JP3601552B2 - 双方向放送システム、双方向放送方法および双方向放送の受信装置 - Google Patents

双方向放送システム、双方向放送方法および双方向放送の受信装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えばテレビジョン放送による双方向放送システム、双方向放送方法および双方向放送の受信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えばテレビジョン放送において、テレビショッピング、アンケート調査や、視聴者参加型のクイズ番組などにおいて、テレビジョン放送側で、その応答のための受付電話番号が、適宜の時間だけ、スーパーインポーズで画面に表示され、視聴者からの応答は、電話やファクシミリによって行なうようにした双方向放送が従来から行なわれている。
【0003】
ところが、従来の双方向放送方式やシステムでは、前述のような双方向放送番組への応答のために、視聴者が受付電話番号に宛てて発信する場合、従来は、回線が混雑して電話がかかりにくかったり、口頭での応答に時間がかかって、その分、視聴者の回線使用料の負担が増えたり、また、電話回線に過大の負荷をかけてしまったりするという問題があった。
【0004】
このような、双方向放送の応答時の電話回線の問題を解消するために、近時、いわゆるテレゴングと呼ばれる電話投票サービスが電話会社により提供されるようになった。
【0005】
この電話投票サービスは、例えばテレビやラジオの番組におけるアンケート調査やクイズなどにおいて、1つの設問に対する複数の回答のそれぞれごとに、受付のための電話番号がそれぞれ割り付けられて、個々の電話番号に対する着信の回数、即ち、視聴者からの応答(投票)の件数を発呼側のそれぞれの電話局側でカウントし集計して、放送局側に通知するものである。
【0006】
この電話投票サービスについて具体的な例で説明すると、例えばテレビ番組中において、例えば、好みの野球チームのアンケート調査の放送を行なうときに、図19のテレビ画面1に示すように、応答の選択肢となる各野球チーム毎に異なる応答の電話番号を設定して放送するようにする。
【0007】
各視聴者2は、このテレビ画面1を参照して、自分の好む野球チームの電話番号をダイヤルする。すると、電話局3側では、その視聴者の地域の加入者交換局で個々の応答電話番号についての着信を受け、受付完了通知(「投票、ありがとうございました」などの音声による受付完了メッセージ)を応答者に送ると共に、個々の応答電話番号についての着信数(投票数)の一次集計を行なう。そして、電話局3側は、全国各地の加入者交換局で一次収集した着信数を、サービス網制御局でデータ収集し、さらに、収集したデータを管理局で集計する。管理局は集計した各応答電話番号毎の着信数を呼数通知用回線3aを通じてテレビ局4の呼通知用コンピュータ4aに通知する。
【0008】
テレビ局4は、電話局から通知された集計結果を放送番組に反映するべく、例えば図19のテレビ画面5に示すような集計結果のグラフなどの画面の放送を行なう。
【0009】
なお、テレゴングサービスにおいては、サービス契約者(この例では放送局4)は、カスタマーコントロール用回線を通じて、サービス契約者側に設置するコンピュータ4bから、電話局のサービス制御機能を利用することができるようにされており、例えば、任意の応答者の発呼は直接、サービス契約者(この例では放送局のオペレータ4c)に着信させることができるようにもされている。この直接、サービス契約者に着信させるようにするサービスはカットスルーと呼ばれており、電話局3から、カットスルーとなる応答者には、その接続通知が送られ、このカットスルーの状態では、カットスルー受付用の回線3cを通じて、応答者とサービス契約者との直接的な通話やデータのやり取りが可能である。ただし、このカットスルー受付用の回線数は、予め限定されている。
【0010】
以上説明した電話投票サービスにあっては、応答者の応答は、電話局への着信時点で、実質的な完了となり、回線を切断することができて、電話回線への負荷が軽減されると共に、視聴者側では、着信直後にオンフックすることができるので、回線使用料の負担が軽減される。
【0011】
また、加入者交換局で着信し、地域毎に電話投票の集計を分散するため、中継回線の輻輳を回避することができ、短時間に比較的大量の発呼を投票数として放送局側に通知することができる。現在のシステムでは、例えば5分間に最大で50万コールを処理することができる能力を有する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、現在の電話投票サービスのシステムにおいては、前述の例の放送局などのサービス契約者(例えば放送局)側に通知されるのは、単発的な設問毎の選択肢別の投票数であり、複数の設問を関連付けた応答(投票)をサービス契約者が得ることができない。例えば、ある一連のクイズに対して勝ち抜け(負け落ち)式に応答をさせたり、事前の電話投票サービスによるアンケートにより例えば特定の年齢以上の男性にだけ応答を求めるなどという応答者の絞り込みを行ないたいと欲しても、条件に合わない者からの応答アクセスを制限することはできないし、また、応答者がその条件に合致しているかを調べることもできない。
【0013】
電話局側の加入者交換局の処理機能を強化して、上述した複数の設問を関連付けた応答の投票結果や選別の処理を行なうようにすることもできるが、短時間に発呼が集中する場合に、交換に多大な負荷がかかり、従来の加入者交換局のままでは実現はできない。そこで、加入者交換局を改良することが必要になるが、全国で7000を越える数の加入者交換局をテレゴングサービスの機能強化のためにのみ改良するのは、そのコストを考慮すると、現実的ではない。
【0014】
また、テレビやラジオの双方向番組の一つの形態として、プレミアム型の放送番組、つまり何等かの賞金、商品を応答者に提供するような場合がある。この種の番組では、応答者を特定する必要があるが、従来のテレゴングシステムでは、加入者交換局で着信を行なうため、放送局側では応答者を特定することができない。
【0015】
もっとも、上述した従来のテレゴングシステムでも、カットスルーを用いて応答者を放送局側で特定することが可能であるが、カットスルーにするか否かは、投票結果を反映した選別に応じて行なわれるわけではないので、特定の選択肢に投票した応答者のみをカットスルーとすることができない。このため、上述のようなプレミアム型の放送番組を電話投票サービスを利用した形態で放送することは実質上できなかった。
【0016】
一方、プレミアム型の放送番組の応答を、すべて応答者の端末から放送局側の端末までの通話路を形成して、例えば電話番号等を送信することができれば、応答者の特定は可能である。しかし、その場合には、前述したように、すべての応答者からのアクセスを輻輳なく処理することができるか否かが問題となる。事実、従来の通常の電話やファクシミリを使用した視聴者参加型テレビ放送などの双方向番組では、過去の傾向からアクセス数を予測するだけであるので、予測が外れると輻輳状態になり、慌てて視聴者に電話番号末尾などによる自主的な発呼制限を呼び掛ける等している。
【0017】
また、今までの双方向番組では、通常の電話を利用した双方向番組あるいは電話投票サービスを利用した双方向番組であっても、同一人による同一番号への複数回の発呼や、同一人による同一設問の別選択肢への発呼などの多重投票を禁止していなかったし、禁止しようとしても発呼者側の自主的な多重投票制限に任せるしかなく、放送局側から実質的に多重投票を禁止する手立てがなかった。そのため、双方向番組によるアンケート調査では、ある程度世論誘導的に利用される可能性があり、クイズ番組では不正応答の可能性があり、正確性や適正さを確保することが困難であった。
【0018】
この発明は、以上の点にかんがみ、双方向番組に対する応答を、電話回線の輻輳を避けることができる電話局の電話投票サービスなどのサービスを用いて行なう場合であっても、複数の設問を関連付けた放送を行なうことができ、応答者の数の絞り込みや、不適正な発呼の制限ができるようにした双方向放送方式およびこの双方向放送方式に好適な応答装置を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
放送局側の装置と、前記放送局側から放送される双方向番組に対する応答を電話回線を通じて、前記放送局側に送出するようにする受信装置とからなる双方向放送システムにおいて、
前記放送局側の装置は、
前記双方向番組として、1つ以上の設問と、各設問に対する複数個の選択肢とを放送すると共に、
前記設問に対する前記複数個の選択肢についての評価のための評価情報を、放送信号に多重して、または、前記電話回線を通じて、前記受信装置に送信し、
前記受信装置は、
前記双方向番組を受信して、受信者に前記設問と前記複数個の選択肢を提示するための手段と、
受信者が、前記複数個の選択肢の中から選択肢を選択操作するための入力操作部と、
前記入力操作部を通じて選択操作された選択肢の情報を、前記設問に対する応答として、前記電話回線を通じて前記放送局側に送信する手段と、
前記放送局側から送られてくる前記評価情報を受信する手段と、
前記応答の送信後に、前記評価情報に基づいて、前記応答として送信した選択肢の情報についての評価を行ない、その評価結果に基づいて、当該評価後における前記電話回線を通じた前記放送局側への発信の可否を制御する手段と、
を備える
ことを特徴とする。
【0020】
この請求項1の発明による双方向放送システムにおいては、放送局側から行なわれた双方向番組に対する応答を応答者が行なうと、その応答の発信が電話回線を通じて行なわれる。この応答の発信後、受信装置では、放送局側から提供された評価情報により、応答についての評価がなされる。例えば設問についての正解を選択した応答であるか否かを評価する。そして、応答の評価の結果、例えば正解であれば、その後の放送局側への電話回線を通じての発信を可能にし、不正解であれば、その後の放送局側への電話回線を通じての発信を不可にすることができる。これにより、勝ち抜きクイズなどの双方向番組の提供が可能になる。
【0053】
【発明の実施の形態】
以下に説明する、この発明の実施形態はテレビジョン放送に、この発明を適用した場合であって、放送番組中において、設問と、その設問に対する応答のための複数の選択肢とを視聴者(応答者)に提供し、応答者は、提供された複数の選択肢の中から、設問に対する答えを選択して応答を電話回線を介して行なうようにする場合である。
【0054】
この実施の形態の場合では、双方向番組に対する応答には、前述した電話投票サービス(テレゴングサービス)を利用するもので、複数の選択肢のそれぞれについて、一つの電話投票サービスの電話番号を割り当てる。応答者の応答は、各選択肢に対応する電話投票サービスの電話番号をダイヤルして発呼(以下、これを投票と呼ぶ)することで完了する。
【0055】
ただし、この実施の形態においては、電話投票サービスにおいて、電話局側に設けられる自動着信応答装置は、これに着信があったときに、単に着信受付メッセージを発呼者に送るのではなく、後述もするように、視聴者側の応答装置側に対する種々の制御情報および/または応答関連情報を、電話回線を通じて伝送できるオーディオ帯域の情報として送出するようにしている。視聴者側の応答装置は、この制御情報や応答関連情報を受信し、デコードして、後述するような所定の制御を行なう。
【0056】
なお、この例の場合、この電話局側に設けられる自動着信応答装置は、放送局からカスタマーコントロール回線を用いて制御できるように構成されている。すなわち、視聴者側の応答装置側に送信する種々の制御情報および/または応答関連情報を、放送局側から変更することができるように構成されている。
【0057】
この例においては、上記の制御情報および/または応答関連情報は、DTMF(Dual Tone Multi Frequency )信号を用いる。このDTMF信号は、1つは低周波数のグループ(低群)、そしてもう1つは高周波数のグループ(高群)の2つのトーンを同時に送るオーディオ帯域の信号である。これらの低周波数及び高周波数のグループの各々は、どの2つも調音の関係にない4つのオーディオ帯域周波数のトーンからなっている。
【0058】
DTMF信号では、低群の4周波数は、例えば、697Hz、770Hz、852Hz、941Hzとされ、高群の4周波数は、例えば、1209Hz、1336Hz、1477Hz、1633Hzとされている。そして、これら低群と高群の中のそれぞれ1周波数ずつを組み合わせ、その組み合わせからなる各DTMF信号(この各DTMF信号のそれぞれを、以下機能信号という)を、図2に示すように、4行4列に配設されたプッシュボタン「0」〜「D」にそれぞれ割り付けられる。
【0059】
電話通信では、DTMF信号の16の組み合わせの機能信号のうち、12個が一般に加入者アドレス(電話番号)の信号に用いられている。つまり、電話機でいわゆるテンキーとして使用されている「0」〜「9」の数字と、「*」や「#」の記号に対して、前記の12個の組み合わせの機能信号が対応される。図2に破線で示した「A」、「B」、「C」、「D」の文字に対応する機能信号は、日本国内では一般には利用しておらず、プッシュボタン(PB)ダイアルを利用したデータ伝送に利用されているのみである。
【0060】
このようなDTMF信号を使って電話番号による回線選択を行なう場合、信号の送出条件は、図3に示すように規定されている。
【0061】
上述のような2周波数の組み合わせと送出条件とによって、DTMF信号は、自然界では滅多に発生しないものとなり、人の声などのような自然音と明確に区別することができるので、受信側での分離も比較的容易である。
【0062】
ちなみに、DTMF信号は、多機能電話においても利用されており、外出先からプッシュボタン式の電話のボタン操作によって、自宅の電話に留守番録音されている用件を再生させたり、留守番録音の応答メッセージを録音、再生したり、用件を消去したりすることができる。
【0063】
[双方向放送システムの概要]
図1は、この実施例の双方向放送システムの概要を示すもので、この例の双方向放送システムは、放送局のシステム10と、受信者側の応答装置を含む受信システム20と、電話局のシステム30とからなる。
【0064】
放送局のシステム10において、11は放送局のスタジオであり、ここで作成された例えばクイズ番組やアンケート調査などの双方向番組が、放送アンテナ12から地上波により、あるいは人工衛星13を介して受信システム20に送信される。そして、放送局のスタジオ11側には、種々の制御用のコンピュータ14が設けられている。
【0065】
受信システム20は、既存のテレビジョン受像機21と、双方向番組に対する応答装置の例としてのアダプタ装置25が設けられる。このアダプタ装置25は、アダプタ装置本体22と、赤外線利用のリモートコマンダ23と、外接電話機24とを備える。
【0066】
図4は、アダプタ装置25の具体例を示すもので、この例は、いわゆるハンズフリー電話機としても使用できるように構成されている場合の例である。
【0067】
図4Aに示すように、アダプタ装置本体22は、リモートコマンダ23からの赤外線リモコン信号を受信する赤外線受光部22PDと、受話音声再生用のスピーカ22SPと、送話音声を収音するためのマイクロホン22MCと、種々の表示のための表示部22LDaおよび22LDbを備える。また、アダプタ装置本体22には、リモートコマンダ23を収納する凹部22Rが設けられており、リモートコマンダ23が、この凹部22R内に収納されると、図4Bに示すような外観となる。
【0068】
また、リモートコマンダ23には、赤外線リモコン信号を発信する赤外線発光部23SDと。オンフックボタン23aと、オフフックボタン23bと、エントリーボタン23cが設けられると共に、いわゆるテンキー(数字等)ボタン23Kが設けられている。
【0069】
図4Bに示すように、アダプタ装置本体22の凹部22Rにリモートコマンダ23を収納するときには、赤外線発光部23SDが赤外線受光部22PDに対向する状態で収納される。
【0070】
したがって、図4Bに示すように、リモートコマンダ23がアダプタ装置本体23内に収納された状態では、リモートコマンダ23の各種ボタン23a、23b、23c、23Kを操作すると、その操作に応じたリモコン信号が、発光部23SD、受光部22PDを介してアダプタ装置本体22に送られてデコードされるので、あたかも1個の応答操作用アダプタとして動作するような使用態様となる。
【0071】
アダプタ装置本体22は、後で詳述するように、電話回線とのインタ−フェースとしてのNCU(ネットワークコントロールユニット)を備えており、図1に示すように、このアダプタ装置本体22には、電話回線31が接続されると共に、外接電話機24が接続される。この例では、外接電話機24はアダプタ装置本体22を介して電話回線31にアクセスすることが可能であり、通常の電話機能を果たすことができる。
【0072】
また、前述したように、アダプタ装置本体22とリモートコマンダ23とにより、いわゆるハンズフリーの電話機の機能をも有している。すなわち、ハンズフリーの電話機としての発呼を行なうときには、オフフックボタン23bを押下した後、テンキーボタン23Kにより電話番号をダイヤル入力する。また、相手方からの着呼に対してはオフフックボタン23bを押下するだけでよい。相手方との通話時には、こちらからの送話音声は、マイクロホン22MCを通じて送り、相手方からの受話音声はスピーカ22SPから聴取する。そして、相手方との終話のときには、オンフックボタン23aを押下することで、回線を開放することができる。
【0073】
アダプタ装置本体22は、リモートコマンダ23と協働して双方向番組の応答装置として働くが、応答の履歴、例えば各設問のID(識別子)と、その設問に対して選択した選択肢の番号などを記憶するメモリを備える。また、この例においては、DTMF信号として電話投票サービスの電話局側の自動着信応答装置から伝送されてくる制御情報および/または応答関連情報を受信およびデコードして、後述のような制御も行なうために、DTMFデコーダを備えている。
【0074】
また、アダプタ装置本体22は、応答に必要な応答先電話番号の情報を記憶する電気的に消去および書き込みが可能なROM(いわゆるEEPROM)などのメモリを備え、このメモリから応答者の応答操作に応じて、対応する応答先電話番号を読み出して、自動ダイヤルするようにしている。この例では応答には電話投票サービスを利用するので、少なくとも、設問に対して設定された各選択肢毎の応答先電話番号(テレゴングサービスの電話番号)を、アダプタ装置本体22に内蔵するメモリは記憶する。
【0075】
この例の場合、アダプタ装置本体22のメモリには、選択肢(投票番号)と電話番号との対応をテーブル化したものを予め複数通り記憶しておき、その複数通りのテーブルのうちから使用するテーブルを放送側から指定するようにする。
【0076】
この例では、アダプタ装置本体22の内蔵メモリには、テーブル情報として電話番号対応テーブルと、この電話番号対応テーブルを指定する電話番号対応テーブル指定テーブル(以下、単に指定テーブルという)とが格納されている。図5に、電話番号対応テーブルの例と、指定テーブルの例とを示すと共に、両者の関係を示す。
【0077】
この例の場合、電話番号対応テーブル42は、図5に示すように、一つの設問についての複数の選択肢番号を対応させた投票番号と、投票先電話番号(応答先電話番号)との対応を示すものであり、複数個が用意されている。各電話番号対応テーブルにはテーブル番号が付与されている。この例の場合、電話番号は、電話投票サービスの電話番号であるので、前述したように、上5桁の「0180−0」は定まっているため、これを省略することができ、メモリに格納されるのは、下5桁の電話番号とされている。これにより、メモリに記憶するテーブルデータ量の削減を計ることができる。
【0078】
指定テーブル41には、各テーブル番号の電話番号対応テーブルのメモリ上の記憶位置を示すアドレスが格納されている。この例の場合、図5に示すように、指定テーブル41は、2次元テーブルであり、この例では、横方向×縦方向=10×10のマトリクス状に電話番号対応テーブルのアドレスが配列されたものとなっている。
【0079】
そして、この例の場合には、指定データは、指定テーブルの横方向の位置を指示する0〜9までの1桁の数値と、縦方向の位置を指示する0〜9までの1桁の数値との2桁の数値で構成されている。例えば指定データが「11」であれば、テーブル番号11の電話番号対応テーブルのアドレスが指定テーブル41から読み出され、そのアドレスにより、メモリからテーブル番号「11」の電話番号対応テーブルが読み出されることになる。この例の場合には、「00」〜「99」までの100個の電話番号対応テーブルを指定することができる。つまり、メモリには100通りの電話番号対応テーブルを用意することができる。
【0080】
なお、指定テーブルは、マトリクス状のものでなくとも、もちろんよい。
【0081】
以上のように、この例においては、2桁の指定データにより使用する電話番号対応テーブルを読み出すことができる。このため、放送側から提供される情報としては、この2桁の指定データだけでよい。
【0082】
この放送側からの指定データの提供の仕方としては、2通りがある。
その一つは、双方向番組の中で、アナウンスにより、あるいは文字表示により、例えば番組IDとして提供する方法である。この方法の場合には、視聴者に対して、当該提供した番組IDを応答装置で入力するように促す放送をも行なう。視聴者が、番組IDを応答装置としてのアダプタ装置25に入力することで、アダプタ装置25では、応答時に使用する電話番号対応テーブルが決定されることになる。
【0083】
もう一つの方法は、指定データを放送信号に多重する方法である。この例では、アダプタ装置本体22は、DTMFデコーダを搭載すると共に、マイクロホン22MCを備えることを考慮して、テレビジョン信号の放送音声にDTMF信号による指定データを混声して多重するようにする。
【0084】
このようにすれば、双方向番組中で、DTMF音として放送番組音声に混声されてテレビジョン受信機21のスピーカ21SPから指定データが放音されるので、アダプタ装置本体22は、スピーカ21SPからの放音音声をマイクロホン22MCで収音し、収音した音声からDTMF音のみをDTMFデコーダで抽出してデコードして、指定データを取り出す。そして、取り出した指定データにより、応答時に使用する電話番号対応テーブルを決定する。
【0085】
電話投票サービスの電話番号としては、10桁の番号、0180−0×××××(×は任意の番号)が割り付けられており、これを応答者がダイヤル入力するときには、間違い電話を生じたりするが、この例では、メモリに蓄えられた電話番号により自動ダイヤルが行なわれるので、応答操作時に間違い電話の発生がなく、また、応答発呼操作が簡単になる。
【0086】
前述したように、この例の場合の設問に対する応答操作は、設問に対して予め設定されて放送された複数個の選択肢のうちから、ユーザー(応答者)が選択肢番号を選択する操作であり、これは、リモートコマンダ23のテンキーボタン23Kが操作されて入力される。そして、この例の場合には、図4Aの状態で、あるいは図4Bの状態で、リモートコマンダ23のテンキーボタン23Kで、設問に対する回答として選択肢番号の選択が行なわれると、アダプタ装置本体22は、そのリモコン信号を受信して、選択された選択肢番号に対応付けられた電話投票サービスの電話番号を前記メモリから読み出し、その電話番号を自動ダイヤルする。
【0087】
図1に示すように、電話局の加入者交換局32は、この着信を受付け、同一電話番号への着信毎にその着信数をカウントする。そして、各加入者交換局32は、その交換局でカウントした各電話番号への着信数を、テレゴングシステム33に知らせる。このテレゴングシステム33は、前述したサービス網制御局や管理局のデータ収集および集計機能の役割を行なうと共に、自動着信応答装置34を備えて、視聴者側への情報提供装置としての役割を果たすものとして示したものである。
【0088】
こうしてテレゴングシステム33において、集計された各選択肢に対する着信呼数は、その選択肢を選択した応答者数として呼数通知用回線35を通じて放送局のスタジオのコンピュータ14に通知される。放送局は、この集計結果を双方向放送番組においてユーザーに放送する。
【0089】
また、この例の場合、テレゴングシステム33は、前述した自動着信応答装置34を備え、この自動着信応答装置34から、「投票ありがとうございました。」などの通常の受付完了メッセージに代えて、DTMF信号による制御情報および/または応答関連情報(以下、これらの情報のそれぞれをコマンドと呼ぶ)を電話回線31を通じて応答者側の応答装置としてのアダプタ装置25に送る。
【0090】
自動着信応答装置34から送出される各種のコマンドは、予め、放送局が双方向番組に合わせて、この自動着信応答装置34に用意しておく。そして、カスタマーコントロール用回線36を介して、放送局のシステム10のコンピュータ14により、送出するコマンドを制御することができるようにされている。
【0091】
アダプタ装置25は、電話回線を通じたこのDTMF信号によるコマンドを受信し、デコードする。そして、当該アダプタ装置25では、制御情報に応じた制御を実行すると共に、応答関連情報を、前回の応答についての評価などの処理の際に使用したり、次の応答のために使用したりする。
【0092】
[電話局側に設けられる自動着信応答装置からのコマンドの伝送形式]
電話局側に設けられる自動着信応答装置34から自動応答により送出される各種のコマンドは、図6Aに示すように、DTMF信号によりパケット化された形式で、かつ繰り返し送出される。
【0093】
この例の場合、図6Bに示すように、パケットの先頭にはパケット先頭コードが挿入され、このパケット先頭コードに続いて1ないし複数のコマンドが1パケット内に含まれる。コマンドの最後には、エラー検出ないし訂正用のチェックデータが挿入され、このチェックデータの後に、パケット終端コードが付加される。つまり、パケットは、パケット先頭コードとパケット終端コードによりコマンドとチェックデータとを挟んで構成される。1パケットとして送出されるコマンドの数は、定まっていない。図6Aに示すように、同じ内容のパケットが、所定の時間間隔dを空けて、繰り返し自動着信応答装置34から送出される。
【0094】
この例の場合、図6Cに示すように、パケット先頭コードは、3つの記号[A][A][*]の組み合わせのDTMFトーンとされる。チェックデータは、それを現す2つの記号[C][C]の組み合わせのDTMFトーンと、1ないし複数のコマンドのチェックサム等とされる。また、パケット終端コードは、3つの記号[*][D][D]の組み合わせのDTMFトーンとされる。なお、記号「*」は、データの区切りを分かりやすくするためのセパレータである。
【0095】
各コマンドは、図6Dに示すように、先頭にコマンド識別子が挿入され、終端に、コマンド終端コードとして記号[#]が付与された形式とされる。コマンド識別子には、例えば、後述するように、記号[A]〜[D]の組み合わせが用いられる。
【0096】
この場合、コマンドは、DTMF信号で構成される。DTMF信号は、前述したようにオーディオ帯域の信号であるので、自動着信応答装置34として特別の装置を用意する必要はない。例えば、従来と同様に、ディスク装置等の音源装置にパケット化されたDTMFトーンを録音しておき、それを再生してバッファメモリに書き込み、繰り返し読み出して、繰り返し発信させるようにすることができる。
【0097】
また、録音されたDTMFトーンを繰り返し再生して、繰り返し発信させるようにしてもよい。さらに、また、パケット化されて記憶(記録)されているDTMFの機能信号に対応する番号や記号のそれぞれに対応して、DTMFトーンをトーンリンガーから自動発信させるようにしてもよい。いずれの場合も、繰り返し発信するので、自動着信応答の際にパケット送出のために頭出しの必要はない。
【0098】
応答者側の応答装置は、以上のようにして繰り返し送信されてくるDTMF信号形式のデータパケットのうち、パケット先頭コードが検出できた部分から、パケット終端コードまで、そのパケットのデータを抽出して、受信し、デコードし、コマンド解析し、コマンドに応じた処理を行なう。
【0099】
なお、パケット化するデータは、暗号化したり、データ圧縮した形で発信して、応答装置としてのアダプタ装置25側で、解読、復号、データ伸長等の処理を行なうようにしてもよい。この場合、暗号化やデータ伸長の形式は予め固定的に決めておいた形式を用いる場合には、アダプタ装置25にそれに対応する解読、復号、データ伸長を行なうデコード装置を設けるようにすればよい。また、複数通りの暗号化等の方式を用いる場合には、その複数通りの方式に対応するデコーダをアダプタ装置に設けておき、データパケット中に、いずれの方式を用いたかを示すデータを含めることで、アダプタ装置側に、使用した方式を知らせるようにすることもできる。
【0100】
このようにすることで、自動着信応答装置34側から発信するデータの内容の秘匿性が高くなり、また、1パケットの送信に要する時間も短くすることができる。
【0101】
[アダプタ装置25の構成]
図7は、図1に示した受信システム20のアダプタ装置25を構成するアダプタ装置本体22と、リモートコマンダ23との具体的構成例を示すものである。アダプタ装置本体22は、前述したように、この例では、電話回線を介して双方向番組に対する応答を送る(この例では設問に対する選択肢に対応する電話番号への発呼)機能と、電話回線を通じて電話局側の自動着信応答装置34から送られてくるDTMF音からなるコマンドを受信しデコードする機能と、リモートコマンダ23からの赤外線リモコン信号を受信する機能とを有する。
【0102】
また、この例のアダプタ装置25は、電話番号テーブルのメモリから応答先として使用する電話番号テーブルを読み出すための指定データが、放送信号の音声にDTMF音として混声(多重)されて提供される場合の例に対応できるように、当該多重されて提供される指定データを、放送音声から抽出して、デコードする機能をも有する。
【0103】
さらに、前述もしたように、この例のアダプタ装置25は、電話回線を介して双方向番組に対する応答を送る機能を持つようにする必要があるので、これをさらに積極的に利用して、送受器を手に持たないで通話をすることができる、いわゆるハンズフリーの電話機としての機能を有するようにしている。まず、この電話機機能のためのNCU(ネットワークコントロールユニット)系について説明する。
【0104】
201は、電話回線側のモジュラージャックであり、202は、外接電話側のモジュラージャックである。モジュラージャック201と202との間には、外接電話のオフフック検出回路203が接続される。この外接電話のオフフック検出回路203は、モジュラージャック202に接続された外接電話でオフフックされたとき、そのオフフックを検出し、その検出出力をマイクロコンピュータ(以下マイコンという)300に通知する。マイコン300は、この外接電話24から電話回線に対してアクセスすることができるように制御する。
【0105】
電話回線側のモジュラージャック201は、また、サージ保護回路204、リング検出回路205、極性反転検出回路206、ダイヤルスイッチ207、フックスイッチ208を介してトランス209に接続される。ここで、回線側とマイコン300側とは絶縁されている。
【0106】
リング検出回路205は、電話回線を介しての着信時に、16Hz、75Vの電圧が断続する呼び出し信号を検出したら、その検出出力をマイコン300に通知する。
【0107】
極性反転検出回路206は、電話回線の極性が反転したことを検出したらその検出出力をマイコン300に通知する。マイコン300は、これにより、マイコン300は、回線が接続された、つまり発呼に対して着信が行われたことを認識する。
【0108】
ダイヤルスイッチ207は、発呼時にダイヤラー210を通じてマイコン300から送られてくる回線種別とダイヤルデータに従いダイヤルを行う。回線種別は、ユーザーにより、図示しない回線種別設定用ディップスイッチに対して設定が行われている。マイコン300は、設定がダイヤル回線であるならば、ダイヤラー210を介してダイヤルスイッチを制御して、10pps/20ppsのパルスでダイヤルを行い、PB回線(プッシュ回線)であるならば、ダイヤラー210を介して送出アンプ211にPB信号(DTMF信号)でダイヤルを行う。
【0109】
ダイヤルデータは、アダプタ装置本体22およびリモートコマンダ23がハンズフリーの電話機として使用されるときはユーザの電話番号入力のキー操作をマイコンが受けて、マイコン300から送り出される。また、アダプタ装置本体22およびリモートコマンダ23が双方向番組に対する応答操作機器として使用されるときには、マイコン300のメモリに蓄えられた応答先電話番号が読み出されて、マイコン300から送り出されて、自動ダイヤルされる。
【0110】
フックスイッチ208は、マイコン300からの制御により、オンフック(回線開放)状態と、オフフック(直流ループ閉結)状態を切り換える。この例の場合には、リモートコマンダ23のオンフックボタン23bと、オフフックボタン23aの操作に応じてこのフックスイッチ208の切り換えがなされる。
【0111】
スピーチネットワーク212は、2線4線変換を行う通話路回路であって、トランス209を通じて電話回線から送られてくる相手方音声(受話音声)をスピーカアンプ213を介してスピーカ22SPに供給し、また、マイクロホン22MCで収音され、マイクアンプ214を通じた音声(送話音声)をトランス209を介して電話回線に送り出すようにする。
【0112】
トランス209からの受話音声は、また、トーン検出回路215に供給される。このトーン検出回路215は、ビジートーン、リングバックトーン、ダイヤルトーンなどの各種コールプログレストーンを検出し、マイコン300に通知する。
【0113】
また、DTMFレシーバ217は、これへの入力音声信号からDTMF信号を抽出して、それを数値や#、*、A、B、C、Dなどの記号の情報にデコードする。このDTMFレシーバ217には、トランス209を通じた相手方からの音声信号と、マイクロホン22MCで収音され、アンプ214を通じた音声信号とのいずれかが、アナログスイッチ回路216により切り換え選択されて入力される。スイッチ回路216は、マイコン300からの切り換え信号により、非通話時には、アンプ214からの音声信号を選択し、通話時(フックスイッチ208がオフフックのとき)には、トランス209からの受話音声信号を選択するように切り換えられる。
【0114】
このDTMFレシーバ217からのDTMF信号のデコード信号は、マイコン300に供給される。マイコン300は、このDTMF信号のデコード信号から前述した電話番号対応テーブルの指定データの抽出およびデコードや、前述したコマンドデータの抽出およびデコード、それに応じた処理を行なう。
【0115】
マイコン300は、いわゆるワンチップマイコンの構成を有しており、CPUと、プログラムや固定データを格納しているROMと、不揮発性RAMや揮発性RAMとを内蔵している。揮発性RAMの一部のメモリエリアは、後述する応答履歴メモリとして利用される。
【0116】
そして、この例の場合には、マイコン300の外部に、メモリ218が接続されている。このメモリ218は、電気的に消去および書き込みが可能なROM(EEPROM)で構成されており、前述した電話番号対応テーブルや、指定テーブルの情報を格納している。
【0117】
また、このメモリ218には、工場出荷時に、各受信装置固有の識別情報(識別情報を以下IDと呼ぶ)が設定されていると共に、ユーザーの例えばリモートコマンダ23を用いた入力設定により、ユーザーIDが登録される。ユーザーIDとしては、例えばユーザーの電話番号などが登録される。
【0118】
そして、表示素子22LDは、アダプタ装置本体22の電源のオン・オフ、応答のために必要なDTMF信号の受信デコード中、テレゴングのカットスルー状態、応答先の電話番号の表示を行なうためのもので、マイコン300により、点灯、消灯、点滅が制御される。
【0119】
リモコン受光部22PDは、リモートコマンダ23からの赤外線リモコン信号を受光して、そのリモコン信号をマイコン300に通知する。マイコン300は、内蔵の復調器で、このリモコン信号をデコードする。
【0120】
リモートコマンダ23は、ワンチップマイコン231と、数字等ボタン23Kやオンフックボタン23a、オフフックボタン23bなどからなるボタン群232と、発光部を備える送信部233とを備える。マイコン231は、一定周期で、ボタン群232を走査し、ボタン押下を検知する。そして、マイコン231は、ボタン押下を検知すると、その押下されたボタンに応じたリモコン信号を送信部233に送る。送信部233は、その発光部からそのリモコン信号を赤外線として受光部22PDに対して送信するようにする。
【0121】
なお、警報ブザー219は、応答制限がされている場合や、制限時間外に、ユーザーが応答操作したときに、不適切な応答操作であることを知らせるためなどに用いられるものであり、マイコン300により制御される。
【0122】
[アダプタ装置のハンズフリー電話機としての使用]
ユーザーは、アダプタ装置をハンズフリー電話機としてこれより発呼を行なう場合には、リモートコマンダ23のオフフックボタン23bを押下した後、数字等ボタン23Kを操作して相手先電話番号をダイヤル入力する。すると、リモートコマンダ23のマイコン231は、これを検知して、例えばオフフックボタン23bに埋め込まれたLEDを点灯してオフフック状態を表示すると共に、送信部233を介してオフフックボタン23bの押下の情報をアダプタ装置本体22のマイコン300に通知し、その後、電話番号の情報を通知する。
【0123】
マイコン300は、電話番号を表示素子22LDに表示すると共に、前述したNCU系を制御し、相手方にダイヤルを行なう。そして、相手方の応答を待って直流ループを閉結し、通話可能状態とする。この通話可能状態では、ユーザーは、マイクロホン22MCより送話音声を送り、相手方からの受話音声をスピーカ22SPから聴取する。
【0124】
通話が終了したときには、オンフックボタン23aを押す。すると、マイコン231は、オフフックボタン23bのLEDを消灯させると共に、例えば、ボタン23aを押している間だけ、このオンフックボタン23aに埋め込まれているLFDを点灯させる。そして、リモートコマンダ23は、オンフックボタン23aの押下の情報をアダプタ装置本体22のマイコン300に通知する。マイコン300は、これを受けて、回線開放(オンフック)の状態にする。
【0125】
また、相手方からの着呼をハンズフリー電話機としてのアダプタ装置で受ける場合には、ユーザーは、オフフックボタン23bを押下する。アダプタ装置本体22は、リモートコマンダ23からこのオフフックボタン23bのリモコン信号を受け取ると、直流ループの閉結を行ない、通話可能状態にする。以後は、発呼時とほぼ同様である。以上のようにして、アダプタ装置をハンズフリーの電話機として使用することができる。
【0126】
[双方向番組に対する応答と、コマンドの受信および処理]
まず、放送局は、双方向番組において、「番組IDを送るので、番組に参加する視聴者は、その準備をするように」促す放送をアナウンスあるいは文字表示により行なう。これに対して、双方向番組に参加しようとする視聴者は、アダプタ装置25のアダプタ装置本体22のマイクロホン22MCを、テレビジョン受像機21のスピーカ21SPに向け、このスピーカ21SPからの再生音を収音するように準備すると共に、例えばエントリーボタン23cを押下して、双方向番組参加をアダプタ装置本体22に通知する。
【0127】
そして、双方向番組で、その放送音声中に番組IDとして電話番号対応テーブルの指定データがDTMF音として混声されて放送され、スピーカ21SPからその音声が放音されると、アダプタ装置本体22のマイクロホン22MCは、この音声を収音する。そして、DTMFレシーバ217は、マイクロホン22MCにより収音された音声からDTMF音を抽出し、DTMFデコードして、マイコン300に、そのデコード信号を送る。
【0128】
マイコン300は、エントリーボタン23c押下後の、このDTMFデコード信号を電話番号対応テーブルの指定データとして受け取り、メモリ218から、指定データにより指定される電話番号対応テーブルを読み出し、応答のための電話番号として、以後、使用するようにする。この電話番号対応テーブルは、複数の設問が番組内で放送される場合でも、番組内で固定して使用することもできるし、後述する電話局側から送るコマンドにより電話番号対応テーブルを変更するように指示することもできる。
【0129】
そして、前述したように、双方向番組の中で、設問と、その設問についての応答のための複数の選択肢が放送されるので、視聴者(応答者)が、リモートコマンダ23のテンキーボタン23Kで、設問に対する回答として選択肢番号の選択操作を行なうと、アダプタ装置本体22は、そのリモコン信号を受信して、選択された選択肢番号に対応付けられた電話番号を、前記メモリから読み出した電話番号対応テーブルから取得し、その電話番号を自動ダイヤルする。
【0130】
前述したように、電話局側のテレゴングシステムでは、この応答の着信を自動着信応答装置34で受け付け、同一電話番号への着信毎にその着信数をカウントすると共に、応答者に対してDTMF形式のコマンドを送る。この場合、応答者に送るコマンドは、すべての電話番号について共通であってもよいし、また、電話番号ごとに異ならせるようにすることも可能である。
【0131】
視聴者側のアダプタ装置本体22では、電話回線を介して発呼を行なったことにより、スイッチ回路216がトランス209からの受話音声を選択する状態であるので、DTMFレシーバ217は、電話回線を介して送られてくるDTMF形式のコマンドを受信しDTMFデコードし、そのDTMFデコード出力をマイコン300に供給する。マイコン300は、コマンドを解析し、コマンドに応じた処理を行なう。
【0132】
以上説明した応答時の、アダプタ装置本体22のマイコン300での処理ルーチンについて、図8のフローチャートを参照してさらに説明する。
【0133】
この例では、前述したように、エントリーボタン23cを押下して応答先に電話番号対応テーブルを読み出した後、設問に対する選択肢の番号を入力すると、この図8の処理ルーチンを開始する。
【0134】
すなわち、まず、ステップS1において、応答者により入力された選択肢番号に対応した電話番号を電話番号対応テーブルから抽出し、抽出した電話番号で自動ダイヤルを行ない発呼する。次に、ステップS2で、この発呼に対する着信があったか否かを確認し、着信が確認されないときには、ステップS3に進んで、それがn回、例えば3回目の発呼であるか否か判断する。3回目の発呼でなければ、ステップS4に進んで、一旦、フックスイッチ208をオンフックの状態にした後、次のステップS5で、所定時間、例えば1分間待つ。そして、1分経過後、ステップS1に戻り、発呼のやり直しをする。
【0135】
ステップS3で3回発呼を繰り返したが、いずれの発呼に対しても着信の確認がとれなかったと判断したときには、ステップS6に進んで、発光素子22LDa、22LDbによりエラーを表示したり、ブザー219により音声でエラーを報知して、応答者にエラーを明示する。その後、ステップS7に進んで、フックスイッチ208をオンフックの状態にして、この処理ルーチンを終了する。
【0136】
ステップS2で発呼に対する着信の確認が取れたときには、ステップS10に進み、DTMFレシーバ217からのDTMFデコード出力を監視して電話局側から送られてくるデータパケットのパケット先頭コードの検出を行なう。そして、パケット先頭コードを検出したらステップS11に進み、パケット内のコマンドをデコードする。そして、ステップS12に進んで、このコマンドのデータのデコードをパケット終端コードが得られるまで実行したことを検出したら、ステップS13に進んで、パケット内のチェックデータによりエラーのチェックを行なう。
【0137】
ステップS13で、取得したパケットのコマンドデータについてエラーがあると判断したときには、ステップS14を経由してステップS10に戻り、パケットのデータ取得を再度実行する。この再度のパケットのデータの取得は、予め定められたm回、例えば3回行なわれ、ステップS14で、3回、データの再取得を実行しても、コマンドデータにエラーがあると判断したときには、ステップS6に進んで、前述と同様にエラーの明示を行ない、ステップS7でオンフックした後、この処理ルーチンを終了する。
【0138】
ステップS13でエラーの発生がなくコマンドのデータの取得ができたと判断したときには、ステップS15に進み、フックスイッチ208をオンフック状態にした後、ステップS16に進み、デコードしたコマンドに対応する処理を実行し、この処理ルーチンを終了する。
【0139】
[双方向番組と、対応するアダプタ装置25での処理の例]
[第1の例]
この例は、応答に電話投票サービスを用い、勝者に対して賞品を提供するプレミアム型のクイズ番組の例である。テレビ放送局からは、クイズの設問と、その設問についての応答の選択肢とが、文字表示や番組司会者のアナウンスにより視聴者(応答者)に対して、複数回放送される。応答は、各設問ごとに行なわれ、応答の発呼をすると、電話局側の自動着信応答装置から、コマンドとして、設問ID、その評価データや選別データが送られてくるので、アダプタ装置25は、そのコマンドを解析して、それに応じた処理を行なうようにするものである。以下の説明においては、視聴者の応答は電話投票サービスのテレゴングサービスを利用するので、応答を「投票」と呼ぶ場合もある。
【0140】
図9は、この例の場合の、放送局、視聴者、アダプタ装置、テレゴングシステムの自動着信応答装置との間のやり取りのシーケンスを説明するための図である。
【0141】
放送局は、まず、番組の初めに、前述したように、番組IDを番組参加者に対して提供するが、この例の場合には、放送信号に多重して提供する。番組に参加しようとするアダプタ装置25を備える視聴者は、アダプタ装置25でエントリーボタン23cを押下すると共に、マイクロホン22MCをテレビジョン受像機のスピーカ21SPに向ける。
【0142】
アダプタ装置25は、マイクロホン22MCで収音したテレビ音声から、番組IDを受信抽出して、指定データをデコードして、対応する電話番号対応テーブルをメモリ218から読み出して、それを投票先電話番号の情報として、マイコン300に内蔵のRAMの所定メモリエリアにプリセットする。また、このプリセット時に、マイコン300のRAMに設定される投票履歴メモリエリアはクリアする。これにより、前に行なった投票履歴が、今回の投票履歴と混同されることを防ぐことができる。
【0143】
なお、この例では、この電話番号は、設問ごとに替えるのではなく、番組内で固定的に使用するものとする。もっとも、設問ごとに投票先電話番号を変えるのであれば、設問ごとに番組IDの代わりに、指定データとして設問IDを多重放送して、前述と同様の電話番号指定を行なうようにすればよい。
【0144】
この場合、この例のクイズ番組の勝者となり得る視聴者は、アダプタ装置25を有する視聴者のみである。しかし、アダプタ装置25を有しない視聴者の興味を殺がないように、アダプタ装置25を有しない視聴者からの投票も受け付けることができるようにする場合には、投票先電話番号を各設問ごとの選択肢に対応させたテレゴングサービスの電話番号を、双方向番組内で文字表示やアナウンスにより視聴者に知らせる。その場合の電話番号は、番組IDで指定される電話番号対応テーブルの電話番号とは異ならせる。したがって、番組内で告知された電話番号へ投票してきた視聴者に対しては、通常のテレゴングサービスと同様に、「投票ありがとうございました」等の投票受け付け完了メッセージのみが送られる。
【0145】
したがって、この例の場合には、投票先がアダプタ装置25からのものと、通常の電話からのものとの2通りが存在することになるので、放送局側のコンピュータは、それぞれの選択肢ごとの対となる電話番号に対する着信呼数を合計し、その数を番組内で知らせるようにする。もっとも、アダプタ装置25からの着信の呼数だけでもよい。
【0146】
以上のような、投票先電話番号の提供が終了すると、放送局は最初のクイズ1(設問)の放送をする。つまり、クイズ内容と、その答えの候補としての複数の選択肢番号とその内容の放送をする。
【0147】
視聴者は、この放送に促されて、放送で示された複数の選択肢から応答(答え)を選択し、アダプタ装置25にその選択肢番号を入力する。アダプタ装置25は、この入力を受けて、選択された選択肢番号に対応する電話番号を、RAMの電話番号対応テーブルから読み出し、その電話番号で自動ダイヤルして発呼をする。この場合、視聴者の選択した選択肢番号によって、異なる電話番号に対して発呼されることになる。
【0148】
電話局側の自動着信応答装置34は、この発呼の着信を受け付け、コマンドの発信を行なう。前述したように、コマンドは、DTMF音形式でパケット化され、パケットが繰り返し発信される。この例では、複数の選択肢番号に対応した電話番号に対する着信のすべてに対して同じコマンドが発信される。
【0149】
ここで、発信するコマンドは、番組内で放送した設問を識別するための情報を示す設問IDコマンドと、その評価データである評価コマンドと、投票履歴の記録を指示する履歴記録指示コマンドとされる。
【0150】
これらのコマンドを含むパケットの例を図10に示す。すなわち、この場合、設問IDコマンドのコマンド識別子は、[B]とされ、コマンドデータの内容は設問番号とされる。この例の場合には、設問番号としては「00」〜「99」のうちのいずれかが設定される。
【0151】
また、評価コマンドのコマンド識別子は[C]とされる。評価コマンドの評価データは、この例の場合、クイズの正解の選択肢番号であり、「00」〜「99」のうちのいずれかが設定される。図示しないが、この評価データは、セパレータ[*]で区切ることにより、複数個の選択肢番号を1つの設問に対する評価データとすることもできる。
【0152】
履歴記録指示コマンドは、図示しないが、そのコマンド識別子が[D]とされ、アダプタ装置25に投票の履歴を記録するように指示する指示コードが、コマンドデータとされる。
【0153】
以上のような、電話局側の自動着信応答装置34から送られてくるDTMF形式のパケットは、前述のようにして、アダプタ装置25で受信され、各コマンドがデコードされ、そのコマンドに応じた処理を行なう。ここでは、履歴記録指示コマンドに応じて、設問IDである設問番号と、自己のアダプタ装置25が直前に行なった投票としての選択肢番号と、評価データを用いた投票の評価結果、つまりこの例では、正解したか、不正解であったかを投票履歴メモリエリアに保存する。
【0154】
なお、このように、一度、設問についての投票履歴をメモリに保存した後に、同じ設問に対して視聴者が異なる投票を行なったときには、電話局側から同じ内容のパケットが送られて来る。アダプタ装置25では、そのパケットに含まれる設問IDを参照して、既にその設問IDについては投票履歴の記録を行なったか否かをチェックして、後の投票を無効とするようにする。これにより、不正な多重投票を禁止することができる。この多重投票の禁止は、アダプタ装置25の機能として予め設定しておいてもよいが、電話局側の自動着信応答装置34から送り出すパケットに、その旨の指示コマンドを含め、アダプタ装置25で、前述のような多重投票の禁止の処理を行なうように、放送局側から制御することもできる。
【0155】
また、有効な投票受け付け時間内であれば、多数回の投票を有効とし、最後の投票を有効投票とするようにすることもできる。そのようにする場合には、自動着信応答装置34から送り出すパケットに、その旨の指示コマンドを含め、アダプタ装置25で、同じ設問についての最後の投票の選択肢番号を履歴として保存するように制御する。
【0156】
以上のような設問(クイズ)の放送、これに対する視聴者の応答、電話局側の自動着信応答装置34からの図10のパケットの送信、アダプタ装置でのコマンド処理が、複数個の設問について、同様にして行なわれ、投票の履歴がアダプタ装置25に蓄積される。
【0157】
そして、放送番組で、最後のクイズnの放送が行なわれるが、これに先立ち、放送局のコンピュータは、カスタマーコントロール回線36を通じて自動着信応答装置34に、自動着信応答時に送り出すパケットを、後述するような最後の設問に対するものに、変更する指示を行なう。この最後のクイズnに対しても、上述と同様にして、視聴者により応答操作および投票の発呼が行なわれる。
【0158】
そして、このときには、自動着信応答装置34からは、前述した設問IDコマンド、評価コマンド、履歴記録指示コマンドのほかに、選別およびID要求コマンドが含まれるパケットが送出される。選別およびID要求コマンドは、投票履歴として記録されている評価結果から勝者を選別するための選別データを含み、選別された投票者を識別するために指定された電話番号に再発呼を行なうことを指示するものである。
【0159】
図11は、選別およびID要求コマンドの例である。このコマンドのコマンド識別子としては、[BB]の記号が割り当てられる。このコマンドには、特にID要求コードは、含まれないが、コマンド識別子[BB]がID要求を含む選別のためのコマンドであることを意味している。
【0160】
選別およびID要求コマンドのコマンド識別子[BB]の後には、選別種別コードが放送される。この例では、選別種別コードの種別として2種類用意されており、選別種別コードとしては、この例では[0]、[1]の2種が設定される。そして、選別種別コードの後には、選別データSELが放送され、その後には、セパレータとしての記号[*]に続いて、再発呼先の電話番号が挿入される。
【0161】
この例において、選別種別コードが[0]の場合には、提供された複数個の設問のうち、正解しなければならない最小限の設問数を与えることにより選別を行なうようにするものであり、この場合の選別データSELは、正解しなければならない最小限の設問個数(正解許容個数)となり、[00]〜[99]のうちの2桁の数値、あるいは[**]で表される。選択データSELが[**]のときには、すべて選別されることを意味している。
【0162】
選別種別コードが[1]の場合は、複数の設問についての必要な正解数ではなく、正解であることが必須である設問番号が、選択データSELとして複数個、放送される。この場合には、各正解必須設問番号は、それぞれ[00]〜[99]のうちの数値となる。
【0163】
視聴者側のアダプタ装置25では、このパケットを受信したときには、前述と同様にして投票履歴のメモリへの記録を行なうだけでなく、そのメモリに記録されている投票履歴中の評価結果について、パケット中から取り出した選別データにしたがって選別を行なう。すなわち、アダプタ装置25は、選別およびID要求コマンドの選別種別コードが[0]のときには、メモリの投票履歴の評価結果の情報から、複数の設問に対する正解数と、選別データである正解許容数とを比較し、正解数が正解許容数以上であると判定したときには、自己を「勝者」と選別し、正解数が正解許容数未満であると判定したときには、自己を「敗者」と選別する。
【0164】
そして、アダプタ装置25は、自己を敗者と判定したときには、再発呼は行なわない。しかし、勝者と判定したときには、選別およびID要求コマンドで指定された電話番号により自動発呼を行なう。この際に、メモリ218に蓄えられている自装置IDやユーザーIDを、当該電話番号の相手先である放送局側に通知する。このユーザーID等は、例えばDTMF信号の形式で送信する。
【0165】
放送局側では、ユーザーIDを受けて、これをクイズの勝者として記録すると共に、当該クイズの勝者を番組の中で発表する。例えば、ユーザーIDが、ユーザーの電話番号であれば、その電話番号を番組中で文字表示するなどして発表する。この場合、勝者の数のみ、あるいは勝者の電話番号を一部隠した形式で発表することで、勝者のプライバシーを保護することもできる。
【0166】
以上のようにして、応答として電話投票サービスを用い、電話局側に設置される自動着信応答装置から、応答者の応答時にコマンドを送り、応答装置では、自己の応答を履歴メモリに記憶しておくと共に、受信したコマンドに応じて応答に対する評価を行ない、自己が勝者であるかどうかを判定して、その判定結果に応じて、自己が勝者である時には放送局側に知らせるようにすることで、電話回線の輻輳を防止しながら、勝者に賞品を提供するプレミアム型の双方向番組が実現できる。
【0167】
なお、以上の例では、勝者と判定されたアダプタ装置25は、自己を放送局側に識別させるために、自装置に記憶しているユーザID等を放送局側に通知するようにしたが、発信者IDとして発信者電話番号が送信先に通知される場合があり、その場合には、放送局側は、この発信者電話番号により、勝者を識別することができるため、アダプタ装置25は、あえて、ユーザIDの通知を必要としない。
【0169】
また、上述の例では、最後の設問のときの自動着信応答装置34から送出するパケットの、選別およびID要求コマンドの受信により、アダプタ装置25は、自己が勝者であると判定したときには、自動的に発呼を行なうようにしたが、次のようにして、応答者の発呼操作を待ってID通知の発呼を行なうようにしてもよい。
【0170】
すなわち、その例の場合には、アダプタ装置25では、選別およびID要求コマンドを受信したときには、選別データで前述のような選別を行ない、選別の結果をLEDやブザーで報知する。この報知に応じて、自己が勝者であると認識した視聴者がID通知をするためには、例えば「#」「#」「0」のキー操作などの最終設問後の応答操作として定められた操作をする。アダプタ装置25は、この最終設問後の応答操作を検知したときに、選別およびID要求コマンドに含まれる電話番号により自動ダイヤルして発呼を行ない、勝者の応答者を放送局側に通知するようにする。
【0171】
図12は、上述したような図9の例の場合の、アダプタ装置本体22のマイコン300でのDTMF信号の処理の機能ブロック図である。
【0172】
マイコン300では、電話番号対応テーブル指定データ、設問IDコマンド、評価コマンド、選別およびID要求コマンドを受信してデコードし、以下のような処理を実行する。
【0173】
すなわち、電話番号指定テーブルの指定データ判別手段301は、DTMFレシーバ217からのDTMF信号のデコード信号から、指定データを判別すると、メモリ302に、指定データに対応する電話番号指定テーブルを記憶する。このメモリ302への登録の完了の通知は、応答実行手段305を介して表示制御手段308に送られる。表示制御手段308は、例えば発光素子23LDbを点灯して、応答のための電話番号に関する情報がセットされたことをユーザーに知らせる。
【0174】
この発光素子23LDbの点灯を確認した後、ユーザー(応答者)は、放送番組で提供される設問に対して、キー入力操作部303で応答操作をする。この応答操作は、前述したように、放送された設問について与えられている複数の選択肢のうちの1つあるいは複数の選択肢の番号を入力する操作である。これはリモートコマンダ23のボタン23Kにて行なわれる。この応答操作に対しては、応答操作判別手段304でその応答操作を判断する。実際的には、リモートコマンダ23からのリモコン信号を受光部22PDを介してマイコン300が取り込んで判断する。
【0175】
判断の結果の選択肢番号のデータは応答実行手段305に送られる。応答実行手段305は、メモリ302を参照して、その設問の選択肢番号に割り当てられた応答先電話番号を読み出し、NCU部306により自動ダイヤルして応答の発呼を行なう。この際に、応答実行手段305は、表示制御手段307に、ユーザーにより選択された選択肢番号と自動ダイヤルの電話番号情報を送る。表示制御手段307は、選択された選択肢番号と、その応答先電話番号を表示素子23LDaに表示する。
【0176】
こうして、応答者は、各設問に対して選択肢番号を選択してボタン操作するだけで応答ができる。オフフックボタン23bの操作は必要としない。そして、この例では応答は電話投票サービスを使用するものであり、電話局の加入者交換局への着信が完了し、自動着信応答装置34からのコマンドを受信すれば終了となり、最小の通話料で済む。
【0177】
アダプタ装置本体22は、発呼後に、自動着信応答装置34からのDTMF信号形式のパケットをパケット検出手段308で検出する。そして、評価手段310で、パケット中の評価コマンドの評価データを用いて、応答操作判別手段304で選択された選択肢番号について評価を行なう。そして、応答履歴記憶手段309により、その評価結果と、検出したパケットの設問IDコマンドの設問番号と、応答操作判別手段304からの選択肢番号とを、応答履歴(投票履歴)としてメモリに保存する。ただし、この場合、同じ設問IDに対しては、最初の応答履歴のみを保存する。
【0178】
そして、パケット検出手段308で選別およびID要求コマンドを含むパケットを検出したときには、評価手段310および応答履歴記憶手段309で同様の処理をすると共に、選別判定手段311で選別データを基準にして、応答履歴記憶手段309で保存されている評価結果を参照して、勝者、敗者の選別の判定を行なう。その判定結果を応答実行手段305に渡す。応答実行手段305は、判定結果が勝者である時には、ブザー219および表示素子22LDにより、それを応答者に知らせる。そして、判定結果に伴って提供される再発呼先、つまり放送局側の電話番号に発呼を行なう。この際に、メモリ218に保存されているユーザーIDを放送局側に通知する。
【0179】
判定結果が敗者であるときには、応答実行手段305では発呼制限の状態となり、発呼は行なわない。
【0180】
以上のようにして双方向番組に対する応答が行なわれる。次に、マイコン300でのコマンド処理の流れを、図13および図14を参照して以下に説明する。図13および図14のフローチャートは、データパケットが検出され、エラーがなくコマンドが受信されたときに起動される。
【0181】
また、以下に説明する例においては、評価コマンドによる評価結果を、アダプタ装置25側で明示することについてのコマンドも、パケット内に含まれる場合について説明する。この評価結果明示コマンドがない場合に、評価結果をアダプタ装置側で常に表示するようにすると、次のような不都合があることを回避する目的である。
【0182】
すなわち、評価データは、応答の直後にアダプタ装置25は受け取ることができるため、この評価結果をすぐに表示してしまうと、放送番組で、未だ、正解/不正解の放送をしないうちに、応答をした者のみが結果を知ることになる。このことには、一長一短があり、応答をしアダプタ装置25を有している人だけに優位性を持たせる意味では有効であるが、番組の作り方によって短所となる場合もある。
【0183】
そこで、この例では、自動着信応答装置34から発信するコマンドにより、「評価結果を明示する/しない」「明示する場合には、指定時間遅らせて明示する」などの指定を行なうことにより、双方向放送番組の作成者の意図に応じた番組作りができ、かつ、番組の進行と同期を保ちながら、評価結果の明示を応答者に対して行なうことができるようにしている。
【0184】
図15に、この評価明示コマンドの例を示す。このコマンドは、評価結果の明示をするか否かを指示する明示指示データを有する。この明示指示データが、例えば「1」であれば、評価結果の明示(明示オン)を行なうことの指示を示し、「0」であれば、評価結果の明示をしないことの指示(明示オフ)を示している。そして、評価明示コマンドは、明示指示データが「1」であるときに、評価結果を番組の進行に同期して遅らすようにする場合には、評価明示の遅延時間の情報を含む。なお、明示指示データが「0」であるときには、この遅延時間の情報は不要であるので、コマンドデータに含めなくてもよい。
【0185】
図13のパケット処理ルーチンにおいては、まず、パケット中に評価コマンドがあるかどうか判断する(ステップ401)。評価コマンドがあれば、その評価データを用いて、応答操作により選択した選択肢についての評価を行なう(ステップ402)。次に、履歴記録指示コマンドがあるか否か判断する(ステップ403)。履歴記録指示コマンドがあれば、設問番号と、応答時に選択した選択肢番号と、評価結果とを応答(投票)履歴メモリエリアに保存し(ステップ404)、次のステップ405に進む。履歴記録指示コマンドがなければ、ステップ403からステップ405に進む。
【0186】
ステップ405では、評価明示コマンドがあるか否か判断する。評価明示コマンドがなければ、ステップ410に飛ぶ。評価明示コマンドがあれば、次のステップ406で明示指示データが「1」であるか否かにより明示オンであるか否か判断する。そして、明示オンでなければステップ410に飛び、明示オンであれば、次のステップ407に進み、評価明示の遅延時間の情報があるか否か判断する。
【0187】
遅延時間の情報があれば、それにより指定された時間遅延して(ステップ408)、評価結果、つまり正解か不正解かを、ブザーや、表示素子により明示する(ステップ409)。ステップ407で遅延時間の情報がないと判断したときには、そのままステップ409に進んで、即座に評価結果の明示を行なう。次に、ステップ410に進む。
【0188】
ステップ410では、パケット内に、選別およびID要求コマンドがあるか否か判断する。そして、選別およびID要求コマンドがあれば、ステップ411に進んで、選別データと、応答履歴メモリに保存されている評価結果に基づき自装置のユーザーが勝者として選別されるかどうかの選別を行なう。次に、ステップ412に進んで、その選別結果の判断をする。
【0189】
ステップ412での判断の結果、勝者として選別されたときには、ステップ413に進んで、その旨を表示素子22LDaなどにより表示する。そして、次のステップ414に進んで、選別およびID要求コマンドに含まれる再発呼先の電話番号に対して、自装置のIDあるいはユーザーIDを通知するための発呼を行なう。そして、ステップ415において、IDの通知を完了した後、オンフックする。その後、ステップ420に進む。
【0190】
なお、ステップ414において、前述したISDNへの電話番号を利用する場合には、ユーザーID等のアダプタ装置25からの送信は不要であることは前述の通りである。また、勝者と判定したら自動的に発呼するのではなく、応答者の入力操作を待って発呼を行なう場合もあることも前述の通りである。
【0191】
ステップ412での判断の結果、勝者ではなく敗者と選別されたときには、ステップ416へ進んでアダプタ装置本体22を応答の発呼制限状態に移行させる。さらに、ステップ417に進んで、ユーザーが勝者の選別から漏れたことをブザーで警報したり、表示素子22LDaなどに表示する。その後、ステップ420に進む。また、ステップ401で、パケットに評価コマンドが検出されなかったときにも、ステップ420に進む。
【0192】
ステップ420では、その他のコマンドがあるか否か判断する。その他のコマンドがあれば、ステップ421に進んで、そのコマンドに応じた処理を行ない、このコマンド処理ルーチンを終了する。その他のコマンドがなければ、そのままこのコマンド処理ルーチンを終了する。
【0193】
[第2の例]
第1の例は、複数の設問を放送した後、最後の設問に対する自動応答コマンドに、選別およびID要求コマンドを含めるようにして、それまでの複数の設問のすべてに対しての評価結果を用いて勝者、敗者の選別を行なうようにしたものであるが、この第2の例は、設問ごとに、あるいはn個の設問をいつかに分割した複数個の設問ごとに、選別を行なうようにした、いわゆる勝ち抜け型のクイズ番組の場合の例である。
【0194】
この例においては、選別を行なうタイミングでは、前述した設問IDコマンド、評価コマンド、履歴記録指示コマンドに加えて、選別コマンドを、自動着信応答装置34から応答をした視聴者側に発信するパケットに含める。このパケットの例を図16に示す。
【0195】
この図16において、設問IDコマンド、評価コマンド、履歴記録指示コマンドは、図10に示したものと同じである。選別コマンドは、図11に示した選別およびID要求コマンドと区別するため、そのコマンド識別子と異なるようにされており、この例では[BC]がコマンド識別子として用いられる。そして、選別データは、前述した選別およびID要求コマンドの選別データに等しい。したがって、各設問ごとに選別を行なう場合には、同じパケット内の設問IDと同じデータとなり、複数の設問ごとに選別する場合には、前述と同様に、1〜複数個の正解必須設問番号とされる。
【0196】
そして、アダプタ装置25は、この選別データをパケット中から抽出したときには、前述と同様にして評価結果を用いて選別を行ない、勝者(正解者)でない場合には、次からの応答の発呼を禁止するように制限する。この制限は、例えば、次に、双方向番組に参加する操作をしたときに解除される。
【0197】
以上のようにして、徐々に応答者を絞り込んでゆくことができる。そして、絞り込まれた応答者の人数は、投票数として電話局から放送局に呼数通知回線を通じて通知される。このため、放送局では、この人数を確認しながら番組を進行することができ、また、賞品を提供すべき勝者の人数が適当数となると考えられる設問のタイミングを把握することができる。
【0198】
したがって、適当数の設問の後の、設問に対する応答に対して自動着信応答装置から発信するパケットに、選別およびID要求コマンドを含ませるように、カスタマーコントロール回線を通じて自動着信応答装置を制御して、放送番組を提供しながら、既定数以下の勝者を定めることも容易にできる。
【0199】
また、勝者の人数が所定数以下になったところで、放送局は、デンゴングサービスのカットスルーを利用して、勝者からの電話を放送局側を直接受け付けるようにして、当該勝者の特定を行なうようにすることができる。
【0200】
[第3の例]
この例もいわゆる勝ち抜け型の番組の場合の例である。上述の例では、自動着信応答装置34からは、複数の選択肢番号に対する応答のすべてに共通の同じ内容のパケットを送信し、選別コマンドあるいは選別およびID要求コマンドにより、応答装置であるアダプタ装置側で、それ以後の発呼を行なうか、制限するかを判断するようにしたが、この例では、自動着信応答装置34から正解の選択肢番号に対応する電話番号への投票者に対して発信するパケットと、不正解の選択肢番号に対応する電話番号への投票者に対して発信するパケットとを異ならせ、不正解の応答者に対するパケットには、それ以後の設問に対する発呼を制限するためのコマンドを挿入するようにする。
【0201】
図17の例は、正解の選択肢への応答者には、図17Aに示すように、図10に示したコマンドのみを含むパケットを自動着信応答装置34から発信する。一方、不正解の選択肢への応答者には、図17Bに示すように、図10に示したコマンドに加えて、例えば一連の勝ち抜けクイズの放送が終了する時間に相当する指定時間だけ、発呼を制限する時間指定発呼制限コマンドを挿入するようにする。
【0202】
この時間指定発呼制限コマンドは、図示のように、コマンド識別子とコマンド終端コードとの間に、発呼制限時間情報が挿入されて構成される。コマンド識別子は、例えば[AD]が用いられ、発呼制限時間情報は秒数が用いられ、5分であれば、300(秒)となる。
【0203】
視聴者側のアダプタ装置25では、この時間指定発呼制限コマンドを検知すると、指定された時間、視聴者が応答操作をしても、応答の発呼を行なわないように制御する。指定された時間が経過すれば、再び、応答の発呼が可能になる。
【0204】
図18の例は、不正解の選択肢への応答者に対するパケットには、同図Aに示すように、必要に応じて、発呼を制限する発呼制限コードをデータ内容とする発呼制限コマンドを送り、正解の選択肢への応答者に対して発信されるパケットには、図18Bに示すように、次の設問への投票用電話番号を含む投票コマンドを挿入するようにする。投票コマンドは、選択肢番号と対応電話番号との組み合わせからなる選択肢データを、選択肢の数だけ含む。記号[*]はセパレータである。
【0205】
したがって、正解の応答をした視聴者のアダプタ装置だけが、次の設問に対する投票用電話番号を取得することができ、これにより、勝ち抜け型のクイズ番組を行なうことができる。なお、不正解者に対する発呼制限コマンドは送らなくても、次の設問への投票先が分からないから、あえて発呼制限コマンドは、送らなくてもよい。
【0206】
また、以上の発呼制限を伴う例は、アンケート調査にも利用される。例えば、最初の設問で、応答者の年齢を問い、例えば40代と応答した者のみに、その後の設問として、アンケート調査を実施することができる。応答者の年齢に代えて、応答者の住居地域を問う設問を最初に行ない、特定の地域の応答者のみにアンケート調査を実施することもできる。
【0207】
以上のようにして、テレゴングなどの電話投票サービスを利用した双方向番組に対する応答を行なう場合においても、複数の設問について関連付けた応答を期待することができる。また、テレゴングのような電話投票サービスにより、応答可能者の絞り込みを行って、その後、絞り込まれた応答者を放送局側で認識することができる。このため、プレミアム型の双方向番組の提供を電話投票サービスを用いて行うことができるようになる。また、アンケート形式の設問により、男性のみ、女性のみ、あるいは特定の年齢層の視聴者のみに応答者を限定するなどの応答者の絞り込みを容易に行うことができる。
【0208】
そして、応答をする側で発呼を制限するので、無駄な応答の発呼を防止でき、無駄な通話料の負担をユーザーに負わせることが無い。
【0209】
また、上述の例の場合には、設問IDコマンド、評価コマンド、選別コマンド、選別およびID要求コマンドは、データパケットの構造として、先頭にコマンド識別子を付加するようにしたので、そのコマンドの種類を容易に判別することができる。
【0210】
また、パケットの先端にパケット先頭コードを付加し、終端にパケット終端コードを付加し、パケットを繰り返し自動応答装置から発信するようにしたので、視聴者側の応答装置であるアダプタ装置では、エラーのないパケットを受け取ることが容易である。
【0211】
また、パケット終端前のチェックデータにより、単なる誤受信や、データパケット放送中のチャンネル切り換えによる途中からの受信などによる受信/応答装置の誤動作を視聴者側の応答装置で判断して避けることができる。
【0212】
[変形例]
投票先の電話番号の情報は、アダプタ装置にメモリを設けて、テーブル化して保存しておくのではなく、放送番組のなかで告知された電話番号により、応答者が発呼し、その発呼先から自動応答により、提供することができる。この例の場合には、電話番号対応テーブルをメモリに記憶しておく必要がなく、メモリの節約になると共に、双方向番組への参加の意思表示を、電話番号取得という形で視聴者に行なわすようにできる。
【0213】
自動着信応答装置34から通知される電話番号などの情報は、当該自動着信応答装置34から通知される有効時間のコマンドで指定される時間を経過したら、アダプタ装置側で自動消去するようにすることにより、双方向番組終了後、あるいは応答受付け終了後の無効投票を防ぐことができる。
【0214】
また、上述の例では、アダプタ装置を有しない視聴者を考慮して、投票電話番号を、同じ選択肢に対して2重に設定し、アダプタ装置を有する視聴者に対する電話番号に対しては自動着信応答装置を設けて、コマンドを視聴者側に通知するようにしたが、「投票ありがとうございました。」などの投票受付けメッセージの後に、DTMF形式のパケットを送出するようにする自動着信応答装置を設けることで、アダプタ装置を有するか否かに関係なく、投票先の電話番号を共通化することができる。
【0215】
また、視聴者に対する発信制限の方法としては、時間制限のほかに、電話番号の末尾を指定することにより制限や、アダプタ装置に郵便番号などを登録しておき、その郵便番号を制限コマンドとして送ることにより、地域指定の制限を行なうこともできる。
【0216】
上述の例では視聴者の応答装置は、テレビジョン受像機とは別体のアダプタ装置の構成であり、受信側のシステムでは、テレビジョン受像機はまったく改良する必要がない。また、電話局からのデータは、DTMF信号の形式で送出しており、DTMF信号のレシーバは、電話機用として広く普及しているので、受信装置のアダプタ装置を安価に製造することができる。
【0217】
しかし、上述のようなアダプタ装置の構成ではなく、応答装置をテレビジョン受像機に内蔵するようにしてもよい。この場合には、応答のためのリモートコマンダと、テレビジョン受像機用のリモートコマンダとを共通化するようにすることもできる。
【0218】
以上の例では、応答に電話投票サービスを利用し、投票受付けメッセージに代えて、あるいは投票受付けメッセージに加えて、視聴者側の応答装置に、その制御情報および/または応答関連情報を発信するようにしたが、いわゆるテレドームと呼ばれる大量情報提供サービスを応答に利用するようにすることもできる。この大量情報提供サービスは、音源回線や音源装置を放送局などのサービス加入者が用意し、電話会社が設定する所定の電話番号(例えば0180−99−××××)へ多数の利用者が電話をかけると、上記音源からの音声情報が前記多数の利用者に同時に提供できるようにするものである。
【0219】
この大量情報提供サービスの場合には、多数の利用者による上記電話番号へのアクセスに対して、回線のパンクを避けて、当該多数の利用者に同時に音声情報を提供できるもので、上述したようなデータパケットを、応答者側に提供することができる。
【0220】
応答者側に送るデータは、DTMF音の形式として伝送する方法に限らず、電話回線を通じて伝送可能な音声帯域の信号であれば、どのような形式の信号であってもよい。
【0221】
また、アダプタ装置本体22のメモリに電話番号対応テーブル情報を格納しておく場合に、このメモリの電話番号対応テーブルの書き換えは、放送局側からノーリンギングによりユーザー宅に着信を行ない、電話回線を通じてデータを送って行なうようにすることもできる。また、前述したのと同様に、ユーザーにテレゴングサービスやテレドームサービスの電話番号に電話をかけてもらい、その応答メッセージとしてテーブルデータをユーザー側に送るようにして、行なうようにしてもよい。
【0222】
また、以上の例は、投票番号と電話番号との対応のみをテーブルとして指定できるようにしたが、例えば、ユーザが応答操作入力をすることができる時間「応答可能時間」などの情報をテーブルに用意しておき、それを参照して、アダプタ装置は、前記応答可能時間内に応答をしたか否かを判定して、応答可能時間を経過しているときには、応答を制限(禁止)などという制御をおこなようにすることもできる。
【0223】
また、衛星放送、ケーブルテレビ放送の場合でも、この発明は適用することができる。さらに、前述の実施例では、この発明をテレビジョン放送および受信システムに適用した場合について説明したが、AM、FMのラジオ放送やPCM音声放送と、それぞれ対応の受信システムに適用することも可能である。
【0224】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、視聴者からの応答を、電話局の電話投票サービスや大量情報提供サービスを利用して行なうようにする場合であっても、複数の設問を関連づけた双方向放送番組を提供することができる。この場合に、電話局の交換機等は、現行のシステムをそのまま利用することができ、新たな投資は必要ない。
【0225】
また、電話局の上述のようなサービスを利用するので、輻輳状態を回避しながら、応答者の絞り込みを容易に行なうことができる。そして、絞り込みにより予め用意された電話回線数の範囲内で、することができる応答者になったか否かを容易に判定することができる。したがって、そのような応答者数になった後に、その応答者の特定をするための識別情報を電話回線を介して放送局側で得るようにすることも容易である。
【0226】
また、応答の発呼側で応答の発呼制限を行なうことができるので、多重応答を禁止したり、電話回線網への無駄な発呼を防止することができる。
【0227】
応答装置が電話局側からのデータを受けて、応答の評価を即座に行なっても、放送番組の進行に合わせて、視聴者への評価結果やクイズの正解の明示を遅らせることができる。逆に、応答をした視聴者だけが先に評価結果やクイズの正解を先に通知することもできる。
【0228】
放送側から送る応答装置に対する制御情報および/または応答関連情報は、放送信号に多重して送ることもできるが、この発明の場合には、電話局に設ける装置から、電話回線を介して送信されるので、放送信号に多重された信号からデータを抽出してデコードする場合よりも、デコードの精度が高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による双方向放送方式の実施の形態の全体の概要を示す図である。
【図2】DTMF信号を説明するための図である。
【図3】DTMF信号を説明するための図である。
【図4】図1の例の受信システムの応答装置の例としてのアダプタ装置の一例を示す図である。
【図5】この発明の図1の実施の形態に使用する電話番号情報の例を示す図である。
【図6】図1の実施の形態において、着信応答時に応答者に送るデータを説明するための図である。
【図7】図1の実施の形態において、応答装置の一例のアダプタ装置の構成例を示す図である。
【図8】図7のアダプタ装置での応答処理の例を示すフローチャートを示す図である。
【図9】図1の実施の形態における放送局側、電話局および応答装置の処理を説明するための図である。
【図10】図1の実施の形態において、着信応答時に応答者に送るデータの例を説明するための図である。
【図11】(選別およびID要求)コマンドのデータ構造の例を示す図である。
【図12】図1の実施の形態における応答装置の要部の処理機能の機能ブロック図である。
【図13】図1の実施の形態における応答装置の応答処理のフローチャートの一部を示す図である。
【図14】図13のフローチャートの続きを示す図である。
【図15】図1の実施の形態において、電話局の自動着信応答装置から視聴者側に送るコマンドの一例を示す図である。
【図16】図1の実施の形態において、電話局の自動着信応答装置から視聴者側に送るデータの一例を示す図である。
【図17】図1の実施の形態において、電話局の自動着信応答装置から視聴者側に送るデータの一例を示す図である。
【図18】図1の実施の形態において、電話局の自動着信応答装置から視聴者側に送るデータの一例を示す図である。
【図19】電話投票サービスを説明するための図である。
【符号の説明】
10 放送局のシステム
20 受信装置システム
21 テレビジョン受像機
22 アダプタ装置本体
23 リモートコマンダ
22MC マイクロホン
22PD リモコン受光部
23SD 発光部
23K 操作ボタン
25 アダプタ装置
30 電話局のシステム
31 電話回線
33 テレゴングシステム
34 自動着信応答装置
36 カスタマーコントロール回線
217 DTMFレシーバ
218 メモリ
300 マイコン
303 キー入力操作部
304 応答操作判別手段
305 応答実行手段
308 パケット検出手段
309 応答履歴記憶手段
310 評価手段
311 選別判定手段

Claims (15)

  1. 放送局側の装置と、前記放送局側から放送される双方向番組に対する応答を電話回線を通じて、前記放送局側に送出するようにする受信装置とからなる双方向放送システムにおいて、
    前記放送局側の装置は、
    前記双方向番組として、1つ以上の設問と、各設問に対する複数個の選択肢とを放送すると共に、
    前記設問に対する前記複数個の選択肢についての評価のための評価情報を、放送信号に多重して、または、前記電話回線を通じて、前記受信装置に送信し、
    前記受信装置は、
    前記双方向番組を受信して、受信者に前記設問と前記複数個の選択肢を提示するための手段と、
    受信者が、前記複数個の選択肢の中から選択肢を選択操作するための入力操作部と、
    前記入力操作部を通じて選択操作された選択肢の情報を、前記設問に対する応答として、前記電話回線を通じて前記放送局側に送信する手段と、
    前記放送局側から送られてくる前記評価情報を受信する手段と、
    前記応答の送信後に、前記評価情報に基づいて、前記応答として送信した選択肢の情報についての評価を行ない、その評価結果に基づいて、当該評価後における前記電話回線を通じた前記放送局側への発信の可否を制御する手段と、
    を備える
    ことを特徴とする双方向放送システム。
  2. 請求項1に記載の双方向放送システムにおいて、
    前記受信装置からの応答は、前記放送局と電話局との間での契約に基づいて、前記電話局での着信時に前記電話局から送出される音声が前記応答者に送信されるサービスがなされる電話番号に対して送信されると共に、
    前記設問に対する前記複数個の選択肢についての評価のための評価情報は、前記音声に含められて、前記電話回線を通じて前記受信装置に送信される
    ことを特徴とする双方向放送システム。
  3. 請求項1に記載の双方向放送システムにおいて、
    前記放送局側からは、さらに、前記受信装置において前記評価情報に基づく評価結果を応答者に明示するか否かの情報を、放送信号に多重して、または、前記電話回線を通じて、前記受信装置に送信し、
    前記受信装置は、前記評価結果を応答者に明示するか否かの情報が、明示することを指示していると判別したときに、前記応答の送信後に、前記応答者に前記評価結果を明示する
    ことを特徴とする双方向放送システム。
  4. 請求項1に記載の双方向放送システムにおいて、
    前記放送局側からは、複数個の前記設問を前記双方向番組として放送すると共に、前記評価情報と共に、前記複数個の設問についての評価結果に対して、前記応答の送信後にさらに前記放送局側への発信が可能となる者として選別されるための条件を設定する選別情報を送り、
    前記受信装置は、前記複数個の設問についての評価結果について、前記選別情報により示される条件を満足するか否かを判別して、その判別結果により前記電話回線を通じた前記放送局側への発信の可否を制御する
    ことを特徴とする双方向放送システム。
  5. 請求項1に記載の双方向放送システムにおいて、
    前記放送局側は、前記応答の送信後に更に放送局側へ発信を行なう場合の、当該発信の宛先の電話番号を指定する情報を、前記放送信号に多重して、または、前記電話回線を通じて、前記受信装置に送信する
    ことを特徴とする双方向放送システム。
  6. 放送局側から双方向番組を放送し、前記双方向番組の放送を受信する受信装置から、前記双方向番組に対する応答を、電話回線を通じて、前記放送局側に送信するようにする双方向放送方法において、
    前記放送局側は、
    前記双方向番組中において、1つ以上の設問と、各設問に対する複数個の選択肢とを放送すると共に、
    前記設問に対する前記複数個の選択肢についての評価のための評価情報を、放送信号に多重して、または、前記電話回線を通じて、前記受信装置に送信し、
    前記受信装置は、
    前記双方向番組を受信して、受信者に前記設問と前記複数個の選択肢を提示し、
    前記提示された前記複数個の選択肢の中から、前記受信装置の入力操作部を通じて選択された選択肢の情報を、前記設問に対する応答として、前記電話回線を通じて前記放送局側により指定された宛先に送信し、
    前記応答の送信後に、前記放送局側から受信した前記評価情報に基づいて、前記応答として送信した選択肢の情報についての評価を行ない、その評価結果に基づいて、当該評価後における前記電話回線を通じた前記放送局側への発信の可否を制御する
    ことを特徴とする双方向放送方法。
  7. 請求項6に記載の双方向放送方法において、
    前記受信装置からの応答は、前記放送局と電話局との間での契約に基づいて、前記電話局での着信時に前記電話局から送信される音声が前記応答者に送信されるサービスがなされる電話番号に対して送信するものであると共に、
    前記設問に対する前記複数個の選択肢についての評価のための評価情報は、前記音声に含められて、前記電話回線を通じて前記受信装置に送信する
    ことを特徴とする双方向放送方法。
  8. 双方向番組を受信して、前記双方向番組中において放送された、1つ以上の設問と、各設問に対する複数個の選択肢とを受信者に提示するための手段と、
    受信者が、前記複数個の選択肢の中から選択肢を選択操作するための入力操作部と、
    前記入力操作部を通じて選択操作された選択肢の情報を、前記設問に対する応答として、電話回線を通じて放送局側により指定された宛先に送信する手段と、
    前記放送局側から、放送信号に多重されて、または、前記電話回線を通じて、送られてくる前記評価情報を受信する手段と、
    前記応答の送信後に、前記評価情報に基づいて、前記応答として送信した選択肢の情報についての評価を行なう評価手段と、
    前記評価手段での評価結果に基づいて、当該評価後における前記電話回線を通じた前記放送局側への発信の可否を制御する制御手段と、
    を備える双方向放送の受信装置。
  9. 請求項8に記載の双方向放送の受信装置において、
    前記応答の送信先電話番号として指定される1ないし複数の電話番号の情報を、それぞれの電話番号の情報を指定するための指定情報と対応させて記憶する記憶手段と、
    前記放送局側から提供される前記指定情報に応じて、前記記憶手段から前記指定情報に対応する電話番号の情報を読み出す手段と、
    前記応答の発信に際して、前記読み出された前記応答の送信先電話番号の情報を使用して、前記応答の発信を行なう応答処理手段と、
    を備えることを特徴とする双方向放送の受信装置。
  10. 請求項9に記載の双方向放送の受信装置において、
    前記放送局側から提供される前記指定情報は、前記双方向番組における前記指定情報の告知により与えられ、応答者がこの告知に応じて前記指定情報を入力することにより、前記記憶手段から前記指定情報に対応した電話番号の情報が読み出される
    ことを特徴とする双方向放送の受信装置。
  11. 請求項9に記載の双方向放送の受信装置において、
    前記放送局側から提供される前記指定情報は、前記放送信号に多重されて放送されるものであり、この放送信号から前記指定情報を抽出して、前記記憶手段から前記指定情報に対応した電話番号の情報が読み出される
    ことを特徴とする双方向放送の受信装置。
  12. 前記双方向番組として、放送局より1以上の設問と、各設問に対する応答のための選択肢とが前記応答者に対して放送され、前記応答の送信先電話番号として、前記応答を電話局が受け付け、着信受付完了メッセージなどの音声を使用する情報を前記応答者に発信するようにする電話局のサービスへの電話番号を使用する請求項9に記載の双方向放送の受信装置において、
    前記記憶手段に記憶される電話番号の情報は、前記選択肢のそれぞれと、その選択肢に対応する前記応答の送信先電話番号との対応情報であり、
    前記応答処理手段は、前記応答者により選択入力された前記設問に対する選択肢に対応する前記応答の送信先電話番号に発信する
    ことを特徴とする双方向放送の受信装置。
  13. 請求項8に記載の双方向放送の受信装置において、
    前記評価手段での評価結果を前記応答者に明示する評価結果明示手段を備えることを特徴とする双方向放送の受信装置。
  14. 請求項13に記載の双方向放送の受信装置において、
    前記評価結果明示手段は、前記放送局側から、放送信号に多重されて、または、前記電話回線を通じて、送られてくる前記評価結果の明示に関する情報をデコードし、前記評価結果を明示する命令を検知したときに、前記評価結果の明示に関する情報に含まれるタイミング指示情報に基づいて前記評価結果の明示を行なう
    ことを特徴とする双方向放送の受信装置。
  15. 請求項8に記載の双方向放送の受信装置において、
    前記放送局側からは、前記評価情報と共に、前記複数個の設問についての評価結果に対して、前記応答の送信後にさらに前記放送局側への発信が可能となる者として選別されるための条件を設定する選別情報が送られてくるものであり、
    前記制御手段は、前記複数個の設問についての評価結果について、前記選別情報により示される条件を満足するか否かを判別して、その判別結果により前記電話回線を通じた前記放送局側への発信の可否を制御する
    ことを特徴とする双方向放送の受信装置。
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