JP3603398B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の制御装置に関し、特に、排気還流(EGR)装置を備えた内燃機関の制御装置の改良技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、ディーゼルエンジンにおいては、その燃焼室に供給される燃料噴射量と噴射時期を、エンジン回転と同期して回転駆動される燃料噴射ポンプにより制御するようにしている。即ち、燃料噴射ポンプ内に設けられた油圧式のタイマをフィードポンプからの供給圧で作動させて、フェイスカムのドライブシャフトに対する回転位相を変えることにより燃料噴射時期を制御し、また、コントロールレバー(アクセル)によりコントロールスリーブの位置を移動させてプランジャによる燃料の圧送終わりを制御することにより燃料噴射量を調節するようにしている。
【0003】
一方、ディーゼルエンジンの機関制御パラメータ〔燃料噴射量,燃料噴射時期,排気還流(以下、EGRとも言う)量(率)等〕の制御自由度を増すことにより、大幅な排気清浄化と運転性向上が可能であるとの研究成果から、近年では、ディーゼルエンジンの電子制御化が進められている。
例えば、燃料噴射量は、前記コントロールスリーブをロータリソレノイドで駆動することで制御し、燃料噴射時期はタイマ高圧室の圧力を電磁デューティーソレノイドを介して調圧し、タイマ位置を制御するようにしている(木原良治、ディーゼル乗用車、(株)グランプリ出版、1984年11月、P130 〜141 参照)。
【0004】
前記のような電子制御式ディーゼルエンジンで排気還流制御を行なう際には、機関回転速度と、コントロールスリーブ位置より計算された燃料噴射量と、の2次元マップからEGR制御量を決定するのが通常であり、また、燃料噴射時期についても同様に、機関回転速度と、コントロールスリーブ位置より計算された燃料噴射量と、の2次元マップから目標噴射時期を決めるようにしている。
【0005】
なお、前記EGR制御量、燃料噴射時期を決める際には、一般に、エンジン定常運転時におけるEGR制御量及び燃料噴射時期相互の影響が考慮され、各回転負荷毎に、決定されるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ディーゼルエンジンは、常に空気過剰率の高い雰囲気で拡散燃焼が行なわれるものであり、一般に窒素酸化物(以下、NOxとも言う)を低減しようとすると、粒子状物質(以下、PMとも言う)や黒煙(なお、PM中には黒煙も含まれ、以下PMと言うときには黒煙も含むものとする)の排出量が増加する、という所謂トレードオフの関係があることが知られている。
【0007】
一方、環境保護の見地より、従来に対し、より一層の排気清浄化をする必要があるが、排気清浄化の研究による知見の1つとして、エンジンモディフィケーション(燃焼室形状、燃料噴射系、EGR系の改良)により、各運転負荷毎に燃料噴射時期を適切に制御すれば、従来に対してEGR量(率)を増加させても、PMの悪化がない或いは少ない領域が存在することや、却ってPMを低減できる領域があることが確認された(図19参照)。従って、かかる新たな知見を利用すれば、従来に対し、より一層のNOx,PM等を低減することができ、環境保護を促進することが可能である。ただし、上記のようなNOxとPMを同時に低減できる領域は、回転・負荷毎に異なるため(図20〜図22参照)、運転状態に応じ正確に噴射時期とEGR量を制御することが要求される。
また、過渡運転時においては、噴射時期制御系,EGR制御系の応答性に起因して、以下のような要求がある。
【0008】
即ち、前述したような油圧式タイマでは、エンジン過渡運転時に応答遅れが生じ、目標噴射時期と実噴射時期に差が生じる惧れがある。また、EGR系もEGR制御部品自体の応答遅れやEGRガスの流動遅れ等により、EGR制御の応答遅れが生じる惧れがある。
ところが、従来は、既述したようにエンジン定常運転時におけるEGR制御量及び燃料噴射時期相互の影響を考慮して、EGR制御量と目標噴射時期を決定するのみであったため、過渡運転時にあっては目標値と実EGRや実噴射時期との間に、上記応答遅れ等に起因する制御誤差が生じることがあり、過渡運転時における有害排気成分(NOx,PMの他、CO,HC等も含む)を十分に低減できていたとは言えず、かかる点を改善する必要がある。
なお、噴射時期制御系と、EGR制御系と、の応答遅れを比較すると、排気圧力のみしか力が作用しないEGR弁(負圧によるダイアフラム弁、ステップモータによる直動弁等)に比較し、噴射ポンプのポンプ室圧に作動速度が依存し、駆動反力に抗して作動するタイマ(油圧式)の方が、通常、時定数が大きい(図23参照)。なお、タイマの応答性は、ポンプ室圧に比例し、ポンプ室圧は機関回転速度に略比例するため〔図24(A)参照〕、低回転時ほどこの差は顕著になる〔図24(B)参照〕。従って、上記応答遅れ等に起因する制御誤差を考慮した制御を行なう際には、かかる特性の違いを考慮する必要がある。
ところで、従来の過渡運転時のEGR制御技術としては、加速判定時にEGR量を補正(減量)するもの(例えば、特開平60−192870号公報等)や、EGR量をカットするもの(例えば、特願平6−43907号等)があるが、これらのものでは、加速運転時のPM悪化をある程度抑制できるものの、EGR率減少によりNOx低減効果が減少しNOx増大は避けられず、また、これらのものは、EGR率の低減によりPM悪化を回避するという技術思想に基づくものであり、噴射時期応答遅れの影響等も考慮しておらず、前述したような高EGR下で噴射時期を適正化することによるNOx・PM同時低減を過渡運転時に積極的に行なうという思想はない。
【0009】
また、噴射時期制御と組み合わせたものとしては、加速運転時には実噴射時期と目標噴射時期との差に応じてEGR量を補正するもの(例えば、特開昭63−129157号公報)や、EGR量を減少させると共に噴射時期を一定量進角させた後、徐々に遅角させるもの(例えば、特開平1−219338号公報)がある。しかし、特開昭63−129157号公報に開示の加速運転時には実噴射時期と目標噴射時期との差(以下、ΔITとも言う)に応じてEGR量を補正するものでは、そもそもEGR制御系にも応答遅れがあることが考慮されておらず、また、加速直後ではΔITの値はあまり大きくなく、暫くしてから最大値を迎える特性があり〔図25参照。即ち、加速初期はエンジン回転数が低いためポンプ内圧が低くタイマの時定数が大きく、かつ、デッドタイムの影響を受けることに起因する(図23等参照)〕、EGR量の補正が遅れてしまうため、噴射時期に応じた適切なEGR量に制御することが困難であり、排気有害成分を低減する効果は少ない。
【0010】
更に、特開平1−219338号公報に開示のものでは、主に加速時のEGRと噴射時期制御目標値の与え方に関する技術であるが、実噴射時期に応じてEGR量を補正する論理が入っておらず、また、必ずしも噴射時期の進角補正と、その後の遅角動作によって、最適な噴射時期が得られるわけではないことから、回転負荷と加速の度合いによって、時々刻々と変わる適正な噴射時期・EGR率に制御することができない。
【0011】
本発明は、かかる従来の実情に鑑みなされたもので、EGR装置を備えた内燃機関の制御装置であって、過渡運転時において、燃料噴射時期制御系及びEGR制御系に応答遅れがあっても、実噴射時期に適合したEGR量(率)を得ることができるようにして、過渡運転時を含む全ての運転領域でEGR量(率)を最適に制御することができるようにした内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。また、本装置の更なる高精度化を図ることも本発明の目的である。
【0012】
【課題を解決するための手段】
このため、請求項1に記載の発明にかかる内燃機関の制御装置は、図1に示すように、
内燃機関の排気通路と吸気通路とを連通する排気還流通路と、
前記排気還流通路に介装され、排気還流率を制御する排気還流弁と、
目標排気還流率が得られるように前記排気還流弁を制御する排気還流制御手段と、
機関運転状態に応じ、機関への燃料の噴射供給時期を所定の噴射時期に制御する噴射時期制御手段と、を備えた内燃機関の制御装置において、
機関運転状態の変化を検出する運転状態変化検出手段と、
前記運転状態変化検出手段により検出される機関運転状態の変化に基づいて、噴射時期制御遅れ時間を予測する第1噴射時期制御遅れ予測手段と、
前記第1噴射時期制御遅れ予測手段により予測した噴射時期制御遅れ時間後の目標噴射時期と実噴射時期を予測し、該予測した噴射時期制御遅れ時間後の目標噴射時期と実噴射時期との差に基づいて、前記目標排気還流率を補正する第1排気還流率補正手段と、
を含んで構成した。
【0013】
上記構成の請求項1に記載の発明では、機関運転状態の変化(例えば、加速状態や減速状態)を検出したら、その変化に基づいて、噴射時期制御遅れ時間を予測し、予測した噴射時期制御遅れ時間後の目標噴射時期と実噴射時期を予測し、該予測した目標噴射時期と実噴射時期との差に基づいて、目標排気還流率(或いは量)を補正するようにしたので、過渡運転時においても、排気還流率を適正値に制御することができ、排気有害成分の排出低減と運転性の向上とを促進することができる。例えば、過渡運転時に、噴射時期が遅れやすい低回転時では、排気還流率(量)を速やかに軽減し、PMの悪化を抑制し、噴射時期制御に遅れがなくなったら、排気還流率の減量補正を速やかに解除して適正な排気還流率を与えるようにすれば、定常運転時に限らず、あらゆる運転領域で噴射時期制御の制御遅れを考慮した高精度な排気還流制御を行なうことができ、ベンチテスト等においてNOx,PMを両立できるように予め定めた排気還流量(或いは率)に適切にかつ応答性よく制御することが可能となり、以ってPMを悪化させることなく(若しくはPMを低減しつつ)NOxをも低減することが可能となる。
【0014】
請求項2に記載の発明では、図1で破線で示すように、
前記運転状態変化検出手段により検出される機関運転状態の変化に応じ、前記目標排気還流率を補正する第2排気還流率補正手段を備えるようにした。
これにより、運転状態の変化(例えば、加速や減速)時において発生する排気還流制御手段の応答遅れ、及び負荷(燃料噴射量)の制御遅れに起因する空気過剰率の変動をも抑制することができるようになるので、より一層、過渡運転時の排気還流制御の高精度化を図ることができる。
【0015】
請求項3に記載の発明では、
内燃機関の吸気通路に吸気絞弁を介装し、目標排気還流率を得るべく、前記排気還流制御手段が前記吸気絞弁の開度をも制御するようにした。
これにより、より一層広範囲に亘って所望の排気還流率を達成することが可能となる。
【0016】
請求項4に記載の発明では、前記目標排気還流率を、段階的に制御可能に構成した。
これにより、例えば、比較的安価な構成の開閉式の排気還流弁、吸気絞弁を採用できることとなる。
請求項5に記載の発明では、前記目標排気還流率を、連続的に制御可能に構成した。
【0017】
これにより、請求項4に記載の発明に比較して、高精度できめ細かく、かつ応答性の高い排気還流制御を可能とすることができる。
請求項6に記載の発明では、図1で破線で示すように、
変速中か否かを検出する変速検出手段と、
変速中が検出されたときには、変速中の負荷変化に対応させて、前記噴射時期制御手段による噴射時期制御の遅れを予測する第2噴射時期制御遅れ予測手段と、
前記第2噴射時期制御遅れ予測手段により予測される噴射時期の制御遅れに基づいて、前記目標排気還流率を補正する第3排気還流率補正手段と、
を含んで構成した。
【0018】
前記第3排気還流率補正手段により、変速中の負荷急変に対応した特有の補正を行なわせることができるようにしたので、変速中の排気還流制御をより適切に行なえるので、変速時の空気過剰率の落ち込み等を確実に抑制でき、より一層、排気有害成分の排出低減と運転性の向上とを促進することができる。
請求項7に記載の発明では、前記第1噴射時期制御遅れ予測手段は、燃料噴射量の変化量と機関回転速度から噴射時期制御遅れ時間を予測し、前記第1排気還流率補正手段は、燃料噴射量と機関回転速度の平均的な変化量を算出し、これら変化量に基づいて、前記噴射時期制御遅れ時間後の燃料噴射量と機関回転速度とを算出し、該噴射時期制御遅れ時間後の燃料噴射量と機関回転速度とに基づいて、前記噴射時期制御遅れ時間後の目標噴射時期と実噴射時期を算出し、該噴射時期制御遅れ時間後の目標噴射時期と実噴射時期との差に基づいて噴射時期補正係数を算出し、機関運転状態から求めた目標排気還流率に前記噴射時期補正係数を乗じて前記目標排気還流率を補正するようにした。
これにより、目標排気還流率を噴射時期遅れに対応して高精度に補正できる。
【0019】
【実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を添付の図面に基づいて説明する。
図2は、第1の実施の形態における全体構成を示す図である。
ディーゼルエンジン100には、吸気を燃焼室に導くための吸気通路101と、排気を排出するための排気通路102と、が接続されている。そして、吸気通路101と、排気通路102と、を連通し、排気の一部を機関吸気系に還流させるための排気還流通路103が設けられている。
【0020】
なお、当該排気還流通路103には、排気還流量(以下、EGR量とも言う)を調節するための排気還流制御弁(以下、EGR弁とも言う)104が介装されている。また、低負荷時等の吸気負圧が小さい領域でも所望のEGR量が得られるように、吸気通路101内の負圧の大きさを強制的に制御すべく、前記吸気通路101には、吸気絞弁105が介装されている。
【0021】
そして、EGR弁104を駆動するための負圧を制御する電磁弁107,電磁弁108が設けられると共に、吸気絞弁105を駆動するための負圧の大きさを制御する電磁弁109,電磁弁110が設けられている。
これら電磁弁107〜110は、コントロールユニット113からの駆動信号(ON・OFF信号)に基づき駆動され、これによりEGR弁104,吸気絞弁105に作用する負圧力がステップ的に切り換えられ、EGR弁104,吸気絞弁105の開度がステップ的に制御され、以って運転領域(回転速度や負荷,水温等)に応じた所望のEGR量、即ちEGR率(排気還流量/新気吸入空気量)が得られるようになっている。
【0022】
なお、コントロールユニット113は、CPU,ROM,RAM,A/D変換器,入・出力I/F等を含んで構成されるマイクロコンピュータであり、本発明における排気還流制御手段、噴射時期制御手段、運転状態変化検出手段、第1噴射時期制御遅れ予測手段、第1排気還流率補正手段、第2排気還流率補正手段としての機能をソフトウェア的に備えるものである。
【0023】
また、エンジン100には、燃料噴射ポンプ200から圧送供給されてくる燃料を、所定圧力で開弁して燃料を噴射供給する燃料噴射弁114が設けられると共に、燃料噴射弁114の針弁のリフト(開弁)状態を検出して実噴射時期を検出するための針弁リフトセンサ115(所謂ギャップセンサ等を用いることができる)が設けられている。この針弁リフトセンサ115の検出信号は、コントロールユニット113に入力される。
【0024】
更に、エンジン回転速度Neを検出するための回転センサ112と、アクセル開度C/Lを検出するコントロールレバーセンサ111が設けられ、これらの信号も、コントロールユニット113へ入力されている。
ところで、第1の実施形態では、ディーゼルエンジン100の燃料噴射弁114へ燃料を圧送供給する燃料噴射ポンプとして、図3に示すような電子制御式の分配型燃料噴射ポンプ(以下、電制ポンプとも言う)200を採用している。
【0025】
この電制ポンプ200では、燃料噴射量の制御は、運転者のアクセル操作に対応したコントロールレバーセンサ111からの信号やエンジン回転速度等の信号を受けてコントロールユニット113で設定され出力される要求燃料噴射量に対応した制御信号に基づいて、ロータリソレノイド(ガバナモータ)206の回転角が制御され、当該ガバナモータ206にリンク機構によって連結されたコントロールスリーブ205を図中左右方向に移動させることにより行われる。つまり、高圧室203A内で圧縮された燃料が、スピルポート203Bを介してリークする位置(即ち、圧送ストローク)を制御することでなされる。
【0026】
なお、プランジャ203の図中左右方向への移動は、エンジン回転に同期して回転駆動されるドライブシャフト201により、タイマ機構を介して、ドライブシャフト201と所定の回転位相差をもって回転駆動されるフェイスカム204によってなされる。
また、ガバナモータ206の回転角度位置、即ちコントロールスリーブ205の位置は、コントロールスリーブセンサ207により検出され、コントロールユニット113へ入力され、これにより実際の燃料噴射量を検出することができるようになっている。これにより、実際の燃料噴射量が、アクセル開度に応じた目標の燃料噴射量となるように、コントロールスリーブ205の位置を、フィードバック制御することも可能である。
【0027】
なお、当該燃料噴射ポンプ200には、燃料の供給を停止するための燃料停止弁208が備えられている。
一方、燃料噴射時期の制御は、コントロールユニット113の指令値(エンジン回転速度や負荷等に応じて予め設定されている)に基づき、タイミングコントロールバルブ212のDUTY比を制御することによって、タイマピストン211の前後差圧を制御し、タイマピストン211の位置を制御することで、レバー210を揺動させ、タイマピストン211とフェイスカム204との間に所望の回転位相差を発生させることで、噴射時期を制御する構成となっている。
【0028】
なお、実噴射時期を検出するための針弁リフトセンサ115に代えて、タイマピストン211の位置を検出して噴射時期を検出するためのタイマピストン位置センサを用いるようにすることもできる。
ここで、本実施形態におけるコントロールユニット113が行なう噴射時期制御について、図4に示す制御ブロック図に基づいて説明する。なお、当該制御は、レファレンス(REF)信号入力毎に実行される。
【0029】
ステップ(図では、Sと記してある。以下、同様)101では、エンジン回転速度とエンジンに掛かる負荷(燃料噴射量またはアクセル開度等)を読み込み、回転速度と負荷に応じた目標噴射時期ITn1を、図中に示すマップ等を参照して検索等により求める。
ステップ102では、始動時等における噴射時期補正を行なうべく、エンジン回転速度と水温等の雰囲気温度信号(図示しない水温センサ等で検出する)等による補正量を含んだ始動時用の目標噴射時期ITstを、図中に示すマップ等を参照して検索等により求める。
【0030】
なお、目標噴射時期ITtとして、前記目標噴射時期ITn1を採用するか(A判定)、前記目標噴射時期ITstを採用するか(B判定)は、例えば、キースイッチからのスタート信号や完爆判定(回転速度が所定以上になったか否か等で判断できる)等で始動時か通常走行かを判断(スタートモード判定)することで判断することができる。
【0031】
ステップ103では、針弁リフトセンサ115(或いはタイマピストン位置センサ)で検出した実際の燃料噴射時期ITiを読み込み、目標値ITtと比較し、実際の噴射時期ITiと目標値ITtとが一致するように、PID(比例積分)制御等によって演算処理・変換して求めた指令(駆動デューティ)信号ITaを、タイミングコントロールバルブ(TCV)212等の噴射時期制御のためのアクチュエータへ出力する。
次に、本実施形態におけるコントロールユニット113が行なうEGR制御について、図5に示す制御ブロック図に基づいて説明する。当該制御も、レファレンス(REF)信号入力毎に実行される。
【0032】
ステップ201では、エンジン回転速度とエンジンに掛かる負荷(燃料噴射量またはアクセル開度等)を読み込み、回転負荷に応じた目標EGR領域EGRaを検索する。
ステップ202では、始動時等の水温補正を行なう。エンジン回転速度と水温等の雰囲気温度信号からEGR補正領域(量)を検索により求め、これを前記EGRaより減じて、目標EGR領域EGRbを求める。
【0033】
ステップ203では、定常運転か過渡運転かを判断し、定常運転中(B判定)であれば、前記目標EGR領域EGRbを、そのまま最終的な目標EGR領域EGRcとして出力する。一方、過渡運転時(A判定)であれば、EGR領域(量)に補正を加えた後で、当該補正後のものを最終的な目標EGR領域EGRcとして出力する。かかるステップ203の詳細な説明は後述する。
【0034】
ステップ204では、目標EGR領域EGRcを整数化し(例えば、EGRcが5.236であったら、四捨五入して5とか、切り上げて6とか)、この目標EGR領域(量)に対応するEGR制御部品の作動状態(ON・OFF状態)を、当該図中に示すようなテーブルから検索により求め、各EGR制御部品(電磁弁107〜110等)へON・OFF駆動信号を送信する。
ここで、本実施形態におけるコントロールユニット113が行なうEGR制御について、図6のフローチャートに従って、より詳細に説明する。なお当該フローは、REF(レファレンス)信号入力毎に起動される。
【0035】
ステップ301では、エンジン回転速度と負荷(燃料噴射量またはアクセル開度等)を読み込む。
ステップ302では、図5のステップ201で説明したようにして、回転速度と負荷に対応したEGR領域EGRaを検索する。
ステップ303では、図5のステップ202で説明したようにして、水温と回転速度によってEGR領域EGRaを補正して、目標EGR領域EGRbを求める。これは、低水温時はEGRを暖機時と同じようにかけると、燃焼が不安定となるので、EGR量を雰囲気温度が低いほど減少させるようにするためのものである。
【0036】
ステップ304では、過渡運転時か、そうでないか、を判断する。過渡運転時(YES)のときには、ステップ305へ進み、そうでないとき(NOのとき)には、ステップ308へ進む。かかるステップ304は、後述の図7のフローチャートにおいて詳細に説明する。
ステップ305では、運転者の要求加速度に基づいて、EGR領域(量)を補正する。詳しくは、図8のフローチャートにおいて説明する。
【0037】
ステップ306では、噴射時期制御の遅れを予測し、EGR領域(量)を補正する。詳しくは、図9のフローチャートにおいて説明する。
ステップ307では、EGR領域の過渡運転補正をした目標EGR領域EGRc2を、最終目標EGR領域EGRcとする。
ステップ308では、定常運転時であるので、目標EGR領域EGRbを、最終目標EGR領域EGRcとする。
【0038】
ステップ309では、図5のステップ204と同様にして、目標EGR領域EGRcを、各EGR領域に対応するEGR制御部品(電磁弁107〜110)への制御信号へ変換し、各EGR制御部品(電磁弁107〜110)へON・OFF制御信号を出力する。
ここで、図6のステップ304で行なわれる過渡運転判定ルーチンの一例について、図7のフローチャートに従って説明する。なお、当該フローが、本発明の運転状態変化検出手段に相当する。
【0039】
ステップ310では、現在のエンジン回転速度Nen と、アクセル開度C/Ln を読み込み、これをRAMに記憶する。
ステップ311では、RAMよりp回前に記憶したエンジン回転速度Nen−p とアクセル開度C/Ln−p を読み出す。pは、マッチング定数で、CPUの性能や過渡判定の精度によって、例えば実験的に決定するものである。
【0040】
ステップ312では、p回前と現在との間のエンジン回転速度の変化量ΔNeと、アクセル開度の変化量ΔC/Lを算出する。
ステップ313では、ΔNeが、所定値cNe以上で、かつ、ΔC/Lが所定値cC/L以上のときには、ステップ314へ進む。それ以外のときには、ステップ315へ進む。
【0041】
ステップ314では、過渡運転時であると判断し、過渡運転フラグをONとする。
ステップ315では、定常運転時であると判断し、過渡運転フラグをOFFとする。
従って、図6のフローチャートのステップ304では、上記過渡運転フラグを判断することで、過渡運転かどうかを判断することができる。
次に、図6のステップ305で行なわれる運転者の要求加速度に応じたEGR補正ルーチンの一例について、図8のフローチャートに従って説明する。当該フローは、REF信号入力毎に起動される。なお、当該フローが、本発明にかかる第2排気還流率補正手段に相当する。
【0042】
ステップ316では、現在の燃料噴射量(例えば、コントロールスリーブ位置より算出することができる)Qn を読み込み、RAMへ記憶する。
ステップ317では、RAMよりp回前に記憶した燃料噴射量Qn−p を読み出す。pは、マッチング定数で、CPUの性能や過渡判定の精度によって、例えば実験的に決定するものである。
【0043】
ステップ318では、p回前と現在との間での燃料噴射量の変化量ΔQを算出する。
ステップ319では、EGR補正係数Aを、フロー中に示すようなマップを参照して検索により求める。即ち、EGR制御は、駆動部品(EGR弁104や各電磁弁107〜110等)の作動応答性が、エンジン回転速度に依らず時間的に略一定であることから、高回転(所定時間内でクランク回転角度が多く進む)ほど、実EGRの遅れ(エンジンのクランク回転角度に対する遅れ)は大きくなり、かつ燃料噴射量の増加により空気過剰率が低下するため、フロー中に示したマップのような特性で補正を与える必要がある。
【0044】
なお、マップ検索でなく、
A=a・Neb ・ΔQc (a,b,cは定数)・・・・・・(1)式
または、
A=a+b・Ne+c・ΔQ(a,b,cは定数)・・・・(2)式
のような実験等により求めた式からAを決定するようにしてもよい。
【0045】
ステップ320では、目標EGR領域EGRbを、補正係数Aを用いて、
EGRc1=A×EGRb
と補正する。
次に、図6のステップ306に適用される噴射時期の遅れに応じたEGR補正ルーチンの一例について、図9のフローチャートに従って説明する。なお、当該フローが、本発明にかかる第1噴射時期制御遅れ予測手段と第1排気還流率補正手段に相当する。
ステップ321では、エンジン回転速度とΔQ(図8のフローチャートのステップ318で求めたもの)より、エンジン回転速度Ne時の噴射時期制御遅れ時間(T−ITd)をフロー中のマップの検索により求める。噴射時期制御装置(タイマの応答性)は、前述したように、図24のような特性があるため、噴射時期制御遅れ時間(T−ITd)は、フロー中に示すマップのような特性で与えられる。噴射時期制御遅れ時間(T−ITd)は、各回転速度の95%応答等でも、ステップ応答時の時定数としてもよい。なお、マップ検索でなく、上記(1)式や(2)式のような実験式から、(T−ITd)を求めるようにしてもよい。
【0046】
ステップ322では、(T−ITd)時間後のエンジン回転速度Nen−pcd と、燃料噴射量Qn−pcd を予測する。
まず、所定微小時間ΔTo(例えば、100ms等)の間の平均エンジン回転速度変化量ΔNe−aveと、平均燃料噴射量変化量ΔQ−aveを算出する。
そして、(T−ITd)時間後のエンジン回転速度と燃料噴射量は、現在の値に平均変化量を、(T−ITd)/ΔTo時間分だけ積した値を加えた値の近傍であるとの仮定の下に(例えば、フロー中の式に従って)、Ne−pcdとQ−pcdとを算出する。
【0047】
ステップ323では、図4の制御ブロック図のステップ101で示した噴射時期の回転負荷制御マップから、Ne−pcd,Q−pcdに応じた(即ち、(T−ITd)時間後の)予測の目標燃料噴射時期ITs−pcdを、検索により求める。
ステップ324では、(T−ITd)時間後の実噴射時期ITi−pcdを予測する。
【0048】
まず、予測目標燃料噴射時期ITs−pcdと、現在の実噴射時期ITiと、の差を取り、噴射時期要求変化量ΔIToを求める。
次に、各回転速度毎に目標値との差ΔIToに対する実際に変化できる噴射時期変化量ΔITiを検索する。噴射時期制御装置(タイマの応答性)は、前述したように、図24のような特性があるため、噴射時期変化量ΔITiは、フロー中に示すマップのような特性で与えられる。なお、マップ検索でなく、上記(1)式や(2)式のような実験式から、ΔITiを求めるようにしてもよい。
【0049】
そして、(T−ITd)時間後の実噴射時期ITi−pcdは、現在の実噴射時期ITiにΔITiを加えた値であると仮定して、フロー中の式に従って、実噴射時期ITi−pcdを求める。
ステップ325では、ステップ323で求めた(T−ITd)時間後の噴射時期の予測目標値ITis−pcdと、前記実噴射時期ITi−pcdと、の差ΔITを算出する。
【0050】
ステップ326では、ΔIT>0と、ΔIT<0と、の場合分けを行ない、(T−ITd)時間後の回転負荷における噴射時期のエミッション感度Boを、フロー中のマップ等を参照して検索する。当該マップにおいて、遅角側のズレと進角側のズレに対し、異なる感度を与るようにしたのは、図20〜図22に示したように回転負荷によって目標値に対する噴射時期の同じズレ量でもエミッション(排気有害成分の排出量)に与える影響が異なるためである。
【0051】
そして、エミッション感度Boと噴射時期の目標値に対するズレ分ΔITを積した量を、EGR補正係数Bとして求める。
ステップ327では、目標EGR領域を、
EGRc2=B×EGRc1
として算出し、本フローを終了する。
このように、第1の実施の形態によれば、加速状態を検出したら、加速の度合いに応じてEGR領域(換言すれば、EGR量や率)を補正すると同時に、燃料噴射時期の制御遅れ(T−ITd)を予測し、その予測結果に基づき算出される実噴射時期ITi−pcdと、目標噴射時期ITis−pcdと、の差ΔITに基づいて、更に目標EGR領域(換言すれば、EGR量や率)を補正することによって、過渡運転時においても、噴射時期が遅れやすい低回転時では、EGR量(率)を速やかに軽減し、PMの悪化を抑制し、噴射時期が目標値と一致する場合は、EGR量の減量補正を速やかに解除して適正なEGR制御を行なえるようにしたので、あらゆる運転領域で噴射時期制御とEGR制御の制御遅れを考慮した高精度なEGR制御を行なうことができ、例えば、ベンチテスト等においてNOx,PMを両立できるように予め定めた噴射時期・EGR量(或いは率)に適切にかつ応答性よく制御することができるので、以って最大限PMを悪化させることなく(若しくはPMを低減しつつ)NOxをも低減することが可能となる(図10,図11参照)。
つづけて、第2の実施の形態について説明する。
【0052】
第2の実施の形態は、複数の電磁弁107〜110の開閉切り換えの組合せによりEGR量(率)を段階的に切り換えるようにした第1の実施の形態に対し、EGR量(率)を連続的に制御できるようにした場合の例である。なお、燃料供給系については同様であるので説明を省略する。
第2の実施形態のEGRシステムは、図12に示すように、エンジン100の吸気通路101と排気通路102とは、EGR通路103を介して接続されており、当該EGR通路103には、EGR弁(排気還流弁)116が介装され、このEGR弁116の開度制御を行うことで、所望のEGR量、即ちEGR率(排気還流量/新気吸入空気量)が得られるようになっている。
【0053】
EGR弁116は、ダイアフラム116Aに作用する負圧(作動室116B内負圧)の大きさによって、弁体116Cのリフト量を制御可能に構成されており、この弁体116Cのリフト量に応じてEGR量(率)が制御される。
なお、このEGR弁116,弁体116Cのリフト(EGR)量、即ち、EGR弁116の作動室116B内の負圧の制御は、一端側が大気に、他端側がEGR弁116の作動室116Bに連通する大気導入通路118Aに介装される大気側制御電磁弁118と、一端側が図示しないバキュームポンプ(負圧源106)に、他端側が作動室116Bに連通する負圧導入通路117Aに介装される負圧側制御電磁弁117と、により行われるようになっている。前記大気側制御電磁弁118,前記負圧側制御電磁弁117は、コントロールユニット113により、所望の開度(DUTY比)に制御されるものである。
【0054】
また、EGR弁116に備えられたリフトセンサ119によって弁体116Cの実際のリフト量が検出できるようになっている。従って、例えば、定常運転時において、実際のリフト量が、目標のリフト量と一致するように、コントロールユニット113により、負圧側制御電磁弁117,大気側制御電磁弁118のデューティー制御量をフィードバック制御させることもできるようになっている。
【0055】
なお、吸気絞弁105の作動は、第1の実施形態の場合と略同様である。
ここで、第2の実施の形態におけるコントロールユニット113が行うEGR制御について、図13の制御ブロック図に基づいて説明する。
ステップ205では、エンジン回転速度とエンジンに掛かる負荷(燃料噴射量またはアクセル開度等)を読み込み、回転速度と負荷に応じた目標EGR弁リフト量LIFTaと目標吸気絞弁開度T/Caとを検索等により求める。
【0056】
ステップ206では、始動時等におけるEGR量やEGR領域の水温補正を行なう。即ち、エンジン回転速度と水温等の雰囲気温度信号(図示しない水温センサ等で検出する)等からEGR補正量を検索等により求め、前記目標EGR弁リフト量LIFTaより減じて、LIFTbとする。また、吸気絞弁105に関しても、同様に、EGR補正量を検索等により求め、前記目標吸気絞弁開度T/Caより減じて、T/Cbとする。
【0057】
ステップ207では、定常運転状態か、過渡運転状態か、を判断し、定常運転状態(A判定)のときには、前記LIFTb,前記T/Cbを、そのまま目標EGR弁リフト量LIFTc,目標吸気絞弁開度T/Ccとして出力する。
一方、過渡運転状態(B判定)のときには、EGR弁リフト量LIFTbに過渡運転時補正を加えた後、LIFTcとして出力する。なお、ステップ207のEGR弁リフト量の補正については、第1の実施形態の場合と同じ要領(図6〜図9のフローチャート参照)で決定することができる(但し、EGRc1→LIFTc1,EGRc2→LIFTc2とする)。つまり、EGR領域を補正するか〔換言すれば、EGR領域を間接的に補正することで、複数の電磁弁の開閉組合せを変更し、EGR量の補正を行なうか〕、EGR弁のリフト量を直接補正してEGR量の補正を行なうか、の相違であるので、実質的な補正内容は共通しているからである。
【0058】
同様にして、吸気絞弁開度T/Cbに過渡運転時補正を加えた後、T/Ccとして出力する。
ステップ208では、EGR弁116のリフトセンサ119で検出した実際のEGR弁リフト量LIFTiを読み込み、目標値LIFTcと比較し、実際のEGR弁リフト量LIFTiと目標EGR弁リフト量LIFTcとが一致するように、PID(比例積分)制御等によって演算処理・変換して求めたデューティー指令(駆動)信号を、電磁弁117,118へ出力する。そして、吸気絞弁105の制御は、目標吸気絞弁開度T/Ccを整数化し(例えば、T/Ccが5.236であったら、四捨五入して5とか、切り上げて6とか)、目標吸気絞弁開度T/Ccに対応する吸気絞弁作動状態を図中に示すようなテーブルから検索により求め、電磁弁107,108へON・OFF駆動信号を送信する。
このように、第2の実施形態では、第1の実施形態と同様の作用効果を奏することができるのは勿論、第1の実施形態に対し、連続的に開度制御できるEGR弁116を採用したことで、連続的にきめの細かいEGR制御を行なえるようになるので、EGR制御と燃料噴射制御の制御遅れを考慮したEGR制御をより一層高精度化することができる。よって、例えば、排気有害成分の排出量を、第1の実施形態の場合に比較して、約10%程度低減することが可能となる。
次に、第3の実施形態について説明する。
【0059】
第3の実施形態では、第1の実施形態や第2の実施形態のような負圧を用いて間接的にEGR弁や吸気絞弁を駆動するEGRシステムに代えて、EGR弁及び吸気絞弁をより応答性の高いステップモータ等で直接的に駆動させるEGRシステムを採用している。なお、燃料供給系については同様であるので説明を省略する。
【0060】
図14に示す第3の実施形態の構成を、第2の実施形態における構成と比較し、相違する部分についてのみ説明し、共通する部分についての説明は省略する。第3の実施形態で用いるEGR弁120は、リフトセンサ119を備え、弁体120Bはアクチュエータ(ステップモータ等)120Aと直接連結され、コントロールユニット113からの駆動信号により、リフト量(開度)を任意に連続的に制御できるようになっている。
【0061】
また、吸気絞弁121は、リフトセンサ122を備え、弁体121Bはアクチュエータ(ステップモータ等)121Aに直接連結され、コントロールユニット113からの駆動信号により、リフト量(開度)を任意に連続的に制御できるようになっている。
なお、EGR弁や吸気絞弁のリフト量(開度)は、リフトセンサ119,122(例えばギャップセンサ等が用いられる)によらず、ステップモータ120A,121Aの回転角度位置や、ステップ数等から求めるようにすることもできる。
ここで、第3の実施形態におけるコントロールユニット113が行なうEGR制御について、図15に示すフローチャートに従って説明する。
【0062】
当該フローチャートは、基本的には、第1の実施形態で説明した図6のフローチャート(第2の実施形態も同様である)と同様であるが、第3の実施形態では、EGR弁120や吸気絞弁121の制御速度が速く、EGRの応答遅れが無視できるため、図6のフローチャートにおけるステップ305が省略されたかたちとなっている。
【0063】
即ち、
ステップ328では、エンジン回転速度とエンジンに掛かる負荷(燃料噴射量またはアクセル開度等)を読み込む。
ステップ329では、図13のステップ205で示したようなマップ等を参照して、回転速度と負荷に対応した目標EGR弁リフト量LIFTaと目標吸気絞弁開度(リフト量)T/Caとを検索等により求める。なお、EGR弁120と、吸気絞弁121と、のコンビネーションにより連続したEGR量を達成できるように、フロー中に示したような開度特性が与えられている。
【0064】
ステップ330では、目標EGR弁リフトでは、図13のステップ206と同様に、始動時等におけるEGR量やEGR領域の水温補正を行なう。即ち、エンジン回転速度と水温等の雰囲気温度信号(図示しない水温センサ等で検出する)等からEGR補正量を検索等により求め、前記目標EGR弁リフト量LIFTaより減じて、LIFTbとする。また、吸気絞弁105に関しても、同様に、EGR補正量を検索等により求め、前記目標吸気絞弁開度T/Caより減じて、T/Cbとする。
【0065】
ステップ331では、図7のフローチャートを実行し、過渡運転状態か、定常運転状態か、を判断し、定常運転状態(NO)のときには、ステップ334へ進み、前記LIFTb,前記T/Cbを、そのまま目標EGR弁リフト量LIFTc,目標吸気絞弁開度T/Ccとして出力する。
一方、過渡運転状態(YES)のときには、ステップ332へ進む。
【0066】
ステップ332では、図9のフローチャートを実行し、噴射時期の制御遅れに対するEGR補正を行う。なお、図9のフローチャート中のEGRc2をLIFTc2,T/Cc2と置き換えて実行すればよい。
ステップ333では、EGR弁リフト量LIFTc2を、LIFTcとして出力する。同様に、吸気絞弁121についても、吸気絞弁開度T/Cc2を、T/Ccとして出力する。
【0067】
ステップ335では、EGR弁120のリフトセンサ119で検出した実際のEGR弁リフト量LIFTiを読み込み、目標値LIFTcと比較し、実際のEGR弁リフト量LIFTiと目標EGR弁リフト量LIFTcとが一致するように、PID(比例積分)制御等によって演算処理・変換して求めた指令(駆動)信号を、ステップモータ120Aへ出力する。同様に、吸気絞弁121についても、リフトセンサ122で検出した実際の吸気絞弁開度(リフト量)T/Ciを読み込み、目標値T/Ccと比較し、実際の吸気絞弁開度T/Ciと目標吸気絞弁開度T/Ccとが一致するように、PID(比例積分)制御等によって演算処理・変換して求めた指令(駆動)信号を、ステップモータ121Aへ出力する。
【0068】
このように、第3の実施形態では、第1の実施形態,第2の実施形態と同様の作用効果を奏することができるのは勿論、さらに加えて、EGR制御の応答性が排気性能に影響を与えないほど速く連続的に行なえるため、より一層正確かつきめ細かいEGR制御が可能となり、排気有害成分の低減をより一層促進することができる。また、制御ロジックを一部省略できるという利点もある。
つづけて、第4の実施形態について説明する。
【0069】
第4の実施形態は、負荷が急増するシフトアップを検出し、EGR補正量を変速に応じて最適化するようにしたもので、第4の実施形態におけるEGR制御のメインルーチンを図16に、変速判定ルーチンを図17に、変速に応じたEGR補正ルーチンを図18に示す。
なお、第4の実施形態における全体構成は、上述してきた第1〜第3の実施形態の全体構成のうちのいづれかと同様であって良いが、ここでは第1の実施形態と同様のものを用いて説明する。
【0070】
第4の実施形態におけるコントロールユニット113が行なうEGR制御ルーチンを、図16のフローチャートに従って説明する。なお、当該フローチャートは、第1の実施形態において説明した図6のフローチャートに変更を加えたものである。
ステップ336では、エンジン回転速度と負荷(燃料噴射量またはアクセル開度等)を読み込む。
【0071】
ステップ337では、図6のフローチャートのステップ302と同様にして、回転速度と負荷に対応したEGR領域EGRaを検索する。
ステップ338では、図6のフローチャートのステップ303と同様にして、水温と回転速度によってEGR領域EGRaを補正して、目標EGR領域EGRbを求める。これは、低水温時はEGRを暖機時と同じようにかけると、燃焼が不安定となるので、EGR量を雰囲気温度が低いほど減少させるようにするためのものである。
【0072】
ステップ339では、過渡運転時か、そうでないか、を第1の実施形態と同様の手法(図7のフローチャート参照)で判断する。過渡運転時(YES)のときには、ステップ340へ進み、そうでないとき(NOのとき)には、ステップ345へ進ませる。
ステップ340では、変速したか否かを判断する。YESであればステップ341へ進み、NOであればステップ342へ進む。なお、当該ステップ340については、後述する図17のフローチャートにおいて詳細に説明する。
【0073】
ステップ341では、図18のサブルーチンに従って補正目標EGR領域EGRc1を算出する。なお、図18のサブルーチンのフローチャートは、後で詳細に説明する。
ステップ342では、第1の実施形態と同様にして、運転者の要求加速度に基づいて、EGR領域を補正する(図8参照)。
【0074】
ステップ343では、第1の実施形態と同様にして、噴射時期制御の制御遅れを予測し、EGR領域を補正する(図9参照)。
ステップ344では、EGR領域の過渡運転補正をした目標EGR領域EGRc2を、最終目標EGR領域EGRcとする。
ステップ345では、定常運転時であるので、目標EGR領域EGRbを、そのまま最終的な目標EGR領域EGRcとする。
【0075】
ステップ346では、目標EGR領域EGRcを、各EGR領域に対応するEGR制御部品(電磁弁107〜110)への制御信号へ変換し、各EGR制御部品(電磁弁107〜110)へON・OFF制御信号を出力する。
ここで、ステップ340で行なわれる変速判定ルーチンについて、図17のフローチャートに従い説明する。なお、当該フローが、本発明にかかる変速検出手段に相当する。
【0076】
ステップ347では、現在のエンジン回転速度Nen と燃料噴射量Qn を読み込み、RAMに記憶する。
ステップ348では、RAMよりp回前に記憶したエンジン回転速度Nen−p と燃料噴射量Qn−p を読み出す。pは、マッチング定数で、CPUの性能や過渡判定の精度によって実験的に決定する。
【0077】
ステップ349では、p回前と今回との間のエンジン回転速度の変化量ΔNeと燃料噴射量の変化量ΔQとを算出する。
ステップ350では、変速中か否かを判断する。ΔNeが負で、かつ所定値cNe以下で、かつΔQが所定値cQ以上の場合は、変速と判断し、ステップ351へ進む。そうでない場合には、ステップ352へ進む。
【0078】
ステップ351では、変速フラグをONする。
ステップ352では、変速フラグをOFFする。
このようにして、ステップ340では、変速中か否かを判断する。
次に、ステップ341で行なわれる変速に応じたEGR補正量を算出するルーチンについて、図18のフローチャートに従い説明する。なお、当該フローが、本発明にかかる第2噴射時期制御遅れ予測手段と第3排気還流率補正手段とに相当する。
【0079】
基本的なフローは、図6のステップ305(図8のフローチャート)と略同様であり、ステップ356のみが異なるので、ステップ356について説明し、その他の説明は省略する。
ステップ356では、補正係数A’をフロー中に示すようなマップを参照して求める。変速時は負荷の変化が大きく、燃焼状態も定常時より不安定になり易いため、定常運転で求めた最適なEGR量より減量する必要がある。そのため、補正係数A’は、フロー中に示すマップのような特性が与えられている。なお、図8で算出した値(EGRc1,或いはA)に、変速係数S(0<S<1)を乗算するようにしてもよい。該ステップが、第3排気還流率補正手段に相当する。
以上のように、第4の実施形態では、第1〜第3の実施形態と同様の作用効果を奏することができるのは勿論、第1〜第3の実施形態に対し、負荷が急変する変速時のEGR補正をより適切に行なえるようにしたので、噴射時期による補正と相俟って変速時の空気過剰率の落ち込みを確実に抑制でき、より一層、排気有害成分の排出低減と運転性の向上とを促進することができる。
なお、上記各実施形態では吸気絞弁を備えるようにして説明してきたが、吸気絞弁については、省略することもできる。即ち、吸気絞弁は、通常所望のEGR率を達成できるように吸気負圧を増大させるために用いられるが、吸気絞弁を設けなくても、EGR弁の開度制御だけで所望のEGR率が得られる場合には省略することができるからである。
【0080】
また、上記各実施形態では、燃料噴射ポンプに関し、ワンプランジャ方式の分配型ポンプを例に説明したが、これに限らず、気筒毎にプランジャを備えた列型ポンプを採用した場合にも、本発明を適用することができるのは勿論である。また、ディーゼルエンジンは、直接噴射式、副室式のいづれの型式のディーゼルエンジンであってよい。
【0081】
ところで、上記各実施形態では、燃料噴射ポンプにおける燃料噴射量や噴射時期の制御を電子制御により行なわせるようにして説明したが、これに限らず、機械(メカ)式の燃料噴射ポンプを用いた場合にも適用できる。即ち、運転状態(要求燃料噴射量や時期)が変化したときに、その要求噴射時期の遅れを予測し、その予測結果に基づいてEGR制御に補正を加えれば良いのであるから、予め運転状態の変化に応じた噴射時期の制御遅れの特性を実験等により把握しておき、これに基づいて、EGR制御を補正するように構成しても、本発明と同様の効果を奏することができる。なお、メカ式の燃料噴射ポンプにおいても、上記各実施形態で説明したような実際の燃料噴射量や実際の噴射時期を検出するセンサ類を設けるようにし、検出される実際の検出値と目標値との差に基づいてEGR量の補正を行なうようにすれば、センサ類を設けず予め制御遅れ特性を把握しておく場合に比較して、機関間の製造バラツキ等を排除しつつEGR制御を補正することができるので、より制御精度を向上させることができることになる。
【0082】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載の発明によれば、機関運転状態の変化を検出したら、燃料の噴射時期の制御遅れを予測し、その予測結果に基づいて目標排気還流率を補正するようにしたので、過渡運転時においても、排気還流率を適正値に制御することができ、排気有害成分の排出低減と運転性の向上とを促進することができる。
【0083】
請求項2に記載の発明によれば、運転状態の変化時において発生する排気還流制御手段の応答遅れや負荷(燃料噴射量)の制御遅れに起因する空気過剰率の変動をも抑制することができるようになるので、より一層、過渡運転時の排気還流制御の高精度化を図ることができる。
請求項3に記載の発明によれば、より一層広範囲に亘って所望の排気還流量を達成することが可能となる。
【0084】
請求項4に記載の発明によれば、比較的安価な構成の排気還流弁、吸気絞弁を採用できることとなる。
請求項5に記載の発明によれば、高精度できめ細かく、かつ応答性の高い排気還流制御を可能とすることができる。
請求項6に記載の発明によれば、変速中の負荷急変に対応した特有の補正を行なわせることができるので、変速中の排気還流制御をより適切に行なえることとなり、以って変速時の空気過剰率の落ち込み等を確実に抑制でき、より一層、排気有害成分の排出低減と運転性の向上とを促進することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成を示すブロック図。
【図2】第1の実施の形態の全体構成図。
【図3】同上実施の形態で用いる燃料噴射ポンプの構成図。
【図4】同上実施の形態における噴射時期制御を説明するブロック図。
【図5】同上実施の形態におけるEGR制御を説明するブロック図。
【図6】同上実施の形態におけるEGR制御を説明するフローチャート。
【図7】同上実施の形態における過渡運転判定ルーチンを説明するフローチャート。
【図8】同上実施の形態における要求加速度に応じたEGR補正制御を説明するフローチャート。
【図9】同上実施の形態における噴射時期に応じたEGR補正制御を説明するフローチャート。
【図10】本発明の効果を説明するタイムチャート。
【図11】本発明の効果を説明するNOxとPMとの相関図。
【図12】第2の実施の形態の全体構成図。
【図13】同上実施の形態におけるEGR制御を説明するブロック図。
【図14】第3の実施の形態の全体構成図。
【図15】第3の実施の形態におけるEGR制御を説明するフローチャート。
【図16】第4の実施の形態におけるEGR制御を説明するフローチャート。
【図17】第4の実施の形態における変速判定ルーチンを説明するフローチャート。
【図18】第4の実施の形態における変速に応じたEGR補正制御を説明するフローチャート。
【図19】NOxとPMの同時低減領域(IT・EGR適正化の効果)を説明する図。
【図20】NOxとPMの同時低減領域の回転・負荷の影響を説明する図(その1)。
【図21】NOxとPMの同時低減領域の回転・負荷の影響を説明する図(その2)。
【図22】NOxとPMの同時低減領域の回転・負荷の影響を説明する図(その3)。
【図23】EGR弁の制御遅れ特性と、燃料噴射ポンプのタイマ機構の制御遅れ特性と、を比較して説明した図。
【図24】(A)は、回転速度とポンプ内圧との関係を示した図。(B)は、回転速度とタイマ時定数との関係を示した図。
【図25】噴射時期制御の遅れの特性を説明するタイムチャート。
【符号の説明】
100 エンジン
101 吸気通路
102 排気通路
103 排気還流通路
104 EGR弁
105 吸気絞弁
106 負圧源
107〜110 電磁弁
111 コントロールレバーセンサ
112 回転センサ
113 コントロールユニット
115 針弁リフトセンサ
116 EGR弁(第2の実施形態)
119 リフトセンサ(第3の実施形態)
120 EGR弁(第3の実施形態)
121 吸気絞弁(第3の実施形態)
122 リフトセンサ(第3の実施形態)
200 燃料噴射ポンプ
207 コントロールスリーブセンサ
211 タイマピストン
212 タイミングコントロールバルブ
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の制御装置に関し、特に、排気還流(EGR)装置を備えた内燃機関の制御装置の改良技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、ディーゼルエンジンにおいては、その燃焼室に供給される燃料噴射量と噴射時期を、エンジン回転と同期して回転駆動される燃料噴射ポンプにより制御するようにしている。即ち、燃料噴射ポンプ内に設けられた油圧式のタイマをフィードポンプからの供給圧で作動させて、フェイスカムのドライブシャフトに対する回転位相を変えることにより燃料噴射時期を制御し、また、コントロールレバー(アクセル)によりコントロールスリーブの位置を移動させてプランジャによる燃料の圧送終わりを制御することにより燃料噴射量を調節するようにしている。
【0003】
一方、ディーゼルエンジンの機関制御パラメータ〔燃料噴射量,燃料噴射時期,排気還流(以下、EGRとも言う)量(率)等〕の制御自由度を増すことにより、大幅な排気清浄化と運転性向上が可能であるとの研究成果から、近年では、ディーゼルエンジンの電子制御化が進められている。
例えば、燃料噴射量は、前記コントロールスリーブをロータリソレノイドで駆動することで制御し、燃料噴射時期はタイマ高圧室の圧力を電磁デューティーソレノイドを介して調圧し、タイマ位置を制御するようにしている(木原良治、ディーゼル乗用車、(株)グランプリ出版、1984年11月、P130 〜141 参照)。
【0004】
前記のような電子制御式ディーゼルエンジンで排気還流制御を行なう際には、機関回転速度と、コントロールスリーブ位置より計算された燃料噴射量と、の2次元マップからEGR制御量を決定するのが通常であり、また、燃料噴射時期についても同様に、機関回転速度と、コントロールスリーブ位置より計算された燃料噴射量と、の2次元マップから目標噴射時期を決めるようにしている。
【0005】
なお、前記EGR制御量、燃料噴射時期を決める際には、一般に、エンジン定常運転時におけるEGR制御量及び燃料噴射時期相互の影響が考慮され、各回転負荷毎に、決定されるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ディーゼルエンジンは、常に空気過剰率の高い雰囲気で拡散燃焼が行なわれるものであり、一般に窒素酸化物(以下、NOxとも言う)を低減しようとすると、粒子状物質(以下、PMとも言う)や黒煙(なお、PM中には黒煙も含まれ、以下PMと言うときには黒煙も含むものとする)の排出量が増加する、という所謂トレードオフの関係があることが知られている。
【0007】
一方、環境保護の見地より、従来に対し、より一層の排気清浄化をする必要があるが、排気清浄化の研究による知見の1つとして、エンジンモディフィケーション(燃焼室形状、燃料噴射系、EGR系の改良)により、各運転負荷毎に燃料噴射時期を適切に制御すれば、従来に対してEGR量(率)を増加させても、PMの悪化がない或いは少ない領域が存在することや、却ってPMを低減できる領域があることが確認された(図19参照)。従って、かかる新たな知見を利用すれば、従来に対し、より一層のNOx,PM等を低減することができ、環境保護を促進することが可能である。ただし、上記のようなNOxとPMを同時に低減できる領域は、回転・負荷毎に異なるため(図20〜図22参照)、運転状態に応じ正確に噴射時期とEGR量を制御することが要求される。
また、過渡運転時においては、噴射時期制御系,EGR制御系の応答性に起因して、以下のような要求がある。
【0008】
即ち、前述したような油圧式タイマでは、エンジン過渡運転時に応答遅れが生じ、目標噴射時期と実噴射時期に差が生じる惧れがある。また、EGR系もEGR制御部品自体の応答遅れやEGRガスの流動遅れ等により、EGR制御の応答遅れが生じる惧れがある。
ところが、従来は、既述したようにエンジン定常運転時におけるEGR制御量及び燃料噴射時期相互の影響を考慮して、EGR制御量と目標噴射時期を決定するのみであったため、過渡運転時にあっては目標値と実EGRや実噴射時期との間に、上記応答遅れ等に起因する制御誤差が生じることがあり、過渡運転時における有害排気成分(NOx,PMの他、CO,HC等も含む)を十分に低減できていたとは言えず、かかる点を改善する必要がある。
なお、噴射時期制御系と、EGR制御系と、の応答遅れを比較すると、排気圧力のみしか力が作用しないEGR弁(負圧によるダイアフラム弁、ステップモータによる直動弁等)に比較し、噴射ポンプのポンプ室圧に作動速度が依存し、駆動反力に抗して作動するタイマ(油圧式)の方が、通常、時定数が大きい(図23参照)。なお、タイマの応答性は、ポンプ室圧に比例し、ポンプ室圧は機関回転速度に略比例するため〔図24(A)参照〕、低回転時ほどこの差は顕著になる〔図24(B)参照〕。従って、上記応答遅れ等に起因する制御誤差を考慮した制御を行なう際には、かかる特性の違いを考慮する必要がある。
ところで、従来の過渡運転時のEGR制御技術としては、加速判定時にEGR量を補正(減量)するもの(例えば、特開平60−192870号公報等)や、EGR量をカットするもの(例えば、特願平6−43907号等)があるが、これらのものでは、加速運転時のPM悪化をある程度抑制できるものの、EGR率減少によりNOx低減効果が減少しNOx増大は避けられず、また、これらのものは、EGR率の低減によりPM悪化を回避するという技術思想に基づくものであり、噴射時期応答遅れの影響等も考慮しておらず、前述したような高EGR下で噴射時期を適正化することによるNOx・PM同時低減を過渡運転時に積極的に行なうという思想はない。
【0009】
また、噴射時期制御と組み合わせたものとしては、加速運転時には実噴射時期と目標噴射時期との差に応じてEGR量を補正するもの(例えば、特開昭63−129157号公報)や、EGR量を減少させると共に噴射時期を一定量進角させた後、徐々に遅角させるもの(例えば、特開平1−219338号公報)がある。しかし、特開昭63−129157号公報に開示の加速運転時には実噴射時期と目標噴射時期との差(以下、ΔITとも言う)に応じてEGR量を補正するものでは、そもそもEGR制御系にも応答遅れがあることが考慮されておらず、また、加速直後ではΔITの値はあまり大きくなく、暫くしてから最大値を迎える特性があり〔図25参照。即ち、加速初期はエンジン回転数が低いためポンプ内圧が低くタイマの時定数が大きく、かつ、デッドタイムの影響を受けることに起因する(図23等参照)〕、EGR量の補正が遅れてしまうため、噴射時期に応じた適切なEGR量に制御することが困難であり、排気有害成分を低減する効果は少ない。
【0010】
更に、特開平1−219338号公報に開示のものでは、主に加速時のEGRと噴射時期制御目標値の与え方に関する技術であるが、実噴射時期に応じてEGR量を補正する論理が入っておらず、また、必ずしも噴射時期の進角補正と、その後の遅角動作によって、最適な噴射時期が得られるわけではないことから、回転負荷と加速の度合いによって、時々刻々と変わる適正な噴射時期・EGR率に制御することができない。
【0011】
本発明は、かかる従来の実情に鑑みなされたもので、EGR装置を備えた内燃機関の制御装置であって、過渡運転時において、燃料噴射時期制御系及びEGR制御系に応答遅れがあっても、実噴射時期に適合したEGR量(率)を得ることができるようにして、過渡運転時を含む全ての運転領域でEGR量(率)を最適に制御することができるようにした内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。また、本装置の更なる高精度化を図ることも本発明の目的である。
【0012】
【課題を解決するための手段】
このため、請求項1に記載の発明にかかる内燃機関の制御装置は、図1に示すように、
内燃機関の排気通路と吸気通路とを連通する排気還流通路と、
前記排気還流通路に介装され、排気還流率を制御する排気還流弁と、
目標排気還流率が得られるように前記排気還流弁を制御する排気還流制御手段と、
機関運転状態に応じ、機関への燃料の噴射供給時期を所定の噴射時期に制御する噴射時期制御手段と、を備えた内燃機関の制御装置において、
機関運転状態の変化を検出する運転状態変化検出手段と、
前記運転状態変化検出手段により検出される機関運転状態の変化に基づいて、噴射時期制御遅れ時間を予測する第1噴射時期制御遅れ予測手段と、
前記第1噴射時期制御遅れ予測手段により予測した噴射時期制御遅れ時間後の目標噴射時期と実噴射時期を予測し、該予測した噴射時期制御遅れ時間後の目標噴射時期と実噴射時期との差に基づいて、前記目標排気還流率を補正する第1排気還流率補正手段と、
を含んで構成した。
【0013】
上記構成の請求項1に記載の発明では、機関運転状態の変化(例えば、加速状態や減速状態)を検出したら、その変化に基づいて、噴射時期制御遅れ時間を予測し、予測した噴射時期制御遅れ時間後の目標噴射時期と実噴射時期を予測し、該予測した目標噴射時期と実噴射時期との差に基づいて、目標排気還流率(或いは量)を補正するようにしたので、過渡運転時においても、排気還流率を適正値に制御することができ、排気有害成分の排出低減と運転性の向上とを促進することができる。例えば、過渡運転時に、噴射時期が遅れやすい低回転時では、排気還流率(量)を速やかに軽減し、PMの悪化を抑制し、噴射時期制御に遅れがなくなったら、排気還流率の減量補正を速やかに解除して適正な排気還流率を与えるようにすれば、定常運転時に限らず、あらゆる運転領域で噴射時期制御の制御遅れを考慮した高精度な排気還流制御を行なうことができ、ベンチテスト等においてNOx,PMを両立できるように予め定めた排気還流量(或いは率)に適切にかつ応答性よく制御することが可能となり、以ってPMを悪化させることなく(若しくはPMを低減しつつ)NOxをも低減することが可能となる。
【0014】
請求項2に記載の発明では、図1で破線で示すように、
前記運転状態変化検出手段により検出される機関運転状態の変化に応じ、前記目標排気還流率を補正する第2排気還流率補正手段を備えるようにした。
これにより、運転状態の変化(例えば、加速や減速)時において発生する排気還流制御手段の応答遅れ、及び負荷(燃料噴射量)の制御遅れに起因する空気過剰率の変動をも抑制することができるようになるので、より一層、過渡運転時の排気還流制御の高精度化を図ることができる。
【0015】
請求項3に記載の発明では、
内燃機関の吸気通路に吸気絞弁を介装し、目標排気還流率を得るべく、前記排気還流制御手段が前記吸気絞弁の開度をも制御するようにした。
これにより、より一層広範囲に亘って所望の排気還流率を達成することが可能となる。
【0016】
請求項4に記載の発明では、前記目標排気還流率を、段階的に制御可能に構成した。
これにより、例えば、比較的安価な構成の開閉式の排気還流弁、吸気絞弁を採用できることとなる。
請求項5に記載の発明では、前記目標排気還流率を、連続的に制御可能に構成した。
【0017】
これにより、請求項4に記載の発明に比較して、高精度できめ細かく、かつ応答性の高い排気還流制御を可能とすることができる。
請求項6に記載の発明では、図1で破線で示すように、
変速中か否かを検出する変速検出手段と、
変速中が検出されたときには、変速中の負荷変化に対応させて、前記噴射時期制御手段による噴射時期制御の遅れを予測する第2噴射時期制御遅れ予測手段と、
前記第2噴射時期制御遅れ予測手段により予測される噴射時期の制御遅れに基づいて、前記目標排気還流率を補正する第3排気還流率補正手段と、
を含んで構成した。
【0018】
前記第3排気還流率補正手段により、変速中の負荷急変に対応した特有の補正を行なわせることができるようにしたので、変速中の排気還流制御をより適切に行なえるので、変速時の空気過剰率の落ち込み等を確実に抑制でき、より一層、排気有害成分の排出低減と運転性の向上とを促進することができる。
請求項7に記載の発明では、前記第1噴射時期制御遅れ予測手段は、燃料噴射量の変化量と機関回転速度から噴射時期制御遅れ時間を予測し、前記第1排気還流率補正手段は、燃料噴射量と機関回転速度の平均的な変化量を算出し、これら変化量に基づいて、前記噴射時期制御遅れ時間後の燃料噴射量と機関回転速度とを算出し、該噴射時期制御遅れ時間後の燃料噴射量と機関回転速度とに基づいて、前記噴射時期制御遅れ時間後の目標噴射時期と実噴射時期を算出し、該噴射時期制御遅れ時間後の目標噴射時期と実噴射時期との差に基づいて噴射時期補正係数を算出し、機関運転状態から求めた目標排気還流率に前記噴射時期補正係数を乗じて前記目標排気還流率を補正するようにした。
これにより、目標排気還流率を噴射時期遅れに対応して高精度に補正できる。
【0019】
【実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を添付の図面に基づいて説明する。
図2は、第1の実施の形態における全体構成を示す図である。
ディーゼルエンジン100には、吸気を燃焼室に導くための吸気通路101と、排気を排出するための排気通路102と、が接続されている。そして、吸気通路101と、排気通路102と、を連通し、排気の一部を機関吸気系に還流させるための排気還流通路103が設けられている。
【0020】
なお、当該排気還流通路103には、排気還流量(以下、EGR量とも言う)を調節するための排気還流制御弁(以下、EGR弁とも言う)104が介装されている。また、低負荷時等の吸気負圧が小さい領域でも所望のEGR量が得られるように、吸気通路101内の負圧の大きさを強制的に制御すべく、前記吸気通路101には、吸気絞弁105が介装されている。
【0021】
そして、EGR弁104を駆動するための負圧を制御する電磁弁107,電磁弁108が設けられると共に、吸気絞弁105を駆動するための負圧の大きさを制御する電磁弁109,電磁弁110が設けられている。
これら電磁弁107〜110は、コントロールユニット113からの駆動信号(ON・OFF信号)に基づき駆動され、これによりEGR弁104,吸気絞弁105に作用する負圧力がステップ的に切り換えられ、EGR弁104,吸気絞弁105の開度がステップ的に制御され、以って運転領域(回転速度や負荷,水温等)に応じた所望のEGR量、即ちEGR率(排気還流量/新気吸入空気量)が得られるようになっている。
【0022】
なお、コントロールユニット113は、CPU,ROM,RAM,A/D変換器,入・出力I/F等を含んで構成されるマイクロコンピュータであり、本発明における排気還流制御手段、噴射時期制御手段、運転状態変化検出手段、第1噴射時期制御遅れ予測手段、第1排気還流率補正手段、第2排気還流率補正手段としての機能をソフトウェア的に備えるものである。
【0023】
また、エンジン100には、燃料噴射ポンプ200から圧送供給されてくる燃料を、所定圧力で開弁して燃料を噴射供給する燃料噴射弁114が設けられると共に、燃料噴射弁114の針弁のリフト(開弁)状態を検出して実噴射時期を検出するための針弁リフトセンサ115(所謂ギャップセンサ等を用いることができる)が設けられている。この針弁リフトセンサ115の検出信号は、コントロールユニット113に入力される。
【0024】
更に、エンジン回転速度Neを検出するための回転センサ112と、アクセル開度C/Lを検出するコントロールレバーセンサ111が設けられ、これらの信号も、コントロールユニット113へ入力されている。
ところで、第1の実施形態では、ディーゼルエンジン100の燃料噴射弁114へ燃料を圧送供給する燃料噴射ポンプとして、図3に示すような電子制御式の分配型燃料噴射ポンプ(以下、電制ポンプとも言う)200を採用している。
【0025】
この電制ポンプ200では、燃料噴射量の制御は、運転者のアクセル操作に対応したコントロールレバーセンサ111からの信号やエンジン回転速度等の信号を受けてコントロールユニット113で設定され出力される要求燃料噴射量に対応した制御信号に基づいて、ロータリソレノイド(ガバナモータ)206の回転角が制御され、当該ガバナモータ206にリンク機構によって連結されたコントロールスリーブ205を図中左右方向に移動させることにより行われる。つまり、高圧室203A内で圧縮された燃料が、スピルポート203Bを介してリークする位置(即ち、圧送ストローク)を制御することでなされる。
【0026】
なお、プランジャ203の図中左右方向への移動は、エンジン回転に同期して回転駆動されるドライブシャフト201により、タイマ機構を介して、ドライブシャフト201と所定の回転位相差をもって回転駆動されるフェイスカム204によってなされる。
また、ガバナモータ206の回転角度位置、即ちコントロールスリーブ205の位置は、コントロールスリーブセンサ207により検出され、コントロールユニット113へ入力され、これにより実際の燃料噴射量を検出することができるようになっている。これにより、実際の燃料噴射量が、アクセル開度に応じた目標の燃料噴射量となるように、コントロールスリーブ205の位置を、フィードバック制御することも可能である。
【0027】
なお、当該燃料噴射ポンプ200には、燃料の供給を停止するための燃料停止弁208が備えられている。
一方、燃料噴射時期の制御は、コントロールユニット113の指令値(エンジン回転速度や負荷等に応じて予め設定されている)に基づき、タイミングコントロールバルブ212のDUTY比を制御することによって、タイマピストン211の前後差圧を制御し、タイマピストン211の位置を制御することで、レバー210を揺動させ、タイマピストン211とフェイスカム204との間に所望の回転位相差を発生させることで、噴射時期を制御する構成となっている。
【0028】
なお、実噴射時期を検出するための針弁リフトセンサ115に代えて、タイマピストン211の位置を検出して噴射時期を検出するためのタイマピストン位置センサを用いるようにすることもできる。
ここで、本実施形態におけるコントロールユニット113が行なう噴射時期制御について、図4に示す制御ブロック図に基づいて説明する。なお、当該制御は、レファレンス(REF)信号入力毎に実行される。
【0029】
ステップ(図では、Sと記してある。以下、同様)101では、エンジン回転速度とエンジンに掛かる負荷(燃料噴射量またはアクセル開度等)を読み込み、回転速度と負荷に応じた目標噴射時期ITn1を、図中に示すマップ等を参照して検索等により求める。
ステップ102では、始動時等における噴射時期補正を行なうべく、エンジン回転速度と水温等の雰囲気温度信号(図示しない水温センサ等で検出する)等による補正量を含んだ始動時用の目標噴射時期ITstを、図中に示すマップ等を参照して検索等により求める。
【0030】
なお、目標噴射時期ITtとして、前記目標噴射時期ITn1を採用するか(A判定)、前記目標噴射時期ITstを採用するか(B判定)は、例えば、キースイッチからのスタート信号や完爆判定(回転速度が所定以上になったか否か等で判断できる)等で始動時か通常走行かを判断(スタートモード判定)することで判断することができる。
【0031】
ステップ103では、針弁リフトセンサ115(或いはタイマピストン位置センサ)で検出した実際の燃料噴射時期ITiを読み込み、目標値ITtと比較し、実際の噴射時期ITiと目標値ITtとが一致するように、PID(比例積分)制御等によって演算処理・変換して求めた指令(駆動デューティ)信号ITaを、タイミングコントロールバルブ(TCV)212等の噴射時期制御のためのアクチュエータへ出力する。
次に、本実施形態におけるコントロールユニット113が行なうEGR制御について、図5に示す制御ブロック図に基づいて説明する。当該制御も、レファレンス(REF)信号入力毎に実行される。
【0032】
ステップ201では、エンジン回転速度とエンジンに掛かる負荷(燃料噴射量またはアクセル開度等)を読み込み、回転負荷に応じた目標EGR領域EGRaを検索する。
ステップ202では、始動時等の水温補正を行なう。エンジン回転速度と水温等の雰囲気温度信号からEGR補正領域(量)を検索により求め、これを前記EGRaより減じて、目標EGR領域EGRbを求める。
【0033】
ステップ203では、定常運転か過渡運転かを判断し、定常運転中(B判定)であれば、前記目標EGR領域EGRbを、そのまま最終的な目標EGR領域EGRcとして出力する。一方、過渡運転時(A判定)であれば、EGR領域(量)に補正を加えた後で、当該補正後のものを最終的な目標EGR領域EGRcとして出力する。かかるステップ203の詳細な説明は後述する。
【0034】
ステップ204では、目標EGR領域EGRcを整数化し(例えば、EGRcが5.236であったら、四捨五入して5とか、切り上げて6とか)、この目標EGR領域(量)に対応するEGR制御部品の作動状態(ON・OFF状態)を、当該図中に示すようなテーブルから検索により求め、各EGR制御部品(電磁弁107〜110等)へON・OFF駆動信号を送信する。
ここで、本実施形態におけるコントロールユニット113が行なうEGR制御について、図6のフローチャートに従って、より詳細に説明する。なお当該フローは、REF(レファレンス)信号入力毎に起動される。
【0035】
ステップ301では、エンジン回転速度と負荷(燃料噴射量またはアクセル開度等)を読み込む。
ステップ302では、図5のステップ201で説明したようにして、回転速度と負荷に対応したEGR領域EGRaを検索する。
ステップ303では、図5のステップ202で説明したようにして、水温と回転速度によってEGR領域EGRaを補正して、目標EGR領域EGRbを求める。これは、低水温時はEGRを暖機時と同じようにかけると、燃焼が不安定となるので、EGR量を雰囲気温度が低いほど減少させるようにするためのものである。
【0036】
ステップ304では、過渡運転時か、そうでないか、を判断する。過渡運転時(YES)のときには、ステップ305へ進み、そうでないとき(NOのとき)には、ステップ308へ進む。かかるステップ304は、後述の図7のフローチャートにおいて詳細に説明する。
ステップ305では、運転者の要求加速度に基づいて、EGR領域(量)を補正する。詳しくは、図8のフローチャートにおいて説明する。
【0037】
ステップ306では、噴射時期制御の遅れを予測し、EGR領域(量)を補正する。詳しくは、図9のフローチャートにおいて説明する。
ステップ307では、EGR領域の過渡運転補正をした目標EGR領域EGRc2を、最終目標EGR領域EGRcとする。
ステップ308では、定常運転時であるので、目標EGR領域EGRbを、最終目標EGR領域EGRcとする。
【0038】
ステップ309では、図5のステップ204と同様にして、目標EGR領域EGRcを、各EGR領域に対応するEGR制御部品(電磁弁107〜110)への制御信号へ変換し、各EGR制御部品(電磁弁107〜110)へON・OFF制御信号を出力する。
ここで、図6のステップ304で行なわれる過渡運転判定ルーチンの一例について、図7のフローチャートに従って説明する。なお、当該フローが、本発明の運転状態変化検出手段に相当する。
【0039】
ステップ310では、現在のエンジン回転速度Nen と、アクセル開度C/Ln を読み込み、これをRAMに記憶する。
ステップ311では、RAMよりp回前に記憶したエンジン回転速度Nen−p とアクセル開度C/Ln−p を読み出す。pは、マッチング定数で、CPUの性能や過渡判定の精度によって、例えば実験的に決定するものである。
【0040】
ステップ312では、p回前と現在との間のエンジン回転速度の変化量ΔNeと、アクセル開度の変化量ΔC/Lを算出する。
ステップ313では、ΔNeが、所定値cNe以上で、かつ、ΔC/Lが所定値cC/L以上のときには、ステップ314へ進む。それ以外のときには、ステップ315へ進む。
【0041】
ステップ314では、過渡運転時であると判断し、過渡運転フラグをONとする。
ステップ315では、定常運転時であると判断し、過渡運転フラグをOFFとする。
従って、図6のフローチャートのステップ304では、上記過渡運転フラグを判断することで、過渡運転かどうかを判断することができる。
次に、図6のステップ305で行なわれる運転者の要求加速度に応じたEGR補正ルーチンの一例について、図8のフローチャートに従って説明する。当該フローは、REF信号入力毎に起動される。なお、当該フローが、本発明にかかる第2排気還流率補正手段に相当する。
【0042】
ステップ316では、現在の燃料噴射量(例えば、コントロールスリーブ位置より算出することができる)Qn を読み込み、RAMへ記憶する。
ステップ317では、RAMよりp回前に記憶した燃料噴射量Qn−p を読み出す。pは、マッチング定数で、CPUの性能や過渡判定の精度によって、例えば実験的に決定するものである。
【0043】
ステップ318では、p回前と現在との間での燃料噴射量の変化量ΔQを算出する。
ステップ319では、EGR補正係数Aを、フロー中に示すようなマップを参照して検索により求める。即ち、EGR制御は、駆動部品(EGR弁104や各電磁弁107〜110等)の作動応答性が、エンジン回転速度に依らず時間的に略一定であることから、高回転(所定時間内でクランク回転角度が多く進む)ほど、実EGRの遅れ(エンジンのクランク回転角度に対する遅れ)は大きくなり、かつ燃料噴射量の増加により空気過剰率が低下するため、フロー中に示したマップのような特性で補正を与える必要がある。
【0044】
なお、マップ検索でなく、
A=a・Neb ・ΔQc (a,b,cは定数)・・・・・・(1)式
または、
A=a+b・Ne+c・ΔQ(a,b,cは定数)・・・・(2)式
のような実験等により求めた式からAを決定するようにしてもよい。
【0045】
ステップ320では、目標EGR領域EGRbを、補正係数Aを用いて、
EGRc1=A×EGRb
と補正する。
次に、図6のステップ306に適用される噴射時期の遅れに応じたEGR補正ルーチンの一例について、図9のフローチャートに従って説明する。なお、当該フローが、本発明にかかる第1噴射時期制御遅れ予測手段と第1排気還流率補正手段に相当する。
ステップ321では、エンジン回転速度とΔQ(図8のフローチャートのステップ318で求めたもの)より、エンジン回転速度Ne時の噴射時期制御遅れ時間(T−ITd)をフロー中のマップの検索により求める。噴射時期制御装置(タイマの応答性)は、前述したように、図24のような特性があるため、噴射時期制御遅れ時間(T−ITd)は、フロー中に示すマップのような特性で与えられる。噴射時期制御遅れ時間(T−ITd)は、各回転速度の95%応答等でも、ステップ応答時の時定数としてもよい。なお、マップ検索でなく、上記(1)式や(2)式のような実験式から、(T−ITd)を求めるようにしてもよい。
【0046】
ステップ322では、(T−ITd)時間後のエンジン回転速度Nen−pcd と、燃料噴射量Qn−pcd を予測する。
まず、所定微小時間ΔTo(例えば、100ms等)の間の平均エンジン回転速度変化量ΔNe−aveと、平均燃料噴射量変化量ΔQ−aveを算出する。
そして、(T−ITd)時間後のエンジン回転速度と燃料噴射量は、現在の値に平均変化量を、(T−ITd)/ΔTo時間分だけ積した値を加えた値の近傍であるとの仮定の下に(例えば、フロー中の式に従って)、Ne−pcdとQ−pcdとを算出する。
【0047】
ステップ323では、図4の制御ブロック図のステップ101で示した噴射時期の回転負荷制御マップから、Ne−pcd,Q−pcdに応じた(即ち、(T−ITd)時間後の)予測の目標燃料噴射時期ITs−pcdを、検索により求める。
ステップ324では、(T−ITd)時間後の実噴射時期ITi−pcdを予測する。
【0048】
まず、予測目標燃料噴射時期ITs−pcdと、現在の実噴射時期ITiと、の差を取り、噴射時期要求変化量ΔIToを求める。
次に、各回転速度毎に目標値との差ΔIToに対する実際に変化できる噴射時期変化量ΔITiを検索する。噴射時期制御装置(タイマの応答性)は、前述したように、図24のような特性があるため、噴射時期変化量ΔITiは、フロー中に示すマップのような特性で与えられる。なお、マップ検索でなく、上記(1)式や(2)式のような実験式から、ΔITiを求めるようにしてもよい。
【0049】
そして、(T−ITd)時間後の実噴射時期ITi−pcdは、現在の実噴射時期ITiにΔITiを加えた値であると仮定して、フロー中の式に従って、実噴射時期ITi−pcdを求める。
ステップ325では、ステップ323で求めた(T−ITd)時間後の噴射時期の予測目標値ITis−pcdと、前記実噴射時期ITi−pcdと、の差ΔITを算出する。
【0050】
ステップ326では、ΔIT>0と、ΔIT<0と、の場合分けを行ない、(T−ITd)時間後の回転負荷における噴射時期のエミッション感度Boを、フロー中のマップ等を参照して検索する。当該マップにおいて、遅角側のズレと進角側のズレに対し、異なる感度を与るようにしたのは、図20〜図22に示したように回転負荷によって目標値に対する噴射時期の同じズレ量でもエミッション(排気有害成分の排出量)に与える影響が異なるためである。
【0051】
そして、エミッション感度Boと噴射時期の目標値に対するズレ分ΔITを積した量を、EGR補正係数Bとして求める。
ステップ327では、目標EGR領域を、
EGRc2=B×EGRc1
として算出し、本フローを終了する。
このように、第1の実施の形態によれば、加速状態を検出したら、加速の度合いに応じてEGR領域(換言すれば、EGR量や率)を補正すると同時に、燃料噴射時期の制御遅れ(T−ITd)を予測し、その予測結果に基づき算出される実噴射時期ITi−pcdと、目標噴射時期ITis−pcdと、の差ΔITに基づいて、更に目標EGR領域(換言すれば、EGR量や率)を補正することによって、過渡運転時においても、噴射時期が遅れやすい低回転時では、EGR量(率)を速やかに軽減し、PMの悪化を抑制し、噴射時期が目標値と一致する場合は、EGR量の減量補正を速やかに解除して適正なEGR制御を行なえるようにしたので、あらゆる運転領域で噴射時期制御とEGR制御の制御遅れを考慮した高精度なEGR制御を行なうことができ、例えば、ベンチテスト等においてNOx,PMを両立できるように予め定めた噴射時期・EGR量(或いは率)に適切にかつ応答性よく制御することができるので、以って最大限PMを悪化させることなく(若しくはPMを低減しつつ)NOxをも低減することが可能となる(図10,図11参照)。
つづけて、第2の実施の形態について説明する。
【0052】
第2の実施の形態は、複数の電磁弁107〜110の開閉切り換えの組合せによりEGR量(率)を段階的に切り換えるようにした第1の実施の形態に対し、EGR量(率)を連続的に制御できるようにした場合の例である。なお、燃料供給系については同様であるので説明を省略する。
第2の実施形態のEGRシステムは、図12に示すように、エンジン100の吸気通路101と排気通路102とは、EGR通路103を介して接続されており、当該EGR通路103には、EGR弁(排気還流弁)116が介装され、このEGR弁116の開度制御を行うことで、所望のEGR量、即ちEGR率(排気還流量/新気吸入空気量)が得られるようになっている。
【0053】
EGR弁116は、ダイアフラム116Aに作用する負圧(作動室116B内負圧)の大きさによって、弁体116Cのリフト量を制御可能に構成されており、この弁体116Cのリフト量に応じてEGR量(率)が制御される。
なお、このEGR弁116,弁体116Cのリフト(EGR)量、即ち、EGR弁116の作動室116B内の負圧の制御は、一端側が大気に、他端側がEGR弁116の作動室116Bに連通する大気導入通路118Aに介装される大気側制御電磁弁118と、一端側が図示しないバキュームポンプ(負圧源106)に、他端側が作動室116Bに連通する負圧導入通路117Aに介装される負圧側制御電磁弁117と、により行われるようになっている。前記大気側制御電磁弁118,前記負圧側制御電磁弁117は、コントロールユニット113により、所望の開度(DUTY比)に制御されるものである。
【0054】
また、EGR弁116に備えられたリフトセンサ119によって弁体116Cの実際のリフト量が検出できるようになっている。従って、例えば、定常運転時において、実際のリフト量が、目標のリフト量と一致するように、コントロールユニット113により、負圧側制御電磁弁117,大気側制御電磁弁118のデューティー制御量をフィードバック制御させることもできるようになっている。
【0055】
なお、吸気絞弁105の作動は、第1の実施形態の場合と略同様である。
ここで、第2の実施の形態におけるコントロールユニット113が行うEGR制御について、図13の制御ブロック図に基づいて説明する。
ステップ205では、エンジン回転速度とエンジンに掛かる負荷(燃料噴射量またはアクセル開度等)を読み込み、回転速度と負荷に応じた目標EGR弁リフト量LIFTaと目標吸気絞弁開度T/Caとを検索等により求める。
【0056】
ステップ206では、始動時等におけるEGR量やEGR領域の水温補正を行なう。即ち、エンジン回転速度と水温等の雰囲気温度信号(図示しない水温センサ等で検出する)等からEGR補正量を検索等により求め、前記目標EGR弁リフト量LIFTaより減じて、LIFTbとする。また、吸気絞弁105に関しても、同様に、EGR補正量を検索等により求め、前記目標吸気絞弁開度T/Caより減じて、T/Cbとする。
【0057】
ステップ207では、定常運転状態か、過渡運転状態か、を判断し、定常運転状態(A判定)のときには、前記LIFTb,前記T/Cbを、そのまま目標EGR弁リフト量LIFTc,目標吸気絞弁開度T/Ccとして出力する。
一方、過渡運転状態(B判定)のときには、EGR弁リフト量LIFTbに過渡運転時補正を加えた後、LIFTcとして出力する。なお、ステップ207のEGR弁リフト量の補正については、第1の実施形態の場合と同じ要領(図6〜図9のフローチャート参照)で決定することができる(但し、EGRc1→LIFTc1,EGRc2→LIFTc2とする)。つまり、EGR領域を補正するか〔換言すれば、EGR領域を間接的に補正することで、複数の電磁弁の開閉組合せを変更し、EGR量の補正を行なうか〕、EGR弁のリフト量を直接補正してEGR量の補正を行なうか、の相違であるので、実質的な補正内容は共通しているからである。
【0058】
同様にして、吸気絞弁開度T/Cbに過渡運転時補正を加えた後、T/Ccとして出力する。
ステップ208では、EGR弁116のリフトセンサ119で検出した実際のEGR弁リフト量LIFTiを読み込み、目標値LIFTcと比較し、実際のEGR弁リフト量LIFTiと目標EGR弁リフト量LIFTcとが一致するように、PID(比例積分)制御等によって演算処理・変換して求めたデューティー指令(駆動)信号を、電磁弁117,118へ出力する。そして、吸気絞弁105の制御は、目標吸気絞弁開度T/Ccを整数化し(例えば、T/Ccが5.236であったら、四捨五入して5とか、切り上げて6とか)、目標吸気絞弁開度T/Ccに対応する吸気絞弁作動状態を図中に示すようなテーブルから検索により求め、電磁弁107,108へON・OFF駆動信号を送信する。
このように、第2の実施形態では、第1の実施形態と同様の作用効果を奏することができるのは勿論、第1の実施形態に対し、連続的に開度制御できるEGR弁116を採用したことで、連続的にきめの細かいEGR制御を行なえるようになるので、EGR制御と燃料噴射制御の制御遅れを考慮したEGR制御をより一層高精度化することができる。よって、例えば、排気有害成分の排出量を、第1の実施形態の場合に比較して、約10%程度低減することが可能となる。
次に、第3の実施形態について説明する。
【0059】
第3の実施形態では、第1の実施形態や第2の実施形態のような負圧を用いて間接的にEGR弁や吸気絞弁を駆動するEGRシステムに代えて、EGR弁及び吸気絞弁をより応答性の高いステップモータ等で直接的に駆動させるEGRシステムを採用している。なお、燃料供給系については同様であるので説明を省略する。
【0060】
図14に示す第3の実施形態の構成を、第2の実施形態における構成と比較し、相違する部分についてのみ説明し、共通する部分についての説明は省略する。第3の実施形態で用いるEGR弁120は、リフトセンサ119を備え、弁体120Bはアクチュエータ(ステップモータ等)120Aと直接連結され、コントロールユニット113からの駆動信号により、リフト量(開度)を任意に連続的に制御できるようになっている。
【0061】
また、吸気絞弁121は、リフトセンサ122を備え、弁体121Bはアクチュエータ(ステップモータ等)121Aに直接連結され、コントロールユニット113からの駆動信号により、リフト量(開度)を任意に連続的に制御できるようになっている。
なお、EGR弁や吸気絞弁のリフト量(開度)は、リフトセンサ119,122(例えばギャップセンサ等が用いられる)によらず、ステップモータ120A,121Aの回転角度位置や、ステップ数等から求めるようにすることもできる。
ここで、第3の実施形態におけるコントロールユニット113が行なうEGR制御について、図15に示すフローチャートに従って説明する。
【0062】
当該フローチャートは、基本的には、第1の実施形態で説明した図6のフローチャート(第2の実施形態も同様である)と同様であるが、第3の実施形態では、EGR弁120や吸気絞弁121の制御速度が速く、EGRの応答遅れが無視できるため、図6のフローチャートにおけるステップ305が省略されたかたちとなっている。
【0063】
即ち、
ステップ328では、エンジン回転速度とエンジンに掛かる負荷(燃料噴射量またはアクセル開度等)を読み込む。
ステップ329では、図13のステップ205で示したようなマップ等を参照して、回転速度と負荷に対応した目標EGR弁リフト量LIFTaと目標吸気絞弁開度(リフト量)T/Caとを検索等により求める。なお、EGR弁120と、吸気絞弁121と、のコンビネーションにより連続したEGR量を達成できるように、フロー中に示したような開度特性が与えられている。
【0064】
ステップ330では、目標EGR弁リフトでは、図13のステップ206と同様に、始動時等におけるEGR量やEGR領域の水温補正を行なう。即ち、エンジン回転速度と水温等の雰囲気温度信号(図示しない水温センサ等で検出する)等からEGR補正量を検索等により求め、前記目標EGR弁リフト量LIFTaより減じて、LIFTbとする。また、吸気絞弁105に関しても、同様に、EGR補正量を検索等により求め、前記目標吸気絞弁開度T/Caより減じて、T/Cbとする。
【0065】
ステップ331では、図7のフローチャートを実行し、過渡運転状態か、定常運転状態か、を判断し、定常運転状態(NO)のときには、ステップ334へ進み、前記LIFTb,前記T/Cbを、そのまま目標EGR弁リフト量LIFTc,目標吸気絞弁開度T/Ccとして出力する。
一方、過渡運転状態(YES)のときには、ステップ332へ進む。
【0066】
ステップ332では、図9のフローチャートを実行し、噴射時期の制御遅れに対するEGR補正を行う。なお、図9のフローチャート中のEGRc2をLIFTc2,T/Cc2と置き換えて実行すればよい。
ステップ333では、EGR弁リフト量LIFTc2を、LIFTcとして出力する。同様に、吸気絞弁121についても、吸気絞弁開度T/Cc2を、T/Ccとして出力する。
【0067】
ステップ335では、EGR弁120のリフトセンサ119で検出した実際のEGR弁リフト量LIFTiを読み込み、目標値LIFTcと比較し、実際のEGR弁リフト量LIFTiと目標EGR弁リフト量LIFTcとが一致するように、PID(比例積分)制御等によって演算処理・変換して求めた指令(駆動)信号を、ステップモータ120Aへ出力する。同様に、吸気絞弁121についても、リフトセンサ122で検出した実際の吸気絞弁開度(リフト量)T/Ciを読み込み、目標値T/Ccと比較し、実際の吸気絞弁開度T/Ciと目標吸気絞弁開度T/Ccとが一致するように、PID(比例積分)制御等によって演算処理・変換して求めた指令(駆動)信号を、ステップモータ121Aへ出力する。
【0068】
このように、第3の実施形態では、第1の実施形態,第2の実施形態と同様の作用効果を奏することができるのは勿論、さらに加えて、EGR制御の応答性が排気性能に影響を与えないほど速く連続的に行なえるため、より一層正確かつきめ細かいEGR制御が可能となり、排気有害成分の低減をより一層促進することができる。また、制御ロジックを一部省略できるという利点もある。
つづけて、第4の実施形態について説明する。
【0069】
第4の実施形態は、負荷が急増するシフトアップを検出し、EGR補正量を変速に応じて最適化するようにしたもので、第4の実施形態におけるEGR制御のメインルーチンを図16に、変速判定ルーチンを図17に、変速に応じたEGR補正ルーチンを図18に示す。
なお、第4の実施形態における全体構成は、上述してきた第1〜第3の実施形態の全体構成のうちのいづれかと同様であって良いが、ここでは第1の実施形態と同様のものを用いて説明する。
【0070】
第4の実施形態におけるコントロールユニット113が行なうEGR制御ルーチンを、図16のフローチャートに従って説明する。なお、当該フローチャートは、第1の実施形態において説明した図6のフローチャートに変更を加えたものである。
ステップ336では、エンジン回転速度と負荷(燃料噴射量またはアクセル開度等)を読み込む。
【0071】
ステップ337では、図6のフローチャートのステップ302と同様にして、回転速度と負荷に対応したEGR領域EGRaを検索する。
ステップ338では、図6のフローチャートのステップ303と同様にして、水温と回転速度によってEGR領域EGRaを補正して、目標EGR領域EGRbを求める。これは、低水温時はEGRを暖機時と同じようにかけると、燃焼が不安定となるので、EGR量を雰囲気温度が低いほど減少させるようにするためのものである。
【0072】
ステップ339では、過渡運転時か、そうでないか、を第1の実施形態と同様の手法(図7のフローチャート参照)で判断する。過渡運転時(YES)のときには、ステップ340へ進み、そうでないとき(NOのとき)には、ステップ345へ進ませる。
ステップ340では、変速したか否かを判断する。YESであればステップ341へ進み、NOであればステップ342へ進む。なお、当該ステップ340については、後述する図17のフローチャートにおいて詳細に説明する。
【0073】
ステップ341では、図18のサブルーチンに従って補正目標EGR領域EGRc1を算出する。なお、図18のサブルーチンのフローチャートは、後で詳細に説明する。
ステップ342では、第1の実施形態と同様にして、運転者の要求加速度に基づいて、EGR領域を補正する(図8参照)。
【0074】
ステップ343では、第1の実施形態と同様にして、噴射時期制御の制御遅れを予測し、EGR領域を補正する(図9参照)。
ステップ344では、EGR領域の過渡運転補正をした目標EGR領域EGRc2を、最終目標EGR領域EGRcとする。
ステップ345では、定常運転時であるので、目標EGR領域EGRbを、そのまま最終的な目標EGR領域EGRcとする。
【0075】
ステップ346では、目標EGR領域EGRcを、各EGR領域に対応するEGR制御部品(電磁弁107〜110)への制御信号へ変換し、各EGR制御部品(電磁弁107〜110)へON・OFF制御信号を出力する。
ここで、ステップ340で行なわれる変速判定ルーチンについて、図17のフローチャートに従い説明する。なお、当該フローが、本発明にかかる変速検出手段に相当する。
【0076】
ステップ347では、現在のエンジン回転速度Nen と燃料噴射量Qn を読み込み、RAMに記憶する。
ステップ348では、RAMよりp回前に記憶したエンジン回転速度Nen−p と燃料噴射量Qn−p を読み出す。pは、マッチング定数で、CPUの性能や過渡判定の精度によって実験的に決定する。
【0077】
ステップ349では、p回前と今回との間のエンジン回転速度の変化量ΔNeと燃料噴射量の変化量ΔQとを算出する。
ステップ350では、変速中か否かを判断する。ΔNeが負で、かつ所定値cNe以下で、かつΔQが所定値cQ以上の場合は、変速と判断し、ステップ351へ進む。そうでない場合には、ステップ352へ進む。
【0078】
ステップ351では、変速フラグをONする。
ステップ352では、変速フラグをOFFする。
このようにして、ステップ340では、変速中か否かを判断する。
次に、ステップ341で行なわれる変速に応じたEGR補正量を算出するルーチンについて、図18のフローチャートに従い説明する。なお、当該フローが、本発明にかかる第2噴射時期制御遅れ予測手段と第3排気還流率補正手段とに相当する。
【0079】
基本的なフローは、図6のステップ305(図8のフローチャート)と略同様であり、ステップ356のみが異なるので、ステップ356について説明し、その他の説明は省略する。
ステップ356では、補正係数A’をフロー中に示すようなマップを参照して求める。変速時は負荷の変化が大きく、燃焼状態も定常時より不安定になり易いため、定常運転で求めた最適なEGR量より減量する必要がある。そのため、補正係数A’は、フロー中に示すマップのような特性が与えられている。なお、図8で算出した値(EGRc1,或いはA)に、変速係数S(0<S<1)を乗算するようにしてもよい。該ステップが、第3排気還流率補正手段に相当する。
以上のように、第4の実施形態では、第1〜第3の実施形態と同様の作用効果を奏することができるのは勿論、第1〜第3の実施形態に対し、負荷が急変する変速時のEGR補正をより適切に行なえるようにしたので、噴射時期による補正と相俟って変速時の空気過剰率の落ち込みを確実に抑制でき、より一層、排気有害成分の排出低減と運転性の向上とを促進することができる。
なお、上記各実施形態では吸気絞弁を備えるようにして説明してきたが、吸気絞弁については、省略することもできる。即ち、吸気絞弁は、通常所望のEGR率を達成できるように吸気負圧を増大させるために用いられるが、吸気絞弁を設けなくても、EGR弁の開度制御だけで所望のEGR率が得られる場合には省略することができるからである。
【0080】
また、上記各実施形態では、燃料噴射ポンプに関し、ワンプランジャ方式の分配型ポンプを例に説明したが、これに限らず、気筒毎にプランジャを備えた列型ポンプを採用した場合にも、本発明を適用することができるのは勿論である。また、ディーゼルエンジンは、直接噴射式、副室式のいづれの型式のディーゼルエンジンであってよい。
【0081】
ところで、上記各実施形態では、燃料噴射ポンプにおける燃料噴射量や噴射時期の制御を電子制御により行なわせるようにして説明したが、これに限らず、機械(メカ)式の燃料噴射ポンプを用いた場合にも適用できる。即ち、運転状態(要求燃料噴射量や時期)が変化したときに、その要求噴射時期の遅れを予測し、その予測結果に基づいてEGR制御に補正を加えれば良いのであるから、予め運転状態の変化に応じた噴射時期の制御遅れの特性を実験等により把握しておき、これに基づいて、EGR制御を補正するように構成しても、本発明と同様の効果を奏することができる。なお、メカ式の燃料噴射ポンプにおいても、上記各実施形態で説明したような実際の燃料噴射量や実際の噴射時期を検出するセンサ類を設けるようにし、検出される実際の検出値と目標値との差に基づいてEGR量の補正を行なうようにすれば、センサ類を設けず予め制御遅れ特性を把握しておく場合に比較して、機関間の製造バラツキ等を排除しつつEGR制御を補正することができるので、より制御精度を向上させることができることになる。
【0082】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載の発明によれば、機関運転状態の変化を検出したら、燃料の噴射時期の制御遅れを予測し、その予測結果に基づいて目標排気還流率を補正するようにしたので、過渡運転時においても、排気還流率を適正値に制御することができ、排気有害成分の排出低減と運転性の向上とを促進することができる。
【0083】
請求項2に記載の発明によれば、運転状態の変化時において発生する排気還流制御手段の応答遅れや負荷(燃料噴射量)の制御遅れに起因する空気過剰率の変動をも抑制することができるようになるので、より一層、過渡運転時の排気還流制御の高精度化を図ることができる。
請求項3に記載の発明によれば、より一層広範囲に亘って所望の排気還流量を達成することが可能となる。
【0084】
請求項4に記載の発明によれば、比較的安価な構成の排気還流弁、吸気絞弁を採用できることとなる。
請求項5に記載の発明によれば、高精度できめ細かく、かつ応答性の高い排気還流制御を可能とすることができる。
請求項6に記載の発明によれば、変速中の負荷急変に対応した特有の補正を行なわせることができるので、変速中の排気還流制御をより適切に行なえることとなり、以って変速時の空気過剰率の落ち込み等を確実に抑制でき、より一層、排気有害成分の排出低減と運転性の向上とを促進することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成を示すブロック図。
【図2】第1の実施の形態の全体構成図。
【図3】同上実施の形態で用いる燃料噴射ポンプの構成図。
【図4】同上実施の形態における噴射時期制御を説明するブロック図。
【図5】同上実施の形態におけるEGR制御を説明するブロック図。
【図6】同上実施の形態におけるEGR制御を説明するフローチャート。
【図7】同上実施の形態における過渡運転判定ルーチンを説明するフローチャート。
【図8】同上実施の形態における要求加速度に応じたEGR補正制御を説明するフローチャート。
【図9】同上実施の形態における噴射時期に応じたEGR補正制御を説明するフローチャート。
【図10】本発明の効果を説明するタイムチャート。
【図11】本発明の効果を説明するNOxとPMとの相関図。
【図12】第2の実施の形態の全体構成図。
【図13】同上実施の形態におけるEGR制御を説明するブロック図。
【図14】第3の実施の形態の全体構成図。
【図15】第3の実施の形態におけるEGR制御を説明するフローチャート。
【図16】第4の実施の形態におけるEGR制御を説明するフローチャート。
【図17】第4の実施の形態における変速判定ルーチンを説明するフローチャート。
【図18】第4の実施の形態における変速に応じたEGR補正制御を説明するフローチャート。
【図19】NOxとPMの同時低減領域(IT・EGR適正化の効果)を説明する図。
【図20】NOxとPMの同時低減領域の回転・負荷の影響を説明する図(その1)。
【図21】NOxとPMの同時低減領域の回転・負荷の影響を説明する図(その2)。
【図22】NOxとPMの同時低減領域の回転・負荷の影響を説明する図(その3)。
【図23】EGR弁の制御遅れ特性と、燃料噴射ポンプのタイマ機構の制御遅れ特性と、を比較して説明した図。
【図24】(A)は、回転速度とポンプ内圧との関係を示した図。(B)は、回転速度とタイマ時定数との関係を示した図。
【図25】噴射時期制御の遅れの特性を説明するタイムチャート。
【符号の説明】
100 エンジン
101 吸気通路
102 排気通路
103 排気還流通路
104 EGR弁
105 吸気絞弁
106 負圧源
107〜110 電磁弁
111 コントロールレバーセンサ
112 回転センサ
113 コントロールユニット
115 針弁リフトセンサ
116 EGR弁(第2の実施形態)
119 リフトセンサ(第3の実施形態)
120 EGR弁(第3の実施形態)
121 吸気絞弁(第3の実施形態)
122 リフトセンサ(第3の実施形態)
200 燃料噴射ポンプ
207 コントロールスリーブセンサ
211 タイマピストン
212 タイミングコントロールバルブ
Claims (7)
- 内燃機関の排気通路と吸気通路とを連通する排気還流通路と、
前記排気還流通路に介装され、排気還流率を制御する排気還流弁と、
目標排気還流率が得られるように前記排気還流弁を制御する排気還流制御手段と、
機関運転状態に応じ、機関への燃料の噴射供給時期を所定の噴射時期に制御する噴射時期制御手段と、を備えた内燃機関の制御装置において、
機関運転状態の変化を検出する運転状態変化検出手段と、
前記運転状態変化検出手段により検出される機関運転状態の変化に基づいて、噴射時期制御遅れ時間を予測する第1噴射時期制御遅れ予測手段と、
前記第1噴射時期制御遅れ予測手段により予測した噴射時期制御遅れ時間後の目標噴射時期と実噴射時期を予測し、該予測した噴射時期制御遅れ時間後の目標噴射時期と実噴射時期との差に基づいて、前記目標排気還流率を補正する第1排気還流率補正手段と、
を含んで構成したことを特徴とする内燃機関の制御装置。 - 前記運転状態変化検出手段により検出される機関運転状態の変化に応じ、前記目標排気還流率を補正する第2排気還流率補正手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
- 内燃機関の吸気通路に吸気絞弁を介装し、目標排気還流率を得るべく、前記排気還流制御手段が前記吸気絞弁の開度をも制御することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の内燃機関の制御装置。
- 前記目標排気還流率を、段階的に制御可能に構成したことを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか1つに記載の内燃機関の制御装置。
- 前記目標排気還流率を、連続的に制御可能に構成したこと特徴とする請求項1〜請求項3の何れか1つに記載の内燃機関の制御装置。
- 変速中か否かを検出する変速検出手段と、変速中を検出したときには、変速中の負荷変化に対応させて、前記噴射時期制御手段による噴射時期制御の遅れを予測する第2噴射時期制御遅れ予測手段と、前記第2噴射時期制御遅れ予測手段により予測される噴射時期の制御遅れに基づいて、前記目標排気還流率を補正する第3排気還流率補正手段と、を含んで構成したことを特徴とする請求項1〜請求項5の何れか1つに記載の内燃機関の制御装置。
- 前記第1噴射時期制御遅れ予測手段は、燃料噴射量の変化量と機関回転速度から噴射時期制御遅れ時間を予測し、
前記第1排気還流率補正手段は、燃料噴射量と機関回転速度の平均的な変化量を算出し、これら変化量に基づいて、前記噴射時期制御遅れ時間後の燃料噴射量と機関回転速度とを算出し、該噴射時期制御遅れ時間後の燃料噴射量と機関回転速度とに基づいて、前記噴射時期制御遅れ時間後の目標噴射時期と実噴射時期を算出し、該噴射時期制御遅れ時間後の目標噴射時期と実噴射時期との差に基づいて噴射時期補正係数を算出し、機関運転状態から求めた目標排気還流率に前記噴射時期補正係数を乗じて前記目標排気還流率を補正することを特徴とする請求項1〜請求項6の何れか1つに記載の内燃機関の制御装置。
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