JP3604873B2 - 泡消しのできる液体タンク及び泡消し用の泡吸引装置 - Google Patents

泡消しのできる液体タンク及び泡消し用の泡吸引装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、貯蔵する液の液面上に生じる泡を良好に消すことができる液体タンクと、泡を吸引することにより泡を破壊し消滅させる泡消し用の泡吸引装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、研削等の機械加工を行う際に使用するクーラント液を回収し、貯蔵するタンクでは、クーラント液が発泡し易く、多量の泡がタンク内に溜まると、タンクの上部より泡がタンクを乗り越えてタンク外へ漏出てしまい、クーラント液を浪費するとともにタンク設置床面を汚染してしまうことがあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このような事態を防ぐため、発泡量を見込んでタンクをあらかじめ大きめに作ったり、定期的に消泡剤をクーラント液に添加し泡の発生を防止することも行われているが、前者では、タンクの設置スペースが大きくなり経済的でなく、後者では管理の手間がかかるしクーラント液の性能を低下させることから、いまだ満足のゆく対策となっていなかった。本発明は、発生する泡を良好に消すことができる液体タンクと、泡を吸引することにより泡を破壊して消滅させる泡消し用の泡吸引装置の実現をはかるものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を達成するため液体タンクを次のように構成した。即ち、液体を貯蔵するタンクと、羽根車の回転によりタンクの液面上に生じる泡を吸引する泡吸引装置を備え、この泡吸引装置は、羽根車を内部に収容するケーシングを有し、ケーシングの羽根車に面した正面側に羽根車の中心部に向かって開口した入口を設け、この入口へ泡が導かれるよう入口に通じてタンクの液面上に開口した吸引口を下端に有した筒部をケーシングに設け、羽根車の遠心作用による遠心力を受けて入口より羽根車の外周側へ移行された泡が破壊されるよう衝突するケーシング内壁部分を羽根車外周に有し、ケーシング内壁部分への衝突で泡消滅による液体を空気とともにタンク内へ排出する排出口をケーシングの羽根車外周側に有するようにした。
【0005】
この構成によると、タンクの液面上に発生する泡は、泡吸引装置の羽根車の回転により、筒部下端の吸引口より吸引されて入口へ導かれ、羽根車の外周側へ遠心力により移行され、羽根車外周側のケーシング内壁部分に衝突して泡の破壊、消滅が効果的に行われる。そして、この泡の消滅によって生じる液体は、空気とともに排出口から排出されてタンク内へ戻される。
【0006】
【0007】
また、泡消しのできる液体タンクを、液体を貯蔵するタンクと、羽根車の回転によりタンクの液面上に生じる泡を吸引する泡吸引装置を備え、この泡吸引装置は、羽根車を内部に収容するケーシングを有し、ケーシングの羽根車に面した正面側に羽根車の中心部に向かって開口した入口を設け、この入口へ泡が導かれるよう入口に通じてタンクの液面上の異なった箇所で開口する複数の吸引口を設け、羽根車の遠心作用による遠心力を受けて入口より羽根車の外周側へ移行された泡が破壊されるよう衝突するケーシング内壁部分を羽根車外周に有し、ケーシング内壁部分への衝突で泡消滅による液体を空気とともにタンク内へ排出する排出口をケーシングの羽根車外周側に有したものとした。
このものでは、タンクの液面上に発生する泡は、泡吸引装置の羽根車の回転により、筒部下端の吸引口より吸引されて入口へ導かれ、羽根車の外周側へ遠心力により移行され、羽根車外周側のケーシング内壁部分に衝突して泡の破壊、消滅が効果的に行われ、この泡の消滅によって生じる液体は、空気とともに排出口から排出されてタンク内へ戻される。そして、複数の吸引口から泡を吸引するので、広い範囲の液面上の泡が吸引される。
【0008】
また、このとき、泡吸引装置の吸引口をタンクの液面上で移動させるようにしてもよい。このようにすると、泡の吸引が液面上の決まった箇所に留まらず、移動に応じ液面上の異なった箇所で行われるので、広い範囲の液面上の泡が吸引される。
【0009】
また、泡消しのできる液体タンクを、液体を貯蔵するタンクと、羽根車の回転によりタンクの液面上に生じる泡を吸引できるよう吸引口をタンクの液面上に開口させる泡吸引装置を備え、この泡吸引装置は、一つの縦軸から偏心した位置に吸引口を有した筒部材が前記縦軸の回りに回転可能に設置され、この筒部材の回転により吸引口が液面上で移動されると共に、泡消滅による液体を空気とともにタンク内へ排出する排出口を有したものとし た。
このものでは、タンクの液面上に発生する泡は、泡吸引装置へとその吸引口より吸引され、吸引装置の内部で羽根車等への衝突により破壊され消滅し、この泡の消滅によって生じる液体は、空気とともに排出口から排出されてタンク内へ戻される。そして、筒部材の回転により、吸引口が移動する軌跡に沿った広い範囲の泡が吸引される。
【0010】
また、泡消しのできる液体タンクを、液体を貯蔵するタンクと、羽根車の回転によりタンクの液面上に生じる泡を吸引できるよう吸引口をタンクの液面上に開口させる泡吸引装置と、回転する軸部に半径方向へ延びるかき寄せ片を有して、かき寄せ片により液面上の泡を泡吸引装置の吸引口近傍へ移動させるかき寄せ装置を備え、泡吸引装置は、泡消滅による液体を空気とともにタンク内へ排出する排出口を有したものとした。
このものでは、タンクの液面上に発生する泡は、泡吸引装置へとその吸引口より吸引され、吸引装置の内部で羽根車等への衝突により破壊され消滅し、この泡の消滅によって生じる液体は、空気とともに排出口から排出されてタンク内へ戻される。そして、吸引口から隔てた箇所での泡がかき寄せ装置により吸引口近傍へ移動されて吸引される。
【0011】
さらにまた泡消し用の泡吸引装置を、内部に羽根車を収容したケーシングと、ケーシングの羽根車に面した正面側で羽根車の中心部に向けて開口する入口と、下端タンクの液面上に生じる泡を吸引する吸引口を有し入口を介してケーシング内に通じ吸引通路部を形成する筒部と、羽根車の遠心作用による遠心力を受けて入口より羽根車の外周側へ移行された泡が破壊されるよう衝突する羽根車外周に有したケーシング内壁部分と、ケーシング内壁部分への衝突で泡消滅による液体を空気とともに排出するようケーシングの羽根車外周側を外に通じさせる排出口を有し、ケーシングの背後から羽根車を回転駆動する電動機を備えたものとした。
【0012】
そして、このものでは、電動機により羽根車が回転駆動されると、タンクの液面上に生じる泡は筒部下端の吸引口から吸引通路部、入口を経てケーシング内へ吸引され、羽根車により遠心力を受けて羽根車外周側へ移行されて、羽根車外周のケーシング内壁部分へ衝突する。このため泡は効果的に破壊され、消滅する。そして、泡の消滅で生じた液体は、空気とともに排出口から排出される。
【0013】
【実施例】
以下本発明の実施例を図面により説明する。図1から図3において、1は、クーラント液を回収、貯蔵するタンクであり、図示しないが、クーラント液を流入させるための流入管と、クーラント液を流出させるための流出管が設置されている。2は、泡消し用の泡吸引装置である。泡吸引装置2は、ケーシング3の背後に電動機4を一体的に取り付け、また、ケーシング3の正面側に下端を吸引口5として吸引通路部を形成する筒部6を設けている。そして、これら電動機4の軸と筒部6を縦方向にして、タンク1上に掛け渡した上板7に取り付けられている。なお、このとき、吸引口5は、タンク1の液面8が変化しても常に液面8上にあるように、その位置が定められている。
【0014】
図2、図3により、泡吸引装置2を詳細に説明する。ケーシング3は、内部に羽根車9を収容し、正面側が開口した本体部3Aと、この正面開口を閉じる蓋体3Bを備えている。そして、本体部3Aの背後には、電動機4が固定され、本体部3Aを貫通した電動機4の出力軸4Aには羽根車9が取り付けられている。9Aは、羽根車9の円形のディスク部であり、ディスク部9Aの正面側には6枚の羽根片9Bが半径方向へ延びるように取り付けられている。
【0015】
蓋体3Bは、羽根車9の中心部に面した円形の入口10と、この入口10の周囲で、羽根車9外周側の、羽根車9と本体部3Aとの空隙部に通じた4つの円弧状の排出口11を有し、この排出口11は、図1設置状態で、タンク1内の液面8上に開口している。そして、前記筒部6は、入口10へ吸入口5を通じさせるように、前記出力軸4Aと同軸状に蓋体3Bに取り付けられている。なお、3Cは、蓋体3Bに設けた、上板7への取り付けの際に利用する取り付け部である。
【0016】
次にこの実施例の作動を説明する。泡吸引装置2が、電動機4の回転により、駆動されると、羽根車9の遠心作用により、吸引口5から空気が吸引され、排出口11から排出される。そして、液面8上に生じた泡12は、吸引口5近傍に達すると、吸引口5から吸引される。この吸引された泡は、筒部6より入口10をへてケーシング3内へ導かれ、羽根車9に衝突する。この衝突で泡の一部は破壊され消滅し、これにより生じるクーラント液の液滴は、残りの泡とともに、羽根車9での遠心作用により、遠心力を受け羽根車9の外周側へと移行され、本体部3Aの内周壁に衝突する。この衝突で、残りの泡は実質的にほぼ全部が破壊され消滅する。
【0017】
そして、泡の消滅で生じたクーラント液の液滴は、空気とともに排出口11から排出されてタンク1内へ戻される。このようにして液面8上の泡12は、泡吸引装置2で吸引され、破壊、消滅されるので、泡12の蓄積が増すことが抑えられ、液面8上の泡12が増えてタンク1を乗り越え、外に出てしまうような事態は生じない。また、泡吸引装置2からは、泡の消滅により生じるクーラント液の液滴が排出口11よりタンク1内へ戻されるので、クーラント液が減少するような不要な浪費は抑えられる。そして、上記のように吸引された泡はケーシング3内で、羽根車9の遠心作用でその外周側へ移行され、本体部3A内周壁へ衝突するので、泡の破壊、消滅が非常に効率的に行われ、吸引される泡は実質的にほぼ全部が消滅する。また、泡吸引装置2では、電動機4をケーシング3の背後に設けるので、出力軸4Aはケーシング3正面側の入口10へ至る吸入経路を通さなくても羽根車3と連結できて、吸入抵抗の減少に寄与できる。
【0018】
そしてまた、上記のように泡吸引装置2により消滅されて発生する泡12の多くが消えるので、タンク1においては、クーラント液中の研削粉、切削粉等の分離がしやすくなる副次的な効果が生じる。即ち、従来よりクーラント液中に混入した研削粉、切削粉をマグネットにより吸着分離することが行われているが、この場合、液中の研削粉等を吸着分離することは容易であるが、泡中の研削粉等の吸着分離は困難であるため、従来では分離効率が悪かったが、この実施例の場合は、泡の多くが消されるので、前記研削粉等が液中より容易に分離できるようになり、タンク1での分離効率が良くなるのである。なお、泡吸引装置2での羽根車9の羽根片9Bの枚数は6枚に限るものでなく、適宜な枚数とすることができ、また、羽根片9Bは半径方向へ延びた、いわゆる径向き羽根の形態をとっているが、これを、羽根片の外周側を径向き羽根の場合よりも回転方向後ろ側へ移行させた後ろ向き羽根や、羽根片の外周側を径向き羽根の場合よりも回転方向前側へ移行させた前向き羽根とすることもできる。
【0019】
図4は他の実施例を示し(なお、この図4は、タンク1を、図1では長手方向の断面図で示したのに対し長手方向と直交する方向での断面図で示している。)、以下、図1から図3の実施例との相違点を説明する。このものでは、泡吸引装置2の筒部6に二つの分岐部6Aが設けられ、各分岐部6Aに吸引口5が設けてある。これによって、それぞれの吸引口5から液面8上の泡12を吸引できる。このため、液面8の広い範囲で泡12が発生する場合、一つの吸引口で吸引するときには、吸引口から隔てた箇所では泡が吸引されず残っているのに吸引口の近傍では泡が無くなって泡の吸引が途切れるといった事態が生じて泡吸引の効率が低下しがちであるが、これに比較すると、広い範囲で泡12を吸引するので、よりむらなく均一的に泡が吸引され泡吸引の効率が良くなる。なお、この場合、分岐部6Aを二つより多くして、吸引口5を二つより多くしてもよい。
【0020】
図5はさらに他の実施例を示し、以下、図1から図3の実施例との相違点を説明する。泡吸引装置2の筒部6は、ケーシング3の入口10と同軸状の内筒部材6Cと、この内筒部材6Cに回転可能に嵌合した外筒部材6Dを有している。そして外筒部材6Dは、内筒部材6Cの軸線と偏心した位置で下向きの吸引口5を有している。内筒部材6Cは下端が閉じており、吸引口5で吸引された泡が入口10を経てケーシング3内へと導かれるように、外筒部材6D内と内筒部材6C内を通じさせる通孔6Eを有している。13は外筒部材6Dに設けたプーリで、タンク1に設置した減速機付きの電動機14の出力軸に設けたプーリ15との間にベルト16が掛け渡してあり、この電動機14により外筒部材6Dはゆっくりと前記内筒部材6Cの軸線を中心としで回転するようになっている。
【0021】
このものでは、泡吸引装置2が電動機4で駆動されるとき、電動機14により外筒部材6Dが回転される。このため、吸引口5は、円の軌跡を描いて液面8上を移動するので、広い範囲から泡12を吸引できて泡12の吸引が図4に示した場合よりも一層むらなく均一的に効率的に行われ、発生する泡12の大部分を吸引して消滅させることができる。なお、この場合、外筒部材6Dの回転には電動機14に限らず例えばエアモータ等他の適宜な駆動源を利用でき、また、その回転速度は、泡12の発生状態やタンク1の大きさに応じて適宜選定できるようにしてもよく、さらに、外筒部材6Dのための回転伝達機構はプーリ、ベルトによる巻き掛け伝動方式以外に、歯車を利用する等適宜な方式を利用できる。さらに、図6に示すように、外筒部材6Dは複数の吸引口5を有することができ、また、前記内筒部材6Cの軸線と吸引口5との偏心量を、図7、図8に記載するように可変とすることもできる。
【0022】
即ち、図6のものでは、外筒部材6Dが半径方向の反対側に延びる2つの筒部6F、6Gを有し、各筒部6F、6Gの下に向いた先端には吸引口5が設けられている。そして、筒部6Gの方が6Fより半径方向への突出量が大きくされており、両吸引口5の内筒部材6C軸線からの偏心量が異なっている。このようにしたので図6のものでは、外筒部材6Dの回転に応じ各吸引口5は液面上で異なった軌跡を描いて移動する。このため図5の場合よりもより一層広い範囲から泡を吸引できて、よりむらなく均一的な泡の吸引が行われ泡の吸引効率が高められる。
【0023】
また、図7、図8のものの、図5のものとの相違点について以下説明すると、外筒部材6Dは、内筒部材6Cに嵌合する嵌合部60と、吸引口5を有した口部61に分割され、この両者は蛇腹状の伸縮筒62で接続されている。そして、口部61に設けたフランジ片63に固着した、先端側にねじ部を有する2本の案内棒64が水平に延びて、嵌合部60の径方向に隔てて設けた突起部65の案内孔66に挿通されている。そして、各突起部65を挟んで案内棒64のねじ部には二つのロックナット67が螺着されている。
【0024】
そして、内筒部材6Cの軸線と吸引口5との偏心量を変えるときには、各ロックナット67を緩め、口部61を図で左側へ、又は右側へ移動させるのである。即ち、図の状態から偏心量を大きくするときには、ロックナット67を緩めたのち口部61を左側へ移動させる。これにより伸縮筒62が延びて前記吸引口5の偏心量は大きくなり、求める偏心量に達したなら再び各ロックナット67を締め込んでこの偏心量の状態に固定するのである。また、偏心量を小さくするときには、ロックナット67を緩めたのち口部61を右側へ移動させると、伸縮筒62が縮んで前記吸引口5の偏心量は小さくなり、求める偏心量に達したなら再び各ロックナット67を締め込んでこの偏心量の状態に固定するのである。このように、内筒部材6Cの軸線と吸引口5との偏心量が可変であるので、タンク1の大きさに合わせて、都合の良い偏心量の状態に調整できる。
【0025】
図9、図10はさらに別の実施例を示し、以下、図1から図3の実施例との相違点を説明する。20はかき寄せ装置で、減速機付きの電動機21により回転される縦方向の軸部22がタンク1内へ延びている。この軸部22の先端には、4枚のかき寄せ片23を、液面8の上で周方向等間隔に半径方向へ延ばしたロータ24が取り付けられている。このロータ24は、回転に伴うかき寄せ片23先端の軌跡が泡吸引装置2の吸引口5の近くに来るよう配置され、前記電動機21によりゆっくり回転されるようになっている
のため、このものでは、ロータ24の回転により吸引口5から隔てた箇所の泡がかき寄せ片23でかき寄せられて吸引口5の近傍へ移動する。これにより吸引口5から隔てた箇所で生じた泡でも良好に泡吸引装置2で吸引でき、液面8の広い範囲で泡が生じるときでも、例えば、吸引口5から隔てた箇所では泡が吸引されずに存在している一方で吸引口5近傍では泡が吸引されて存在しなくなり泡吸引が途切れるといった事態の発生を抑えて泡吸引をむらなく均一的に行って泡吸引の効率を良好にできる。なおこのとき、図4に示すように吸引口を複数設けるものとしても良い。そして、軸部22の回転には、電動機に限らず例えばエアモータ等適宜な駆動源を利用でき、また、図11、図12に示すように泡吸引装置2から排出される空気により、軸部22を回転するようにしてもよい。
【0026】
即ち、図11、図12のものにつき、図9、図10のものとの相違点について以下、説明すると、泡吸引装置2のケーシング3は、羽根車9外周で、周知の遠心ブロアに見られるように、軸心からの半径方向寸法が回転方向へ漸次大きくなった渦形室3Dを形成している。そして、ケーシング3の本体部3Aにこの渦形室3Dに通じた一つの出口25を設けており、先端に一つの排出口11を有した斜め下向きの排出筒26が、出口25から排出される空気や泡の消滅によるクーラント液の液滴を排出口11からタンク1内へ導くようケーシング3に取り付けられている(これにより明らかなように、ケーシング3の蓋体3Bは排出口を有していない。)。そして、かき寄せ装置20の軸部22には、排出口11から排出される空気を受けて軸部22を回転させるための複数の受け羽根27が周方向で等間隔に、半径方向へ延びるよう取り付けてある。
【0027】
このようにしたので、ケーシング3に入る泡は前記図1から図3に示したものと同様に羽根車9による遠心作用で渦室3D内壁へ衝突して良好に破壊、消滅され、これによって生じたクーラント液の液滴は、空気とともに共通の出口25を経て排出口11からタンク1内へ排出される。かき寄せ装置20の軸部22は、泡吸引装置2の排出口11から排出される空気を受け羽根27で受けて回転し、かき寄せ片23による泡の吸引口5近傍への移動が行われる。そしてこのものでは、泡吸引装置2からの排出空気を利用するので、軸部22の回転には、電力等の専用の動力源を別に必要とせず、経済的となる。
【0028】
【発明の効果】
このように請求項1の記載に係る液体タンクでは、タンクの液面上に発生する泡は、泡吸引装置の羽根車の回転により、筒部下端の吸引口より吸引されて入口へ導かれ、羽根車の外周側へ遠心力により移行されてケーシング内壁部分に衝突するので、吸引した泡の破壊、消滅をきわめて良好に行うことができ、泡消しの効率が良く、タンク内に泡が多く溜まってタンクを乗り越えてタンク外へ出てしまうような事態を抑えることができる。そして、泡吸引装置の内部での泡の消滅によって生じる液体は、空気とともに排出口から排出されてタンク内へ戻されるので、タンクに収容される液体が減少するような、該液体の不要な浪費を抑えることができる。
【0029】
【0030】
また、請求項2の記載に係る液体タンクでは、請求項1に記載の発明の効果に加え、複数の吸引口から泡を吸引するので、広い範囲の液面上の泡が吸引でき、泡の吸引がむらなくできて吸引効率を良くすることができる。
【0031】
また、請求項3の記載に係る液体タンクでは、請求項1又は請求項2に記載の発明の効果に加え、吸引口の移動により、広い範囲の液面上の泡が吸引され、泡の吸引がむらなくできて吸引効率を良くすることができる。
【0032】
また、請求項4の記載に係る液体タンクでは、タンクの液面上に発生する泡は、泡吸引装置へとその吸引口より吸引され、泡吸引装置の内部で羽根車等への衝突により破壊され消滅するので、タンク内に泡が多く溜まってタンクを乗り越えてタンク外へ出てしまうような事態を抑えることができる。そして、泡吸引装置の内部での泡の消滅によって生じる液体は、空気とともに排出口から排出されてタンク内へ戻されるので、タンクに収容される液体が減少するような、該液体の不要な浪費を抑えることができる。さらに、筒部材の回転により、吸引口が移動する軌跡に沿った広い範囲の液面上の泡が吸引され、泡の吸引がむらなくできて吸引効率を良くすることができる。
【0033】
また、請求項5の記載に係る液体タンクでは、タンクの液面上に発生する泡は、泡吸引装置へとその吸引口より吸引され、泡吸引装置の内部で羽根車等への衝突により破壊され消滅するので、タンク内に泡が多く溜まってタンクを乗り越えてタンク外へ出てしまうような事態を抑えることができる。そして、泡吸引装置の内部での泡の消滅によって生じる液体は、空気とともに排出口から排出されてタンク内へ戻されるので、タンクに収容される液体が減少するような、該液体の不要な浪費を抑えることができる。さらに、吸引口から隔てた箇所での泡がかき寄せ装置により吸引口近傍へ移動されて吸引されるので、泡の吸引がむらなくできて吸引効率を良くすることができる。
【0034】
そしてまた、請求項6の記載に係る泡吸引装置では、電動機により羽根車が回転駆動されると、タンクの液面上に生じる泡は筒部下端の吸引口から吸引通路部、入口を経てケーシング内へ吸引され、羽根車により遠心力を受けて羽根車外周側へ移行されて、羽根車外周のケーシング内壁部分へ衝突するので、吸引された泡が良好に破壊、消滅されて泡消し効率の良い泡吸引装置が得られる。そして、電動機はケーシングの背後から羽根車を駆動するので、ケーシング正面側の入口に至る吸入経路を通して電動機出力軸と羽根車との間を連結させなくてもよくなり、吸入抵抗の減少に寄与できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例を示す断面図。
【図2】図1の泡吸引装置の要部を示す部分拡大断面図。
【図3】図2の線A−Aに沿った断面図。
【図4】本発明の別の実施例を示す断面図。
【図5】本発明のさらに別の実施例の要部を示す部分断面図。
【図6】本発明のさらに別の実施例の要部を示す部分断面図。
【図7】本発明のさらに別の実施例の要部を示した図。
【図8】図7の線B−Bに沿った断面図。
【図9】本発明のさらに別の実施例を示す断面図。
【図10】図9の線C−Cに沿った断面図。
【図11】本発明のさらに別の実施例を示す断面図。
【図12】図11の線D−Dに沿った断面図。
【符号の説明】
1 タンク
2 泡吸引装置
3 ケーシング
4 電動機
5 吸引口
8 液面
9 羽根車
10 入口
11 排出口
12 泡
20 かき寄せ装置
23 かき寄せ片

Claims (6)

  1. 液体を貯蔵するタンクと、羽根車の回転によりタンクの液面上に生じる泡を吸引する泡吸引装置を備え、この泡吸引装置は、羽根車を内部に収容するケーシングを有し、ケーシングの羽根車に面した正面側に羽根車の中心部に向かって開口した入口を設け、この入口へ泡が導かれるよう入口に通じてタンクの液面上に開口した吸引口を下端に有した筒部をケーシングに設け、羽根車の遠心作用による遠心力を受けて入口より羽根車の外周側へ移行された泡が破壊されるよう衝突するケーシング内壁部分を羽根車外周に有し、ケーシング内壁部分への衝突で泡消滅による液体を空気とともにタンク内へ排出する排出口をケーシングの羽根車外周側に有したことを特徴とする泡消しのできる液体タンク。
  2. 液体を貯蔵するタンクと、羽根車の回転によりタンクの液面上に生じる泡を吸引する泡吸引装置を備え、この泡吸引装置は、羽根車を内部に収容するケーシングを有し、ケーシングの羽根車に面した正面側に羽根車の中心部に向かって開口した入口を設け、この入口へ泡が導かれるよう入口に通じてタンクの液面上の異なった箇所で開口する複数の吸引口を設け、羽根車の遠心作用による遠心力を受けて入口より羽根車の外周側へ移行された泡が破壊されるよう衝突するケーシング内壁部分を羽根車外周に有し、ケーシング内壁部分への衝突で泡消滅による液体を空気とともにタンク内へ排出する排出口をケーシングの羽根車外周側に有したことを特徴とする泡消しのできる液体タンク。
  3. 泡吸引装置の吸引口をタンクの液面上で移動させる請求項1又は請求項2に記載の泡消しのできる液体タンク。
  4. 液体を貯蔵するタンクと、羽根車の回転によりタンクの液面上に生じる泡を吸引できるよう吸引口をタンクの液面上に開口させる泡吸引装置を備え、この泡吸引装置は、一つの縦軸から偏心した位置に吸引口を有した筒部材が前記縦軸の回りに回転可能に設置され、この筒部材の回転により吸引口が液面上で移動されると共に、泡消滅による液体を空気とともにタンク内へ排出する排出口を有したことを特徴とする泡消しのできる液体タンク。
  5. 液体を貯蔵するタンクと、羽根車の回転によりタンクの液面上に生じる泡を吸引できるよう吸引口をタンクの液面上に開口させる泡吸引装置と、回転する軸部に半径方向へ延びるかき寄せ片を有して、かき寄せ片により液面上の泡を泡吸引装置の吸引口近傍へ移動させるかき寄せ装置を備え、泡吸引装置は、泡消滅による液体を空気とともにタンク内へ排出する排出口を有したことを特徴とする泡消しのできる液体タンク。
  6. 内部に羽根車を収容したケーシングと、ケーシングの羽根車に面した正面側で羽根車の中心部に向けて開口する入口と、下端タンクの液面上に生じる泡を吸引する吸引口を有し入口を介してケーシング内に通じ吸引通路部を形成する筒部と、羽根車の遠心作用による遠心力を受けて入口より羽根車の外周側へ移行された泡が破壊されるよう衝突する羽根車外周に有したケーシング内壁部分と、ケーシング内壁部分への衝突で泡消滅による液体を空気とともに排出するようケーシングの羽根車外周側を外に通じさせる排出口を有し、ケーシングの背後から羽根車を回転駆動する電動機を備えた泡消し用の泡吸引装置。
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