JP3608244B2 - 金属缶用水性コーティング剤 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、清涼飲料や加工食品などを包装するために使用する金属缶に好適に使用できる金属缶用水性コーディング剤に関するもので、特に水性コーティング剤の塗膜の表面潤滑性に関連し、内容物充填ライン、製缶加工工程などにおける搬送時において優れた耐傷つき性、搬送性を付与するものである。
【0002】
【従来の技術】
清涼飲料水または加工食品などを包装する金属缶の外面は、その材質の保護と美観の付与を目的として、金属板に直接あるいはアンダーコートを介して、たとえば、ホワイトコーティングを施し、ついで、文字や図柄等の印刷を行い、さらに、透明なオーバーコートを施すことが行われている。
このような金属缶のための金属用塗料には、高速塗装性やウェットインキ適性などが必要とされる。
また、塗装後、缶に成型される時の加工性に耐える可撓性や、成型あるいは缶搬送ラインとの摩擦によって生じる傷がつかない程度の塗膜硬度を必要とすると共に、食品などの内容物を充填した後は、缶内容物の殺菌のためのレトルト処理に耐えることのできる耐レトルト性などの諸性能を必要とされる。
【0003】
従来、このような金属缶用塗料は、各種合成樹脂溶液や着色剤、各種助剤などによって構成されているが、近年、環境問題から種々の水性塗料が検討されている。
特に、水性のオーバーコート用塗料では、塗膜の表面に潤滑性を付与するための潤滑剤をいかに効果的に使用するかが重要なこととされている。
すなわち、塗膜表面が潤滑性を有しない場合には、金属缶が製造される加工工程で塗膜表面が傷が付いたり、内容物を詰めた缶が充填ラインを流れる時、缶同士あるいは缶とラインガイドとの接触摩擦などによって缶がつまり、充填ラインが渋滞するようなことがある。
【0004】
かゝる問題を解決するため、塗膜に潤滑性を付与する方法の一つとして、塗料中にカルナバ、ポリエチレンなどのワックス、または、シリコーンオイルなどを潤滑剤として添加することが行われている。
しかしながら、上記のカルナバ、ポリエチレンなどのワックス、または、シリコーンオイルなどの潤滑剤は、レトルト処理等の殺菌工程において塗膜表面より離脱してしまい、潤滑性が損なわれ、レトルト処理後の缶の輸送時に隣接する缶同士の接触により表面に傷がつきやすいという問題があった。
【0005】
この発明はかゝる現状に鑑み、内容物充填ライン、製缶加工工程などにおける搬送時において優れた耐傷つき性、搬送性を付与することのできる金属缶用水性コーティング剤を提供せんとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するため、この発明の金属缶用水性コーティング剤は、(A)アミノ樹脂を硬化剤とする水性塗料用樹脂、(B)アミノ樹脂、および(C)水性シリコーン系グラフト共重合体の配合物からなることを特徴とするものである。
【0007】
この発明において使用するアミノ樹脂を硬化剤とする水性塗料用樹脂(A)は、従来から金属缶用に使用されているか、または、提案されている水性塗料用樹脂であって、具体的には、水性アクリル樹脂、水性ポリエステル樹脂、水性エポキシ樹脂またはそれらの混合体などの水性塗料用樹脂などが挙げられる。
【0008】
前記水性アクリル樹脂は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル単位を主成分とする共重合体であって、通常それらの単量体と、水性化のために必要な(メタ)アクリル酸、イタコン酸または無水マレイン酸などの不飽和カルボン酸、アミノ樹脂による硬化のために必要な(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルなどの水酸基含有単量体および必要に応じてスチレン、ビニルトルエンまたは(メタ)アクリルアミドなどとを共重合して得られる重合体を塩基で中和したものが使用される。
【0009】
前記水性ポリエステル樹脂としては、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール、グリセリンおよびトリメチロールプロパンなどの2価または3価以上のポリオールと、アジピン酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸およびトリメリット酸などの2価または3価以上の多価カルボン酸を縮合させて得られるポリエステルを塩基で中和した水性ポリエステル樹脂などがある。
【0010】
前記の水性エポキシ樹脂としては、ビスフェノールAグリシジルエーテル型のエポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂やそれらのエポキシ樹脂中のエポキシ基の一部を(メタ)アクリル酸または油脂肪酸などでエステル化したエポキシエステル樹脂などが挙げられる。
さらに、上記エポキシ樹脂またはエポキシエステル樹脂に、アミンを付加させたアミン変性エポキシ樹脂も使用できる。
【0011】
アミノ樹脂(B)は水性塗料樹脂の硬化剤として用いられるものであり、具体的なものとしては、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂およびこれらの変性樹脂、たとえば、アルキルエーテル化メラミン、アルキルエーテル化尿素樹脂、アルキルエーテル化ベンゾグアナミンなどが挙げられる。好ましくは、メチルエーテル化メラミン、ブチルエーテル化メラミン、メチルエーテル化ベンゾグアナミンおよびエチルエーテル化ベンゾグアナミンである。
このアミノ樹脂と前記水性塗料用樹脂との配合割合は、水性塗料用樹脂100重量部(以下「部」という。)当たりアミノ樹脂が10〜80部程度である。
【0012】
この発明においては、上記アミノ樹脂を硬化剤とする水性塗料用樹脂(A)、アミノ樹脂(B)、および後記する水性シリコーン系グラフト共重合体()を配合して、金属缶用水性コーティング剤とする
上記水性塗料用樹脂(A)、アミノ樹脂(B)、および水性シリコーン系グラフト共重合体(C)の好ましい配合割合は、水性塗料用樹脂(A)とアミノ樹脂(B)、の総和100部当たり水性シリコーン系グラフト共重合体()0.1〜200部である。
さらに、好ましくは水性シリコーン系グラフト共重合体()1〜100部である。この水性シリコーン系グラフト共重合体()の配合量が0.1部未満であると潤滑効果が充分に発現し難く、一方、200部を超えると、缶外面に必要な硬度および可撓性の性能の両立が難しくなる。
【0013】
この発明における水性シリコーン系グラフト共重合体()は、シリコーンマクロモノマーと、他の共重合性単量体を共重合し、得られたグラフト共重合体を水性化して得られるものであり、以下、水性化以前の共重合体をシリコーン系共重合体( )という。
【0014】
シリコーンマクロモノマーとしては、シリコーンの末端に(メタ)アクリロイル基を有する数平均分子量が1,000〜50,000のものが好ましく、かゝるシリコーンマクロモノマーは以下に示す方法などにより合成できる。
【0015】
すなわち、アニオン重合法を利用した製造方法としては、リチウムトリアルキルシラノレートなどの重合開始剤を使用し、環状トリシロキサンまたは環状テトラシロキサンなどを重合してシリコーンリビングポリマーを得、これとγ−メタクリロイルオキシプロピルモノクロロジメチルシランなどを反応させる製造方法(たとえば、特開昭59−78236号公報)などがある。
また、縮合反応を利用した製造方法としては、特開昭58−167606号公報および特開昭60−123518号公報に開示されている、末端にシラノール基を有するシリコーンとγ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシランなどとの縮合反応によるマクロモノマーの製造方法が挙げられる
【0016】
水性シリコーン系グラフト共重合体()におけるシリコーンマクロモノマー単位の好ましい含有量は、該水性シリコーン系グラフト共重合体()を構成する全単位の合計量を基準にして、0.5〜60重量%である。
シリコーンマクロモノマー単位の量が0.5重量%未満であると潤滑性が発現し難く、一方、60重量%を超えると重合時あるいは得られた水性シリコーン系グラフト共重合体()の貯蔵時に相分離し易い。
【0017】
上記シリコーンマクロモノマーと共重合させる単量体は、シリコーン系共重合体( )の水性化のためのα,β−エチレン性不飽和カルボン酸と、他の共重合性単量体とから構成されるもので、前記α,β−エチレン性不飽和カルボン酸としては、具体的には、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸およびシトラコン酸などを挙げることができる。
【0018】
前記のα,β−エチレン性不飽和カルボン酸の使用量は、シリコーン系共重合体( )の酸価30〜260mgKOH/g樹脂とする量である
重合に供する単量体およびマクロモノマーの合計量を基準とする重量%で表すと、用いる不飽和カルボン酸の種類によって異なるが、通常3〜40重量%程度である。
このシリコーン系共重合体( )の酸価が30mgKOH/g樹脂未満の場合は、塩基で中和してもシリコーン系共重合体( )を水性化できず、一方、260mgKOH/g樹脂を超えると耐水性に劣る。
【0019】
その他の共重合単量体としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸tert−ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸ベヘニル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸ポリアルキレングリコール、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸パーフルオロアルキルなどの(メタ)アクリル酸エステル、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレンなどの芳香族ビニル化合物、(メタ)アクリロニトリル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、塩化ビニル、フッ化ビニル、塩化ビニリデンおよびフッ化ビニリデンなどが挙げられ、これらは単独または二種以上併用して使用することができる。
上記単量体の好ましい使用量は、10〜96.5重量%である。
【0020】
上記マクロモノマーおよび単量体の重合方法としては、ラジカル重合開始剤を用いる方法が重合操作の容易さ、生成するシリコーン系共重合体( )の分子量の調節の容易さの点で好ましく、加えて有機溶媒を用いる溶液重合法によることがより好ましい。
【0021】
前記の溶液重合法で使用する有機溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチルなどの酢酸エステル系溶剤、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系溶剤、シクロヘキサン、ヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素系溶剤、メタノール、エタノール、イソプロパノール、メチルセロソルブおよびエチルセロソルブなどが挙げられる。
【0022】
また、ラジカル重合開始剤としては、過硫酸アンモニウム、過酸化水素などの無機系ラジカル重合開始剤ならびに、2,2−ビス(tert−ブチルパーオキシ)オクタン、クメンヒドロパーオキサイド、tert−ブチルクミルパーオキサイド、過酸化ベンゾイル、2,2’−アゾビスイソブチロニトリルなどの有機系ラジカル重合開始剤を挙げることができる。
【0023】
得られるシリコーン系共重合体( )の分子量の調整のために、メルカプト酢酸、メルカプトプロピオン酸、2−プロパンチオール、2−メルカプトエタノール、エチルメルカプトアセテート、チオフェノールおよびドデシルメルカプタンなどの連鎖移動剤を重合系に適量添加してもよい。
重合温度としては、一般に50〜150℃程度が好ましく、重合時間は3〜100時間が適当である。
【0024】
上記の重合によって得られるカルボキシル基を含有するシリコーン系共重合体( )の有機溶剤溶液に塩基を添加して、カルボキシル基の一部ないし全部を中和して水性シリコーン系グラフト共重合体()を得る。
塩基としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属塩基、アンモニア、トリエチルアミン、ジメチルエタノールアミンなどのアミン化合物が挙げられ、これらの1種または2種以上の混合物で使用することができる。
【0025】
この発明の金属缶用水性コーティング剤には、上記アミノ樹脂を硬化剤とする水性塗料用樹脂(A)、アミノ樹脂および水性シリコーン系グラフト共重合体()で構成する以外に各種塗料用添加剤を配合してもよく、添加剤の一例としては、エチレングリコールモノブチルエーテルなどの成膜助剤を挙げることができる。
【0026】
【作用】
この発明の金属缶用水性コーティング剤は、これを金属缶の表面に塗布することによって、内容物充填ラインや製缶加工工程などにおける搬送に際して生じ易い金属缶表面の傷つきや、缶同士の接触摩擦などによるラインの渋滞などを回避することができる。
【0027】
以下、参考例および実施例を挙げてこの発明の缶用水性コーティング剤をより具体的に説明する。
参考例1(水性シリコーン系グラフト共重合体溶液C−1の合成
攪拌機、還流冷却器、滴下ロート、窒素導入管および温度計を取り付けたフラスコに、末端にメタクリロイル基を持つシリコーンマクロモノマー(東亞合成株式会社製マクロモノマー;AK−32)10部、メタクリル酸メチル25部、アクリル酸ブチル40部、スチレン10部、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル10部、アクリル酸5部、ドデシルメルカプタン1.0部、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル1.0部、イソプロパノール50部、ブチルセロソルブ50部を仕込み、窒素にてバブリングしながら温度80℃で4時間加熱したのち、さらに2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.5部を投入し、同温度で4時間加熱し、酸価が40mgKOH/g樹脂のシリコーン系共重合体( )を合成した。
得られた反応液に、ジメチルエタノールアミンの3%水溶液100を徐々に撹拌しながら加えた後、減圧下温度50℃でイソプロパノールを留去し、pH7.5の水性シリコーン系グラフト共重合体溶液−1を得た。
【0028】
参考例2(水性シリコーン系グラフト共重合体溶液C−2の合成)
参考例1と同様の装置を用いて、シリコーン系マクロモノマーとしてチッソ株式会社製FM0725を15部、アクリル酸2−エチルヘキシル35部、スチレン30部、メタクリル酸15部、N−メチロールアクリルアミド5部、メルカプト酢酸1.0部、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル1.0部、イソプロパノール50部、ブチルセロソルブ50部を仕込み、窒素にてバブリングしながら温度80℃で4時間加熱したのち、さらに2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.5部を投入し、同温度で4時間加熱し、酸価が100mgKOH/g樹脂のシリコーン系共重合体( )を合成した。
得られた反応液に、トリエチルアミン1.7%水溶液100を徐々に撹拌しながら加えた後、減圧下温度50℃でイソプロパノールを留去し、pH7.7の透明な水性シリコーン系グラフト共重合体溶液−2を得た。
【0029】
参考例3(水性アクリル樹脂溶液A−1の合成)
参考例1と同様の装置を用いて、メタクリル酸メチル10部、アクリル酸エチル10部、アクリル酸ブチル40部、スチレン20部、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル10部、アクリル酸10部、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル1.0部、イソプロパノール50部、ブチルセロソルブ50部を仕込み、窒素にてバブリングしながら温度80℃で4時間加熱後、さらに2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.5部を投入し、同温度で4時間加熱し、酸価が80mgKOH/g樹脂の共重合体溶液を合成した。
得られた共重合体溶液に、ジメチルエタノールアミンの6%水溶液100を徐々に撹拌しながら加えた後、減圧下温度50℃でイソプロパノールを留去し、pH7.8の水性アクリル樹脂溶液A−1を得た。
【0030】
参考例4(水性ポリエステル樹脂溶液A−2の合成)
攪拌機、還流冷却器、滴下ロートおよび温度計を取り付けたフラスコに、ネオペンチルグリコール49部、アジピン酸6部、無水フタル酸21部、無水トリメリット酸24部を仕込み、温度140℃〜220℃で3時間かけてエステル化反応を行った。酸価が50mgKOH/g樹脂となったところで、温度を80℃に冷却し、ブチルセロソルブ50部を添加し、溶解した後、ジメチルエタノールアミン7部と水100部を加えて水性ポリエステル樹脂溶液A−2を得た。
【0031】
実施例1および2
前記参考例1および2で得られた水性シリコーン系グラフト共重合体溶液−1および−2と、参考例3および4で得られた水性アクリル樹脂溶液A−1および水性ポリエステル樹脂溶液A−2と、アミノ樹脂を、表1の割合で配合して金属缶用水性コーティング剤を製造した。
なお、アミノ樹脂としては、各例ともジメチルイミノ型ベンゾグアナミン樹脂マイコート106(三井サイテック株式会社製)を使用した。
【0032】
【表1】
Figure 0003608244
【0033】
上記金属缶用水性コーティング剤を水およびブチルセロソルブで溶剤量15重量%、固形分30重量%に希釈した。
この希釈した金属缶用水性コーティング剤をアルミ板上にバーコーターで膜厚5〜6μmとなるように塗布し、温度200℃で10分間加熱硬化させた。
【0034】
得られた硬化塗膜、並びにプレッシャークッカー装置による加圧スチール処理(温度130℃のスチーム中に30分間放置)後の塗膜について、各種物性を評価した結果は表2の通りである。
なお、表2における各種評価方法は下記の通りである。
・耐衝撃性:デュポン式衝撃試験(撃芯1/2インチ、荷重500g)
・密着性 :碁盤目テープ法に準じた方法(テープ剥離後の塗膜残存率で評価)
・硬 度 :鉛筆引っかき試験の試験方法。
・傷付き性:塗面同士を接触させ、5kgの荷重をかけて塗面同士を擦り合わせた時の塗膜の傷付きの程度を評価した。
評価基準は、
◎ 傷つかない
○ 僅かに傷がつく
△ 傷がつく
× 塗膜が剥がれる
とした。
・潤滑性 :新東科学株式会社製表面性測定装置を用い、荷重50g、移動速度1000mm/minにおけるステンレス球の動摩擦係数により評価した。
【0035】
【表2】
Figure 0003608244
【0036】
【発明の効果】
この発明の金属缶用水性コーティング剤は、アミノ樹脂を硬化剤とする水性塗料用樹脂(A)、アミノ樹脂(B)、および水性シリコーン系グラフト共重合体()からなるので、これを金属缶に塗布した場合、特にレトルト処理後の潤滑性および耐傷付き性に優れ、内容物充填ラインや製缶加工工程などにおける搬送時における金属缶表面の傷つきを低減させ、缶同士の接触摩擦などが生ずるおそれが少ないので搬送性の向上などに優れた効果を発揮する。

Claims (1)

  1. 下記成分の配合物からなることを特徴とする金属缶用水性コーティング剤。
    (A)アミノ樹脂を硬化剤とする水性塗料用樹
    (B)アミノ樹脂
    (C)酸価30〜260mg/g樹脂のシリコーン系グラフト共重合体を塩基で中和してなる水性シリコーン系グラフト共重合
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