JP3602609B2 - 農業用作業機の左右側ブレーキペダル連結装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、農業用作業機の左右側ブレーキペダル連結装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、農業用作業機、例えば、乗用田植機には、左右側車輪にそれぞれ連動連結した左右側ブレーキ部を設け、各ブレーキ部に左右側ブレーキペダルをそれぞれ連動機構を介して連動連結している。
【0003】
そして、左右側のブレーキペダル間には、連結部材を連結・解除自在に介設し、同連結部材には、路上走行等の高速変速操作時における連結解除状態を検出して警報を発する警報手段を設けたものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記した乗用田植機では、左右側のブレーキペダル間に介設した連結部材に警報手段を設けているために、同警報手段の一部を形成するスイッチがブレーキペダルの近傍にあって飛散泥土の付着により誤作動し易く、また、電気配線が露出しているために、断線等により正常に警報機能を果さないこともあった。
【0005】
そのために、オペレーターが連結部材により左右側のブレーキペダルを連結するのを忘れたまま高速変速操作を行なって、ブレーキ操作時に、左右側いずれか一方のブレーキ部のみがブレーキ制動して、機体が転倒するという不慮の事故が起きていた。
【0006】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明では、左右側車輪にそれぞれ連動連設した左右側ブレーキ部に、左右側ブレーキペダルをそれぞれ連動機構を介して連動連結した農業用作業機であって、ペダル支軸に左右側ブレーキペダルの基部を、一方は固定して取付け、かつ、他方はボス部を介して遊嵌して取付け、同ペダル支軸に、連動機構を介してブレーキ部に連動連結した一方のペダル連動レバーを取付け、かつ、上記ボス部に、連動機構を介してブレーキ部に連動連結した他方のペダル連動レバーを取付け、両ペダル連動レバー間に位置するペダル軸の中途部に、ペダル支軸とボス部とを接続・切断するクラッチ部を設け、同クラッチ部には、テーパー爪を有する爪クラッチ体を設けた農業用作業機の左右側ブレーキペダル連結装置において、レバーガイド溝に沿って操作することにより農業用作業機の変速操作を可能とした変速レバーを、レバーガイド溝における路上走行変速ガイド溝部に沿わせて変速操作した場合に、変速レバーが左右揺動自在に配設したスイッチ作動体を回動させて、同スイッチ作動体を介してスイッチ部を操作することにより、爪クラッチ体のテーパー爪と、このテーパー爪と噛合するボス部のテーパー爪とを噛合させてボス部をペダル支軸に連動連結し、左右側ブレーキペダルを連動連結したことを特徴とする農業用作業機の左右側ブレーキペダル連結装置を提供せんとするものである。
【0007】
【実施例】
以下に、本発明の実施例を図面を参照しながら説明する。
【0008】
図1及び図2に示すAは、本発明に係る左右側ブレーキペダル連結装置Mを具備する農業用作業機としての乗用田植機であり、同乗用田植機Aは、走行部1の後部に植付部2を昇降機構3を介して連結している。
【0009】
走行部1は、図1及び図2に示すように、走行フレーム3の前部に原動機部4を設け、その後方に運転部5を設け、走行フレーム3の後部下方にミッション部6を設けており、走行フレーム3には前部左右側に左右前車輪7,7をフロントアクスルケース30を介して取付け、また、後部左右側に左右後車輪8,8をリヤアクスルケース31を介してそれぞれ取付けている。
【0010】
しかも、原動機部4からミッション部6へ動力を伝達し、そして、フロントアクスルケース30とリヤアクスルケース31にそれぞれ連動を伝達可能として、四輪駆動が行なえるようにしている。
【0011】
運転部5は、図1及び図2に示すように、走行フレーム3の前部に、原動機部4を被覆するボンネット兼ハンドルコラム9を立設し、同ハンドルコラム9にハンドル10を取付け、その後方に座席11を配置し、同座席11と上記ハンドルコラム9との間にステップ部12を張設し、同ステップ部12の右側部に左右側ブレーキペダル13,14 を配設する一方、座席11の左側方位置に変速レバー15を配設している。
【0012】
左右側ブレーキペダル13,14 は、図3に示すように、走行フレーム3に左右幅方向に伸延するペダル支軸17をステップ部12の下方にてブラケット16を介して横架し、同ペダル支軸17の右側端部に左側ブレーキペダル13のペダルアーム13a の基端に取付けたボス部18を回動自在に嵌合する一方、同ボス部18の右側方に隣接させてペダル支軸17に右側ブレーキペダル14のペダルアーム14a の基端に取付けたボス部19を固定ピン20を介して固定状態に嵌合し、左側のボス部18に左側ペダル連動レバー21を連動連設する一方、ペダル支軸17の左側端部に固定ピン22を介して固定状態に嵌合したレバー取付用ボス部23に右側ペダル連動レバー24を連動連設して、左側ペダル連動レバー21に左側ブレーキ部25を左側連動機構26を介して連動連結する一方、右側ペダル連動レバー24に右側ブレーキ部27を、右側連動機構28を介して連動連結している。
【0013】
そして、左右側ブレーキペダル13,14 は、図3に示すように、ステップ部12に形成したペダルアーム挿通口33に下方よりペダルアーム13a,14a を突出させて、各ペダルアーム13a,14a の先端にペダル本体13b,14b を取付けている。
【0014】
ここで、左・右側ブレーキ部25,27 は、リヤアクスルケース31内に配設して、左右側後車輪8,8への動力伝達を接続・切断可能としている。
【0015】
また、変速レバー15は、図3に示すように、レバーガイド溝32内に挿通して、同レバーガイド溝32に沿って変速操作可能としており、32a は路上走行変速ガイド溝部である。
【0016】
上記のような構成において、本発明に係る左右側ブレーキペダル連結装置Mは、図3に示すように、レバー取付用ボス部23とボス部18との間にケーシング35を介設し、同ケーシング35内に位置するペダル支軸17の左側部に支持筒体36を嵌合する一方、同ペダル支軸17の右側部に爪クラッチ体37をスプライン嵌合し、支持筒体36に電動シリンダ38をステー39を介して取付け、同電動シリンダ38のピストンロッド38a をペダル支軸17に沿わせて伸縮自在とすると共に、支持筒体36にレバーステー40の基端を取付けて、同レバーステー40の先端にクラッチ作動レバー41の基端を枢軸42を介して回動自在に取付け、同クラッチ作動レバー41の先端に上記ピストンロッド38a の先端を連結ピン43を介して連動連結し、かつ、クラッチ作動レバー41の中途部に爪クラッチ体37に形成した係合凹部37a を係合ピン44を介して連動連結している。
【0017】
そして、爪クラッチ体37の右側部に、図3及び図4に示すようにテーパー爪37b を形成する一方、左側のボス部18の左側部にもテーパー爪18a を形成して、両テーパー爪36b,18a を着脱自在に噛合させている。
【0018】
また、電動シリンダ38には、図3に示すように、電気回路部45を接続しており、同電気回路45中には、電源46とスイッチ部47とをリレー48を介して接続している。 しかも、電気回路部45は、飛散泥土等が付着しない場所、例えば、座席11の下方又は側方に配置している。
【0019】
ここで、ガイド溝32の路上走行変速ガイド溝部32a の近傍には、図3に示すように、スイッチ作動体50を枢軸51を介して左右揺動自在に配設し、同スイッチ作動体50の側方にスイッチ部47を配設して、路上走行変速ガイド溝部32a に沿って変速レバー15を変速操作すると、同変速レバー15がスイッチ作動体50を枢軸51を中心に右側方へ回動させて、同スイッチ作動体50を介してスイッチ部47をスイッチONさせることができるようにしている。
【0020】
こようにして、変速レバー15を路上走行変速ガイド溝部32a に沿わせて変速操作した際には、スイッチ作動体50を介してスイッチ部47がスイッチONして、電動シリンダ38のピストンロッド38a を伸長作動させて、爪クラッチ体36を右側方へ摺動させて、テーパー爪36b をテーパー爪18a に噛合させることにより、左側のボス部18をペダル支軸17に連動連結することができるようにしている。
【0021】
従って、左・右側のブレーキペダル13,14 のいずれのペダルを踏込み操作しても、左右側ブレーキ部25,27 の両方を同時にブレーキ作動させることができて、機体の転倒を防止することができる。
【0022】
この際、左・右側ブレーキペダル13,14 の連結は、変速レバー15の路上走行変速操作に連動して自動的に行なわれるために、オペレーターの連結操作忘れによる機体の転倒事故という不慮の事故を防止することができる。
【0023】
そして、電動シリンダ38により爪クラッチ体37を摺動させてクラッチ接続・切断作動させるようにしているために、確実なクラッチ作動が行なえて、信頼性と安全性とを良好に確保することができる。
【0024】
また、爪クラッチ体37には、テーパー爪37b を形成しているために、コンパクトで、かつスリップの起きないクラッチ構造とすることができ、調節が不要で、摩耗した場合にも、その分噛合いが深くなって、バックラッシュを防止することができる。
【0025】
さらに、ケーシング35により泥土等の侵入を防止することができるために、左右側ブレーキペダル連結装置Mの耐久性を向上させることができる。
【0026】
図5は、他の実施例としての左右側ブレーキペダル連結装置Mを示しており、基本的構成は前記実施例と同様に構成しているが、爪クラッチ体37の切換作動をハンドル10の近傍に配置した切換レバー55により押引きワイヤ56を介して行なうようにしている。
【0027】
すなわち、切換レバー55は、ボンネット兼ハンドルコラム9の右側壁に取付けたレバー支軸57に基端を取付け、同レバー支軸57にワイヤ押引きアーム58を突設し、同アーム58とクラッチ作動レバー41の先端との間に押引きワイヤ56を介設しており、同押引きワイヤ56は、インナーワイヤ56a とアウターワイヤ56b とから形成し、同アウターワイヤ56b の両端部をそれぞれボンネット兼ハンドルコラム9の右側壁と支持筒体36とにワイヤステー59,60 を介して取付けている。61は切換レバーガイド体、62はワイヤ挿通孔である。
【0028】
このようにして、ハンドル10の右側近傍に配置した切換レバー55をオペレーターの手前に回動操作すると、インナーワイヤ56a がクラッチ作動レバー41を右側方へ回動させ、それに連動して爪クラッチ体36が右側方へ摺動してテーパー爪36b がテーパー爪18a に噛合して左右側ブレーキペダル13,14 が連動連結された状態となるようにしている。
【0029】
また、反対に切換レバー55を前方へ回動操作すると、テーパー爪36b,18a 同士が離脱されて、左右側ブレーキペダル13,14 は独立して操作することができるようにしている。
【0030】
従って、切換レバー55をハンドル10の近傍に配置しているために、オペレーターにとって操作と切換状況の確認が行ないやすく、しかも、インナーワイヤ56a を引張ることによりクラッチ切断を行なうようにしているために、同インナーワイヤ56a が切断した場合にも、クラッチ接続状態を保つことができて、機体の転倒事故の防止が図れて安全である。
【0031】
なお、本実施例では、切換レバー55をハンドル10の近傍に配置しているが、変速レバー15の近傍に配置することも、また、同変速レバー15と連動連結して、同変速レバー15の路上走行変速操作に切換レバー55の左右側レバーペダル連動連結操作を連動させることもできる。
【0032】
【発明の効果】
本発明によれば、次のような効果が得られる。
【0033】
すなわち、本発明では、ペダル支軸に左右側ブレーキペダルの基部を、一方は固定して取付け、かつ、他方はボス部を介して遊嵌して取付け、同ペダル支軸に、連動機構を介してブレーキ部に連動連結した一方のペダル連動レバーを取付け、かつ、上記ボス部に、連動機構を介してブレーキ部に連動連結した他方のペダル連動レバーを取付け、両ペダル連動レバー間に位置するペダル軸の中途部に、遠隔操作にてペダル支軸とボス部とを接続・切断するクラッチ部を設けているために、配線が表に露出せず断線等の虞れがない。また、ブレーキペダルの近傍にスイッチ等がないために、飛散泥土の付着による誤作動も生じない。
【0034】
そして、一対のペダル連動レバー間に位置するペダル支軸の中途部にクラッチ部を設けているために、同クラッチ部をコンパクトに配置することができる。
【0035】
また、クラッチ部には、テーパー爪を有する爪クラッチ体を設けているために、同爪クラッチ体に円周方向のガタが生じるのを防止することができる。さらに、変速レバーを、レバーガイド溝における路上走行変速ガイド溝部に沿わせて変速操作した場合に、変速レバーが左右揺動自在に配設したスイッチ作動体を回動させて、同スイッチ作動体を介してスイッチ部を操作することにより、爪クラッチ体のテーパー爪と、このテーパー爪と噛合するボス部のテーパー爪とを噛合させてボス部をペダル支軸に連動連結し、左右側ブレーキペダルを連動連結したことによって、左・右側ブレーキペダルの連結が、変速レバーの路上走行変速操作に連動して自動的に行なわれるために、オペレーターの連結操作忘れによる機体の転倒事故という不慮の事故を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る左右側ブレーキペダル連結装置を具備する乗用田植機の側面図。
【図2】同乗用田植機の平面図。
【図3】左右側ブレーキペダル連結装置の説明図。
【図4】テーパー爪の一部展開図。
【図5】他の実施例としての左右側ブレーキペダル連結装置の説明図。
【符号の説明】
A 乗用田植機
M 左右側ブレーキペダル連結装置
1 走行部
2 植付部
3 昇降機構
15 変速レバー
17 ペダル支軸
【産業上の利用分野】
本発明は、農業用作業機の左右側ブレーキペダル連結装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、農業用作業機、例えば、乗用田植機には、左右側車輪にそれぞれ連動連結した左右側ブレーキ部を設け、各ブレーキ部に左右側ブレーキペダルをそれぞれ連動機構を介して連動連結している。
【0003】
そして、左右側のブレーキペダル間には、連結部材を連結・解除自在に介設し、同連結部材には、路上走行等の高速変速操作時における連結解除状態を検出して警報を発する警報手段を設けたものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記した乗用田植機では、左右側のブレーキペダル間に介設した連結部材に警報手段を設けているために、同警報手段の一部を形成するスイッチがブレーキペダルの近傍にあって飛散泥土の付着により誤作動し易く、また、電気配線が露出しているために、断線等により正常に警報機能を果さないこともあった。
【0005】
そのために、オペレーターが連結部材により左右側のブレーキペダルを連結するのを忘れたまま高速変速操作を行なって、ブレーキ操作時に、左右側いずれか一方のブレーキ部のみがブレーキ制動して、機体が転倒するという不慮の事故が起きていた。
【0006】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明では、左右側車輪にそれぞれ連動連設した左右側ブレーキ部に、左右側ブレーキペダルをそれぞれ連動機構を介して連動連結した農業用作業機であって、ペダル支軸に左右側ブレーキペダルの基部を、一方は固定して取付け、かつ、他方はボス部を介して遊嵌して取付け、同ペダル支軸に、連動機構を介してブレーキ部に連動連結した一方のペダル連動レバーを取付け、かつ、上記ボス部に、連動機構を介してブレーキ部に連動連結した他方のペダル連動レバーを取付け、両ペダル連動レバー間に位置するペダル軸の中途部に、ペダル支軸とボス部とを接続・切断するクラッチ部を設け、同クラッチ部には、テーパー爪を有する爪クラッチ体を設けた農業用作業機の左右側ブレーキペダル連結装置において、レバーガイド溝に沿って操作することにより農業用作業機の変速操作を可能とした変速レバーを、レバーガイド溝における路上走行変速ガイド溝部に沿わせて変速操作した場合に、変速レバーが左右揺動自在に配設したスイッチ作動体を回動させて、同スイッチ作動体を介してスイッチ部を操作することにより、爪クラッチ体のテーパー爪と、このテーパー爪と噛合するボス部のテーパー爪とを噛合させてボス部をペダル支軸に連動連結し、左右側ブレーキペダルを連動連結したことを特徴とする農業用作業機の左右側ブレーキペダル連結装置を提供せんとするものである。
【0007】
【実施例】
以下に、本発明の実施例を図面を参照しながら説明する。
【0008】
図1及び図2に示すAは、本発明に係る左右側ブレーキペダル連結装置Mを具備する農業用作業機としての乗用田植機であり、同乗用田植機Aは、走行部1の後部に植付部2を昇降機構3を介して連結している。
【0009】
走行部1は、図1及び図2に示すように、走行フレーム3の前部に原動機部4を設け、その後方に運転部5を設け、走行フレーム3の後部下方にミッション部6を設けており、走行フレーム3には前部左右側に左右前車輪7,7をフロントアクスルケース30を介して取付け、また、後部左右側に左右後車輪8,8をリヤアクスルケース31を介してそれぞれ取付けている。
【0010】
しかも、原動機部4からミッション部6へ動力を伝達し、そして、フロントアクスルケース30とリヤアクスルケース31にそれぞれ連動を伝達可能として、四輪駆動が行なえるようにしている。
【0011】
運転部5は、図1及び図2に示すように、走行フレーム3の前部に、原動機部4を被覆するボンネット兼ハンドルコラム9を立設し、同ハンドルコラム9にハンドル10を取付け、その後方に座席11を配置し、同座席11と上記ハンドルコラム9との間にステップ部12を張設し、同ステップ部12の右側部に左右側ブレーキペダル13,14 を配設する一方、座席11の左側方位置に変速レバー15を配設している。
【0012】
左右側ブレーキペダル13,14 は、図3に示すように、走行フレーム3に左右幅方向に伸延するペダル支軸17をステップ部12の下方にてブラケット16を介して横架し、同ペダル支軸17の右側端部に左側ブレーキペダル13のペダルアーム13a の基端に取付けたボス部18を回動自在に嵌合する一方、同ボス部18の右側方に隣接させてペダル支軸17に右側ブレーキペダル14のペダルアーム14a の基端に取付けたボス部19を固定ピン20を介して固定状態に嵌合し、左側のボス部18に左側ペダル連動レバー21を連動連設する一方、ペダル支軸17の左側端部に固定ピン22を介して固定状態に嵌合したレバー取付用ボス部23に右側ペダル連動レバー24を連動連設して、左側ペダル連動レバー21に左側ブレーキ部25を左側連動機構26を介して連動連結する一方、右側ペダル連動レバー24に右側ブレーキ部27を、右側連動機構28を介して連動連結している。
【0013】
そして、左右側ブレーキペダル13,14 は、図3に示すように、ステップ部12に形成したペダルアーム挿通口33に下方よりペダルアーム13a,14a を突出させて、各ペダルアーム13a,14a の先端にペダル本体13b,14b を取付けている。
【0014】
ここで、左・右側ブレーキ部25,27 は、リヤアクスルケース31内に配設して、左右側後車輪8,8への動力伝達を接続・切断可能としている。
【0015】
また、変速レバー15は、図3に示すように、レバーガイド溝32内に挿通して、同レバーガイド溝32に沿って変速操作可能としており、32a は路上走行変速ガイド溝部である。
【0016】
上記のような構成において、本発明に係る左右側ブレーキペダル連結装置Mは、図3に示すように、レバー取付用ボス部23とボス部18との間にケーシング35を介設し、同ケーシング35内に位置するペダル支軸17の左側部に支持筒体36を嵌合する一方、同ペダル支軸17の右側部に爪クラッチ体37をスプライン嵌合し、支持筒体36に電動シリンダ38をステー39を介して取付け、同電動シリンダ38のピストンロッド38a をペダル支軸17に沿わせて伸縮自在とすると共に、支持筒体36にレバーステー40の基端を取付けて、同レバーステー40の先端にクラッチ作動レバー41の基端を枢軸42を介して回動自在に取付け、同クラッチ作動レバー41の先端に上記ピストンロッド38a の先端を連結ピン43を介して連動連結し、かつ、クラッチ作動レバー41の中途部に爪クラッチ体37に形成した係合凹部37a を係合ピン44を介して連動連結している。
【0017】
そして、爪クラッチ体37の右側部に、図3及び図4に示すようにテーパー爪37b を形成する一方、左側のボス部18の左側部にもテーパー爪18a を形成して、両テーパー爪36b,18a を着脱自在に噛合させている。
【0018】
また、電動シリンダ38には、図3に示すように、電気回路部45を接続しており、同電気回路45中には、電源46とスイッチ部47とをリレー48を介して接続している。 しかも、電気回路部45は、飛散泥土等が付着しない場所、例えば、座席11の下方又は側方に配置している。
【0019】
ここで、ガイド溝32の路上走行変速ガイド溝部32a の近傍には、図3に示すように、スイッチ作動体50を枢軸51を介して左右揺動自在に配設し、同スイッチ作動体50の側方にスイッチ部47を配設して、路上走行変速ガイド溝部32a に沿って変速レバー15を変速操作すると、同変速レバー15がスイッチ作動体50を枢軸51を中心に右側方へ回動させて、同スイッチ作動体50を介してスイッチ部47をスイッチONさせることができるようにしている。
【0020】
こようにして、変速レバー15を路上走行変速ガイド溝部32a に沿わせて変速操作した際には、スイッチ作動体50を介してスイッチ部47がスイッチONして、電動シリンダ38のピストンロッド38a を伸長作動させて、爪クラッチ体36を右側方へ摺動させて、テーパー爪36b をテーパー爪18a に噛合させることにより、左側のボス部18をペダル支軸17に連動連結することができるようにしている。
【0021】
従って、左・右側のブレーキペダル13,14 のいずれのペダルを踏込み操作しても、左右側ブレーキ部25,27 の両方を同時にブレーキ作動させることができて、機体の転倒を防止することができる。
【0022】
この際、左・右側ブレーキペダル13,14 の連結は、変速レバー15の路上走行変速操作に連動して自動的に行なわれるために、オペレーターの連結操作忘れによる機体の転倒事故という不慮の事故を防止することができる。
【0023】
そして、電動シリンダ38により爪クラッチ体37を摺動させてクラッチ接続・切断作動させるようにしているために、確実なクラッチ作動が行なえて、信頼性と安全性とを良好に確保することができる。
【0024】
また、爪クラッチ体37には、テーパー爪37b を形成しているために、コンパクトで、かつスリップの起きないクラッチ構造とすることができ、調節が不要で、摩耗した場合にも、その分噛合いが深くなって、バックラッシュを防止することができる。
【0025】
さらに、ケーシング35により泥土等の侵入を防止することができるために、左右側ブレーキペダル連結装置Mの耐久性を向上させることができる。
【0026】
図5は、他の実施例としての左右側ブレーキペダル連結装置Mを示しており、基本的構成は前記実施例と同様に構成しているが、爪クラッチ体37の切換作動をハンドル10の近傍に配置した切換レバー55により押引きワイヤ56を介して行なうようにしている。
【0027】
すなわち、切換レバー55は、ボンネット兼ハンドルコラム9の右側壁に取付けたレバー支軸57に基端を取付け、同レバー支軸57にワイヤ押引きアーム58を突設し、同アーム58とクラッチ作動レバー41の先端との間に押引きワイヤ56を介設しており、同押引きワイヤ56は、インナーワイヤ56a とアウターワイヤ56b とから形成し、同アウターワイヤ56b の両端部をそれぞれボンネット兼ハンドルコラム9の右側壁と支持筒体36とにワイヤステー59,60 を介して取付けている。61は切換レバーガイド体、62はワイヤ挿通孔である。
【0028】
このようにして、ハンドル10の右側近傍に配置した切換レバー55をオペレーターの手前に回動操作すると、インナーワイヤ56a がクラッチ作動レバー41を右側方へ回動させ、それに連動して爪クラッチ体36が右側方へ摺動してテーパー爪36b がテーパー爪18a に噛合して左右側ブレーキペダル13,14 が連動連結された状態となるようにしている。
【0029】
また、反対に切換レバー55を前方へ回動操作すると、テーパー爪36b,18a 同士が離脱されて、左右側ブレーキペダル13,14 は独立して操作することができるようにしている。
【0030】
従って、切換レバー55をハンドル10の近傍に配置しているために、オペレーターにとって操作と切換状況の確認が行ないやすく、しかも、インナーワイヤ56a を引張ることによりクラッチ切断を行なうようにしているために、同インナーワイヤ56a が切断した場合にも、クラッチ接続状態を保つことができて、機体の転倒事故の防止が図れて安全である。
【0031】
なお、本実施例では、切換レバー55をハンドル10の近傍に配置しているが、変速レバー15の近傍に配置することも、また、同変速レバー15と連動連結して、同変速レバー15の路上走行変速操作に切換レバー55の左右側レバーペダル連動連結操作を連動させることもできる。
【0032】
【発明の効果】
本発明によれば、次のような効果が得られる。
【0033】
すなわち、本発明では、ペダル支軸に左右側ブレーキペダルの基部を、一方は固定して取付け、かつ、他方はボス部を介して遊嵌して取付け、同ペダル支軸に、連動機構を介してブレーキ部に連動連結した一方のペダル連動レバーを取付け、かつ、上記ボス部に、連動機構を介してブレーキ部に連動連結した他方のペダル連動レバーを取付け、両ペダル連動レバー間に位置するペダル軸の中途部に、遠隔操作にてペダル支軸とボス部とを接続・切断するクラッチ部を設けているために、配線が表に露出せず断線等の虞れがない。また、ブレーキペダルの近傍にスイッチ等がないために、飛散泥土の付着による誤作動も生じない。
【0034】
そして、一対のペダル連動レバー間に位置するペダル支軸の中途部にクラッチ部を設けているために、同クラッチ部をコンパクトに配置することができる。
【0035】
また、クラッチ部には、テーパー爪を有する爪クラッチ体を設けているために、同爪クラッチ体に円周方向のガタが生じるのを防止することができる。さらに、変速レバーを、レバーガイド溝における路上走行変速ガイド溝部に沿わせて変速操作した場合に、変速レバーが左右揺動自在に配設したスイッチ作動体を回動させて、同スイッチ作動体を介してスイッチ部を操作することにより、爪クラッチ体のテーパー爪と、このテーパー爪と噛合するボス部のテーパー爪とを噛合させてボス部をペダル支軸に連動連結し、左右側ブレーキペダルを連動連結したことによって、左・右側ブレーキペダルの連結が、変速レバーの路上走行変速操作に連動して自動的に行なわれるために、オペレーターの連結操作忘れによる機体の転倒事故という不慮の事故を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る左右側ブレーキペダル連結装置を具備する乗用田植機の側面図。
【図2】同乗用田植機の平面図。
【図3】左右側ブレーキペダル連結装置の説明図。
【図4】テーパー爪の一部展開図。
【図5】他の実施例としての左右側ブレーキペダル連結装置の説明図。
【符号の説明】
A 乗用田植機
M 左右側ブレーキペダル連結装置
1 走行部
2 植付部
3 昇降機構
15 変速レバー
17 ペダル支軸
Claims (1)
- 左右側車輪にそれぞれ連動連設した左右側ブレーキ部に、左右側ブレーキペダルをそれぞれ連動機構を介して連動連結した農業用作業機であって、
ペダル支軸に左右側ブレーキペダルの基部を、一方は固定して取付け、かつ、他方はボス部を介して遊嵌して取付け、同ペダル支軸に、連動機構を介してブレーキ部に連動連結した一方のペダル連動レバーを取付け、かつ、上記ボス部に、連動機構を介してブレーキ部に連動連結した他方のペダル連動レバーを取付け、両ペダル連動レバー間に位置するペダル軸の中途部に、ペダル支軸とボス部とを接続・切断するクラッチ部を設け、同クラッチ部には、テーパー爪を有する爪クラッチ体を設けた農業用作業機の左右側ブレーキペダル連結装置において、
レバーガイド溝に沿って操作することにより農業用作業機の変速操作を可能とした変速レバーを、レバーガイド溝における路上走行変速ガイド溝部に沿わせて変速操作した場合に、変速レバーが左右揺動自在に配設したスイッチ作動体を回動させて、同スイッチ作動体を介してスイッチ部を操作することにより、爪クラッチ体のテーパー爪と、このテーパー爪と噛合するボス部のテーパー爪とを噛合させてボス部をペダル支軸に連動連結し、左右側ブレーキペダルを連動連結したことを特徴とする農業用作業機の左右側ブレーキペダル連結装置。
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JP16596395A JP3602609B2 (ja) | 1995-06-30 | 1995-06-30 | 農業用作業機の左右側ブレーキペダル連結装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (2)
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Family Applications (1)
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JP16596395A Expired - Fee Related JP3602609B2 (ja) | 1995-06-30 | 1995-06-30 | 農業用作業機の左右側ブレーキペダル連結装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3602609B2 (ja) |
-
1995
- 1995-06-30 JP JP16596395A patent/JP3602609B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH0911866A (ja) | 1997-01-14 |
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