子量の比率)は15以下,特に1〜15,より好ましくは2〜5未満,最も好ましくは2〜2.5であることが好ましい。
【0051】
グラフティングサイトを形成するグラフティング法は,フリーラジカル重合時にグラフト安定剤にヒドロキシ基を導入し,後続の非フリーラジカル反応段階でこれらヒドロキシ基の全て又は一部をエチレン不飽和性脂肪族イソシアネート(例:メタ−イソプロピルジメチルベンジルイソシアネート[TMI])又は2−シアナトエチルメタクリレート[IEM])と触媒下で反応させるものである。それから,グラフト安定剤は,後続のフリーラジカル重合段階中にグラフティングサイトの不飽和ビニールグループとエチレン不飽和コアモノマー(例:ビニールエステル,特に炭素数7未満のアクリル酸及びメタクリル酸エステル又はビニールアセテートと,スチレンなどのビニール系芳香族化合物と,アクリルニトリルと,n−ビニールピロリドンと,ビニールクロライド及びビニリデンクロライド)との間の反応を介して初期の不溶性アクリル酸(コ)ポリマーコアに共有結合されている。
【0052】
初期の不溶性コア粒子に事前成形ポリマー安定剤をグラフティングさせる時に効果的な他の方法は当該技術の当業者に既に公知のものである。例えば,他のグラフティングプロトコルは,有機媒体でのバレット分散液重合(K.E.J.Barrett,ed.,John Wiley: New York,1975,section3.7−3.8,pp79−106)の文献に記載されている。ポリマー安定剤をコアにグラフティングするのに特に有用な方法は,アンカーグループを利用することである。
【0053】
上記アンカーグループは,粒子のコア部と立体安定剤の溶解成分との共有輪を提供する。
【0054】
上記アンカーグループを含むモノマーとしては,アルケニルアズラクトンコモノマーと,2−ヒドロキシエチルメタクリレート,3−ヒドロキシプロピルメタクリレート,2−ヒドロキシエチルアクリレート,ペンタエリトリトールトリアクリレート,4−ヒドロキシブチルビニールエーテル,9−オクタデセン−1−オール,シンナミルアルコール,アリルメルカプタン,メタアリルアミンなどのヒドロキシ,アミノ又はメルカプタングループを含む不飽和性求核体間の付加物及び下記構造式を有する2−アルケニル−4,4−ジアルキルアズラクトンなどのアズラクトン類が好適である。
【0055】
【0056】
上記式中,R1はH又はC1−C5のアルキル基,好ましくはC1のアルキル基であり,R2及びR3は各々C1−C8の低級アルキル基,好ましくはC1−C4の低級アルキル基である。
【0057】
最も好ましくは,グラフティングメカニズムは,エチレン不飽和性イソシアネート(例:ジメチル−m−イソプロぺニルベンジルイソシアネート(American Cyanamid社)をグラフト安定剤前駆体(即ち,ヒドロキシエチルメタクリレート)に以前に導入したヒドロキシ基にグラフティングすることによって行われる。
【0058】
コアポリマーは,安定剤モノマーとの共重合反応によってインサイチュで行われる。不溶性樹脂コアの組成物は優先的に調節されて樹脂コアが低いガラス遷移温度(Tg)を表わし,樹脂を主成分として含むインキ組成物を形成することによってコアのガラスTg以上の温度,好ましくは23℃又はこれより高温でフィルムが迅速に形成されるように調節される(自己固定が敏速になされるようにする)。敏速な自己固定は,印刷時における欠点(例えば,汚染,トレーリング−エッジトレーリングと高速印刷時に不完全な転写を未然に防止する。コアTgは23℃未満でのが好ましく,好ましくは10℃未満,最も好ましくは−10℃未満である。
【0059】
オルガノゾルコアに適した重合性有機化合物の非制限的な例としては,メチルアクリレート,エチルアクリレート,ブチルアクリレート,メチルメタクリレート,エチルメタクリレート,ブチルメタクリレート,N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート,N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート,N,N−ジブチルアミノエチル(メタ)アクリレート,M,N−ヒドロキシエチルアミノエチル(メタ)アクリレート,N−ベンジル,N−エチルアミノエチル(メタ)アクリレート,N,N−ジベンジルアミノエチル(メタ)アクリレート,N−オクチル,N,N−ジヘキシルアミノエチル(メタ)アクリレート,N−ビニールイミダゾール(N−vinylimidazole),N−ビニールインダゾール,N−ビニールテトラゾール,2−ビニールピリジン,4−ビニールピリジン,2−メチル−5−ビニールピリジン,2−ビニールキノリン,4−ビニールキノリン,2−ビニールピラジン,2−ビニールオキサゾール,2−ビニールベンゾオキサゾールと,N−ビニールピロリドン,N−ビニールピぺリドン,N−ビニールオキサゾリドン,N−メチルアクリルアミド,N−オクチルアクリルアミド,N−フェニルメタクリルアミド,N−シクロヘキシルアクリルアミド,N−フェニルエチルアクリルアミド,N−p−メトキシ−フェニルアクリルアミド,アクリルアミド,N,N−ジメチルアクリルアミド,N,N−ジブチルアクリルアミド,N−メチル,N−フェニルアクリルアミドなどの(メタ)アクリルアミド類と,ピぺリジンアクリレート,モルホリンアクリレート,ジメチルアミノスチレン,ジエチルアミノスチレン,ジエチルアミノメチルスチレン,ジオクチルアミノスチレン,ビニール−N−フェニルアミノエチルエーテル,ビニール−N−ブチル−N−フェニルアミノエチルエーテル,トリエタノールアミンジビニールエーテル,ビニールジフェニルアミノエチルエーテル,ビニールピロリジルアミノエーテル,ビニール−β−モルホリノエチルエーテル,N−ビニールヒドロキシエチルベンズアミド,m−アミノフェニルビニールエーテル及び他のアクリレート系及びメタクリレート,最も好ましくはメチルメタクリレート,エチルアクリレート,ジメチルアミノエチルメタクリレートなどのモノマーがある。
【0060】
他のポリマーは単独で,又は上記物質と共に使用され得るが,こられポリマーの具体的な例としては,メラミン及びメラミンホルムアルデヒド樹脂,フェノールホルムアルデヒド樹脂,エポキシ樹脂,ポリエステル樹脂,スチレン及びスチレン/アクリル酸コポリマー,ビニールアセテート及びビニールアセテート/アクリル酸コポリマー,アクリル酸及びメタクリル酸エステル,セルロースアセテート及びセルロースアセテート−ブチレートコポリマー及びポリ(ビニールブチラル)コポリマーがある。
【0061】
樹脂コア及び安定剤シェルの最適重量比は,1:1から15:1であり,好ましくは2:1〜10:1であり,最も好ましくは4:1〜8:1である。コア/シェル比率が上記範囲を外れる場合には好ましくない効果が得られる。例えば,コア/シェル比率が15を超過すれば,オルガノゾルが凝集されずに立体的に安定化させるためのグラフト安定剤が不十分である。一方,コア/シェル比率が1未満であれば重合反応の推進力が不十分であるので,シェルが安定したオルガノゾル分散液ではない別の微粒子相が形成されたコポリマー溶液が形成される。
【0062】
オルガノゾルでの粒子の大きさは,液体インキのイメージ形成過程,乾燥過程及び転写過程に影響を及ぼす。好ましくは,オルガノゾルの一次粒子の大きさ(動的光散乱法によって決定される)は,0.05〜5.0μmであり,より好ましくは,0.15〜1μmであり,最も好ましくは0.20〜0.50μmである。
【0063】
上記オルガノゾルを利用した液体インキは,熱可塑性オルガノゾル樹脂に含まれている着色剤を含む。
【0064】
上記着色剤としては,当該技術分野で公知の着色剤であればいずれも有用であり,染料,ステイン,顔料などの物質を含む。
【0065】
ポリマー樹脂に導入する好ましい着色剤及び顔料は,普通キャリア液体に対して不溶性及び無反応性を有し,潜像静電気的イメージを可視化させるのに有用で効果的である。このような着色剤の非制限的な例として,フタロシアニンブルー(C.I.Pigment Blue 15:1,15:2,15:3及び15:4),モノアリリドイエロー(C.I.Pigment イエロー 1,3,65,73及び74),ジアリリドイエロー(C.I.Pigment イエロー 12,13,14,17及び83),アリルアミド(Hansa)イエロー(C.I.Pigment イエロー 10,97,105及び111),アゾレッド(C.I.Pigment Red 3,17,22,23,38,48:1,48:2,52:1,81及び179),キナクリドンマゼンタ(C.I.Pigment Red 122,202及び209),微分化されたカーボン(Cabot Monarch 120,Cabot Regal 300R,Cabot Regal 350R,Vulcan X72)などのブラック顔料などがある。
【0066】
トナー粒子で樹脂及び着色剤の最適重量比は1:1〜20:1であり,好ましくは3:1〜10:1であり,最も好ましくは5:1〜8:1である。キャリア流体での総分散物質の含量は一般に総液体現像液組成物を基準として0.5〜70重量%であり,好ましくは1〜25重量%であり,最も好ましくは2〜12重
量%である。
【0067】
着色剤顔料は,窒素含有ポリマー又はコポリマーを利用して表面処理すれば,電荷形成能力を改善させ,帯電変化を低減し得る。
【0068】
窒素含有ポリマー又はコポリマーとしては,N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート),N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート,N,N−ジブチルアミノエチル(メタ)アクリレート,N,N−ヒドロキシエチルアミノ(メタ)アクリレート,N−ベンジル−N−エチルアミノ(メタ)アクリレート,N,N−ジベンジルアミノエチル(メタ)アクリレート,N−オクチル,N,N−ジヘキシルアミノエチル(メタ)アクリレートなどの脂肪族アミノラジカルを有する(メタ)アクリレート系と,N−ビニールイミダゾール,N−ビニールインダゾール,N−ビニールテトラゾール,2−ビニールピリジン,4−ビニールピリジン,2−メチル−5−ビニールピリジン,2−ビニールキノリン,4−ビニールキノリン,2−ビニールピラジン,2−ビニールオキサゾール,2−ビニールベンゾオキサゾールなどの窒素含有ヘテロ環ビニールモノマーと,N−ビニールピロリドン,N−ビニールピぺリドン,N−ビニールオキサゾリドンなどのN−ビニール置換された環状のアミドモノマー;N−メチルアクリルアミド,N−オクチルアクリルアミド,N−フェニルメタクリルアミド,N−シクロヘキシルアクリルアミド,N−フェニルエチルアクリルアミド,N−p−メトキシ−フェニルアクリルアミド,アクリルアミド,N,N−ジメチルアクリルアミド,N,N−ジブチルアクリルアミド,N−メチル,N−フェニルアクリルアミド,ピぺリジンアクリレート,モルホリンアクリレートなどの(メタ)アクリレート;ジメチルアミノスチレン,ジエチルアミノスチレン,ジエチルアミノメチルスチレン,ジオクチルアミノスチレンなどの窒素ラジカルを含む芳香族置換されたエチレンモノマー;ビニール−N−エチル−N−フェニルアミノエチルエーテル,ビニール−N−ブチル−N−フェニルアミノエチルエーテル,トリエタノールアミンジビニールエーテル,ビニールジフェニルアミノエチルエーテル,ビニールピロリジルアミノエーテル,ビニール−ベータ−モルホリノエチルエーテル,N−ビニールヒドロキシエチルベンズアミド,m−アミノフェニルビニールエーテルなどの窒素含有ビニールエーテルモノマーからなる群から選択された窒素含有重合性有機化合物を挙げられる。
【0069】
上記ポリマーは窒素原子を含むポリマーで重合ユニットのモル基準として少なくとも1%,少なくとも2%,少なくとも5%,少なくとも8%,少なくとも10%又は少なくとも15%の窒素含有重合性有機化合物を含まなければならない。窒素原子はアミド(amide),アミド(amido),アミノ又はアミン基の一部であることが好ましく,ニトロ又はシアノ置換基の一部であることは好ましくない。
【0070】
着色剤顔料の表面処理は,当該技術分野で粒子の表面処理法として公知の一般的な方法によって実施できる。このような表面処理方法の非制限的な例として,溶液コーティング及び乾燥法,粉末コーティング法,顔料表面上に沈積させる方法,窒素含有ポリマー又はコポリマー存在下で顔料のミリング又は混練法,イオン浸透法及びフラッシュ処理法がある。
【0071】
溶液コーティング法は,窒素含有ポリマー又はコポリマーをカウリ−ブタノール数値が30以上,特に30〜150の極性溶媒に溶解することによって行われる。窒素含有ポリマー又はコポリマー用溶媒の例としては,テトラヒドロフラン,アセトン,メチルエチルケトン,アルコール,水,メタノールなどがある。それから着色剤顔料を付加し,高せん断混合,高せん断均質化,ボールミリング,磨碎器ミリング,高エネルギービード(サンド)ミリング,又は当該技術分野において分散液での粒子大きさの減少に有効である公知の他の手段によって分散される。ミリング時に分散液に機械的エネルギーを加えれば着色剤顔料凝集体をより小さな粒子大きさに粉砕できる。
【0072】
その後,オーブン,真空オーブン,蒸発,蒸留,スプレー乾燥器,マイクロウエーブオーブン,赤外線蒸発システムなどの当該技術分野における公知の乾燥法により着色剤顔料分散液から溶媒を除去することで処理された着色剤顔料粒子が形成される。
【0073】
顔料表面上に沈積させる方法は,窒素含有ポリマー又はコポリマーをカウリ−ブタノール数値が30以上,特に30〜150の極性溶媒で溶解させた後,着色剤顔料を付加し,これを高せん断混合,高せん断均質化,ボールミリング,磨碎器ミリング,高エネルギービード(サンド)ミリング又は当該技術分野において分散液での粒子大きさの減少に効果的である公知の他の手段によって分散される。それから,非溶媒を付加して着色剤顔料の表面に窒素含有ポリマー又はコポリマーの沈殿物をコーティングする。
【0074】
非溶媒は,窒素含有ポリマーが余り溶解されない液体であればいずれも使用できる。非溶媒は極性溶媒及び窒素含有ポリマー又はコポリマーによって選択され
る。
【0075】
フラッシュ処理法は,水溶性顔料分散液を各顔料粒子表面をカバーしている水が樹脂溶液に置換された状態の樹脂溶液と混練又は混合される。このフラッシュ処理された顔料試料は乾燥されたり又は分散液として使用可能である。本実施形態にかかる上記樹脂は窒素含有ポリマー又はコポリマーである。
【0076】
上記着色剤顔料の表面処理方法を参照して,本実施形態にかかる液体インキの代表的な2つの製造方法を調べれば次の通りである。
【0077】
第1の製造方法は,着色剤,特に顔料の表面を上記溶液コーティング法によっ
て処理した場合についてのものである。
【0078】
まず,少なくとも一つの窒素含有重合性モノマーから誘導されるユニットを含むポリマーを溶媒に溶解してポリマー溶液を形成する。次いで,着色剤顔料粒子を上記ポリマー溶液に分散して着色剤顔料分散液を形成する。
【0079】
その後,上記着色剤顔料分散液から少なくとも若干の溶媒を除去して処理された着色剤顔料粒子を形成し,このように表面処理された着色剤顔料粒子をキャリア液体含有オルガノゾルに分散させることによって本実施形態にかかる液体インキが完成される。
【0080】
第2の製造方法は,着色剤(特に顔料)の表面処理時に上記顔料表面に少なくとも一つの窒素含有重合性モノマーから誘導されるユニットを含むポリマーを沈積させる方法によって実施したものである。
【0081】
まず,少なくとも一つの窒素含有重合性モノマーから誘導されるユニットを含むポリマーを溶媒に溶解してポリマー溶液を形成し,着色剤顔料粒子を上記ポリマー溶液に分散して着色剤顔料分散液を形成する。
【0082】
上記過程によって形成された着色剤顔料分散液から処理された着色剤顔料粒子を沈殿させ,上記処理された着色剤粒子をキャリア液体含有オルガノゾルに分散させることによって,本実施形態にかかる液体インキが完成される。
【0083】
一方,電子写真液体トナーは電荷調節剤を液体インキに導入して作る。いわゆる“電荷ディレクタ”として知られている電荷調節剤は,トナー粒子に均一な電荷極性を提供する。
【0084】
電荷ディレクタは,電荷ディレクタとトナー粒子を化学的に反応させる方法,トナー粒子に電荷ディレクタを物理的に吸着させる方法又は安定化グループ,抗酸化性グループ,電荷改質グループなどの作用基にキレート化する方法,トナー粒子に溶解性,非溶解性又は乳化性グループを導入する方法などの様々な方法によってトナー粒子に導入される。好ましい方法は,作用基を利用してグラフト安定剤を作ることである。電荷ディレクタは,トナー粒子の所定極性の電荷を与える役割を果たし,当該技術分野での電荷ディレクタであればいずれも使用可能である。例えば,電荷ディレクタは,多価金属イオン及びカウンタイオンとして有機陰イオンより構成された金属塩の形態に導入できる。
【0085】
上記金属イオンとしては,Ba(II),Ca(II),Mn(II),Zn(II),Zr(IV),Cu(II),Al(III),Cr(III),Fe(II),Fe(III),Sb(III),Bi(III),Co(II),La(III),Pb(II),Mg(II),Mo(III),Ni(II),Ag(I),Sr(II),Sn(IV),V(V),Y(III),Ti(IV)などが適当であり,上記有機陰イオンとしては,脂肪族又は芳香族カルボン酸又はスルホン酸から誘導されるカルボキシレート又はスルホン酸塩,好ましくはステアリン酸,ベヘン酸,ネオデカン酸,ジイソプロピルサリシル酸,オクタン酸,アビエチン酸,ナフテン酸,ラウリン酸,タリン酸などの脂肪族脂肪酸がある。
【0086】
好ましい正電荷ディレクタとしては,本実施形態において参照として米国特許3,411,936号に記載された金属カルボキシレート(石鹸)があり,これは少なくとも炭素数6−7の脂肪酸のアルカリ土金属及び重金属塩,ナフテン酸含有環脂肪族族酸,より好ましくはジルコニウム及びアルミニウムの多価金属石鹸であり,最も好ましくはオクタノン酸のジルコニウム石鹸(Zirconium HEX−CEM,Mooney Chemicals社)である。
【0087】
トナー組成物に使用される好ましい電荷ディレクションレベルは,グラフト安定剤及びオルガノゾルの造成,オルガノゾルの分子量,オルガノゾルの粒子大きさ,グラフト安定剤のコア/シェル比率,トナー製造用顔料,オルガノゾルと顔料の比率を含む多くの因子によって異なる。また,好ましい電荷ディレクションレベルは,電子写真イメージ形成過程の本質,特に,現像ハードウェア及び感光性要素の設計によって異なる。しかし,当該技術分野の当業者であれば上記変数に基づいた電荷ディレクションのレベルを各々の用途において所望する結果を得られるように調節する。
【0088】
液体トナーの伝導度は,当該技術分野で電子写真イメージでのトナーの効率性測定基準で明確に確立されている。なお,有用な伝導度範囲は1.0×10−11〜10.0×10−11mho/cmである。
【0089】
液体トナーの伝導度が高いことは,トナー粒子上に電荷が不十分に群集されるとことを意味する。このことは,電流密度と現像時に蓄積されたトナーとの関係が余り密接でないということから理解される。
【0090】
一方,液体トナーの伝導度が低いことは,トナー粒子が帯電していないか,あるいは殆どないということを意味する。このことは,非常に低い現像速度を引き起こす。
【0091】
各粒子の帯電が十分に行われるように,電荷ディレクタ化合物を使用することは一般に公知である。近年においては,電荷ディレクタを使用する方法において,キャリア流体での液体の帯電種に位置した不要な電荷が数多く存在するという事実が明らかになった。このように不要な電荷は現像を非効率的,不安定的及び非一貫的にする。
【0092】
本実施形態においては,トナー粒子上に電荷を局部的に存在させ,かかる粒子から電荷が液体に移動することを実質的に防止し,他の不要な電荷成分が液体に存在しないようにする努めることによって上記問題点が実質的に大きく改善された。
【0093】
要求される特性の基準として,本研究者らは液体トナーで示されるキャリア液体の伝導度と全般的な液体トナーの伝導度(完全に構成されたトナー分散液)との比率を使用する。この比率は0.6未満,特に0.01〜0.6,好ましくは0.01〜0.4,そして最も好ましくは0.01〜0.3である。上記従来の他のトナーは0.95範囲でこれより大きい比率を有する。
【0094】
ゲル液体トナーの製造時に顔料の粒子大きさを縮小するのに様々な方法が使用される。好適な方法としては,高せん断均質化,ボールミリング,磨碎器ミリング,高エネルギービード(サンド)ミリング又は当該技術分野で公知の他の手段
を利用した方法が挙げられる。
【0095】
電子写真法で,静電気的イメージは一般に,(1)感光性要素を印加電圧で均一に帯電させる段階,(2)感光性要素の一部を放射供給源で露光及び帯電させて潜像イメージを形成する段階,(3)トナーを潜像イメージに加えて色相イメージを形成する段階及び,(4)色相イメージを1以上の段階を介して最終の受像体シート上に転写する段階を経ることによって感光性要素がコーティングされたシート,ドラム又はベルト上に形成される。他の用途では,色相イメージは加熱された圧力ローラ又は当該技術分野で公知の他の固定方法を利用して固定させることが好ましい。
【0096】
トナー粒子又は感光性要素のうち一つの静電気的電荷は正電荷又は負電荷であり,本実施形態における電子写真工程は,好ましくは正電荷で帯電された感光性要素上に電荷を分散させることによって行われる。
【0097】
さらに,正電荷で帯電されたトナーは,液体トナー投入現像技術を使用して正電荷が分散された領域に加わる。この現像過程は,感光性要素表面の近くに位置している現像電極によって形成された均一な電界によって行われる。バイアス電圧は,初期帯電表面電圧と露光表面電圧レベルとの中間大きさで電極に印加する。
【0098】
電圧は,要求される最大密度レベル及び蓄積されるバックグラウンドなしにハーフトーンドット用トーン再生スケールを得られるように調節する。
【0099】
液体トナーは,電極と感光性要素との間を流れる。帯電されたトナー粒子は電界で流動的であり,感光性要素の帯電領域に付着され,非帯電のイメージが形成されない領域には付着されない。感光性要素に残留する過量の液体トナーは,当該技術分野で公知の方法によって除去される。その後,感光性要素表面は乾燥させたり又は室温条件下で乾燥されるようにする。
【0100】
液体インキの品質は2つの変数によって評価する。
(1)インキの伝導度
(2)経時的なインキの安定性
【0101】
本実施形態にかかるインキは,低い電流ディレクタレベルで伝導度に優れ,着色剤顔料を変化させる時,これによる伝導度変化が少ない。特に本実施形態にかかるインキは,液体投入現像電子写真工程で反転二重層感光体と結合され使用される場合,高解像度及び高速マルチ−カラーイメージを形成する。
【0102】
感光性要素からイメージを受像する基板は,紙,コーティング紙,ポリマーフィルム及び初期の又はコーティングされたポリマーフィルムのように一般の受像体物質であればいずれも使用可能である。また,特別にコーティングされた,又は処理された金属又は金属で被覆された表面は,受像体として使用可能である。ポリマーフィルムは可塑化された及び配合されたポリビニールクロライド(PVC),アクリル酸系,ポリウレタン系,ポリエチレン/アクリル酸コポリマー及びポリビニールブチラルを含む。また,Scotchcal,Scotchlite,Panaflex(商品名)などの商業的に入手可能な複合物が基板製造時に有用である。
【0103】
帯電表面から形成されたイメージを最終的な受像体又は転写媒質に転写させる過程は,イメージを形成するために使用した分散粒子内に異型促進物質を導入して向上する。シリコン含有物質又はフッ素含有物質を粒子の外部(シェル)層に導入すればイメージの効果的な転写を促進させる。
【0104】
マルチカラーイメージ形成過程において,トナーは特別にその順序が制限されず,誘電性要素又は感光性要素の表面に加わる。しかし,着色的な理由によって転写時に反転が起こる点を勘案して,カラーの透明度及び強度によって特別な順序でイメージを加えることが好ましい。例えば直接的なイメージ形成過程又はダブル転写過程で好ましい順序はイエロー,マゼンタ,シアン及びブラックの順である。また,単一転写工程で好ましい順序は,ブラック,シアン,マゼンタ及びイエローの順である。イエローは,一般に他のトナーからの汚染を避けるためにまずイメージを形成し,ブラックは一般にブラックトナーが照射供給源のフィルタとして作用するので最後にイメージを形成する。
【0105】
液体インキを最も効率的に使用するための伝導度値は,50〜1200pico mho−cm−1の範囲である。本実施形態にかかる方法で製造された液体インキは,2.5%重量%の固体を含む分散液の場合,例えば100から500pico mho−cm−1である。
【0106】
転写イメージをオーバーコーティングする過程は,選択的にイメージを物理的損傷及び/又は化学線損傷を保護するために実施する。オーバーコーティング組成物は,当該技術分野で公知であり,一般に揮発性溶媒に溶解されたり又は浮遊されたポリマーフィルム形成用ポリマーを含む。紫外線光吸収剤は,選択的に上記コーティング組成物に付加され得る。また,イメージ保護層をイメージが形成された表面にラミネーションする方法は当該技術分野で公知のものであって,本実施形態においては,かかる方法が使用される。
【0107】
以下,本発明にかかる実施例を説明する。なお,本発明は,かかる実施例に限定されるものではない。
【0108】
【実施例】
化学略語及び化学的出処の用語解説
下記原料は,本実施例のポリマー製造方法に使用されたものである。
【0109】
本実施例で使用された触媒は,アゾビスイソブチロニトリル(AIBN,DuPont Chemical社から入手した商品名VAZO−64)及びジブチルチンジラウレート(Dibutyl Tin Dilaurate)(DBTDL,Aldrich Chemical Co.)である。モノマーは特別に言及されていない限り,Scientific Polymer Product,Inc.から入手可能である。
【0110】
本実施例のモノマーは下記略語で表示される。
【0111】
ジメチル−m−イソプロぺニルベンジルイソシアネート(TMI,CYTECInductries社);エチルアセテート(EA);2−エチルヘキシルメタクリレート(EHMA);2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA);及びメチルメタクリレート(MMA)
【0112】
分析テスト方法
下記テスト方法は,本実施形態でのポリマー及びインキの特性を評価するために使用される。
【0113】
グラフト安定剤,オルガノゾル及び液体トナーでの固体含量
グラフト安定剤溶液,オルガノゾル及びインキ分散液での固体含量は,精密分析秤(Mettler Instruments Inc.)付ハロゲンランプ乾燥オーブンを使用して重量分析を実施した。約2gの試料で試料ドライダウン法を使用して固体含量を各々測定した。
【0114】
グラフト安定剤分子量
グラフト安定剤の色々な特性は,分子量及び分子量多分散性を含む安定剤の性能に重要である。グラフト安定剤分子量は一般に重量平均分子量(Mw)で表示され,分子量多分散性は重量平均分子量と数平均分子量との比(Mw/Mn)で表示される。グラフト安定剤の分子量変数はゲル透過クロマトグラフィー(GPC)で決定されるが,このときキャリア溶媒としてはテトラヒドロフランを使用する。絶対MwはドーンDSP−F光散乱検出器(Dawn DSP−Flight scattering detector)(Wyatt Technology Corp.)で決定され,多分散性はオプチラブ(optilab)903示差屈折計検出器を利用してMn測定分とMw測定値の割合で評価した。
【0115】
液体トナー特性 液体トナーの特性を評価するためには,トナーの物理的及び化学的特性を測定し,LEPイメージ形成メカニズムでトナーを開発することによって得られるイメージ品質の直接的な評価が要求される。
【0116】
測定されたトナー特性は大きさ関連特性(粒子大きさ),帯電関連特性(バルク及びフリーフェーズ伝導度,動的移動度及びゼータポテンシャル)に大別できる。
【0117】
粒子大きさ
トナー粒子大きさの分布は,ホリバLA−900レーザ回折粒子大きさの分析器(Horiba LA−900 laser diffraction particle siz eanalyzer)(Horiba Instruments,Inc.)を使用して測定した。トナー試料は約1/500体積比で希釈され,測定前に150W及び20kHzで1分間超音波処理された。トナー粒子大きさはインキ粒子の基礎(一次)粒子大きさの指示者の役割を行うように数平均ベースで表現される。
【0118】
トナー伝導度
液体トナー伝導度(バルク伝導度,kb)はサイエンティフィカモデル627伝導度測定装置(Scientifica model 6277 conductivity meter)(Scientifica Instruments,Inc.)を使用して約18Hzで測定された。また,トナー粒子なしにフリー(分散剤)相伝導度(kf)も測定された。トナー粒子はジョアン(Jouan)MR1822遠心分離器(Winchester,VA)で6,000rpm(6,110相対遠心力),5℃で1〜2時間遠心分離させることによって液体環境から分離させた。
【0119】
浮遊液体は,用心深く移動させ,この液体の伝導度はサイエンティフィカモデル627伝導度測定装置を使用して測定した。バルクトナー伝導度に対するフリーフェーズ伝導度パーセントは100%(kf/kb)で測定された。
【0120】
粒子移動度
トナー粒子電気泳動移動度(動的移動度)は,マテックMBS−8000動電超音波振幅分析装置(Matec MBS−8000 Electrokinetics Sonic Amplitude Analyzer;Matec Applied Sciences,Inc.)を使用し測定した。微細電気移動に基づいた動電学測定とは異なり,MBS−8000分析装置は移動度値を得るためのトナー試料を希釈する必要がないという利点がある。したがって,印刷時に実際に好ましい固体濃度でトナー粒子の動的移動度を測定できる。
【0121】
MBS−8000分析装置は,高周波数(1.2MHz)交流(AC)電界での帯電粒子の反応を測定する。高周波数AC電界では,帯電トナー粒子と周囲の分散媒質(カウンタイオン含有)との間の相対的な移動によって印加電界の同じ周波数で超音波が生じる。1.2MHzでの超音波の振幅は圧電性石英変換器を利用して測定可能である。この動電超音波振幅(ESA)は粒子の低電界AC電気移動度に正比例する。さらに,粒子ゼータポテンシャルは上記装置によって動的移動度測定値及び公知のトナー粒子大きさ,分散剤液体粘度及び液体誘電定数から計算できる。
【0122】
オルガノゾル
コンデンサ及びデジタル温度調節器に連結された熱電対及び乾燥窒素供給源に連結された窒素注入口及びオーバヘッド機械的撹拌器が装着された3口の丸い底を有するフラスコ5000mlに,ノルパー12(商品名)(2561g),EHMA(849g),96%HEMA(26.8g)及びAIBN(8.13g)の混合物を付加した。
【0123】
上記混合物を機械的に撹拌しながら反応フラスコを乾燥窒素で2l/minの流速で30分間パージした。その後,中空グラス栓をコンデンサの開口部に挿入し,窒素流速を約0.5l/minに低下させた。次いで,反応混合物を70℃で16時間加熱し,反応時間によって生成物の転換率が定量的に進行した。
【0124】
上記混合物を90℃まで加熱し,その温度で1時間維持して残留AIBNを除去し70℃に調節した。その後,反応フラスコから窒素注入口を除去し,この混合物にDBTDL13.6g及びTMl41.1gを付加した。このとき,反応混合物は,磁気的な撹拌器を利用して撹拌しながら,TMlを5分にかけて少しずつ付加した。コンデンサの開口部に挿入されている中空グラス栓を除去し,ここに窒素注入口を連結して反応フラスコ内部を窒素ガスで約2l/minの流速で30分間パージした。中空グラス栓をコンデンサの開口部に再挿入し,窒素流速を約0.5l/minに低下させた。
【0125】
次いで,反応混合物を70℃で6時間反応させることにより,反応時間によって生成物の転換率が定量的に得られた。
【0126】
その後,上記反応混合物を室温で冷却させた。生成物はTMIランダム測鎖を有するEHMA−HEMAコポリマーであって,EHMA/HEMA−TMI(97/3−4.7%w/w)で表示する。
【0127】
上記コポリマーは8/1のコア/シェル比を有するオルガノゾルを備えるのに使用された。
【0128】
オーバヘッド機械的撹拌器,コンデンサ,デジタル温度計調節器に連結された熱電対及び乾燥窒素供給源に連結された窒素注入チューブが装着された5000mlの3首の丸底フラスコにノルパー12(商品名)(2943g),上記コポリマー(179.5g,固体含量:26.0%),MMA(93.3g),EA(280g)及びAIBN(6.3g)混合物を付加した。反応混合物を機械的に撹拌しながら前記フラスコを乾燥窒素で約2l/minの流速で30分間パージした。
【0129】
その後,窒素ガスの流速は,約0.5l/minの速度に調節した。
【0130】
反応混合物を撹拌しながら70℃に加熱し,かかる温度で16時間維持して重合させた。その後,反応混合物を室温で冷却した。
【0131】
次いで,約350gのヘプタンを冷却されたオルガノゾルに付加し,得られた混合物をドライアイス/アセトンコンデンサが装着された回転蒸発器を利用して残留モノマーを除去し,95℃で作動して真空を順次に約15mmHg程度に減圧し,凝縮液の収集速度を好適な水準に維持した。モノマーが除去されたオルガノゾルを室温で冷却して不透明な白い分散液を得た。
【0132】
このオルガノゾルは,コアTg(計算値)が約−1℃のEHMA/HEMA−TMI///MMA/EA(97/3−4.7//25/75%w/w)で表示される。
【0133】
DSC(示差走査熱量計)によるTg(測定値)は5.7℃であった。
【0134】
上記オルガノゾルでの固体含量は,上記ハロゲンドライ法を利用して測定し,測定の結果,固体含量は20.24%であった。
【0135】
液体トナー実施例
(比較例1)
オルガノゾル/電荷調節添加剤/ノルパープリミックス(商品名)はZrヘキセム(Hexcem)溶液(14.20g,6.15wt%,OMG Americas Inc.),ノルパー12(商品名)(951.8g)をオルガノゾルEHMA/HEMA−TMI///MMA/EA(1034.0g)に付加し,上記混合物を実験室用シェーカを利用して約30分間振動させた。ポッタスガラスビード(Potter’s Glass beads)390g,オルガノゾル/電荷調節剤/ノルパープリミックス294.9g及び未処理のモナーク120(lot485−732,Carbot社)で充填されたイガラシセル(lgarashi cell)0.5Lを処理された顔料の代わりに使用した。
【0136】
組成物を2000rpmで90分間ミリングして顔料1g当たり電荷調節剤(CCA)25mg含量のブラックインキを得た。
【0137】
ブラックインキの粒子大きさ及び伝導度は上記方法によって測定した。
【0138】
測定の結果,3wt%ブラックインキの伝導度は105pmho/cmであり,フリーフェーズ伝導度は,1.42pmho/cm(1.35%フリーフェーズ伝導度)であり,体積平均粒子大きさ(Horiba 910)は0.84μmであった。粒子大きさ分布は約1.20μmで最大値を有するモノモードを示した。このトナーを使用すれば,薄いバックグラウンド現像及び500V現像液バイアスで1.49の反射光学密度で満足できる印刷結果が得られる。
【0139】
(実施例1)
カーボンブラック顔料(20.0g,Monach 120,lot485−732,Carbot社)及び変性アルコール(60.0g)を400mlのポリエチレンビーカー入れた。
【0140】
上記混合物をポリトロン実験室用分散装置(Model #PT10/35,Kinematica社)を使用して約3分間均質化させて粘度性ペーストを得た。ポリ(2−ビニールピリジン−コースチレン)の変性アルコール溶液(20.0g,2.5wt%溶液,Mw=約220,000(ここで,重量平均分子量が好適なベースであるが,数平均分子量を使用する。スチレン含量:30%,Aldrich Chemical Company)をカーボンブラック分散液に付加した。
【0141】
均質化過程は低粘度ブラック分散液が得られるまで実施した。2.5wt%のポリ(2−ビニールピリジン−コ−スチレン)60.0gを分散液に付加し,均質化過程は,No.5にセットした状態で約10分間実施し続けた。
【0142】
顔料とポリマーの混合重量比は10:1であった。実験室用撹拌器を使用して撹拌しながらブラック分散液を脱イオン水2600gに徐々に注いだ。脱イオン水での顔料分散液をろ過紙(Whatman #54)を介してろ過し,約150gの脱イオン水で2回洗浄した。
【0143】
上記過程によって収集された顔料を50℃で20時間乾燥させ,その後,実験室用乳鉢及び乳棒を利用してポリ(2−ビニールピリジン−コ−スチレン)処理
されたモナーク120顔料を得た。
【0144】
オルガノゾル/電荷調節剤/ノルパープリミックス(商品名)はZrヘキセム(Hexcem)溶液(14.20g,6.15wt%,OMG Americas Inc.),ノルパー12(商品名)(951.8g)をオルガノゾルEHMA/HEMA−TMI///MMA/EA(1034.0g)に付加し,上記混合物を実験室用シェーカを利用して約30分間振動させた。
【0145】
0.5Lのイガラシセルにポッタスガラスビード390g,オルガノゾル/電荷調節剤/ノルパープリミックス(商品名)294.9g及びポリ(2−ビニールピリジン−コ−スチレン)処理されたモナーク120顔料5.65gを充填した。組成物を2000rpmで90分間ミリングして顔料1g当たり電荷調節剤(CCA)25mg含量のブラックインキを得た。
【0146】
ブラックインキの粒子大きさ及び伝導度は,上記方法によって測定した。
【0147】
測定の結果,3wt%ブラックインキの伝導度は185pmho/cmであり,フリーフェーズ伝導度は9.71pmho/cm(5.2%フリーフェーズ伝導度)であり,体積平均粒子大きさ(Horiba910)は2.56μmであった。粒子大きさの分布は,約1.25μm及び4μmで最大値を有するバイモード(bi−modal)(ショルダー,トナーの約30体積%)を示した。このトナーを用いれば,500V現像液バイアスで1.44の反射光学密度で満足できる印刷結果が得られる。
【0148】
上記実験結果から,ポリ(2−ビニールピリジン−コ−スチレン)で処理されたカーボンブラック顔料は,顔料の電荷形成能力を改善するのに効果的であって,伝導度が135pmho以上で,かつ顔料1g当たりCCA25mg含量のイ
ンキが得られる。
【0149】
(実施例2)
カーボンブラック顔料(20.0g,Monach120,lot485−732,Carbot社),変性アルコール(60.0g),ポリ(2−ビニールピリジン−コ−ブチルメタクリレート)(2.5wt%溶液約60g,ブチルメタクリレート含量:10%,Aldrich Chemical Company社)を400mlのポリエチレンビーカーに入れた。
【0150】
上記反応混合物をポリトロン実験室用分散装置(Model #PT10/35,Kinematica社)を使用して約3分間均質化させ,カーボンブラック分散液を得た。このカーボンブラック分散液にポリ(2−ビニールピリジン−コ−ブチルメタクリレート)の変性アルコール溶液(100.0g,2.5wt%の変性アルコール溶液)を入れた。
【0151】
上記混合物の均質化過程は,No.5にセットした状態で約10分間実施し続けた。顔料とポリマーの混合重量比は5:1である。
【0152】
次いで,反応混合物を実験室用撹拌器を使用して撹拌しながらブラック分散液を脱イオン水2200gに徐々に注いだ。脱イオン水での顔料分散液は,ろ過紙(Whatman #54)を介してろ過し,約150gの脱イオン水で2回洗浄した。
【0153】
上記過程によって収集された顔料を50℃で20時間乾燥し,その後,実験室用乳鉢及び乳棒を利用してポリ(2−ビニールピリジン−コ−ブチルメタクリレート)処理されたモナーク120顔料を得た。
【0154】
オルガノゾル/電荷調節剤/ノルパープリミックス(商品名)はZrヘキセム(Hexcem)溶液(14.20g,6.15wt%,OMG Americas Inc.),ノルパー12(商品名)(951.8g)をオルガノゾルEHMA/HEMA−TMI///MMA/EA(1034.0g)に付加し,上記混合物を実験室用シェーカを利用して約30分間振動させた。
【0155】
0.5Lのイガラシセルにポッタスガラスビード390g,オルガノゾル/電荷調節剤/ノルパープリミックス(商品名)294.9g及びポリ(2−ビニールピリジン−コ−ブチルメタクリレート)処理されたモナーク120顔料6.16gを充填した。
【0156】
組成物を2000rpmで90分間ミリングして顔料1g当たり電荷調節剤(CCA)25mg含量のブラックインキを得た。
【0157】
ブラックインキの粒子大きさ及び伝導度は上記方法によって測定した。
【0158】
測定の結果,3wt%ブラックインキの伝導度は233pmho/cmであり,フリーフェーズ伝導度は11.74pmho/cm(5.0%フリーフェーズ伝導度)であり,体積平均粒子大きさ(Horiba910)は11.0μmであった。粒子大きさの分布は約13μm(約85wt%)及び1.5μm(約15wt%)で最大値を有するバイモードを示した。
【0159】
上記実験結果から,ポリ(2−ビニールピリジン−コ−ブチルメタクリレート)で処理されたカーボンブラック顔料は,トナー粒子大きさの分布を高めるのに効果的であり,また,顔料の電荷形成能力を改善させるのに効果的であって,伝導度が135pmho以上で,かつ顔料1g当たりCCA25mg含量のインキを得られる。
【0160】
(実施例3) ポリ(1−ビニールピロリドン−コ−2−ジメチルアミノエチルメタクリレート)水溶液(19wt%水溶液10.0g,Mw=1,000,000,Aldrich Chemical Company社)を400mlのビーカーに入れ,沸騰している脱イオン水190gを付加して高温の希釈されたポリマー溶液を得た。この高温溶液をカーボンブラック顔料(20.0g,Monach120,lot485−732,Carbot社)に付加し,この混合物を磁気的な実験室用撹拌器を利用して10分間撹拌した。このように得られたスラリーをろ過紙(Whatman #5)を通過してろ過させて約100mlの体積に濃縮した。このとき,スラリーのろ過過程は非常に遅く進行された。また,ろ過紙に残っている塊は,ブラックチキソトロピーゲル状塊であった。
【0161】
その後,ろ過紙に残存する残留物を50℃に調節されたオーブンで7日間乾燥し,乳鉢及び乳棒を使用して手で粉末化した後,ポリ(1−ビニールピロリドン−2−ジメチルアミノエチルメタクリレート)処理されたカーボンブラック顔料を得た。
【0162】
オルガノゾル/電荷調節剤/ノルパープリミックス(商品名)は,Zrヘキセム(Hexcem)溶液(14.20g,6.15wt%,OMG Americas Inc.),商品名ノルパー12(951。8g)をオルガノゾルEHMA/HEMA−TMI///MMA/EA(1034.0g)に付加し,上記混合物を実験室用シェーカを利用して約30分間振動させた。0.5Lのイガラシセルにポッタスガラスビード390g,オルガノゾル/電荷調節剤/ノルパープリミックス(商品名)294.9g及びポリ(2−ビニールピリジン−コ−ブチルメタクリレート)処理されたモナーク120顔料5.14gを充填した。上記組成物を2000rpmで90分間ミリングして顔料1g当たり電荷調節剤(CCA)25mg含量のブラックインキを得た。
【0163】
ブラックインキの粒子大きさ及び伝導度は上記方法によって測定した。
【0164】
測定の結果,3wt%ブラックインキの伝導度は,167pmho/cmであり,フリーフェーズ伝導度は,7.11pmho/cm(4.3%フリーフェーズ伝導度)であり,体積平均粒子大きさ(Horiba910)は,5.291μmであった。粒子大きさの分布は約1.3μm(トナーの約40体積%)及び8.5μm(トナーの約60体積%)でバイモードを示した。このトナーを利用すれば,500Vの現像液バイアスで1.29の反射光学密度で満足できる印刷結果が得られる。
【0165】
上記実験結果から,ポリ(1−ビニールピロリジン−コ−2−ジメチルアミノエチルメタクリレート)で処理されたカーボンブラック顔料は顔料の電荷形成能力を改善させるのに効果的であって,導電率が135pmho以上で,かつ顔料1g当たり25mgCCA含量のインキを得ることができた。
【0166】
(実施例4)
カーボンブラック顔料(20.0g,Monarch120,lot485−732,Carbot社)をポリ(ビニールピロリドン−コ−ビニールアセテート)溶液(100.0g,PVP/VAE−335,変性アルコールでの0.67wt%溶液,ISP Technologies Inc.)に付加した。
【0167】
上記混合物をポリトロン実験室用分散装置で約10分間均質化させてカーボンブラック分散液を得た。このカーボンブラック分散液で顔料とポリマーの混合重量比は30:1であった。
【0168】
上記ブラック分散液をアルミニウムパンに入れ,これを80℃で約20時間乾燥させた後,実験室用乳鉢及び乳棒を利用して粉末化し,ポリ(ビニールピロリドン−コ−ビニールアセテート)処理されたモナーク120顔料を得た。
【0169】
オルガノゾル/電荷調節剤/ノルパープリミックス(商品名)はZrヘキセム溶液(14.20g,6.15wt%,OMG Americas Inc.),ノルパー12(商品名)(951.8g)をオルガノゾルEHMA/HEMA−TMI///MMA/EA(1034.0g)に付加し,これら混合物を実験室用シェーカを利用して約30分間振動させた。
【0170】
0.5Lのイガラシセルにポッタスガラスビード390g,オルガノゾル/電荷調節剤/ノルパープリミックス(商品名)294.9g及びポリ(ビニールピロリドン−コ−ビニールアセテート)処理されたモナーク120顔料5.31gを充填した。上記組成物を2000rpmで90分間ミリングしてポリ(ビニールピロリドン−コ−ビニールアセテート)のない,顔料1g当たり電荷調節剤(CCA)25mg含量のブラックインキを得た。
【0171】
ブラックインキの粒子大きさ及び伝導度は,上記方法によって測定した。
【0172】
測定の結果,3wt%ブラックインキの伝導度は,145pmho/cmであり,フリーフェーズ伝導度は6.77pmho/cm(4.7%フリーフェーズ伝導度)であり,体積平均粒子大きさ(Horiba910)は1.04μmであった。粒子大きさの分布はモノモードを示した。
【0173】
上記実験結果から,ポリ(ビニールピロリドン−コ−ビニールアセテート)で処理されたカーボンブラック顔料は顔料の電荷形成能力を改善させるのに効果的であって,伝導度が135pmho以上であり,顔料1g当たりCCA25mg含量のインキを得られた。本実施例から,伝導度を改善させるために処理されたカーボンブラック顔料を使用すれば,これは上記条件下でミリングする場合,未処理のブラック顔料に比べてトナー粒子大きさを増加させないということが認識された。
【0174】
(実施例5)
透明なガラス瓶にトルエン210g,スチレン(Aldrich Chemical Company)72.0g,ジメチルアミノエチルメタクリレート(Aldrich Chemical Company),28.0g,2,2’−アゾイソブチロニトリル(AIBN,Aldrich Chemical Company)1.35gを入れた。このように得られた溶液を窒素ガスで10分間パージし,70℃に調節された沸騰水槽(Launder−O−meter,Atlas Electric Products社)が装着されたタンブラ内に配置させた。
【0175】
上記混合物を16時間タンブラさせつつ70℃で反応させた後,タンブラから取り出して室温で冷却させた。次いで,反応混合物にスチレン72.0g,ジメチルアミノエチルメタクリレート28.0g,AIBN 1.35gをさらに付加した後,ここに窒素を再びパージした後,70℃で20時間タンブリングさせた。こうして得られたポリマーのトルエン溶液を約3500mlのヘプタンに注いで粘調度類似ペーストを有する不透明性粘性液体形態の沈殿物を得た。次いで,ヘプタンを沈殿ポリマーから移動させ,ポリマーを排気口を有するオーブンで2日間乾燥させた。
【0176】
乾燥されたガラス質ポリマーをトルエンに溶かした後,これら沈殿物形成過程を2回反復し,移動及び乾燥させてスチレン/ジメチルアミノエチルメタクリレートモル比(計算値)が8:2のポリ(スチレン−コ−ジメチルアミノエチルメタクリレート)ガラス質固体生成物を得た。
【0177】
その後,カーボンブラック顔料(20.0g,Monach120,lot485−732,Carbot社)を2.0wt%ポリ(スチレン−コ−ジメチルアミノエチルメタクリレート)のアセトン溶液100gに入れた。
【0178】
上記混合物をポリトロン実験室用分散装置を使用して約10分間均質化させブラック分散液を得た。このブラック分散液で顔料とポリマーの混合重量比は10:1であった。
【0179】
上記ブラック分散液を,実験室用撹拌器で撹拌している脱イオン水2,600gに徐々に注入した後,反応混合物を30分間撹拌し続けた。脱イオン水中の顔料分散液をろ過紙(Whatman#54)を介してろ過し,約150gの脱イオン水で2回洗浄した。
【0180】
上記過程によって収集された顔料を80℃で20時間乾燥させた後,実験室用乳鉢及び乳棒を使用して手で粉末化させ,ポリ(スチレン−コ−ジメチルアミノエチルメタクリレート)処理されたモナーク120顔料を得た。
【0181】
オルガノゾル/電荷調節剤/ノルパープリミックス(商品名)はZrヘキセム溶液(14.20g,6.15wt%,OMG Americas Inc.),ノルパー12(商品名)(951.8g)をオルガノゾルEHMA/HEMA−TMI///MMA/EA(1034.0g)に付加し,これら混合物を実験室用シェーカを利用して約30分間振動させた。
【0182】
0.5Lのイガラシセルにポッタスガラスビード390g,オルガノゾル/電荷調節剤/ノルパープリミックス(商品名)294.9g及びポリ(スチレン−コ−ジメチルアミノエチルメタクリレート)処理されたモナーク120顔料5.65gを充填した。上記組成物を2000rpmで90分間ミリングしてポリ(スチレン−コ−ジメチルアミノエチルメタクリレート)のない,顔料1g当たり電荷調節剤(CCA)25mg含量のブラックインキを得た。
【0183】
ブラックインキの粒子大きさ及び伝導度は上記方法によって測定した。
【0184】
測定の結果,3wt%ブラックインキの伝導度は,135pmho/cmであり,フリーフェーズ伝導度は,5.12pmho/cm(3.8%フリーフェーズ伝導度)であり,体積平均粒子大きさ(Horiba910)は0.86μmであった。粒子大きさの分布は,モノモードを示した。
【0185】
上記実験結果から,ポリ(スチレン−コ−ジメチルアミノエチルメタクリレート)で処理されたカーボンブラック顔料は顔料の電荷形成能力を改善させるのに効果的で,伝導度が135pmho以上であり,顔料1g当たりCCA25mg含量のインキを得られた。かかる実施例から,伝導度を改善させるために処理されたカーボンブラック顔料を使用すれば,上記条件下でミリングする場合に未処理のブラック顔料に比べてトナー粒子大きさを増加させない。
【0186】
以上,本発明に係る好適な実施の形態について説明したが,本発明はかかる構成に限定されない。当業者であれば,特許請求の範囲に記載された技術思想の範囲内において,各種の修正例および変更例を想定し得るものであり,それらの修正例および変更例についても本発明の技術範囲に包含されるものと了解される。
【0187】
【発明の効果】
少なくとも一つの窒素含有重合性モノマーから誘導されるユニットを含むポリマーで表面処理された着色剤を含むことによって,改善された電荷形成能力と減少した伝導度変動性及び改善された分散安定性を有する液体インキを得られる。
Claims (23)
- キャリア液体と,
オルガノゾルと,
脂肪族アミノラジカルを有するメタクリレート又はアクリレート,窒素含有ヘテロ環ビニールモノマー,N−ビニール置換された環状のアミドモノマー,(メタ)アクリルアミドモノマー,窒素ラジカル含有芳香族置換されたエチレンモノマー及び窒素含有ビニールエーテルモノマーからなる群より選択された少なくとも一つの窒素含有重合性モノマーから誘導されるユニットを含むポリマーで表面処理された着色剤と,
を含むことを特徴とする液体インキ。 - 前記着色剤は,表面のコーティング又は化学的改質方式によって表面処理された顔料である,ことを特徴とする請求項1に記載の液体インキ。
- 前記キャリア液体は,
脂肪族炭化水素,脂環族炭化水素,芳香族炭化水素,ハロゲン化された炭化水素溶媒,シリコンオイル類及びこれら混合物からなり,カウリ−ブタノール数値が30未満である,ことを特徴とする請求項1に記載の液体インキ。 - 前記液体インキは,さらに電荷ディレクタを含む,ことを特徴とする請求項1に記載の液体インキ。
- 前記電荷ディレクタは,多価金属イオン及びカウンタイオンである有機陰イオンより構成された金属塩であると共に, 前記多価金属イオンは,Ba(II),Ca(II),Mn(II),Zn(II),Zr(IV),Cu(II),Al(III),Cr(III),Fe(II),Fe(III),Sb(III),Bi(III),Co(II),La(III),Pb(II),Mg(II),Mo(III),Ni(II),Ag(I),Sr(II),Sn(IV),V(V),Y(III),Ti(IV)からなる群から選択された1以上であり,かつ,
前記有機陰イオンは,脂肪族カルボン酸及び芳香族カルボン酸のうちいずれか一つから誘導されるカルボキシレート又は脂肪族スルホン酸及び芳香族スルホン酸から選択された一つから誘導されるスルホン酸塩である,
ことを特徴とする請求項4に記載の液体インキ。 - 前記窒素は,アミド(amide),アミド(amido),アミノ及びアミングループからなる群から選択されたグループに存在する,ことを特徴とする請求項1に記載の液体インキ。
- 前記脂肪族アミノラジカルを有するメタクリレート又はアクリレートは,N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート),N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート,N,N−ジブチルアミノエチル(メタ)アクリレート,N,N−ヒドロキシエチルアミノ(メタ)アクリレート,N−ベンジル−N−エチルアミノ(メタ)アクリレート,N,N−ジベンジルアミノエチル(メタ)アクリレート及びN−オクチル,N,N−ジヘキシルアミノエチル(メタ)アクリレートからなる群から選択された1以上であり,
前記窒素含有ヘテロ環ビニールモノマーは,N−ビニールイミダゾール,N−ビニールインダゾール,N−ビニールテトラゾール,2−ビニールピリジン,4−ビニールピリジン,2−メチル−5−ビニールピリジン,2−ビニールキノリン,4−ビニールキノリン,2−ビニールピラジン,2−ビニールオキサゾール,2−ビニールベンゾオキサゾールからなる群から選択された1以上であり,
前記(メタ)アクリルアミドモノマーは,N−メチルアクリルアミド,N−オクチルアクリルアミド,N−フェニルメタアクリルアミド,N−シクロヘキシルアクリルアミド,N−フェニルエチルアクリルアミド,N−p−メトキシ−フェニルアクリルアミド,アクリルアミド,N,N−ジメチルアクリルアミド,N,N−ジブチルアクリルアミド,N−メチル,N−フェニルアクリルアミドからなる群から選択された1以上であり,
前記N−ビニール置換された環状のアミドモノマーは,N−ビニールピロリドン,N−ビニールピぺリドン,N−ビニールオキサゾリドンからなる群から選択された1以上であり,
前記窒素ラジカル含有芳香族置換されたエチレンモノマーは,ジメチルアミノスチレン,ジエチルアミノスチレン,ジエチルアミノメチルスチレン,ジオクチルアミノスチレンからなる群から選択された1以上であり,
前記窒素含有ビニールエーテルモノマーは,ビニール−N−エチル−N−フェニルアミノエチルエーテル,ビニール−N−ブチル−N−フェニルアミノエチルエーテル,トリエタノールアミンジビニールエーテル,ビニールジフェニルアミノエチルエーテル,ビニールピロリジルアミノエーテル,ビニール−β−モルホリノエチルエーテル,N−ビニールヒドロキシエチルベンズアミド,m−アミノフェニルビニールエーテルからなる群から選択された1以上である,
ことを特徴とする請求項7に記載の液体インキ。 - 前記ポリマーの重量平均分子量は,50,000から150,000ダルトンである,ことを特徴とする請求項1に記載の液体インキ。
- 前記着色剤は,カーボンブラック顔料である,ことを特徴とする請求項1に記載の液体インキ。
- (a−1)脂肪族アミノラジカルを有するメタクリレート又はアクリレート,窒素含有ヘテロ環ビニールモノマー,N−ビニール置換された環状のアミドモノマー,(メタ)アクリルアミドモノマー,窒素ラジカル含有芳香族置換されたエチレンモノマー及び窒素含有ビニールエーテルモノマーからなる群より選択された少なくとも一つの窒素含有重合性モノマーから誘導されるユニットを含むポリマーを溶媒に溶解してポリマー溶液を形成する段階と,
(b−1)着色剤粒子を前記ポリマー溶液に分散して着色剤分散液を形成する段階と,
(c−1)前記着色剤分散液から少なくとも若干の溶媒を除去して処理された着色剤粒子を形成する段階と,
(d−1)前記処理された着色剤をキャリア液体含有オルガノゾルに分散させる段階と,
を含むことを特徴とする液体インキの製造方法。 - 前記窒素含有重合性モノマーでの窒素原子は,アミド(amide),アミド(amido),アミノ及びアミングループからなる群から選択されたグループに存在する,
ことを特徴とする請求項11に記載の液体インキの製造方法。 - 前記脂肪族アミノラジカルを有するメタクリレート又はアクリレートは,N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート),N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート,N,N−ジブチルアミノエチル(メタ)アクリレート,N,N−ヒドロキシエチルアミノ(メタ)アクリレート,N−ベンジル−N−エチルアミノ(メタ)アクリレート,N,N−ジベンジルアミノエチル(メタ)アクリレート及びN−オクチル,N,N−ジヘキシルアミノエチル(メタ)アクリレートからなる群から選択された1以上であり,
前記窒素含有ヘテロ環ビニールモノマーは,N−ビニールイミダゾール,N−ビニールインダゾール,N−ビニールテトラゾール,2−ビニールピリジン,4−ビニールピリジン,2−メチル−5−ビニールピリジン,2−ビニールキノリン,4−ビニールキノリン,2−ビニールピラジン,2−ビニールオキサゾール,2−ビニールベンゾオキサゾールからなる群から選択された1以上であり,
前記(メタ)アクリルアミドモノマーは,N−メチルアクリルアミド,N−オクチルアクリルアミド,N−フェニルメタアクリルアミド,N−シクロヘキシルアクリルアミド,N−フェニルエチルアクリルアミド,N−p−メトキシ−フェニルアクリルアミド,アクリルアミド,N,N−ジメチルアクリルアミド,N,N−ジブチルアクリルアミド,N−メチル,N−フェニルアクリルアミドからなる群から選択された1以上であり,
前記N−ビニール置換された環状のアミドモノマーは,N−ビニールピロリドン,N−ビニールピぺリドン,N−ビニールオキサゾリドンからなる群から選択された1以上であり,
前記窒素ラジカル含有芳香族置換されたエチレンモノマーは,ジメチルアミノスチレン,ジエチルアミノスチレン,ジエチルアミノメチルスチレン,ジオクチルアミノスチレンからなる群から選択された1以上であり,及び
前記窒素含有ビニールエーテルモノマーは,ビニール−N−エチル−N−フェニルアミノエチルエーテル,ビニール−N−ブチル−N−フェニルアミノエチルエーテル,トリエタノールアミンジビニールエーテル,ビニールジフェニルアミノエチルエーテル,ビニールピロリジルアミノエーテル,ビニール−β−モルホリノエチルエーテル,N−ビニールヒドロキシエチルベンズアミド,m−アミノフェニルビニールエーテルからなる群から選択された1以上である,
ことを特徴とする請求項13に記載の液体インキの製造方法。 - 前記(b−1)段階で得られた分散液は,電荷ディレクタをさらに含む,ことを特徴とする請求項11に記載の液体インキの製造方法。
- 前記(a−1)段階での溶媒のカウリ−ブタノール数値が30以上である,ことを特徴とする請求項11に記載の液体インキの製造方法。
- 前記(d−1)段階でのキャリア液体のカウリ−ブタノール数値が30未満である,ことを特徴とする請求項11に記載の液体インキの製造方法。
- 前記着色剤は,カーボンブラック顔料である,ことを特徴とする請求項11に記載の液体インキの製造方法。
- (a−2)脂肪族アミノラジカルを有するメタクリレート又はアクリレート,窒素含有ヘテロ環ビニールモノマー,N−ビニール置換された環状のアミドモノマー,(メタ)アクリルアミドモノマー,窒素ラジカル含有芳香族置換されたエチレンモノマー及び窒素含有ビニールエーテルモノマーからなる群より選択された少なくとも一つの窒素含有重合性モノマーから誘導されるユニットを含むポリマーを溶媒に溶解してポリマー溶液を形成する段階と,
(b−2)着色剤粒子を前記ポリマー溶液に分散して着色剤分散液を形成する段階と,
(c−2)前記着色剤分散液から処理された着色剤粒子を沈積させる段階と,
(d−2)前記処理された着色剤粒子をキャリア液体含有オルガノゾルに分散させる段階と,
を含むことを特徴とする液体インキの製造方法。 - 前記窒素は,アミド(amide),アミド(amido),アミノ及びアミングループからなる群から選択されたグループに存在する,
ことを特徴とする請求項19に記載の液体インキの製造方法。 - 前記脂肪族アミノラジカルを有するメタクリレート又はアクリレートは,N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート),N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート,N,N−ジブチルアミノエチル(メタ)アクリレート,N,N−ヒドロキシエチルアミノ(メタ)アクリレート,N−ベンジル−N−エチルアミノ(メタ)アクリレート,N,N−ジベンジルアミノエチル(メタ)アクリレート及びN−オクチル,N,N−ジヘキシルアミノエチル(メタ)アクリレートからなる群から選択された1以上であり,
前記窒素含有ヘテロ環ビニールモノマーは,N−ビニールイミダゾール,N−ビニールインダゾール,N−ビニールテトラゾール,2−ビニールピリジン,4−ビニールピリジン,2−メチル−5−ビニールピリジン,2−ビニールキノリン,4−ビニールキノリン,2−ビニールピラジン,2−ビニールオキサゾール,2−ビニールベンゾオキサゾールからなる群から選択された1以上であり,
前記(メタ)アクリルアミドモノマーは,N−メチルアクリルアミド,N−オクチルアクリルアミド,N−フェニルメタアクリルアミド,N−シクロヘキシルアクリルアミド,N−フェニルエチルアクリルアミド,N−p−メトキシ−フェニルアクリルアミド,アクリルアミド,N,N−ジメチルアクリルアミド,N,N−ジブチルアクリルアミド,N−メチル,N−フェニルアクリルアミドからなる群から選択された1以上であり,
前記N−ビニール置換された環状のアミドモノマーは,N−ビニールピロリドン,N−ビニールピぺリドン,N−ビニールオキサゾリドンからなる群から選択された1以上であり,
前記窒素ラジカル含有芳香族置換されたエチレンモノマーは,ジメチルアミノスチレン,ジエチルアミノスチレン,ジエチルアミノメチルスチレン,ジオクチルアミノスチレンからなる群から選択された1以上であり,
前記窒素含有ビニールエーテルモノマーは,ビニール−N−エチル−N−フェニルアミノエチルエーテル,ビニール−N−ブチル−N−フェニルアミノエチルエーテル,トリエタノールアミンジビニールエーテル,ビニールジフェニルアミノエチルエーテル,ビニールピロリジルアミノエーテル,ビニール−β−モルホリノエチルエーテル,N−ビニールヒドロキシエチルベンズアミド,m−アミノフェニルビニールエーテルからなる群から選択された1以上である,
ことを特徴とする請求項21に記載の液体インキの製造方法。 - 前記(b−2)段階で得られた分散液は,電荷ディレクタをさらに含む,
ことを特徴とする請求項19に記載の液体インキの製造方法。 - 前記(a−2)段階での溶媒のカウリ−ブタノール数値が30以上である,ことを特徴とする請求項19に記載の液体インキの製造方法。
- 前記(d−2)段階でのキャリア液体のカウリ−ブタノール数値が30未満である,ことを特徴とする請求項19に記載の液体インキの製造方法。
- 前記着色剤がカーボンブラック顔料である,
ことを特徴とする請求項19に記載の液体インキの製造方法。
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