JP3600904B2 - 補助動力式ビークル - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、車両に間欠的に加えられる人力の大きさに応じた駆動力を補助動力として車輪に与えてこれを回転駆動する車椅子、自転車、足漕ぎボート等の補助動力式ビークルに関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、手動車椅子と電動車椅子の中間的な存在として手動式電動車椅子が従来より提案されている。この手動式電動車椅子は、車輪に間欠的に加えられる人力を検知し、その人力に応じた補助動力を車輪に加えることによって歩行の不自由な乗り手の肉体的な負担を軽減するものであって、これによれば乗り手は手動車椅子の感覚で操作することができ、精神的苦痛も緩和される。
【0003】
ところで、上記手動式電動車椅子にあっては、例えばハンドリムを車輪に対して相対回転自在に弾性支持し、該ハンドリムと車輪との相対回転量をワイヤー等を介して固定側(車体側)に設けられたポテンショメータ等の人力検知手段に伝達して検出することによって、ハンドリムに加えられる人力の大きさと方向を検知していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の手動式電動車椅子にあっては、ハンドリムと車輪との相対回転量を検出する人力検知手段は固定側に設けられていたため、相対回転量を人力検知手段に伝達するワイヤー等の機械的伝達手段が必要となり、構造が複雑化し、検知精度や検知手段の調整の点で問題があった。
【0005】
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、その目的とする処は、入力部材に加えられる人力を簡単な構造で高精度に検知することができるとともに、人力検知手段への電力の供給及び人力検知手段からの検知信号の固定側への伝達を簡単な構成で確実に行うことができる補助動力式ビークルを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、入力部材と推進手段に連なる出力部材との相対回転量によって入力部材に加えられる人力を検知してその信号を発信する人力検知手段を設け、該人力検知手段によって検知された人力に応じた補助動力を推進手段に加えてこれを回転駆動する補助動力式ビークルにおいて、前記人力検知手段を回転側に設けるとともに、固定側から前記人力検知手段への電力の供給を回転トランス又はスリップリングを介して行うようにしたことを特徴とする。
【0009】
請求項記載の発明は、請求項記載の発明において、前記人力検知手段を、前記入力部材と出力部材との相対回転を光信号に変換してこれを固定側に設けられた受光手段に伝達するものとしたことを特徴とする。
【0010】
請求項記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記人力検知手段からの検知信号の固定側への伝達を回転トランス又はスリップリングを介して行うようにしたことを特徴とする。
【0011】
【作用】
請求項1記載の発明によれば、人力検知手段が回転側に設けられるため、入力部材と出力部材との相対回転量を簡単な構成で直接検知することができ、入力部材に加えられる人力を高精度に検知することができる。又、回転側に設けられた人力検知手段への電力の供給が回転トランス又はスリップリングを介して行われるため、固定側に設けられたバッテリ等の電源から人力検知手段への電力の供給が確実に行われる。
【0014】
請求項記載の発明によれば、回転側に設けられた入力検知手段からの検知信号が光信号に変換されて固定側に設けられた受光手段に伝達されるため、回転側から固定側への検知信号の伝達が確実に行われる。
【0015】
請求項記載の発明によれば、回転側に設けられた入力検知手段からの検知信号が回転トランス又はスリップリングを介して固定側に伝達されるため、回転側から固定側への検知信号の伝達が確実に行われる。
【0016】
【実施例】
以下に本発明の実施例を添付図面に基づいて説明する。
【0017】
第1参考例
図1は本発明の第1参考例に係る補助動力式車両の一態様としての手動式電動車椅子の側面図、図2は同車椅子の正面図、図3は同車椅子を折り畳んだ状態を示す背面図、図4は同車椅子の人力検出部及び補助動力装置部を示す車輪部分の破断平面図、図5は図4の要部拡大断面図、図6は車輪の外側面図、図7は車輪のハブ部の外側面図、図8は人力検出部のスプリングの状態を説明するための断面図、図9及び図10は人力が加えられたときの検出部のスプリングの状態を説明するための断面図、図11はコントローラの構成を示すブロック図である。
【0018】
参考例に係る手動式電動車椅子1は、既存の折り畳み式手動車椅子に補助動力装置(Power Assist System )を組み付けたものであって、図1に示すように、これのパイプ枠状のフレーム2の前後部は左右一対のキャスタ3、車輪4によって支持されている。
【0019】
又、上記フレーム2の中央部には、乗り手が着座すべき布製のシート5(図2参照)が張設されている。尚、フレーム2は前後一対のクロス部材2aを有しており、X字状を成す2本のクロス部材2aはその交点を軸6によって枢着されている。従って、車椅子1は図3に示すようにこれを折り畳むことができ、このとき前記シート5も撓む。
【0020】
更に、フレーム2の後部には左右一対のハンドルアーム2bが立設されており、各ハンドルアーム2bの上端部は後方に折曲され、その折曲部には介助者用のグリップ7が取り付けられている。
【0021】
又、フレーム2の中央上部には、乗り手のための左右一対の肘掛8が取り付けられ、同フレーム2の前端下部には左右一対のステップ9が取り付けられている。そして、同フレーム2の下部に前後方向に延びる左右一対のアーム2cの後端部には、別のアーム2dが前後方向に移動自在に嵌装されており、各アーム2dの後端部にはローラ10が回転自在に軸支されている。尚、アーム2dは、アーム2cに突設されたピン11に長孔係合することによって前後方向に移動自在に支持され、これはアーム2cとの間に縮装された不図示のスプリングによって常時後方へ付勢されている。
【0022】
ところで、前記左右一対の車輪4の各々は、図4に示すように、フレーム2に取り付けられたブラケット12に支持された車軸13にボールベアリング14,15を介して回転自在に支承されており、各車輪4の外側には、乗り手が手でこれを回すべきリング状のハンドリム16が設けられている。このハンドリム16は、車輪4のハブ4aに軸受17によって回転自在に支承された円板状のディスク18に3本のスポーク19を介して取り付けられており、従って、該ハンドリム16は車輪4に対して独立に回転し得る。尚、本参考例においては、図4に示すように、車輪4のハブ4aとディスク18との間にダンパー20が介設されている。
【0023】
而して、上記ハンドリム16は、その全周の3箇所が図7に示す構造によって車輪4に対して弾性的に連結されている。
【0024】
即ち、図7に示すように、車輪4のハブ4aに形成された各一対のリブ4a−1で挟まれる空間には、円弧状の溝21aを有するスプリングガイド21が収納されており、該スプリングガイド21には大小異径のスプリング22,23が収納されている。尚、図7において、24はスプリング22,23の脱落を防ぐ保持部材である。
【0025】
ところで、前記スプリング22,23はその両端がスプリング受け25,26によって受けられており、前記ハンドリム16に人力が加わらない中立状態においては、図8に詳細に示すように、スプリング受け25,26は一対のリブ4a−1に当接し、小径のスプリング23は両スプリング受け25,26間に所定の予圧を持って縮装される一方、大径のスプリング22はその両端がスプリング受け25,26から若干離脱してスプリング受け25,26に力を及ぼしていない。尚、大径のスプリング22のバネ定数は小径のスプリング23のそれよりも大きく設定されている。
【0026】
一方、図6に示すように、前記ディスク18の全周3箇所には一対のピン27,28が内方に向かって突設されており、各一対のピン27,28はハンドリム16に人力が加わらない中立状態においては、図7及び図8に示すように前記スプリング受け25,26の端面に当接している。尚、一方のピン27はディスク18の内面に固設されているが、他方のピン28は図6に示すようにディスク18に形成された円弧状の長孔18aに位置調整自在に貫設されており、該ピン28はスプリング受け26の端面に当接した状態でナット29によって締め付けられてディスク18に固定される。又、リブ4a−1には、ピン27,28の移動を許容するための溝4a−2が形成されている。
【0027】
又、図4及び図5に示すように、ハンドリム16側のディスク18には、ハンドリム16に加えられる人力の大きさ及び方向を検出するためのポテンショメータ71と、該ポテンショメータ71の検知信号を増幅して後述の発光部73を駆動するための電子基板(信号変調回路)72と、該電子基板72に電力を供給するための小型バッテリ81及び該小型バッテリ81に電力を補給するための太陽電池82(図11参照)が固設されている。尚、上記電子基板72と小型バッテリ81はポテンショメータ71内に組み込まれている。
【0028】
又、ディスク18には、発光部73を保持するホルダー74が取り付けられており、発光部73は車軸13の軸中心に貫設された通路13aの一端開口部に臨んでいる。そして、発光部73と前記電子基板72とはコード75によって接続されている。尚、車軸13の内端にはキャップ13bが螺着されており、通路13a内は暗部を構成している。
【0029】
他方、固定側のギヤケース42には光を透過するアクリル樹脂製の円柱状透明部材76が取り付けられており、該透明部材76の一端は角度45°の斜面76aを構成して車軸13に形成された前記通路13a内に臨んでおり、同透明部材76の他端には受光センサー70が取り付けられている。そして、受光センサー70はコード77を介して図11に示す信号復調回路83に接続されている。
【0030】
ところで、前記ポテンショメータ71の人力軸71aの端部にはレバー78の一端が結着されており、該レバー78の他端は、車輪4のハブ4aに突設されたピン79にゴム製のキャップ80を介して係合している。尚、キャップ80はレバー78のガタを防止するためのものであって、組み込みが容易なように、その先端は球形に成形されている。
【0031】
ところで、図4に示すように、左右一対の車輪4の各々の内側には補助動力装置(図4には一方のみ図示)40が設けられている。
【0032】
上記補助動力装置40は、補助動力を発生する駆動モータ41と、該駆動モータ41の駆動力を車輪4に伝達するギヤG1〜G4を収容するギヤケース42を有しており、駆動モータ41の出力軸端には小径のギヤG1が結着されている。尚、ギヤケース42は、前記車軸13に保持されるとともに、図4に示すように、ゴムを介してフレーム2に固定されている。
【0033】
又、上記ギヤケース42にはカウンタ軸43と駆動軸44が車軸13と平行に回転自在に支承されており、カウンタ軸43には大小異径のギヤG2,G3が結着され、駆動軸44には大径のギヤG4が自由回転自在に支承されるとともに、その端部には小径のギヤG5が結着されている。そして、前記大径のギヤG2は前記小径のギヤG1に噛合し、小径のギヤG3は大径のギヤG4に噛合している。又、前記ギヤG5は、ハブ4aの内周部に嵌合保持された大径のリングギヤG6に噛合している。尚、リングギヤG6はハブ4aに対して相対回転可能に保持されており、両者の間には周方向に配列された複数のダンパー部材45が介設されている。
【0034】
ところで、前記駆動軸44上にはギヤG4の駆動軸44との係合を断接するためのドグクラッチ46が設けられており、該ドグクラッチ46は前記フレーム2の前方上部に設けられたクラッチレバー47(図1参照)の回動操作によってON/OFF動作する。そして、ドグクラッチ46の近傍には、該ドグクラッチ46のON/OFFを検知するリミットスイッチ48が設けられており、ドグクラッチ46がOFF状態にあるときには駆動モータ41に電流が流れないよう構成されている。
【0035】
尚、以上は一方の車輪4側に設けられた補助動力装置40の構成について述べたが、他方の車輪4側に設けられた補助動力装置40も共通のものが使用されており、部品の共通化による量産効果を得ることができる。そのため、左右一対の補助動力装置40は、図2に示すように点対称の関係を保って配置されている。即ち、各補助動力装置40においては、駆動モータ41が車軸13の中心線からオフセットしており、このような共通の補助動力装置40を左右の車輪4に対して点対称の関係を保って配置すると、本参考例の最凸部である左右一対の駆動モータ41は上下方向に段差をもって配されることとなり、当該車椅子1を図3に示すように折り畳んだ際に両駆動モータ41が互いに干渉することがなく、この結果、車椅子1をコンパクトに折り畳むことができる。
【0036】
一方、図1に示すように、フレーム2の前部側方には前記補助動力装置40の駆動を制御するためのコントローラ50が取り付けられており、該コントローラ50の上方にはバッテリ60が取り付けられている。尚、コントローラ50は、図2に鎖線にて示すように、フレーム2のクロス部材2aに取り付けても良い。
【0037】
ここで、コントローラ50の構成を図11に基づいて説明する。
【0038】
図11はコントローラ50の構成を示すブロック図であり、該コントローラ50は、前記ポテンショメータ71によって検出されるハンドリム16に加えられる人力に対する補助動力を演算するアシスト力比演算手段51と、該アシスト力演算手段51によって求められた補助動力(つまり、補助動力の目標値(目標トルク))に対して駆動モータ41の駆動を制御する(駆動モータ41に供給すべき電流を制御する)モータ制御手段52と、該モータ制御手段52からの制御信号を受けてそれに見合うデューティ値のゲート信号G ,G ,G ,G をゲートに出力するゲートドライブ回路53を含んで構成されている。尚、図11において、54a,54b,54c,54dはゲート信号G ,G ,G ,G をそれぞれ印加されてON/OFFするFET(電界効果トランジスタ)である。
【0039】
次に、本手動式電動車椅子1の作用を説明する。
【0040】
乗り手が左右一対のハンドリム16を例えば前進方向に回すためにこれに力を加えると、各ハンドリム16に加えられた人力F の大きさが前記3本の小径スプリング23の予圧力に打ち勝つまでの間はハンドリム16は不動であって、ハンドリム16と車輪4の間に相対回転は生じず、このとき、図12に示すようにポテンショメータ71の出力は0を示す。尚、図12はハンドリム16に加えられる人力F に対するポテンショメータ71の出力特性を示す図であり、同図において、FM0は3本の小径スプリング23の予圧力に等しい人力の値である。
【0041】
その後、人力F がFM0を超えて増大すると、図9に示すように一方のピン27がスプリング受け25を押圧して先ず小径のスプリング23のみを圧縮し、ハンドリム16はスプリング23の圧縮量に見合う角度だけ車輪4に対して相対回転する。そして、このハンドリム16の相対回転量はレバー78によって拡大されてポテンショメータ71に伝達され、ポテンショメータ71は、図12に直線aに示すように、ハンドリム16に加えられる人力F に対する信号を出力する。尚、小径のスプリング23のバネ定数は小さいため、該スプリング23の人力F の増加量に対する圧縮量、つまり、ハンドリム16の回動量は大きく、従って、ポテンショメータ71の感度は高く保たれる。
【0042】
そして、ハンドリム16に加えられる人力F の値が図12に示すFM1に達すると、大径のスプリング22も小径のスプリング23と共に圧縮され始め、ハンドリム16は両スプリング22,23の圧縮量に見合う角度だけ車輪4に対して相対回転し、このとき、ポテンショメータ71は、図12の直線bに示すようにハンドリム16に加えられる人力F に対する信号を出力する。
【0043】
その後、ハンドリム16に加えられる人力F が図12に示すFM2を超えた場合には、図10に示すようにピン27が保持部材24に当接するため、人力F はピン27から保持部材24を経て車輪4に直接伝達される。このとき、ポテンショメータ71の出力は、図12に直線cにて示すように一定となる。
【0044】
尚、乗り手がハンドリム16に逆方向の力を加えた場合のポテンショメータ71の出力は、図12の直線a’,b’,c’によって表され、図12にハッチングを付した領域が不感帯領域となる。このような不感帯域を設けることにより、機械的誤差や電気的誤差を許容しながら車椅子1の静止状態を確実に検出することができる。
【0045】
而して、ハンドリム16には人力F が間欠的に加えられ、この人力F は前述のようにポテンショメータ71によって検出され、その入力信号Vinは前記電子基板72によって増幅され、発光部73を駆動する。すると、光信号が発光部73から出力されて車軸13の通路13aを通り、前記透明部材76の斜面76aで反射して直角に屈折され、固定側に設けられた前記受光センサー70に伝達される。そして、光信号は受光センサー70によって電気信号に変換され、コード77を通って信号復調回路83(図11参照)に伝達されて信号処理された後、前記コントローラ50のアシスト力演算手段51に入力される。
【0046】
上記アシスト力演算手段51はポテンショメータ71から出力された入力信号Vinに対して所要のアシスト比に基づいて目標トルクτを演算し、それに見合う制御信号をモータ制御手段52に出力する。尚、入力信号Vinと目標トルクτとの関係(アシスト力演算手段51の特性)をアシスト比をパラメータとして図13に示す。
【0047】
モータ制御手段52は駆動モータ41に供給すべき電流を制御し、ゲートドライブ回路53はモータ制御手段52からの制御信号を受けて必要なデューティ値のゲート信号G ,G をFET54a,54dのゲートに印加する(前進の場合)。すると、バッテリ60からの電流はFET54a,54dを図11の矢印方向に流れ、これによって駆動モータ41が正転される。FET54dを通るモータ電流値I はモータ制御手段52にフィードバックされて目標値と比較され、ゲート信号G ,G のデューティ値を増減する。
【0048】
而して、上述のように駆動モータ41が正転すると、該駆動モータ41によって発生する駆動力が補助動力F として車輪4に与えられる。即ち、駆動モータ41の回転は、図5に示すギヤG1,G2によって1段減速されてカウンタ軸43に伝達され、ドグクラッチ46がONのとき、該カウンタ軸43の回転はギヤG3,G4によって2段減速されて駆動軸44に伝達される。そして、この駆動軸44の回転はギヤG5,G6によって3段減速された後、ダンパー部材45を介して車輪4に伝達され、該車輪4が人力F に補助動力F を加えた大きさの駆動力F(=F +F )によって回転駆動され、これによって手動式電動車椅子1が前進せしめられ、乗り手は全駆動力Fの例えば約1/2程度の小さな駆動力(人力)F で楽に車椅子1を操作することができる。
【0049】
ところで、ハンドリム16に逆方向(後進方向)の人力F が加えられた場合には、図11に示すゲートドライブ回路53はゲート信号G ,G をFET54b,54cにそれぞれ印加してこれらをON/OFFする。すると、バッテリ60からの電流は駆動モータ41を逆方向に流れるために該駆動モータ41は逆転し、車輪4にはこれを逆転させる方向の補助動力F が加えられる。FET54bを通るモータ電流値I はモータ制御手段52にフィードバックされて目標値と比較され、ゲート信号G ,G のデューティ値を増減する。
【0050】
以上のように本参考例においては、回転側に設けられたポテンショメータ71及び電子基板72への電力の供給は、これらポテンショメータ71に一体的に設けられた小型バッテリ81から直接供給されるため、ポテンショメータ71及び電子基板72への電力供給が確実に行われる。そして、小型バッテリ81には太陽電池82から電力が補給されるため、小型バッテリ81の寿命が延び、メンテナンスフリーが実現される。
【0051】
又、回転側のポテンショメータ71の検出信号は電子基板72にて増幅され、発光部73によって光信号に変換されて固定側の受光センサー70に伝達されるため、回転側と固定側との間で信号伝達が非接触で確実になされる。そして、信号伝達の前に信号の増幅が行われるため、SN比の良い、即ち、ノイズの影響を受けない信号伝達が可能となる。
【0052】
以上により、高精度、且つ、耐久性の高い信号伝達手段を提供することができる。
【0053】
<第実施例>
次に、本発明の第実施例を図14及び図15に基づいて説明する。尚、図14は本実施例に係る手動式電動車椅子の人力検出部及び補助動力装置部を示す車輪部分の破断平面図、図15は図14の要部拡大断面図であり、これらの図においては図4及び図5に示したと同一要素には同一符号を付しており、以下、それらについての説明は省略する。
【0054】
本実施例においても、前記第1参考例と同様に、ハンドリム16に加えられる人力の大きさに比例するハンドリム16と車輪4との相対回転はポテンショメータユニット71によって検出され、その検出信号は電子板72によって増幅され、発光部73で光信号に変換され、発光部73から車軸13に形成された通路13aを経て固定側に設けられた受光センサー70に伝達されるが、本実施例では、ポテンショメータ71と電子基板72への電力供給は、固定側に設置されたバッテリー60(図1参照)から回転側と固定側の間に設けられた回転トランス90を介して非接触で行われる。
【0055】
上記回転トランス90は、図15に詳細に示すように、径方向に対向して設けられた大小異径のリング状トランス90a,90bで構成されており、大径のトランス90aは車輪4のハブ4aに取り付けられ、小径のトランス90bはギヤケース42に取り付けられており、図15に示すようにトランス90aとポテンショメータ71及び電子基盤72とはコード84にて接続されている。
【0056】
而して、本実施例によれば、回転側に設けられたポテンショメータ71と電子基板72への電力の供給が回転トランス90を介して非接触で行われるため、固定側に設けられたバッテリから回転側のポテンショメータ71と電子基72への電力供給が確実に行われる。
【0057】
尚、本実施例では、回転側に設けられたポテンショメータ71と電子基72への電力供給を回転トランス90を介して行ったが、スリップリングを介して接触方式で行っても良い。
【0058】
<第実施例>
次に、本発明の第実施例を図16に基づいて説明する。尚、図16は本実施例に係る手動式電動車椅子の人力検出部の拡大断面図であり、本図においては図15に示したと同一要素には同一符号を付している。
【0059】
本実施例においても、前記第実施例と同様に、ポテンショメータ71によって検出された検出信号は電子基板72によって増幅され、発光部73で光信号に変換され、発光部73から車軸13に形成された通路13aを経て固定側に設けられた受光センサー70に伝達され、ポテンショメータ71と電子基板72への電力供給は、固定側に設置された不図示のバッテリーから回転側と固定側の間に設けられた回転トランス91を介して非接触で行われるが、回転トランス91を構成する一対のトランス91a,91bの配置が前記第実施例のそれと異なっている。
【0060】
即ち、上記回転トランス91は、横方向に対向して設けられた同径のリング状トランス91a,91bで構成されており、一方のトランス91aは車輪4のハブ4aに取り付けられ、他方のトランス91bはギヤケース42に取り付けられており、トランス91aとポテンショメータ71及び電子基板72とはコード85にて接続されている。
【0061】
而して、本実施例においても、回転側に設けられたポテンショメータ71と電子基板72への電力の供給が回転トランス91を介して非接触で行われるため、固定側に設けられたバッテリから回転側のポテンショメータ71と電子基板72への電力供給が確実に行われる。
【0062】
尚、本実施例では、回転側に設けられたポテンショメータ71と電子基板72への電力供給を回転トランス91を介して非接触で行ったが、スリップリングを介して接触方式で行っても良い。
【0063】
第2参考例
次に、本発明の第2参考例を図17に基づいて説明する。尚、図17は本参考例に係る手動式電動車椅子の人力検出部及び補助動力装置部を示す車輪部分の破断平面図であり、本図においては図4及び図14において示したと同一要素には同一符号を付している。
【0064】
参考例においては、ハンドリム16に加えられる人力はポテンショメータ71によって検出され、ポテンショメータ71と電子基板72への電力供給は該ポテンショメータ71に設けられた小型バッテリ81から直接なされる。そして、ポテンショメータ71からの検出信号は電子基板72で増幅され、コード86及び回転トランス92を介して非接触で固定側に伝達される。
【0065】
上記回転トランス92は、前記第実施例と同様に、径方向に対向して設けられた大小異径のリング状トランス92a,92bで構成されており、大径のトランス92aは車輪4のハブ4aに取り付けられ、小径のトランス92bはギヤケース52に取り付けられている。
【0066】
而して、本参考例によれば、回転側のポテンショメータ71の検出信号は電子基板72で増幅された後、回転トランス92を介して固定側に非接触で伝達されるため、回転側と固定側との間で信号伝達が確実になされる。
【0067】
尚、本参考例では、回転側に設けられたポテンショメータ71からの検出信号の固定側への伝達を回転トランス92を介して非接触で行ったが、スリップリングを介して接触方式で行っても良い。
【0068】
<第実施例>
次に、本発明の第実施例を図18に基づいて説明する。尚、図18は本実施例に係る手動式電動車椅子の人力検出部及び補助動力装置部を示す車輪部分の破断平面図であり、本図においては図4及び図14において示したと同一要素には同一符号を付している。
【0069】
本実施例では、固定側から回転側のポテンショメータ71と電子基板72への電力供給とポテンショメータ71からの検出信号の固定側の伝達を横方向に並設された2組の回転トランス91,92によって行っている。
【0070】
尚、上記回転トランス91は第実施例のそれと同様であり、回転トランス92は第2参考例のそれと同様である。
【0071】
而して、本実施例によれば、固定側から回転側のポテンショメータ71及び電子基板72への電力の供給が回転トランス91を介して行われ、回転側のポテンショメータ71の検出信号は電子基板72で増幅され、回転トランス92を介して固定側に伝達されるため、固定側から回転側への電力供給と回転側から固定側への信号伝達が確実、且つ、高精度に行われる。
【0072】
尚、本実施例では、回転側と固定側との間の電力供給と信号伝達を回転トランス91,92を介して非接触で行ったが、スリップリングを介して接触方式で行っても良い。
【0073】
ところで、以上は本発明を特に手動式電動車椅子に適用した例について言及したが、本発明は自転車、足漕ぎボート等の他のビークルをもその適用対象に含むことは勿論である。
【0074】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、請求項1記載の発明によれば、人力検知手段が回転側に設けられるため、入力部材と出力部材との相対回転量を簡単な構成で直接検知することができ、入力部材に加えられる人力を高精度に検知することができるという効果が得られる。又、回転側に設けられた人力検知手段への電力の供給が回転トランス又はスリップリングを介して行われるため、固定側に設けられたバッテリ等の電源から人力検知手段への電力の供給が確実に行われる。
【0077】
請求項記載の発明によれば、回転側に設けられた入力検知手段からの検知信号が光信号に変換されて固定側に設けられた受光手段に伝達されるため、回転側から固定側への検知信号の伝達が確実に行われるという効果が得られる。
【0078】
請求項記載の発明によれば、回転側に設けられた入力検知手段からの検知信号が回転トランス又はスリップリングを介して固定側に伝達されるため、回転側から固定側への検知信号の伝達が確実に行われるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1参考例に係る手動式電動車椅子の側面図である。
【図2】本発明の第1参考例に係る手動式電動車椅子の正面図である。
【図3】本発明の第1参考例に係る手動式電動車椅子を折り畳んだ状態を示す背面図である。
【図4】本発明の第1参考例に係る手動式電動車椅子の人力検出部及び補助動力装置部を示す車輪部分の破断平面図である。
【図5】本発明の第1参考例に係る手動式電動車椅子の人力検出部及び補助動力装置部を示す車輪部分の拡大破断平面図である。
【図6】本発明の第1参考例に係る手動式電動車椅子の車輪の外側面図である。
【図7】本発明の第1参考例に係る手動式電動車椅子の車輪のハブ部の外側面図である。
【図8】人力検出部のスプリングの状態を説明するための断面図である。
【図9】人力が加えられたときの検出部のスプリングの状態を説明するための断面図である。
【図10】人力が加えられたときの検出部のスプリングの状態を説明するための断面図である。
【図11】コントローラの構成を示すブロック図である。
【図12】ハンドリムに加えられる人力に対するポテンショメータの出力特性を示す図である。
【図13】入力信号と目標トルクとの関係(アシスト力演算手段の特性)をアシスト比をパラメータとして示す図である。
【図14】本発明の第実施例に係る手動式電動車椅子の人力検出部及び補助動力装置部を示す車輪部分の破断平面図である。
【図15】図14の要部拡大断面図である。
【図16】本発明の第2実施例に係る手動式電動車椅子の人力検出部の拡大断面図である。
【図17】本発明の第2参考例に係る手動式電動車椅子の人力検出部及び補助動力装置部を示す車輪部分の破断平面図である。
【図18】本発明の第実施例に係る手動式電動車椅子の人力検出部及び補助動力装置部を示す車輪部分の破断平面図である。
【符号の説明】
1 手動式電動車椅子(補助動力式ビークル)
4 車輪
16 ハンドリム(入力部材)
70 受光センサー(受光手段)
71 ポテンショメータ(人力検知手段)
72 電子基盤
81 小型バッテリ(蓄電手段)
90〜92 回転トランス

Claims (3)

  1. 入力部材と推進手段に連なる出力部材との相対回転量によって入力部材に加えられる人力を検知してその信号を発信する人力検知手段を設け、該人力検知手段によって検知された人力に応じた補助動力を推進手段に加えてこれを回転駆動する補助動力式ビークルにおいて、
    前記人力検知手段を回転側に設けるとともに、固定側から前記人力検知手段への電力の供給を回転トランス又はスリップリングを介して行うようにしたことを特徴とする補助動力式ビークル。
  2. 前記人力検知手段は、前記入力部材と出力部材との相対回転を光信号に変換してこれを固定側に設けられた受光手段に伝達するものであることを特徴とする請求項記載の補助動力式ビークル。
  3. 前記人力検知手段からの検知信号の固定側への伝達を回転トランス又はスリップリングを介して行うようにしたことを特徴とする請求項1記載の補助動力式ビークル。
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