JPH08117287A - 手動式電動車椅子 - Google Patents

手動式電動車椅子

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Publication number
JPH08117287A
JPH08117287A JP6263510A JP26351094A JPH08117287A JP H08117287 A JPH08117287 A JP H08117287A JP 6263510 A JP6263510 A JP 6263510A JP 26351094 A JP26351094 A JP 26351094A JP H08117287 A JPH08117287 A JP H08117287A
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JP
Japan
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wheel
hand rim
rod
spring
input member
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Application number
JP6263510A
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English (en)
Inventor
Nobuyuki Sugano
信之 菅野
Atsushi Uchiyama
敦 内山
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Yamaha Motor Co Ltd
Original Assignee
Yamaha Motor Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH08117287A publication Critical patent/JPH08117287A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 入力部材に加えられる周方向の力のみを固定
側に設けられた検知手段によって高精度に検知すること
ができるとともに、検知手段の調整作業の容易化を図る
ことができる手動式電動車椅子を提供すること。 【構成】 ハンドリム(入力部材)16と車輪4との相
対回転量によってハンドリム16に加えられる人力を検
知し、その人力に応じた補助動力を車輪4に加えてこれ
を回転駆動する手動式電動車椅子において、前記ハント
リム16と車輪4との間に、両者の相対回転を横方向変
位に変換するカム機構30を設け、該カム機構30を、
車軸13に移動自在に貫設されたロッド31の一端に連
結するとともに、該ロッドの他端を固定側に設けられた
リニアポテンショメータ(検知手段)32に連結する。
本発明によれば、リニアポテンショメータ32にはハン
ドリム16と車輪4の回転が伝達されないため、回転側
と固定側との間での信号伝達が高精度になされ、前記目
的が達成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両に間欠的に加えら
れる人力の大きさに応じた駆動力を補助動力として車輪
に与えてこれを回転駆動する手動式電動車椅子に関す
る。
【0002】
【従来の技術】手動車椅子と電動車椅子の中間的な存在
として手動式電動車椅子が従来より提案されている。こ
の手動式電動車椅子は、車輪に間欠的に加えられる人力
を検知し、その人力に応じた補助動力を車輪に加えるこ
とによって歩行の不自由な乗り手の肉体的な負担を軽減
するものであって、これによれば乗り手は手動車椅子の
感覚で操作することができ、精神的苦痛も緩和される。
【0003】ところで、上記手動式電動車椅子にあって
は、例えばハンドリムを車輪に対して相対回転自在に弾
性支持し、該ハンドリムと車輪との相対回転量をワイヤ
ーを介してポテンショメータ等のセンサーに伝達して検
出することによって、ハンドリムに加えられる人力の大
きさと方向を検知していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の手動式電動車椅子にあっては、ハンドリムと車輪と
の相対回転量を検出するセンサーは回転側に設けられて
いたため、該センサーからの検出信号を固定側に設置さ
れたコントローラ等に伝達することが構造的に困難であ
った。
【0005】又、ハンドリムと車輪との相対回転量をワ
イヤーを介して検出していたため、ハンドリムに加えら
れる横力も同時に検出されてしまい、乗り手がハンドリ
ムに加える周方向の力(車輪を回転させようとする力)
のみを正確に検出することができなかった。
【0006】更に、人力の検出にワイヤーを用いると、
ワイヤーの伸び等のために検知手段の調整が面倒である
という問題もあった。
【0007】本発明は上記問題に鑑みてなされたもの
で、その目的とする処は、入力部材に加えられる周方向
の力(車輪を回転させようとする力)のみを固定側に設
けられた検知手段によって高精度に検知することができ
るとともに、検知手段の調整作業の容易化を図ることが
できる手動式電動車椅子を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、入力部材と車輪との相対回転量によって
入力部材に加えられる人力を検知し、その人力に応じた
補助動力を車輪に加えてこれを回転駆動する手動式電動
車椅子において、前記入力部材と車輪との間に、両者の
相対回転を横方向変位に変換するカム機構を設け、該カ
ム機構を、車軸に移動自在に貫設されたロッドの一端に
連結するとともに、該ロッドの他端を固定側に設けられ
た検知手段に連結したことを特徴とする。
【0009】
【作用】本発明によれば、入力部材に加えられる人力の
大きさに比例する入力部材と車輪との相対回転はカム機
構によって横方向変位に変換されてロッドを介して固定
側に設けられたリニアポテンショメータ等の検知手段に
伝達されるため、回転側と固定側との間での信号伝達が
高精度になされる。
【0010】又、カム機構及びロッドは入力部材に加え
られる横方向の力等の外乱を検出せず、ワイヤー等のよ
うに伸びることがないため、入力部材に加えられる周方
向の力(車輪を回転させようとする力)のみを高精度に
検知することができとともに、検知手段の調整が容易化
する。
【0011】
【実施例】以下に本発明の一実施例を添付図面に基づい
て説明する。
【0012】図1は本発明に係る手動式電動車椅子の側
面図、図2は同車椅子の正面図、図3は同車椅子を折り
畳んだ状態を示す背面図、図4は同車椅子の入力検出部
及び補助動力装置部を示す車輪部分の破断平面図、図5
は同拡大破断平面図、図6はカム機構の展開断面図、図
7は車輪の外側面図、図8は車輪のリム部の外側面図、
図9は入力検出部のスプリングの状態を説明するための
断面図、図10及び図11は人力が加えられたときの検
出部のスプリングの状態を説明するための断面図であ
る。
【0013】本実施例に係る手動式電動車椅子1は、既
存の折り畳み式手動車椅子に補助動力装置(Power Assi
st System )を組み付けたものであって、図1に示すよ
うに、これのパイプ枠状のフレーム2の前後部は左右一
対のキャスタ3、車輪4によって移動自在に支持されて
いる。
【0014】又、上記フレーム2の中央部には、乗り手
が着座すべき布製のシート5(図2参照)が張設されて
いる。尚、フレーム2は前後一対のクロス部材2aを有
しており、X字状を成す2本のクロス部材2aはその交
点を軸6によって枢着されている。従って、車椅子1は
図3に示すようにこれを折り畳むことができ、このとき
前記シート5も撓む。
【0015】更に、フレーム2の後部には左右一対のハ
ンドルアーム2bが立設されており、各ハンドルアーム
2bの上端部は後方に折曲され、その折曲部には介助者
用のグリップ7が取り付けられている。
【0016】又、フレーム2の中央上部には、乗り手の
ための左右一対の肘掛8が取り付けられ、同フレーム2
の前端下部には左右一対のステップ9が取り付けられて
いる。そして、同フレーム2の下部に前後方向に延びる
左右一対のアーム2cの後端部には、別のアーム2dが
前後方向に移動自在に嵌装されており、各アーム2dの
後端部にはローラ10が回転自在に軸支されている。
尚、アーム2dは、アーム2cに突設されたピン11に
長孔係合することによって前後方向に移動自在に支持さ
れ、これはアーム2cとの間に縮装された不図示のスプ
リングによって常時後方へ付勢されている。
【0017】ところで、前記左右一対の車輪4の各々
は、図4及び図5に示すように、フレーム2に取り付け
られたブラケット12に支持された車軸13にボールベ
アリング14,15を介して回転自在に支承されてお
り、各車輪4の外側には、乗り手が手でこれを回すべき
リング状のハンドリム16が設けられている。このハン
ドリム16は、車輪4のハブ4aに軸受17によって回
転自在に支承された円板状のディスク18に3本のスポ
ーク19を介して取り付けられており、従って、該ハン
ドリム16は車輪4に対して独立に回転し得る。尚、本
実施例においては、図4に示すように、車輪4のハブ4
aとディスク18との間にダンパー20が介設されてい
る。
【0018】而して、上記ハンドリム16は、その全周
の3箇所が図8に示す構造によって車輪4に対して弾性
的に連結されている。
【0019】即ち、図8に示すように、車輪4のハブ4
aに形成された各一対のリブ4a−1で挟まれる空間に
は、円弧状の溝21aを有するスプリングガイド21が
収納されており、該スプリングガイド21には大小異径
のスプリング22,23が収納されている。尚、図8に
おいて、24はスプリング22,23の脱落を防ぐ保持
部材である。
【0020】ところで、前記スプリング22,23はそ
の両端がスプリング受け25,26によって受けられて
おり、前記ハンドリム16に人力が加わらない中立状態
においては、図9に詳細に示すように、スプリング受け
25,26は一対のリブ4a−1に当接して小径のスプ
リング23は両スプリング受け25,26間に所定の予
圧を持って縮装される一方、大径のスプリング22はそ
の両端がスプリング受け25,26から若干離脱してス
プリング受け25,26に力を及ぼしていない。尚、大
径のスプリング22のバネ定数は小径のスプリング23
のそれよりも大きく設定されている。
【0021】一方、図8に示すように、前記ディスク1
8の全周3箇所には一対のピン27,28が内方に向か
って突設されており、各一対のピン27,28はハンド
リム16に人力が加わらない中立状態においては、図8
及び図9に示すように前記スプリング受け25,26の
端面に当接している。尚、一方のピン27はディスク1
8の内面に固設されているが、他方のピン28は図8に
示すようにディスク18に形成された円弧状の長孔18
aに位置調整自在に貫設されており、該ピン28はスプ
リング受け26の端面に当接した状態でナット29によ
って締め付けられてディスク18に固定される。又、リ
ブ4a−1には、ピン27,28の移動を許容するため
の溝4a−2が形成されている。
【0022】而して、本実施例においては、ハンドリム
16と車輪4との相対回転は、図4及び図5に示すカム
機構30によってロッド31の横方向変位に変換され、
固定側に設けられたリニアポテンショメータ32に伝達
される。
【0023】上記カム機構30は、車輪4のハブ4aに
取り付けられたリング状のカム33とハンドリム16側
に取り付けられた前記ディスク18に横方向に移動自在
に支持された3本のガイドピン34を含んで構成されて
おり、各ガイドピン34はディスク18に固定されたブ
ッシュ18aによって横方向に摺動自在に保持されると
ともに、スプリング35によって付勢されてその一端が
前記カム33のカム面33aに当接されている(図6参
照)。尚、図6に示すように、カム33のカム面33a
は波状に成形され、これには複数の斜面33a−1が適
当なピッチで形成されている。
【0024】又、前記ガイドピン34の他端にはドラム
36が取り付けられており、該ドラム36の中心部には
前記ロッド31の一端がボール37を介して当接してい
る。ここで、ロッド31は車軸13の軸中心に形成され
た貫通孔13a内に移動自在に貫設されており、これは
スプリング38によって外側方(ドラム36方向)に付
勢されており、その他端は前記ブラケット12に固設さ
れた前記リニアポテンショメータ32に連結されてい
る。尚、前記スプリング35のバネ荷重はスプリング3
8のそれよりも大きく設定されている。
【0025】ところで、図4に示すように、左右一対の
車輪4の各々の内側には補助動力装置(図4には一方の
み図示)40が設けられている。
【0026】上記補助動力装置40は、補助動力を発生
する駆動モータ41と、該駆動モータ41の駆動力を車
輪4に伝達するギヤG1〜G4を収容するギヤケース4
2を有しており、駆動モータ41の出力軸端には小径の
ギヤG1が結着されている。尚、ギヤケース42は、前
記車軸13に保持されるとともに、図4に示すように、
ゴムを介してフレーム2に固定されている。
【0027】又、上記ギヤケース42にはカウンタ軸4
3と駆動軸44が車軸13と平行に回転自在に支承され
ており、カウンタ軸43には大小異径のギヤG2,G3
が結着され、駆動軸44には大径のギヤG4が自由回転
自在に支承されるとともに、その端部には小径のギヤG
5が結着されている。そして、前記大径のギヤG2は前
記小径のギヤG1に噛合し、小径のギヤG3は大径のギ
ヤG4に噛合している。又、前記ギヤG5は、ハブ4a
の内周部に嵌合保持された大径のリングギヤG6に噛合
している。尚、リングギヤG6はハブ4aに対して相対
回転可能に保持されており、両者の間には周方向に配列
された複数のダンパー部材45が介設されている。
【0028】ところで、前記駆動軸44上には大径のギ
ヤG4の駆動軸44との結合を断接するためのドグクラ
ッチ46が設けられており、該ドグクラッチ46は前記
フレーム2の前方上部に設けられたクラッチレバー47
(図1参照)の回動操作によってON/OFF動作す
る。そして、ドグクラッチ46の近傍には、該ドグクラ
ッチ46のON/OFFを検知するリミットスイッチ4
8が設けられており、ドグクラッチ46がOFF状態に
あるときには駆動モータ41に電流が流れないよう構成
されている。
【0029】尚、以上は一方の車輪4側に設けられた補
助動力装置40の構成について述べたが、他方の車輪4
側に設けられた補助動力装置40も共通のものが使用さ
れており、部品の共通化による量産効果を得ることがで
きる。そのため、左右一対の補助動力装置40は、図2
に示すように点対称の関係を保って配置されている。即
ち、各補助動力装置40においては、駆動モータ41が
車軸13の中心線からオフセットしており、このような
共通の補助動力装置40を左右の車輪4に対して点対称
の関係を保って配置すると、本実施例の最凸部である左
右一対の駆動モータ41は上下方向に段差をもって配さ
れることとなり、当該車椅子1を図3に示すように折り
畳んだ際に両駆動モータ41が互いに干渉することがな
く、この結果、車椅子1をコンパクトに折り畳むことが
できる。
【0030】一方、図1に示すように、フレーム2の前
部側方には前記補助動力装置40の駆動を制御するため
のコントローラ50が取り付けられており、該コントロ
ーラ50の上方にはバッテリ60が取り付けられてい
る。尚、コントローラ50は、図2に鎖線にて示すよう
に、フレーム2のクロス部材2aに取り付けても良い。
【0031】ここで、コントローラ50の構成を図12
に基づいて説明する。
【0032】図12はコントローラ50の構成を示すブ
ロック図であり、該コントローラ50は、前記リニアポ
テンショメータ32によって検出されるハンドリム16
に加えられる人力に対する補助動力を演算するアシスト
力演算手段51と、該アシスト力演算手段51によって
求められた補助動力(つまり、補助動力の目標値(目標
トルク))に対して駆動モータ41の駆動を制御する
(駆動モータ41に供給すべき電流を制御する)モータ
制御手段52と、該モータ制御手段52からの制御信号
を受けてそれに見合うデューティ値のゲート信号Ga
b ,Gc ,Gdをゲートに出力するゲートドライブ回
路53を含んで構成されている。尚、図12において、
54a,54b,54c,54dはゲート信号Ga ,G
b ,Gc ,Gd をそれぞれ印加されてON/OFFする
FET(電界効果トランジスタ)である。
【0033】次に、本手動式電動車椅子1の作用を説明
する。
【0034】乗り手が左右一対のハンドリム16を例え
ば前進方向に回すためにこれに力を加えると、各ハンド
リム16に加えられた人力FM の大きさが前記3本の小
径スプリング23の予圧力に打ち勝つまでの間はハンド
リム16は不動であって、ハンドリム16と車輪4の間
に相対回転は生じず、このとき、図13に示すようにリ
ニアポテンショメータ32の出力は0を示す。尚、図1
3はハンドリム16に加えられる人力FM に対するリニ
アポテンショメータ32の出力特性を示す図であり、同
図において、FM0は3本の小径スプリング23の予圧力
に等しい人力の値である。
【0035】その後、人力FM がFM0を超えて増大する
と、図10に示すように一方のピン27がスプリング受
け25を押圧して先ず小径のスプリング23のみを圧縮
し、ハンドリム16はスプリング23の圧縮量に見合う
角度だけ車輪4に対して相対回転する。そして、このハ
ンドリム16の相対回転量はカム機構30によってロッ
ド31の横方向変位に変換されてリニアポテンショメー
タ32に伝達される。即ち、ハンドリム16が上述のよ
うに車輪4に対して相対回転すると、ガイドピン34が
カム33に対して相対回転し、該ガイドピン34がカム
33のカム面33aに形成された斜面33a−1に沿っ
て横方向に移動する。すると、ドラム35がガイドピン
34と共に横方向に移動するため、該ドラム35にスプ
リング38によって当接されたロッド31がドラム36
に追従して同方向に同量だけ移動し、このロッド31の
移動量がリニアポテンショメータ32によって検出さ
れ、リニアポテンショメータ32は、図13に直線aに
示すように、ハンドリム16に加えられる人力FM に対
する信号を出力する。尚、小径のスプリング23のバネ
定数は小さいため、該スプリング23の人力FM の増加
量に対する圧縮量、つまり、ハンドリム16の回動量は
大きく、従って、リニアポテンショメータ32の感度は
高く保たれる。
【0036】そして、ハンドリム16に加えられる人力
M の値が図13に示すFM1に達すると、大径のスプリ
ング22も小径のスプリング23と共に圧縮され始め、
ハンドリム16は両スプリング22,23の圧縮量に見
合う角度だけ車輪4に対して相対回転し、このとき、リ
ニアポテンショメータ32は、図13の直線bに示すよ
うにハンドリム16に加えられる人力FM に対する信号
を出力する。
【0037】その後、ハンドリム16に加えられる人力
M が図13に示すFM2を超えた場合には、図11に示
すようにピン27が保持部材24に当接するため、人力
Mはピン27から保持部材24を経て車輪4に直接伝
達される。このとき、リニアポテンショメータ32の出
力は、図13に直線cにて示すように一定となる。
【0038】尚、乗り手がハンドリム16に逆方向の力
を加えた場合のリニアポテンショメータ32の出力は、
図13の直線a’,b’,c’によって表され、図13
にハッチングを付した領域が不感帯領域となる。このよ
うな不感帯領域を設けることにより、機械的誤差や電気
的誤差を許容しながら静止状態を確実に検出することが
できる。
【0039】而して、ハンドリム16には人力FM が間
欠的に加えられ、この人力FM は前述のようにリニアポ
テンショメータ32によって検出され、その検出信号V
inは前記コントローラ50のアシスト比演算手段51に
入力される。
【0040】上記アシスト力演算手段51はリニアポテ
ンショメータ32から出力された入力信号Vinに対して
所要のアシスト比に基づいて目標トルクτを演算し、そ
れに見合う制御信号をモータ制御手段52に出力する。
尚、入力信号Vinと目標トルクτとの関係(アシスト力
演算手段51の特性)をアシスト比をパラメータとして
図14に示す。
【0041】モータ制御手段52は駆動モータ41に供
給すべき電流を制御し、ゲートドライブ回路53はモー
タ制御手段52からの制御信号を受けて必要なデューテ
ィ値のゲート信号Ga ,Gd をFET54a,54dの
ゲートに印加する(前進の場合)。すると、バッテリ6
0からの電流はFET54a,54dを通って図12の
矢印方向に流れ、これによって駆動モータ41が正転さ
れる。EFT54dを通るモータ電流値Ib はモータ制
御手段52にフィードバックされて設定値と比較され、
ゲート信号Ga ,Gd のデューティ値を増減する。
【0042】而して、上述のように駆動モータ41が正
転すると、該駆動モータ41によって発生する駆動力が
補助動力FA として車輪4に与えられる。即ち、駆動モ
ータ41の回転は、図4に示すギヤG1,G2によって
1段減速されてカウンタ軸43に伝達され、ドグクラッ
チ46がONのとき、該カウンタ軸43の回転はギヤG
3,G4によって2段減速されて駆動軸44に伝達され
る。そして、この駆動軸44の回転はギヤG5,G6に
よって3段減速された後、ダンパー部材45を介して車
輪4に伝達され、該車輪4が人力FM に補助動力FA
加えた大きさの駆動力F(=FM +FA )によって回転
駆動され、これによって車椅子1が前進せしめられ、乗
り手は全駆動力Fの例えば約1/2程度の小さな駆動力
(人力)FM で楽に車椅子1を操作することができる。
【0043】ところで、ハンドリム16に逆方向(後進
方向)の人力FM が加えられた場合には、図12に示す
ゲートドライブ回路53はゲート信号Gb ,Gc をFE
T54b,54cにそれぞれ印加してこれらをON/O
FFする。すると、バッテリ60からの電流は駆動モー
タ41を逆方向に流れるために該駆動モータ41は逆転
し、車輪4にはこれを逆転させる方向の補助動力FA
加えられる。FET54bを通るモータ電流値Ia はモ
ータ制御手段52にフィードバックされて目標値と比較
され、ゲート信号Gb ,Gc のデューティ値を増減す
る。
【0044】以上のように、本実施例においては、ハン
ドリム16に加えられる人力の大きさに比例するハンド
リム16と車輪4との相対回転はカム機構30によって
横方向変位に変換されてロッド31を介して固定側に設
けられたリニアポテンショメータ32に伝達されるた
め、回転側と固定側との間での検知信号の伝達が高精度
になされる。
【0045】又、リニアポテンショメータ32は力を伝
達せず、ハンドリム16に加えられる横力等の外乱の影
響を受けないため、その出力値に変化を生ずることがな
い。
【0046】更に、カム機構30においてガイドピン3
4は車輪4側に支持され、ロッド31は車軸13の軸中
心に貫設されているため、ハンドリム16に横方向力が
加えられたためにディスク18が多少変形しても、これ
らは横方向の力を検出せず、ハンドリム16に加えられ
る周方向の力(車輪4を回転させようとする力)のみを
高精度に検知することができる。そして、カム機構30
やロッド31はワイヤー等のように伸びることがないた
め、リニアポテンショメータ32の零点調整等が容易化
する。
【0047】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、入力部材と車輪との相対回転量によって入力部
材に加えられる人力を検知し、その人力に応じた補助動
力を車輪に加えてこれを回転駆動する手動式電動車椅子
において、前記入力部材と車輪との間に、両者の相対回
転を横方向変位に変換するカム機構を設け、該カム機構
を、車軸に移動自在に貫設されたロッドの一端に連結す
るとともに、該ロッドの他端を固定側に設けられた検知
手段に連結したため、入力部材に加えられる周方向の力
(車輪を回転させようとする力)のみを固定側に設けら
れた検知手段によって高精度に検知することができると
ともに、検知手段の調整作業の容易化を図ることができ
るという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る手動式電動車椅子の側面図であ
る。
【図2】本発明に係る手動式電動車椅子の正面図であ
る。
【図3】本発明に係る手動式電動車椅子を折り畳んだ状
態を示す背面図である。
【図4】本発明に係る手動式電動車椅子の入力検出部及
び補助動力装置部を示す車輪部分の破断平面図である。
【図5】本発明に係る手動式電動車椅子の入力検出部及
び補助動力装置部を示す車輪部分の拡大破断平面図であ
る。
【図6】カム機構の展開断面図である。
【図7】本発明に係る手動式電動車椅子の車輪の外側面
図である。
【図8】本発明に係る手動式電動車椅子の車輪のハブ部
の外側面図である。
【図9】入力検出部のスプリングの状態を説明するため
の断面図である。
【図10】人力が加えられたときの検出部のスプリング
の状態を説明するための断面図である。
【図11】人力が加えられたときの検出部のスプリング
の状態を説明するための断面図である。
【図12】コントローラの構成を示すブロック図であ
る。
【図13】ハンドリムに加えられる人力に対するポテン
ショメータの出力特性を示す図である。
【図14】入力信号と目標トルクとの関係(アシスト力
演算手段の特性)をアシスト比をパラメータとして示す
図である。
【符号の説明】
1 手動式電動車椅子 4 車輪 13 車軸 13a 通路 16 ハンドリム(入力部材) 30 カム機構 31 ロッド 32 リニアポテンショメータ(検知手段)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力部材と車輪との相対回転量によって
    入力部材に加えられる人力を検知し、その人力に応じた
    補助動力を車輪に加えてこれを回転駆動する手動式電動
    車椅子において、前記入力部材と車輪との間に、両者の
    相対回転を横方向変位に変換するカム機構を設け、該カ
    ム機構を、車軸に移動自在に貫設されたロッドの一端に
    連結するとともに、該ロッドの他端を固定側に設けられ
    た検知手段に連結したことを特徴とする手動式電動車椅
    子。
JP6263510A 1994-10-27 1994-10-27 手動式電動車椅子 Pending JPH08117287A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998000086A1 (fr) * 1996-07-01 1998-01-08 Yamaha Hatsudoki Kabushiki Kaisha Fauteuil roulant a moteur
US6247716B1 (en) 1997-10-13 2001-06-19 Kabushiki Kaisha Tec Phase difference detecting apparatus and wheelchair using the same

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998000086A1 (fr) * 1996-07-01 1998-01-08 Yamaha Hatsudoki Kabushiki Kaisha Fauteuil roulant a moteur
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