JP3602877B2 - 突起を備えた電子素子用ベースの製造方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
この発明は、ベース板上にヒートシンクとしての機能をも備えた突起を一体に形成し、その突起に半導体素子やセンサ素子などの電子素子のチップを取り付けるようにした、電子素子用ベースの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
CDプレイヤーやレーザプリンタなどに用いられる半導体レーザ素子は、図8に示すように、ベース板16から突出させたヒートシンク14に半導体レーザチップ22を固定し、透明窓23を設けたカバー24で密封した構造をしている。ベース板16およびヒートシンク14は金属製で、10ミクロン台の加工精度が要求される。
【0003】
このような半導体素子のベース(ベース板16とヒートシンク14のような突起を一体としたもの)を製造する従来方法としては、ベース板16とヒートシンク14とを別々に製作して、両者を溶着、ろう付け、かしめなどによって固定する方法、金属を溶融して成形する方法、図4に示すように厚い板材5を突起14部分を残して潰すことによりベース板16と突起14を一体に成形する方法(ベース板底面からの突起の高さHは材料の板厚Tより小さいか等しい)、または図5に示すように薄い板材5から突起14を押出成形する方法(ベース板の底面からの突起の高さHは材料の板厚Tより大きい)などが用いられていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来方法のうち、ベース板とヒートシンクとを別々に製作して接合する方法および金属を溶融成形する方法は、加工コストが高く生産性も低い。また厚い板材を潰してベース板と突起とを一体に成形する方法は、材料の使用量に無駄が多いという欠点がある。これに対して薄い板材から突起を押出成形する方法は、加工コストや生産性および材料の歩留りの点で最も優れている。
【0005】
しかし薄い板材から突起14を押出成形する方法では、図6に示すベース板の厚さTに対する突起14の突出高さH2をあまり高くすることができず、通常、突出高さH2は板厚Tの8割程度が限界であった。また突起14の先端周囲がだれて円弧Rが生じ、チップの取付け面積が小さくなるという欠点があった。
【0006】
この発明は、比較的薄い板材からチップを取り付ける突起を押出成形して、突起を有する電子素子用ベースを製造する方法において、突起の高さを高くすることが可能で、突起の先端周囲のダレの発生も可及的に防止することができる製造方法を得ることを課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明は、電子素子用ベースのベース板16上に、電子素子のチップを取り付けるヒートシンクその他の突起14を、当該突起の高さH(ベース板の下面からの高さ。図5参照。)より薄い厚さTの板材5を凹所2を有する雌型1とこの凹所より広い押圧面を有する雄型3とで挟圧して、材料を凹所2内へと塑性流動させて一体に成形する電子素子用ベースの製造方法において、雄型の押圧面7の周囲に雌型のフェイス面6と対向する幅広い突条4を設け、雌型のフェイス面6と雄型の押圧面7とで材料を挟圧したときに、この突条4の頂面8と雌型のフェイス面6との間に所望の間隙が残る状態で、当該雌型および雄型の直径より小径の板材5の周囲を挟圧して偏平に拡げた後、雄型の押圧面7で材料を挟圧して、雌型の凹所2内に材料を塑性流動させることにより、突起14を形成することを特徴とするものである。
【0008】
【作用】
材料5を雌型のフェイス面6と雄型の押圧面7とで挟圧したとき、周囲へ拡がろうとする材料の流れが、突条4が材料に食い込むことによって阻止されるため、挟圧部にある凹所2内へと流れる材料が多くなり、従って突起14の高さを高くできる。この材料の挟圧時に突条4の頂面8と雌型のフェイス面6との間に間隙が設けられているので、凹所2が充満した後の余分の材料は、その間隙を通って押圧部の周囲に流れる。従って材料を余分に挟圧するように型のストロークを設定しておけば、凹所2の底まで充満した高さの先端周縁部にダレのない形状の突起14を成形することができる。
【0009】
雌型のフェイス面6と雄型の押圧面7で挟圧された材料をより効率良く凹所2へと流動させるために、雄型に設ける突条4の押圧面側の段面を傾斜面9とすることが有効である。この傾斜面9は突条4が材料5に食い込んだときに、その内側の材料を楔作用で挟圧部内に向けて押動するように作用し、従って凹所2に向かう材料の流れをより効果的に生じさせることができる。
【0010】
材料を挟圧したときに雄型の突条の頂面8と雌型のフェイス面6との間に残る間隙の最適値は、材料の板厚のばらつきや硬度等によって変化する。雄型を、先端面を押圧面7としたピストン部材11と、先端面に突条4を設けたシリンダ部材12とで形成し、シリンダ部材12とピストン部材11との相対位置関係を調整可能にすれば、材料挟圧時における突条の頂面8と雌型のフェイス面6との間隔を材料の性質に応じて容易にかつ正確に設定することが可能となる。
【0011】
【実施例】
図1はこの発明の第1実施例を示したものである。円筒状の雌型1には略中央部に断面方形の凹所2が設けられている。雌型に対向して配置した雄型3の上面は周囲に突条4を設けたクラウン(王冠)状としている。突条4は広い幅を有しており、雌型1および雄型3の直径は、加工前の材料の直径より大きい。この雌型1と雄型3とで材料となる板材5を挟圧すると、雌型のフェイス面6と雄型の突条の頂面8とがまず材料の周囲を挟圧し、材料の周囲を偏平に拡げた後、雄型の押圧面7が材料を押圧して、周囲への流れを制限された材料は内側の凹所2へと流れ、凹所2を充満させる。そして凹所2を充満した後の余分の材料は、突条の頂面8と雌型のフェイス面6との間に形成される間隙を通って押圧部の周囲へと流れる。
【0012】
図1は雄型の突条4と押圧面7との間の段面を傾斜面9とした実施例を示したもので、突条4が材料の周囲に食い込むときの傾斜面9は、その楔作用によって突条4の内側の材料を内側に押し動かすように作用し、これにより雌型の内側部分に設けた凹所2に向かう材料の流れがより効率良く生成される。
【0013】
図2はこの発明の第2実施例を示したもので、図1の構造にものにおいて、雄型3を先端面を押圧面7としたピストン部材11と、先端に突条4を設けたシリンダ部材12とで形成したものである。ピストン部材11はシリンダ部材12内を図の上下方向に移動可能で、その移動すなわちピストン部材11とシリンダ部材12との相対位置関係は、ネジ機構等により調整できるようにしてある。この構造によれば、雄型の押圧面7が材料を挟圧したときの突条の頂面8と雌型のフェイス面6との間の間隔を容易に調整して、最適な加工条件を設定することができる。
【0014】
図3はこの発明方法で帯板から電子素子用ベースを製造するときの加工手順を示したものである。まず帯板の中央に円板状部材13を打ち抜き(a)、次に図2に示したような型で円板13を挟圧して、円板13を偏平に押し延ばすとともに円板13の上面に断面方形の突起14を形成する(b)。そして突起14に近接してリード線挿通用の貫通孔15、15を穿孔した後(c)、ベース板16の外形寸法に円板13を打ち抜き、電子素子用ベース17を得る。このときのベース板16の直径は雄型の押圧面の直径L(図2)より小さい。
【0015】
【発明の効果】
以上説明したこの発明の方法によれば、比較的薄い板厚の材料からヒートシンクなどの突起の突出高さの大きな電子素子用ベースを、塑性加工によって一体に成形することができ、かつその突起頂部の周囲のダレも可及的に防止することができる。従ってこの発明により、正確な形状の突出高さの高い突起を有する電子素子用ベースを、材料に無駄を生ずることなく、低い加工コストで能率良く生産することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の加工状態を示す断面図
【図2】第2実施例を示す断面図
【図3】材料の加工手順を示す説明図
【図4】従来方法の一例を示す説明図
【図5】本発明方法に近い従来方法を示す説明図
【図6】突起を押出形成するときの従来図
【図7】半導体レーザ素子の模式的な分解斜視図
【符号の説明】
1 雌型
2 凹所
3 雄型
4 突条
5 板材
6 フェイス面
7 押圧面
8 頂面
9 傾斜面
11 ピストン部材
12 シリンダ部材
14 突起
16 ベース板
Claims (3)
- 凹所(2)を備えた雌型(1)とこの雌型に対向し凹所(2)より大面積の押圧面(7)を備えた雄型(3)とで板状材料(5)を挟圧し、材料(5)を凹所(2)内に塑性流動させることにより、ベース板(16)と一体の突起(14)を備えた電子素子用ベースを製造する方法において、
雄型の押圧面(7)の周囲にこの押圧面を囲む突条(4)を形成し、この突条の頂面(8)と雌型のフェイス面(6)との間に所定の間隙を残した状態で、雌型(1)と雄型(3)との間で当該雌型および雄型の直径より小径の板材 (5) の周囲を挟圧して偏平に拡げた後、雄型の押圧面 (7) で材料を押圧することを特徴とする、突起を備えた電子素子用ベースの製造方法。 - 雄型(3) の押圧面(7) と突条(4) との間の段面を傾斜面(9) とした、請求項1記載の製造方法。
- 雄型(3) は前面を押圧面(7) としたピストン部材(11)と前縁に突条(4) を設けたシリンダ部材(12)とを備え、ピストン部材(11)とシリンダ部材(12)との相対位置関係を調整可能とした、請求項1または2記載の製造方法。
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JP25760994A JP3602877B2 (ja) | 1994-09-26 | 1994-09-26 | 突起を備えた電子素子用ベースの製造方法 |
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JPH0890121A JPH0890121A (ja) | 1996-04-09 |
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1994
- 1994-09-26 JP JP25760994A patent/JP3602877B2/ja not_active Expired - Fee Related
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