JP3601005B2 - パラジウムめっき液 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、パラジウムめっき液に関し、特に装飾材料のニッケルアレルギー発生問題を回避したパラジウムめっき装飾材料を提供するためのパラジウムめっき液に関する。
【0002】
【従来の技術】
パラジウムめっき液は古くから広範囲に研究されており、そのめっき析出物の物性は、耐光性、耐食性、耐変色性、耐摩耗性等に優れているため、装飾用材料、電子部品の電気接点、コネクター、回路基板等の広範囲の用途に使用されている。また、従来の表面処理技術をもって例えば、時計ケース、時計バンド、メガネフレーム、ネックレス及び指輪等の装身具に白色様めっきを施すためには、パラジウムめっき、パラジウム−ニッケル合金めっき、パラジウム−コバルト合金めっき、ロジウムめっき、白金めっき及び銀めっき等が一般に行われている。
【0003】
【発明が解決すべき課題】
上記のロジウムめっきは、単価が非常に高いため実用的でなく、銀めっきは、硫化物によって変色が生じ易く、パラジウム−ニッケル合金めっきは、ニッケルアレルギーが発生する場合があり、ヨーロッパなどでは使用が禁止されている。また、パラジウムめっき、白金めっきは、めっき皮膜の応力が高いため、厚付けするとクラックが発生しやすい等の欠陥があった。
【0004】
これらの欠陥を考慮してパラジウム析出物の内部応力を低下するため、或いは、皮膜の光沢性を改善する方法として、本発明者らは、ピリジンカルボン酸、ピリジンカルボン酸アミド系誘導体及びアニオン系界面活性剤をパラジウムめっき液に配合することによって、5μm以上の厚さを有していても光沢のあるパラジウム析出物が得られるパラジウムめっき液を既に提案している(例えば、特開平7−11467号公報。)また、上記めっき液に可溶性タリウム塩や可溶性セレン塩を添加することも知られている(例えば、特開平11−189891号公報、特開平11−043796号公報、特開昭63−111194号公報。更に亜硫酸、亜硝酸及びそれらのナトリウム塩、カリウム塩を添加したもの(特公平1−47557号公報)やセリウムを添加したもの(特開平2−43393号公報)が提案されている。しかしながら、このような従来の表面処理技術にあっても、より高度の光沢を有する厚付けパラジウム析出物を得ることは困難であった。
【0005】
最近では、各種パラジウムめっき装飾材料もその形状が相当複雑化しているため、加工に供せられるパラジウム析出物は、展延性に優れ、適度な曲げ加工において亀裂の生じないことが要求されている。
また、ヨーロッパ向けの時計ケース、時計バンド、メガネフレーム、ネックレス、イヤリング及び指輪等の装身具においてはニッケルアレルギー発生を防止することのできる白色金属めっきとして高度の光沢を有し高純度の安定した厚付けめっきのできるパラジウムめっき液が要望されている。
【0006】
したがって、本発明の目的は、高純度の安定した物性及び高度の光沢を示すパラジウム析出物が得られるパラジウムめっき液を提供することにある。
【0007】
【発明を解決するための手段】
本発明者らは、上記した現状に鑑みて、工業的規模においても実用可能であって、しかも純度の高いパラジウム析出物を形成し得るパラジウムめっき液を得るべく鋭意研究を重ねた結果、可溶性パラジウム塩、ピリジンカルボン酸及び/または可溶性の微量金属塩、ピリジンカルボン酸のアミド系誘導体、アルデヒド安息香酸系誘導体、アニオン系界面活性剤又は両性系界面活性剤を配合して構成したパラジウムめっき液は、適度な析出速度を有し、安定性に優れ、得られためっき皮膜は5μm以上の膜厚を有し、特に鏡面光沢に優れ、クラックの殆どない高純度のパラジウム析出物が得られることを知見して本発明に到達した。
【0008】
すなわち、本発明は、
(1)可溶性パラジウム塩をパラジウム量として0.1〜40.0g/l、ピリジンカルボン酸0.01〜10g/l及び/または可溶性鉄塩、亜鉛塩、タリウム塩、セレン塩及びテルル塩等から選ばれた少なくとも1種を金属換算量で0.002〜1.0g/l、ピリジンカルボン酸のアミン系誘導体0.005〜10g/l、アルデヒド安息香酸系誘導体0.002〜20.0g/l、アニオン系界面活性剤又は両性系界面活性剤0.001〜1.2g/lを含有することを特徴とするパラジウムめっき液。
(2)可溶性パラジウム塩が塩化パラジウム、ジクロロジアミンパラジウム及びジクロロテトラアミンパラジウムから選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載のパラジウムめっき液、
(3)ピリジンカルボン酸がニコチン酸、ピコリン酸、イソニコチン酸、2,3−キノリン酸、2,4−ルチジン酸及び2,6−ジピコリン酸から選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載のパラジウムめっき液、
(4)可溶性鉄塩、亜鉛塩、タリウム塩、セレン塩及びテルル塩が硫酸鉄、硫酸第二鉄アンモニウム、硫酸亜鉛、硫酸タリウム、酢酸タリウム、セレン酸、亜セレン酸、亜セレン酸ナトリウム及び亜セレン酸カリウムから選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載のパラジウムめっき液、
(5)ピリジンカルボン酸のアミン系誘導体がニコチンアミド、ピコリンアミド、イソニコチン酸アミド及びニコチン酸アミドから選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載のパラジウムめっき液、
(6)アルデヒド安息香酸系誘導体がp−フタルアルデヒド、o−フタルアルデヒド、o−フタルアルデヒド酸、p−フタルアルデヒド酸、m−フタルアルデヒド、iso−フタルアルデヒド酸及びアルデヒドアンモニウムから選ばれた少なくと
も1種であることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載のパラジウムめっき液、
(7)アニオン系界面活性剤又は両性界面活性剤がドデシルアミンアセテート、セチルピリジニウムブロマイド、スルホコハク酸ジ−2−エチルヘキシルナトリウム、ソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンステアレート、ソルビタンモノステアレート、ジメチルアルキルベタイン、ドデシルトリメチルアンモニウムクロライド及びポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテートから選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載のパラジウムめっき液、
(8)パラジウムめっき液の電導塩として硝酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、スルファミン酸アンモニウム、ホウ酸、ホウ酸アンモニウム、硝酸カリウム、硫酸カリウム、塩化カリウム及びスルファミン酸カリウムから選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする特許請求の範囲第1項乃至第7項記載のパラジウムめっき液を提供するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を更に詳細に説明する。
本発明で使用する可溶性パラジウム塩とは、例えば、塩化パラジウム、ジクロロジアミンパラジウム及びジクロロテトラアミンパラジウム等が挙げられる。これらの塩は1種又は2種以上併用して用いることができる。上記パラジウムめっき液中の可溶性パラジウム塩の使用濃度は、パラジウム量として1.0〜40.0g/lの範囲が好ましい。1.0g/l以下の濃度では、めっき皮膜析出速度が遅くなるので好ましくなく、また、40.0g/l以上では、析出速度がより向上することはないので、実用的ではない。
【0010】
次に本発明で用いるピリジンカルボン酸としては、例えば、ニコチン酸、ピコリン酸、イソニコチン酸、2,3−キノリン酸、2,4−ルチジン酸及び2,6−ジピコリン酸が挙げられる。上記のピリジンカルボン酸は、1種又は2種以上併用して用いることができる。
上記パラジウムめっき液中のピリジンカルボン酸の使用濃度は、0.01〜20.0g/l好ましくは、1.0g/l〜10.0g/lである。0.01g/l以下では光沢を向上させる効果がなく、また、20.0g/l以上では、光沢がより向上することはないので、実用的ではない。
【0011】
本発明ではパラジウム析出物の内部応力を低下するために、可溶性金属塩を上記のピリジンカルボン酸と併用するか、またはピリジンカルボン酸に替えて可溶性金属塩を添加するものであるが、上記の可溶性金属塩としては、例えば、可溶性鉄塩、亜鉛塩、タリウム塩、セレン塩及びテルル塩等が挙げられる。具体的には、硫酸鉄、硫酸第二鉄アンモニウム、硫酸亜鉛、硫酸タリウム、酢酸タリウム、セレン酸、亜セレン酸、亜セレン酸ナトリウム及び亜セレン酸カリウム等が挙げられる。上記の可溶性金属塩は1種又は2種以上併用して用いることができる。
そして上記の可溶性金属塩の使用濃度は金属換算量で0.002〜1.0g/l好ましくは0.005〜0.7g/lである。0.002g/l以下ではパラジウム析出物の内部応力を低下させる効果がなく、また、1.0g/l以上では、パラジウム析出物の内部応力がより向上することはないので実用的ではない。
【0012】
次に本発明に用いるピリジンカルボン酸のアミド系誘導体としては、例えば、ニコチンアミド、ピコリンアミド、イソニコチン酸アミド、ニコチン酸アミド等が挙げられる。これらのピリジンカルボン酸のアミド系誘導体は、1種又は2種以上併用して用いることができる。
上記パラジウムめっき液中におけるピリジンカルボン酸のアミド系誘導体の使用濃度は0.002〜20.0g/l、好ましくは0.005〜10.0g/lである。
0.002g/l以下では光沢を向上させる効果がなく、20.0g/l以上を越えても光沢はより向上することはないので、実用的でない。
更に、本発明に用いるアルデヒド安息香酸系誘導体としては、例えば、p−フタルアルデヒド、o−フタルアルデヒド、o−フタルアルデヒド酸、p−フタルアルデヒド酸、m−フタルアルデヒド、iso−アルデヒド及びアルデヒドアンモニウムなどが挙げられる。上記のアルデヒド安息香酸系誘導体は1種又は2種以上併用して用いることができる。
上記パラジウムめっき液中のアルデヒド安息香酸系誘導体の使用濃度は、0.002〜20.0g/l、好ましくは0.005〜10.0g/lである。
0.002g/l以下では光沢を向上させる効果がなく、20.0g/l以上を越えても光沢はより向上することはないので、実用的でない。
【0013】
更に、本発明に用いるアニオン系界面活性剤又は両性系界面活性剤はピット発生を防止するためのものであり、特に形状が複雑なものについては最も効果的である。具体的には、ドデシルアミンアセテート、セチルピリジニウムブロマイド、スルホコハク酸ジ−2−エチルヘキシルナトリウム、ソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンステアレート、ソルビタンモノステアレート、ジメチルアルキルベタイン、ドデシルトリメチルアンモニウムクロライド及びポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート等が挙げられる。
上記のアニオン系界面活性剤又は両性系界面活性剤は1種又は2種以上併用して用いることができる。
上記パラジウムめっき液中アニオン系界面活性剤又は両性系界面活性剤の使用濃度は、0.001〜1.2g/lである。
0.001g/l以下ではピット発生を防止するのに十分でなく、1.2g/l以上使用してもピット発生の防止はより向上することはないので、実用的でない。
【0014】
また、本発明では、めっき液に導電性と緩衝性を付与するためにリン酸一カリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸水素アンモニウム、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、ホウ酸、ホウ酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、スルファミン酸アンモニウム、硝酸カリウム、硫酸カリウム、塩化カリウム及びスルファミン酸カリウム等が添加される。これらの添加剤は、1種又は2種以上併用して用いることができる。
本発明のめっき液における上記電導塩の使用濃度は15.0〜300.0g/lである。15.0g/l以下では、めっきの電導性が悪くなり、300.0g/l以上ではめっき液の比重が重くなり、パラジウム析出物にくもり、カブリ、ヤケ等が発生するので好ましくない。
【0015】
本発明のめっき液は、pH7〜12、好ましくは7.5〜9.5の範囲で用いられる。このpH範囲において良好なめっき皮膜を形成することができる。
めっき液のpH調整は、塩酸、硫酸等の酸や水酸化ナトリウム、水酸化カリウム及びアンモニア水等のアルカリ性物質でなされる。
本発明のめっき液は、30〜55℃の温度においてめっきが可能であり、特に40〜55℃の液温度のときに平滑で光沢のある良好なめっき皮膜が得られる。また、液温度が高いほどめっき皮膜の析出速度が早くなる傾向にあり、上記した温度範囲内で適宜温度を設定することにより任意の析出速度とすることができる。さらにまた、本発明のめっき液では、めっき皮膜の析出速度は、めっき液の温度のほかに、パラジウム濃度にも依存することから、パラジウム濃度を適宜設定することに依ってもめっき皮膜の析出速度を調整できるので、めっき皮膜の膜厚のコントロールが容易である。
めっきを行う際の電流密度は、0.3〜1.2A/dm2である。
【0016】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
【0017】
実施例1
めっき液の組成
ジクロロジアミンパラジウム・・・・・・・・・・・・10g/l
(Pdメタル量として)
亜テルル酸(Teメタル量として)・・・・・・・0.05g/l
塩化アンモニウム・・・・・・・・・・・・・・・・・80g/l
リン酸水素アンモニウム・・・・・・・・・・・・・・20g/l
ニコチン酸アミド・・・・・・・・・・・・・・・・0.8g/l
スルホコハク酸ジ−2−エチル
ヘキシルナトリウム・・・・・・・・・・・・・・0.01g/l
上記のめっき液をアンモニア水によりpH8.3に調整し、浴温度45℃、電流密度1.0A/dm2において、予めニッケルめっきを施した25×35mmの黄銅板銅板を30分間浸漬した結果、平均膜厚7μmの光沢の有るパラジウムめっき物が得られた。得られたパラジウムめっき物についてアンモニア暴気試験(室温で12時間)を行った結果、クラックの発生は認められなかった。
【0018】
実施例2
めっき液の組成
ジクロロジアミンパラジウム・・・・・・・・・・・10g/l
(Pdメタル量として)
塩化アンモニウム・・・・・・・・・・・・・・・・90g/l
ホウ酸・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10g/l
ニコチンアミド・・・・・・・・・・・・・・・・1.0g/l
2,6−ジピコリン酸・・・・・・・・・・・・・0.5g/l
ドデシルトリメチルアンモニウムクロライド・・・0.1g/l
上記のめっき液をアンモニア水によりpH8.3に調整し、浴温度42℃、電流密度1.0A/dm2において、予めニッケルめっきを施した25×35mmの黄銅板銅板を30分間浸漬した結果、平均膜厚7μmの光沢の有るパラジウムめっき物が得られた。得られたパラジウムめっき物についてアンモニア暴気試験(室温で12時間)を行った結果、クラックの発生は認められなかった。
【0019】
実施例3
めっき液の組成
ジクロロジアミンパラジウム・・・・・・・・・・・・10g/l
(Pdメタル量として)
硫酸第二鉄アンモニウム(Feメタル量として) 0.1g/l
塩化アンモニウム・・・・・・・・・・・・・・・・・90g/l
ホウ酸・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10g/l
ニコチンアミド・・・・・・・・・・・・・・・・・1.0g/l
2,6−ジピコリン酸・・・・・・・・・・・・・・0.5g/l
ドデシルトリメチルアンモニウムクロライド・・・・0.1g/l
上記のめっき液をアンモニア水によりpH8.3に調整し、浴温度42℃、電流密度1.0A/dm2において、予めニッケルめっきを施した25×35mmの黄銅板銅板を30分間浸漬した結果、平均膜厚7μmの光沢の有るパラジウムめっき物が得られた。得られたパラジウムめっき物についてアンモニア暴気試験(室温で12時間)を行った結果、クラックの発生は認められなかった。
【0020】
実施例4
めっき液の組成
ジクロロジアミンパラジウム・・・・・・・・・・10g/l
(Pdメタル量として)
硫酸アンモニウム・・・・・・・・・・・・・・・60g/l
ホウ酸・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20g/l
リン酸水素アンモニウム・・・・・・・・・・・・30g/l
ニコチン酸・・・・・・・・・・・・・・・・・1.0g/l
ピコリンアミド・・・・・・・・・・・・・・・0.5g/l
スルホコハク酸ジ−2−エチルヘキシル
ナトリウム・・・・・・・・・・・・・・・・・0.1g/l
上記のめっき液をアンモニア水によりpH8.2に調整し、浴温度50℃、電流密度1.0A/dm2において、予めニッケルめっきを施した25×35mmの黄銅板銅板を30分間浸漬した結果、平均膜厚7μmの光沢の有るパラジウムめっき物が得られた。得られたパラジウムめっき物についてアンモニア暴気試験(室温で12時間)を行った結果、クラックの発生は認められなかった。
また、パラジウムめっき物について人工汗浸漬試験(室温で48時間)を行った結果、変色は認められなかった。
【0021】
実施例5
めっき液の組成
ジクロロジアミンパラジウム・・・・・・・・・・・・・10g/l
(Pdメタル量として)
硫酸タリウム(Tlメタル量として)・・・・・・0.035g/l
硫酸アンモニウム・・・・・・・・・・・・・・・・・・60g/l
ホウ酸・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20g/l
リン酸水素アンモニウム・・・・・・・・・・・・・・・30g/l
ニコチン酸・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1.0g/l
ピコリンアミド・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.5g/l
スルホコハク酸ジ−2−エチルヘキシル
ナトリウム・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.1g/l
上記のめっき液をアンモニア水によりpH8.2に調整し、浴温度50℃、電流密度1.0A/dm2において、予めニッケルめっきを施した25×35mmの黄銅板銅板を30分間浸漬した結果、平均膜厚7μmの光沢の有るパラジウムめっき物が得られた。得られたパラジウムめっき物についてアンモニア暴気試験(室温で12時間)を行った結果、クラックの発生は認められなかった。
また、パラジウムめっき物について人工汗浸漬試験(室温で48時間)を行った結果、変色は認められなかった。
【0022】
実施例6
めっき液の組成
ジクロロジアミンパラジウム・・・・・・・・・・・・・10g/l
(Pdメタル量として)
塩化アンモニウム・・・・・・・・・・・・・・・・・・40g/l
硫酸アンモニウム・・・・・・・・・・・・・・・・・・20g/l
ニコチン酸・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.5g/l
イソニコチン酸アミド・・・・・・・・・・・・・・・0.2g/l
スルホコハク酸ジ−2−エチルヘキシル
ナトリウム・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.1g/l
上記のめっき液をアンモニア水によりpH8.5に調整し、浴温度50℃、電流密度1.0A/dm2において、予めニッケルめっきを施した25×35mmの黄銅板を30分間浸漬した結果、7.5μmの光沢のあるパラジウムめっき物が得られた。
【0023】
比較例1
実施例1のパラジウムめっき液から亜テルル酸及びニコチン酸アミドを除き、それに替えEDTAを1.0g/l添加した組成のパラジウムめっき液を用いて、実施例1と同様のめっき条件によりめっきを行った。得られたパラジウムめっき物は半光沢で、アンモニア暴気試験を行った結果、室温6時間でクラックが発生した。
【0024】
比較例2
実施例2のパラジウムめっき液からニコチンアミドを除いた組成のパラジウムめっき液を用いて、実施例2と同様のめっき条件によりめっきを行った。得られたパラジウムめっき物は、むらがあり、光沢を有しなかった。
【0025】
比較例3
実施例3のパラジウムめっき液から硫酸第二鉄アンモニウム、及びニコチンアミドを除き、それに替えEDTAを1.0g/l添加した組成のパラジウムめっき液を用いて、実施例3と同様のめっき条件によりめっきを行った。得られたパラジウムめっき物についてアンモニア暴気試験を行った結果、室温6時間でクラックが発生した。
【0026】
比較例4
実施例6のパラジウムめっき液からニコチン酸を除いた組成のパラジウムめっき液を用いて、実施例6と同様のめっき条件によりめっきを行った。得られたパラジウムめっき物は、むらがあり、光沢を有しなかった。
【0027】
【発明の効果】
本発明のパラジウムめっき液は、液の保存安定性が極めて良好であり、作業性が良く作業環境も良好である。また、析出速度は、パラジウム濃度と液温度に依存するため、めっき膜厚のコントロールが容易である。本発明のめっき液によって得られためっき皮膜は、5μm以上の厚さを有していても光沢性があると共に低応力であり、クラックの発生がなく展延性にも優れ美しい白色鏡面光沢を呈する。また、めっき皮膜は、室温12時間のアンモニア暴気試験においてもクラックの発生が生じない。更に室温48時間、人工汗中に全浸漬、半浸漬を行った試験においても変色は生じなく、優れたパラジウム皮膜が得られる。
Claims (8)
- 可溶性パラジウム塩をパラジウム量として0.1〜40.0g/l、ピリジンカルボン酸0.01〜10g/l及び/または可溶性鉄塩、亜鉛塩、タリウム塩、セレン塩及びテルル塩等から選ばれた少なくとも1種を金属換算量で0.002〜1.0g/l、ピリジンカルボン酸のアミン系誘導体0.005〜10g/l、アルデヒド安息香酸系誘導体0.002〜20.0g/l、アニオン系界面活性剤又は両性系界面活性剤0.001〜1.2g/lを含有することを特徴とするパラジウムめっき液。
- 可溶性パラジウム塩が塩化パラジウム、ジクロロジアミンパラジウム及びジクロロテトラアミンパラジウムから選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載のパラジウムめっき液。
- ピリジンカルボン酸がニコチン酸、ピコリン酸、イソニコチン酸、2,3−キノリン酸、2,4−ルチジン酸及び2,6−ジピコリン酸から選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載のパラジウムめっき液。
- 可溶性鉄塩、亜鉛塩、タリウム塩、セレン塩及びテルル塩が硫酸鉄、硫酸第二鉄アンモニウム、硫酸亜鉛、硫酸タリウム、酢酸タリウム、セレン酸、亜セレン酸、亜セレン酸ナトリウム及び亜セレン酸カリウムから選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載のパラジウムめっき液。
- ピリジンカルボン酸のアミン系誘導体がニコチンアミド、ピコリンアミド、イソニコチン酸アミド及びニコチン酸アミドから選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載のパラジウムめっき液。
- アルデヒド安息香酸系誘導体がp−フタルアルデヒド、o−フタルアルデヒド、o−フタルアルデヒド酸、p−フタルアルデヒド酸、m−フタルアルデヒド、iso−フタルアルデヒド酸及びアルデヒドアンモニウムから選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載のパラジウムめっき液。
- アニオン系界面活性剤又は両性界面活性剤がドデシルアミンアセテート、セチルピリジニウムブロマイド、スルホコハク酸ジ−2−エチルヘキシルナトリウム、ソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンステアレート、ソルビタンモノステアレート、ジメチルアルキルベタイン、ドデシルトリメチルアンモニウムクロライド及びポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテートから選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載のパラジウムめっき液。
- パラジウムめっき液の電導塩として硝酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、スルファミン酸アンモニウム、ホウ酸、ホウ酸アンモニウム、硝酸カリウム、硫酸カリウム、塩化カリウム及びスルファミン酸カリウムから選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする特許請求の範囲第1項乃至第7項記載のパラジウムめっき液。
Priority Applications (5)
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