JP3606711B2 - 光学ヘッド - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学ヘッド、より詳細には、光ディスク等の原盤記録装置(カッティングマシン)あるいはディスク状の情報記録媒体に対して光スポットを投射して光学的に情報を記録、再生する光学式情報記録再生装置に用いる光学ヘッドに関するものであるが、その他に、半導体露光装置のヘッド、レーザ式形状計測装置等にも適用可能なものである。
【0002】
【従来の技術】
光学ヘッドにより光ディスク原盤に情報を記録し、あるいは、光ディスクに記録された情報を再生するには、光学ヘッドから放射されるレーザ光を、原盤の記録面やディスクの記録面、或いは、情報トラック面において1μm径以下の微光束に集束して結像させるフォーカシング制御を行うことが必要である。
このため、レーザ光を絞り込む光学ヘッドの光学レンズを保持する可動体に駆動コイルが巻装され、可動体が光軸方向に移動自在に保持される基板に、磁気回路部が取り付けられ、駆動コイルに流される電流によって、可動体が光軸方向に移動され、フォーカシング制御が行なわれる。
この場合、可動体を基板に対して支持する機構としては、特開昭60−157733号公報や特開昭63−25836号公報に開示されているように、可動体を板バネで支持する方式のものと、特開平1−184635号公報に開示されているように、可動体を空気軸受で支持する方式のものとが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
(問題点1)
従来技術では、板バネを基体及び可動体に固着する支持法のため、コイルの通電電流に対する可動体の変位特性(感度特性)が大変位量の領域において非線形となり大きな可動範囲が得られず原盤の厚み変化やディスクの光軸方向のそり、面高差変化に対して自由度が小さい。
【0004】
(問題点2)
上記問題点1で述べたように、可動体が大変位した位置では、コイルの通電電流に対する可動体の変位特性において感度が低下する方向に非線形となるため、サーボ制御系のトータルゲインが低下し制御精度が悪くなる。
【0005】
(問題点3)
上記問題点2を補うべく可変ゲイン方式を採用するにしても、その位置でのリニアリティがないためサーボ系に発振が発生し、制御制度の低下をまねく。
【0006】
(問題点4)
コイルの通電電流と可動体の変位量は、小可動領域においては比例関係にあり、大変位領域においては飽和傾向にある。このため、大変位位置での駆動電流が増大し、光学ヘッドの駆動コイルや駆動アンプ等の発熱を生じ、光学ヘッドや駆動回路の寿命を著しく低下させる。
【0007】
(問題点5)
一般的に、焦点制御用レーザの焦点位置近傍を検出してフォーカスサーボ動作に引き込む必要があり、その焦点位置近傍まで可動体を微小送り、あるいは、コイル通電信号として交流信号を印加してフォーカス偏差信号のゼロクロスを検出する。小可動範囲では、通電電流と変位量が比例関係にあるので問題ないが、大変位位置では、非線形のため正確な可動体の送りができず、又、規定振動幅が小さくなるため良好にゼロクロスせず、正常なサーボ引き込みができず動作状態が好ましくない。
【0008】
(問題点6)
通常のサーボ動作中に光ディスクに極端な面高差やそり等がある場合、その時の可動体の位置が、例えば、リニアリティーの上限あるいは大振幅領域になる場合に、上記問題点4同様に、コイルの駆動電流(サーボ電流)が増大し、光学ヘッドの駆動コイルや駆動アンプ等の発熱を生じ、光学ヘッドや駆動回路の寿命を著しく低下させる。
【0009】
(問題点7,8)
図15は、一般的なカッティングマシンの一例を示す要部構成図で、図中、61はエアースピンドルモータ、62はターンテーブル、63はガラス原盤(光ディスク)、64は送り台、65は光学ヘッド、66は光学レンズで、光学ヘッド65は、カッティング装置の場合、送り台64上に設置され、情報記録再生装置では、シーク動作を行うキャリッジ上に設置される。いずれの場合も、光学ヘッド65は軽量、小型である必要があるが、可動体の検出センサ等が大きいと、光学ヘッドが大型化し、搭載上好ましくない。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、レーザ光を絞り込む光学レンズを含む可動体を光軸方向に可動にして焦点合わせ行う光学ヘッドにおいて、前記可動体を光軸方向と直角方向に支持する支持手段としての非接触軸受と、前記可動体を光軸方向に支持する支持手段として内端部が前記可動体に接合されかつ前記可動体の光軸を中心とした円弧方向に伸びたブリッジ部を備えた板バネと、該板バネの外端部に接合された回転リングと、該回転リングを前記光軸中心に回動可能に収めているケースとを有し、前記板バネは、中立状態において、前記可動体への取り付け部と前記ケースへの取り付け部が該板バネの同一平面内で前記可動体の中心を通る同一線上にないように取り付けられ、前記可動体の光軸方向への移動に伴う、前記板バネの円弧方向への変形を、前記回転リングの回転によって吸収するように構成したことを特徴とし、もって、可動体の可動範囲を大きくとれ、原盤の厚み変化やディスクの光軸方向のそり、面高差変化に対する自由度が大きく、フォーカスサーボのフレキシビリティーが向上するようにしたものである。
【0011】
請求項2の発明は、請求項1記載の光学ヘッドにおいて、前記回転リングは半径方向に延長する突起部を有し、前記ケースに前記突起部の前記光軸方向の力を検出するひずみゲージを有し、該ひずみゲージの検出信号により前記光学レンズのフォーカシング制御を行うサーボ回路部に切り換えスイッチを有し、該切り換えスイッチにより前記ひずみゲージの出力信号に応じて前記サーボ回路部のトータルゲインを選択可能としたことを特徴とし、もって、可動体が大変位した位置で感度が低下してもサーボ制御系のトータルゲインをある程度一定にでき、制御精度が良好となるようにしたものである。
【0012】
請求項3の発明は、請求項1記載の光学ヘッドにおいて、前記回転リングの前記ケースへの取り付け部の構造は、前記回転リングの外周面と該回転リングの外周面に対向しかつ前記ケースに設けられた円弧状押圧板の内周面との間に複数個の球を有し、前記回転リングの外周面と前記円弧状押圧板の内周面との両者に前記球が接触する位置に前記光軸と同心状にV型溝を有し、前記円弧状押圧板を前記ケースに設けられた押圧スプリングにより前記回転リングに押しつけるようにしたことを特徴とし、もって、ガタツキなく球が転動可能にでき大変位位置でのリニアリティが向上し制御制度が良好となるようにしたものである。
【0013】
請求項4の発明は、請求項1記載の光学ヘッドにおいて、前記回転リングは半径方向に延長する突起部を有し、該突起部のケース側端部の回転方向前後面を、前記ケースに片端を固定されたコイルバネ及び圧電素子と、該コイルバネ及び圧電素子と前記突起部の前後面との間の夫々に配設された球を有し、該球を介して前記回転リングと前記ケースとを接線方向に接触させ、前記圧電素子の伸縮により前記回転リングの回転が自在となるようにしたことを特徴とし、もって、大変位位置でのコイルの駆動電流を小さくでき、光学ヘッドの駆動コイルや駆動アンプ等の発熱を防止して、光学ヘッドや駆動回路の寿命を向上できるようにしたものである。
【0014】
請求項5の発明は、請求項4記載の光学ヘッドにおいて、前記フォーカシングサーボ制御を行うサーボ回路部は、前記可動体に対向して非接触変位センサを有し、通常のフォーカシング制御を行うサーボ回路部と、前記非接触変位センサの変位検出信号から前記可動体の位置制御を行うサーボ回路部の両者とを有する制御部を有することを特徴とし、もって、大変位位置でのサーボ引き込み時に後者の位置制御を用いることにより可動体の正確な微小送りや規定振幅間でのゼロクロスでの確実なサーボ引き込みが可能となり、信頼性が向上するようにしたものである。
【0015】
請求項6の発明は、請求項5記載の光学ヘッドにおいて、前記非接触変位センサの変位検出信号から前記可動体の位置制御を行うサーボ回路部に低域フィルタと、ある決められた変位量を電圧に換算した値の電圧と前記低域フィルタ通過後の変位検出信号とを比較する比較器と、前記圧電素子を駆動するための電圧発生器と、圧電素子への通電のON/OFFを切り換えるスイッチを有することを特徴とし、もって、通常のサーボ動作中にディスクに極端な面高差やそり等があっても、可動体の変位動作を圧電素子の伸縮による板バネの強制変形と駆動コイルへの通電による電磁力による板バネの変形の両者を併用するようにスイッチで切り換えが可能となり、光学ヘッドや駆動回路の寿命を向上できるようにしたものである。
【0016】
請求項7の発明は、請求項記載の光学ヘッドにおいて、前記回転リングから半径方向に延長する突起部先端に円弧方向に着磁された円弧状の永久磁石を有し、該永久磁石に対して円弧方向に対向して前記ケースにホール素子を有し、該ホール素子により前記回転リングの回転角度を検出し、その検出信号により前記可動体の位置制御を行うことを特徴とし、もって、変位検出部を小さくでき、光ヘッドが小型で軽量になるようにしたものである。
【0017】
請求項8の発明は、請求項1記載の光学ヘッドにおいて、前記板バネを形成するブリッジの回転リングもしくは前記可動体側の固定端部近傍にひずみゲージを有し、該ひずみゲージの検出信号から前記可動体の位置制御を行うことを特徴とし、もって、請求項7の発明よりさらに変位検出部を小さくでき、光ヘッドを小型,軽量にしたものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明による焦点制御装置の一実施例を説明するための要部構成図で、図1(A)は光学ヘッド部断面図、図1(B)は図1(A)のB−B線よりみた図で、図示のように、光学レンズ1を固着した鏡筒2の上部には外周部に駆動コイル19を巻装したボビン3が固着され、ボビン3の上部には板バネ5(5a〜5d)がその内周部をバネ押さえ4により固着され、可動体20を形成している。又、板バネ5の外周部は、ケース15に光軸21と直角方向に嵌合した円弧状押圧板9a〜9dにより複数の球8a〜8dを介して回転可能に支持された回転リング6にバネ押さえ7で固着されている。ここで、回転リング6の外輪部への球8a〜8dの押しつけ力は、押圧スプリング10a〜10dによりケース15に設けられた調整ネジ11a〜11dにより自在に調整できるようになっている。
【0019】
さらに、ケース15には、永久磁石12、継鉄13を固着した継鉄14からなる磁気回路が固着され、この磁気回路の磁気ギャップに上記ボビン3の外周部に巻装した駆動コイル19が配置されている。又、ケース15の下部には上記光学レンズ1を固着した鏡筒2の外周部に微少隙間となる静圧軸受18を形成するようにガイド16が固着され、ガイド16には給気孔17が設けられていて、図示しないエアーホースにより圧縮空気が供給されている。ここでは、静圧軸受18としたが、非接触軸受、例えば、磁気軸受等でも構わない。以上の構成のもとで、駆動コイル19の図示しない端部から通電すれば、可動体20は、光軸方向に移動自在となる。
【0020】
次に、図2を参照して、上記構成にて可動体20が大変位可能となる原理について説明する。図2(A),図2(B)は、それぞれ従来の板バネ支持モデルで、図2(A)は片持梁、図2(B)は両端固定梁を示している。周知のように、片持梁(図2(A))では、荷重が加わると自然位置から変形して長さ方向にΔ1だけ短くなる。同様に、両端固定梁(図2(B))でも、荷重が加わると自然位置から変形して長さ方向に短くなるため、可動体20は回転を伴いながら光軸方向に移動する。一般的に両端固定梁は、片持梁に比較して可動範囲が小さく、図2(C)に示すように、駆動コイル19の通電電流に対する可動体20の光軸方向の変位量(感度特性)は、板バネ5の形状,材質に依存するが、上下限がたかだか±0.4mmで、それ以上の領域は、飽和に向かって傾きが低下する。
【0021】
図3は、本発明による支持モデルを示すが、本発明では図3(A)に示すように、両端支持梁モデルの片端を回転のみ自由度を与えて、図3(B)(荷重なし),図3(C)(荷重あり)に示すように、変形時に生じる板バネ5のブリッジ5A〜5Dの長さが円弧方向に短くなる分を回転リング6を回転可能にして吸収する構成としているので、換言すれば、中立状態における板バネ5の可動体20への取り付け部とケース15への取り付け部が、板バネ5と同一平面内で可動体20の中心を通る同一線上にないように取り付けられているので、図3(D)に示すように、可動体20を±1mm程度にまでリニアリティ良好に動作させることができる。ここで、回転リング6と円弧状押圧板9a〜9dの球8a〜8dの接触部分に、図1(A)に示したように、V型溝22を設けて球8a〜8dの転動を良好にして、リニアリティをさらに向上している。もちろん、この可動体の可動範囲をさらに大きくしたい場合は、ブリッジ5A〜5Dの長さを調節すればさらに拡大される。従って、本発明の構成とすれば、可動体20の可動範囲が大きくとれるので、ガラス原盤の厚み変化(製造上の厚さ変更、バラツキ)やディスクの光軸方向のそり、面高差変化に対応が可能となる。
【0022】
次に、本発明において、回転リング6を固定として、つまり、従来支持と同様で、感度特性において傾きが下がってくる領域でフォーカスサーボを良好にするための説明を図4,図8,図10を用いて説明する。まず、図4に示すように、回転リング6に突起部23を設け、その突起部23の先端をケース15に固着する。突起部23のケース側端部には、光軸21と直角方向に突起部23の弾性変形を検出できるようにひずみゲージ24(ひずみゲージ1)が固着されている。この構成で、可動体20が光軸方向に移動されると、その変位量とブリッジ回路35(図8参照)後のひずみゲージ24出力の関係は、図10(A)に示すようになり、図10(B)に示す感度特性の傾きが下がる領域の変位量を、例えば、αとし、その時のひずみゲージ24出力を規定値電圧V1とする。
【0023】
制御部49は、図8に示すように、基盤やディスクの面ブレ、面高差に対してフォーカス制御を行うサーボ回路部50と、可動体20の送り指令値に対して位置制御を行うサーボ回路部51と、ひずみゲージ24の出力を入力とするブリッジ回路35と、該ブリッジ回路35の出力と上記規定値電圧V1を比較する比較器36から構成され、サーボ回路部50は、焦点ズレ信号を入力とする補償回路31と、切り換えスイッチ34と、ゲイン調整部32,33と、駆動アンプ37と、駆動コイル19と、焦点検出器38と、サーボ回路50のON/OFFを切り換えるスイッチ39から構成されている。ここで、切り換えスイッチ34は、比較器36の出力信号により動作する。又、サーボ回路部51は、可動体20の送り指令値と非接触変位センサ42からの信号との差信号を入力とする補償回路40と、ゲイン調整部41と、前記駆動アンプ37と、駆動コイル19と、非接触変位センサ42及び該非接触変位センサ42からの出力電圧を入力とする低域フィルタ44と、該低減フィルタ44の出力とあらかじめ定められた規定電圧値V2とを比較する比較器45と、ある定められた電圧を発生する電圧発生器46と、その出力のON/OFFを切り換えるスイッチ47と、駆動アンプ48及び圧電素子25と、サーボ回路部51のON/OFFを切り換えるスイッチ43から構成されている。ここで、電圧発生器46とその出力のON/OFFを切り換えるスイッチ47は、比較器45の出力信号によって動作する。
【0024】
ここで、例えば、焦点検出手段として非点収差法等を用いた場合、図14に示すようなS字特性のリニアリティーのある領域まで光学レンズ1を送り制御してサーボ回路部50のスイッチ39をONにして焦点制御が開始されるが、この時、送り量が小さく、感度特性のリニアリティーのある領域の場合は、比較器36の出力信号がOFFでゲインとしてK1が選択され、可動体の送り量が大きく、規定値電圧V1を越えた場合は、比較器36の出力信号がONとなりゲインとしてK2が選択される。ここで、K1<K2に設定されている。従って、従来の板バネ支持法でもある程度は、サーボ回路部50のトータルゲインが確保でき比較的良好な焦点制御精度が得られる。但し、この時に焦点位置近傍までの可動体の送りは、感度特性にリニアリティーがないので非常に困難であり、又、焦点制御はある程度可能だが、常に駆動アンプ37と駆動コイル19には大きな電流が流れており、発熱等で寿命が短くなり信頼性の低下を招く。
【0025】
そこで、これらの問題を解決すべく以下の構成とする。この部分を図5,図8,図9,図13を用いて説明する。まず、図5に示すように、板バネ5を光軸回りに回転可能とする回転リング6の半径方向に突起部23を設け、この突起部23のケース側端部を、ケース15に片端を固定されたコイルバネ27、圧電素子25にて回転リング6の接線方向に球26a,26bに接触させ、圧電素子25の伸縮により、圧電素子25に図示しない端末より通電することにより、光軸回りに板バネ5の回転が自在となる構成とする。
【0026】
まず、大きく離れた焦点近傍までの可動体20の送りを確実にするために、図9に示すように、可動体20に対向して非接触変位センサ42を設け、制御部49で説明したように、センサ42の出力信号と送り指令値との偏差信号を入力とするサーボ回路部51を構成して、サーボ回路部51のスイッチ43をONにして可動体20の送り制御を行う。図8には、1つのゲイン調整部41しか記述していないが、もちろん、前述のように、ゲイン調整部を複数設けておき、ゲイン切り換えを利用してもよい。この非接触変位センサ42からの出力信号による位置制御により送りが容易となり、同様に指令値信号として交流信号を印加してフォーカス偏差信号のゼロクロスを検出すれば、ある決められた振幅幅が小さくならないため良好にゼロクロスでき、正常なサーボ引き込みが可能となる。
【0027】
次に、駆動アンプ37と駆動コイル19の発熱を抑制する実施例について説明する。図13(B)に示すように、駆動コイル19の常時流しても良い許容電流iの時の可動体20の変位量をβとする。又、図13(A)に示すように、その変位量の時の非接触変位センサ42の出力を規定電圧値V2とする。送り制御時の場合であるが、サーボ回路部51を用いて可動体20が焦点位置近傍に送り込まれる途中で非接触変位センサ42の出力が規定値V2より大きくなると、比較器45の出力信号がONとなり、ある決められた信号電圧で設定された電圧発生器46の信号が駆動アンプ48に印加され、圧電素子25が伸縮(光軸下方向なら伸び、上方向なら縮み方向)する。この時、板バネ5には、光軸回りの回転力が加わり、光軸方向に強制変位する(先に述べた原理の逆作用)。従って、駆動コイル19の電磁力と圧電素子25による板バネ5の強制変位とが併用され、駆動アンプ37と駆動コイル19の通電電流が小さくなりそれぞれの発熱が抑えられる。
【0028】
さらに、上記の構成のもとでは、フォーカス制御を行っていて、原盤、ディスク等に急激な面高差等があった場合も有効である。つまり、サーボ回路50のスイッチ39がONされて焦点制御が行われている時に、非接触変位センサ42からの信号が規定値V2を越えれば上記同様に駆動コイル19の電磁力と圧電素子25による板バネ5の強制変位とが併用されるので、フォーカス制御中の駆動アンプ37と駆動コイル19の通電電流が小さくなり、それぞれの発熱が抑えられる。但し、非接触変位センサ42の出力信号には、原盤、ディスク等の面ブレ成分も含まれているので、この面ブレ成分を除去できるカットオフ周波数を有する低域フィルタ(LPF)44が必要である。
【0029】
なお、以上には、非接触変位センサ42を例に説明したが、光学ヘッド部は、シーク動作部や、図15に示したように、移動台64上に固定されて使用されるのが一般的であり、非接触変位センサ42と同様の機能を有する構成が小型、軽量にできるほうが望ましい。そこで、本発明では、その部分の構成として、図6に示すように回転リング6の半径方向の突起部23の先端に円弧方向に着磁された円弧状の永久磁石28を設け、その円弧方向に対向してケース15にホール素子29を設けて回転角度を検出し、図11に示すような特性を用いて、その検出信号から可動体20の位置制御を行うようにし、又、図7に示すように、板バネ5を形成するブリッジ5dの固定端部近傍にひずみゲージ30(ひずみゲージ2)を設け、図12に示すような特性を用いてそのひずみゲージ30の検出信号から可動体20の位置制御を行うようにして、光学ヘッド部の小型、軽量化をはかっている。
【0030】
【発明の効果】
請求項1の光学ヘッドにおいては、可動体の光軸方向と直角方向の支持手段に静圧軸受と、光軸方向の支持手段に板バネを用い、その板バネのケースへの取付けを板バネが光軸回りに回転可能となるようにしているので、可動体の可動範囲を大きくとれ、原盤の厚み変化やディスクの光軸方向のそり、面高差変化に対する自由度が大きく、フォーカスサーボのフレキシビリティーが向上する。
【0031】
請求項2の光学ヘッドにおいては、板バネを光軸回りに回転可能とする回転リングの半径方向に突起部を設け、その突起部に光軸と直角方向にひずみゲージを設け、該ひずみゲージの検出信号によりフォーカシング制御を行うサーボ回路部に切り換えるスイッチを有し、前記ひずみゲージの出力信号に応じて前記サーボ回路部のトータルゲインを選択可能な構成にしているので、可動体が大変位した位置で感度が低下してもサーボ制御系のトータルゲインをある程度一定にでき、制御精度が良好となる。
【0032】
請求項3の光学ヘッドにおいては、板バネを光軸回りに回転可能とする回転リングと該回転リングに対向する円弧状押圧板の間に複数個の球を設け、球が接触する両者の位置に光軸と同心状にV型溝を設けて、押圧スプリングにより前記円弧状押圧板を回転リングに押しつける構成としているので、ガタツキなく球が転動可能にでき大変位位置でのリニアリティが向上し制御制度が良好となる。
【0033】
請求項4の光学ヘッドにおいては、板バネを光軸回りに回転可能とする回転リングの半径方向に突起部を設け、その突起部のケース側端部を、ケースに片端を固定されたコイルバネ及び圧電素子にて該回転リングの接線方向に球に接触させ、圧電素子の伸縮により光軸回りに板バネの回転が自在となる構成としているので、可動体の変位動作を圧電素子の伸縮による板バネの強制変形と駆動コイルへの通電による電磁力による板バネの変形の両者を併用することにより、大変位位置でのコイルの駆動電流を小さくでき、光学ヘッドの駆動コイルや駆動アンプ等の発熱を防止して、光学ヘッドや駆動回路の寿命を向上できる。
【0034】
請求項5の光学ヘッドにおいては、ケースに可動体に対向して変位検出センサを設け、通常のフォーカシング制御を行うサーボ回路部と変位検出センサの変位検出信号から可動体の位置制御を行うサーボ回路部の両者を設けた動作制御部を設けているので、大変位位置でのサーボ引き込み時に後者の位置制御を用いることにより可動体の正確な微小送りや規定振幅間でのゼロクロスでの確実なサーボ引き込みが可能となり、信頼性が向上する。
【0035】
請求項6の光学ヘッドにおいては、変位検出センサの変位検出信号から可動体の位置制御を行うサーボ回路部に低域フィルタとある決められた変位量を電圧に換算した値の電圧と低域フィルタ通過後の変位検出信号とを比較する比較器と、圧電素子を駆動するための電圧発生器を設け、圧電素子への通電のON/OFFを切り換えるスイッチを設けているので、通常のサーボ動作中にディスクに極端な面高差やそり等があっても、可動体の変位動作を圧電素子の伸縮による板バネの強制変形と駆動コイルへの通電による電磁力による板バネの変形の両者を併用するようにスイッチで切り換えが可能となり、光学ヘッドや駆動回路の寿命を向上できる。
【0036】
請求項7の光学ヘッドにおいては、回転リングの半径方向の突起部先端に円弧方向に着磁された円弧状の永久磁石を設け、その円弧方向に対向してケースにホール素子を設けて回転角度を検出しその検出信号から可動体の位置制御を行うようにしているので、変位検出部を小さくでき、光ヘッドが小型で軽量になる。
【0037】
請求項8の光学ヘッドにおいては、板バネを形成するブリッジの少なくとも一本以上のブリッジの回転リングもしくは可動体側の固定端部近傍にひずみゲージを設け、そのひずみゲージの検出信号から可動体の位置制御を行うようにしているので、請求項7の発明の効果よりさらに変位検出部を小さくでき、光ヘッドが小型で軽量になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による焦点制御装置の一実施例を説明するための要部構成図である。
【図2】従来技術における可動体支持モデルを説明するための図である。
【図3】本発明による可動体支持モデルを説明するための図である。
【図4】突起部とひずみゲージ取付構造を示す図である。
【図5】突起部と圧電素子取付構造を示す図である。
【図6】永久磁石のホール素子取付構造を示す図である。
【図7】板バネのブリッジ部へのひずみゲージの取付構造を示す図である。
【図8】本発明の実施に注目される電気回路の一例を説明するための図である。
【図9】可動体の電圧を検出するセンサの取付構造を示す図である。
【図10】ひずみゲージの出力と規定電圧値との関係を示す図である。
【図11】ホール素子が出力電圧を示す図である。
【図12】ひずみゲージの出力電圧を示す図である。
【図13】変位センサの出力電圧と規定電圧値との関係を示す図である。
【図14】可動体検出信号のS字特性を示す図である。
【図15】一般的なカッティングマシンの一例を示す要部構成図である。
【符号の説明】
1…光学レンズ、2…鏡筒、3…ボビン、4,7…バネ押さえ、5,5a〜5d…板バネ、6…回転リング、8a〜8d…球、9a〜9d…円弧状押圧板、10a〜10d…押圧スプリング、11a〜11d…調整ネジ、12…永久磁石、13,14…継鉄、15…ケース、16…ガイド、17…給気孔、18…静圧軸受、19…駆動コイル、20…可動体、21…光軸、22…V型溝、23…突起部、24…ひずみゲージ(1)、25…圧電素子、26a,26b…球、27…コイルバネ、28…永久磁石、29…ホール素子、30…ひずみゲージ(2)、31,40…補償回路、32,33,41…ゲイン調整部、34,39,43,47…切り換えスイッチ、35…ブリッジ回路、36,45…比較器、37,48…駆動アンプ、38…焦点検出器、42…非接触変位センサ、44…低域フィルタ、46…電圧発生器、49…制御部、50,51…サーボ回路部、61…エアースピンドルモータ、62…ターンテーブル、63…ガラス原盤、64…送リ台、65…光学ヘッド、66…光学レンズ。

Claims (8)

  1. レーザ光を絞り込む光学レンズを含む可動体を光軸方向に可動にして焦点合わせ行う光学ヘッドにおいて、前記可動体を光軸方向と直角方向に支持する支持手段としての非接触軸受と、前記可動体を光軸方向に支持する支持手段として内端部が前記可動体に接合されかつ前記可動体の光軸を中心とした円弧方向に伸びたブリッジ部を備えた板バネと、該板バネの外端部に接合された回転リングと、該回転リングを前記光軸中心に回動可能に収めているケースとを有し、前記板バネは、中立状態において、前記可動体への取り付け部と前記ケースへの取り付け部が該板バネの同一平面内で前記可動体の中心を通る同一線上にないように取り付けられ、前記可動体の光軸方向への移動に伴う、前記板バネの円弧方向への変形を、前記回転リングの回転によって吸収するように構成したことを特徴とする光学ヘッド。
  2. 前記回転リングは半径方向に延長する突起部を有し、前記ケースに前記突起部の前記光軸方向の力を検出するひずみゲージを有し、該ひずみゲージの検出信号により前記光学レンズのフォーカシング制御を行うサーボ回路部に切り換えスイッチを有し、該切り換えスイッチにより前記ひずみゲージの出力信号に応じて前記サーボ回路部のトータルゲインを選択可能としたことを特徴とする請求項1記載の光学ヘッド。
  3. 前記回転リングの前記ケースへの取り付け部の構造は、前記回転リングの外周面と該回転リングの外周面に対向しかつ前記ケースに設けられた円弧状押圧板の内周面との間に複数個の球を有し、前記回転リングの外周面と前記円弧状押圧板の内周面との両者に前記球が接触する位置に前記光軸と同心状にV型溝を有し、前記円弧状押圧板を前記ケースに設けられた押圧スプリングにより前記回転リングに押しつけるようにしたことを特徴とする請求項1記載の光学ヘッド。
  4. 前記回転リングは半径方向に延長する突起部を有し、該突起部のケース側端部の回転方向前後面を、前記ケースに片端を固定されたコイルバネ及び圧電素子と、該コイルバネ及び圧電素子と前記突起部の前後面との間の夫々に配設された球を有し、該球を介して前記回転リングと前記ケースとを接線方向に接触させ、前記圧電素子の伸縮により前記回転リングの回転が自在となるようにしたことを特徴とする請求項1記載の光学ヘッド。
  5. 前記フォーカシングサーボ制御を行うサーボ回路部は、前記可動体に対向して非接触変位センサを有し、通常のフォーカシング制御を行うサーボ回路部と、前記非接触変位センサの変位検出信号から前記可動体の位置制御を行うサーボ回路部の両者とを有する制御部を有することを特徴とする請求項4記載の光学ヘッド。
  6. 前記非接触変位センサの変位検出信号から前記可動体の位置制御を行うサーボ回路部に低域フィルタと、ある決められた変位量を電圧に換算した値の電圧と前記低域フィルタ通過後の変位検出信号とを比較する比較器と、前記圧電素子を駆動するための電圧発生器と、該圧電素子への通電のON/OFFを切り換えるスイッチを有することを特徴とする請求項5記載の光学ヘッド。
  7. 前記回転リングから半径方向に延長する突起部先端に円弧方向に着磁された円弧状の永久磁石を有し、該永久磁石に対して円弧方向に対向して前記ケースにホール素子を有し、該ホール素子により前記回転リングの回転角度を検出し、その検出信号により前記可動体の位置制御を行うことを特徴とする請求項5記載の光学ヘッド。
  8. 前記板バネを形成するブリッジの回転リング側もしくは前記可動体側の固定端部近傍にひずみゲージを有し、該ひずみゲージの検出信号から前記可動体の位置制御を行うことを特徴とする請求項1記載の光学ヘッド。
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