JP2003008820A - Ipネットワークを利用したfax同報通信方法、fax同報装置および端末装置 - Google Patents

Ipネットワークを利用したfax同報通信方法、fax同報装置および端末装置

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JP2003008820A
JP2003008820A JP2001189468A JP2001189468A JP2003008820A JP 2003008820 A JP2003008820 A JP 2003008820A JP 2001189468 A JP2001189468 A JP 2001189468A JP 2001189468 A JP2001189468 A JP 2001189468A JP 2003008820 A JP2003008820 A JP 2003008820A
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Hidetoshi Fuse
英敏 布施
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ファクシミリ信号を音声信号とみなして
音声パケット化し、IPネットワークを介して多数の端末
装置に同報送信する場合に、同報送信の効率を高めると
共に、その信頼性も確保すること。 【解決手段】 FAX同報通信を集中管理するFAX同報装置
101を設け、発信元の端末装置105aは、まず、
1:1の通信によりFAX同報装置101に送信データを
送る。FAX同報装置101は、送信データを蓄積した
後、1:1の通信のときに用いる呼の設定/解放手順
(シグナリングプロセス)に拘束されることなく、別の
手順で、多数の端末装置にマルチキャストパケットにて
一斉に送信する。マルチキャストパケットを受信した端
末装置105b〜105nは、収容するTEL/FAX106
b〜106nが通話中でない場合に、受信データを転送
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、IPネットワークを
利用したFAX同報通信方法、FAX同報装置および端末装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】ファクシミリ通信をインターネットのよ
うなIPネットワークを介して行う技術としては、大別し
て、電子メールを利用する、いわゆるインターネットFA
X技術と、ファクシミリ送信信号を音声信号とみなし、
音声パケットに加工して、VoIP(VOICE OVER INTERNET
PROTOCOL)により、IPネットワークを介して通信する技
術がある。
【0003】後者の技術は、本来、インターネット電話
や、CATVを用いたTV会議システムなどを実現する技術
(音声信号を伝送する技術)として発展してきた技術で
あるが、近年、この技術を、ファクシミリ通信にも利用
できるようになってきた。例えば、64kbit/sのPCM等を
使用して、ファクシミリ送信信号を見なし音声として波
形伝送する技術も実用化されている。
【0004】IPネットワークにFAXデータを収容する技
術としては、ITU-T勧告のT.37及びT.38等が標準化され
ている。また、IPネットワーク上で電話/FAXサービスを
提供するためのシグナリングプロトコルとしては、H.32
3、SIP等が各標準化団体にて標準化が進められている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】電話音声のような音声
信号を伝達する場合、送信端末と受信端末とが1:1の
関係にある場合が多い。これは、音声信号のやり取り
は、基本的に一人対一人の関係でなされることに起因す
る。
【0006】同様に、TV会議の場合でも、会議に参加で
きる人数は限定されているため、仮に、一つの送信端末
から複数の端末に対してマルチキャスト送信(同報送
信)する場合があったとしても、同時に送信すべき数は
限定されている。
【0007】つまり、基本的には1:1、またはこれに
近い関係でもって、通信(音声通信)が行われる。この
ような通信は、前述したような標準化されたシグナリン
グプロトコルに従って、呼の設定/解放手順を逐一実行
する、厳密な手順により実行される。
【0008】このような標準化された呼の設定/解放手
順(シグナリングプロセス)が確立されていることは、
異なるメーカーのネットワーク機器を用いて自由にネッ
トワークを構成することを許容することになり(つま
り、マルチベンダでネットワークを構成できることにな
り)、また、通信の信頼性が増し、有益な面が多い。
【0009】一方、ファクシミリ通信の場合は書類情報
であるため、従来から、多数の送信先に、同時に同じ情
報を送信できる同報通信機能をもつことが一般的であ
り、このような機能は、IPネットワークを介したファク
シミリ通信にも同様に求められる。
【0010】従来の一般的なファクシミリの利用形態と
しては、単に文書を相手先に送るだけの1対1通信が主
流であったが、最近では、ファクシミリの普及や通信量
の増加に伴い、ファクシミリ装置の有効かつ効率的な活
用を目指して、利用者で独自にファクシミリネットワー
クを構築する運用がなされている。例えば、送信相手先
を複数のグループに区分けし、一つのボタン操作だけ
で、そのグループに属する多数の通信相手先に、同時に
同じ内容のデータを送信することが、日常的に行われ
る。
【0011】しかしながら、このような1:多の通信
は、VoIP(VOICE OVER INTERNET PROTOCOL)を利用した
音声パケットを利用した通信には不向きである。すなわ
ち、FAX同報通信時に、多数の宛先端末装置とFAX同報装
置間で、標準のシグナリングプロトコルに従って呼の設
定/解放を行うと、接続時間が非常に長くなり、非効率
的となる。
【0012】つまり、標準のシグナリングプロトコルに
従って呼の設定/解放を行う技術は、1:1もしくはこ
れに近い関係の音声通信にはきわめて有効あるが、多数
の相手先に同時送信するファクシミリ同報通信の場合に
は、通信効率の点で、不利に働くということである。
【0013】また、FAX同報通信時に、全宛先端末に対
して確実にFAX送信を完了するためには、FAX未着信端末
が存在する場合に再送制御の必要性が考えられる。この
場合、全宛先端末に対して再送を実行すると、最初のFA
X同報で受信を完了していた端末は重複してFAXを受信し
てしまう。
【0014】かといって、未着信端末に対して順次1対
1のFAX通信を行うと、FAX通信完了までに時間がかかる
ことになる。
【0015】このように、ファクシミリ送信信号を音声
信号とみなして、IPネットワークを介して送信する場合
において、ファクシミリの自在な同報通信機能を確保
し、また、その同報通信の信頼性を確保することは困難
である。
【0016】本発明は、このような検討結果に基づいて
なされたものであり、その目的は、ファクシミリ送信信
号を音声信号とみなして、IPネットワークを介して送信
する場合において、既存の通信の利便性を損なうことな
く、簡素化された技術を用いて、ファクシミリの効率的
な同報通信を可能とすると共に、その場合の信頼性を確
保し、IPネットワークを介した、有用なファクシミリ同
報通信を実現することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明では、ファクシミ
リの同報通信を集中的に管理するFAX同報装置を設け、
送信側の端末装置は、まず、このFAX同報装置に1:1
の送信(ユニキャストパケットによる送信)を行い、FA
X同報装置内に送信データを蓄積する。そして、FAX同報
装置(FAX同報通信サーバ)が、標準の呼接続/解放手
順(標準のシグナリングプロセス)によらずに、より簡
素化されたプロトコル(例えば、ITUのX.6勧告に示され
るマルチキャストプロトコル(マルチキャストサービス
のための専用プロトコル))に従って、通信先の複数の
端末装置に、一斉に同報通信を行う。
【0018】マルチキャストパケットを受信した端末装
置は、パケットのヘッダに付されているアドレスに基づ
いて、マルチキャストパケットであることを検出する
と、シグナリング制御によらず、より単純な制御手順に
より、収容するファクシミリ等に受信データを転送す
る。
【0019】上述の、「より単純な制御手順」は、例え
ば、ファクシミリ装置がビジー状態(通話中)であるか
否かを判定し、ビジー状態でなければ、一律にデータを
転送し、ビジー状態(通話中)であれば、受信データを
破棄してしまったり、あるいは、一時的に受信データを
蓄積しておき、例えば、ファクシミリ装置のビジー状態
ではなくなったことを確認できたときに、蓄積された受
信データをファクシミリ装置に転送する、というような
簡素化された手順である。
【0020】さらに、IPネットワークを介したファック
ス同報通信の信頼性を確保するために、受信側の端末装
置からFAX同報装置に、正常な着信完了の有無を通知し
たり、着信不完了の場合にはその原因を併せて通知した
り、あるいは、直接に再送要求を返信することが望まし
い。
【0021】受信側の端末装置から、上述の通知(種々
の情報)を受け取ったFAX同報装置は、正常着信しなか
った端末装置に個別に送信データを再送してもよく、ま
た、前回と同一アドレスにて再度、一斉に同報送信し、
受信端末側にて、不要な再送データを廃棄するようにし
てもよい。また、着信不完了の原因に応じて、再送を行
うまでの時間や、再送を行う回数をダイナミックに変更
することにより、再送による正常着信の確率を高めるこ
とができる。
【0022】一方、1:1の通信については、例えば、
呼制御サーバを用いて、標準の呼接続/解放の手順にし
たがって通信を実行することにより、従来と同様に、標
準のシグナリングプロセスによる、確実な通信を行うこ
とができる。
【0023】このように、FAX同報通信の場合には、FAX
同報装置を経由して、本来の呼接続/解放手順によらな
い、より簡素化された手順による一斉送信を実行するこ
とで、効率的で自由度の高い、IPネットワークを介した
同報送信を可能とし、さらに、受信側端末装置とFAX同
報装置との間で、正常着信の確認や再送動作を、効果的
に、かつ簡素化された手順により行うことにより、IPネ
ットワークを介したファクシミリ同報通信の信頼性も確
保することができる。
【0024】また、ITU-T勧告のT.37およびT.38の手順
でFAXの伝送を行うとすると、FAXを収容する端末装置
に、変調されたFAX信号をデコードする機能が必要にな
るが、本発明の構成では、変調器/復号器を含むFAX同
報装置や呼制御サーバーを端末装置とは別に設けている
ので、端末装置自体の負担が軽減されるというメリット
もある。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明の一つの態様では、FAXを
見なし音声として波形伝送すると共に、FAXが接続されI
Pネットワークに接続してFAX通信可能な端末装置と、同
報通信するべきFAXデータを蓄積し複数の送信先端末装
置に対し前記蓄積されたFAXデータをマルチキャストパ
ケットで一斉同報に送信するFAX同報装置とを含み、前
記FAX同報装置から前記IPネットワークを介して複数の
端末装置に対して一斉にFAX送信を行う同報FAX通信と、
前記IPネットワークを介した前記端末装置間の1対1の
FAX通信の双方を実現する場合において、前記端末装置
はマルチキャストパケットとユニキャストパケットを識
別するIPパケット分解部と、1対1のFAX通信を行う時
に呼の設定/解放手順を実行するシグナリング制御部を
備え、1対1のファクシミリ通信時は前記シグナリング
制御部による呼の設定/解放手順に従って通信を行い、
前記IPパケット分解部にてマルチキャストパケットを受
信した場合は、同報FAX通信であると判定して前記シグ
ナリング制御部による呼設定手順に従わず、FAXが未通
信中であれば受信マルチキャストパケットのデータをFA
Xに対して送出し、FAXが通信中であれば、受信マルチキ
ャストパケットを廃棄する。
【0026】また、他の態様では、前記端末装置は同報
FAX通信終了時にFAX着信判定を行い、その判定結果をFA
X同報装置へ通知する。また、前記FAX同報装置は前記端
末装置からFAX着信判定通知を受信時、FAX未着信端末が
存在する場合は、そのFAX未着信端末をグループメンバ
ーとするマルチキャストアドレスで同報FAX通信の再送
を実行する。
【0027】また、他の態様では、前記FAX同報装置は
前記端末装置からFAX未着信通知を受信時、FAXの不完了
要因によって、再送までの間隔及び再送回数を動的に制
御する。
【0028】また、他の態様では、前記FAX同報装置は
前記端末装置からFAX着信判定通知を受信時、FAX未着信
端末が存在する場合は、前回同報送信時と同一のマルチ
キャストアドレスで同報FAX通信の再送を実行し、前記
端末装置は当該再送FAX通信を前回正常終了していれ
ば、受信マルチキャストパケットを廃棄し、当該再送FA
X通信を前回正常終了していなければ、受信マルチキャ
ストパケットのデータをFAXに対して送出する。また、
前記FAX同報装置は前記端末装置からFAX未着信通知を受
信時、FAXの不完了要因によって、再送までの間隔及び
再送回数を動的に制御する。
【0029】また、他の態様においては、前記端末装置
は受信したマルチキャストパケットを一時蓄積するパケ
ット蓄積部を備え、マルチキャストパケット受信時にFA
Xが通信中であった場合は、受信マルチキャストパケッ
トを廃棄せずに前記パケット蓄積部に蓄積し、FAXの通
信が終了後に、前記パケット蓄積部に蓄積したマルチキ
ャストパケットのデータをFAXに対して送出開始する。
【0030】また、他の態様では、前記端末装置は一時
蓄積した受信マルチキャストパケットをFAXに対して送
出完了後、FAX着信判定を行い、正常終了していなけれ
ば前記FAX同報装置に対してFAXの再送要求を行う。
【0031】また、他の態様では、前記端末装置は同報
FAX通信終了時にFAX着信判定を行い、正常終了していな
ければ、「未着信FAX有り」の旨のメッセージと当該同
報FAX通信を特定する識別番号を端末装置に表示し、端
末装置使用者の操作によりFAX同報装置に対してFAXの再
送要求を行う。
【0032】本発明によれば、1対1通信の電話、FAX
通信では標準のシグナリングプロトコルに従い呼の設定
/解放を行うことにより、異なるメーカーの呼制御サー
バーと端末装置間での呼接続を可能とし、一方、FAX同
報時は、標準のシグナリングプロトコルに従わず簡易な
手順で通信を行う事により、FAX同報通信の完了に要す
る時間を短縮する事が可能になる。また、未着信端末に
対してのみ再送制御を行う事により、短時間で確実に全
宛先端末に対してFAX同報通信を完了させることが可能
となる。以下、本発明の実施の形態について図面を参照
して説明する。
【0033】まず、図1〜図3および図6〜図8を用い
て、本実施の形態における、特徴的な構成と動作の概要
を説明する。
【0034】図1〜図3において、端末装置105a〜
105nは、パーソナルコンピュータ端末などの端末装
置(IP端末装置)である。呼制御サーバー103は、
1:1の通信において、音声パケットを標準の呼設定/
解放プロトコルに従って通信するために設けられてお
り、FAX同報装置101は、FAX同報通信を集中的に管理
するために設けられている。
【0035】図2に示すように、1:1の通信を行う場
合には、例えば、端末装置105aが送信側であるとす
ると、まず、呼制御サーバー103との間で1:1の通
信を行い、続いて、呼制御サーバー103と受信側端末
装置105bとの間で通信を行う。これにより、通常の
1:1の通信は、従来と同様に、標準のシグナリングプ
ロトコルを用いて行うことができる。
【0036】一方、FAX同報通信の場合には、図3に示
すように、送信側の端末装置105aは、まず、FAX同
報装置101と1:1の通信を行い、送信データをFAX
同報装置101内のメモリに蓄積し、次に、標準の呼設
定/解放プロトコルによらない、別のプロトコルによ
り、FAX同報装置から端末装置105a〜105nへの
一斉送信(1:多の送信)を行う。
【0037】受信側の端末装置105a〜105nは、
例えば、収容するTEL/FAX106b〜106nが通信中
でなければ、一律に受信データを転送する。また、正常
着信完了の有無や不正常着信の原因などをFAX同報装置
101に返信し、FAX同報装置101は、所定の方法に
てデータの再送動作を行う。
【0038】以上のような通信動作の手順の概要をまと
めると、図6のようになる。
【0039】すなわち、ファクシミリが収容する端末装
置間の通信では、電話の音声信号をIPパケットに加工
し、VoIP(VOICE OVER INTERNET PROTOCOL)によりIPネ
ットワークを介して通信する。同様に、ファクシミリ信
号を音声信号とみなして、音声パケットに加工し、IPネ
ットワークを介して通信するようになす(ステップ30
0)。
【0040】そして、1対1の通信(ユニキャストパケ
ットによる通信)の場合には、呼制御サーバーによる制
御の下で通信を行う。ファクシミリの1:多の通信(マ
ルチキャストパケットによるFAX同報通信)の場合に
は、FAX同報装置から、マルチキャストプロトコル等に
従い、一斉に、複数の端末装置に送信する(ステップ3
01)。
【0041】次に、ユニキャストパケットおよびマルチ
キャストパケットを受信した端末装置は、マルチキャス
トパケットに関して、収容しているファクシミリ装置に
対する、簡易なデータ転送を実行する(ステップ30
2)。
【0042】次に、FAX同報通信を受信した端末装置か
らFAX同報装置に、着信完了/不完了通知(不完了の原
因情報,再送要求などを含んでもよい)を返信する(ス
テップ303)。
【0043】そして、着信不完了の端末装置があった場
合に、FAX同報装置は、所定の再送処理を行う(ステッ
プ304)。
【0044】以上が通信動作の概要である。次に、FAX
同報装置101からのマルチキャストパケット(およ
び、1:1通信の場合のユニキャストパケット)を受信
する端末装置における動作の概要をまとめると、図7の
ようになる。
【0045】すなわち、受信側の端末装置は、呼制御サ
ーバーによる制御の下で送られてくるユニキャストパケ
ット、ならびに、FAX同報装置から、マルチキャストプ
ロトコル等に従って同報送信されてくるマルチキャスト
パケットを受信すると(ステップ400)、受信したパ
ケットをユニキャストパケットと、マルチキャストパケ
ットに分別する(ステップ401)。
【0046】そして、ユニキャストパケットについて
は、標準のシグナリングプロトコルに従って電話(ある
いはファクシミリ)にデータ転送を行う(ステップ40
2)。
【0047】次に、マルチキャストパケットについて
は、標準のシグナリングプロトコルに従うことなく、よ
り簡易な手順により、ファクシミリにデータを転送す
る。例えば、ファクシミリが未通信状態なら自動的にデ
ータを転送し、電話(ファクシミリ)が通信中(ビジー
状態)ならば、データを破棄してしまったり、あるい
は、一時的にそのデータを蓄積しておき、その後、電話
(ファクシミリ)のビジー状態が解消したときに、蓄積
していたデータを転送する、というような簡易なデータ
転送制御を行う(ステップ403)。
【0048】次に、マルチキャストパケットによる通信
(すなわち、FAX同報通信)が完了したときに、着信判
定を行って、正常着信か否か(すなわち、FAX通信が正
常完了したか不完了であるか)の情報をFAX同報装置に
返信する。このとき、不完了の原因を示す情報を付加し
てもよい。また、不完了の場合には、着信判定結果の代
わりに、FAXデータの再送要求をFAX同報装置に返信する
ようにしてもよい(ステップ404)。
【0049】次に、FAX同報装置が、前回同報送信時と
同一のマルチキャストアドレスで同報FAX送信をすると
きは、前回正常着信しているならば、受信した再送デー
タは不要であるので、その再送データを破棄する(ステ
ップ405)。
【0050】以上が、受信側端末の動作の概要である。
次に、FAX同報装置101が再送処理を行う場合の動作
手順をまとめると、図8のようになる。
【0051】すなわち、FAX同報装置は、受信側の端末
装置から返信されてきた着信完了通知(これに伴う付加
情報や再送要求など)をチェックし、正常に着信完了し
ていない端末装置が存在するか(あるいは再送要求をし
ている端末装置が存在するか)を判定する(ステップ5
00)。
【0052】そして、正常に着信完了していない端末装
置が存在する場合には、所定の再送動作を行う。このと
き、正常に着信完了していない端末装置のみに送信を行
う場合、あるいは、前回同報送信時と同一のマルチキャ
ストアドレスで、再度、全端末装置に同報送信をする場
合がある(後者の場合、受信側の端末装置にて、不要な
受信パケットを自主的に廃棄する処理が行われる)。ま
た、着信不完了の原因に応じて、再送までの間隔/再送
回数を動的に変化させることができる(ステップ50
1)。
【0053】以上がFAX同報装置の再送処理の手順の概
要である。以下、本発明の構成と動作を、より具体的に
説明する。
【0054】図1はIPネットワークを利用した、音声パ
ケットによる通信を行うシステムの全体構成を示す図で
ある。
【0055】図1〜図3では、上述の説明にて、送信側
と受信側を区別するために、同一の装置に、便宜上、a
〜nまでの添字を添付した参照符号を付しているが、以
下の説明では、a〜nまでの添字を除去した参照符号を
用いることとする。
【0056】図1において、参照符号101は同報通信
するべきFAXデータを蓄積し複数の送信先端末装置に対
し蓄積されたFAXデータをマルチキャストパケットで一
斉同報に送信するFAX同報装置であり、106は電話ま
たはFAX、105はFAXまたは電話が接続されIPネットワ
ークに接続してFAX及び電話の通信が可能な端末装置、
104は公衆網や専用線網等のIPネットワーク、103
はTEL/FAX106間で1対1の通信を行う際に呼の設定/
解放の手順を実行する呼制御サーバー、102はLAN(L
ocal Area Network)を介してFAX同報装置101、端末
装置105、呼制御サーバー103に接続されるととも
に、ネットワーク104を介して相互に接続され、LAN
に接続された発信元から発せられたパケットをIPアドレ
スに基づいて送信先に振り分けるルータである。
【0057】FAX同報装置101はLANを介してルータ1
02に接続され、FAX信号である音声パケットをルータ
102、IPネットワーク104を介して端末装置105
に送信し、端末装置105からのFAX着信判定通知を受
信する。
【0058】端末装置105はルータ102にLANを介
して接続され、IPネットワーク104、ルータ102を
介して受信した音声パケットのゆらぎ吸収処理を実行し
アナログ信号に変換して、接続されたTEL/FAX106へ
出力する。また、TEL/FAX106から受信したアナログ
信号をデジタル変換してパケット化し、ルータ102を
介してIPネットワーク104へ送出する。
【0059】呼制御サーバー103は、電話番号とIPア
ドレスの対応を管理し、TEL/FAX106間の1対1通信
時に発側端末装置105及び着側端末装置105間のコ
ネクション制御を行う事により呼の設定/解放を行う装
置である。
【0060】呼制御サーバー103が呼の設定/解放を
実行するプロトコルとしてはITU-T H.323、SIP(Sessio
n Initiate Protocol)、MGCP(Media Gateway Control
Protocol)等様々なケースが考えられる。
【0061】図5は、本発明の端末装置105の一例の
構成を示すブロック図である。図5において、参照符号
201はLANに接続され、LANから受信したIPパケットを
IPパケット分解部202へ送出し、またIPパケット組立
部209から受信したIPパケットをLANへ送出するネッ
トワークインタフェース部である。
【0062】また、202はネットワークインタフェー
ス部201から受信したIPパケットを分解して、そのペ
イロードをIPアドレスに従って、マルチキャストパケッ
ト受信部またはユニキャストパケット受信部へ送出する
IPパケット分解部である。
【0063】また、203はIPパケット分解部202か
ら受信したマルチキャストパケットのペイロードをシグ
ナリング制御部210の指示に従い、ゆらぎ吸収部20
4へ送出するマルチキャストパケット受信部である。2
08はIPパケット分解部202から受信したユニキャス
トパケットのペイロードをシグナリング制御部210の
指示に従い、ゆらぎ吸収部204へ送出するユニキャス
トパケット受信部である。
【0064】204はマルチキャストパケット受信部2
03またはユニキャストパケット受信部208から受信
したペイロードを一時蓄積し遅延を付加した後、D/A変
換部205へ出力する事によりIPパケットがネットワー
ク上で受けた遅延ゆらぎを吸収するゆらぎ吸収部であ
る。205はディジタル音声信号であるペイロードのデ
ータをアナログ音声信号へ変換してTEL/FAXインタフェ
ース部206へ送出するD/A変換部である。
【0065】206は電話またはFAXを接続するTEL/FAX
インタフェース部である。207はTEL/FAXインタフェ
ース部206から受信したアナログ音声信号をディジタ
ル音声信号へ変換してIPパケット組立部へ送出するA/D
変換部である。
【0066】209はA/D変換部207、シグナリング
制御部210及び着信判定部211から受信したデータ
にIPヘッダを付加しIPパケットを組み立てるIPパケット
組立部である。
【0067】210はTEL/FAX106間の1対1通信時
に呼制御サーバー103との間で発/着呼のシーケンス
を実行し、またTEL/FAX106の通信状態をマルチキャ
ストパケット受信部203及びユニキャストパケット受
信部208へ通知するシグナリング制御部である。な
お、シグナリング制御部210は、簡易制御部212を
内蔵しており、マルチキャストパケットのTEL/FAXへの
転送は、この簡易制御部212により制御される。
【0068】211はTEL/FAXインタフェース部206
及びマルチキャストパケット受信部203を監視して、
同報FAX受信の完了/不完了を判定する着信判定部であ
る。214はTEL/FAX106が通信中に新たなFAX同報通
信のパケットを受信した場合に、そのマルチキャストパ
ケットを廃棄せず蓄積しておくパケット蓄積部である。
【0069】次に、FAX同報装置の構成について説明す
る。図4は本発明のFAX同報装置101の一例の構成を
示すブロック図である。
【0070】図4において、参照符号301はLANに接
続され、LANから受信したIPパケットをIPパケット分解
部302へ送出し、マルチキャストパケット送信部30
7から受信したIPパケットをLANへ送出するネットワー
クインタフェース部である。
【0071】303はIPパケット分解部302を介して
端末装置105から受信したFAX着信判定通知に従い、F
AX蓄積部304及びアドレス管理部305を制御する再
送制御部である。
【0072】304は同報通信するべきFAXデータを蓄
積しておき、FAXデータをA/D変換部306へ送出するFA
X蓄積部である。306はFAX蓄積部304から受信した
アナログ音声信号であるFAXデータをディジタル音声信
号へ変換するA/D変換部である。307はA/D変換部30
6から受信したディジタル音声信号にIPヘッダを付加し
マルチキャストIPパケットを組み立て、ネットワークイ
ンタフェース部301へ送出するマルチキャストパケッ
ト送信部である。
【0073】305は複数の宛先をグループ化し、その
グループに対応するマルチキャストアドレスを保持して
マルチキャストパケット送信部へ通知するアドレス管理
部である。308はFAX同報通信の発信端末装置との間
で1対1の通信を行い、FAX蓄積部304へFAXデータを
受信する端末装置部であり、端末装置105と同様の機
能を有する。
【0074】本発明のシステム内のTEL/FAX106間で
1対1の通信をする場合は、発側端末装置105では、
TEL/FAX106から受信した宛先ダイヤル情報をシグナ
リング制御部210のプロトコルに従い、発呼要求のメ
ッセージを組み立てる。
【0075】発呼要求メッセージはIPパケット組立部に
て、呼制御サーバー103の宛先アドレスを持つIPヘッ
ダを付加され、LANへ送出される。
【0076】発呼要求メッセージのパケットを受信した
呼制御サーバー103は、ダイヤル情報からの宛先IPア
ドレスの解決や着側端末装置105への着信要求メッセ
ージの送出等、当該システムで採用している標準のシグ
ナリングプロトコルに従い、コネクションの接続処理を
行う。
【0077】着側端末装置105ではネットワークイン
タフェース部201及びIPパケット分解部202を介し
て受信した呼制御用のパケットをユニキャストパケット
受信部208からシグナリング制御部210へ引き渡
し、呼の状態管理を行う。
【0078】発側端末装置105のシグナリング制御部
210、着側端末装置の105のシグナリング制御部2
10及び呼制御サーバー103で呼の設定/解放、状態
管理を行い、これにより、発側TEL/FAX106〜着側TEL
/FAX106のEnd-to-Endの呼が確立される。
【0079】FAX同報送信時は、まずFAX同報を送信する
TEL/FAX106とFAX同報装置101内のFAX蓄積部30
4の間で1対1のFAX通信を行う。
【0080】この際、FAX受信側の端末装置としての機
能は端末装置部308が実現する。また、FAX蓄積部3
04は受信FAXとして動作してFAXデータを蓄積する。ま
た、FAX通信に先だって、DTMF信号等によって複数の宛
先端末装置105を指定するグループ番号を送信FAX1
06からFAX蓄積部304に対して通知する。
【0081】送信FAX106との通信を完了し、FAXデー
タ及び宛先グループ番号を蓄積したFAX蓄積部304は
複数の宛先端末装置105に対する一斉同報送信を開始
する。FAX蓄積部304に蓄積されたFAXデータはA/D変
換部306へ送出されディジタル音声信号に変換され
る。また、グループ番号はFAX蓄積部304からアドレ
ス管理部305へ通知される。
【0082】アドレス管理部305では宛先グループ番
号に対応するマルチキャストアドレスをサーチし、その
結果をマルチキャストパケット送信部307へ通知す
る。マルチキャストパケット送信部307では、A/D変
換部306から受信したディジタル音声信号をある長さ
毎に区切りIPヘッダを付加してIPパケットを組み立て
る。このIPヘッダの宛先IPアドレスにはアドレス管理部
305から通知されたマルチキャストアドレスを設定す
る。
【0083】このマルチキャストパケットは、ネットワ
ークインタフェース部301を介して、ルータ102及
びIPネットワーク104を経て、宛先端末装置105へ
転送される。また、FAXデータ送信開始時には、FAX同報
するFAXデータを識別する番号を示すマルチキャストパ
ケットを、FAXデータ送信完了時には、通信完了を示す
マルチキャストパケットを各宛先端末装置105に送信
する。
【0084】ネットワークインタフェース部201を介
してIPパケットを受信した端末装置105は、IPパケッ
ト分解部202にて宛先IPアドレスによりマルチキャス
トパケットとユニキャストパケットに分別する。
【0085】ユニキャストパケットはユニキャストパケ
ット受信部208へ送出される。ユニキャストパケット
受信部208ではIPヘッダのポート番号によって、音声
パケットと呼制御用パケットの識別を行う。
【0086】呼制御用パケットはシグナリング制御部2
10へ転送される。受信ユニキャスト音声パケットが、
シグナリング制御部210で管理する呼状態により通話
中の音声パケットであれば、音声パケットのペイロード
をゆらぎ吸収部204へ送出する。受信音声パケットが
通話中の音声パケットでなければ廃棄する。
【0087】また、IPパケット分解部202がマルチキ
ャストパケットを受信した場合は、マルチキャストパケ
ット受信部203へ送出され、シグナリング制御部21
0が管理する呼状態が通話中で無ければ、受信マルチキ
ャストパケットのペイロードをゆらぎ吸収部204へ送
出する。
【0088】通話中にマルチキャストパケットを受信し
た場合は、受信マルチキャストパケットを廃棄する。ま
た、マルチキャストパケット受信中に1対1の通話の着
呼要求を受信した場合は、TEL/FAX106がビジーであ
る旨の応答を呼制御サーバー103へ返す。このよう
に、本実施の形態によれば、1対1の電話、FAX通信の
場合は標準のシグナリングプロトコルに従い、FAX同報
時は簡易な手順で通信を行うことにより、FAX同報通信
の完了に要する時間を短縮できるという効果を得ること
ができる。
【0089】また、端末装置105は、マルチキャスト
パケット受信開始時にTEL/FAX106が通話中であった
り、通信完了を示すマルチキャストパケット受信前にTE
L/FAX106から終話信号を受信する等の要因によるFAX
同報の完了/不完了を監視して、FAX同報の通信完了パケ
ット受信後にFAX着信判定通知とFAX同報開始時に通知さ
れた同報FAXを識別する番号をFAX同報装置101へ送信
する構成とすることも可能であり、この場合には、FAX
同報装置101にて各端末装置105毎のFAX通信の完
了/不完了を速やかに知ることが可能となる。
【0090】また、上記構成にてFAX同報装置101
は、ネットワークインタフェース部301及びIPパケッ
ト分解部302を介して受信したFAX着信判定通知を再
送制御部303にて蓄積し、FAX通信不完了端末装置1
05が存在する場合は、その端末装置105のIPアドレ
スをアドレス管理部305へ通知すると共に、FAX蓄積
部304に対してFAX再送指示を行う。
【0091】アドレス管理部305では、再送制御部3
03から通知されたIPアドレスをグループメンバーとす
るマルチキャストアドレスをマルチキャストパケット送
信部307へ通知する。FAX蓄積部304から再送され
たFAXデータはA/D変換部306にてディジタル音声信号
へ変換され、マルチキャストパケット送信部307に
て、前記マルチキャストアドレスを設定したIPヘッダを
付加して、IPパケットに組み立てられる。以上説明した
構成により、FAX未着信端末装置105のみを対象とし
た効率の良いFAX再送制御を行えるという作用を有す
る。
【0092】また、上記構成にて端末装置105からFA
X同報装置101へ送信するFAX着信判定通知に、FAX通
信不完了時はその不完了要因を乗せ、FAX同報装置10
1では各端末装置から受信した不完了要因により、再送
制御部303が再送までの待ち時間及び再送回数を制御
する構成とすることもできる。
【0093】本構成とする事により、ネットワーク上で
のパケット損失等に起因する通信異常による未着信の場
合は、直後に再送を行い、また、TEL/FAX106が通信
中であったことによる未着信の場合は、直後に再送をし
ても再度通信中である可能性が高いため、比較的長い時
間間隔を空けてから再送をするといったように、再送ま
での時間間隔及び再送回数を変えることにより、より効
率的にFAX同報を完了する事が可能となる。
【0094】また、FAX同報装置101は、ネットワー
クインタフェース部301及びIPパケット分解部302
を介して受信したFAX着信判定通知を再送制御部303
にて蓄積し、FAX通信不完了端末装置105が存在する
場合は、FAX蓄積部304に対してFAX再送指示を行う。
【0095】アドレス管理部305では、前回送信した
マルチキャストアドレスをマルチキャストパケット送信
部307へ通知する。FAX蓄積部304から再送されたF
AXデータはA/D変換部306にてディジタル音声信号へ
変換され、マルチキャストパケット送信部307にて、
前記マルチキャストアドレスを設定したIPヘッダを付加
して、IPパケットに組み立てられる構成とすることも可
能である。
【0096】この場合、再送のFAX同報通信開始時にFAX
同報装置101から宛先端末装置105に対して送られ
る、FAXデータを識別する番号は前回と同じである。再
送FAX同報のマルチキャストパケットを受信した端末装
置105は、通信開始時に受信するFAXデータを識別す
る番号の通信を前回着信完了していれば、その後に続く
マルチキャストパケットを廃棄する。
【0097】通信開始時に受信するFAXデータを識別す
る番号の通信を前回着信不完了であれば、その後に続く
マルチキャストパケットのペイロードをゆらぎ吸収部2
04へ送出する。
【0098】以上説明した構成により、アドレス管理部
305で行うマルチキャストアドレスの割り当て処理を
簡易化でき、かつ宛先TEL/FAX106への重複着信する
ことなくFAX同報を完了することが可能となる。
【0099】また、上記構成にて端末装置105からFA
X同報装置101へ送信するFAX着信判定通知に、FAX通
信不完了時はその不完了要因を乗せ、FAX同報装置10
1では各端末装置から受信した不完了要因により、再送
制御部303が再送までの待ち時間及び再送回数を制御
する構成とすることもできる。
【0100】本構成とする事により、ネットワーク上で
のパケット損失等に起因する通信異常による未着信の場
合は、直後に再送を行い、また、TEL/FAX106が通信
中であったことによる未着信の場合は、直後に再送をし
ても再度通信中である可能性が高いため、比較的長い時
間間隔を空けてから再送をするといったように、再送ま
での時間間隔及び再送回数を変える事により、より効率
的にFAX同報を完了することが可能となる。
【0101】また、端末装置105はマルチキャストパ
ケット受信部203に接続されたパケット蓄積部214
を持つ構成とすることもできる。この構成では、FAX同
報のマルチキャストパケット受信時にTEL/FAX106が
通信中であった場合は、受信マルチキャストパケットを
廃棄せずにパケット蓄積部214へ蓄積し、TEL/FAX1
06の通信終了後にパケット蓄積部214に蓄積したマ
ルチキャストパケットのデータをマルチキャストパケッ
ト受信部203が読み出して、ゆらぎ吸収部204へ送
出する。
【0102】この構成により、TEL/FAX106が通信中
であった事により未着信となったTEL/FAX106に対し
て、再送を行わずにFAX同報を完了させることができ
る。
【0103】また、上記構成にて、端末装置105がパ
ケット蓄積部214に一時蓄積した受信マルチキャスト
パケットをTEL/FAX106に対して送出完了後、FAX着信
判定を行い、正常終了していなければFAX同報装置10
1に対してFAX未着信応答を返し、FAX同報装置101が
FAX同報の再送を行う構成とすることも可能である。
【0104】これにより、IPネットワーク104上のパ
ケット損失やビットエラーによりパケット蓄積部214
に蓄積した受信マルチキャストパケットが不完全なもの
であった場合も、再送を行うことにより、より確実にFA
X同報を完了させることが可能となるという作用を有す
る。
【0105】また、端末装置105は同報FAX通信終了
時にFAX着信判定を行い、正常終了していなければ、
「未着信FAXあり」の旨のメッセージと当該FAX通信を特
定する識別番号を端末装置105に表示し、端末装置1
05の使用者の操作によりFAX同報装置101に対してF
AX通信を特定する識別番号を含むFAX未着信応答を返す
構成とすることも可能である。
【0106】この構成では、端末装置105の使用者か
らのFAX未着信応答を受信した時のみFAX同報装置101
は再送を行えばよく、無駄な再送を行わず効率よく、か
つ確実にFAX同報の完了を行うことができる。
【0107】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
1対1の電話、FAX通信の場合は標準のシグナリングプ
ロトコルに従い通信することにより、呼制御サーバーと
端末装置間は異なるメーカーの機器での相互接続性を保
ちつつ、FAX同報時は簡易な手順で通信を行うことによ
り、FAX同報通信の完了に要する時間を短縮できるとい
う効果を得ることができる。また、同報FAX通信終了時
にFAX着信判定を行い、その判定結果をFAX同報装置へ通
知することにより、FAX同報装置にて各端末装置毎のFAX
通信の完了/不完了を速やかに知ることが可能となる。
さらに、FAX同報未着信端末が存在する場合は、適切な
再送制御を行うことにより、より確実にFAX同報通信を
完了することが可能になるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】IPネットワークを利用して、音声パケットの通
信を行うシステムの構成を示す図
【図2】IPネットワークを利用して、1:1の音声パケ
ットの通信を行う場合の、通信手順の概要を説明するた
めの図
【図3】IPネットワークを利用して、ファクシミリの同
報通信(1:多の通信)を行う場合の、通信手順の概要
を説明するための図
【図4】本発明にかかるFAX同報装置の構成を示すブロ
ック図
【図5】本発明にかかる端末装置の構成を示すブロック
【図6】IP端末装置間の通信の概要を示すフロー図
【図7】受信側のIP端末装置の動作手順の概要を示すフ
ロー図
【図8】FAX同報装置における再送動作の手順の概要を
示すフロー図
【符号の説明】
101 FAX同報装置 102 ルータ 103 呼制御サーバー 104 IPネットワーク 105 端末装置 106 TEL/FAX 201 ネットワークインタフェース部 202 IPパケット分解部 203 マルチキャストパケット受信部 204 ゆらぎ吸収部 205 D/A変換部 206 TEL/FAXインタフェース部 207 A/D変換部 208 ユニキャストパケット受信部 209 IPパケット組立部 210 シグナリング制御部 211 着信判定部 212 簡易制御部 214 パケット蓄積部 301 ネットワークインタフェース部 302 IPパケット分解部 303 再送制御部 304 FAX蓄積部 305 アドレス管理部 306 A/D変換部 307 マルチキャストパケット送信部 308 端末装置部
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04M 11/00 303 H04M 11/00 303 H04N 1/32 H04N 1/32 H Z Fターム(参考) 5C062 AA02 AA13 AA29 AA30 AA35 AB38 AC28 AC29 AC43 AE02 AE14 BC01 BD09 5C075 AB90 CD21 DD02 DD04 5K030 HA07 HB04 JT05 LA01 LB01 LD06 5K051 AA03 AA08 BB03 JJ13 5K101 KK01 MM07 NN06 NN14 NN21 RR18 SS08

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 IPネットワークを介してFAX同報通信を
    行うFAX同報通信方法であって、 送信側の端末装置からFAX同報装置にユニキャストパケ
    ットを送信し、前記FAX同報装置内に同報送信するべき
    データを蓄積するステップと、 前記FAX同報装置に蓄積された前記データをマルチキャ
    ストパケットとして、同報通信以外の通信を行う場合に
    おいて使用する呼の設定/解放手順とは異なる手順に従
    って、送信先の複数の端末装置に一斉に送信するステッ
    プと、 前記マルチキャストパケットを受信した前記端末装置
    は、受信したパケットがユニキャストパケットであるか
    マルチキャストパケットであるを判定し、マルチキャス
    トパケットであった場合には、前記呼の設定/解放手順
    に従うことなく、マルチキャストパケットのみに適用さ
    れる手順に従い、受信データを、収容するファクシミリ
    装置に転送するステップと、 を含むことを特徴とするIPネットワークを利用したFAX
    同報通信方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記端末装置は、収容するファクシミリ装置が未通信の
    状態であれば、受信したマルチキャストパケットにかか
    るデータを、前記呼の設定/解放手順とは異なる手順に
    従って、前記ファクシミリ装置に転送し、前記収容する
    ファクシミリ装置が通信中であった場合には、受信した
    マルチキャストパケットにかかるデータを、破棄する
    か、あるいは、一時的に蓄積し、前記ファクシミリ装置
    が未通信となっているときに転送するか、のいずれかの
    データ転送処理を行うことを特徴とするFAX同報通信方
    法。
  3. 【請求項3】 請求項1において、 マルチキャストパケットを受信した前記複数の端末装置
    の各々から、前記FAX同報装置に、着信完了/不完了を
    示す通知、不完了の場合の原因を示す情報、あるいは再
    送要求の少なくとも一つを返信するステップと、 返信された情報に基づき、前記FAX同報装置が、着信が
    完了しなかった端末装置に、あるいは、着信が完了しな
    かった端末装置を含む複数の端末装置に、FAX同報通信
    にかかるデータを再送するステップと、 をさらに含むことを特徴とするIPネットワークを利用し
    たFAX同報通信方法。
  4. 【請求項4】 請求項3において、 前記FAX同報装置が、着信が完了しなかった端末装置を
    含む複数の端末装置にFAX同報通信にかかるデータを再
    送する場合には、その再送データを受信した前記端末装
    置は、前回着信が完了している場合には、前記再送デー
    タを破棄することを特徴とするFAX同報通信方法。
  5. 【請求項5】 請求項3において、 返信された情報に基づき、前記FAX同報装置が、着信が
    完了しなかった端末装置に、あるいは、着信が完了しな
    かった端末装置を含む複数の端末装置に、FAX同報通信
    にかかるデータを再送するステップにおいて、前記返信
    された情報に含まれる着信不完了の原因を示す情報に基
    づき、再送を開始するまでの時間または再送を行う回数
    の少なくとも一つを動的に制御することを特徴とするFA
    X同報通信方法。
  6. 【請求項6】 IPネットワークとルータを介して接続さ
    れ、FAX同報通信を行う場合に、送信側の端末装置から
    送信されてくる同報通信にかかるデータを一旦、蓄積す
    る同報通信データの蓄積部と、 蓄積されているデータを、前記FAX同報装置に蓄積され
    た前記データをマルチキャストパケットとして、同報通
    信以外の通信を行う場合において使用する呼の設定/解
    放手順とは異なる手順に従って、送信先の複数の端末装
    置に一斉に送信するマルチキャストパケット送信部と、 を有することを特徴とするFAX同報装置。
  7. 【請求項7】 請求項6において、前記マルチキャスト
    パケットを受信した前記複数の端末装置の各々から、前
    記FAX同報装置に、着信完了/不完了を示す通知、不完
    了の場合の原因を示す情報、あるいは再送要求の少なく
    とも一つが返送された場合に、その返信された情報に基
    づき、着信が完了しなかった端末装置に、あるいは、着
    信が完了しなかった端末装置を含む複数の端末装置に、
    前記FAX同報通信にかかるデータを再送する再送制御部
    を、さらに有することを特徴とするFAX同報装置。
  8. 【請求項8】 請求項7において、 前記再送制御部は、 前記返信された情報に含まれる着信不完了の原因を示す
    情報に基づき、再送を開始するまでの時間または再送を
    行う回数の少なくとも一つを動的に制御することを特徴
    とするFAX同報装置。
  9. 【請求項9】 コンピュータとしてのFAX同報装置を、
    請求項6〜請求項8のいずれかに記載のFAX同報装置と
    して動作させるためのプログラム。
  10. 【請求項10】 請求項9記載のプログラムを記憶して
    いる、コンピュータが読み取り可能な記録媒体。
  11. 【請求項11】 ファクシミリを収容し、IPネットワー
    クを介したパケット通信を行う端末装置であって、 受信したパケットが、ユニキャストパケットであるかマ
    ルチキャストパケットであるを判定し、マルチキャスト
    パケットであった場合には、前記呼の設定/解放手順に
    従うことなく、マルチキャストパケットのみに適用され
    る手順に従い、受信データを、収容するファクシミリ装
    置に転送する転送制御部を有することを特徴とする端末
    装置。
  12. 【請求項12】 請求項11において、 前記転送制御部は、前記収容するファクシミリ装置が未
    通信の状態であれば、受信したマルチキャストパケット
    にかかるデータを、前記呼の設定/解放手順に従うこと
    なく、前記ファクシミリ装置に転送し、前記収容するフ
    ァクシミリ装置が通信中であった場合には、受信したマ
    ルチキャストパケットにかかるデータを、破棄するか、
    あるいは、一時的に蓄積し、前記ファクシミリ装置が未
    通信となっているときに転送するか、のいずれかのデー
    タ転送処理を行うことを特徴とする端末装置。
  13. 【請求項13】 請求項11または請求項12におい
    て、 マルチキャストパケットの受信が終了すると、着信の正
    常完了/不完了を示す通知、不完了の場合の原因を示す
    情報、あるいは再送要求の少なくとも一つを、前記マル
    チキャストパケットを送信した機器に対して返信する着
    信判定部を、さらに有することを特徴とする端末装置。
  14. 【請求項14】 コンピュータとしての端末装置を、請
    求項11〜請求項13のいずれかに記載の端末装置とし
    て動作させるためのプログラム。
  15. 【請求項15】 請求項14記載のプログラムを記憶し
    ている、コンピュータが読み取り可能な記録媒体。
  16. 【請求項16】 電話またはファクシミリを収容する端
    末装置をもつ複数のローカルエリアネットワークが、ル
    ータを介して基幹ネットワークに接続された構成のIPネ
    ットワークシステムにおいて、 ユニキャストパケットの通信を集中的に管理する呼制御
    サーバーと、ファクシミリ装置の一斉同報通信を集中的
    に管理するFAX同報装置とを、ルータを介して前記基幹
    ネットワークに接続し、 前記端末装置間のユニキャストパケットの通信は、前記
    呼制御サーバーによる呼設定/解放手順に従って行い、 また、前記端末装置間のマルチキャストパケットの通信
    は、発信元の端末装置から前記FAX同報装置にデータを
    送信してデータを蓄積した後、その蓄積したデータを、
    前記呼設定/解放手順に従わない別の手順によって、送
    信先の端末装置に一斉に同報送信することにより行い、
    かつ、前記マルチキャストパケットの送信が完了した
    後、受信側の端末装置から前記FAX同報装置に、着信の
    正常完了/不完了に関する着信情報を必ず返信するよう
    になし、その返信された情報に基づき、前記FAX端末装
    置から前記データの再送処理を行うことを可能としたこ
    とを特徴とするIPネットワークシステム。
  17. 【請求項17】 FAX同報通信するべきFAXデータを蓄積
    し、複数の端末装置に対し前記蓄積されたFAXデータを
    マルチキャストパケットで、IPネットワークを介して一
    斉同報に送信する機能をもつFAX同報装置から一斉送信
    される前記マルチキャストパケットと、前記IPネットワ
    ークを介して、発信元の端末装置から送信される1:1
    の通信におけるユニキャストパケットの双方を受信する
    端末装置であって、 前記マルチキャストパケットとユニキャストパケットを
    識別するIPパケット分解部と、 1対1のFAX通信を行う時に呼の設定/解放手順を実行す
    るシグナリング制御部と、を備え、 1対1のファクシミリ通信を行う場合には、前記シグナ
    リング制御部による呼の設定/解放手順に従って通信を
    行い、前記IPパケット分解部にてマルチキャストパケッ
    トを受信した場合は、同報FAX通信であると判定して前
    記シグナリング制御部による呼設定手順に従わず、収容
    するファクシミリ装置が未通信中であれば受信マルチキ
    ャストパケットのデータを前記ファクシミリ装置に対し
    て送出し、前記ファクシミリ装置が通信中であれば、受
    信した前記マルチキャストパケットを廃棄するか、ある
    いは、一時的に蓄積し、前記ファクシミリ装置が未通信
    状態になっているときに、前記蓄積したデータを送出す
    ることを特徴とする端末装置。
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