JP3606482B2 - 帯電量測定装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、帯電量測定装置に関し、詳細には、トナー等の微粒子とそのキャリア等との帯電量を自動で測定する帯電量測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、物質の帯電現象は、電子写真分野をはじめとして、多くの産業分野において有効に利用され、例えば、電子写真式記録装置においては、トナーとキャリア粒子との帯電現象を利用して、トナーの感光体への転写等が行われている。
【0003】
このように物質の帯電現象を利用するには、対象とする材料の帯電特性を把握することが非常に重要であり、材料の帯電現象、特に、そのメカニズムについての研究も盛んに行われている。
【0004】
帯電量測定は、その中でも特に重要な技術であり、材料の形態により、粉体試料の帯電量測定方法(ブローオフ法:特公昭56−30831号公報、特公昭59−2864号公報参照)や板状あるいは膜状試料の帯電量測定方法(カスケード法:特開平2−126152号公報参照)等が提案されている。
【0005】
上記ブローオフ法は、一定の割合で混合したサンプル微粒子とキャリア粒子を、所定の条件で撹拌して帯電させた後、メッシュ容器(例えば、ファラデーケージ)に移し、エアブローによりサンプル微粒子をキャリア粒子から分離させて、単位重量のサンプル微粒子に対して発生した電荷量を測定する。
【0006】
ブローオフ法で得られる電荷量は、キャリア粒子の材料のほかに、サンプル微粒子とキャリア粒子の粒子特性(粒径、粒径分布及び形状)及び両者の混合比や撹拌条件、さらには、温湿度等の環境条件に依存する。なお、測定条件については、通常は、適当な標準条件を設定して一定条件に設定される。
【0007】
電子写真プロセスでは、トナーとそのキャリアの撹拌時間と帯電量の関係、特に、飽和帯電量及び飽和にいたる撹拌時間(飽和時間)が重要である。すなわち、トナーの帯電量は、撹拌時間とともに増加するが、単位時間当たりの帯電量の増加量は、撹拌時間とともに減少して、一定の帯電量(飽和帯電量)になる。
【0008】
そして、ブローオフ法では、従来、帯電量を測定するのに、上記撹拌、重量測定及び帯電量の測定の各操作自体は、測定器や撹拌器等の機械装置を用いて行っているが、各操作の間は、機械的に何の連携も持っておらず、測定者が手動で行っている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の帯電量の測定、特に、ブローオフ法においては、通常、撹拌、重量測定、サンプル微粒子とキャリア粒子の分離、帯電量測定の各操作は、機械を用いて行われるが、各操作間の連携は、手動で行っており、測定には、人手が必要である。測定試料の数が多い場合や帯電量の撹拌時間依存性を測定する場合は、特に手間と時間がかかるとともに、測定精度にも影響を与える結果となっていた。
【0010】
そこで、本発明は、測定試料の入った導電性容器の帯電量測定に必要な各操作間の移動を移動手段により行わせるとともに、当該移動手段の制御及び各操作の制御を制御手段で行うことにより、帯電量の測定操作を自動処理して、手間と時間を削減するとともに、測定精度を向上させることのできる帯電量測定装置を提供することを目的としている。
【0011】
また、本発明は、導電性容器内のサンプル微粒子をキャリア粒子から分離・排出させるためにガスを噴射するノズルを導電性容器のフィルタに対する位置を変化させて移動させながらガスを噴射させることにより、サンプル微粒子とキャリア粒子の分離性能を向上させて、より一層測定精度を向上させることのできる帯電量測定装置を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の帯電量測定装置は、サンプル微粒子と該サンプル微粒子よりも粒径の大きいキャリア粒子が収納され、相対向する面が前記サンプル微粒子を通過させるとともに前記キャリア粒子の通過を阻止するフィルタで形成された導電性容器と、前記導電性容器に収納された前記サンプル微粒子と前記キャリア粒子を混合・撹拌して、静電気を帯電させる撹拌手段と、前記導電性容器の重量を計測する重量計測手段と、前記導電性容器を載置するブロー台を備えると共に、ノズルを通して、前記導電性容器の一方の面のフィルタから導電性容器内に所定のガスを吹き込んでサンプル微粒子をキャリア粒子から分離し、該分離したサンプル微粒子を他方の面のフィルタから導電性容器外に排出するブロー手段と、前記ブロー台に取り付けられた電極と電気的に接続され、前記ブロー手段により前記サンプル微粒子の分離・排出された前記導電性容器の帯電量を測定する帯電量測定手段と、前記導電性容器を把握する把握部を有し、前記把握部を三次元的に動かして、前記導電性容器を前記攪拌手段、前記重量計測手段或いは前記ブロー台に移動させる移動手段と、前記攪拌手段、前記重量計測手段、前記ブロー手段、前記帯電量測定手段及び前記移動手段の動作を制御する制御手段とを具備し、前記制御手段の制御下で、初め、前記移動手段より前記導電性容器を前記攪拌手段に移動して、前記攪拌手段とにより前記導電性容器内の前記サンプル微粒子と前記キャリア粒子を所定時間攪拌し、次に、前記移動手段より前記導電性容器を前記重量計測手段に移動して、前記ブロー手段による前記サンプル微粒子の分離・排出前の前記導電性容器の重量を測定し、次に、前記移動手段より前記導電性容器を前記ブロー台に移動して、前記ブロー手段により前記導電性容器内の前記サンプル微粒子の分離・排出を行い、前記帯電量測定手段により前記サンプル微粒子の分離・排出後の前記導導電性容器の帯電量を測定し、次に、前記移動手段より前記導電性容器を再び前記重量測定手段に移動して、前記ブロー手段による前記サンプル微粒子の分離・排出後の前記導電性容器の重量を測定し、前記重量計測手段及び前記帯電量測定手段による測定結果に基づき、前記制御手段にて前記サンプル微粒子の単位重量当りの電荷量を算出することを基本構成とする。
【0014】
ここで、サンプル微粒子とキャリア粒子は、混合・撹拌されることにより、帯電し、サンプル微粒子は、その粒径がキャリア粒子よりも小さい。
【0015】
導電性容器は、ブロー手段により噴射されるガスによりサンプル微粒子がキャリア粒子と分離されて適切に排出され、撹拌手段による撹拌を適切に行うことのできる形状に形成されている。
【0016】
撹拌手段は、導電性容器内のサンプル微粒子とキャリア粒子を適切に混合・撹拌して、サンプル微粒子とキャリア粒子に帯電させることができるものであれば、どのような方法のものであってもよく、例えば、導電性容器を回転させるもの、振動させるもの、あるいは、上下左右に振るもの等であってもよい。
【0017】
重量計測手段は、ブロー手段によりサンプル微粒子が分離・排出されることによる導電性容器の重量変化を適切に計測できる精度のものであり、例えば、電子天秤等を用いることができる。
【0018】
帯電量測定手段は、ブロー手段によりサンプル微粒子が分離・排出されることによりキャリア粒子に残った帯電電荷を適切に測定できのものであればどのようなものでもよく、例えば、エレクトロメータ等を用いることができる。
【0019】
移動手段は、導電性容器を上記各手段の間を適切に移動させることのできるものであればどのようなものであってもよい。
【0020】
制御手段は、上記各部を制御して、帯電量測定処理を自動的に実行させる制御処理と各手段の動作内容や測定結果からサンプル微粒子の単位重量当たりの帯電量を算出する算出処理等を行う。
【0021】
上記構成によれば、サンプル微粒子とキャリア粒子の入った導電性容器の帯電量測定に必要な各操作(手段)間の移動を移動手段により行わせるとともに、当該移動手段の制御及び各手段の制御を制御手段で自動的に行わせることができ、帯電量の測定操作を自動処理して、手間と時間を削減することができるとともに、測定精度を向上させることができる。
【0022】
本発明は、このような帯電量測定装置において、前記制御手段の制御下で、前記ブロー手段のノズルを、前記導電性容器のフィルタ面に対向する位置を変化させて移動せしめるノズル移動手段を更に具備することを特徴とする
【0023】
ここで、ノズル移動手段は、導電性容器にガスを噴射するノズルを導電性容器のフィルタに対する位置を、円移動、楕円移動、あるいは、その他に変化させて移動を行わせることにより導電性容器内にガスを効率的に吹き込んで、導電性容器内のサンプル微粒子をキャリア粒子から効率的に分離・排出させる。
【0024】
上記構成によれば、導電性容器内のサンプル微粒子をキャリア粒子から分離・排出させるためにガスを噴射するノズルを導電性容器のフィルタに対する位置を変化させて移動させながらガスを噴射させるので、サンプル微粒子とキャリア粒子の分離性能を向上させることができ、より一層測定精度を向上させることができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
【0028】
尚、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な実施の形態であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
【0029】
図1及び図2は、本発明の帯電量測定装置の第1の実施の形態を適用した帯電量測定装置を示す図である。
【0030】
図1において、帯電量測定装置1は、台座2上に、撹拌装置3、重量計測装置4、ブロー台5、ノズル6、吸引パイプ7及び移動装置8が取り付けられており、台座2の側に、前記ノズル6に圧縮ガスを供給するガスブロー装置9、前記吸引パイプ7からガスや噴出粒子を吸引・回収する回収装置10、電荷測定装置11及び制御装置12等が配設されている。
【0031】
撹拌装置3上には、導電性容器20が載置され、導電性容器20は、図2に示すように、両端の開口した円筒状の容器21の両端に円形のフィルタ22、23が保持治具24、25により着脱可能に固定されている。
【0032】
導電性容器20内には、フィルタ22、23の一方を取り外して、測定試料として、一定割合のキャリア粒子とサンプル微粒子を収納し、その後、試料を入れるために取り外したフィルタ22、23を保持治具24、25により固定保持されている。
【0033】
測定試料としては、電子写真式記録装置、例えば、複写機やファクシミリ装置等に用いられるトナーを使用し、キャリア粒子は、サンプル微粒子よりもその粒径が大きい。
【0034】
上記導電性容器20は、少なくとも、その一方(後述するガスブロー装置9によるガスブロー時に導電性容器20内に吹き込まれたガスが排出される側)のフィルタ22、23は、そのメッシュの大きさがサンプル微粒子は通過させるがキャリア粒子は通過させない大きさのものが使用されている。
【0035】
なお、フィルタ22、23は、上述のように、少なくともガスの排出側のフィルタ22、23のメッシュの大きさが上記サンプル微粒子を通過させてキャリア粒子を通過させない大きさのものであればよいが、両方のフィルタ22、23が上記条件を満たすものであってもよく、本実施の形態では、両方のフィルタ22、23を上記条件を満たすメッシュのもの、例えば、サンプル微粒子として平均粒径が7μm、キャリア粒子として平均粒径が70μmのものを使用する場合、500メッシュ(50μmピッチ)のステンレス製の金網で形成されている。また、導電性容器20は、後述するように、帯電量を導電性容器20と電極11aを接触させて測定するため、良好な導電性を有していることが必要であり、本実施の形態では、SUS(ステンレス合金)で形成されている。
【0036】
なお、導電性容器20の形状は、上記円筒形状のものに限るものではないが、導電性容器20の形状としては、撹拌装置3による撹拌の方法に合わせる必要があり、また、ガスの吹き付けによってサンプル微粒子とキャリア粒子が容易に分離できるものである必要がある。
【0037】
撹拌装置3は、導電性容器20の中のサンプル微粒子とキャリア粒子を混合・撹拌するものであり、その上部に円柱状の卓上ボールミル回転架台3a、3bを備えている。卓上ボールミル回転架台3a、3b上に導電性容器20が載置され、撹拌装置3は、卓上ボールミル回転架台3a、3bを回転駆動することにより、卓上ボールミル回転架台3a、3b上に載置された導電性容器20を回転させて、導電性容器20内のサンプル微粒子とキャリア粒子を混合・撹拌する。この卓上ボールミル回転架台3a、3bの回転は、撹拌装置3内のモータ等により行う。
【0038】
なお、撹拌装置20は、上述のように、導電性容器20を回転させるものに限るものではなく、例えば、導電性容器20に振動を与えて撹拌させるもの、あるいは、導電性容器20を上下または左右に振動を与えて撹拌させるもの等何れの方法であっても、適切にキャリア粒子とサンプル微粒子を混合・撹拌できるものであればよい。本実施の形態においては、導電性容器20を回転させることにより、混合・撹拌を行っているので、導電性容器20が円筒状に形成することにより、撹拌装置3で容易に撹拌することができるとともに、導電性容器20を容易に作製することができる。
【0039】
また、撹拌装置20は、その撹拌の開始と停止を制御装置12により制御されており、例えば、卓上ボールミル回転架台3a、3bの回転数を設定した状態で、撹拌装置20への電源のオン/オフを制御装置12により制御することにより、撹拌装置20による導電性容器20の撹拌の開始と停止を制御する。
【0040】
撹拌装置20により導電性容器20内のサンプル微粒子とキャリア粒子が混合・撹拌されると、サンプル微粒子とキャリア粒子が、その撹拌時間や特性に応じて、帯電する。
【0041】
重量計測装置4は、後述するエアブローによるサンプル微粒子の分離・排出の前後の導電性容器20の重量を計測するためのものであり、導電性容器20の重量が計測可能で、十分精度のよいものが好ましく、また、計測結果を制御装置12に出力するための通信機能を有している必要がある。そこで、本実施の形態では、重量計測装置4として、電子天秤を用い、RS−232Cにより計測データの制御装置12への転送を行い、また、図1には図示しないが、電子天秤の自動ドアの開閉を制御装置12からの制御により行っている。
【0042】
ブロー台5は、電極11aを保持する台で、導電性容器20を電極11aに接触させた状態で、導電性容器20のノズル6側のフィルタ22あるいはフィルタ23にノズル6からガスを吹き付けて、導電性容器20内のサンプル微粒子をキャリア粒子から分離する。
【0043】
ノズル6からガスがフィルタ22あるいはフィルタ23に吹き付けられると、フィルタ22あるいはフィルタ23を通過したガスが、導電性容器20内のサンプル微粒子をキャリア粒子から分離して、他方側のフィルタ23あるいはフィルタ22方向に吹き飛ばす。ところが、導電性容器20の排出側のフィルタ23あるいはフィルタ22は、サンプル微粒子は通過できるがキャリア粒子は通過できないメッシュになっているため、サンプル微粒子のみがフィルタ23あるいはフィルタ22を通過して、導電性容器20外に排出される。
【0044】
ノズル6は、ガスブロー装置9にホース6aにより接続されており、ガスブロー装置9は、エアーコンプレッサー等が用いられている。制御装置12は、ガスブロー装置9の電源のオン/オフを制御することにより、ガスブロー装置9によるノズル6を介してのガスブローの開始および停止を制御している。なお、制御装置12によるガスブローの開始及び停止の制御は、エアーコンプレッサー等のガスブロー装置9の電源のオン/オフ制御によるものに限るものではなく、例えば、ガスブロー装置9とノズル6との間に電磁弁を設け、この電磁弁の開閉を制御装置12により行うようにしてもよい。
【0045】
また、ガスブローに使用するガスは、エアーコンプレッサー等のガスブロー装置9から供給するものに限るものではなく、圧縮ガスボンベあるいは圧縮ガスの送風管から供給されるガスを電磁弁のオン/オフを制御装置12で制御することにより行ってもよい。
【0046】
上記ノズル6は、ブロー台5上に載置された導電性容器20のフィルタ22あるいはフィルタ23の略中心部分に向いて配設されている。
【0047】
このとき、上記撹拌によりサンプル微粒子及びキャリア粒子が帯電しているため、サンプル微粒子がキャリア粒子から分離されて導電性容器20外に排出されると、再出されたサンプル微粒子の量に対応した電荷量が導電性容器20内のキャリア粒子に残ることとなり、この帯電量を、導電性容器20を介して、後述する電荷測定装置11により測定する。
【0048】
上記ブロー台5上に載せられた導電性容器20の排出側フィルタ22あるいはフィルタ23に面した位置には、吸引パイプ7が開口しており、吸引パイプ7は、回収装置10の吸引口に接続されている。回収装置10は、適当な吸引力を有した吸引装置を使用することができ、例えば、トナー用の掃除機等を使用することができる。
【0049】
したがって、上記ノズル6からのガスにより導電性容器20から排出されたサンプル微粒子は、吸引パイプ7により回収装置10に回収される。
【0050】
上記ブロー台5の上面には、電極11aが配設されており、電極11aは、ブロー台5上に載置された導電性容器20の容器21に接触するように配設されている。すなわち、ブロー台5は、絶縁製部材により形成されており、このブロー台5に図示しない所定の圧縮バネを介して電極11aが取り付けられている。電極11aは、圧縮バネにより上方に付勢され、ブロー台5上に導電性容器20が載置されると、導電性容器20に密着する。電極11aは、電荷測定装置11に導線11bにより接続されており、導電性容器20の電荷を電流として導線11bを介して電荷測定装置11に出力する。
【0051】
電荷測定装置11は、サンプル微粒子と分離したキャリア粒子の帯電量を測定するためのものであり、エレクトロメータが用いられている。電荷測定装置11は、測定した電荷量を数値化して、制御装置12に出力する。
【0052】
帯電量測定装置1は、台座2上に、上記撹拌装置3、重量計測装置4及びブロー台5が横に並んで配設されており、移動装置8により導電性容器20を移動させ易いように配設されている。
【0053】
移動装置8は、上記上記撹拌装置3、重量計測装置4及びブロー台5の並び方向に沿って配設された移動レール8aと、該移動レール8a上を移動する移動体8bと、該移動体8bに取り付けられたアーム部8cと、該アーム部8cの先端部に取り付けられた昇降部8dと、該昇降部8dの先端に取り付けられた把持部8eと、を備えており、制御装置12の制御下で動作して、導電性容器20を上記撹拌装置3、重量計測装置4及びブロー台5上を順次移動させて、再び重量計測装置4に移動した後、撹拌装置3に戻す。
【0054】
すなわち、移動体8bは、モータあるいはガスや油圧シリンダの作用により移動レール8a上を移動し、アーム部8cは、モータあるいはガスや油圧シリンダの作用により移動レール8aに対して直角方向に伸縮して把持部8eの位置調整を行う。昇降部8dは、モータあるいはガスや油圧シリンダの作用により上下方向に伸縮して、把持部8eの上下方向の位置調整を行い、把持部8eは、モータあるいはガスや油圧シリンダの作用により開閉して、導電性容器20を保持及び分離する。この把持部8eの導電性容器20を把持する面には、図示しない絶縁製ゴムが張り付けられており、把持部8eを介して帯電電荷が放電されるのを防止している。
【0055】
すなわち、移動装置8は、導電性容器20を把持する把持部8eを、移動レール8a、移動体8b、アーム部8c及び昇降部8dにより把持部8eをX軸、Y軸及びZ軸方向に移動させ、導電性容器20を上記撹拌装置3、重量計測装置4及びブロー台5に移動させる。
【0056】
移動装置8は、上記移動動作及び把持動作が制御装置12により制御され、制御装置12でプログラムされた時間間隔及び順序により、導電性容器20を撹拌装置3、重量計測装置4及びブロー台5に移動させる。
【0057】
制御装置12は、上記撹拌装置3、重量計測装置4、移動装置8、ガスブロー装置9、回収装置10及び電荷測定装置11を制御して、帯電量測定処理を自動的に行う。
【0058】
制御装置12としては、本実施の形態においては、パーソナルコンピュータが使用されており、ディスプレイ12a、キーボード12b及び必要に応じてプリンタ等を備えている。
【0059】
制御装置12は、上記各部の動作を制御する制御処理プログラム及び各部の動作時間や測定結果から帯電量を算出する帯電量算出処理プログラム等が格納されており、当該処理プログラムに基づいて上記各部を制御して、帯電量測定処理を実行する。上記プログラムには、例えば、測定パラメータとして、サンプル微粒子の名前、キャリア粒子の名前、撹拌時間、ガスを吹き付ける時間等が入力されており、単位重量のサンプル微粒子に対する電荷量(Q/M)を、算出するための式として、次式(1)が設定されている。
【0060】
Q/M=−Q/(W1−W2)・・・(1)
なお、ここで、Qは、帯電量測定装置11の測定した導電性容器20内のキャリア粒子の帯電量、W1は、ガスブローによりサンプル微粒子を吹き飛ばす前の導電性容器20の重量、W2は、ガスブローによりサンプル微粒子を吹き飛ばした後の導電性容器20の重量である。また、サンプル微粒子の帯電量は、キャリア粒子の帯電量と符号が逆になるため、(1)式に、−の符号がついている。
【0061】
制御装置12は、特に、上記各部を遠隔制御するため及び各部からのデータを取得するために、RS−232C、GP−IBボード及びその他のインターフェースボードを備えている。制御装置12は、上記各処理状況や測定結果及び帯電量の算出結果等をディスプレイ12aに表示出力させるとともに、必要に応じて、プリンタ出力や他のメディア、例えば、フロッピィへの出力を行う。
【0062】
次に、本実施の形態の動作を説明する。
【0063】
所定割合でサンプル微粒子とキャリア粒子を収納した導電性容器20を用意し、撹拌装置20の卓上ボールミル回転架台3a、3b上に載置して、制御装置12により一連の測定動作を開始させる。
【0064】
制御装置12は、動作の開始が指示されると、撹拌装置3による導電性容器20内のサンプル微粒子とキャリア粒子の混合・撹拌を開始させ、撹拌装置20は、制御装置12からオン信号が入力されると、卓上ボールミル回転架台3a、3bにより導電性容器20を回転させて、サンプル微粒子とキャリア粒子の混合・撹拌を行う。
【0065】
制御装置12は、予め設定された時間、例えば、30分間撹拌装置3による混合・撹拌を行わせると、撹拌装置3の駆動を停止し、移動装置8により導電性容器20を重量計測装置4上に移動させる。
【0066】
このとき、制御装置12は、図示しない重量計測装置4の自動ドアを遠隔操作により開閉して、重量計測装置4による計測を自動で行うとともに、測定精度の向上を図っている。
【0067】
重量計測装置4は、移動装置8により導電性容器20が移動されてきて、重量計測装置4上に載置されると、ガスブロー前の導電性容器20の重量W1を計測して、制御装置12に出力する。
【0068】
制御装置12は、重量計測装置4から送られてくる測定結果の重量W1を所定のメモリに記憶し、ガスブロー前の導電性容器20の重量W1の計測が完了すると、移動装置8を動作させて、導電性容器20を重量計測装置4からブロー台5上に移動させる。
【0069】
制御装置12は、導電性容器20のブロー台5への載置が完了すると、電荷測定装置11による導電性容器20の帯電量を測定しつつ、ガスブロー装置9と回収装置10を駆動させて、ノズル6からガスを導電性容器20に噴射させる。
【0070】
ノズル6から噴射されたガスは、導電性容器20の一方側のフィルタ22あるいはフィルタ23から導電性容器20内に進入して、導電性容器20内のサンプル微粒子とキャリア粒子を分離しつつ他方側のフィルタ23あるいはフィルタ22に吹き飛ばすが、この排出側のフィルタ23あるいはフィルタ22は、サンプル微粒子は通過できるがキャリア粒子は通過できないメッシュに形成されているため、サンプル微粒子のみがフィルタ23あるいはフィルタ22から導電性容器20外に排出される。
【0071】
導電性容器20外に排出されたガス及びサンプル微粒子は、吸引パイプ7を介して回収装置10に回収される。
【0072】
このようにして、サンプル微粒子がキャリア粒子から分離されて導電性容器20外に排出されると、サンプル微粒子の帯電電荷量と同量の反対極性の電荷がキャリア粒子、すなわち、導電性容器20に残留することとなり、この残留電荷量を電極11aを介して電荷測定装置11に取り込んで、導電性容器20、ひいては、キャリア粒子の帯電電荷量を測定する。
【0073】
上記ガスブローを所定時間、例えば、30秒間行わせると、制御装置12は、ガスブロー装置9及び回収装置10の駆動を停止させるとともに、帯電量測定装置11の測定結果、すなわち、電荷量を所定のメモリに格納する。
【0074】
上記ガスブローと帯電量の測定が完了すると、制御装置12は、移動装置8により導電性容器20を、再度、重量計測装置4上に移動させ、ガスブローによりサンプル微粒子の分離・排出された後の導電性容器20の重量W2を測定させる。
【0075】
制御装置12は、重量計測装置4から適切な測定結果が入力されると、導電性容器20を元の撹拌装置3上に戻して、制御処理を終了する。
【0076】
その後、制御装置12は、上記処理により取得したデータからサンプル微粒子の単位重量当たりの帯電量を上記(1)により算出し、算出結果やその他の必要なデータ、例えば、サンプル微粒子の名称、キャリア粒子の名称、撹拌時間及びブロー時間等をディスプレイ12aに表示し、また、必要に応じて、プリンタ等により記録紙に記録出力する。
【0077】
上記処理をトナー濃度2%のトナーを用いて、撹拌時間30分、ガスブロー時間30秒で実験を行ったところ、サンプル微粒子の重量当たりの帯電量として、22.3μC/gの結果が得られた。
【0078】
このように、本実施の形態によれば、導電性容器20内のサンプル微粒子とキャリア粒子の撹拌から導電性容器20の重量の計測、ガスブロー処理、帯電量の計測、そして、計測した結果に基づくサンプル微粒子の単位重量当たりの帯電量の算出までの一連の処理を、自動化することができ、帯電量測定作業を効率的なものとすることができるとともに、途中に人手が介在しないため、測定をより一層正確に行うことができる。
【0079】
図3及び図4は、本発明の帯電量測定装置の第2の実施の形態を示す図であり、本実施の形態は、複数の導電性容器を同時に撹拌するものである。
【0080】
本実施の形態は、上記第1の実施の形態の帯電量測定装置と同様の帯電量測定装置に適用される。
【0081】
そこで、本実施の形態の説明においては、上記図1及び図2と同様の構成部分には、同一の符号を用いて、その詳細な説明を省略する。
【0082】
図3において、撹拌装置30には、その上部に5組の卓上ボールミル回転架台31a、31b、32a、32b、33a、33b、34a、34b、35a、35bが設けられており、各卓上ボールミル回転架台31a、31b、32a、32b、33a、33b、34a、34b、35a、35b上には、それぞれ導電性容器20a〜20eが載置されて、回転される。
【0083】
撹拌装置30は、制御装置12からの制御に基づいて、各卓上ボールミル回転架台31a、31b、32a、32b、33a、33b、34a、34b、35a、35bをそれぞれ独立して、制御装置12から指示された回転時間だけ回転駆動させ、各卓上ボールミル回転架台31a、31b、32a、32b、33a、33b、34a、34b、35a、35b上の導電性容器20を回転させて、各導電性容器20a〜20e内のサンプル微粒子とキャリア粒子を混合・撹拌させる。
【0084】
そして、制御装置12は、予めプログラムされた撹拌時間を撹拌装置30に出力して、各卓上ボールミル回転架台31a、31b、32a、32b、33a、33b、34a、34b、35a、35b上の導電性容器20a〜20eを撹拌させると、移動装置8により上記同様に、順次重量測定装置4及びブロー台5に卓上ボールミル回転架台31a、31b、32a、32b、33a、33b、34a、34b、35a、35bを移動させて、上記同様に、帯電量の測定をそれぞれの導電性容器20a〜20eについて測定を行う。
【0085】
したがって、本実施の形態によれば、例えば、複数種類のトナーを各導電性容器20a〜20eに入れて、同じ撹拌時間撹拌させた後、順次上記帯電量測定処理動作を行わせることにより、種類の異なるトナーのサンプル微粒子の帯電量を、簡単、かつ、適切に測定することができる。
【0086】
例えば、上記実施の形態の撹拌装置30を用いて、トナー濃度2%、トナー濃度4%及びトナー濃度5.2%の測定試料について帯電量の測定を行ったところ、それぞれ22.3μC/g、21.8μC/g及び32.5μC/gの結果を得た。
【0087】
また、上記実施の形態によれば、例えば、同じ種類のトナーを撹拌装置30による撹拌時間をそれぞれ異ならせて、その帯電量の測定を容易に行うことができる。
【0088】
すなわち、制御装置12から撹拌装置30の各卓上ボールミル回転架台31a、31b、32a、32b、33a、33b、34a、34b、35a、35bに載置される測定試料毎に、撹拌時間を設定して、当該撹拌時間に基づいて撹拌装置30に各卓上ボールミル回転架台31a、31b、32a、32b、33a、33b、34a、34b、35a、35bにより測定試料の入った各導電性容器20a〜20eを撹拌させる。その後、上記同様の帯電量測定動作処理を行わせ、帯電量の測定を行う。
【0089】
このようにして、撹拌時間を異ならせて、各撹拌時間毎の帯電量を測定したところ、図4に示すような結果を得た。すなわち、撹拌時間が10分までは、撹拌時間が長くなればなるほど、単位重量当たりの帯電量Q/M(μC/g)は、増加するが、撹拌時間が10分をすぎると、10分の場合と30分の場合とを比較しても分かるように、単位重量当たりの帯電量は、さほど増加しない。
【0090】
図5は、本発明の帯電量測定装置の第3の実施の形態を示す図であり、本実施の形態は、ガスブロー時のサンプル微粒子の飛散を防止するための囲いを設けたものである。
【0091】
本実施の形態は、上記第1の実施の形態の帯電量測定装置と同様の帯電量測定装置に適用されたものであり、ただ、ガスブローを行う場所に囲いが設けられているところが異なる。
【0092】
そこで、本実施の形態の説明においては、上記図1及び図2と同様の構成部分には、同一の符号を用いて、その詳細な説明を省略する。
【0093】
図5において、ブロー台5の周囲は、上面の一部が開口した箱状の囲い41により囲われており、ノズル6は、当該囲い41の一方側の壁面の略中央部に取り付けられている。また、吸引パイプ7は、当該囲い41のノズル6と反対側の壁面の略中央部に取り付けられており、囲い41の上部の開口41aは、導電性容器20を把持した把持部8eが進入するのに十分な大きさに形成されている。
【0094】
したがって、本実施の形態においては、移動装置8の把持部8eにより把持された導電性容器20が囲い41の開口41aから囲い41内のブロー台5上に載置され、この状態で、ノズル6からガスを導電性容器20に噴射して、導電性容器20内のサンプル微粒子をキャリア粒子と分離して、排出させる。排出されたサンプル微粒子を囲い41内に突出した吸引パイプ7を介して回収装置10により吸引・回収する。
【0095】
その結果、ノズル6からのガスにより導電性容器20内から吹き飛ばされたサンプル微粒子が帯電量測定装置1の他の装置類に飛散して、付着することを抑制することができ、帯電量測定装置1の周囲の汚れを低減することができる。
【0096】
図6は、本発明の帯電量測定装置の第4の実施の形態を示す図であり、本実施の形態は、ガスブロー時のサンプル微粒子の飛散をさらに防止するものである。
【0097】
本実施の形態は、上記第1及び第3の実施の形態の帯電量測定装置と同様の帯電量測定装置に適用されたものである。
【0098】
そこで、本実施の形態の説明においては、上記図1、図2及び図5と同様の構成部分には、同一の符号を用いて、その詳細な説明を省略する。
【0099】
図5において、ブロー台5の周囲は、上記第3の実施の形態と同様に、上面の一部が開口した箱状の囲い41により囲われており、ノズル6は、当該囲い41の一方側の壁面の略中央部に取り付けられている。また、吸引パイプ7は、当該囲い41のノズル6と反対側の壁面の略中央部に取り付けられており、囲い41の上部の開口41aは、導電性容器20を把持した把持部8eが進入するのに十分な大きさに形成されている。
【0100】
また、移動装置8の把持部8eには、上記囲い41の開口41aを閉止する蓋部材42が取り付けられており、蓋部材42は、導電性容器20を把持した把持部8eが囲い41内に進入して、ブロー台5に導電性容器20を載置した状態のとき、囲い41の開口41aを閉止する。
【0101】
したがって、本実施の形態においては、移動装置8の把持部8eにより把持された導電性容器20が囲い41の開口41aから進入して、囲い41内のブロー台5上に載置されると、囲い41の開口41aが把持部8eに取り付けられた蓋部材42により閉止される。この状態で、ノズル6からガスを導電性容器20に噴射して、導電性容器20内のサンプル微粒子をキャリア粒子と分離して、排出させる。排出されたサンプル微粒子を囲い41内に突出した吸引パイプ7を介して回収装置10により吸引・回収する。
【0102】
その結果、ノズル6からのガスにより導電性容器20内から吹き飛ばされたサンプル微粒子が囲い41から外部に漏れて飛散するのを防止することができ、帯電量測定装置1の他の装置類に飛散・付着して帯電量測定装置1の周囲が汚れるのを防止することができる。
【0103】
図7及び図8は、本発明の帯電量測定装置の第5の実施の形態を示す図であり、本実施の形態は、ノズルを移動させてガスを噴射させることにより、効率的にサンプル微粒子をキャリア粒子から分離して排出させるものである。
【0104】
本実施の形態は、上記第1の実施の形態の帯電量測定装置と同様の帯電量測定装置に適用したものであり、本実施の形態の説明においては、上記図1及び図2と同様の構成部分には、同一の符号を用いて、その詳細な説明を省略する。
【0105】
図7及び図8において、ノズル6は、そのホース6a側の端部付近が首振り自在に保持部材51に保持されており、保持部材51は、その中心を貫通するノズル6に固定された玉部51aと、当該玉部51aを回転可能に保持する保持部51bと、保持部51bを所定の高さで支持するシャフト51cと、を備えている。シャフト51cは、その基端部が台座2に固定されており、ノズル6は、玉部51aが保持部51bにより回転可能に保持されていることにより、当該玉部51aの取り付けられた部分を中心として、保持部材51により首振り自在に保持されている。
【0106】
ノズル6の先端側端部は、アーム52の先端部に形成された貫通孔52a内に貫通孔52aの壁面と所定の遊びをもって挿入されており、アーム52の他端部は、台座2に形成された孔2aを貫通して、カム53の中心から所定量ずれた位置に連結されている。カム53は、モータ54のシャフト54aにその中心部が連結されており、モータ54により回転駆動される。
【0107】
本実施の形態においては、ノズル6からガスを導電性容器20に噴射する際、制御装置12がモータ54を駆動させる。
【0108】
モータ54が回転すると、カム53が回転され、カム53が回転すると、カム53の中心からずれた位置に取り付けられたアーム52のカム53側の端部は、当該ずれ量を半径とする円運動を行い、アーム52が台座2の孔2aを貫通していることから、アーム52のノズル6側の端部が楕円運動を行う。
【0109】
このとき、アーム52のノズル6側の端部は、アーム52のノズル6部分から台座2の孔2aまでの長さと、アーム52のカム53への連結部分から台座2の孔2aまでの長さと、の比に対応して、アーム52のカム53側の回転運動が増幅された状態で楕円運動する。
【0110】
アーム52のノズル6側の端部が楕円運動をすることにより、ノズル6は、その噴射口側端部が、保持部材51を中心として楕円運動を行い、ノズル6から噴射されるガスがこの楕円運動するノズル6の噴射口から導電性容器20のフィルタ22あるいはフィルタ23に吹き付けられる。
【0111】
したがって、ノズル6から導電性容器20内全体にガスが噴射され、サンプル微粒子とキャリア粒子との分離・排出性能を向上させることができる。
【0112】
例えば、導電性容器20として、その直径が25mmのものを使用し、同じ測定試料を同量導電性容器20に入れて、同じブロー時間だけガスをノズル6から噴射することにより、ノズル6の先端が当該導電性容器20の中心軸に対してその長軸の長さが15mmの楕円運動を行う場合と、ノズル6を導電性容器20の中心軸付近に固定した場合と、において、サンプル微粒子とキャリア粒子の分離性能を実験したところ、ノズル6を回転させた場合の方が、約30%程度分離性能が良好なことが判明した。
【0113】
図9は、本発明の帯電量測定装置の第6の実施の形態を示す図であり、本実施の形態は、重量計測装置上での導電性容器の安定性を確保して、重量計測の測定性を向上させたものである。
【0114】
本実施の形態は、上記第1の実施の形態の帯電量測定装置と同様の帯電量測定装置に適用され、ただ、撹拌装置が異なるのみである。
【0115】
そこで、本実施の形態の説明においては、上記図1及び図2と同様の構成部分には、同一の符号を用いて、その詳細な説明を省略する。
【0116】
図9において、重量計測装置4の上部に、保持部材61が取り付けられており、保持部材61は、少なくとも、導電性容器20を上部に載置するのに十分な幅と長さを有している。保持部材61の上面には、導電性容器20を安定的に保持する窪み61aが形成されており、窪み61aは、円筒状の導電性容器20の形状に対応させてその断面が円弧を有した溝状に形成されている。
【0117】
なお、窪み61aは、円弧を有した溝状に形成されているものに限るものではなく、例えば、その断面が三角形状を有した溝状に形成されていてもよく、要は、導電性容器20を安定的に保持できるものであればよい。
【0118】
したがって、本実施の形態においては、移動装置8により導電性容器20を重量計測装置4に移動して、把持部8eにより導電性容器20を重量計測装置4の保持部材61の窪み61aに載置させたとき、重量計測装置4上に直に導電性容器20を載せた場合に比較して、保持部材61の窪み61aにより導電性容器20が微妙に移動することなく、導電性容器20を安定して保持することができ、重量計測装置4により導電性容器20の重量を速やかに、かつ、正確に測定することができる。
【0119】
以上、本発明者によってなされた発明を好適な実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記のものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0120】
例えば、上記各実施の形態においては、台座2上に、撹拌装置3、重量計測装置4、ブロー台5に横に並べて配置しているが、横に並べて配置する場合に限るものでないことは、いうまでもなく、要は、効率的に帯電量測定動作処理を行うことのできる配置であればよい。
【0122】
特に、導電性容器内のサンプル微粒子をキャリア粒子から分離・排出させるためにガスを噴射するノズルを導電性容器のフィルタに対する位置を変化させて移動させながらガスを噴射させるので、サンプル微粒子とキャリア粒子の分離性能を向上させることができ、より一層測定精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の帯電量測定装置の第1の実施の形態を適用した帯電量測定装置の全体斜視図。
【図2】図1の導電性容器の側面断面図。
【図3】本発明の帯電量測定装置の第2の実施の形態を適用した帯電量測定装置の撹拌装置の側面図。
【図4】図3の撹拌装置により同じ試料の撹拌時間を変化させたときの単位重量当たりの帯電量の変化を示す図。
【図5】本発明の帯電量測定装置の第3の実施の形態を適用した帯電量測定装置のブロー台部分の側面図。
【図6】本発明の帯電量測定装置の第4の実施の形態を適用した帯電量測定装置のブロー台部分の側面図。
【図7】本発明の帯電量測定装置の第5の実施の形態を適用した帯電量測定装置のノズル部分の側面図。
【図8】図7のノズル部分の斜視図。
【図9】本発明の帯電量測定装置の第6の実施の形態を適用した帯電量測定装置の重量計測装置部分の側面図。
【符号の説明】
1 帯電量測定装置
2 台座
2a 孔
3 撹拌装置
3a、3b 卓上ボールミル回転架台
4 重量計測装置
5 ブロー台
6 ノズル
6a ホース
7 吸引パイプ
8 移動装置
8a 移動レール
8b 移動体
8c アーム部
8d 昇降部
8e 把持部
9 ガスブロー装置
10 回収装置
11 電荷測定装置
11a 電極
12 制御装置
20、20a〜20e 導電性容器
21 容器
22、23 フィルタ
24、25 保持治具
30 撹拌装置
31a、31b〜35a、35b 卓上ボールミル回転架台
41 囲い
41a 開口
42 蓋部材
51 保持部材
51a 玉部
51b 保持部
51c シャフト
52 アーム
52a 貫通孔
53 カム
54 モータ
54a シャフト

Claims (1)

  1. サンプル微粒子と該サンプル微粒子よりも粒径の大きいキャリア粒子が収納され、相対向する面が前記サンプル微粒子を通過させるとともに前記キャリア粒子の通過を阻止するフィルタで形成された導電性容器と、
    前記導電性容器に収納された前記サンプル微粒子と前記キャリア粒子を混合・撹拌して、静電気を帯電させる撹拌手段と、
    前記導電性容器の重量を計測する重量計測手段と、
    前記導電性容器を載置するブロー台を備えると共に、ノズルを通して、前記導電性容器の一方の面のフィルタから導電性容器内に所定のガスを吹き込んでサンプル微粒子をキャリア粒子から分離し、該分離したサンプル微粒子を他方の面のフィルタから導電性容器外に排出するブロー手段と、
    前記ノズルを、前記導電性容器のフィルタ面に対向する位置を変化させて移動せしめるノズル移動手段と、
    前記ブロー台に取り付けられた電極と電気的に接続され、前記ブロー手段により前記サンプル微粒子の分離・排出された前記導電性容器の帯電量を測定する帯電量測定手段と、
    前記導電性容器を把握する把握部を有し、前記把握部を三次元的に動かして、前記導電性容器を前記攪拌手段、前記重量計測手段或いは前記ブロー台に移動させる移動手段と、
    前記攪拌手段、前記重量計測手段、前記ブロー手段、前記ノズル移動手段、前記帯電量測定手段及び前記移動手段の動作を制御する制御手段とを具備し、
    前記制御手段の制御下で、初め、前記移動手段より前記導電性容器を前記攪拌手段に移動して、前記攪拌手段により前記導電性容器内の前記サンプル微粒子と前記キャリア粒子を所定時間攪拌し、次に、前記移動手段により前記導電性容器を前記重量計測手段に移動して、前記ブロー手段による前記サンプル微粒子の分離・排出前の前記導電性容器の重量を測定し、次に、前記移動手段により前記導電性容器を前記ブロー台に移動して、前記ノズル移動手段により前記ノズルを前記導電性容器のフィルタ面に対向する位置を変化させて移動させながら、前記ブロー手段により前記ノズルを通して前記導電性容器内にガスを吹き込んで前記導電性容器内の前記サンプル微粒子の分離・排出を行い、前記帯電量測定手段により前記サンプル微粒子の分離・排出後の前記導導電性容器の帯電量を測定し、次に、前記移動手段により前記導電性容器を再び前記重量測定手段に移動して、前記ブロー手段による前記サンプル微粒子の分離・排出後の前記導電性容器の重量を測定し、前記重量計測手段及び前記帯電量測定手段による測定結果に基づき、前記制御手段にて前記サンプル微粒子の単位重量当りの電荷量を算出することを特徴とする帯電量測定装置。
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