JP3608015B2 - 照明装置および露光装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被照明物体を円弧状に照明する照明装置、及び該照明(装置)系を備えた露光装置に関するものであり、特に軟X線光学系等のミラープロジェクション方式により、フォトマスク(マスクまたはレチクル)上の回路パターンを反射型等の投影光学系を介して、ウェファー等の基板上に転写するのに用いて好適な装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、半導体製造における露光では、物体面としてのフォトマスク(以下、マスクと称する)面上に形成された回路パターンを投影光学系を介してウェファー等の基板(以下、ウェファーと称する)上に投影転写している。
この投影光学系は複数の反射鏡を有しており、投影光学系の軸外の円弧状の良像領域のみが利用されて、マスク上の円弧領域のみがウェファー上に投影転写される。従って、マスク全体の回路パターンのウェファー上への転写は、マスクとウェファーとを一定方向に走査することにより行われている。
【0003】
この走査方式による露光は、比較的高いスループットで、しかも高解像力が得られるという利点がある。
この種の露光においては、マスク上の円弧領域を均一に、しかも一定の開口数(NA)にて効率よく照明できる照明光学系が望まれており、本願と同一出願人による出願(特開平7−235470)には、平行光束を供給する光源部と反射型のオプティカルインテグレータと放物トーリック面形状の凹面鏡とを有し、マスク上を円弧状に均一照明できる照明光学系が提案されている。その概念図を図3に示す。
【0004】
この照明光学系では、平行光束を供給する光源部31が用いられ、サジタル面内(紙面に垂直な方向)のみにパワーを持つ一次元的なオプティカルインテグレータ32によりサジタル面内で多重化された二次光源Iを作る。ただし、メリジオナル面内(紙面に平行な面)では平行な光束のままである。
そして、放物トーリック面形状のミラー33により、この2次光源Iからの光束を集光することにより、メリジオナル面内では光源の像をマスク上に結像する臨界照明(クリティカル照明)を行い、またサジタル面内では平行光が異なる方向からマスクを照明するケーラー照明を行うものである。
【0005】
ケーラー照明は、広い領域で均一な照明を行うのには有効であるが、前記の場合(特開平7−235470)にはオプティカルインテグレータを使用するので効率が良くない。そこで、特開平7−235470においては、照明する幅の狭いメリジオナル面内では臨界照明とすることにより光学系の効率を向上させている。
【0006】
また、X線波長域にて使用できる反射型のオプティカルインテグレータについては、本願と同一出願人による出願(特開平6−235797)に記載されている。
なお、ここで用いられている放物トーリック面形状の凹面鏡の機能については、本願と同一出願人による出願(特開平6−97047)に詳しく説明されている。その原理図を図4に示す。
【0007】
この放物トーリック面反射鏡は放物線PAの対称軸Ax0上に、これに垂直な軸Ax1を設け、この軸Ax1の回りに放物面PAを回転した形状を有している。対称軸Ax0に平行な光束は、放物トーリック面反射鏡3で反射して放物線PAの焦点CBFへ集光する。
一方、回転中心軸Ax1上に点光源Iを設け、そこから発散する光束に着目すると、点光源Iから反射面までの距離と反射面から焦点CBFまでの距離が等しいならば、放物トーリック面反射鏡3で反射した光束は平行な光束になる。
【0008】
以上のメリジオナル面内(紙面に平行な面)における光線の挙動は容易に理解できるが、サジタル面内(紙面に垂直な面)においても全く同様に平行光束は焦点に集まり、回転中心軸Ax1上から発散する光束は平行光束になることが放物トーリック面形状の凹面鏡の大きな特徴である。
従って、オプティカルインテグレータを用いて回転中心軸Ax1上に複数の二次光源を形成すれば、マスク上をケーラー照明することができる。また、この光学系は回転中心軸Ax1の回りに回転対称なので円弧状の領域が照明されることになる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来の技術では、いずれもオプティカルインテグレータを使用して光束を発散させるため、照明に寄与しない光線が多くなり、照明光学系の効率が低下してしまうという問題点があった。
また、平行光束を供給する光源部が必要であるため、放射光光源のような平行光を発生する光源を用いる場合は良いが、レーザープラズマX線源のような発散光束を供給する光源用いる場合には、放物面鏡等により予め発散光束を平行光束に変換する必要がある。
【0010】
ところが、軟X線領域では反射鏡の反射率が低いので反射面の増加は光学系の効率を大幅に低下させるという問題点があった。
露光装置において、照明光学系または照明装置の効率が低下すると、スループット(単位時間に処理できるウェファーの枚数)が低下するので、重大な問題点となる。
【0011】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、オプティカルインテグレータを使用する必要が無く、単純な構成により効率を向上させることができる照明装置、および該照明(装置)系を備えることによりスループットを向上させた露光装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
そのため、本発明では第一に「少なくとも、所定の大きさの光源またはその像を形成する光源部と、該光源部からの光束を集光して被照明物体を照明する集光光学系とを有する照明装置において、
前記集光光学系は凹面鏡を有し、該凹面鏡は、楕円の第1焦点を通る基準軸であり、メリジオナル面内にある基準軸を中心に該楕円を回転させた楕円トーリック形状の回転体の一部により構成され、
前記光源部は発散光束を供給する光源部であり、前記基準軸上の第1焦点またはその近傍に配置され、
前記光源部からの光束のうち前記凹面鏡で反射した光束は、メリジオナル面内においては、前記楕円の第2焦点またはその近傍に集束され、サジタル面内においては前記基準軸上の点またはその近傍に集束され、
主光線に沿った、前記光源部から前記凹面鏡までの距離をa、前記凹面鏡から前記基準軸上のサジタル面内の集束点までの距離をb、前記凹面鏡からメリジオナル面内の集束点までの距離をcとするとき、1/a+1/b=1/cなる関係が成り立つように構成されてなることを特徴とする照明装置(請求項1)」を提供する。
【0013】
また、本発明は第二に「前記凹面鏡の反射面に、所定波長の軟X線を反射する多層膜を設けたことを特徴とする請求項1記載の照明装置(請求項2)」を提供する。
また、本発明は第三に「前記多層膜が、モリブデン/珪素、モリブデン/珪素化合物、ルテニウム/珪素、ルテニウム/珪素化合物、ロジウム/珪素、またはロジウム/珪素化合物の組み合わせのうち、いずれか一つの組み合わせで交互に複数回積層した交互多層膜により形成されてなることを特徴とする請求項2記載の照明装置(請求項3)」を提供する。
【0014】
また、本発明は第四に「所定のパターンが設けられた第1物体の像を投影結像光学系を介して第2物体上に形成し、前記第1物体と前記第2物体とを移動させつつ露光を行う露光装置において、
少なくとも、所定の大きさの光源またはその像を形成する光源部と、該光源部からの光束を集光して前記第1物体を照明する集光光学系とを有する照明装置系を備えており、
前記集光光学系は凹面鏡を有し、該凹面鏡は、楕円の第1焦点を通る基準軸であり、メリジオナル面内にある基準軸を中心に該楕円を回転させた楕円トーリック形状の回転体の一部により構成され、
前記光源部は発散光束を供給する光源部であり、前記基準軸上の第1焦点またはその近傍に配置され、
前記光源部からの光束のうち前記凹面鏡で反射した光束は、メリジオナル面内においては、前記楕円の第2焦点またはその近傍に集束され、サジタル面内においては前記基準軸上の点またはその近傍に集束され、
主光線に沿った、前記光源部から前記凹面鏡までの距離をa、前記凹面鏡から前記基準軸上のサジタル面内の集束点までの距離をb、前記凹面鏡からメリジオナル面内の集束点までの距離をcとするとき、1/a+1/b=1/cなる関係が成り立つように構成されてなり、
前記凹面鏡の第2焦点を含み該凹面鏡の回転基準軸に対して垂直な面内に被照明物体である前記第1物体が設置され、
前記凹面鏡の回転基準軸が前記投影結像光学系の光軸に一致し、
前記凹面鏡によるサジタル面内の集束点の位置が前記投影光学系の入射瞳上に配置されてなることを特徴とする露光装置(請求項4)」を提供する。
【0015】
また、本発明は第五に「前記凹面鏡の反射面に、所定波長の軟X線を反射する多層膜を設けたことを特徴とする請求項4記載の露光装置(請求項5)」を提供する。
また、本発明は第六に「前記多層膜が、モリブデン/珪素、モリブデン/珪素化合物、ルテニウム/珪素、ルテニウム/珪素化合物、ロジウム/珪素、またはロジウム/珪素化合物の組み合わせのうち、いずれか一つの組み合わせで交互に複数回積層した交互多層膜により形成されてなることを特徴とする請求項5記載の露光装置(請求項6)」を提供する。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1は本発明にかかる照明装置(一例)の光学系の原理を示す図である。
凹面鏡Kは、楕円の一方の焦点(第1焦点)F1を通る基準軸lの回りに楕円を回転させた楕円トーリック面形状を有している。
光源部Sは焦点F1の位置に配置され、メリジオナル面内(紙面に平行な面内)では凹面鏡Kで反射した光束はもう一方の焦点(第2焦点)F2に集束し、この位置にマスクMが配置される。
【0017】
光学系全体は軸lについて回転対称なので、マスクM上では円弧状の領域が照明される。
メリジオナル面内では、図1から容易に理解されるように、光源部Sの像がマスクM上に形成される臨界照明(クリティカル照明)が行われる。臨界照明では、光源側の開口数が照明の開口数を決め、光源の大きさが照明領域の大きさを決める。また、サジタル面内では、凹面鏡Kで反射した光束は軸lとの交点Tに円錐状に集束する。
【0018】
図1において、主光線に沿って、光源Sから凹面鏡Kの反射面Pまでの距離をa、反射面Pから交点Tまでの距離をb、反射面PからマスクMまでの距離をcとする。
ここで理解しやすいように、図2(b)にレンズに置き換えたサジタル面内での光線の様子を示す。光源Sから出た発散光束はPの位置に置かれたレンズによりTに集束する。
【0019】
光源上の異なる点から発した光線がマスクM上で同一の点に集束するためには
1/a+1/b=1/c ・・・1式
の条件を満たせば良い。この条件を満たすとき、光源の大きさが照明系の開口数を決め、また光源側の開口数が照明領域の大きさを決めるケーラー照明が可能になる。
【0020】
図1において、軸lを投影光学系(不図示)の光軸と一致させ、交点Tが投影光学系の入射瞳面上に来るように配置すれば、サジタル面内ではケーラー照明が行われる。
凹面鏡Kをレンズに置き換えた図2により、光源の大きさおよび広がり角と、照明の開口数および照明領域の大きさの関係を説明する。
【0021】
まず、図2(a)に示すメリジオナル面内では、光源の大きさをWMO、光源から発散する光線の広がり角をθMO、照明領域の大きさをW、照明の開口数(NA)をsinθとすると、a・sinθMO=c・sinθであるから、照明の開口数は、sinθ=(a/c)・sinθMOで与えられる。軟X線縮小投影露光の光学系では開口数はあまり大きくない(0.1 程度)ので、メリジオナル方向の照明の開口数sinθは〜θ=(a/c)・θMOとなる。また、メリジオナル方向の照明領域の大きさはW=(c/a)・WMOで与えられる。
【0022】
以上のように、メリジオナル面内ではθMOがθを決めWMOがWを決める。θMOはメリジオナル方向における凹面鏡の反射面寸法により決められる。
次に、図2(b)に示すサジタル面内では、光源の大きさをWSO、光源から発散する光線の広がり角をθSO、照明領域の大きさをW、照明の開口数をsinθとすると、WSO=2c・sinθであるから、サジタル方向の照明の開口数はsinθ=WSO/2cで与えられる。また、サジタル方向の照明領域の大きさはW=2c・tanθSOで与えられる。Wは円弧状の照明領域の弦の長さを表す。
【0023】
以上のように、サジタル面内ではWSOがθを決め、θSOがWを決める。
θSOはサジタル方向における凹面鏡の反射面寸法により決められる。
凹面鏡の反射面の範囲は、上記のθMOとθSOをカバーするように決められる。
本発明の照明系の寸法形状を決めるパラメータは、楕円の寸法形状を決めるパラメータ(例えば短軸半径と長軸半径)が二つと、楕円上で反射面Pの位置と、回転中心軸lの楕円に対する傾きの合計四つあるが、数式1の条件を満たす必要があるために自由度は3である。
【0024】
例えば、図5に示すように、凹面鏡への主光線の入射角θとマスクへの入射角θを与えると全体の形状が決定し、更にマスク上での円弧状の照明領域の半径Rを与えると、全ての寸法が決定する。
表1〜3に楕円の設計値(短軸半径と長軸半径)の例を示す。円弧状の照明領域の半径は120mmとした。表1はマスクへの主光線の入射角θが0゜のテレセントリック条件の場合、表2と表3はマスクへの主光線の入射角θがそれぞれ5゜と10゜の非テレセントリック条件の場合である。
【0025】
凹面鏡への主光線の入射角θを15゜から80゜まで変えた場合の楕円の設計値はこれらの表の通りになる。露光装置全体の光学系の配置を勘案して適切なパラメータを選択することが出来る。
【0026】
【表1】
Figure 0003608015
【0027】
【表2】
Figure 0003608015
【0028】
【表3】
Figure 0003608015
【0029】
以上のように本発明の照明光学系は、たった一枚の反射面のみにより、メリジオナル面内では臨界照明(クリティカル照明)を、サジタル面内ではケーラー照明を実現することが出来る。
図1及び図2では、マスクに対する照明光の主光線の入射が垂直ではない非テレセントリックの場合を示してある。
【0030】
一般に、軟X線縮小投影露光においては、大面積の透過マスクを作製することが困難であり、反射マスクが使用される。反射マスクを使用する場合には、マスクへの入射光線と反射光線が重ならないようにするために非テレセントリックにする必要があり、本発明はそのような使用法に適している。
但し、本発明による照明系をテレセントリックの場合に適用することも可能であり、その場合はbが無限大となり円筒状の光束がマスクを照明する(軸lと平行になり交わらない)。
【0031】
本発明にかかる凹面鏡Kの反射面は、所定波長の軟X線を反射する多層膜により形成することが好ましい。
また、かかる多層膜は、モリブデン/珪素、モリブデン/珪素化合物、ルテニウム/珪素、ルテニウム/珪素化合物、ロジウム/珪素、またはロジウム/珪素化合物の組み合わせのうち、いずれか一つの組み合わせで、交互に複数回積層したものにより形成することが好ましい。特に、波長が13nm付近の軟X線を使用する場合に好ましい。
【0032】
以上のように、本発明によれば、オプティカルインテグレータを用いることなく、わずか一枚の凹面鏡で照明光学系を構成することが出来るので、オプティカルインテグレータで光束を発散させることによる光量の損失が無くなり、また反射面の枚数の増加による光量の損失も最小限に抑えられるので、照明装置の効率を向上させることができる。
【0033】
また、その結果、該照明(装置)系を備えた露光装置のスループットを向上させることができる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこの例に限定されるものではない。
【0034】
【実施例1】
図6は本発明の第1の実施例である照明装置(系)及びこれを備えた露光装置を表す概略構成図である。
X線光学系は空気による軟X線の吸収を防ぐために、すべて真空容器内に配置されている。
【0035】
光源1にはレーザープラズマX線源を用いた。YAGレーザーのパルス状発光を集光して、タンタル(Ta)の板からなるターゲット表面へ照射する(これらは不図示)ことにより、ターゲット表面近傍にプラズマが発生し、このプラズマからX線が放出される。
なお、ターゲット材料は、Taに限定されるものではなく、例えば、Sn、
Pb、Sb、W、Au等でも良い。また、合金や化合物でもかまわない。
【0036】
YAGレーザー光源は大気中に設置し、レーザー光は真空容器の窓から真空容器内へ導入される。レーザー光を集光する光学系は、大気中に設置しても真空容器内に設置しても、いずれでもかまわない。
このようなレーザープラズマX線源の光源(X線源)の大きさは、レーザーの集光径によって決まるが、一般に0.1 〜1mm程度の直径になる。これを大きくし過ぎると、投入されるエネルギー密度が低下してX線(プラズマ)が発生しなくなる。
【0037】
本実施例では、サジタル面内に大きさを持つ光源1を得るために、メリジオナル面内では0.8 mm、サジタル面内では4.8 mmの寸法の偏平な楕円形状にレーザーを集光してターゲット表面に照射した。
なお、レーザープラズマX線源に使用するレーザーはYAGレーザーに限定されることはなく、高出力のパルスレーザーならば良い。例えば、エキシマレーザー、ガラスレーザー、チタンサファイヤレーザー等のレーザーを使用することが出来る。
【0038】
このような光源1から発散する光束は、楕円トーリック面の一部からなる凹面鏡2で反射される。光源1は楕円トーリック面の回転中心軸(基準軸)5上に配置される。
本実施例では、円弧状の照明領域の半径を120mm、凹面鏡2への主光線4の入射角θは45゜、マスク3への主光線4の入射角θは0゜(テレセントリック)とするために、楕円の長軸半径は120mm、短軸半径は84.853mmとした。
【0039】
メリジオナル面内では、光源1から発散する光束は凹面鏡2で反射した後、マスク3上に集束する。即ち、メリジオナル面内では臨界照明(クリティカル照明)が行われる。マスク3上の幅0.8 mmの領域が照明される。照明の開口数は
0.02となるように凹面鏡2のメリジオナル面内の幅を決めた。
サジタル面内では、光源1から発散する光束のうち±20゜の範囲を取り込むように凹面鏡2のサジタル面内で光軸に垂直方向の幅を決めたので、円弧状の照明領域の長さ(弦の長さ)は82mmである。
【0040】
光源1上の異なる位置から発して、同じ方向へ進む光線は、異なる角度でマスク3上の同一の位置に入射する。即ち、サジタル面内ではケーラー照明が行われる。
照明の開口数は光源1の大きさと凹面鏡2とマスク3の距離cによって決まり、0.02となっている。また、照明光の主光線4は円筒状にマスク3に垂直に入射しテレセントリック条件を満たす。
【0041】
なお、凹面鏡2の反射面には、波長13nmの軟X線を選択的に反射するように構成されたMo(モリブデン)/Si(シリコン)多層膜を形成した。
マスク3は透過型のX線マスクであり、厚さ0.1 μmのSiN(窒化シリコン)からなるメンブレン(自立膜)上にAu(金)の回路パターンが形成されたものである。
【0042】
マスク3の周辺部(X線を透過させない部分)にはSi(シリコン)とガラスからなる支持枠が形成されている。マスク3はマスクステージ6上に保持されている。
マスク3の直前には、所定の照明領域以外の領域へ入射する光線を遮蔽するためのスリット7が設けられているが、本実施例による照明装置(系)においてはその様な光線はごく僅かであるので、スリット7は省略することもできる。
【0043】
投影光学系8は、4枚の非球面ミラーからなる光学系であり、各ミラーの反射面には波長13nmの軟X線を選択的に反射するように構成されたMo/Si多層膜が形成されている。
また、投影光学系8は、円弧状の領域で収差が補正された物体側、像側ともにテレセントリックな光学系であり、縮小倍率は1/4、縮小側の開口数は0.08である。投影光学系8の光軸9は、照明装置(系)の凹面鏡2である楕円トーリック面の回転中心軸5と一致するように配置される。
【0044】
この投影光学系8により、マスク3上の円弧状照明領域の回路パターンは、フォトレジストを塗布したウェファー10上へ縮小転写される。ウェファー10はウェファーホルダー11に保持されている。
この露光装置では一度に円弧状の領域しか露光出来ないので、マスクステージ6とウェファーステージ11とを同期して矢印の方向へ動かすことによってマスク3上の回路パターン全体をウェファー10へ転写する。
【0045】
本露光装置は、幅0.2 mm、長さ20.5mmの円弧状の領域内全体で、0.1 μm以下の解像力を有する。
【0046】
【実施例2】
図7は本発明の第2の実施例である照明装置及びこの照明装置(系)を備えた露光装置を表す概略構成図である。
光源1は第1の実施例と同様のレーザープラズマX線源であるので説明は省略する。
【0047】
光源1から発散する光束は、楕円トーリック面の一部からなる凹面鏡2で反射される。光源1は楕円トーリック面の回転中心軸(基準軸)5上に配置される。本実施例では、円弧状の照明領域の半径を120mm、凹面鏡2への主光線4の入射角θは40゜、マスク3への主光線4の入射角θは5゜とするために、楕円の長軸半径は125.728 mm、短軸半径は96.228mmとした。
【0048】
メリジオナル面内では、光源1から発散する光束は凹面鏡2で反射した後、マスク3上に集束する。即ち、メリジオナル面内では臨界照明(クリティカル照明)が行われる。マスク上の幅0.8 mmの領域が照明される。照明の開口数は0.02となるように凹面鏡2のメリジオナル面内の幅を決めた。
サジタル面内では、光源1から発散する光束のうち±20゜の範囲を取り込むように凹面鏡2のサジタル面内で光軸に垂直方向の幅を決めたので、円弧状の照明領域の長さ(弦の長さ)は82mmである。
【0049】
光源1上の異なる位置から発し、同じ方法へ進む光線は異なる角度でマスク3上の同一の位置に入射する。即ち、サジタル面内ではケーラー照明が行われる。照明の開口数は光源1の大きさと凹面鏡2とマスク3の距離cによって決まり、0.02となっている。また、照明光の主光線4は円錐状にマスク垂直に入射してトーリック面の回転中心軸5上で交わる。
【0050】
なお、凹面鏡2の反射面には、波長13nmの軟X線を選択的に反射するように構成されたMo(モリブデン)/Si(シリコン)多層膜を形成した。
マスク3は反射型のX線マスクであり、波長13nmの軟X線を反射するように構成されたMo/Si多層膜の上にNi(ニッケル)の回路パターンが形成されたものである。
【0051】
反射型のマスクを使用するために、照明装置(系)は非テレセントリックになっている。照明光の主光線4のマスク3への入射角は5゜とした。マスク3はマスクステージ6上に保持されている。
マスク3の直前には、所定の照明領域以外の領域へ入射する光線を遮蔽するためのスリット7が設けられているが、本実施例による照明装置(系)においてはその様な光線はごく僅かであるので、スリット7は省略することもできる。
【0052】
投影光学系8は、4枚の非球面ミラーからなる光学系であり、各ミラーの反射面には波長13nmの軟X線を選択的に反射するように構成されたMo/Si多層膜が形成されている。
また、投影光学系8は、円弧状の領域で収差が補正された像側テレセントリックな光学系であり、縮小倍率は1/4、縮小側の開口数は0.08である。投影光学系8の光軸9は、照明装置(系)の凹面鏡2である楕円トーリック面の回転中心軸5と一致するように、また、投影光学系8の入射瞳上に照明装置(系)の凹面鏡2のサジタル面内の集光点が来るように配置される。
【0053】
この投影光学系8により、マスク3上の円弧状照明領域の回路パターンは、フォトレジストを塗布したウェファー10上へ縮小転写される。ウェファー10はウェファーホルダー11に保持されている。
この露光装置では一度に円弧状の領域しか露光出来ないので、マスクステージ6とウェファーステージ11とを同期して矢印の方向へ動かすことによってマスク3上の回路パターン全体をウェファー10へ転写する。
【0054】
本露光装置は、幅0.2 mm、長さ20.5mmの円弧状の領域内全体で、0.1 μm以下の解像力を有する。
【0055】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、オプティカルインテグレータを用いることなく、わずか一枚の凹面鏡で照明光学系を構成することが出来るので、オプティカルインテグレータで光束を発散させることによる光量の損失が無くなり、また反射面の枚数の増加による光量の損失も最小限に抑えられるので、照明装置の効率を向上させることができる。
【0056】
また、その結果、該照明装置系を備えた露光装置のスループットを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、本発明にかかる照明装置(一例)の光学系であり、光源部S、凹面鏡上の反射点P、マスクMを含むメリジオナル面内の断面図である。
【図2】は、本発明にかかる照明装置(一例)の機能を示す説明図である。
【図3】は、オプティカルインテグレータを用いた従来の照明装置の構成図である。
【図4】は、放物トーリック面形状を有する反射鏡(従来の照明装置で使用)の機能を示す説明図である。
【図5】は、本発明にかかる楕円トーリック面形状を有する反射鏡による照明装置(一例)の概念図である。
【図6】は、本発明による照明装置を備えた露光装置の第1の実施例(軟X線投影露光装置)を示す概略構成図である。
【図7】は、本発明による照明装置を備えた露光装置の第2の実施例(軟X線投影露光装置)を示す概略構成図である。
【主要部分の符号の説明】
1 ・・・光源(光源部)
2 ・・・凹面鏡
3 ・・・マスク
4 ・・・照明光の主光線
5 ・・・トーリック面の回転中心軸(基準軸)
6 ・・・マスクステージ
7 ・・・スリット
8 ・・・投影光学系
9 ・・・投影光学系の光軸
10・・・ウェファー
11・・・ウェファーステージ
K・・・・凹面鏡
以上

Claims (6)

  1. 少なくとも、所定の大きさの光源またはその像を形成する光源部と、該光源部からの光束を集光して被照明物体を照明する集光光学系とを有する照明装置において、
    前記集光光学系は凹面鏡を有し、該凹面鏡は、楕円の第1焦点を通る基準軸であり、メリジオナル面内にある基準軸を中心に該楕円を回転させた楕円トーリック形状の回転体の一部により構成され、
    前記光源部は発散光束を供給する光源部であり、前記基準軸上の第1焦点またはその近傍に配置され、
    前記光源部からの光束のうち前記凹面鏡で反射した光束は、メリジオナル面内においては、前記楕円の第2焦点またはその近傍に集束され、サジタル面内においては前記基準軸上の点またはその近傍に集束され、
    主光線に沿った、前記光源部から前記凹面鏡までの距離をa、前記凹面鏡から前記基準軸上のサジタル面内の集束点までの距離をb、前記凹面鏡からメリジオナル面内の集束点までの距離をcとするとき、1/a+1/b=1/cなる関係が成り立つように構成されてなることを特徴とする照明装置。
  2. 前記凹面鏡の反射面に、所定波長の軟X線を反射する多層膜を設けたことを特徴とする請求項1記載の照明装置。
  3. 前記多層膜が、モリブデン/珪素、モリブデン/珪素化合物、ルテニウム/珪素、ルテニウム/珪素化合物、ロジウム/珪素、またはロジウム/珪素化合物の組み合わせのうち、いずれか一つの組み合わせで交互に複数回積層した交互多層膜により形成されてなることを特徴とする請求項2記載の照明装置。
  4. 所定のパターンが設けられた第1物体の像を投影結像光学系を介して第2物体上に形成し、前記第1物体と前記第2物体とを移動させつつ露光を行う露光装置において、
    少なくとも、所定の大きさの光源またはその像を形成する光源部と、該光源部からの光束を集光して前記第1物体を照明する集光光学系とを有する照明装置系を備えており、
    前記集光光学系は凹面鏡を有し、該凹面鏡は、楕円の第1焦点を通る基準軸であり、メリジオナル面内にある基準軸を中心に該楕円を回転させた楕円トーリック形状の回転体の一部により構成され、
    前記光源部は発散光束を供給する光源部であり、前記基準軸上の第1焦点またはその近傍に配置され、
    前記光源部からの光束のうち前記凹面鏡で反射した光束は、メリジオナル面内においては、前記楕円の第2焦点またはその近傍に集束され、サジタル面内においては前記基準軸上の点またはその近傍に集束され、
    主光線に沿った、前記光源部から前記凹面鏡までの距離をa、前記凹面鏡から前記基準軸上のサジタル面内の集束点までの距離をb、前記凹面鏡からメリジオナル面内の集束点までの距離をcとするとき、1/a+1/b=1/cなる関係が成り立つように構成されてなり、
    前記凹面鏡の第2焦点を含み該凹面鏡の回転基準軸に対して垂直な面内に被照明物体である前記第1物体が設置され、
    前記凹面鏡の回転基準軸が前記投影結像光学系の光軸に一致し、
    前記凹面鏡によるサジタル面内の集束点の位置が前記投影光学系の入射瞳上に配置されてなることを特徴とする露光装置。
  5. 前記凹面鏡の反射面に、所定波長の軟X線を反射する多層膜を設けたことを特徴とする請求項4記載の露光装置。
  6. 前記多層膜が、モリブデン/珪素、モリブデン/珪素化合物、ルテニウム/珪素、ルテニウム/珪素化合物、ロジウム/珪素、またはロジウム/珪素化合物の組み合わせのうち、いずれか一つの組み合わせで交互に複数回積層した交互多層膜により形成されてなることを特徴とする請求項5記載の露光装置。
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