JP3605301B2 - 回転体装置とその暖機方法及び回転体用遠心バルブ - Google Patents

回転体装置とその暖機方法及び回転体用遠心バルブ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は蒸気により加熱や暖機運転を行い、あるいは冷却を行うために蒸気を内部に通ずる乾燥ロールや蒸気タービンロータ等の回転体装置とその暖機方法及び回転体用遠心バルブに関する。
【0002】
【従来の技術】
製紙機械における乾燥ロールやロータ等の回転体装置においてはそのロールやロータの内部に蒸気を通して加熱や暖機運転、あるいは冷却を行うものがある。
【0003】
上記のような回転体装置の従来装置として、図3、図4に製紙機械における乾燥ロールを例として示し以下説明するが、図3は同乾燥ロールの使用状況概要説明図であり、図4は乾燥ロールの一部断面を示す構造説明図である。図3において1は乾燥ロールであり、製紙工程を経て製造された紙2は乾燥ロール1により加圧加熱され乾燥されてシート巻取りロール3に巻き取られる。
【0004】
このような乾燥ロール1は一般に加熱用蒸気を中に通してその加熱を行うものであり、その構造例は図4に示すとおりである。乾燥ロール1は両端に軸部4を備え、図示しない回転支持装置で回転支持されている。一方の軸部4には蒸気導入孔5が設けられ、他方の軸部4には蒸気排出孔6が設けられており、乾燥ロール1内にはその間を連通して蒸気通路7が形成されている。
【0005】
蒸気導入孔5は回転中において常時蒸気供給装置8に接続し、蒸気排出孔6は同様に蒸気回収装置9に接続しており、蒸気供給装置8から蒸気導入孔5に送り込まれた加熱用蒸気は蒸気通路7を通過しつつ乾燥ロール1を加熱して蒸気排出孔6から蒸気回収装置9へ排出される。
【0006】
ところが、装置を停止しているときや装置を起動するときに蒸気を導入すると、乾燥ロール1の温度が低いために通した蒸気の温度が低下して蒸気通路7内で水に凝縮する現象が生じる。また運転中の高温の乾燥ロール1内の蒸気は運転停止後温度が低下すると水に凝縮する。凝縮した水は乾燥ロール1の中に溜まり不釣り合い振動の原因となるため、これを防止するために乾燥ロール1に蒸気通路7から外部へ通ずる小穴状のドレン孔10を設け、凝縮した水がドレン孔10を通して乾燥ロール1から抜け出るような構造を取っていた。
【0007】
しかしながら、乾燥ロール1が十分加熱され定常運転状態で高速回転中には、加熱用蒸気がドレン孔10を通して絶えず漏出するため、蒸気の損失等の問題を生じていた。
【0008】
以上のことは、蒸気タービンやガスタービンのロータ等においても同様であり、蒸気を内部に通して加熱や暖機運転あるいは冷却を行う場合の起動時や、運転停止時において、回転体装置一般において問題とされるところであった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記のごとく蒸気を内部に通す回転体装置における蒸気凝縮や蒸発による振動問題を解消し、低温状態の停止時、起動時においては内部に生じた凝縮水は排出されるが、所定の加熱状態で定常運転で回転して使用している時には蒸気の漏出を生ぜしめないようにした回転体装置と、その暖機方法と、回転体用遠心バルブを提供することを課題とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
(1)本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであって、蒸気導入孔と、蒸気排出孔と、その間を連通する蒸気通路とを有する回転体を備えた回転体装置において、同回転体は前記蒸気通路と同回転体外部との間に、停止から所定回転速度までは開き、同所定回転速度より高回転速度においては閉じる遠心バルブを備えてなることを特徴とする回転体装置を提供するものである。
【0011】
すなわちこの発明の回転体装置によれば、回転体が所定回転速度以下の時、すなわち停止時や、起動時、暖機運転時の停止状態や低速回転状態で蒸気を通した時には遠心バルブが開き、蒸気通路で凝縮した水を排出でき、回転体を所定回転速度以上で使用時には蒸気通路から回転体の外部への蒸気の漏洩が防止されると共に、回転体内に凝縮水が溜まっていないので、回転に伴う回転体の不釣り合い振動を防止することができる。
【0012】
(2)また、本発明は、回転体の内部の蒸気通路に蒸気を導入して加熱を行う回転体装置の暖機方法において、同蒸気通路と同回転体外部との間に、停止から所定回転速度までは開き、同所定回転速度より高回転速度においては閉じる遠心バルブを備え、同回転体が前記導入する蒸気の飽和温度になるまでは同回転体を前記所定回転速度以下で運転し、同飽和温度を越えれば前記所定回転速度以上で運転することを特徴とする回転体装置の暖機方法を提供するものである。
【0013】
すなわち、この発明の回転体装置の暖機方法によれば、起動時等の暖機運転時には、停止状態や所定回転速度以下の低速回転状態で蒸気を通して、開いている遠心バルブから蒸気通路で凝縮した水を排出でき、回転体が蒸気の飽和温度以上になってから所定回転速度以上として使用する時は遠心バルブが閉じており、蒸気通路から回転体の外部への蒸気の漏洩が防止されると共に、回転体内に凝縮水が溜まっていないので、回転に伴う回転体の不釣り合い振動を防止することができる。
【0014】
(3)また、さらに本発明は、回転体の半径方向で外部と通ずる小径孔と回転体内部の蒸気通路に通ずる大径孔と、それらを接続する円錐台面を成すシート面と、大径孔内に装着され同大径孔内外を連通する開口を有する磁石取付け部材と、同磁石取付け部材で塞がれた大径孔内に移動可能に置かれた磁性体の球弁体と、前記磁石取付け部材のシート面側に取り付けられた磁石とを有してなることを特徴とする回転体用遠心バルブを提供するものである。
【0015】
すなわち、この発明の回転体用遠心バルブによれば、球弁体は通常は磁石に吸着されており大径孔と小径孔が連通し、蒸気通路から回転体の外部への通路が形成されているが、回転体が所定回転速度以上の場合は球弁体に加わる遠心力が磁力より強くなり、球弁体は磁石から外れてシート面に押し付けられ大径孔と小径孔の間を塞ぐので、上記通路を絶つことができる。
【0016】
(4)また、さらに本発明は、回転体の半径方向で外部と通ずる小径孔と回転体内部の蒸気通路に通ずる大径孔と、それらを接続するシート面と、同大径孔内に装着され同大径孔内外を連通する開口を有するバネ取付け部材と、同バネ取付け部材で塞がれた大径孔内に軸方向に摺動自在に挿入され前記シート面に当接して閉塞される位置に開口を有する弁体と、前記バネ取付け部材に向けて弁体を付勢するバネとを有してなることを特徴とする回転体用遠心バルブを提供するものである。
【0017】
すなわち、この発明の回転体用遠心バルブによれば、球弁体は通常はバネ取付け部材側に引き寄せられており大径孔と小径孔が連通し、蒸気通路から回転体の外部への通路が形成されているが、回転体が所定回転速度以上の場合は弁体に加わる遠心力によりバネが伸びて、弁体がシート面と密着し大径孔と小径孔の間を塞ぐので、上記通路を絶つことができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の一形態について製紙機械の乾燥ロール1を例にして、図1及び図4に基づいて説明する。その構成は図4中A部のドレン孔10を除き、図4に示し前述した従来の例と同じであり、説明を省略する。
【0019】
図1(a)、(b)は、図4中A部における本実施の第1形態の要部を拡大し、断面を図示するものであり、従来の例のドレン孔10に代えて、遠心バルブ11が乾燥ロール1に設けられている。遠心バルブ11においては、乾燥ロール1の半径方向で乾燥ロール1外部に通ずる小径孔12と蒸気通路8に通ずる大径孔13が円錐台面を成すシート面14を介して接続している。
【0020】
大径孔13には磁石取付け部材15が螺合され、磁石取付け部材15で塞がれた大径孔13内には磁性体の球弁体16が取り込まれて置かれている。なお、磁石取付け部材15の装着の方法は螺合に限らず適宜な方法でよい。
【0021】
磁石取付け部材15のシート面14側には永久磁石17が取りつけられており、球弁体16は通常は永久磁石17の面上に吸着されている。また、磁石取付け部材15には少なくとも一つの開口18が設けられており、大径孔13の内外を連通している。
【0022】
したがって、球弁体16が永久磁石17の面上に吸着された状態では、図1(a)に示されるように、球弁体15とシート面14の間に間隙があるように設定されているので、開口18を通じ蒸気通路8から乾燥ロール1外部へのドレン通路が形成されている。
【0023】
以上のような乾燥ロール1の起動ないし暖機運転に際しては、遠心バルブ11は図1(a)に示す状態にあり、静止状態または低速回転状態で加熱用蒸気を通して徐々に暖めてゆくと、乾燥ロール1が冷えているため蒸気は蒸気通路8内部で凝縮して水となる。
【0024】
この水は静止状態では遠心バルブ11を下側に位置させた状態で、また低速回転時には回転につれ、蒸気通路8から開口18、大径孔13、シート面14上、小径孔12を経由し乾燥ロール1の外部へと形成される前記ドレン通路を介して乾燥ロール1外部に排出され、乾燥ロール1の内部には水が溜まらない。
【0025】
さらに蒸気による暖機を続けて、乾燥ロール1の温度が蒸気の飽和温度より高くなったところで回転を上昇させると、球弁体16に加わる遠心力が磁力より強くなり、高速回転時の遠心バルブ11を示す図1(b)のように,球弁体16は永久磁石17から外れてシート面14に押し付けられ小径孔12の入口を塞ぐので、前記ドレン通路が絶たれる。
【0026】
したがって、乾燥ロール1を定常状態の高速回転で使用時には、蒸気通路8から乾燥ロール1外部への蒸気の漏洩が防止されると共に、起動時、暖機運転時の停止状態や低速回転状態では凝縮した水を排出でき乾燥ロール1内に凝縮水が溜まっていないので、回転に伴う乾燥ロール1の不釣り合い振動を防止することができる。
【0027】
なお、上記の実施の形態において永久磁石17は、電磁石であってもよい。
【0028】
図2(a)、(b)は、図1と同様に図4中A部における本発明の実施の第2形態の要部を拡大し、断面を図示するものであって、従来の例のドレン孔10に代えて、遠心バルブ21が乾燥ロール1に設けられている。
【0029】
遠心バルブ21においては、乾燥ロール1の半径方向で乾燥ロール1の外部に通ずる小径孔22と蒸気通路8に通ずる大径孔23が平面を成すシート面24を介して接続している。
【0030】
大径孔23にはバネ取付け部材25が螺合され、バネ取付け部材25で塞がれた大径孔23内には円柱状の弁体26が摺動自在に挿入されている。なお、バネ取付け部材25の装着方法は、螺合に限らず適宜な方法でよい。
【0031】
また、シート面24は、平面に限られるものではなく、弁体26がシート面24に最も近づいたとき両者の面が密着するように形成されていればよい。
【0032】
バネ取付け部材25と弁体26との間はバネ27が取りつけられており、弁体26は通常はバネ27によりバネ取付け部材25側に引き寄せられるように付勢されている。バネ取付け部材25には少なくとも一つの開口28が設けられ大径孔23の内外を連通している。
【0033】
また、弁体26には図2中B−B矢視で示すように、大径孔23と摺動する外周面に少なくとも一つの溝29が刻設され、溝29により弁体26前後を連通する開口30が形成されている。なお、開口30は弁体26に穿孔して設けてもよく、開口30は、弁体26がシート面24に密着したときシート面24で塞がれる部分にあればよい。
【0034】
乾燥ロール1が停止時または低速回転時には、図2(a)に示されるように、弁体26がバネ取付け部材25側に引き寄せられた状態にあり、弁体26とシート面24の間に間隙があるように設定されているので、開口28、開口30を通じ蒸気通路8から乾燥ロール1外部へのドレン通路が形成されている。
【0035】
以上のような本実施の第2形態の遠心バルブ21を設けた乾燥ロール1は、図1に基づき前述した本発明の実施の第1形態の遠心バルブ11を設けた乾燥ロール1と同様に、その起動ないし暖機運転あるいは運転停止に際して生じた凝縮水を、静止状態では遠心バルブを下側に位置させた状態で、また低速回転時には回転につれ蒸気通路8から開口28、大径孔23、開口30、シート面24上、小径孔22を経由し乾燥ロール1の外部へと形成される前記ドレン通路を介して乾燥ロール1の外部に排出するので、乾燥ロール1内部には水が溜まらない。
【0036】
さらに蒸気による暖機を続けて、乾燥ロール1の温度が蒸気の飽和温度より高くなったところで回転を上昇させると、弁体26に加わる遠心力によりバネ27が伸びて、高速回転時の遠心バルブ21を示す図2(b)のように弁体26がシート面24と密着し、弁体26の開口30を塞ぐので、前記ドレン通路が絶たれる。
【0037】
したがって、本実施の第2形態の乾燥ロール1においても、乾燥ロール1を定常運転の高速回転で使用時には、蒸気通路8から乾燥ロール1外部への蒸気の漏洩が防止されると共に、起動時、暖機運転時の停止状態や低速回転状態では凝縮した水を排出でき乾燥ロール1内に凝縮水が溜まっていないので、回転に伴う乾燥ロール1の不釣り合い振動を防止することができるものである。
【0038】
なお、前述の本発明の実施の第1、第2形態としては、遠心バルブ11および遠心バルブ12を、乾燥ロール1のロール面部に造り付けたものを示したが、これに限られるものではなく、遠心バルブを独立した部分として製作し、例えば、図1中に2点鎖線11’、図2中に2点鎖線12’で示すような位置で螺合、嵌合等の適宜な方法で取りつける構造としてもよい。
【0039】
またさらに、遠心バルブ11および遠心バルブ12の取付け位置は、前述の実施の形態のような乾燥ロール1のロール面部に限るものではなく、回転体装置の回転体の内部に形成される蒸気通路の凝縮水が遠心力によって集合する位置に外部と回転半径方向で通じるように設ければよい。
【0040】
以上、本発明の実施の形態として、製紙機械の乾燥ロール1を例として説明したが、本発明の回転体装置としては、蒸気を内部に通じて、加熱または暖機運転あるいは冷却等を行うものは等しく該当するものであって、同じく本発明を適用し同じ効果を奏することができるものである。
【0041】
例えば、蒸気タービンのロータにおいても起動時、暖機運転時の加熱蒸気の凝縮水、あるいは運転停止時の冷却用蒸気の凝縮水等を、ロータの停止時、低速回転時には排出できることにより、高速回転を行う定常運転時には凝縮水による不釣り合い振動の問題が防止され、また、蒸気の漏洩も防止される。
【0042】
以上、本発明の実施の形態につき説明したが、上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内でその具体的構造に種々の変更を加えてもよいことは言うまでもない。
【0043】
【発明の効果】
(1)以上本発明の回転体装置によれば、蒸気導入孔と、蒸気排出孔と、その間を連通する蒸気通路とを有する回転体を備えた回転体装置において、同回転体は前記蒸気通路と同回転体外部との間に、停止から所定回転速度までは開き、同所定回転速度より高回転速度においては閉じる遠心バルブを備えてなるように構成したので、回転体が所定回転速度以下の時、すなわち停止時や、起動時、暖機運転時の停止状態や低速回転状態で蒸気を通した時には遠心バルブが開き、蒸気通路で凝縮した水を排出でき、回転体を所定回転速度以上で使用時には蒸気通路から回転体の外部への蒸気の漏洩が防止されると共に、回転体内に凝縮水が溜まっていないので、回転に伴う回転体の不釣り合い振動を防止することができ、従来装置において生じた凝縮水による高速回転時の振動問題や、定常運転時の蒸気漏出問題等を解決できるものである。
【0044】
(2)また、本発明の回転体装置の暖機方法は、回転体の内部の蒸気通路に蒸気を導入して加熱を行う回転体装置の暖機方法において、同蒸気通路と同回転体外部との間に、停止から所定回転速度までは開き、同所定回転速度より高回転速度においては閉じる遠心バルブを備え、同回転体が前記導入する蒸気の飽和温度になるまでは同回転体を前記所定回転速度以下で運転し、同飽和温度を越えれば前記所定回転速度以上で運転するように構成したので、起動時等の暖機運転時には、停止状態や回転体を所定回転速度以下の低速回転状態で蒸気を通して、開いている遠心バルブから蒸気通路で凝縮した水を排出でき、回転体が蒸気の飽和温度以上になってから所定回転速度以上として使用する時は遠心バルブが閉じており、蒸気通路から回転体の外部への蒸気の漏洩が防止されると共に、回転体内に凝縮水が溜まっていないので、回転に伴う回転体の不釣り合い振動を防止することができ、従来方法において生じた凝縮水による高速回転時の振動問題や、定常運転時の蒸気漏出問題等を解決できるものである。
【0045】
(3)また、本発明の回転体用遠心バルブは、回転体の半径方向で外部と通ずる小径孔と回転体内部の蒸気通路に通ずる大径孔と、それらを接続する円錐台面を成すシート面と、大径孔内に装着され同大径孔内外を連通する開口を有する磁石取付け部材と、同磁石取付け部材で塞がれた大径孔内に移動可能に置かれた磁性体の球弁体と、前記磁石取付け部材のシート面側に取り付けられた磁石とを有してなるように構成したので、球弁体は通常は磁石に吸着されており大径孔と小径孔が連通し、蒸気通路から回転体の外部への通路が形成されているが、回転体が所定回転速度以上の場合は球弁体に加わる遠心力が磁力より強くなり、球弁体は磁石から外れてシート面に押し付けられ大径孔と小径孔の間を塞ぐので、上記通路を絶つことができるもので、回転体に備えることにより、従来の回転体装置において生じた凝縮水による高速回転時の振動問題や、定常運転時の蒸気漏出問題等を解決できるものである。
【0046】
(4)また、さらに本発明の別の回転体用遠心バルブは、回転体の半径方向で外部と通ずる小径孔と回転体内部の蒸気通路に通ずる大径孔と、それらを接続するシート面と、同大径孔内に装着され同大径孔内外を連通する開口を有するバネ取付け部材と、同バネ取付け部材で塞がれた大径孔内に軸方向に摺動自在に挿入され前記シート面に当接して閉塞される位置に開口を有する弁体と、前記バネ取付け部材に向けて弁体を付勢するバネとを有してなるように構成したので、球弁体は通常はバネ取付け部材側に引き寄せられており大径孔と小径孔が連通し、蒸気通路から回転体の外部への通路が形成されているが、回転体が所定回転速度以上の場合は弁体に加わる遠心力によりバネが伸びて、弁体がシート面と密着し大径孔と小径孔の間を塞ぐので、上記通路を絶つことができるもので、回転体に備えることにより、従来の回転体装置において生じた凝縮水による高速回転時の振動問題や、定常運転時の蒸気漏出問題等を解決できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の回転体装置の実施の第1形態の要部である遠心バルブの説明図であり、同図(a)は回転体の停止時あるいは所定回転速度以下における状態の断面図であり、同図(b)は回転体の所定回転速度以上における状態の断面図である。
【図2】本発明の回転体装置の実施の第2形態の要部である遠心バルブの説明図であり、同図(a)は回転体の停止時あるいは所定回転速度以下における状態の断面図であり、同図(b)は回転体の所定回転速度以上における状態の断面図であり、同図(c)は同図(a)中、B−B矢視で示す弁体の説明図である。
【図3】本発明に係る従来装置の一例としての製紙機械の乾燥ロールの使用状況概要説明図である。
【図4】本発明に係る従来装置の一例としての製紙機械の乾燥ロールの一部を断面とした構造説明図である。
【符号の説明】
1 乾燥ロール
4 軸部
5 蒸気導入孔
6 蒸気排出孔
7 蒸気通路
10 ドレン孔
11 遠心バルブ
12 小径孔
13 大径孔
14 シート面
15 磁石取り付け部材
16 球弁体
17 永久磁石
18 開口
21 遠心バルブ
22 小径孔
23 大径孔
24 シート面
25 バネ取り付け部材
26 弁体
27 バネ
28 開口
29 溝
30 開口

Claims (4)

  1. 蒸気導入孔と、蒸気排出孔と、その間を連通する蒸気通路とを有する回転体を備えた回転体装置において、同回転体は前記蒸気通路と同回転体外部との間に、停止から所定回転速度までは開き、同所定回転速度より高回転速度においては閉じる遠心バルブを備えてなることを特徴とする回転体装置。
  2. 回転体の内部の蒸気通路に蒸気を導入して加熱を行う回転体装置の暖機方法において、同蒸気通路と同回転体外部との間に、停止から所定回転速度までは開き、同所定回転速度より高回転速度においては閉じる遠心バルブを備え、同回転体が前記導入する蒸気の飽和温度になるまでは同回転体を前記所定回転速度以下で運転し、同飽和温度を越えれば前記所定回転速度以上で運転することを特徴とする回転体装置の暖機方法。
  3. 回転体の半径方向で外部と通ずる小径孔と回転体内部の蒸気通路に通ずる大径孔と、それらを接続する円錐台面を成すシート面と、大径孔内に装着され同大径孔内外を連通する開口を有する磁石取付け部材と、同磁石取付け部材で塞がれた大径孔内に移動可能に置かれた磁性体の球弁体と、前記磁石取付け部材の上記シート面側に取り付けられた磁石とを有してなることを特徴とする回転体用遠心バルブ。
  4. 回転体の半径方向で外部と通ずる小径孔と回転体内部の蒸気通路に通ずる大径孔と、それらを接続するシート面と、同大径孔内に装着され同大径孔内外を連通する開口を有するバネ取付け部材と、同バネ取付け部材で塞がれた大径孔内に軸方向に摺動自在に挿入され前記シート面に当接して閉塞される位置に開口を有する弁体と、前記バネ取付け部材に向けて弁体を付勢するバネとを有してなることを特徴とする回転体用遠心バルブ。
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