JP3603256B2 - インターネットプロトコルネットワークを介するファクシミリデータ伝送方法及びその中継装置 - Google Patents

インターネットプロトコルネットワークを介するファクシミリデータ伝送方法及びその中継装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、音声データ端末、ファクシミリ装置又はデータ端末間の通信が混在するプライべートネットワークを含む広範囲のインターネットプロトコルネットワークを介するファクシミリデータ伝送方法及びその中継装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
インターネットプロトコルネットワークを介してファクシミリデータを伝送する場合、ファクシミリ装置とインターネットプロトコルネットワークとを接続するルータ又はゲートウェイ等の中継装置は、ファクシミリデータを音声データと同様のコーディングによりデータ化し、UDP(User Datagram Protocol)プロトコルにより送信相手先のルータ又はゲートウェイ等の中継装置に転送する。
【0003】
UDPプロトコルは、処理オーバヘッド小さくプロトコル処理が高速であり、音声データ端末間の通信のように、即時性の高いデータの転送には好適に用いられるが、誤り訂正や再送の機能がないため信頼性が低い。
【0004】
図8は従来のインターネットプロトコルネットワークを介するファクシミリデータ伝送の中継装置の説明図である。同図において、8−10はルータ又はゲートウェイ等の中継装置、8−1はファクシミリ装置が接続される回線の回線制御部、8−2はインターネットプロトコルネットワークの回線の回線制御部、8−3はプロトコル変換部、8−4はアドレス変換テーブル、8−5はデータ蓄積部、8−6は出力部である。8−7は制御部である。
【0005】
制御部8−7は、アドレス変換テーブル8−4を備え、データ蓄積部8−5、出力部8−6を制御する。回線制御部8−1に接続されたファクシミリ装置(図示省略)から発信要求があると、制御部8−7は、回線制御部8−1で受信したダイヤリング信号(送信相手先の電話番号)をもとに、アドレス変換テーブル8−4を用いて対応するIPアドレスを検索し、該IPアドレスをプロトコル変換部8−3に出力する。
【0006】
プロトコル変換部8−3は、該IPアドレスを送信先アドレスとし、回線制御部8−1から入力されるファクシミリデータを、音声データ等と同様にUDPプロトコルのデータにプロトコル変換する。
【0007】
データ蓄積部8−5は、プロトコル変換部8−3から出力されるUDPプロトコルのデータグラムを、制御部8−7の制御に従って蓄積し、出力部8−6は、データ蓄積部8−5に蓄積されたUDPプロトコルのデータグラムを、制御部8−7の制御に従って出力し、回線制御部8−2を介して、インターネットプロトコルネットワークへ送信する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
インターネットプロトコルネットワークを介する従来のファクシミリデータ伝送は、UDPプロトコルを使用し、音声データ等の伝送と同一の通信サービスレべルとして扱い、インターネットプロトコルネットワーク上を通過させる。
【0009】
ところが、ファクシミリデータ伝送は、音声データの伝送に比べ、伝送データの特性上、高品質の伝送品質が要求される。しかし、前述したようにインターネットプロトコルネットワーク内でのファクシミリデータは、音声データと同様にUDPプロトコルを使用して伝送されるため、フロー制御や再送制御等のエラーリカバリ制御が行われない。
【0010】
また、ファクシミリデータは、インターネットプロトコルネットワークを共有する他の音声データや会話型データ端末間の通信データとは異なり、一般的に、即時転送の必要性が無いものが多い。
【0011】
しかし、インターネットプロトコルネットワーク上でファクシミリデータは、即時転送が要求される他の通信データと同様に扱われているため、インターネットプロトコルネットワーク内の或る区間が高トラフィックとなった場合に、本来低トラフィック時に送信すればよいファクシミリデータが、その区間を共有し、即時性を要する他のデータ通信に影響を及ぼし、インターネットプロトコルネットワーク全体の性能低下をもたらす要因の一つにもなっていた。
【0012】
本発明は、インターネットプロトコルネットワークを介するファクシミリデータ伝送の伝送品質を向上させ、かつ、インターネットプロトコルネットワークのトラフィック負荷を均一化させ、過負荷によるインターネットプロトコルネットワーク全体の性能低下を防ぐファクシミリデータ伝送方法及びその中継装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明のファクシミリデータ伝送方法は、(1)インターネットプロトコルネットワークにより相互に接続されるとともにファクシミリ装置に接続される中継装置間において、送信側ファクシミリ装置から呼設定時に送信される受信側ファクシミリ装置の電話番号から対応するIPアドレスへアドレス変換を行う過程と、前記送信側ファクシミリ装置からファクシミリデータの送信を示す識別信号を受信した場合に、前記IPアドレス先への中継装置に対し、フロー制御及び再送機能を有するTCPコネクション確立要求を行う過程と、前記TCPコネクションにより、前記IPアドレス先への中継装置に対して、ファクシミリデータを伝送する過程とを含むものである。ファクシミリデータをTCPコネクションにより伝送することにより、伝送品質を向上させることができる。
【0014】
また、(2)前記TCPコネクション確立要求を行う過程において、ファクシミリデータの送信を示す固有の特定ポート番号をTCPコネクション確立要求とともに送信する過程を含むものである。
【0015】
(3)前記TCPコネクションにより、ファクシミリデータを伝送する過程において、インターネットプロトコルネットワークの回線負荷と、ファクシミリデータ伝送の通信サービスレベルに応じて予め設定されたしきい値とを比較し、該回線負荷が該しきい値以下のときに、ファクシミリデータを送信する過程を含むものである。インターネットプロトコルネットワークの回線負荷が小さいときにファクシミリデータを伝送することにより、インターネットプロトコルネットワークのトラフィック負荷を均一化させることができる。
【0016】
また、(4)前記TCPコネクションにより、ファクシミリデータを伝送する過程において、前記回線負荷と前記通信サービスレベルに応じて予め設定された送信タイミング情報とに基づいて、ファクシミリデータを送信するか否かを決定する過程を含むものである。
【0017】
また、本発明のファクシミリデータ伝送の中継装置は、(5)インターネットプロトコルネットワークにより相互に接続されるとともにファクシミリ装置に接続される中継装置において、送信側ファクシミリ装置から呼設定時に送信される受信側ファクシミリ装置の電話番号から対応するIPアドレスへアドレス変換を行う手段と、前記送信側ファクシミリ装置からファクシミリデータの送信を示す識別信号を受信した場合に、前記IPアドレス先への中継装置に対し、フロー制御及び再送機能を有するTCPコネクション確立要求を送信する手段と、前記TCPコネクションにより、前記IPアドレス先への中継装置に対して、ファクシミリデータを伝送する手段とを備えたものである。
【0018】
また、(6)前記TCPコネクション確立要求を送信する手段は、ファクシミリデータの送信を示す固有の特定ポート番号をTCPコネクション確立要求とともに送信する構成を有するものである。
【0019】
また、(7)前記TCPコネクションにより、ファクシミリデータを伝送する手段は、インターネットプロトコルネットワークの回線負荷とファクシミリデータ伝送の通信サービスレベルに応じて予め設定されたしきい値とを比較する手段と、該回線負荷が該しきい値以下のときに、ファクシミリデータを送信する手段と、ファクシミリデータを一時的に蓄積する蓄積手段とを備えたものである。
【0020】
また、(8)前記TCPコネクションにより、ファクシミリデータを伝送する手段は、前記回線負荷と前記通信サービスレベルに応じて予め設定された送信タイミング情報とに基づいて、ファクシミリデータの送信タイミングを制御する手段を備えたものである。
【0021】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明のインターネットプロトコルネットワークを介するファクシミリデータ伝送の説明図である。同図において、1−10,1−20はルータ又はゲートウェイ等の中継装置、1−31,1−32は該中継装置に直接接続されたファクシミリ装置、1−40は音声交換機、1−41,1−42は該音声交換機を介して接続されるファクシミリ装置である。ファクシミリ装置1−31,1−32,1−41,1−42は、一般の電話回線等によりファクシミリデータを送受する通常のファクシミリ装置である。
【0022】
中継装置1−10,1−20は、それぞれ、通常の電話回線とのインタフェース機能を有する回線制御部1−1を備え、該回線制御部1−1は、ファクシミリ装置1−31,1−32に直接、又は音声交換機1−40を介してファクシミリ装置1−41,1−42に接続される。
【0023】
また、、中継装置1−10,1−20は、それぞれ、インターネットプロトコルネットワークとのインタフェース機能を有する回線制御部1−2を備え、該回線制御部1−2を介してインターネットプロトコルの広域ネットワークに接続される。更に、中継装置1−10,1−20は、LANとのインタフェース機能を有する回線制御部を備え、LANに接続されるものであってもよい。
【0024】
図1に示す中継装置1−10,1−20は、本発明のファクシミリデータ伝送の中継装置であり、その構成図を図2に示す。電話回線とのインタフェース機能を有する回線制御部1−1は、ファクシミリ装置から送信される呼設定信号を受信し、CNG信号(呼出し信号)を検出すると、ファクシミリデータの送信要求であることを認識し、該送信要求をプロトコル変換部1−3に通知する機能を有する。
【0025】
プロトコル変換部1−3は、ファクシミリデータの送信要求を通知されると、音声データ等の転送用のUDPプロトコルから、信頼性の高い伝送品質のTCPプロトコルへと、データ転送に用いるプロトコルを変更し、また、TCPプロトコルへの変換の際、ファクシミリデータ伝送の通信サービスレベルに応じた固有のTCPアプリケーションポート番号を付与し、TCPコネクション確立要求を行う機能手段を有する。
【0026】
アドレス変換テーブル1−4は、インターネットプロトコルネットワークを介して接続される各々の電話機又はファクシミリ装置毎に、その電話番号とIPアドレスとを対応付けて管理する機能手段を有する。
【0027】
監視部1−6は、インターネットプロトコルネットワークの回線負荷を常に監視し、該回線負荷を制御テーブル1−5に通知する。制御テーブル1−5は、予め登録したインターネットプロトコルネットワークの回線負荷のしきい値と、通信サービスレベルに応じた送信タイミングに関する情報を格納し、制御部1−9は該テーブルに格納された情報に基づいて、データ蓄積部1−7と出力部1−8とに対して、ファクシミリデータの蓄積と送信タイミングの制御を行う機能手段を有する。
【0028】
データ蓄積部1−7及び出力部1−8は、監視部1−6により監視される回線負荷の状態に応じた制御部1−9による制御に従って、ファクシミリデータを一時的に蓄積し、又はファクシミリデータを回線制御部1−2へ出力する。回線制御部1−2からはインターネットプロトコルネットワークを介して、対向する受信側中継装置へファクシミリデータが送信される。
【0029】
ここで、図1を参照して、中継装置1−10に接続されているファクシミリ装置1−31から、中継装置1−20に接続されているファクシミリ装置1−32へ、ファクシミリデータを転送する動作について説明する。
【0030】
中継装置1−10に接続されているファクシミリ装置1−31から、ファクシミリ装置1−32の電話番号「9003」がダイヤリングされると、中継装置1−10は、アドレス変換テーブル1−4を参照し、電話番号「9003」から該電話番号に対応する送信先IPアドレスを検索し、送信先IPアドレス「192.168.2.4」を認識する。
【0031】
中継装置1−10は、先ず、音声データの伝送の場合と同様に、アドレス変換テーブル1−4から獲得した相手先のIPアドレスへの送信先中継装置(ルータ又はゲートウェイ)を検索し、UDPプロトコルデータとして、送信先中継装置1−20に相手先ファクシミリ装置の電話番号を通知する。
【0032】
送信先中継装置1−20は、送信元中継装置1−10からUDPプロトコルデータにより電話番号が送られる際に、送信元IPアドレスが通知され、送信元中継装置1−10と送信先の中継装置1−20との間に、双方向にUDPプロトコルコネクションが確立する。
【0033】
UDPプロトコルコネクション確立後、送信側のファクシミリ装置1−31は、ファクシミリ装置等の非音声データ端末であることを識別させるための、T.30伝送制御手順(ITU−T)に従うCNG信号(呼出し識別信号)を中継装置1−10に送信する。
【0034】
送信側の中継装置1−10はCNG信号の受信により、当該通信がファクシミリデータ通信をあると判別し、中継装置1−10内の制御テーブル1−5を参照し、制御テーブル1−5に設定された情報に基づき、当該通信のインターネットプロトコルネットワーク内の通信サービスレべルを決定する。
【0035】
送信側の中継装置1−10は、決定した通信サービスレべルを、TCPプロトコルコネクション確立要求データとともに、受信側の中継装置1−20に送信する。TCPプロトコルのへッダフオーマットは図3に示すように、ポート番号を格納する領域があり、特定のポート番号を通信サービスレべルに対応させ、特定のポート番号をTCPプロトコルヘッダに格納し、通信サービスレべルを相手装置へ通知することができる。
【0036】
受信側の中継装置1−20は、受信したTCPコネクション確立要求をCNG信号に変換し、受信側ファクシミリ装置1−32に送信するとともに、要求されている通信サービスレべルと予め制御テーブル1−5に設定されている通信サービスとを比較し、低いパラメータ値を選択する。
【0037】
CNG信号を受信した受信側ファクシミリ装置1−32は、CED信号(応答識別信号)を受信側の中継装置1−20に送信する。CED信号を受信した受信側の中継装置1−20は、該CED信号をTCPコネクション確立応答に変換するとともに、前記通信サービスレべルの比較により選択した低いパラメータ値の通信サービスレべルを、当該応答データ内に格納し、送信側の中継装置1−10に送信する。
【0038】
送信側の中継装置1−10は、受信したTCPコネクション確立応答をCED信号に変換し、送信側ファクシミリ装置1−31に送信するとともに、受信側ファクシミリ装置1−32から通知された通信サービスレベルを制御テーブル1−5に格納する。
【0039】
このようにして、送信側ファクシミリ装置1−31と受信側ファクシミリ装置1−32との間でTCPプロトコルコネクションが確立され、以後のTCPプロトコルによるファクシミリデータ転送が可能となる。
【0040】
送信側の中継装置1−10内の制御テーブル1−5は、予め設定されている通信サービスレべルに従い、インターネットプロトコルネットワークの回線負荷に応じて、回線制御部1−2から出力するファクシミリデータの待ちキュー制御を行う。
【0041】
送信側の中継装置装置1−10は、監視部1−6において、常にインターネットプロトコルネットワークの回線負荷を監視し、回線負荷が予め設定されたしきい値を超えている場合で、しかも、送信しようとするデータがTCPプロトコルアプリケーション番号によりファクシミリデータと判別された場合、送信の順番が当該データの番を迎えても、予め制御テーブル1−5に設定された送信タイミング情報等に則り、即時転送の必要性の有無を決定し、その決定に従ってインターネットプロトコルネットワークへ転送する。
【0042】
制御テーブル1−5に設定する設定情報は、通信サービスレベルに応じて許容される転送遅延時間以内に転送するための待ち時間や到着時間等の送信タイミングに関する情報を設定することができる。更に、通信サービスレベルに応じた送信タイミングに関する情報をもとに、変動する前記しきい値を設定する構成とすることもできる。
【0043】
監視部1−6による回線負荷がしきい値を超え、かつ、即時転送の必要無しと判定された場合、ファクシミリデータはデータ蓄積部1−7に一時的に蓄積され、次の送信機会まで待ちキューに保持される。次の送信機会は制御部1−9により決定される。
【0044】
図4は本発明のファクシミリデータ伝送の発信手順のシーケンス図である。
(4−1) 送信側ファクシミリ装置(FAX装置a)は、送信側中継装置(ルータa)に呼設定のダイヤリングを行うと、送信側中継装置(ルータa)はUDPプロトコルにより、受信側中継装置(ルータb)に相手先の電話番号を送信し、受信側中継装置(ルータb)は該電話番号をもとに、相手先のファクシミリ装置(FAX装置b)を呼び出すとともに、送信側中継装置(ルータa)と受信側中継装置(ルータb)との間で、ITU−T H.323規格に準じたUDPプロトコルコネクションを確立する。
【0045】
(4−2) 送信側ファクシミリ装置(FAX装置a)は、送信側中継装置(ルータa)にCNG信号を送信し、送信側中継装置(ルータa)は、CNG信号をTCPコネクション確立要求に変換して受信側中継装置(ルータb)に送信し、受信側中継装置(ルータb)はTCPコネクション確立要求をCNG信号に変換して、受信側ファクシミリ装置(FAX装置b)に送信する。
【0046】
(4−3) 受信側ファクシミリ装置(FAX装置b)は、CNG信号の受信に応答してCED信号を受信側中継装置(ルータb)に送信し、受信側中継装置(ルータb)は、CED信号をTCPコネクション確立応答に変換して送信側中継装置(ルータa)に送信し、送信側中継装置(ルータa)はTCPコネクション確立応答をCED信号に変換して送信側ファクシミリ装置(FAX装置a)に送信する。
【0047】
(4−4) 受信側ファクシミリ装置(FAX装置b)はファクシミリ装置の各種所要機能の識別や選択を示すDIS信号又はGI信号等を、TCPプロトコルデータとして送信側ファクシミリ装置(FAX装置a)に送信する。
【0048】
(4−5) 送信側ファクシミリ装置(FAX装置a)は通信モードを指定するDTC信号又はGC信号と位相整合信号等をTCPプロトコルデータとして受信側ファクシミリ装置(FAX装置b)に送信する。
(4−6) 受信側ファクシミリ装置(FAX装置b)は受信準備完了信号CFRをTCPプロトコルにより送信側ファクシミリ装置(FAX装置a)に送信する。
【0049】
(4−7) 以上、T.30伝送制御手順(ITU−T)に規定される各種の手順信号を送受したのち、送信側ファクシミリ装置(FAX装置a)は、ファクシミリデータを送信側中継装置(ルータa)に送信する。
【0050】
(4−8) 送信側中継装置(ルータa)は、ファクシミリデータをTCPプロトコルによりシーケンス番号を付与して受信側中継装置(ルータb)に送信し、受信側中継装置(ルータb)はその受信確認シーケンス番号を含む応答信号を、TCPプロトコルにより送信側中継装置(ルータa)に返送する。
【0051】
(4−9) 送信側中継装置(ルータa)と受信側中継装置(ルータb)とは、図3に示すTCPヘッダに格納されたシーケンス番号及び確認応答番号の連続性及びチェックサムを監視することにより、紛失した又は正常に受信できなかったファクシミリデータを検出することができ、伝送エラーとなったシーケンス番号のファクシミリデータは送信側中継装置(ルータa)に通知され、送信側中継装置(ルータa)は該伝送エラーとなったシーケンス番号のファクシミリデータを受信側中継装置(ルータb)へ再送する。従って、伝送エラーに対するエラーリカバリが行われ、信頼性の高いデータ転送が行われる。
【0052】
(4−10) 受信側中継装置(ルータb)は、送信側中継装置(ルータa)から受信したファクシミリデータを、受信側ファクシミリ装置(FAX装置b)に送信する。
【0053】
図5及び図6は本発明の送信側中継装置におけるファクシミリデータ送信動作のフロー図である。
送信側中継装置は、送信側ファクシミリ装置から発信されたダイヤリング信号を受信する(5−1)と、受信したダイヤリング情報を、UDPプロトコルにより、受信側中継装置に送信する(5−2)。
【0054】
送信側中継装置は、送信側ファクシミリ装置から送信されるトーナル手順又はバイナリ手順のCNG信号が受信されるか否かを監視し(5−3)、CNG信号が受信された場合、通信サービスレベルを設定し、対向する受信側中継装置に特定TCPポート番号によるTCPコネクション確立要求を送信する(5−4)。前記フロー(5−3)において、CNG信号が受信されない場合、UDPプロトコルにより、以降、受信データを音声データとして送信する(5−5)。
【0055】
TCPコネクション確立要求に対する受信側中継装置からのTCPコネクション確立応答が受信されるかどうかを監視し(5−6)、該応答が受信されると、CED信号を送信側ファクシミリ装置に送信するとともに、受信したTCPコネクション確立応答データ内に格納されている通信サービスを制御テーブルに記憶させる(5−7)。
【0056】
また、対向する受信側中継装置1−20からTCPプロトコルデータにより受信したDIS/GI信号、CFR信号等を、トーナル手順又はバイナリ手順のDIS/GI信号、CFR信号等として送信側ファクシミリ装置に送信し、送信側及び受信側のファクシミリ装置間のモード設定を行い、ファクシミリデータの送受信が可能な状態にする(5−8)。
【0057】
そして、送信側中継装置は、送信側ファクシミリ装置から送信されるファクシミリデータを受信(5−9)しながら、図6に示すファクシミリデータの送信フローを実行する。
【0058】
図6に示すように、送信側中継装置1−10は、監視部1−6から通知される回線負荷と制御テーブルの回線負荷しきい値と比較する(6−1)。制御テーブルに設定されたしきい値より、監視部1−6から通知される回線負荷の値が大きい場合、送信側ファクシミリ装置から受信したファクシミリデータを、データ蓄積部へ蓄積する(6−2)。
【0059】
制御テーブルの回線負荷しきい値より、監視部から通知される回線負荷が小さい場合、送信側中継装置は、データ蓄積部の蓄積データ有無を確認する(6−3)。
【0060】
蓄積データが有る場合、データ蓄積部の蓄積データを対向する受信側中継装置へ送信し(6−4)、前述のフロー(6−1)へ戻る。蓄積データが無い場合、受信したファクシミリデータの有無を判定し(6−5)、受信したファクシミリデータが有る場合、受信したファクシミリデータを、対向する受信側中継装置へ送信する(6−6)。
【0061】
送信側中継装置は、ファクシミリデータを音声データと同様のコーディングにより対向する受信側中継装置へ送信し、送信側ファクシミリ装置から受信したファクシミリデータが無くなり、一連の手順を完了したことを示す信号EOP等を送信した後、ファクシミリデータの送信を終了する。
【0062】
図7は本発明の受信側中継装置におけるファクシミリデータ受信動作のフロー図である。受信側中継装置は、送信側中継装置からUDPプロトコルによるダイヤリング信号を受信し(7−1)、UDPコネクションを確立する(7−2)。
【0063】
その後、送信側中継装置からCNG信号受信による特定TCPポート番号のTCPコネクション確立要求が受信されるか否かを判定する(7−3)。TCPコネクション確立要求が受信されない場合、ファクシミリデータ送信要求でないと判断し、UDPプロトコルにより音声データを受信する(7−4)。
【0064】
受信側中継装置は、特定TCPポート番号のTCPコネクション確立要求が受信されると、CNG信号を受信側ファクシミリ装置に送信するとともに、送信側中継装置からTCPコネクション確立要求とともに送信された通信サービスレベルを、受信側中継装置1−20内の制御テーブル1−5に設定されている通信サービスレベルと比較し、その低い方の通信サービスレベルを選択する(7−5)。
【0065】
なお、送信側中継装置から通知する通信サービスレベルは、TCPポート番号に対応させることができる。また、通信サービスレベルに応じて制御テーブルに設定される回線負荷のしきい値が異なる値となる。
【0066】
受信側中継装置は、受信側ファクシミリ装置からCED信号が受信されるか否かを判定し(7−6)、CED信号が受信された後、前記フロー(7−5)において、TCPコネクション確立要求とともに送信された通信サービスレベルを選択した場合は、その通信サービスレベルをそのまま、送信側中継装置へのTCPコネクション確立応答ともに送信する(7−7)。
【0067】
また、前記フロー(7−5)において、受信側中継装置内の制御テーブルに設定されている通信サービスレベルを選択した場合は、その通信サービスレベルを、送信側中継装置へのTCPコネクション確立応答ともに送信する(7−8)。
【0068】
そして、受信側ファクシミリ装置からトーナル手順又はバイナリ手順により受信したDIS/GI信号、CFR信号等を、TCPプロトコルデータにより送信側中継装置へ送信し、送信側及び受信側のファクシミリ装置間のモード設定を行い(7−9)、ファクシミリデータの送受信が可能な状態にする。
【0069】
そして、受信側中継装置は、送信側ファクシミリ装置から送信側中継装置、インターネットプロトコルネットワークを介して送信されたファクシミリデータを受信し、該受信データを通常の電話回線を介して送信するファクシミリデータ信号により、受信側ファクシミリ装置に送信する(7−10)。
【0070】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、インターネットプロトコルネットワークを介してファクシミリデータを伝送する際に、ファクシミリデータの送信を示す手順信号を受信した場合にTCPコネクション確立要求を行い、TCPコネクションを用いてファクシミリデータを伝送することにより、UDPプロトコルによる音声データの伝送に比べ、フロー制御、順序制御、再送等による伝送エラーのリカバリ処理が可能となり、ファクシミリデータ伝送の信頼性を向上させることができる。
【0071】
また、インターネットプロトコルネットワークの回線負荷を監視し、低トラフィックの状態のときにファクシミリデータを伝送することにより、インターネットプロトコルネットワークの負荷が均一化され、過負荷によるインターネットプロトコルネットワーク全体の性能低下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインターネットプロトコルネットワークを介するファクシミリデータ伝送の説明図である。
【図2】本発明のインターネットプロトコルネットワークを介するファクシミリデータ伝送の中継装置の構成図である。
【図3】TCPプロトコルのへッダフオーマットを示す図である。
【図4】本発明のファクシミリデータ伝送の発信手順のシーケンス図である。
【図5】本発明の送信側中継装置におけるファクシミリデータ送信動作のフロー図である。
【図6】本発明の送信側中継装置におけるファクシミリデータ送信動作のフロー図である。
【図7】本発明の受信側中継装置におけるファクシミリデータ受信動作のフロー図である。
【図8】従来のインターネットプロトコルネットワークを介するファクシミリデータ伝送の中継装置の説明図である。
【符号の説明】
1−10,1−20 ルータ又はゲートウェイ等の中継装置
1−31,1−32,1−41,1−42 ファクシミリ装置
1−40 音声交換機
1−1,1−2 回線制御部
1−3 プロトコル変換部
1−4 アドレス変換テーブル
1−5 制御テーブル
1−6 監視部
1−7 データ蓄積部
1−8 出力部
1−9 制御部

Claims (4)

  1. インターネットプロトコルネットワークにより相互に接続されるとともにファクシミリ装置に接続される中継装置間において、
    送信側ファクシミリ装置から呼設定時に送信される受信側ファクシミリ装置の電話番号から対応するIPアドレスへアドレス変換を行う過程と、
    前記送信側ファクシミリ装置からファクシミリデータの送信を示す識別信号を受信した場合に、前記IPアドレス先への中継装置に対し、フロー制御及び再送機能を有するTCPコネクション確立要求を行う過程と、
    前記TCPコネクションにより、前記IPアドレス先への中継装置に対して、ファクシミリデータを伝送する過程とを含み、
    前記TCPコネクションにより、ファクシミリデータを伝送する過程において、インターネットプロトコルネットワークの回線負荷と、ファクシミリデータ伝送の通信サービスレベルに応じて予め設定されたしきい値とを比較し、該回線負荷が該しきい値以下のときに、ファクシミリデータを送信することを特徴とするインターネットプロトコルネットワークを介するファクシミリデータ伝送方法。
  2. 前記TCPコネクションにより、ファクシミリデータを伝送する過程において、前記回線負荷と前記通信サービスレベルに応じて予め設定された送信タイミング情報とに基づいて、ファクシミリデータの送信タイミングを制御する過程を含むことを特徴とする請求項に記載のインターネットプロトコルネットワークを介するファクシミリデータ伝送方法。
  3. インターネットプロトコルネットワークにより相互に接続されるとともにファクシミリ装置に接続される中継装置において、
    送信側ファクシミリ装置から呼設定時に送信される受信側ファクシミリ装置の電話番号から対応するIPアドレスへアドレス変換を行う手段と、
    前記送信側ファクシミリ装置からファクシミリデータの送信を示す識別信号を受信した場合に、前記IPアドレス先への中継装置に対し、フロー制御及び再送機能を有するTCPコネクション確立要求を送信する手段と、
    前記TCPコネクションにより、前記IPアドレス先への中継装置に対して、ファクシミリデータを伝送する手段とを備え
    前記TCPコネクションにより、ファクシミリデータを伝送する手段は、インターネットプロトコルネットワークの回線負荷とファクシミリデータ伝送の通信サービスレベルに応じて予め設定されたしきい値とを比較する手段と、該回線負荷が該しきい値以下のときに、ファクシミリデータを送信する手段と、ファクシミリデータを一時的に蓄積する蓄積手段とを有することを特徴とするインターネットプロトコルネットワークを介するファクシミリデータ伝送の中継装置。
  4. 前記TCPコネクションにより、ファクシミリデータを伝送する手段は、前記回線負荷と前記通信サービスレベルに応じて予め設定された送信タイミング情報とに基づいて、ファクシミリデータの送信タイミングを制御する手段を有することを特徴とする請求項に記載のインターネットプロトコルネットワークを介するファクシミリデータ伝送の中継装置。
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