JP3608189B2 - 棚装置におけるエンドパネル取付け装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、棚装置にエンドパネルを簡単に、かつ棚装置の外側面から突出しないようにして取付けることができるようにした、棚装置におけるエンドパネル取付け装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の棚装置の側面へのエンドパネルの取付構造としては、棚装置の外側面に、頭部に鍔を有するねじや金具等の吊り下げ具を突設し、この吊り下げ具に、エンドパネルに形成された溝を係合させて、エンドパネルを棚装置に単に引っ掛けるようにしたものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、エンドパネルが、棚装置の支柱の外側面に重ねて設けられるため、複数の棚装置を横方向に密着させて並べることができない。
また、棚装置を横方向に密着させて並べられないので、棚装置の転倒を防止するため、棚装置同士を互いに連結具で連結する場合、連結具が取付けにくくなってしまう。
さらに、この取付構造では、作業員がエンドパネルを持ち上げて、吊り下げ具の取付け位置がどのへんであるか、ある程度の目安をつけて、吊り下げ具の位置を探りながら溝を吊り下げ具に係合させなければならないため、エンドパネルが大きくて重い場合、吊り下げ具に溝を係合させるのが難しいという問題がある。
【0004】
本発明は、上記の問題点に鑑み、エンドパネルが棚装置の側面から突出しないようにするとともに、エンドパネルを簡単に取付けることができるようにした、エンドパネル取付け装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明によると、上記課題は、次のようにして解決される。
(1) 四隅に支柱を配した棚装置の前後1対の支柱の対向面に、前後1対のパネル支持具を互いに向き合わせて設け、このパネル支持具に突設した係合爪に、前記支柱の対向面同士の間隔とほぼ同幅のエンドパネルの裏側に設けた係合孔を係合して、前記エンドパネルを前記開口部に、エンドパネルの表面が前記支柱の外側面と同一面をなすようにして取付ける。
【0006】
(2) 上記(1)項において、パネル支持具が、前後1対の支柱の対向面の上下に設けられるとともに、前記エンドパネルにおけるパネル支持具と整合する位置に、前記係合孔が設けられている。
【0007】
() 上記(1)または ( ) において、エンドパネルが、基板の縁から基板の裏面側に延出するとともに、裏面の中央部側に向けて折曲された縁片を有する。
【0008】
() 上記( )項において、縁片に、係合孔を穿設してある。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図1〜図5に基づいて説明する。
棚装置(1)は、図1に示すように、4本の支柱(2)を、前後方向を向く横杆(3)と棚板(4)と天板(5)とにより連結したものであり、全体として直方体をなしている。
支柱(2)は、図2に示すように、多角形の角筒状に形成されたものであり、前後の支柱(2)の対向面(2a)における左右方向の中央部には、上下方向を向く溝(6)が形成されている。
【0010】
図2に拡大して示すように、溝(6)の上下端部にはパネル支持具(7)の基片(7a)が挿入され、支柱(2)にパネル支持具(7)がボルト(8)によって固着されている。パネル支持具(7) 下方に傾かないように、基片(7a)の外端面は支柱(2)の内面(2b)に当接させられている。
【0011】
パネル支持具(7)は、後述するエンドパネル(9)を支持する金具であり、棚装置(1)の片側に都合4つ設けられ支柱(2)の外方に突出する基片(7a)の内端部の上下端部には、エンドパネル(9)に設けられた後述する係合孔(13)(14)(15)(16)に係合する上向係合爪(10)と下向係合爪(11)とが突設されている。
上向係合爪(10)はL字状に形成されており、下向係合爪(11)は下向きのL字状に形成されている。
【0012】
エンドパネル(9)は前後の支柱(2)(2)の対向面同士の間隔とほぼ同幅のものであり、図3に示すように、側面視縦長の方形をなす基板(9a)の縁に、裏面側に延出した後、裏面の中央部側に向けて基板と平行に延出する縁片(12)を形成したものである。縁片(12)の四隅近くには、係合孔(13)(14),(15)(16)が設けられている。
【0013】
縁片(12)の下端部に形成された係合孔(16)はエンドパネルを取付けやすくするため、他の係合孔(13)(14)(15)よりも上下方向に長く形成されている。
なお、エンドパネルは、樹脂成形品であってもよい。
【0014】
次に、図4に基づいてエンドパネル(9)の取付け要領を説明する。
先ず、図4(I)に示すように、前後の支柱(2)の間に、エンドパネル(9)を、その上部を棚装置(1)の内部側に傾けて挿入し、係合孔(13)を上部のパネル支持具(7)の上向係合爪(10)に嵌合する。
【0015】
次いで、図4(II)に示すように、係合孔(14)を上部のパネル支持具(7)の下向係合爪(11)に嵌合し、エンドパネル(9)の自重を利用してエンドパネル(9)を下方に下げ、係合孔(13)の上縁を、上部のパネル支持具(7)の上向係合爪(10)の水平な支持部(10a)に当接させるとともに、係合孔(14)の上縁を、上部のパネル支持具(7)の下向係合爪(11)の水平な支持部(11a)に当接させ、エンドパネル(9)を棚装置(1)に吊り下げた状態にする。
この時、下部のパネル支持具(7)の上向係合爪(10)の起立部(10b)には、縁片(12)が当接している。
【0016】
図4(III)に示すように、エンドパネル(9)を持ち上げ、図4(IV)に示すように、上部のパネル支持具(7)の係合爪(10)(11)の下面に、係合孔(13)と係合孔(14)の下縁を当接させると、エンドパネル(9)の上昇が規制され、これと同時にエンドパネル(9)の下半部を下部のパネル支持具(7)側に押し付けると、係合孔(15)(16)に下部のパネル支持金具(7)の係合爪(10)(11)が嵌合し、エンドパネル(9)は、パネル支持具(7)に密着する。
【0017】
最後に、再度、エンドパネル(9)の自重を利用して、エンドパネル(9)を下げると、図4(V)に示すように、各係合孔(13)(14)(15)(16)の上縁が、各上向係合爪(10)(10)及び下向係合爪(11)(11)の支持部(10a)(11a)に当接し、エンドパネル(9)は、前後の支柱(2)間に吊り下げ状態に取付けられる。
【0018】
図4(V)に示すように、エンドパネル(9)の厚は、支柱(2)の外側面(2c)と基片(7a)の外側面との間の距離よ小さく設定されている。このため、エンドパネル(9)は、図5に示すように、前後に配列された支柱(2)の対向面(2a)間の領域内に収容されて、基板(9a)の表面が支柱(2)の外側面(2c)とほぼ同一面になり、棚装置(1)から突出するようなことがない。
【0019】
人が棚装置(11)にぶつかったときや、地震によって振動を受けて、エンドパネル(9)が上方に移動し、図4(IV)に示すように、上向係合爪(10)(10)と係合孔(13)(15)とが等高となって、上向係合爪(10)(10)から係合孔(13)(15)が抜け出すおそれがある。
しかし、図4(IV)に示すように、上部係合爪(10)の起立部(10b)の上端から下部係合爪(11)の垂下部(11b)の下端(11b)までの距離(L1)を、係合孔(13)の上端から係合孔(14)の下縁までの距離(L2)より大きくしてあるので、垂下部(11b)により係合孔(14)の抜け止めがなされ、エンドパネル(9)が棚装置(1)から脱落することはない。
【0020】
【発明の効果】
請求項1の発明によると、エンドパネルを、前後1対の支柱の対向面同士の間隔とほぼ同幅として、エンドパネルを支柱の対向面間内に取付けてあるので、エンドパネルの係合孔をパネル支持具の係合孔に係合させるとき、エンドパネルの幅方向の位置決めを支柱を利用して行なうことができ、係合孔をパネル支持具に1人で簡単に係合させることができる。
また、エンドパネルの表面を棚装置の外側面と同一面にすることができるので、棚装置同士を密着させて横に並べることができる。
さらに、棚装置同士を密着させて横に並べることができるので、棚装置同士を連結して棚の転倒を防止する連結具を容易に取付けることができる。
しかも、係合孔をエンドパネルの裏側に設けてあるから、係合孔とパネル支持具とが表面から見えることがなく、棚装置の外観を損なうことがない。
【0021】
請求項2の発明によると、前後1対のパネル支持具が、前後1対の支柱の対向面の上下に設けられているため、地震や人がぶつかったときの振動によって、エンドパネルが落下しにくくなる。
【0022】
請求項3の発明によると、エンドパネルが、基板の縁を屈曲して形成された縁片を有しているため、エンドパネルを軽量としたまま補強することができる。特に、作業員1人でエンドパネルを取付けることが多い状況下において、エンドパネルを軽量にすると、棚装置に組み込みやすくなる。
【0023】
請求項4の発明によると、係合孔が縁片に穿設されているから、パネル支持具の係合爪の挿入空間を広く確保することができ、係合爪をエンドパネルに確実に係合させて、エンドパネルの外れを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の分解斜視図である。
【図2】パネル支持具と、パネル支持具が取付けられる支柱の斜視図である。
【図3】エンドパネルの一部分を切り欠いた斜視図である。
【図4】エンドパネルの取付け順序を示す図であり、エンドパネルの厚み方向断面図である。
【図5】エンドパネルが取付けられた棚装置の部分斜視図である。
【符号の説明】
(1)棚装置(被取付体)
(2)支柱
(2a)対向面
(2b)内面
(2c)外側面
(3)横杆
(4)棚板
(5)天板
(6)溝
(7)パネル支持具
(7a)基片
(8)ボルト
(9)エンドパネル(パネル)
(9a)基板
(10)上向係合片
(10a)支持部
(10b)起立部
(11)下向係合片
(11a)支持部
(11b)垂下部
(12)縁片
(13)係合孔(上部係合孔)
(14)係合孔(下部係合孔)
(15)係合孔(第2の上部係合孔)
(16)係合孔

Claims (4)

  1. 四隅に支柱を配した棚装置の前後1対の支柱の対向面に、前後1対のパネル支持具を互いに向き合わせて設け、このパネル支持具に突設した係合爪に、前記支柱の対向面同士の間隔とほぼ同幅のエンドパネルの裏側に設けた係合孔を係合して、前記エンドパネルを前記開口部に、エンドパネルの表面が前記支柱の外側面と同一面をなすようにして取付けたことを特徴とする棚装置におけるエンドパネル取付け装置。
  2. パネル支持具が、前後1対の支柱の対向面の上下に設けられるとともに、前記エンドパネルにおけるパネル支持具と整合する位置に、前記係合孔が設けられている請求項1記載の棚装置におけるエンドパネル取付け装置。
  3. エンドパネルが、基板の縁から基板の裏面側に延出するとともに、裏面の中央部側に向けて折曲された縁片を有する請求項1または2に記載の棚装置におけるエンドパネル取付け装置。
  4. 縁片に、係合孔を穿設した請求項記載の棚装置におけるエンドパネル取付け装置。
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