JP3605397B2 - 自然石を用いた土木構造物用コンクリートブロックの製造方法および自然石を用いた土木構造物用コンクリートブロック。 - Google Patents
自然石を用いた土木構造物用コンクリートブロックの製造方法および自然石を用いた土木構造物用コンクリートブロック。 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、土木構造物に用いられるコンクリートブロックに係わり、特に、自然石を用い、河川や海岸等における護岸として好適に用いられる自然石を用いた土木構造物用コンクリートブロックに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、河川や海岸等における護岸の構築方法として、図22に示すように、法面Gに1次コンクリートを打設して固化させることによって所定強度の根固め部1を形成し、この固化した根固め部1上に多数の石2を配置し、さらに、これらの石の隙間を埋めるように2次コンクリート(図示略)を打設して固化させることにより、前記多数の石2を固定する方法が知られている。
【0003】
また、他の構築方法として、型枠を用い、この型枠内に1次コンクリートを所定厚さ打設・固化させることによって、所定強度の根固め部を形成した後に、この根固め部上に複数の石を配置した後に、これらの石の隙間を埋めるように2次コンクリートを打設し、この2次コンクリートの固化後に前記型枠を取り外すことにより、前記石が一体化されたコンクリートブロックを形成し、このコンクリートブロックを、河川や海岸等の法面を覆うように面方向に順次設置する方法もある。
【0004】
一方、前述したような石を用いた土木構造物を構築する場合、構築現場に存在する自然石を利用することにより、運搬費用や材料費を軽減することが行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前述したような従来の護岸の構築方法にあっては、つぎのような改善すべき課題が残されている。
【0006】
すなわち、前述した何れの構築方法にあっても、根固め部を形成する際に、打設された1次コンクリートを、石を配置するの必要な強度となるまで固化させなければならず、さらに、この固化時間に加えて前記2次コンクリートの固化時間も必要であるから、工期が長引いてしまう。
そして、工期が長引くと、コンクリートの養生が天候の変化の影響を受けやすくなり、品質の均質化のためにその対処が必要となるといった問題点もある。
また、1次コンクリートが固化した後に2次コンクリートを打設するものであるから、1次コンクリートと2次コンクリートとの接合が弱くなることも想定される。
この問題点は、特に、後者のコンクリートブロックを用いた構築方法の場合、1次コンクリートと2次コンクリートとの接合面の面積が狭くなることから顕著となることが考えられる。
また、石を、平坦な固化した1次コンクリート上に配置して2次コンクリートを打設するのであるが、前記石を一次コンクリート上に配置する際に、石の姿勢が不安定であり、施工性が悪いといった不具合もある。
さらに、1次コンクリート上に配置された石の固定は、主に2次コンクリートによって行われることから、通常、前記石の固定強度を確保するために、前記2次コンクリートを、前記石の高さの半分を覆うように打設しなければならない。したがって、形状の大きな石を使用することができず、石の選別作業が必要となり、この点からも施工性が悪くなり、また、自然発生あるいは工事に伴って発生する自然石を有効に再使用することができない。
【0007】
本発明は、このような従来の課題に鑑みてなされたもので、自然石を用いることの利点を保持しつつ、工期を短縮して品質を確保し、さらに、自然石の固定を確実に行い得る自然石を用いた土木構造物用コンクリートブロックの製造方法および自然石を用いた土木構造物用コンクリートブロックを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に記載の自然石を用いた土木構造物用コンクリートブロックの製造方法は、前述した目的を達成するために、型枠内に詰め込まれた自然石を、前記型枠内に打設されるコンクリートによって一体化するようにした自然石を用いた土木構造物用コンクリートブロックの製造方法であって、鉄筋を逆U字状に折曲形成し、その両端部に前記型枠の底部に載置されるアンカーブロックを取り付け、これらの鉄筋の複数本を格子状に組み上げることによって構成した補強用支持枠体を、前記自然石を前記型枠の底部から離して支持するように前記型枠内に設置し、前記補強用支持枠体を設置した後に、前記各前記補強用支持枠体を覆うように所定量の1次コンクリートを打設し、この1次コンクリートが半固化状態において、前記補強用支持枠体上に前記自然石を載置し、前記1次コンクリート上に、前記自然石の周囲を取り囲むように2次コンクリートを打設し、これらの1次コンクリートおよび2次コンクリートを固化させることにより、これらの1次コンクリート、2次コンクリート、および、自然石を一体化することを特徴とする。
本発明の請求項2に記載の自然石を用いた土木構造物用コンクリートブロックの製造方法は、請求項1において、前記補強用支持枠体と前記アンカーブロックとの間に、両者間の間隔を調整するレベル調整機構が設けられていることを特徴とする。
本発明の請求項3に記載の自然石を用いた土木構造物用コンクリートブロックの製造方法は、請求項1において、前記型枠の略中央部に、前記補強用支持枠体の中間部を支持する補助支持枠体が設けられていることを特徴とする。
本発明の請求項4に記載の自然石を用いた土木構造物用コンクリートブロックの製造方法は、請求項3において、前記補助支持枠体の下部に、前記型枠の底部に載置されるアンカーブロックが取り付けられていることを特徴とする。
本発明の請求項5に記載の自然石を用いた土木構造物用コンクリートブロックの製造方法は、請求項4において、前記補助支持枠体と前記アンカーブロックとの間に、両者間の間隔を調整するレベル調整機構が設けられていることを特徴とする。
本発明の請求項6に記載の自然石を用いた土木構造物用コンクリートブロックの製造方法は、請求項1ないし請求項5の何れかにおいて、前記補強用支持枠体の上部に、この補強用支持枠体上に載置される前記自然石に係合させられて、この自然石の位置ずれを抑制する係止部材が設けられていることを特徴とする。
本発明の請求項7に記載の自然石を用いた土木構造物用コンクリートブロックの製造方法は、請求項1ないし請求項6の何れかにおいて、前記自然石の詰め込みに先立って、前記1次コンクリートの表面を覆うように網状部材を挿入することを特徴とする。
本発明の請求項8に記載の自然石を用いた土木構造物用コンクリートブロックの製造方法は、請求項1ないし請求項7の何れかにおいて、前記型枠の対向する一対の側壁に、前記型枠の内側へ向かう凹部が形成され、他の一対の側壁に、前記型枠の外側へ向かう凸部が形成されていることを特徴とする。
本発明の請求項9に記載の自然石を用いた土木構造物用コンクリートブロックの製造方法は、請求項1ないし請求項8の何れかにおいて、前記型枠の底壁に、この型枠の内側へ向かう十字状の凸部が、前記型枠の略中央部を通るように形成されていることを特徴とする。
本発明の請求項10に記載の自然石を用いた土木構造物用コンクリートブロックは、請求項1ないし請求項9の何れかにおいて、前記請求項1ないし請求項9の何れかの製造方法によって形成されていることを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1の実施形態について、図1ないし図12を参照して説明する。 まず、本発明に係わる自然石を用いた土木構造物用コンクリートブロックの製造方法の説明に先立って、この製造方法に有効に用いられる型枠等の製造用部材について説明する。
【0010】
本実施形態に係わる土木構造物用コンクリートブロックの製造に用いられる型枠は、図1に符号3で示すように、略矩形状を有する有底の箱形形状に形成されており、その対向する一対の側壁の中間部には、前記型枠3の内側へ向かう凹部4がそれぞれ形成されており、また、前記型枠3の対向する他方の一対の側壁3bの中間部には、前記型枠3の外方へ向かう凸部5がそれぞれ形成されている。そして、これらの凹部4と凸部5は、平面視で、略同一形状となされている。
【0011】
また、前記各凹部4および凸部5の、前記型枠3の側壁3a・3bの上端部を基準とする厚みが、略同一に形成されているとともに、ぞれぞれの下端部が、前記型枠3の底壁3cから所定距離高い位置に位置させられている。
【0012】
さらに、本実施形態においては、前記型枠3の底壁3cに前記両凹部4および凸部5の底面をつなぐように、十字状の溝6が形成されている。
したがって、前記十字状の溝6によって、前記型枠3の内側四隅には、平面視で矩形状をなす凹部7が形成される。
【0013】
一方、前述したように構成された前記型枠3内には、後述する前記自然石Sを前記型枠3の底部から離して支持する補強用支持枠体8が、図2に示すように設置されるようになっている。
この補強用支持枠体8は、多数設けられているとともに、平面視で所定隙間を形成するように格子状に組み上げられて、前記型枠3内を区画するようになっている。
【0014】
また、前記各補強用支持枠体8は、鉄筋棟の棒状材を略逆U字状に折曲することによって形成されており、その両端部には、コンクリート等からなるアンカーブロック9が一体に取り付けられており、このアンカーブロック9が、前記型枠3の4隅に形成されている凹部7の底面や、前記十字状の溝6の上面に載置させられることによって、前記型枠3内に設置されている。
また、本実施形態においては、前記補強用支持枠体8の、前記型枠3の内壁面と対向する位置に、アンカーブロック9が取り付けられており、この横方向のアンカーブロック9によって、前記補強用支持枠体8に対する水平方向への位置ずれが防止されている。
【0015】
さらに、前記各補強用支持枠体8は、前述したように前記型枠3内に設置された状態において、それぞれの上端部が、前記型枠3の上部開口端から所定距離下方に位置させられており、これらの補強用支持枠体8の上端を通る仮想平面が、前記型枠3の上部開口面と所定間隔を有し、かつ、平行となるように設定されている。
【0016】
また、本実施形態においては、前記補強用支持枠体8の上部に、前記型枠3の開口部へ向かうように脚体10が、水平方向に間隔をおいて、一体に多数突設されている。
そして、これらの各脚体10の上端部には、前記多数の補強用支持枠体8上に載置される後述する自然石Sの周縁部の上方と係合して、前記自然石Sの位置ずれを防止する係止部材11が一体に設けられている。
これらの各脚体10の設置数や間隔は、構築現場において採取される自然石Sの大きさや形状等に応じて適宜設定することが可能である。
【0017】
前記各係止部材11は、本実施形態においては、図3に示すように、上方へ向けて開口するようなV字形状となされている。
個々で、これらの係止部材11は、前述したV字形状以外に、逆L字型やT字型等の形状が採用される。
【0018】
ついで、このように構成された型枠3や補強用支持枠体8を用いてコンクリートブロックを製造する手順について説明すれば、以下のとおりである。
【0019】
まず、図1に示す構成の型枠3を、構築現場において組み上げ、あるいは、前記型枠3を予め工場等において組み上げて構築現場へ搬入する。
ついで、前記型枠3内に多数の前記補強用支持枠体8を格子状に設置して、これらを図2および図3に示すように組み上げる。
また、前記補強用支持枠体8は、前記型枠3の外部において溶接等を用いてかご状に組み上げた後に、前記型枠3内に据え付けるようにしてもよく、さらに、これらの補強用支持枠体8を、予め工場等において組み上げて、構築現場に搬入するようにしてもよい。
【0020】
これより、図4に示すように、前記型枠3内に、所定量の1次コンクリート12を打設して、この1次コンクリート12によって、前記各補強用支持枠体8を覆い、ついで、前記一次コンクリート11が半固化状態にある状態において、図5に示すように、前記型枠3内に、その開口部をほぼ全面にわたって覆うように、多数の自然石Sを挿入する。
【0021】
ここで、前記自然石Sは、構築現場において採取されるとともに、隣接する前記支持脚10の3本または4本で形成される空間部内に挿入され得るような大きさが選択されて前記型枠3内に挿入される。
したがって、前記各自然石Sは、図5に示すように、その下部が、前記補強用支持枠体8によって前記型枠3の開口端部から所定深さにおいて支持されるとともに、上部が、前記各脚体10に取り付けられている係止部材11によって支持されることとなり、これらの自然石Sが、所定位置に位置ずれが防止された状態で支持される。
また、前述したように、前記1次コンクリート12が半固化状態で前記自然石Sが挿入されることにより、これらを支持する補強用支持枠体8が、前記1次コンクリート12によって補強され、その支持力が高められていることにより、前述した自然石Sの位置ずれがさらに抑制される。
【0022】
ついで、図5に示すように自然石Sが挿入支持された型枠3内に、図6に示すように、前記各自然石Sの隙間を埋めるように2次コンクリート13を打設し、これらの1次コンクリート12と2次コンクリート13の固化を待って、前記型枠3を取り外すことにより、図7に示すように、自然石Sが一体化されたコンクリートブロック14が得られる。
【0023】
このようにして製造されたコンクリートブロック14では、前記2次コンクリート13が、前記1次コンクリート12が半固化状態で打設されることにより、この1次コンクリート12が完全に固化した後において2次コンクリート13を打設するのに比して、これらの1次コンクリート12と2次コンクリート13との接着強度が高く、したがって、自然石Sとコンクリートブロック14全体とが強固に一体化される。
【0024】
そして、このコンクリートブロック14では、図7および図8に示すように、その平行な一対の側壁のそれぞれに凹部15が形成され、また、他方の平行な一対の側壁のそれぞれに凸部16が形成される。
さらに、図9および図10に示すように、前記コンクリートブロック14の下面には、前記型枠3の十字状の溝6に相当する溝17が、同じく十字状に形成され、したがって、前記コンクリートブロック14の下部の4隅には、下方へ向けて突出する脚部18が形成される。
【0025】
このようにして得られた本実施形態におけるコンクリートブロック14は、図11に示すように、河川や海岸等の法面Gを覆うように、この法面方向に順次設置されることによって護岸を構築する。
ここで、隣接するコンクリートブロック14同士は、一方のコンクリートブロック14の凹部15に他方のコンクリートブロック14の凸部16が嵌合させられることによって、互いの面方向の相対移動が拘束されるとともに、各コンクリートブロック14の底部の4隅形成されている脚部18が、前記法面Gに食い込むことによって、この法面Gに対するずれも防止される。
したがって、本実施形態によって得られたコンクリートブロック14によって構築される護岸等の土木構造物は、河川における水や海岸における海水の流れから、前記法面Gを効果的に保護することができる。
【0026】
そして、前記コンクリートブロック14を製造する際に、前記1次コンクリート12が半固化状態にある状態において2次コンクリート13を打設することから、これらの1次コンクリート12と2次コンクリート13との養生期間を重畳させることができるので、その製造期間を短縮することができるとともに、前述した土木構造物の構築期間を短縮することができる。
また、複雑な外形形状を有する自然石Sを型枠3内に設置する場合に、これらの自然石Sが脚体10や係止部材11によって係止されることから、前記自然石Sの不要な動きがなくなり、施工性が高められる。
一方、前記自然石Sが、一体化された1次コンクリート12と2次コンクリート13によって固定され、高い固定強度が確保されていることから、大きな自然石Sを用いた場合において、この自然石Sの、前記2次コンクリート13中への埋め込み深さの比率が小さくなっても、この自然石Sの固定強度が確保される。したがって、自然石Sを用いる上において、その形状面での制約が大幅に緩和され、この結果、自然発生するあるいは工事に伴って発生する自然石Sを有効に利用することができる。
【0027】
図13ないし図17は、本発明の第2の実施形態に係わるコンクリートブロック14の製造方法に用いられる型枠やその他の構成部材からなる型枠装置を示すものである。
【0028】
本実施形態においては、前述した第1の実施形態における補強用支持枠体8上に載置される、パンチングメタルやエキスパンドメタル等からなる網状部材19を追加したことに特徴を有するものである。
【0029】
このような型枠装置を用いて本実施形態に係わるコンクリートブロック14を製造するには、まず、前述した第1の実施形態と同様に、図14に示すように、前記型枠3の内部に、多数の補強用支持枠体8を格子状に組み上げた後に、前記型枠3内に前記補強用支持枠体8を覆うまで1次コンクリート12を打設する。
【0030】
ついで、図15に示すように、前記補強用支持枠体8上に、これらの補強用支持枠体8のほぼ全てを覆うようにして前記網状部材19を配置した後に、前記1次コンクリート12が半固化状体にある状態において、図16に示すように、前記網状部材19上に複数の自然石Sを挿入載置する。
【0031】
これより、図17に示すように、前記複数の自然石Sの隙間を埋めるように、前記型枠3内に2次コンクリート13を打設して、前記1次コンクリート12および2次コンクリート13を養生固化させた後に、前記型枠3を取り外すことによって、本実施形態によるコンクリートブロック14が得られる。
【0032】
本実施形態に係わる製造方法によってコンクリートブロック14を製造する場合、前記型枠3内に挿入される自然石Sの重量が、前記網状部材19によって分散されつつ前記補強用支持枠体8に支持される。
したがって、前記補強用支持枠体8に、局所的に荷重が集中することが防止されることにより、前記自然石Sの沈み込みが防止される。
また、前記2次コンクリート13と自然石Sとが、前記網状部材19を介して接合されることにより、前記自然石Sの固定強度が高められる。
その他の作用効果は、前述した第1の実施形態において得られるコンクリートブロック14の作用効果と同様である。
【0033】
図18ないし図20は、本発明の第3の実施形態に用いられる型枠装置を示すものである。
【0034】
この型枠装置は、前記補強用支持枠体8の略中間部と前記型枠3の底壁との間に、補助支持枠体20を介装したものである。
この補助支持枠体20は、図20に示すように、鉄筋棟の金属棒を矩形状に折曲形成したものであり、鉛直方向に沿うようにして用いられ、その下部には、前述したアンカーブロック9が取り付けられている。
【0035】
そして、前記補助支持枠体20は、図18および図19に示すように、前記各補強用支持枠体8の略中間部の下方に、これらと交差するように矩形状に配置されて、これらの各補強用支持枠体8の中間部を支持し、これによって、前記各補強用支持枠体8の中間部の下方への湾曲を防止して、これらの各補強用支持枠体8上に載置される自然石Sに対する支持強度を高めるようになっている。
【0036】
このような型枠装置を用いたコンクリートブロックの製造方法は、前記各補強用支持枠体8を組み込むのに先立って、前記補助支持枠体20を組み込むこと以外は、前記第1の実施形態と同様である。
【0037】
なお、前記実施形態において示した各構成部材の諸形状や寸法等は一例であって、設計要求等に基づき種々変更可能である。
たとえば、前記各実施形態においては、前記アンカーブロック9を、前記補強用支持枠体8や補助支持枠体20に一体に設けた例について示したが、これに変えて、図21に示すように、これらを位置調整機構21を介して連結するようにしてもよい。
【0038】
前記位置調整機構21は、前記補強用支持枠体8や補助支持枠体20と前記アンカーブロック9との間隔を調整するために設けられるもので、たとえば、図19においてはターンバックルを示したが、パンタグラフ機構等、他の機構を用いることも可能である。
【0039】
このような位置調整機構21を用いることにより、前記型枠3の底面に対する前記補強用支持枠体8や補助支持枠体20の各端部の高さ調整を行うことにより、これらのレベル調整や、前記補強用支持枠体8同士や補助支持枠体20との接触状体の調整等を行うことができ、これらの上方に載置される自然石Sの支持をより確実なものとすることができる。
【0040】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の請求項1ないし請求項11に記載の自然石を用いた土木構造物用コンクリートブロックの製造方法によれば、自然石を用いることによる運搬費用の低減効果を確保しつつ、コンクリートブロックの製造期間を短縮し、これによって、河川や海岸等の護岸といった土木構造物の品質を均一化することができるとともに、土木構造物の構築期間を短くすることができる。
また、複雑な外形形状を有する自然石を型枠内に設置する場合に、これらの自然石を脚体や係止部材によって係止することにより、前記自然石の不要な動きをなくして、施工性を高めることができる。
一方、前記自然石を、一体化された1次コンクリートと2次コンクリートとによって固定することができるので、高い固定強度を確保することができ、これに伴って、大きな自然石を用いた場合において、この自然石の、2次コンクリート中への埋め込み深さの比率が小さくなっても、この自然石の固定強度を確保することができる。
したがって、自然石を用いる上において、その形状面での制約を大幅に緩和することができ、この結果、自然発生するあるいは工事に伴って発生する自然石を有効に利用することができるとともに、その選別作業をなくして施工性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係わるコンクリートブロックの製造に用いられる型枠を示す斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係わるコンクリートブロックの製造に用いられる型枠とその内部に組み付けられる補強用支持枠体を示す平面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係わるコンクリートブロックの製造方法の工程図で、1次コンクリート打設前の状態を示す型枠の縦断面図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係わるコンクリートブロックの製造方法の工程図で、1次コンクリート打設後の状態を示す型枠の縦断面図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係わるコンクリートブロックの製造方法の工程図で、自然石を挿入した状態を示す型枠の縦断面図である。
【図6】本発明の第1の実施形態に係わるコンクリートブロックの製造方法の工程図で、2次コンクリート打設後の状態を示す型枠の縦断面図である。
【図7】本発明の第1の実施形態に係わるコンクリートブロックの製造方法によって得られたコンクリートブロックの斜視図である。
【図8】本発明の第1の実施形態に係わるコンクリートブロックの製造方法によって得られたコンクリートブロックの平面図である。
【図9】図8の正面図である。
【図10】図8の側面図である。
【図11】図8のコンクリートブロックによって構築された土木構造物の縦断面図である。
【図12】図8のコンクリートブロックによって構築された土木構造物の正面図である。
【図13】本発明の第2の実施形態に係わるコンクリートブロックの製造方法に用いられる型枠装置の平面図である。
【図14】本発明の第2の実施形態に係わるコンクリートブロックの製造方法の工程図で、1次コンクリート打設後の状態を示す型枠の縦断面図である。
【図15】本発明の第2の実施形態に係わるコンクリートブロックの製造方法の工程図で、網状部材を設置した状態を示す型枠の縦断面図である。
【図16】本発明の第2の実施形態に係わるコンクリートブロックの製造方法の工程図で、自然石を挿入した状態を示す型枠の縦断面図である。
【図17】本発明の第2の実施形態に係わるコンクリートブロックの製造方法の工程図で、2次コンクリート打設後の状態を示す型枠の縦断面図である。
【図18】本発明の第3の実施形態に係わるコンクリートブロックの製造方法に用いられる型枠装置の平面図である。
【図19】本発明の第3の実施形態に係わるコンクリートブロックの製造方法に用いられる型枠装置の縦断面である。
【図20】本発明の第3の実施形態に係わるコンクリートブロックの製造方法に用いられる補助支持枠体の正面図である。
【図21】本発明のコンクリートブロックの製造方法に用いられる自然石の支持構造の変形例を示す要部の正面図である。
【図22】従来における土木構造物の一例を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 根固め部
2 石
3 型枠
3a (一方の)側壁
3b (他方の)側壁
3c 底壁
4 凹部
5 凸部
6 溝
7 凹部7
8 補強用支持枠体
9 アンカーブロック
10 脚体
11 係止部材
12 1次コンクリート
13 2次コンクリート
14 コンクリートブロック
15 凹部
16 凸部
17 溝
18 脚部
19 網状部材
20 補助支持枠体
21 位置調整機構
G 法面
S 自然石
Claims (10)
- 型枠内に詰め込まれた自然石を、前記型枠内に打設されるコンクリートによって一体化するようにした自然石を用いた土木構造物用コンクリートブロックの製造方法であって、
鉄筋を逆U字状に折曲形成し、その両端部に前記型枠の底部に載置されるアンカーブロックを取り付け、これらの鉄筋の複数本を格子状に組み上げることによって構成した補強用支持枠体を、前記自然石を前記型枠の底部から離して支持するように前記型枠内に設置し、
前記補強用支持枠体を設置した後に、前記各前記補強用支持枠体を覆うように所定量の1次コンクリートを打設し、この1次コンクリートが半固化状態において、前記補強用支持枠体上に前記自然石を載置し、
前記1次コンクリート上に、前記自然石の周囲を取り囲むように2次コンクリートを打設し、これらの1次コンクリートおよび2次コンクリートを固化させることにより、これらの1次コンクリート、2次コンクリート、および、自然石を一体化することを特徴とする自然石を用いた土木構造物用コンクリートブロックの製造方法。 - 前記補強用支持枠体と前記アンカーブロックとの間に、両者間の間隔を調整するレベル調整機構が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の自然石を用いた土木構造物用コンクリートブロックの製造方法。
- 前記型枠の略中央部に、前記補強用支持枠体の中間部を支持する補助支持枠体が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の自然石を用いた土木構造物用コンクリートブロックの製造方法。
- 前記補助支持枠体の下部に、前記型枠の底部に載置されるアンカーブロックが取り付けられていることを特徴とする請求項3に記載の自然石を用いた土木構造物用コンクリートブロックの製造方法。
- 前記補助支持枠体と前記アンカーブロックとの間に、両者間の間隔を調整するレベル調整機構が設けられていることを特徴とする請求項4に記載の自然石を用いた土木構造物用コンクリートブロックの製造方法。
- 前記補強用支持枠体の上部に、この補強用支持枠体上に載置される前記自然石に係合させられて、この自然石の位置ずれを抑制する係止部材が設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項5の何れかに記載の自然石を用いた土木構造物用コンクリートブロックの製造方法。
- 前記自然石の詰め込みに先立って、前記1次コンクリートの表面を覆うように網状部材を挿入することを特徴とする請求項1ないし請求項6の何れかに記載の自然石を用いた土木構造物用コンクリートブロックの製造方法。
- 前記型枠の対向する一対の側壁に、前記型枠の内側へ向かう凹部が形成され、他の一対の側壁に、前記型枠の外側へ向かう凸部が形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項7の何れかに記載の自然石を用いた土木構造物用コンクリートブロックの製造方法。
- 前記型枠の底壁に、この型枠の内側へ向かう十字状の凸部が、前記型枠の略中央部を通るように形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項8の何れかに記載の自然石を用いた土木構造物用コンクリートブロックの製造方法。
- 前記請求項1ないし請求項9の何れかの製造方法によって形成されていることを特徴とする自然石を用いた土木構造物用コンクリートブロック。
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