JP3705372B2 - 補助動力式ビークル - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、推進手段に間欠的に加えられる人力の大きさに応じた駆動力を補助動力として推進手段に加算してこれを駆動する車椅子、自転車、足漕ぎボート等の補助動力式ビークルに関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、手動車椅子と電動車椅子の中間的な存在として手動式電動車椅子が従来より提案されている。この手動式電動車椅子は、推進手段である車輪に間欠的に加えられる人力を検知し、その人力に応じた補助動力を車輪に加算することによって歩行の不自由な乗員の肉体的な負担を軽減するものであって、これによれば乗員は手動車椅子の感覚で操作することができ、精神的苦痛も緩和される。
【0003】
ところで、斯かる手動式電動車椅子においてハンドリム等の入力部材に加えられる人力を検知する人力検知手段としては、入力部材と車輪との間に、前進時と後進時のそれぞれにおいて両者の相対回転量に応じた反力を発生する2個の圧縮スプリングを介設し、入力部材と車輪との相対回転量によって入力部材に加えられる人力を検知するポテンショメータ等のセンサーが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の人力検知手段は、2個のスプリングの間で入力部材を挟持するとともに、それぞれのスプリングの他端を車輪に固定するものであったため、入力部材から人力が除かれた場合に入力部材と車輪との位置関係が常に中立状態に復帰するとは限らず、入力部材に人力が加わらない中立状態において人力検知手段の出力(センサー出力)が必ずしも0を示さず、正確な人力の検出及びこれに基づく適切な補助動力の付与が困難であった。これは、中立位置が2個のスプリングの付勢力のバランスで決定されることから不安定であること、更に、経年変化でスプリングの特性が変化したり、フリクションの影響を受けたりすることに起因する。
【0005】
従って、本発明の目的とする処は、入力部材から人力が除かれた場合に入力部材と出力部材との位置関係が常に中立状態に復帰し、この中立状態において入力検知手段の出力が常に0を示して正確な人力の検知とこれに基づく適切な補助動力の付与が可能な補助動力式ビークルを提供することにある。
【0006】
ところで、人力検知手段の出力には中立点を挟む領域で或る程度の幅で不感帯域を設けることが制御上からも望ましく、又、入力部材に加えられる人力が小さい範囲では人力検知手段の感度が高いこと、更には圧縮スプリングを含む検知部が汚染されないことが検知精度の点から望まれる。
【0007】
従って、本発明の目的とする処は、入力検知手段に所定幅の不感帯域を安定して設定することができるとともに、人力検知手段の感度を高め、汚染を防ぐことによってその検知精度を高く保つことができる補助動力式ビークルを提供することにある。
【0008】
又、人力検知手段の組付時にその出力の0点調整が簡単に行えることは組立作業性の点から望ましい。更に、車両等の使用時に異常が発生したとき、そのことを人力検知手段の出力の状況から即座に判断して適切な処置を施すことが望まれる。
【0009】
従って、本発明の目的とする処は、人力検知手段の組付時の0点調整が簡単に行えて組立作業性の向上を図るとともに、人力検知手段の出力によって異常の発生を即座に判断して適切な処置を施すことができる補助動力式ビークルを提供することにある。
【0010】
ところで、従来の人力検知手段にあっては、乗員がハンドリム等の入力部材に人力を加えた後に手を離すと、入力部材の慣性によって人力検知手段が振動し、該人力検知手段から誤信号が出力される可能性があった。
【0011】
従って、本発明の目的とする処は、人力検知手段の振動を抑制して誤信号の発生を防ぐことができる補助動力式ビークルを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、入力部材と推進手段に連なる出力部材との相対回転量に応じた反力を発生する弾性部材を備え、前記入力部材と出力部材との相対回転量によって入力部材に加えられる人力を検知する人力検知手段を有し、該人力検知手段によって検知された人力に応じた補助動力を前記出力部材に加えてこれを駆動する補助動力式ビークルにおいて、前記入力部材に人力が加わらない中立状態において前記弾性部材の両端を前記入力部材又は出力部材の何れか一方で支持するとともに、他の部材を前記弾性部材の端部に近接又は当接させて少なくとも弾性部材の一端を入力部材と出力部材の双方で支持し、前記入力部材に人力が加えられたときに前記他の部材が前記弾性部材に変位を与えるよう構成したことを特徴とする。
【0013】
従って、請求項1記載の発明によれば、入力部材に人力が加わらない中立状態において弾性部材の両端は入力部材又は出力部材の何れか一方で支持されているため、入力部材から人力が除かれた場合に入力部材と出力部材との位置関係が常に中立状態に復帰し、この中立状態において人力検知手段の出力が常に0を示して正確な人力の検知とこれに基づく適切な補助動力の付与が可能となる。
【0014】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記弾性部材を前記出力部材である車輪のハブ内に配置したことを特徴とする。
【0015】
従って、請求項2記載の発明によれば、弾性部材が出力部材である車輪のハブ内に配置されるため、その汚染が防がれて該弾性部材の作動安定性が高められ、人力検知手段に常に高い検知精度が確保される。
【0016】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の発明において、前記弾性部材をバネ定数の異なる複数のスプリングで構成するとともに、バネ定数の小さなスプリングに所定の予圧を与えることを特徴とする。
【0017】
従って、請求項3記載の発明によれば、弾性部材がバネ定数の異なる複数のスプリングで構成されるため、人力が小さい範囲で人力検知手段の感度を高めて高い検知精度を確保するこことができる。又、バネ定数の小さなスプリングに所定の予圧が与えられるため、人力検知手段の出力に所定幅の不感帯域を安定して設定することができる。
【0018】
請求項4記載の発明は、請求項1,2又は3記載の発明において、前記入力部材又は出力部材の前記弾性部材を支持する部分の少なくとも一方を位置調整可能に構成したことを特徴とする。
【0019】
従って、請求項4記載の発明によれば、入力部材又は出力部材の弾性部材を支持する部分の少なくとも一方が位置調整可能に構成されるため、人力検知手段の組付時の0点調整が簡単に行えて組立作業性の向上を図ることができる。
【0020】
請求項5記載の発明は、請求項1,2又は3記載の発明において、前記弾性部材の両端に当接するピン部材を有するブラケットを前記入力部材に位置調整可能に取り付けたことを特徴とする。
【0021】
従って、請求項5記載の発明によれば、ブラケットはピン部材以外の箇所で入力部材に取り付けられるため、該ブラケットをそのピン部材が弾性部材の両端に当接するよう位置調整した後にこれを入力部材に取り付ける際にピン部材の位置が変化せず、人力検知手段の組付時の0点調整をより正確に行うことができる。
【0022】
請求項6記載の発明は、請求項5記載の発明において、前記弾性部材の両端を径方向に沿って傾斜させ、前記ブラケットを前記弾性部材の変形方向と略直交す従って、請求項6記載の発明によれば、弾性部材の両端が径方向に沿って傾斜しているため、ブラケットを弾性部材の変形方向と略直交する方向に移動させることによって人力検知手段の0点調整を容易に行うことができる。又、ブラケットは弾性部材の変形方向には固定されて動かないため、これが弾性部材からの反力を繰り返し受けても、その取り付けが緩むことがない。
る方向に位置調整可能に取り付けたことを特徴とする。
【0023】
請求項7記載の発明は、請求項1〜5又は6記載の発明において、前記入力部材と出力部材との間にダンパーを介設したことを特徴とする。
【0024】
従って、請求項7記載の発明によれば、入力部材の慣性による振動はダンパーによって吸収されるため、人力検知手段の振動が抑制されて該人力検知手段からの誤信号の発生が防がれる。
【0025】
請求項8記載の発明は、請求項1〜6又は7記載の発明において、前記入力検知手段の出力が電源ON時に0以外の値を示すとき又は規定時間以上継続して0以外の値を示すときに異常と判断する制御手段を設けたことを特徴とする。
【0026】
従って、請求項8記載の発明によれば、人力検知手段の故障を含む異常の発生が人力検知手段の出力によって判断されるため、即座に適切な処置を施すことができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【0028】
<実施の形態1>
図1は本発明に係る補助動力式ビークルの一態様としての手動式電動車椅子の側面図、図2は同車椅子の正面図、図3は同車椅子を折り畳んだ状態を示す背面図、図4は同車椅子の人力検出部及び補助動力装置部を示す車輪部分の破断平面図、図5は同拡大破断平面図、図6は車輪の外側面図、図7は車輪のハブ部の外側面図、図8は人力検出部のスプリングの状態を説明するための断面図、図9及び図10は人力が加えられたときの検出部のスプリングの状態を説明するための断面図である。
【0029】
本実施の形態に係る手動式電動車椅子1は、既存の折り畳み式手動車椅子に補助動力装置(Power Assist System )を組み付けたものであって、図1に示すように、これのパイプ枠状のフレーム2の前後部は左右一対のキャスタ3、車輪4によって支持されている。
【0030】
又、上記フレーム2の中央部には、乗員が着座すべき布製のシート5(図2参照)が張設されている。尚、フレーム2は前後一対のクロス部材2aを有しており、X字状を成す2本のクロス部材2aはその交点を軸6によって枢着されている。従って、車椅子1は図3に示すようにこれを折り畳むことができ、このとき前記シート5も撓み変形する。
【0031】
更に、フレーム2の後部には左右一対のバックパイプ2bが立設されており、各バックパイプ2bの上端部は後方に折曲され、その折曲部には介助者用のグリップ7が取り付けられている。
【0032】
又、フレーム2の中央上部には、乗員のための左右一対の肘掛8が取り付けられ、同フレーム2の前端下部には左右一対のステップ9が取り付けられている。そして、同フレーム2の下部に前後方向に延びる左右一対のパイプ2cの後端部には、別のパイプ2dが前後方向に移動自在に嵌装されており、各パイプ2dの後端部にはローラ10が回転自在に軸支されている。尚、パイプ2dは、パイプ2cに突設されたピン11に長孔係合することによって前後方向に移動自在に支持され、これはパイプ2cとの間に縮装された不図示のスプリングによって常時後方へ付勢されている。
【0033】
ところで、前記左右一対の車輪4の各々は、図4及び図5に示すように、フレーム2に溶接されたボス部12に支持された車軸13にボールベアリング14,15を介して回転自在に支承されており、各車輪4の外側には、乗員が手でこれを回すべきリング状のハンドリム16が設けられている。このハンドリム16は、車輪4のハブ4aに軸受17によって回転自在に支承された円板状のディスク18に3本のスポーク19を介して取り付けられており、従って、該ハンドリム16は車輪4に対して独立に回転し得る。尚、本実施例においては、図4及び図5に示すように、車輪4のハブ4aとディスク18との間にダンパー20が介設されている。
【0034】
而して、上記ハンドリム16は、その全周の3箇所が図7に示す構造によって車輪4に対して弾性的に連結されている。
【0035】
即ち、図7に示すように、車輪4のハブ4aに形成された各一対のリブ4a−1で挟まれる空間には、円弧状の溝21aを有するスプリングガイド21が収納されており、該スプリングガイド21には大小異径のスプリング22,23が収納されている。尚、図7において、24はスプリング22,23の脱落を防ぐ保持部材である。
【0036】
ところで、前記スプリング22,23はその両端がスプリング受け25,26によって受けられており、前記ハンドリム16に人力が加わらない中立状態においては、図8に詳細に示すように、スプリング受け25,26は一対のリブ4a−1に当接して小径のスプリング23は両スプリング受け25,26間に所定の予圧を持って縮装される一方、大径のスプリング22はその両端がスプリング受け25,26から若干離脱してスプリング受け25,26に力を及ぼしていない。尚、大径のスプリング22のバネ定数は小径のスプリング23のそれよりも大きく設定されている。
【0037】
一方、図6に示すように、前記ディスク18の全周3箇所には一対のピン27,28が内方に向かって突設されており、各一対のピン27,28はハンドリム16に人力が加わらない中立状態においては、図7及び図8に示すように前記スプリング受け25,26の端面に当接している。尚、一方のピン27はディスク18の内面に固設されているが、他方のピン28は図6に示すようにディスク18に形成された円弧状の長孔18aに位置調整自在に貫設されており、該ピン28はスプリング受け26の端面に当接した状態でナット29によって締め付けられてディスク18に固定される。尚、ピン28を締め付けた状態において該ピン28とスプリング受け26との間に微小な隙間があっても許容される。又、リブ4a−1には、ピン27,28の移動を許容するための溝4a−2が形成されている。
【0038】
又、図4乃至図7に示すように、ハンドリム16側のディスク18上で車軸13から径方向に偏位した位置には、ハンドリム16に加えられる人力の大きさ及び方向を検出するためのポテンショメータ30が位置調整可能に固定されており、該ポテンショメータ30の入力軸30aの端部にはレバー31の一端が結着されており、該レバー31の他端は、更に径方向に延出し、車輪4のハブ4aに突設されたピン32にゴム製のキャップ33を介して係合している。尚、キャップ33はレバー31のガタを防止するためのものである。又、図6において、30aはポテンショメータ30の0点調整を行うための長孔である。
【0039】
ところで、図4及び図5に示すように、左右一対の車輪4の各々の内側には補助動力装置(図4及び図5には一方のみ図示)40が設けられている。
【0040】
上記補助動力装置40は、補助動力を発生する駆動モータ41と、該駆動モータ41の駆動力を車輪4に伝達するギヤG1〜G4を収容するギヤケース42を有しており、駆動モータ41の出力軸端には小径のギヤG1が結着されている。尚、ギヤケース42は、前記車軸13に保持されるとともに、図4に示すように、ゴムを介してフレーム2に固定されている。
【0041】
又、上記ギヤケース42にはカウンタ軸43と駆動軸44が車軸13と平行に回転自在に支承されており、カウンタ軸43には大小異径のギヤG2,G3が結着され、駆動軸44には大径のギヤG4が自由回転自在に支承されるとともに、その端部には小径のギヤG5が結着されている。そして、前記大径のギヤG2は前記小径のギヤG1に噛合し、小径のギヤG3は大径のギヤG4に噛合している。又、前記ギヤG5は、ハブ4aの内周部に嵌合保持された大径のリングギヤG6に噛合している。尚、リングギヤG6はハブ4aに対して相対回転可能に保持されており、両者の間には周方向に配列された複数のダンパー部材45が介設されている。
【0042】
ところで、前記駆動軸44上には大径のギヤG4の駆動軸44との結合を断接するためのドグクラッチ46が設けられており、該ドグクラッチ46は前記フレーム2の前方上部に設けられたクラッチレバー47(図1参照)の回動操作によってON/OFF動作する。そして、ドグクラッチ46の近傍には、該ドグクラッチ46のON/OFFを検知するリミットスイッチ48が設けられており、ドグクラッチ46がOFF状態にあるときには後述の駆動モータ41に電流が流れないよう構成されている。
【0043】
尚、以上は一方の車輪4側に設けられた補助動力装置40の構成について述べたが、他方の車輪4側に設けられた補助動力装置40も共通のものが使用されており、部品の共通化による量産効果を得ることができる。そのため、左右一対の補助動力装置40は、図2に示すように点対称の関係を保って配置されている。即ち、各補助動力装置40においては、駆動モータ41が車軸13の中心線からオフセットしており、このような共通の補助動力装置40を左右の車輪4に対して点対称の関係を保って配置すると、本実施例の最凸部である左右一対の駆動モータ41は上下方向に段差をもって配されることとなり、当該車椅子1を図3に示すように折り畳んだ際に両駆動モータ41が互いに干渉することがなく、この結果、車椅子1をコンパクトに折り畳むことができる。
【0044】
一方、図1に示すように、フレーム2の前部側方には前記各補助動力装置40の駆動を制御するための左右のコントローラ50を収納するコントロールボックス50Aが取り付けられており、該コントロールボックス50Aの後方の一側にはバッテリ60が取り付けられている。尚、コントローラ50は、図2に鎖線にて示すように、フレーム2のクロス部材2aに取り付けても良い。
【0045】
ここで、一方のコントローラ50の構成を図11に基づいて説明する。尚、他方のコントローラ50の構成も同様であるため、ここではその説明を省略する。
【0046】
図11はコントローラ50の構成を示すブロック図であり、該コントローラ50は、前記ポテンショメータ30によって検出されるハンドリム16に加えられる人力に対する補助動力を演算するアシスト力演算手段51と、該アシスト力演算手段51によって求められた補助動力(つまり、補助動力の目標値(目標トルク))に対して駆動モータ41の駆動を制御する(駆動モータ41に供給すべき電流を制御する)モータ制御手段52と、該モータ制御手段52からの制御信号を受けてそれに見合うデューティ値のゲート信号Ga ,Gb ,Gc ,Gd をゲートに出力するゲートドライブ回路53を含んで構成されている。尚、図11において、54a,54b,54c,54dはゲート信号Ga ,Gb ,Gc ,Gd をそれぞれ印加されてON/OFFするFET(電界効果トランジスタ)である。
【0047】
次に、本手動式電動車椅子1の作用を説明する。
【0048】
乗員が左右一対のハンドリム16を例えば前進方向に回すためにこれに力を加えると、各ハンドリム16に加えられた人力FM の大きさが前記3本の小径スプリング23の予圧力に打ち勝つまでの間はハンドリム16は不動であって、ハンドリム16と車輪4の間に相対回転は生じず、このとき、図12に示すようにポテンショメータ30の出力は0を示す。尚、図12はハンドリム16に加えられる人力FM に対するポテンショメータ30の出力特性を示す図であり、同図において、FM0は3本の小径スプリング23の予圧力に等しい人力の値である。
【0049】
その後、人力FM がFM0を超えて増大すると、図9に示すように一方のピン27がスプリング受け25を押圧して先ず小径のスプリング23のみを圧縮し、ハンドリム16はスプリング23の圧縮量に見合う角度だけ車輪4に対して相対回転する。そして、このハンドリム16の相対回転量はレバー31によって拡大されてポテンショメータ30に伝達され、ポテンショメータ30は、図12に直線aに示すように、ハンドリム16に加えられる人力FM に対する信号を出力する。尚、小径のスプリング23のバネ定数は小さいため、該スプリング23の人力FM の増加量に対する圧縮量、つまり、ハンドリム16の回動量は大きく、従って、ポテンショメータ30の感度は高く保たれ、このため、乗員は当該車椅子1のデリケートな操作が可能となる。
【0050】
そして、ハンドリム16に加えられる人力FM の値が図12に示すFM1に達すると、大径のスプリング22も小径のスプリング23と共に圧縮され始め、ハンドリム16は両スプリング22,23の圧縮量に見合う角度だけ車輪4に対して相対回転し、このとき、ポテンショメータ30は、図12の直線bに示すようにハンドリム16に加えられる人力FM に対する信号を出力する。
【0051】
その後、ハンドリム16に加えられる人力FM が図12に示すFM2を超えた場合には、図10に示すようにピン27が保持部材24に当接するため、人力FM はピン27から保持部材24を経て車輪4に直接伝達される。このとき、ポテンショメータ30の出力は、図12に直線cにて示すように一定となる。
【0052】
尚、乗員がハンドリム16に逆方向の力を加えた場合のポテンショメータ30の出力は、図12の直線a’,b’,c’によって表され、図12にハッチングを付した領域が機械的な不感帯域となる。この不感帯域は前述のようにスプリング23に所定の予圧を与えることによって形成されるが、スプリング23のバネ定数は小さいため、幅の狭い不感帯域が安定して設定される。このような不感帯域を設けることにより、機械的誤差や電気的誤差を許容しながら車椅子1の静止状態を確実に検出することができる。
【0053】
而して、ハンドリム16には人力FM が間欠的に加えられ、この人力FM は前述のようにポテンショメータ30によって検出され、その検出信号Vinは前記コントローラ50のアシスト力演算手段51に入力される。
【0054】
上記アシスト力演算手段51はポテンショメータ30から出力された入力信号Vinに対し所要のアシスト比に基づいて目標トルクτを演算し、それに見合う制御信号をモータ制御手段52に出力する。尚、入力信号Vinと目標トルクτとの関係(アシスト力演算手段51の特性)をアシスト比をパラメータとして図13に示す。本実施の形態では、Vinの値がVi1〜Vi2の範囲にあるときは、目標トルクτは0となり、電気的な不感帯域が形成される。
【0055】
モータ制御手段52は駆動モータ41に供給すべき電流を制御し、ゲートドライブ回路53はモータ制御手段52からの制御信号を受けて必要なデューティ値のゲート信号Ga ,Gd をFET54a,54dのゲートに印加する(前進の場合)。すると、バッテリ60からの電流はFET54a,54dを通じて図11の矢印方向に流れ、これによって駆動モータ41が正転される。FET54dを通るモータ電流値Ib はモータ制御手段52にフィードバックされて目標値と比較され、ケート信号Ga ,Gd のデューティ値を増減する。
【0056】
而して、上述のように駆動モータ41が正転すると、該駆動モータ41によって発生する駆動力が補助動力FA として車輪4に与えられる。即ち、駆動モータ41の回転は、図5に示すギヤG1,G2によって1段減速されてカウンタ軸43に伝達され、ドグクラッチ46がONのとき、該カウンタ軸43の回転はギヤG3,G4によって2段減速されて駆動軸44に伝達される。そして、この駆動軸44の回転はギヤG5,G6によって3段減速された後、ダンパー部材45を介して車輪4に伝達され、該車輪4が人力FM に補助動力FA を加えた大きさの駆動力F(=FM +FA )によって回転駆動され、これによって車椅子1が前進せしめられ、乗り手は全駆動力Fの例えば約1/2程度の小さな駆動力(人力)FM で楽に車椅子1を操作することができる。
【0057】
ところで、ハンドリム16に逆方向(後進方向)の人力FM が加えられた場合には、図11に示すゲートドライブ回路53はゲート信号Gb ,Gc をFET54b,54cにそれぞれ印加してこれらをON/OFFする。すると、バッテリ60からの電流は駆動モータ41を逆方向に流れるために該駆動モータ41は逆転し、車輪4にはこれを逆転させる方向の補助動力FA が加えられる。FET54bを通るモータ電流値Ia はモータ制御手段52にフィードバックされて目標値と比較され、ゲート信号Gb ,Gc のデューティ値を増減する。
【0058】
以上において、本実施の形態によれば、ハンドリム16に人力FM が加わらない中立状態においてスプリング23の両端はスプリング受け25,26で受けられ、スプリング受け25,26は車輪4のハブ4aとハンドリム16側のピン27,28の双方によって受けられているため、結局、スプリング23の両端はハンドリム16と車輪4の双方で支持されることとなり、ハンドリム16から人力FM が除かれた場合に該ハンドリム16と車輪4との位置関係が常に中立状態に復帰する。従って、この中立状態においてポテンショメータ30の出力が常に0を示し、この結果、正確な人力FM の検知とこれに基づく適切な補助動力FA の付与が可能となる。
【0059】
又、本実施の形態では、スプリング22,23が車輪4のハブ4a内に配置されるため、これらのスプリング22,23の汚染が防がれてその作動安定性が高められ、ポテンショメータ30に常に高い検知精度が確保される。
【0060】
更に、本実施の形態においては、一方のピン28は図6に示すようにディスク18に位置調整自在に固定されているため、ハンドリム16に人力が加わっていない状態でナット29を緩めてピン28の位置を調整することにより、正確に中立位置を設定することができ、その後ポテンショメータ30を調整して該ポテンショメータ30の出力が0となるよう0点調整することができる。従って、人力検知部の組付時の0点調整が簡単に行えて組立作業性が高められる。
【0061】
又、本実施の形態においては、車輪4のハブ4aとディスク18との間にダンパー20が介設されているため、ハンドリム16の慣性による振動はダンパー20によって吸収され、ポテンショメータ30の振動が抑制されて該ポテンショメータ30からの誤信号の発生が防がれる。
【0062】
ところで、本実施の形態においては、ポテンショメータ30の故障を含む異常の発生がポテンショメータ30の出力に基づいてコントローラ50によって判断され、即座に適切な処置が施される。ここで、その場合のコントローラ50での処理手順を図14に示すフローチャートに基づいて説明する。
【0063】
本実施の形態では、ポテンショメータ30の出力が0を示すべきときに0以外の値が出力されたとき、コントローラ50は異常を検出して適切な処置を施す。
【0064】
即ち、不図示のメインスイッチをONして電源をONしたとき(図14のSTEP1)にポテンショメータ30の出力(以下、センサー出力と称す)が0であるか否かが判断される(図14のSTEP2)。
【0065】
電源ON時にセンサー出力が0以外の値を示せば、コントローラ50は異常を検出して作動を停止する(図14のSTEP3)。
【0066】
他方、電源ON時にセンサー出力が0を示せば正常であるため、コントローラ50によるセンサー出力の読み取りが行われ(図14のSTEP4)、その読み取られたセンサー出力が0以外(センサー出力≠0)であるか否かが判断される(図14のSTEP5)。
【0067】
ハンドリム16に人力FM が加えられるまではセンサー出力は0であるため、タイマーが0にクリア(t=0)され(図14のSTEP6)、その後、継続してセンサー出力の読み取りとその出力の判断が行われる(図14のSTEP4,5)。そして、ハンドリム16に人力FM が加えられてセンサー出力が0以外の値を示すと、タイマーによって時間tがカウント(t=t+1)され(図14のSTEP7)、センサー出力が0以外を示す時間(つまり、ハンドリム16に人力FM が加えられる時間)tが規定時間t0 以内であるか否かが判断される(図14のSTEP8)。
【0068】
センサー出力が0以外を示す時間tが規定時間t0 以内(t≦t0 )である間はコントローラ50によって補助動力装置40の駆動モータ41が駆動されて車輪4に対して所要の補助動力が与えられる(図14のSTEP9)。
【0069】
一方、センサー出力が0以外を示す時間tが規定時間t0 を超えて(t>t0 )継続する場合には、コントローラ50は異常を検出して補助動力装置40の駆動を停止する(図14のSTEP3)。
【0070】
以上のように、本実施の形態では、ポテンショメータ30の故障を含む異常の発生がポテンショメータ30の出力によって判断されるため、即座に適切な処置を施すことができる。
尚、以上の実施の形態においては、ハンドリム16に人力FM が加わらない中立状態においてスプリング23の両端をハンドリム16と車輪4の双方で支持するよう構成したが、図15に示すように、車輪4のハブ4aの周方向に隣接する2組のスプリング22,23の相対向する一端同士をハンドリム16と車輪4の双方で支持するよう構成しても良い。即ち、各組のスプリング22,23の両端はスプリング受け25,26によって受けられており、外側同士のスプリング受け25はハブ4aによって支持され、相対向する内側同士のスプリング受け26はハブ4aとハンドリム16側に固設されたピン27の双方によって支持されている。従って、隣接する2組のスプリング22,23の相対向する一端同士はハンドリム16と車輪4の双方で支持されることとなり、斯かる構成においても、ハンドリム16から人力FM が除かれた場合に該ハンドリム16と車輪4との位置関係が常に中立状態に復帰するため、この中立状態においてポテンショメータ30の出力が常に0を示し、この結果、正確な人力FM の検知とこれに基づく適切な補助動力FA の付与が可能となる。尚、ピン27の径はハブ4aに当接するスプリング受け26間の距離よりも若干小さくするのが好ましい。
【0071】
<実施の形態2>
次に、本発明を自転車に適用した例を図16乃至図18に基づいて説明する。尚、図16は自転車の人力検知部を示す図(図17のA−A線断面図)、図17及び図18は同自転車の人力検知部と補助動力装置部の破断正面図であり、図17は人力検知部を図16のB−B線で切断して示す図、図18は人力検知部を図16のC−C線で切断して示す図である。
【0072】
図17及び図18において、70はハウジング71に横方向に挿通するペダルクランク軸であって、これはボールベアリング72,73及びニードルベアリング74によってハウジング71に回転自在に支承されており、その両端には不図示のペダルが結着されている。
【0073】
上記ペダルクランク軸70のハウジング71内に臨む部分には入力部材75が結着されるとともに、スリーブ76が前記ニードルベアリング74によって相対回転自在に支持されている。そして、入力部材75には電子基板を組み込んだポテンショメータ77が取り付けられており、該入力部材75とハウジング71との間には2組の回転トランス78,79が横方向に並設されている。
【0074】
上記一方の回転トランス78は回転側に配置された前記ポテンショメータ77からの信号を固定側(車体側)に伝達するための信号伝達用であり、他方の回転トランス79は固定側に設置された不図示のバッテリから電子基板に電力を供給するための電源供給用であって、これらはホルダー80を介してハウジング側71(固定側)に支持された大径のトランス78a,79aと入力部材75側(回転側)に支持された小径のトランス78b,79bとで構成されている。
【0075】
又、前記スリーブ76のハウジング71外へ臨む外端部外周にはスプロケット81が結着され、同スリーブ76のハウジング71内に臨む部分の外周には大径のベベルギヤg1とドラム82が結着されている。尚、スプロケット81と後輪側に設けられた不図示のスプロケットとの間には不図示の駆動チューンが巻装されている。
【0076】
一方、図17及び図18において、83は補助動力装置を構成する駆動モータであって、その回転は遊星ローラ式減速機93及び一方向クラッチ94を介して該駆動モータ83の下方へ延出する出力軸83aに伝達される。尚、出力軸83aの下端に設けられた小径のベベルギヤg2は前記ベベルギヤg1に噛合している。
【0077】
ここで、人力検出部の構成を説明する。
【0078】
前記ドラム82内にはスリーブ76に螺着されたボルト84によって結着された2つの偏心カム85が相対向する位置に設置されており、ドラム82内の偏心カム85の間には扇形の2種類のスプリング受け86,87とスライド部材95がドラム82とスリーブ76にガイドされて摺動自在に嵌装されている。そして、スプリング受け86,87内にはスプリング88が縮装されている。
【0079】
又、前記スリーブ76側には2本のピン89が横方向に突設されており、一方のピン89は図16に示すように前記スプリング受け87とスライド部材95の間に介在し、他方のピン89には前記ポテンショメータ77の入力軸77aに結着されたレバー90がゴムスリーブ91を介して係合している。
【0080】
他方、図17に示すように、前記入力部材75には1本のピン92がドラム82に向かって横方向に突設されており、図16に示すように、該ピン92は前記一方のピン89とスプリング受け87とスライド部材95の間に介在している。
【0081】
而して、自転車においては、ライダーによってペダルクランク軸70が回転駆動されるが、該ペダルクランク軸70の回転によって人力部材75及びピン92が同方向に回転すると、ピン92はスプリング受け87を同方向に移動させてスプリング88を圧縮変形させる。ここで、スプリング88の圧縮変形量はペダルクランク軸70に加えられる人力の大きさに比例し、該スプリング88の反力が偏心カム85、ボルト84及びスリーブ76を経てスプロケット81に伝達されて該スプロケット81が回転駆動される。
【0082】
ところで、入力部材75はスプリング88の圧縮変形量(つまり、人力の大きさ)に見合う角度だけスリーブ76に対して対して相対回転するため、両者の相対回転量はレバー90によって拡大されてポテンショメータ77に伝達され、ポテンショメータ77は入力部材75とスリーブ76の相対回転量によって人力の大きさを検知し、その検知信号を出力する。
【0083】
上記ポテンショメータ77から出力される検知信号は前記回転トランス78を介して固定側に設置された不図示のコントローラに伝達され、コントローラは人力の大きさに応じた制御信号を出力して前記駆動モータ83の駆動を制御する。すると、駆動モータ83は所要の補助動力を発生し、その回転はベベルギヤg2,g1及びスリーブ76を経てスプロケット81に伝達され、該スプロケット81が補助動力によっても回転駆動される。そして、スプロケット81の回転は不図示の駆動チェーン及びスプロケットを経て後輪側に伝達され、後輪が人力と補助動力によって回転駆動されて自転車が走行せしめられるため、ライダーの肉体的負担が軽減される。
【0084】
以上において、スプリング88の両端はスプリング受け86,87によって受けられており、外側のスプリング受け86とスライド部材95は偏心カム85(スリーブ76側)によって支持され、スプリング受け87はピン89(スリーブ76側)とピン92(入力部材75側)の双方によって支持されている。従って、斯かる構成においても、ペダルクランク軸70から人力が除かれた場合に入力部材75とスリーブ76との位置関係が常に中立状態に復帰するため、この中立状態においてポテンショメータ77の出力が常に0を示し、この結果、正確な人力の検知とこれに基づく適切な補助動力の付与が可能となる。
【0085】
尚、図17及び18に示すように、ハウジング71の底部には0点調整用の開口部71aが形成されており、該開口部71aはグロメット96によって塞がれている。
【0086】
<実施の形態3>
次に、本発明の実施の形態3を図19乃至図23に基づいて説明する。尚、図19は本発明の実施の形態3に係る手動式電動車椅子の車輪のハブ部分のカバーを取り外した状態を示す正面図、図20は図19のD−D線断面図、図21は同車椅子の車輪のハブ部分の背面図、図22は図21のE−E線断面図、図23は図22のF−F線に沿う一部破断面図である。
【0087】
本実施の形態に係る手動式電動車椅子においては、図20に示すように、左右一対の車輪102の各々はフレーム103に溶接されたボス部ブラケット110に支持された車軸111にボールベアリング112を介して回転自在に支承されており、各車輪102の外側には、乗員が手でこれを回すべきリング状のハンドリム113が設けられている。このハンドリム113は、車輪102のハブ102aに形成されたボス部102a−1にブッシュ160を介して回転自在に支持された円板状のディスク114に3本のスポーク115を介してボルト116によって取り付けられており、従って、該ハンドリム113は車輪102に対して独立に回転し得る。尚、本実施の形態においては、図20に示すように、車輪102のハブ102aとディスク114との間には弾性体から成るシールリング117が介設されており、ディスク114はこれにボルト118にて結着されたカバー119によって覆われている。尚、シールリング117はシール機能と共にディスク114の慣性に伴う周方向の振動を抑制するフリクションダンパー機能を果たす。
【0088】
而して、上記ハンドリム113は、その全周の3箇所が図19に示す構造によって車輪102に対して弾性的に連結されている。
【0089】
即ち、図19に示すように、車輪102のハブ102aに形成された各一対のストッパ120で挟まれる径方向外方に向かって広がる空間には扇形のガイド溝102cが形成されており、各ガイド溝102cにはスプリング121が介装されており、各スプリング121はハブ102aに固定された保持部材122によってその脱落が防がれている。
【0090】
ところで、上記各スプリング121はその両端がスプリング受け123によって受けられており、前記ハンドリム113に人力が加わらない中立状態においては、図19に示すように、スプリング受け123は前記一対のストッパ120に当接している。尚、各ストッパ120の中央部分には溝120aが貫設されている。
【0091】
一方、図19に示すように、前記ディスク114の全周3箇所にはブラケット124がボルト125によって前記スプリング121の変形方向と略直交する方向(径方向)に位置調整可能に取り付けられており、各ブラケット124の両端部には一対のピン126が内方に向かって突設されており、各一対のピン126は、ハンドリム113に人力が加わらない中立状態においては、図19に示すように前記スプリング受け123の端面に当接している。尚、各ブラケット124の両端部には長孔124aが形成されており、各長孔124aには前記ボルト125が挿通されている。従って、ボルト125を緩めれば、ブラケット124を径方向(スプリング121の変形方向と略直交する方向)に移動させてその位置を調整することができ、スプリング受け123の端面(ピン126が当接すべき端面)は図示のように傾斜しているため、中立状態においてブラケット124を前述のように径方向に移動させることによってスプリング受け123に対するピン126の位置を調整することができ、図19に示すように中立状態において一対のピン126をスプリング受け123に当接せしめることができる。
【0092】
又、図19及び図20に示すように、ハンドリム113側のディスク114には、ハンドリム113に加えられる人力の大きさ及び方向を検出するためのポテンショメータ127が0点補正が可能なように位置調整可能に固設されており、該ポテンショメータ127の入力軸127aの端部にはレバー128の一端が結着されており、該レバー128の他端は、車輪102のハブ102aに突設されたピン129にゴム製のキャップ130を介して長孔係合している。尚、キャップ130はレバー128のガタを防止するためのものである。
【0093】
而して、前記スプリング121、ポテンショメータ127等は、乗員によってハンドリム113に加えられる人力を検知するための人力検知手段を構成しており、該人力検知手段は前記シールリング117によってシールされた車輪102のハブ102aとディスク114及びカバー119によって囲まれる空間内に収納されている。
【0094】
一方、図20及び図21に示すように、左右一対の車輪102の各ハブ102aの車幅方向内側には円板状の固定プレート131が車軸111に結着されて設けられており、該固定プレート131のハブ102a側の内面には車輪102のハブ102aのボス部102a−2を覆う円筒状の保持部材132とリング状の保持リング133がボルト134によって結着されるとともに、制御手段を構成するコントローラ135が取り付けられている。又、固定プレート131の車体側外面には、図21及び図22に示すように、駆動モータ136と車輪側カプラー137が取り付けられている。尚、固定プレート131の少なくとも前記コントローラ135が設置される部位の外面には、図20及び図21に示すように、縦方向の複数の放熱用溝131aが形成されている。
【0095】
ところで、各車輪102のハブ102aの内部には前記固定プレート131で囲まれる空間が形成されるが、該空間は固定プレート131と前記保持リング133に固定されたリング状の隔壁138によって室S1とS2とに区画されており、隔壁138の一部には図22に示すように開口部138aが形成されている。そして、室S1内であって、且つ、回転側のハブ102aのボス部102a−2にはリング状のインナートランス139aが固定され、固定側の前記保持部材132及び保持リング133の間にはアウタートランス139bが挟持されている。これらのインナートランス139aとアウタートランス139bは僅かなギャップを介して互いに同心状に配置され、コントローラ135とポテンショメータ127間の信号伝達手段を構成する回転トランス139を構成している。尚、前記コントローラ135は室S1内に収納されている。
【0096】
而して、前記駆動モータ136によって発生する補助動力は動力伝達手段を経て車輪102に伝達されるが、この動力伝達手段の構成を図22及び図23に基づいて以下に説明する。
【0097】
動力伝達手段はプーリ140,141とベルト142及び複数のギヤG1〜G4を含んで構成されるが、前記小径のプーリ140は前記駆動モータ136の出力軸136aの端部に結着され、前記大径のプーリ141は中間軸143の一端に結着されており、両プーリ140,141間に無端状の前記ベルト142が巻装されている。
【0098】
上記中間軸143とこれに平行に配された駆動軸144は、図22に示すように、前記固定プレート131とカバー145にベアリング146,147を介してそれぞれ回転自在に支承されており、中間軸143には前記ギヤG1が一体に形成されており、該ギヤG1は駆動軸144の一端に結着されたギヤG2に噛合している。そして、駆動軸144の他端は前記隔壁138に形成された開口部138a(図22参照)を貫通して室S2内に臨んでおり、その端部に一体に形成された小径の前記ギヤG3はハブ102aの内周に結着された大径のリングギヤG4に噛合している。尚、動力伝達手段を構成する前記プーリ140,141とベルト142及びコントローラ135は潤滑油を嫌うために隔壁138で仕切られた室S2内に収納され、潤滑油が必要なギヤG3,G4は室S2内に収納されている。
【0099】
而して、以上説明したスプリング121やポテンショメータ127によって構成される人力検出手段、回転トランス139によって構成される信号伝達手段、コントローラ135によって構成される制御手段、駆動モータ136及びプーリ140,141やベルト142及びギヤG1〜G4によって構成される動力伝達手段が補助動力装置170を構成しているが、この補助動力装置170は各車輪102のハブ102aの車軸111廻りに径方向及び軸方向に亘って集約的に配置されており、このように補助動力装置170をハブ102aに配置して成る車輪102は左右が同一構造に構成され、各車輪102は車体に対して脱着可能に取り付けられている。
【0100】
次に、本手動式電動車椅子の作用を説明する。
【0101】
乗員が左右一対のハンドリム113を例えば前進方向に回すためにこれに力を加えると、一方のピン126がスプリング受け123を押圧してスプリング121を圧縮し、該スプリング121の反力がストッパ120を介してハブ102aに伝達されるため、車輪102に人力が伝達される。
【0102】
ハンドリム113はスプリング121の圧縮変形量に見合う角度だけ車輪102に対して相対回転し、このハンドリム113の相対回転量はレバー128によって拡大されてポテンショメータ127に伝達され、ポテンショメータ127はハンドリム113の相対回転量に比例する検出信号を回転トランス139を介してコントローラ135に送信する。然るに、スプリング121の圧縮変形量はハンドリム113に加えられる人力の大きさに比例するため、コントローラ135はハンドリム113の相対回転量に比例する検出信号に基づいてハンドリム113に加えられる人力の大きさを求め、その人力の大きさに応じた制御信号をコントローラ135に送信し、検出された人力(トルク)に応じた電力(電流)を駆動モータ136に供給し、該駆動モータ136を回転駆動して所要の補助動力を発生せしめる。
【0103】
而して、上述のように駆動モータ136が駆動されると、その回転は図22及び図23に示すプーリ140、ベルト142及びプーリ141を経て1段減速されて中間軸143に伝達され、該中間軸143の回転はギヤG1,G2によって2段減速されて駆動軸144に伝達される。そして、この駆動軸144の回転はギヤG3,G4によって3段減速されて車輪102に伝達され、該車輪102が人力に補助動力を加えた大きさの駆動力によって回転駆動され、これによって車椅子が前進せしめられ、乗員は全駆動力の例えば約1/2程度の小さな人力で楽に車椅子を操作することができる。
【0104】
以上のように、本実施の形態においても、前記実施の形態1と同様にハンドリム113に人力が加わらない中立状態においてスプリング121の両端はスプリング受け123を介して車輪102側のストッパ120とハンドリム113(ディスク114)側のピン126の双方によって受けられるため、前記実施の形態1と同様の効果が得られる。
【0105】
又、本実施の形態によれば、ブラケット124はピン126以外の箇所でボルト125によってディスク114に取り付けられるため、該ブラケット124をそのピン126がスプリング121(スプリング受け123)の両端に当接するように位置調整した後にこれをディスク114に取り付ける際にピン126の位置が変化せず、人力検知手段の組付時の0点調整をより正確に行うことができる。
【0106】
更に、本実施の形態においては、ブラケット124はスプリング121の変形方向(周方向)と略直交する方向(径方向)にその位置が調整可能であって、スプリング121の変形方向には固定されて動かないため、これがスプリング121からの反力を繰り返し受けても、その取り付けが緩むことがない。
【0107】
尚、以上は本発明を特に手動式電動車椅子及び自転車に適用した例について言及したが、本発明は足漕ぎボート等の他のビークルをもその適用対象に含むことは勿論である。
【0108】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、請求項1記載の発明によれば、入力部材に人力が加わらない中立状態において弾性部材の両端は入力部材又は出力部材の何れか一方で支持されているため、入力部材から人力が除かれた場合に入力部材と出力部材との位置関係が常に中立状態に復帰し、この中立状態において人力検知手段の出力が常に0を示して正確な人力の検知とこれに基づく適切な補助動力の付与が可能となるという効果が得られる。
【0109】
請求項2記載の発明によれば、弾性部材が出力部材である車輪のハブ内に配置されるため、その汚染が防がれて該弾性部材の作動安定性が高められ、陣利欲検知手段に常に高い検知精度が確保されるという効果が得られる。
【0110】
請求項3記載の発明によれば、弾性部材がバネ定数の異なる複数のスプリングで構成されるため、人力が小さい範囲で人力検知手段の感度を高めて高い検知精度を確保するこことができる。又、バネ定数の小さなスプリングに所定の予圧が与えられるため、人力検知手段の出力に所定幅の不感帯域を安定して設定することができるという効果が得られる。
【0111】
請求項4記載の発明によれば、入力部材又は出力部材の弾性部材を支持する部分の少なくとも一方が位置調整可能に構成されるため、人力検知手段の組付時の0点調整が簡単に行えて組立作業性の向上を図ることができるという効果が得られる。
【0112】
請求項5記載の発明によれば、ブラケットはピン部材以外の箇所で入力部材に取り付けられるため、該ブラケットをそのピン部材が弾性部材の両端に当接するように位置調整した後にこれを入力部材に取り付ける際にピン部材の位置が変化せず、人力検知手段の組付時の0点調整をより正確に行うことができるという効果が得られる。
【0113】
請求項6記載の発明によれば、弾性部材の両端が径方向に沿って傾斜しているため、ブラケットを弾性部材の変形方向と略直交する方向に移動させることによって人力検知手段の0点調整を容易に行うことができる。又、ブラケットは弾性部材の変形方向には固定されて動かないため、これが弾性部材からの反力を繰り返し受けても、その取り付けの緩みが防がれるという効果が得られる。
【0114】
請求項7記載の発明によれば、入力部材の慣性による振動はダンパーによって吸収されるため、人力検知手段の振動が抑制されて該人力検知手段からの誤信号の発生が防がれるという効果が得られる。
【0115】
請求項8記載の発明によれば、人力検知手段の故障を含む異常の発生が人力検知手段の出力によって判断されるため、即座に適切な処置を施して安全性の向上を図ることができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る手動式電動車椅子の側面図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係る手動式電動車椅子の正面図である。
【図3】本発明の実施の形態1に係る手動式電動車椅子を折り畳んだ状態を示す背面図である。
【図4】本発明の実施の形態1に係る手動式電動車椅子の人力検出部及び補助動力装置部を示す車輪部分の破断平面図である。
【図5】本発明の実施の形態1に係る手動式電動車椅子の人力検出部及び補助動力装置部を示す車輪部分の拡大破断平面図である。
【図6】本発明の実施の形態1に係る手動式電動車椅子の車輪の外側面図である。
【図7】本発明の実施の形態1に係る手動式電動車椅子の車輪のハブ部の外側面図である。
【図8】人力検出部のスプリングの状態を説明するための断面図である。
【図9】人力が加えられたときの検出部のスプリングの状態を説明するための断面図である。
【図10】人力が加えられたときの検出部のスプリングの状態を説明するための断面図である。
【図11】コントローラの構成を示すブロック図である。
【図12】ハンドリムに加えられる人力に対するポテンショメータの出力特性を示す図である。
【図13】入力信号と目標トルクとの関係(アシスト力演算手段の特性)をアシスト比をパラメータとして示す図である。
【図14】異常の発生を検出するコントローラの処理手順を示すフローチャートである。
【図15】本発明の実施の形態2に係る人力検出部の部分断面図である。
【図16】本発明の実施の形態2に係る自転車の人力検知部を示す図(図17のA−A線断面図)である。
【図17】本発明の実施の形態2に係る自転車の人力検知部と補助動力装置部の破断正面図である。
【図18】本発明の実施の形態2に係る自転車の人力検知部と補助動力装置部の破断正面図である。
【図19】本発明の実施の形態3に係る手動式電動車椅子の車輪のハブ部分のカバーを取り外した状態を示す正面図である。
【図20】図19のD−D線断面図である。
【図21】本発明の実施の形態3に係る手動式電動車椅子の車輪のハブ部分の背面図である。
【図22】図21のE−E線断面図である。
【図23】図22のF−F線に沿う一部破断面図である。
【符号の説明】
1 手動式電動車椅子(補助動力式ビークル)
4,102 車輪(推進手段)
4a,102a ハブ
16,113 ハンドリム(入力部材)
22,23 スプリング(弾性部材)
30,88,127 ポテンショメータ(人力検知手段)
40,170 補助動力装置
41,136 駆動モータ
50,135 コントローラ(制御手段)
75 入力部材
88,121 スプリング(弾性部材)
124 ブラケット
126 ピン(ピン部材)

Claims (8)

  1. 入力部材と推進手段に連なる出力部材との相対回転量に応じた反力を発生する弾性部材を備え、前記入力部材と出力部材との相対回転量によって入力部材に加えられる人力を検知する人力検知手段を有し、該人力検知手段によって検知された人力に応じた補助動力を前記出力部材に加えてこれを駆動する補助動力式ビークルにおいて、
    前記入力部材に人力が加わらない中立状態において前記弾性部材の両端を前記入力部材又は出力部材の何れか一方で支持するとともに、他の部材を前記弾性部材の端部に近接又は当接させて少なくとも弾性部材の一端を入力部材と出力部材の双方で支持し、前記入力部材に人力が加えられたときに前記他の部材が前記弾性部材に変位を与えるよう構成したことを特徴とする補助動力式ビークル。
  2. 前記弾性部材は、前記出力部材である車輪のハブ内に配置されることを特徴とする請求項1記載の補助動力式ビークル。
  3. 前記弾性部材をバネ定数の異なる複数のスプリングで構成するとともに、バネ定数の小さなスプリングに所定の予圧を与えることを特徴とする請求項1又は2記載の補助動力式ビークル。
  4. 前記入力部材又は出力部材の前記弾性部材を支持する部分の少なくとも一方は、位置調整可能に構成されることを特徴とする請求項1,2又は3記載の補助動力式ビークル。
  5. 前記弾性部材の両端に当接するピン部材を有するブラケットを前記入力部材に位置調整可能に取り付けたことを特徴とする請求項1,2又は3記載の補助動力式ビークル。
  6. 前記弾性部材はその両端が径方向に沿って傾斜され、前記ブラケットは前記弾性部材の変形方向と略直交する方向に位置調整可能に取り付けられることを特徴とする請求項5記載の補助動力式ビークル。
  7. 前記入力部材と出力部材との間にダンパーを介設したことを特徴とする請求項1〜5又は6記載の補助動力式ビークル。
  8. 前記入力検知手段の出力が電源ON時に0以外の値を示すとき又は規定時間以上継続して0以外の値を示すときに異常と判断する制御手段を設けたことを特徴とする請求項1〜6又は7記載の補助動力式ビークル。
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