JP3605391B2 - 液圧式の減衰部を備えた二室型支持支承装置 - Google Patents
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Description
【0001】
本発明は、特に自動車におけるエンジンを支承装置のための、液圧式の減衰部を備えた二室型支持支承装置に関する。
【0002】
一般的に、二室型支持支承装置は、種々異なる構成において公知先行技術に基づき公知である。幾つかの液圧式の支持支承装置では、作業室と補償室との間に、異なった硬度と延性のダイアフラムを配置することが可能である。このようなダイアフラムは通常、結合ダイアフラムと呼ばれ、この場合、ダイアフラムの可動性の度合は、影響可能な振動振幅を決定し、またダイアフラムの曲げ剛さは、減衰したい振動の周波数を決定する。このようなダイアフラムが比較的軟質であると、作業室の液圧液体に作用する振動は、抵抗なく隣接補償室へ移送される。これに対してダイアフラムが比較的剛性の構造を有していると、液圧液体に対して作用する振動によって作業室内に過圧が増成されて、レリーズダイアフラムを膨張させ、こうして、より良い減衰を保証するが、それと同時に勿論また、より高い動的な減衰剛さが発生する。従来技術に基づいて公知になっている液圧式の減衰部を有する二室型支持支承装置では、種々異なった運転状態に適合するために、液圧支承装置の振動特性をこの運転状態にそれ相応に適合させることが望ましい。
【0003】
これが重要であるのは特に、車両の運転中にエンジンに起因した有害な振動が実質的に2種の形式で発生し、したがって、振動を減衰するためには、使用されるエンジン支承装置の異なった減衰剛さが必要になるからである。特に近年使用されている直接噴射式のディーゼルエンジンの場合、種々異なった減衰特性が極めて重要である。なぜならば、このエンジンの場合、発生するアイドリング振動が、自動車技術において従来使用されたディーゼルエンジンおよびガソリンエンジンの場合よりも著しく高いので、このディーゼルエンジンでは振動減衰のために、特に軟性のエンジン支承装置がアイドリング運転のために必要であるのに対して、走行運転中の振動減衰のためには著しく剛性のエンジン支承装置が有利である。
【0004】
作業室と補償室との間にレリーズダイアフラムを備えた二室型支持支承装置における減衰適合は、例えばダイアフラム剛さを変化することによって行うことができ、この場合、例えばダイアフラムの支持直径が増減される。この支持直径の増減は例えば、調整モータによって作動されるプランジャを下方からレリーズダイアフラムに圧着することによって行われる。しかしながら、直接噴射式のディーゼルエンジンにおいて必要な種々異なったばね剛さは、公知先行技術に基づいて公知になっている二室型支持支承装置によっては得ることができない。なぜならば、要求されるばね剛さ値が、過度に大きな差を有しているからである。
【0005】
第1の液圧式の減衰ばねエレメントと、1つのばねエレメントと、液体充填された少なくとも1つの作業室と、この作業室にオーバフロー通路を介して接続された少なくとも1つの補償室とによって形成されていて、減衰ばねエレメントには、別個の予荷重室内に配置された別のブロッキング可能なばねエレメントが直列に後置されている形式の公知の二室型支持支承装置は、例えばドイツ連邦共和国特許出願公開第4322958号明細書から明らかである。
【0006】
さらに、特開昭62−270841号明細書に基づく二室型支持支承装置では、第1の液圧式の減衰ばねエレメントに液圧式に作用結合した別のばねエレメントが公知になっているが、同明細書に開示されたばねエレメントは制御不能またはブロッキング不能である。
【0007】
したがって、本発明の課題は、特に自動車におけるエンジン支承装置のための、液圧式の減衰部を備えた二室型支持支承装置を改良して、現代のディーゼルエンジンを使用する場合に要求される、走行運転のための二室型支持支承装置のばね剛さと、アイドリング運転のための二室型支持支承装置のばね剛さとの差を極めて大きくできるようにすることである。さらに、二室型支持支承装置が、構造の点でコンパクトであり、かつ製造の点で廉価であり、しかも、要求される全ての運転条件下で確実に作業することが望ましい。
【0008】
この課題は、第1の解決手段によれば、ブロッキング可能なばねエレメントを有する予荷重室が、互いに独立して制御可能な少なくとも2つの切換エレメントを介して作業室と補償室とに液圧的に接続されており、エンジンから二室型支持支承装置に導入された振動によって、予荷重室が、別のばねエレメントをブロッキングするための液圧液体で充填可能であることによって解決される。
【0009】
この課題の第2の解決手段は請求項4に開示される。請求項4の技術的な手段によれば、予荷重室が、二室型支持支承装置に導入された振動によって駆動される、予荷重室を液圧液体で充填するために設けられた圧送装置が配置された第1の管路と、内部に挿入された電磁式の切換弁を備えた第2の管路とを介して補償室に接続されている。
【0010】
両解決手段に相応した本発明の構成によって、外部エネルギ源を用いることなしに、二室型支持支承装置によって振動を減衰したいエンジンの、この二室型支持支承装置内へ導入された振動のみに基づいて、第1の減衰ばねエレメントに直列に接続された第2のばねエレメントのブロッキングが、必要に応じて惹起されることになる。
【0011】
別のばねエレメントのブロッキングによって、エンジン支承装置の全ばね剛さは、直列に接続された両ばねエレメントが働く場合よりも著しく大きくなる。これによって本発明の二室型支持支承装置では、自動車エンジンのアイドリング運転時のための軟性の減衰特性も、通常走行運転時のための硬性の減衰特性も共に形成される。別のばねエレメントのブロッキングは、作業室と補償室との間に存在する切換エレメント、特に電磁式の切換弁を介して解消され、この場合、予荷重室と作業室もしくは補償室との間に圧力平衡が惹起される。
【0012】
本発明の第1の解決手段の特に有利な構成は、請求項2および請求項3の記載に基づいて、また本発明の第2の解決手段の特に有利な構成は、請求項5の記載に基づいて容易に想到することができる。
【0013】
また本発明の両解決手段のさらに有利な構成は、請求項6〜8に開示されている。
【0014】
以下に、本発明の実施例を図面につき詳しく説明する。
【0015】
全ての図は、本発明による二室型支持支承装置を、組み付けらた状態、つまり負荷された状態で示す断面図および詳細図である。
【0016】
図1には、二室型支持支承装置が示してある。この二室型支持支承装置は作業室1を有しており、この作業室1は、支承したいエンジンに面した上方の側でゴム壁3によって仕切られている。作業室1の下側は中間プレート4によって仕切られ、この中間プレートの中央領域には、弾性的な材料から製造されたレリーズダイアフラム5が嵌め込まれている。レリーズダイアフラム5および中間プレート4の下側には補償室2が位置しており、この補償室2の下側には分離壁6が設けられている。固定的な分離壁6に対して補償室2は、弾性的な材料から製造されたダイアフラム7によってシールされている。
【0017】
分離壁6の、補償室2とは反対の下側には、別の中空室が予荷重室8もしくはプレロード室として配置されている。この予荷重室の側壁はポット状のケーシング9によって形成され、予荷重室の内部には、中心長手方向軸線に対して同心的な円上に位置する3つのコイルばね10が配置されている。図1には、コイルばね10は1つしか示していない。図1では1つしか示していない3つのコイルばね10は、第1の液圧的な減衰ばねエレメントの下側に位置する共通の別のばねエレメントを形成している。第1の液圧的な減衰ばねエレメントは、ゴム壁3、作業室1、レリーズダイアフラム5、補償室2ならびに作業室1と補償室2との間に位置するオーバフロー通路11によって形成される。コイルばね10の上側は分離壁6に支持されており、このコイルばね10の反対の側の端部は、二室型支持支承装置の底部プレート12に接触している。この底部プレートは、二室型支持支承装置の主長手方向軸線の軸方向に、ケーシング9に対してこのケーシング内で移動可能に配置されていて、予荷重室8の底部を形成している。ケーシング9ならびに底部プレート12の壁に対して予荷重室8は、弾性的な材料から成る別のロールダイアフラム19によってシールされている。底部プレート12は、予荷重室8とは反対の下面に、二室型支持支承装置を車体側に位置固定するためのねじ山付き孔20を有している。
【0018】
図1から判るように、底部プレート12とケーシング9の、車体側の下側領域との間には、約3〜5mmのギャップ21が設けられている。エンジン側に固定されたゴム壁3と、車体側に固定された底部プレート12とが固定的な位置を有していることに基づいて、二室型支持支承装置に振動が導入することによって、作業室1と、補償室2と、オーバフロー通路11とに位置する液圧液体によって液圧式に減衰される第1のゴムばねエレメントと、鋼製のコイルばね10によって形成される第2のばねエレメントとの間で分離壁6が運動させられる。両ばねエレメントの協働に基づき、軟性の全ばね剛さ特性によって大きな振幅の低周波数振動の効果的な減衰作用が保証される。
【0019】
さらに図1から判るように、分離壁6はその中心に、上向きに作業室1内にまで達する管状の部分領域15を有し、この管状の部分領域は作業室1と予荷重室8との間の接続路を形成している。管状の部分領域15の下部開口は、逆止弁として構成された切換エレメント16によって閉塞される。予荷重室8と補償室2との間には、図1の右手の部分域に図示した電磁式の切換弁として構成された別の切換エレメント17が位置している。
【0020】
切換エレメント16,17ならびに予荷重室8および底部プレート12の協働に基づいて予荷重室8の内部には、エンジンを介して二室型支持支承装置内へ導入される振動のみによって液圧クッションを形成することが可能になる。予荷重室8内にこのような液圧クッションを形成することによって、液圧支承装置全体は、底部プレート12を除いて車体に対して相対的に持上げられ、したがってケーシング9の底部は上向きに底部プレート12に圧着されるので、中間プレート6とケーシング9と底部プレート12との固定的な結合によって力伝達はもはやコイルばね10を介しては行われず、したがってこのコイルばねは機能しない。コイルばね10が機能しないことによって、二室型支持支承装置の減衰特性は著しく硬性になる。なぜならば、第1のゴムばね減衰エレメントが依然として働くからである。
【0021】
予荷重室8の内部に液圧クッションを形成するための前提条件は、予荷重室8と補償室2との間の接続を電磁式の切換弁17の閉鎖によって断つことである。この手段によって、図1に図示した開放した電磁式の切換弁17において矢印Pで示したような、補償室2内への液圧液体の逆流は阻止される。液圧クッションの形成は、作業室1内への振動の導入によって発生した過圧に基づいて行われ、この過圧に基づいて、管状の部分領域15を介して作業室1から液圧液体は、過圧によって開放された逆止弁16を介して予荷重室8内へ達することになる。
【0022】
予荷重室内へ侵入した液圧液体は液圧支承装置を底部プレート12に向かって押圧し、かつコイルばね10のブリッジング(Ueberbrueckung)を生ぜしめる。
【0023】
液圧支承装置の降下は、負圧管路を接続ニップル22に接続することによって支援することができる。この接続ニップル22はケーシング9の内部で、底部プレート12の下側のギャップ21に開口しているので、接続された負圧はケーシング9の下部部分に対してサクション作用を生ぜしめる。
【0024】
図2に示した、底部プレート12および切換弁17の位置は、二室型支持支承装置が、硬性の減衰特性による運転状態にあることを示している。この位置におけるコイルばね10のずれ滑りは、各コイルばね10の上端と下端にそれぞれ係合するマンドレル13,14によって防止される。
【0025】
コイルばね10の減衰可能性を不作用にする、予荷重室8の内部に在る液圧クッションを排除しようとする場合には、底部プレート12を、図1に示したような元の位置へ復帰できるようにすることが必要である。予圧室8の内部の液圧クッションの減成は、電磁式の切換弁17の開放によって行われ、この開放によって液圧液体は、接続孔18を通って補償室2内へ流出することができる。底部プレート12の持上げ位置への復帰によって、二室型支持支承装置の上部領域におけるゴムばね減衰エレメントも、コイルばね10によって形成された別のばねエレメントも共に再び働くことになり、したがって二室型支持支承装置にとっては、上部のゴムばね減衰エレメントだけが働いている場合の減衰特性よりも、全体としてより軟性の減衰特性が作用することになる。
【0026】
したがって、図1および図2から判るように、コイルばね10のばね特性に応じて二室型支持支承装置の著しく異なった減衰剛さが、コイルばね10によって形成された別のばねエレメントのブロッキングもしくはアンチブロッキングによって惹起される。この場合、コイルばね10のブロッキングは、二室型支持支承装置内へ導入された振動に基づいて惹起された、作業室1を介しての、もしくは電磁式の切換弁17の作動による接続孔18の開閉を介しての圧送作用のみによって行われる。したがって、極めてコンパクトな方式で、ただ1つの二室型支持支承装置を介して種々異なった減衰特性を得ることが可能になる。
【0027】
同一課題を解決するための本発明の第2番目の構成手段は、図3および図4に示した二室型支持支承装置によって実現される。この二室型支持支承装置は、本発明の第1番目の構成手段による支承装置ですでに詳説したように、やはり作業室1を有しており、この作業室は、支承したいエンジン側の上側をゴム壁3によって仕切っている。作業室1の下側は、中間プレート4によって仕切られており、この中間プレートの中央領域には、弾性的な材料から製造されたレリーズダイアフラム5が嵌め込まれている。レリーズダイアフラム5および中間プレート4の下側には補償室2が位置しており、この補償室2の下側には固定的な分離壁6が位置している。固定的な分離壁6に対して補償室2は、弾性的な材料から製造されたダイアフラム7によってシールされている。
【0028】
補償室2から離反した方の分離壁6の下側には、別の中空室が予荷重室8として配置されており、この予荷重室の側壁は、ポット状のケーシング9によって形成され、かつ予荷重室の内部には、中心長手方向軸線に対する1つの同心円上に位置する3つのコイルばね10が配置されている。これら3つのコイルばね10は一緒に1つのばねエレメントを形成し、このばねエレメントは、作業室1、補償室2、ゴム壁3、中間プレート4およびオーバフロー通路11から構成された第1の液圧式ゴムばね減衰エレメントと直列に接続されている。コイルばね10は上端を固定的な分離壁6に支持されており、これに対してこのコイルばね10の他端は、二室型支持支承装置の底部プレート12に当接しており、この底部プレートは二室型支持支承装置の主長手方向軸線の軸方向に、ケーシング9に対してこのケーシング内をシフト可能に配置されており、かつ予荷重室8の底部を形成している。ケーシング9ならびに底部プレート12の壁に対して予荷重室8は、弾性的な材料から成る別のロールダイアフラム19によってシールされている。底部プレート12は、予荷重室8から離反した方の下面に同じく、二室型支持支承装置を車体側に固定するためのねじ山付き孔20を有している。
【0029】
図3から判るように、図1と図2に示した実施例に相応して底部プレート12とケーシング9の車体側下部域との間には、約3〜5mmのギャップ21が設けられている。エンジン側に固定されたゴム壁3と、車体側に固定された底部プレート12が固定的な位置を有していることに基づいて、二室型支持支承装置への振動導入によって、作業室1、補償室2およびオーバフロー通路11内に位置する液圧液体によって液圧減衰される第1のゴムばね減衰エレメントと、鋼製のコイルばね10によって形成される第2のばねエレメントとの間を、分離壁6は運動させられる。両ばねエレメントの協働に基づき、この運転状態では二室型支持支承装置の軟性の全ばね剛さ特性によって大きな振幅の低周波数振動の効果的な減衰作用が保証される。
【0030】
図3および図4に示した第2実施例は、第1実施例に対比すれば、分離壁6がその中心に、分離壁6から離反した方の上端部で中間プレート4と結合された管状の部分領域15を有していることを特徴としている。この管状の部分領域15は、図3および図4から判るように、補償室2に通じる2つの接続孔30,31を有している。分離壁6の下面には、中空円筒状の突出部32が配置されている。この中空円筒状の突出部32の内部には第1の切換装置33が位置しており、この第1の切換装置は逆止弁34と、その下側に位置するプランジャシリンダ35とから成っている。このプランジャシリンダ35は圧送装置を形成し、この圧送装置によって液圧液体は、補償室2から接続孔30,31、管状の部分領域15および逆止弁34を介して予荷重室8へ圧送される。図3および図4に示した本発明の二室型支持支承装置は第1の切換装置33に加えて、第2の切換装置36を有しており、この第2の切換装置は電磁式の切換弁から成り、かつ予荷重室8と補償室2との間の接続孔37を閉塞するために適している。
【0031】
図3に示した二室型支持支承装置の運転状態では、コイルばね10も上側の液圧式のゴムばね減衰エレメントも共に働いている。プランジャシリンダ35によって補償室2から予荷重室8内へ移送された液圧液体は、問題なく再び補償室2内へ還流することができる。なぜならば、電磁弁36が開放されており、液圧液体は接続孔37を通流できるからである。
【0032】
接続されたエンジンの運転状態によって、二室型支持支承装置の減衰特性を硬性にすることが所望されると、電磁式の切換弁36が作動制御されて接続孔37を閉塞する。したがって、補償室2内への液圧液体の還流は閉止されている。プランジャシリンダ35によって補償室2から予荷重室8へ移送された液圧液体は今や予荷重室8の内部に液圧クッションを形成するために働き、この液圧クッションによって、第1実施例ですでに説明した機能形式に相応して、底部プレート12はケーシング9と当接させられる。この当接は円筒状の当接面38ならびに円錐形の当接面39によって行われる。底部プレート12とケーシング9との間の二重のロッキングによって、著しく大きな半径方向力がかかった場合でも、二室型支持支承装置の傾動を防止することが保証される。なぜならば、生ぜしめられる横方向応力が当接面によって確実に伝達されるからである。
【0033】
二室型支持支承装置を、図4に示したような硬性の減衰特性の運転状態から、再び軟性の減衰特性の運転状態へ移行させようとする場合には、コイルばね10の減衰能を無効にする、予荷重室8内の液圧クッションを解消することが必要である。予荷重室8内における液圧クッションの減成は、電磁式の切換弁36の開放によって行われるので、接続孔37の再開放によって液圧液体は補償室2内へ還流することができる。
【0034】
圧送装置として設けられたプランジャシリンダ35の機能形式を次に図5a〜図5dに基づいて説明する。これらの図面では、逆止弁34ならびに、やはり中空円筒状の突出部32内に位置しているプランジャシリンダ35が拡大断面図で図示されている。
【0035】
プランジャシリンダ35の圧送作用は、液圧支承装置の「軟性」状態における、すなわち二室型支持支承装置内へ振動が導入される場合における、分離壁6の運動に基づいている。エンジン側に固定されたゴム壁3と車体側に固定された底部プレート12が固定的な位置を占めていることに基づいて、二室型支持支承装置への振動の導入によって、図5aに示した矢印Bに相応して分離壁6は上方・下方運動させられる。プランジャシリンダ35の圧送サイクルは、分離壁6の振動に相応した上方・下方運動によって生じる。図4a〜図4dでは、圧送サイクルが4つの異なった段階で図示されている。
【0036】
プランジャシリンダ35は主として、分離壁6の中空円筒状の突出部32の内部を二室型支持支承装置の主軸線の方向で軸方向に摺動可能なピストン43と、このピストン43の上面と逆止弁ケーシング46の下面との間で可変の室容積V1を有する中間室48内に配置されたスペーサばね42と、内部中心に配置された逆止弁47とから構成されており、逆止弁は弁座44と圧着ばね45とから成っている。図5aでは、液圧式のゴムばね減衰エレメントもコイルばねエレメントも共に働いている二室型支持支承装置の位置が図示されている。これは、予荷重室8内に液圧クッションが形成されていないことを意味している。図5aの図示では、プランジャシリンダ35のピストン43が中空円筒状の突出部32内へ入り込んでおり、逆止弁34も、ピストン43内に位置する逆止弁47も共に開放した状態にある。逆止弁34とピストン43との間の室容積V1は小さな値を有している。
【0037】
図5aに示した矢印Pに相応して分離壁6が、補償室2の方向に上方運動すると、中間室48の室容積V1は増大する。したがって中間室48内には負圧が発生し、その結果、逆止弁47の弁座44は負圧および圧着ばね45のばね力の作用を受けて矢印Q2に相応して上方運動する。これは逆止弁47が閉鎖することを意味している。同時に中間室48内の過圧によって液圧液体は、開放した逆止弁34を通って補償室2から接続孔30,31ならびに管状の部分領域15を経て中間室48内へ吸込まれる。
【0038】
図5bでは、逆止弁34を開放させかつ逆止弁47を閉鎖させた、分離壁6の上方運動の中間段階が図示されている。
【0039】
分離壁6の振動運動に基づいて、この分離壁は、図5cに示した矢印Pに相応して、図5aおよび図5bに示した上方運動から次いで下方運動を行い、これによって、中間室48の最大可能室容積V1は運動反転の瞬間に再び縮小し始める。室容積の縮小に伴って中間室48の内部では昇圧が生じ、これによって一方では逆止弁34の弁座40が、昇圧と圧着ばね41のばね力とに基づいて矢印Q1に相応して上方運動し、その結果、逆止弁34は閉鎖する。矢印Pの方向での分離壁6の更なる運動によって中間室48の内部の圧力はさらに昇圧し、これによってピストン43の内部に配置された逆止弁47は開放する。開放した逆止弁47により、分離壁6の更なる下方運動に基づいて、中間室48内にある液圧液体が予荷重室8内へ圧入される。
【0040】
図5dでは、逆止弁34が閉鎖した状態、逆止弁47が開放した状態にあり、したがって中間室48の内部にある液圧液体が予荷重室8内へ下向きに逃げることのできる、分離壁6の下方運動中の中間段階が図示されている。
【0041】
分離壁6が振動振幅の範囲内でその運動の下死点、つまり中間室48がその最小容積V1を占めるところの下死点を通過すると、図5aに矢印Pで示したように分離壁6の新たな上方運動によって新規の振動サイクルが始まる。分離壁6の新規の上方運動によって中間室48の内部には負圧が生じるので、逆止弁47が、図5aについてすでに説明したように閉鎖する一方、逆止弁34は開放するので、改めて液圧液体が補償室2から中間室48内へ流入することができる。
【0042】
したがって、二室型支持支承装置の内部に位置する分離壁6の各振動サイクル毎に液圧液体は予荷重室8内へ圧入され、これによって、電磁式の切換弁36が接続孔37を閉塞し、したがって、予荷重室8から液圧液体が逃げられない限り、液圧クッションが増成させられる。
【0043】
さらに、本発明の配置構成の利点は、予荷重室8の内部の液圧クッションを徐々に増成することによってピストン43に同じく予荷重もしくはプレロードがかけられるので、振動が徐々に消滅し、プランジャシリンダがそれ以上作動されなくなることである。この状態では図4に示したように、底部プレート12はケーシング9に当接するので、底部プレート12と分離壁6との間に挿入されたコイルばねは働かない。
【0044】
二室型支持支承装置をコイルばね10が再び作用する状態へ戻すためには、電磁式の切換弁36によって接続孔37が開放される。この開放によって、予荷重室8内の過圧は減成されるので、底部プレート12とケーシング9との間のブロッキングは解消される。
【0045】
特別な構成によれば、液圧クッションの増成もしくは底部プレート12とケーシング9との間のブロッキングは、ケーシング壁に装着された接続ニップル22に負圧チューブを接続し、これによって底部プレート12とケーシング9との間のブロッキング運動を付加的に助成するようにして、支援することも可能である。
【0046】
以上の説明から明らかなように、液圧式の減衰部と2つの著しく相異した減衰ばね率とを有する二室型支持支承装置では、軟性の減衰特性から硬性の減衰特性への移行は、二室型支持支承装置内へ導入される振動のみによって惹起される。したがって、相応の液圧クッションを形成するために外部駆動装置の必要はないので、著しくコンパクトで低廉な解決手段が可能になる。相応の液圧クッションを形成するための液体は非圧縮性であるので、全支承システムは、著しく高い軸方向力を吸収することができる。それのみならず、本発明の提案する解決手段は、二室型支持支承装置が内部に何らかのルーズな構成部品を有していず、しかも1つの密封システムを形成しているという利点を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1に相当する構成手段を有する二室型支持支承装置を軟性減衰特性の切換え位置で示した断面図である。
【図2】硬質減衰特性の切換え位置で示した二室型支持支承装置の図1相当断面図である。
【図3】請求項4に相当する構成手段を有する二室型支持支承装置を軟性減衰特性の切換え位置で示した断面図である。
【図4】硬質減衰特性の切換え位置で示した二室型支持支承装置の図3相当断面図である。
【図5a】図3に示した二室型支持支承装置の圧送装置を第1圧送位置で示した拡大図である。
【図5b】図3に示した二室型支持支承装置の圧送装置を第2圧送位置で示した拡大図である。
【図5c】図3に示した二室型支持支承装置の圧送装置を第3圧送位置で示した拡大図である。
【図5d】図3に示した二室型支持支承装置の圧送装置を第4圧送位置で示した拡大図である。
【符号の説明】
1 作業室、 2 補償室、 3 ゴム壁、 4 中間プレート、 5 レリーズダイアフラム、 6 分離壁、 7 ダイアフラム、 8 予荷重室、 9 ケーシング、 10 コイルばね、 11 オーバフロー通路、 12 底部プレート、 13,14 マンドレル、 15 部分領域、 16 切換エレメントまたは逆止弁、 17 切換エレメントまたは切換弁、 18 接続孔、 19 ロールダイアフラム、 20 ねじ山付き孔、 21 ギャップ、 22 接続ニップル、 30,31 接続孔、 32 突出部、 33 切換装置、 34 逆止弁、 35 プランジャシリンダ、 36 切換弁、 37 接続孔、 38 当接面、 39 当接面、 40 弁座、 41 圧着ばね、 42 スペーサばね、 43 ピストン、 44 弁座、 45 圧着ばね、 46 逆止弁ケーシング、 47 逆止弁、 48 中間室
本発明は、特に自動車におけるエンジンを支承装置のための、液圧式の減衰部を備えた二室型支持支承装置に関する。
【0002】
一般的に、二室型支持支承装置は、種々異なる構成において公知先行技術に基づき公知である。幾つかの液圧式の支持支承装置では、作業室と補償室との間に、異なった硬度と延性のダイアフラムを配置することが可能である。このようなダイアフラムは通常、結合ダイアフラムと呼ばれ、この場合、ダイアフラムの可動性の度合は、影響可能な振動振幅を決定し、またダイアフラムの曲げ剛さは、減衰したい振動の周波数を決定する。このようなダイアフラムが比較的軟質であると、作業室の液圧液体に作用する振動は、抵抗なく隣接補償室へ移送される。これに対してダイアフラムが比較的剛性の構造を有していると、液圧液体に対して作用する振動によって作業室内に過圧が増成されて、レリーズダイアフラムを膨張させ、こうして、より良い減衰を保証するが、それと同時に勿論また、より高い動的な減衰剛さが発生する。従来技術に基づいて公知になっている液圧式の減衰部を有する二室型支持支承装置では、種々異なった運転状態に適合するために、液圧支承装置の振動特性をこの運転状態にそれ相応に適合させることが望ましい。
【0003】
これが重要であるのは特に、車両の運転中にエンジンに起因した有害な振動が実質的に2種の形式で発生し、したがって、振動を減衰するためには、使用されるエンジン支承装置の異なった減衰剛さが必要になるからである。特に近年使用されている直接噴射式のディーゼルエンジンの場合、種々異なった減衰特性が極めて重要である。なぜならば、このエンジンの場合、発生するアイドリング振動が、自動車技術において従来使用されたディーゼルエンジンおよびガソリンエンジンの場合よりも著しく高いので、このディーゼルエンジンでは振動減衰のために、特に軟性のエンジン支承装置がアイドリング運転のために必要であるのに対して、走行運転中の振動減衰のためには著しく剛性のエンジン支承装置が有利である。
【0004】
作業室と補償室との間にレリーズダイアフラムを備えた二室型支持支承装置における減衰適合は、例えばダイアフラム剛さを変化することによって行うことができ、この場合、例えばダイアフラムの支持直径が増減される。この支持直径の増減は例えば、調整モータによって作動されるプランジャを下方からレリーズダイアフラムに圧着することによって行われる。しかしながら、直接噴射式のディーゼルエンジンにおいて必要な種々異なったばね剛さは、公知先行技術に基づいて公知になっている二室型支持支承装置によっては得ることができない。なぜならば、要求されるばね剛さ値が、過度に大きな差を有しているからである。
【0005】
第1の液圧式の減衰ばねエレメントと、1つのばねエレメントと、液体充填された少なくとも1つの作業室と、この作業室にオーバフロー通路を介して接続された少なくとも1つの補償室とによって形成されていて、減衰ばねエレメントには、別個の予荷重室内に配置された別のブロッキング可能なばねエレメントが直列に後置されている形式の公知の二室型支持支承装置は、例えばドイツ連邦共和国特許出願公開第4322958号明細書から明らかである。
【0006】
さらに、特開昭62−270841号明細書に基づく二室型支持支承装置では、第1の液圧式の減衰ばねエレメントに液圧式に作用結合した別のばねエレメントが公知になっているが、同明細書に開示されたばねエレメントは制御不能またはブロッキング不能である。
【0007】
したがって、本発明の課題は、特に自動車におけるエンジン支承装置のための、液圧式の減衰部を備えた二室型支持支承装置を改良して、現代のディーゼルエンジンを使用する場合に要求される、走行運転のための二室型支持支承装置のばね剛さと、アイドリング運転のための二室型支持支承装置のばね剛さとの差を極めて大きくできるようにすることである。さらに、二室型支持支承装置が、構造の点でコンパクトであり、かつ製造の点で廉価であり、しかも、要求される全ての運転条件下で確実に作業することが望ましい。
【0008】
この課題は、第1の解決手段によれば、ブロッキング可能なばねエレメントを有する予荷重室が、互いに独立して制御可能な少なくとも2つの切換エレメントを介して作業室と補償室とに液圧的に接続されており、エンジンから二室型支持支承装置に導入された振動によって、予荷重室が、別のばねエレメントをブロッキングするための液圧液体で充填可能であることによって解決される。
【0009】
この課題の第2の解決手段は請求項4に開示される。請求項4の技術的な手段によれば、予荷重室が、二室型支持支承装置に導入された振動によって駆動される、予荷重室を液圧液体で充填するために設けられた圧送装置が配置された第1の管路と、内部に挿入された電磁式の切換弁を備えた第2の管路とを介して補償室に接続されている。
【0010】
両解決手段に相応した本発明の構成によって、外部エネルギ源を用いることなしに、二室型支持支承装置によって振動を減衰したいエンジンの、この二室型支持支承装置内へ導入された振動のみに基づいて、第1の減衰ばねエレメントに直列に接続された第2のばねエレメントのブロッキングが、必要に応じて惹起されることになる。
【0011】
別のばねエレメントのブロッキングによって、エンジン支承装置の全ばね剛さは、直列に接続された両ばねエレメントが働く場合よりも著しく大きくなる。これによって本発明の二室型支持支承装置では、自動車エンジンのアイドリング運転時のための軟性の減衰特性も、通常走行運転時のための硬性の減衰特性も共に形成される。別のばねエレメントのブロッキングは、作業室と補償室との間に存在する切換エレメント、特に電磁式の切換弁を介して解消され、この場合、予荷重室と作業室もしくは補償室との間に圧力平衡が惹起される。
【0012】
本発明の第1の解決手段の特に有利な構成は、請求項2および請求項3の記載に基づいて、また本発明の第2の解決手段の特に有利な構成は、請求項5の記載に基づいて容易に想到することができる。
【0013】
また本発明の両解決手段のさらに有利な構成は、請求項6〜8に開示されている。
【0014】
以下に、本発明の実施例を図面につき詳しく説明する。
【0015】
全ての図は、本発明による二室型支持支承装置を、組み付けらた状態、つまり負荷された状態で示す断面図および詳細図である。
【0016】
図1には、二室型支持支承装置が示してある。この二室型支持支承装置は作業室1を有しており、この作業室1は、支承したいエンジンに面した上方の側でゴム壁3によって仕切られている。作業室1の下側は中間プレート4によって仕切られ、この中間プレートの中央領域には、弾性的な材料から製造されたレリーズダイアフラム5が嵌め込まれている。レリーズダイアフラム5および中間プレート4の下側には補償室2が位置しており、この補償室2の下側には分離壁6が設けられている。固定的な分離壁6に対して補償室2は、弾性的な材料から製造されたダイアフラム7によってシールされている。
【0017】
分離壁6の、補償室2とは反対の下側には、別の中空室が予荷重室8もしくはプレロード室として配置されている。この予荷重室の側壁はポット状のケーシング9によって形成され、予荷重室の内部には、中心長手方向軸線に対して同心的な円上に位置する3つのコイルばね10が配置されている。図1には、コイルばね10は1つしか示していない。図1では1つしか示していない3つのコイルばね10は、第1の液圧的な減衰ばねエレメントの下側に位置する共通の別のばねエレメントを形成している。第1の液圧的な減衰ばねエレメントは、ゴム壁3、作業室1、レリーズダイアフラム5、補償室2ならびに作業室1と補償室2との間に位置するオーバフロー通路11によって形成される。コイルばね10の上側は分離壁6に支持されており、このコイルばね10の反対の側の端部は、二室型支持支承装置の底部プレート12に接触している。この底部プレートは、二室型支持支承装置の主長手方向軸線の軸方向に、ケーシング9に対してこのケーシング内で移動可能に配置されていて、予荷重室8の底部を形成している。ケーシング9ならびに底部プレート12の壁に対して予荷重室8は、弾性的な材料から成る別のロールダイアフラム19によってシールされている。底部プレート12は、予荷重室8とは反対の下面に、二室型支持支承装置を車体側に位置固定するためのねじ山付き孔20を有している。
【0018】
図1から判るように、底部プレート12とケーシング9の、車体側の下側領域との間には、約3〜5mmのギャップ21が設けられている。エンジン側に固定されたゴム壁3と、車体側に固定された底部プレート12とが固定的な位置を有していることに基づいて、二室型支持支承装置に振動が導入することによって、作業室1と、補償室2と、オーバフロー通路11とに位置する液圧液体によって液圧式に減衰される第1のゴムばねエレメントと、鋼製のコイルばね10によって形成される第2のばねエレメントとの間で分離壁6が運動させられる。両ばねエレメントの協働に基づき、軟性の全ばね剛さ特性によって大きな振幅の低周波数振動の効果的な減衰作用が保証される。
【0019】
さらに図1から判るように、分離壁6はその中心に、上向きに作業室1内にまで達する管状の部分領域15を有し、この管状の部分領域は作業室1と予荷重室8との間の接続路を形成している。管状の部分領域15の下部開口は、逆止弁として構成された切換エレメント16によって閉塞される。予荷重室8と補償室2との間には、図1の右手の部分域に図示した電磁式の切換弁として構成された別の切換エレメント17が位置している。
【0020】
切換エレメント16,17ならびに予荷重室8および底部プレート12の協働に基づいて予荷重室8の内部には、エンジンを介して二室型支持支承装置内へ導入される振動のみによって液圧クッションを形成することが可能になる。予荷重室8内にこのような液圧クッションを形成することによって、液圧支承装置全体は、底部プレート12を除いて車体に対して相対的に持上げられ、したがってケーシング9の底部は上向きに底部プレート12に圧着されるので、中間プレート6とケーシング9と底部プレート12との固定的な結合によって力伝達はもはやコイルばね10を介しては行われず、したがってこのコイルばねは機能しない。コイルばね10が機能しないことによって、二室型支持支承装置の減衰特性は著しく硬性になる。なぜならば、第1のゴムばね減衰エレメントが依然として働くからである。
【0021】
予荷重室8の内部に液圧クッションを形成するための前提条件は、予荷重室8と補償室2との間の接続を電磁式の切換弁17の閉鎖によって断つことである。この手段によって、図1に図示した開放した電磁式の切換弁17において矢印Pで示したような、補償室2内への液圧液体の逆流は阻止される。液圧クッションの形成は、作業室1内への振動の導入によって発生した過圧に基づいて行われ、この過圧に基づいて、管状の部分領域15を介して作業室1から液圧液体は、過圧によって開放された逆止弁16を介して予荷重室8内へ達することになる。
【0022】
予荷重室内へ侵入した液圧液体は液圧支承装置を底部プレート12に向かって押圧し、かつコイルばね10のブリッジング(Ueberbrueckung)を生ぜしめる。
【0023】
液圧支承装置の降下は、負圧管路を接続ニップル22に接続することによって支援することができる。この接続ニップル22はケーシング9の内部で、底部プレート12の下側のギャップ21に開口しているので、接続された負圧はケーシング9の下部部分に対してサクション作用を生ぜしめる。
【0024】
図2に示した、底部プレート12および切換弁17の位置は、二室型支持支承装置が、硬性の減衰特性による運転状態にあることを示している。この位置におけるコイルばね10のずれ滑りは、各コイルばね10の上端と下端にそれぞれ係合するマンドレル13,14によって防止される。
【0025】
コイルばね10の減衰可能性を不作用にする、予荷重室8の内部に在る液圧クッションを排除しようとする場合には、底部プレート12を、図1に示したような元の位置へ復帰できるようにすることが必要である。予圧室8の内部の液圧クッションの減成は、電磁式の切換弁17の開放によって行われ、この開放によって液圧液体は、接続孔18を通って補償室2内へ流出することができる。底部プレート12の持上げ位置への復帰によって、二室型支持支承装置の上部領域におけるゴムばね減衰エレメントも、コイルばね10によって形成された別のばねエレメントも共に再び働くことになり、したがって二室型支持支承装置にとっては、上部のゴムばね減衰エレメントだけが働いている場合の減衰特性よりも、全体としてより軟性の減衰特性が作用することになる。
【0026】
したがって、図1および図2から判るように、コイルばね10のばね特性に応じて二室型支持支承装置の著しく異なった減衰剛さが、コイルばね10によって形成された別のばねエレメントのブロッキングもしくはアンチブロッキングによって惹起される。この場合、コイルばね10のブロッキングは、二室型支持支承装置内へ導入された振動に基づいて惹起された、作業室1を介しての、もしくは電磁式の切換弁17の作動による接続孔18の開閉を介しての圧送作用のみによって行われる。したがって、極めてコンパクトな方式で、ただ1つの二室型支持支承装置を介して種々異なった減衰特性を得ることが可能になる。
【0027】
同一課題を解決するための本発明の第2番目の構成手段は、図3および図4に示した二室型支持支承装置によって実現される。この二室型支持支承装置は、本発明の第1番目の構成手段による支承装置ですでに詳説したように、やはり作業室1を有しており、この作業室は、支承したいエンジン側の上側をゴム壁3によって仕切っている。作業室1の下側は、中間プレート4によって仕切られており、この中間プレートの中央領域には、弾性的な材料から製造されたレリーズダイアフラム5が嵌め込まれている。レリーズダイアフラム5および中間プレート4の下側には補償室2が位置しており、この補償室2の下側には固定的な分離壁6が位置している。固定的な分離壁6に対して補償室2は、弾性的な材料から製造されたダイアフラム7によってシールされている。
【0028】
補償室2から離反した方の分離壁6の下側には、別の中空室が予荷重室8として配置されており、この予荷重室の側壁は、ポット状のケーシング9によって形成され、かつ予荷重室の内部には、中心長手方向軸線に対する1つの同心円上に位置する3つのコイルばね10が配置されている。これら3つのコイルばね10は一緒に1つのばねエレメントを形成し、このばねエレメントは、作業室1、補償室2、ゴム壁3、中間プレート4およびオーバフロー通路11から構成された第1の液圧式ゴムばね減衰エレメントと直列に接続されている。コイルばね10は上端を固定的な分離壁6に支持されており、これに対してこのコイルばね10の他端は、二室型支持支承装置の底部プレート12に当接しており、この底部プレートは二室型支持支承装置の主長手方向軸線の軸方向に、ケーシング9に対してこのケーシング内をシフト可能に配置されており、かつ予荷重室8の底部を形成している。ケーシング9ならびに底部プレート12の壁に対して予荷重室8は、弾性的な材料から成る別のロールダイアフラム19によってシールされている。底部プレート12は、予荷重室8から離反した方の下面に同じく、二室型支持支承装置を車体側に固定するためのねじ山付き孔20を有している。
【0029】
図3から判るように、図1と図2に示した実施例に相応して底部プレート12とケーシング9の車体側下部域との間には、約3〜5mmのギャップ21が設けられている。エンジン側に固定されたゴム壁3と、車体側に固定された底部プレート12が固定的な位置を有していることに基づいて、二室型支持支承装置への振動導入によって、作業室1、補償室2およびオーバフロー通路11内に位置する液圧液体によって液圧減衰される第1のゴムばね減衰エレメントと、鋼製のコイルばね10によって形成される第2のばねエレメントとの間を、分離壁6は運動させられる。両ばねエレメントの協働に基づき、この運転状態では二室型支持支承装置の軟性の全ばね剛さ特性によって大きな振幅の低周波数振動の効果的な減衰作用が保証される。
【0030】
図3および図4に示した第2実施例は、第1実施例に対比すれば、分離壁6がその中心に、分離壁6から離反した方の上端部で中間プレート4と結合された管状の部分領域15を有していることを特徴としている。この管状の部分領域15は、図3および図4から判るように、補償室2に通じる2つの接続孔30,31を有している。分離壁6の下面には、中空円筒状の突出部32が配置されている。この中空円筒状の突出部32の内部には第1の切換装置33が位置しており、この第1の切換装置は逆止弁34と、その下側に位置するプランジャシリンダ35とから成っている。このプランジャシリンダ35は圧送装置を形成し、この圧送装置によって液圧液体は、補償室2から接続孔30,31、管状の部分領域15および逆止弁34を介して予荷重室8へ圧送される。図3および図4に示した本発明の二室型支持支承装置は第1の切換装置33に加えて、第2の切換装置36を有しており、この第2の切換装置は電磁式の切換弁から成り、かつ予荷重室8と補償室2との間の接続孔37を閉塞するために適している。
【0031】
図3に示した二室型支持支承装置の運転状態では、コイルばね10も上側の液圧式のゴムばね減衰エレメントも共に働いている。プランジャシリンダ35によって補償室2から予荷重室8内へ移送された液圧液体は、問題なく再び補償室2内へ還流することができる。なぜならば、電磁弁36が開放されており、液圧液体は接続孔37を通流できるからである。
【0032】
接続されたエンジンの運転状態によって、二室型支持支承装置の減衰特性を硬性にすることが所望されると、電磁式の切換弁36が作動制御されて接続孔37を閉塞する。したがって、補償室2内への液圧液体の還流は閉止されている。プランジャシリンダ35によって補償室2から予荷重室8へ移送された液圧液体は今や予荷重室8の内部に液圧クッションを形成するために働き、この液圧クッションによって、第1実施例ですでに説明した機能形式に相応して、底部プレート12はケーシング9と当接させられる。この当接は円筒状の当接面38ならびに円錐形の当接面39によって行われる。底部プレート12とケーシング9との間の二重のロッキングによって、著しく大きな半径方向力がかかった場合でも、二室型支持支承装置の傾動を防止することが保証される。なぜならば、生ぜしめられる横方向応力が当接面によって確実に伝達されるからである。
【0033】
二室型支持支承装置を、図4に示したような硬性の減衰特性の運転状態から、再び軟性の減衰特性の運転状態へ移行させようとする場合には、コイルばね10の減衰能を無効にする、予荷重室8内の液圧クッションを解消することが必要である。予荷重室8内における液圧クッションの減成は、電磁式の切換弁36の開放によって行われるので、接続孔37の再開放によって液圧液体は補償室2内へ還流することができる。
【0034】
圧送装置として設けられたプランジャシリンダ35の機能形式を次に図5a〜図5dに基づいて説明する。これらの図面では、逆止弁34ならびに、やはり中空円筒状の突出部32内に位置しているプランジャシリンダ35が拡大断面図で図示されている。
【0035】
プランジャシリンダ35の圧送作用は、液圧支承装置の「軟性」状態における、すなわち二室型支持支承装置内へ振動が導入される場合における、分離壁6の運動に基づいている。エンジン側に固定されたゴム壁3と車体側に固定された底部プレート12が固定的な位置を占めていることに基づいて、二室型支持支承装置への振動の導入によって、図5aに示した矢印Bに相応して分離壁6は上方・下方運動させられる。プランジャシリンダ35の圧送サイクルは、分離壁6の振動に相応した上方・下方運動によって生じる。図4a〜図4dでは、圧送サイクルが4つの異なった段階で図示されている。
【0036】
プランジャシリンダ35は主として、分離壁6の中空円筒状の突出部32の内部を二室型支持支承装置の主軸線の方向で軸方向に摺動可能なピストン43と、このピストン43の上面と逆止弁ケーシング46の下面との間で可変の室容積V1を有する中間室48内に配置されたスペーサばね42と、内部中心に配置された逆止弁47とから構成されており、逆止弁は弁座44と圧着ばね45とから成っている。図5aでは、液圧式のゴムばね減衰エレメントもコイルばねエレメントも共に働いている二室型支持支承装置の位置が図示されている。これは、予荷重室8内に液圧クッションが形成されていないことを意味している。図5aの図示では、プランジャシリンダ35のピストン43が中空円筒状の突出部32内へ入り込んでおり、逆止弁34も、ピストン43内に位置する逆止弁47も共に開放した状態にある。逆止弁34とピストン43との間の室容積V1は小さな値を有している。
【0037】
図5aに示した矢印Pに相応して分離壁6が、補償室2の方向に上方運動すると、中間室48の室容積V1は増大する。したがって中間室48内には負圧が発生し、その結果、逆止弁47の弁座44は負圧および圧着ばね45のばね力の作用を受けて矢印Q2に相応して上方運動する。これは逆止弁47が閉鎖することを意味している。同時に中間室48内の過圧によって液圧液体は、開放した逆止弁34を通って補償室2から接続孔30,31ならびに管状の部分領域15を経て中間室48内へ吸込まれる。
【0038】
図5bでは、逆止弁34を開放させかつ逆止弁47を閉鎖させた、分離壁6の上方運動の中間段階が図示されている。
【0039】
分離壁6の振動運動に基づいて、この分離壁は、図5cに示した矢印Pに相応して、図5aおよび図5bに示した上方運動から次いで下方運動を行い、これによって、中間室48の最大可能室容積V1は運動反転の瞬間に再び縮小し始める。室容積の縮小に伴って中間室48の内部では昇圧が生じ、これによって一方では逆止弁34の弁座40が、昇圧と圧着ばね41のばね力とに基づいて矢印Q1に相応して上方運動し、その結果、逆止弁34は閉鎖する。矢印Pの方向での分離壁6の更なる運動によって中間室48の内部の圧力はさらに昇圧し、これによってピストン43の内部に配置された逆止弁47は開放する。開放した逆止弁47により、分離壁6の更なる下方運動に基づいて、中間室48内にある液圧液体が予荷重室8内へ圧入される。
【0040】
図5dでは、逆止弁34が閉鎖した状態、逆止弁47が開放した状態にあり、したがって中間室48の内部にある液圧液体が予荷重室8内へ下向きに逃げることのできる、分離壁6の下方運動中の中間段階が図示されている。
【0041】
分離壁6が振動振幅の範囲内でその運動の下死点、つまり中間室48がその最小容積V1を占めるところの下死点を通過すると、図5aに矢印Pで示したように分離壁6の新たな上方運動によって新規の振動サイクルが始まる。分離壁6の新規の上方運動によって中間室48の内部には負圧が生じるので、逆止弁47が、図5aについてすでに説明したように閉鎖する一方、逆止弁34は開放するので、改めて液圧液体が補償室2から中間室48内へ流入することができる。
【0042】
したがって、二室型支持支承装置の内部に位置する分離壁6の各振動サイクル毎に液圧液体は予荷重室8内へ圧入され、これによって、電磁式の切換弁36が接続孔37を閉塞し、したがって、予荷重室8から液圧液体が逃げられない限り、液圧クッションが増成させられる。
【0043】
さらに、本発明の配置構成の利点は、予荷重室8の内部の液圧クッションを徐々に増成することによってピストン43に同じく予荷重もしくはプレロードがかけられるので、振動が徐々に消滅し、プランジャシリンダがそれ以上作動されなくなることである。この状態では図4に示したように、底部プレート12はケーシング9に当接するので、底部プレート12と分離壁6との間に挿入されたコイルばねは働かない。
【0044】
二室型支持支承装置をコイルばね10が再び作用する状態へ戻すためには、電磁式の切換弁36によって接続孔37が開放される。この開放によって、予荷重室8内の過圧は減成されるので、底部プレート12とケーシング9との間のブロッキングは解消される。
【0045】
特別な構成によれば、液圧クッションの増成もしくは底部プレート12とケーシング9との間のブロッキングは、ケーシング壁に装着された接続ニップル22に負圧チューブを接続し、これによって底部プレート12とケーシング9との間のブロッキング運動を付加的に助成するようにして、支援することも可能である。
【0046】
以上の説明から明らかなように、液圧式の減衰部と2つの著しく相異した減衰ばね率とを有する二室型支持支承装置では、軟性の減衰特性から硬性の減衰特性への移行は、二室型支持支承装置内へ導入される振動のみによって惹起される。したがって、相応の液圧クッションを形成するために外部駆動装置の必要はないので、著しくコンパクトで低廉な解決手段が可能になる。相応の液圧クッションを形成するための液体は非圧縮性であるので、全支承システムは、著しく高い軸方向力を吸収することができる。それのみならず、本発明の提案する解決手段は、二室型支持支承装置が内部に何らかのルーズな構成部品を有していず、しかも1つの密封システムを形成しているという利点を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1に相当する構成手段を有する二室型支持支承装置を軟性減衰特性の切換え位置で示した断面図である。
【図2】硬質減衰特性の切換え位置で示した二室型支持支承装置の図1相当断面図である。
【図3】請求項4に相当する構成手段を有する二室型支持支承装置を軟性減衰特性の切換え位置で示した断面図である。
【図4】硬質減衰特性の切換え位置で示した二室型支持支承装置の図3相当断面図である。
【図5a】図3に示した二室型支持支承装置の圧送装置を第1圧送位置で示した拡大図である。
【図5b】図3に示した二室型支持支承装置の圧送装置を第2圧送位置で示した拡大図である。
【図5c】図3に示した二室型支持支承装置の圧送装置を第3圧送位置で示した拡大図である。
【図5d】図3に示した二室型支持支承装置の圧送装置を第4圧送位置で示した拡大図である。
【符号の説明】
1 作業室、 2 補償室、 3 ゴム壁、 4 中間プレート、 5 レリーズダイアフラム、 6 分離壁、 7 ダイアフラム、 8 予荷重室、 9 ケーシング、 10 コイルばね、 11 オーバフロー通路、 12 底部プレート、 13,14 マンドレル、 15 部分領域、 16 切換エレメントまたは逆止弁、 17 切換エレメントまたは切換弁、 18 接続孔、 19 ロールダイアフラム、 20 ねじ山付き孔、 21 ギャップ、 22 接続ニップル、 30,31 接続孔、 32 突出部、 33 切換装置、 34 逆止弁、 35 プランジャシリンダ、 36 切換弁、 37 接続孔、 38 当接面、 39 当接面、 40 弁座、 41 圧着ばね、 42 スペーサばね、 43 ピストン、 44 弁座、 45 圧着ばね、 46 逆止弁ケーシング、 47 逆止弁、 48 中間室
Claims (8)
- 自動車におけるエンジン支承装置のための、液圧式の減衰部を備えた二室型支持支承装置であって、当該二室型支持支承装置が、第1の液圧式の減衰ばねエレメントと、1つのばねエレメントと、液体充填された少なくとも1つの作業室と、該作業室にオーバフロー通路を介して接続された少なくとも1つの補償室とから形成されており、前記減衰ばねエレメントに、別個の予荷重室内に配置された、ブロッキング可能な別のばねエレメントが直列に後置されている形式のものにおいて、ブロッキング可能なばねエレメント(10)を有する予荷重室(8)が、互いに独立して制御可能な少なくとも2つの切換エレメント(16,17)を介して作業室(1)と補償室(2)とに液圧的に接続されており、エンジンから二室型支持支承装置に導入された振動によって、予荷重室(8)が、別のばねエレメント(10)をブロッキングするための液圧液体で充填可能であることを特徴とする、液圧式の減衰部を備えた二室型支持支承装置。
- 1つの切換エレメント(16)が、作業室(1)と予荷重室(8)との間に配置された逆止弁である、請求項1記載の二室型支持支承装置。
- 1つの切換エレメント(17)が、補償室(2)と予荷重室(8)との間に配置された電磁式の切換弁である、請求項1または2記載の二室型支持支承装置。
- 自動車におけるエンジン支承装置のための、液圧式の減衰部を備えた二室型支持支承装置であって、当該二室型支持支承装置が、第1の液圧式の減衰ばねエレメントと、1つのばねエレメントと、液体充填された少なくとも1つの作業室と、該作業室にオーバフロー通路を介して接続された少なくとも1つの補償室とから形成されており、前記減衰ばねエレメントに、別個の予荷重室内に配置された、ブロッキング可能な別のばねエレメントが直列に後置されている形式のものにおいて、予荷重室(8)が、二室型支持支承装置に導入された振動によって駆動される、予荷重室(8)を液圧液体で充填するために設けられた圧送装置が配置された第1の管路と、内部に挿入された電磁式の切換弁(36)を備えた第2の管路とを介して補償室(2)に接続されていることを特徴とする、液圧式の減衰部を備えた二室型支持支承装置。
- 圧送装置が、プランジャピストンと逆止弁(34)とを有しており、該逆止弁(34)が、ブランジャピストンと補償室(2)との間に配置されていて、該補償室(2)から予荷重室(8)への通流を可能にしている、請求項4記載の二室型支持支承装置。
- ブロッキング可能なばねエレメント(10)が、補償室(2)の壁を形成する分離壁(6)と、予荷重室(8)の壁を形成する可動な底部プレート(12)との間に配置されている、請求項1から5までのいずれか1項記載の二室型支持支承装置。
- ブロッキング可能なばねエレメント(10)が、二室型支持支承装置の中心長手方向軸線に対して同心的に配置された少なくとも2つのコイルばねから成っている、請求項1から6までのいずれか1項記載の二室型支持支承装置。
- 可動な底部プレート(12)が、二室型支持支承装置を取り囲む外側のケーシング壁(9)に、円筒形のセンタリング面(38)と円錐形のセンタリング面(39)とによってばねエレメント(10)のブロッキング位置で保持されている、請求項6記載の二室型支持支承装置。
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