JP3600328B2 - 画像入出力装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、熱転写方式のカラープリンタに好適な、プリンタ、コピー装置、画像読み取り装置などの画像入出力装置に関し、特に、簡素な機構で、しかも、用紙の搬送を精度よくかつ円滑に行うための改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
熱転写方式のカラープリンタでは、被転写用紙(用紙)にインクフィルムを重ねて、インクフィルムの上からサーマルヘッドで画像を被転写用紙に転写することによって画像の印画が行われる。インクフィルムは、イェロー、マゼンタ、および、シアンの3原色を有しており、被転写用紙を3往復させることによって、3原色が転写される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このように、熱転写方式のカラープリンタでは、被転写用紙が複数回の往復運動を行うので、3原色の画像が被転写用紙の同一位置に転写されるためには、被転写用紙の搬送機構の動作に高い精度が要求される。また、搬送経路の中途において、被転写用紙がジャム(紙詰まり)を起こさないような搬送機構が必要とされる。また、万一、ジャムが引き起こされた場合には、ジャムした被転写用紙を、円滑に除去可能であることが必要である。これらは、熱転写方式に限らない一般のプリンタ、さらに、コピー装置、イメージリーダなどの画像入出力装置一般において、程度の差はあれ共通して求められる要請である。
【0004】
しかしながら、従来の画像入出力装置では、簡素な機構で、精度よくかつ円滑に用紙を搬送することが困難であるという問題点があった。
【0005】
この発明は、従来の装置における上記した問題点を解消するためになされたもので、簡素な機構で用紙を精度よくかつ円滑に搬送可能な画像入出力装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
第1の発明の装置は、外部から給紙口へと供給された用紙をキャプスタンローラとピンチローラとで押圧挟持し、さらに当該キャプスタンローラを回転駆動することによって前記用紙を搬送し、搬送の過程で前記用紙への画像の印画または前記用紙からの画像の読み取りを行うとともに、その後、前記用紙を排紙口へと搬送する画像入出力装置において、前記給紙口が、前記排紙口の上に重ねて設けられており、これらの給紙口と排紙口は、前記給紙口が下方に湾曲または緩やかな角度で下方に折れ曲がることによって、前記キャプスタンローラとピンチローラとに対向して開口する共通口に連通しており、前記ピンチローラは、前記用紙を搬送しないときに前記キャプスタンローラから離れた待機位置に待機可能であり、当該待機位置は、外部から前記給紙口へと供給された前記用紙の先端部が、前記共通口を経て前記ピンチローラの前記キャプスタンローラに対向する周面に当接する位置に、設定されており、前記給紙口と前記排紙口のそれぞれに、前記用紙の搬送方向に垂直な方向の両側端縁をそれぞれ案内するガイドが一対ずつ設けられており、前記給紙口に設けられた一対のガイドの間隔は、前記用紙の前記側端縁に略密着する広さに設定され、前記排紙口に設けられた一対のガイドの間隔は、前記給紙口に設けられた一対のガイドの間隔よりも大きく、前記用紙の前記側端縁を遊びをもって案内する広さに設定されていることを特徴とする。
【0008】
第2の発明の装置は、外部から給紙口へと供給された用紙をキャプスタンローラとピンチローラとで押圧挟持し、さらに当該キャプスタンローラを回転駆動することによって前記用紙を搬送し、搬送の過程で前記用紙への画像の印画または前記用紙からの画像の読み取りを行うとともに、その後、前記用紙を排紙口へと搬送する画像入出力装置において、前記ピンチローラは、前記用紙を搬送しないときに前記キャプスタンローラから離れた待機位置に待機可能であり、前記装置は、前記ピンチローラおよび前記キャプスタンローラの動作を制御する制御手段を備え、前記制御手段は、前記用紙を前記排紙口へと搬送するときに、前記用紙の一端部が前記排紙口から外部へ突出した後で、しかも、前記用紙の他端部が前記ピンチローラと前記キャプスタンローラとによって挟持される状態を脱するより前に、前記キャプスタンローラの回転駆動を停止して前記用紙の前記排紙口への搬送を停止するとともに、前記ピンチローラを前記待機位置へと移動させることを特徴とする。
【0009】
第3の発明の装置は、第2の発明の画像入出力装置において、前記制御手段は、前記用紙を前記排紙口へと搬送するときに、前記キャプスタンローラの回転駆動を停止し、前記ピンチローラを前記待機位置へと移動させた後、さらに、前記キャプスタンローラの前記用紙と当接する周面が前記用紙から離れる程度に前記キャプスタンローラを一旦回転させ、その後停止させることを特徴とする。
【0010】
第4の発明の装置は、キャプスタンローラとピンチローラとで押圧挟持しつつ当該キャプスタンローラを回転駆動することによって用紙を搬送し、搬送の過程で当該用紙への画像の印画または当該用紙からの画像の読み取りを行う画像入出力装置において、前記キャプスタンローラは、シャフトと、当該シャフトの両端部に当該シャフトよりも大きな径で設けられ前記用紙との摩擦力を向上するための処理が周面に施された一対のグリッドローラと、を有しており、前記ピンチローラは、回転軸と、前記グリッドローラに対面する前記回転軸の両端部に前記回転軸よりも大きな径で設けられ少なくとも周面が弾性体で形成された一対の弾性ローラと、を有しており、前記装置は、中心点が当該装置の本体部に回動自在に連結されたレバーを備え、前記中心点から互いに等距離にある前記レバーの2つの部位が、前記ピンチローラの両端に個別に連結されており、前記中心点または前記2つの部位の中の少なくとも一つが弾性部材を介して連結されることによって、当該弾性部材の弾性復元力が、前記ピンチローラを前記キャプスタンローラへ押圧する押圧力として、前記ピンチローラの両端に均等の大きさで伝達されることを特徴とする。
【0011】
第5の発明の装置は、キャプスタンローラとピンチローラとで押圧挟持しつつ当該キャプスタンローラを回転駆動することによって用紙を搬送し、搬送の過程で当該用紙への画像の印画または当該用紙からの画像の読み取りを行う画像入出力装置において、前記キャプスタンローラは、シャフトと、当該シャフトの両端部に当該シャフトよりも大きな径で設けられ前記用紙との摩擦力を向上するための処理が周面に施された一対のグリッドローラと、を有しており、前記ピンチローラは、回転軸と、前記グリッドローラに対面する前記回転軸の両端部に前記回転軸よりも大きな径で設けられ少なくとも周面が弾性体で形成された一対の第1ローラと、当該一対の第1ローラに挟まれた前記回転軸の中央部に前記一対の第1ローラと同径以下で設けられた第2ローラと、を有しており、前記キャプスタンローラにおいて、前記第2ローラに対面する前記シャフトの中央部には、前記グリッドローラが設けられていないことを特徴とする。
【0012】
なお、この発明において「画像入出力装置」とは、例えばプリンタ、コピー装置、イメージリーダなどの、画像入力装置および画像出力装置の双方を包含する概念である。
【0013】
【発明の実施の形態】
<1.装置の全体構成>
図2は、実施の形態の画像入出力装置の側面断面図である。この画像入出力装置100は、熱転写方式のカラープリンタの一例となっており、被転写用紙として葉書を用いる場合を例にとって説明する。
【0014】
図2において、1は装置本体部、2は装置本体部1の前面に設けられた給紙口、3は同じく装置本体部1の前面に設けられた排紙口、4はキャプスタンローラ、5はピンチローラ、6はプラテンローラ、7はサーマルヘッド、8はサーマルヘッド7を支持するレバー、9は装置本体の上部を覆うカバー、10は装置本体部1にレバー8およびカバー9をそれぞれ回動自在に軸支する回動軸、11はサーマルヘッド7とカバー9との間に介挿されサーマルヘッド7をプラテンローラ6へと押圧付勢するスプリング、12は被転写用紙へ画像を印画するためのインクフィルム、13はインクフィルム12があらかじめ巻かれた供給ボビン、14はインクフィルム12を巻き取るための巻取りボビン、15はキャプスタンローラ4を回転駆動する駆動機構、16はピンチローラ5を上下移動させる駆動機構、17はレバー8を回動させることによってサーマルヘッド7を上下移動させる駆動機構、そして、18は駆動機構15,16,17を制御する制御部である。
【0015】
キャプスタンローラ4は、駆動モータを備える駆動機構15に連結された駆動ローラであり、従動ローラであるピンチローラ5と協同して被転写用紙を挟み込んで回転することによって、被転写用紙を往復移動させる。ピンチローラ5は上下移動することによって、キャプスタンローラ4への圧接および離間可能である。また、サーマルヘッド7は同じく上下移動することによって、プラテンローラ6への圧接および離間可能である。
【0016】
<2.被転写用紙の搬送機構>
図3は、装置100の給紙すなわち被転写用紙を供給する際の動作を示す部分側面断面図である。図3において、20は被転写用紙(用紙)としての葉書である。給紙口2と排紙口3とは、互いに上下に重なるように、ともに装置本体部1の前面に設けられており、しかも、給紙口2は排紙口3の上方に設けられている。そして、給紙口2と排紙口3とは、キャプスタンローラ4およびピンチローラ5の前方(図3において左側)において開口する共通口21に連通している。
【0017】
給紙口2は、共通口21の近傍を除いて排紙口3と同様に水平方向に沿うように設けられており、共通口21の近傍において湾曲ないし折れ曲がることによって、排紙口3と合流している。すなわち、給紙口2の前方開口部22から手作業によって供給される被転写用紙20は、まず水平方向に沿って導かれ、その後、被転写用紙20の先端が共通口21に近づくと、下方に湾曲ないし折れ曲がる天井面としての上内壁23に沿って、下方に向かって湾曲するように導かれる。
【0018】
給紙を行うときには、ピンチローラ5は、制御部18および駆動機構16の働きで、キャプスタンローラ4から上方に離れた待機位置にある。また、サーマルヘッド7も同様に、制御部18および駆動機構17の働きで、プラテンローラ6から上方に離れた待機位置にある。すなわち、キャプスタンローラ4とピンチローラ5の間、および、プラテンローラ6とサーマルヘッド7の間のそれぞれには、被転写用紙20の供給を可能にする間隙が形成される。
【0019】
そして、ピンチローラ5の待機位置は、手作業によって供給された被転写用紙20の先端部が、共通口21から突出した後に、ピンチローラ5の下方ないし斜め前下方の周面、すなわちキャプスタンローラ4に対向する周面に当接するような位置に設定されている。すなわち、被転写用紙20がピンチローラ5の下方に回り込んでピンチローラ5とキャプスタンローラ4との間に容易に挿入可能な位置にピンチローラ5の待機位置が設定されている。
【0020】
被転写用紙20がキャプスタンローラ4とピンチローラ5の間に挿入されると、制御部18と駆動機構16の働きでピンチローラ5が下降し、図示しないスプリングの働きで、キャプスタンローラ4へと押圧される。その結果、被転写用紙20が、キャプスタンローラ4とピンチローラ5とによって押圧挟持される。
【0021】
その後、図4の部分側面断面図に示すように、キャプスタンローラ4が正転駆動されることによって、被転写用紙20が装置後方(図4において右側)へと搬送される。このとき、サーマルヘッド7は待機位置にあるため、サーマルヘッド7とプラテンローラ6は、被転写用紙20の移動を妨げない。
【0022】
被転写用紙20がキャプスタンローラ4とピンチローラ5との間に挟持された状態を保ちつつ、印画開始位置への移動を完了すると、印画が開始される。図5はこの印画の過程を示す部分側面断面図である。すなわち、被転写用紙20が印画開始位置へと到達すると、サーマルヘッド7が下降し、スプリング11の働きでサーマルヘッド7がプラテンローラ6へと押圧される。その結果、インクフィルム12が被転写用紙20へと押圧される。
【0023】
その後、制御部18と駆動機構15の働きで、キャプスタンローラ4が逆転駆動されることによって、被転写用紙20が装置前方(図5において左側)へと搬送される。このとき、インクフィルム12と被転写用紙20との間の摩擦力によって、インクフィルム12は被転写用紙20とともに移動し、一定トルクが印加されている巻取りボビン14(図2)へと巻取られる。また、このとき、サーマルヘッド7に備わるヒータライン30に画像信号が入力されることによって、所定の画像がインクフィルム12から被転写用紙20の表面へと転写される。
【0024】
キャプスタンローラ4の頂点とプラテンローラ6の頂点とは水平に並んでおり、しかも、被転写用紙20は排紙口3へと向かって水平に搬送される。インクフィルム12は、3原色のインクフィルムが順次つなぎ合わされて帯状に形成されている。そして、1つの原色の印画が終了すると、サーマルヘッド7が再び待機位置へと上昇し、キャプスタンローラ4が再び正転駆動されることによって、被転写用紙20が印画開始位置へ戻される。その後、つぎの原色の印画が行われる。このようにして、被転写用紙20が3往復することによって、3原色の印画が完了する。
【0025】
なお、本例の場合は、被転写用紙20として普通紙から成る葉書を用いているため、インク材を紙面上へ転写することを可能とするために、インクフィルム12として、3原色のインクフィルム群の先頭に、白色のプリコート材を配置したものが使用されており、3原色の印画に先だって、印画と同要領でプリコート材のコーティングが行われるので、被転写用紙20が合計4往復することによって3原色の印画が完了する。
【0026】
図6は、3原色の印画が完了した後の、被転写用紙20の停止位置を示す部分側面断面図である。図6に示すように、3原色の印画が完了すると、被転写用紙20の一端部が排紙口3の前方開口部24から外部へ突出し、他端部がピンチローラ5から装置後方へと幾分突出するような位置で、キャプスタンローラ4の逆転駆動が停止し、つづいて、ピンチローラ5およびサーマルヘッド7が待機位置へと上昇する。
【0027】
これらのキャプスタンローラ4、ピンチローラ5、および、サーマルヘッド7の動きは、制御部18の指示によって行われる。制御部18は、印画の完了のタイミングを、例えばサーマルヘッド7への画像信号の印加終了の時期にもとづいて把握する。あるいは、印画開始からのキャプスタンローラ4の回転数によって把握するように構成してもよい。
【0028】
図6に示した状態で、一端部を摘んで被転写用紙20を前方開口部24から外部へと手作業によって取り出し可能である。また、万一、被転写用紙20が排紙口3内でジャムを起こし、その結果、被転写用紙20の一端部が前方開口部24から外部へと突出しない場合でも、カバー9(図2)を開くことによって、ピンチローラ5の後方に突出する被転写用紙20の他端部を摘んで、手作業で引き上げることによって、被転写用紙20を排紙口3などの搬送経路から容易に除去することが可能である。
【0029】
なお、カバー9を開くと、それに連動してレバー8も開くので、サーマルヘッド7はプラテンローラ6から大きく離れる。このため、サーマルヘッド7は、被転写用紙20の他端部をつまみ出す手作業に干渉しない。
【0030】
また、好ましくは、ピンチローラ5が待機位置へと上昇した後、制御部18と駆動機構15の働きにより、キャプスタンローラ4が、いずれかの方向へとわずかなある角度だけ回転する。後述するように、ピンチローラ5によって被転写用紙20がキャプスタンローラ4へと押圧されると、キャプスタンローラ4の特殊加工された周面が被転写用紙20へと密着する。ピンチローラ5による押圧が解除された後に、キャプスタンローラ4がわずかに回転することによって、この密着状態が開放される。その結果、被転写用紙20の前方開口部24からの取り出し、ジャム時の除去が一層容易となる。
【0031】
図7は給紙口2の平面形状を示す部分平面断面図である。給紙口2には、被転写用紙20の側端縁すなわち搬送方向に直交する方向の端縁を案内する一対のガイド25、26が設けられている。そして、これらのガイド25、26は、被転写用紙20の規格化されたサイズに応じて、その幅に一致した間隔で設置されている。すなわち、一対のガイド25、26は、被転写用紙20の側端縁に隙間なく密着して被転写用紙20を案内する。その結果、外部から給紙口2へと供給された被転写用紙20は、所定の位置および向きに、精密に位置決めされる。
【0032】
図8は排紙口3の平面形状を示す部分平面断面図である。排紙口3にも、被転写用紙20の側端縁を案内する一対のガイド27、28が設けられている。これらのガイド27、28は、被転写用紙20の規格化されたサイズに応じて、その幅よりもある余裕をもって大きい間隔で設置されている。すなわち、一対のガイド27、28は、ある程度の遊びをもって被転写用紙20を案内する。その結果、排出される被転写用紙20が、所定の位置および向きから多少ずれていて(図8において点線で図示)も、被転写用紙20の排出がガイド27、28によって妨げられない。すなわち、被転写用紙20の排出が円滑に行われる。
【0033】
以上に述べたように、この装置100では、被転写用紙20の供給および排出が、ともに装置の前方において行われるので、装置がコンパクトに構成される。また、被転写用紙20の側端縁が、給紙口2では密に、排紙口3では遊びをもって案内可能なように、給紙口2と排紙口3とが個別に設けられているので、給紙時の精密な位置決めと円滑な排紙とが両立して実現する。
【0034】
また、給紙口2が排紙口3の上部に重なるように設けられ、しかも、重力の作用によって被転写用紙20が下方へ湾曲し易いという特性を生かして、給紙口2が奥の方で下方に湾曲または緩やかな角度で折れ曲がることで排紙口3へと合流するので、被転写用紙20の供給が円滑に行われる。さらに、給紙口2から供給された被転写用紙20は、ピンチローラ5のキャプスタンローラ4に対向する周面に当接するので、被転写用紙20がピンチローラ5とキャプスタンローラ4の間に円滑に挿入される。このことも、被転写用紙20の円滑な供給に寄与する。
【0035】
<3.ピンチローラとその支持機構>
つぎに、ピンチローラ5の支持機構について詳細に説明する。図1は、ピンチローラ5の支持機構を示す斜視図である。キャプスタンローラ4の両端には、その軸(シャフト)よりも径が大きいグリッドローラ41が設けられている。一方のピンチローラ5の両端にも、その軸(回転軸)よりも径が大きいゴムローラ(弾性ローラ)42が、グリッドローラ41に当接する位置に設けられている。ゴムローラ42の少なくとも周面は、ゴム(弾性体)で構成されている。
【0036】
ピンチローラ5の両端は、一対のレバー31の一端に回転自在に支持されている。これらのレバー31は、支点34において装置本体部1(図2)に回動自在に支持されている。そして、これらのレバー31の他端は、中心点35が装置本体部1に回動自在に支持されたレバー33へ、一対のスプリング32を介して連結されている。これらのスプリング32によって、ゴムローラ42はグリッドローラ41へと押圧付勢される。
【0037】
図9の拡大図に示すように、グリッドローラ41の周面には、高さ100μm程度の金属の微小突起43が密集するように処理が施されている。被転写用紙20を挟んでゴムローラ42がグリッドローラ41へと押圧される結果、この微小突起43が被転写用紙20へと食い込む。このため、キャプスタンローラ4と被転写用紙20との間で滑りをともなうことなく、キャプスタンローラ4の回転が正確に被転写用紙20へと伝達される。
【0038】
また、高価なグリッドローラ41がキャプスタンローラ4の両端にのみ設けられているので、キャプスタンローラ4を低廉に製造可能であるだけでなく、被転写用紙20に転写される画像中の目立つ領域にグリッドローラ41の痕跡が残らず、良質の印画画像が得られるという利点がある。
【0039】
図1に戻って、一対のスプリング32は、中心点35から互いに等距離の部位において、レバー33に取り付けられている。すなわち、図1において、距離L1、L2は互いに等しくなっている。このため、一対のゴムローラ42が一対のグリッドローラ41を押圧する力W1、W2は、一対のスプリング32の強さにばらつきがあっても、常に互いに等しくなる。
【0040】
このように、一対のスプリング32が直接に装置本体部1へと連結されるのではなく、レバー33が介在するので、被転写用紙20の両端においてグリッドローラ41へと印加される押圧力に偏りがない。このため、被転写用紙20の両端の間で搬送速度が均一となるので、搬送の過程で被転写用紙20の方向がずれ難くなる。すなわち、簡単かつ低廉な機構によって、精度のよい被転写用紙20の搬送が実現する。
【0041】
図10は、より好ましいピンチローラ5の構造を示す正面図である。このピンチローラ5では、軸の両端だけでなく中央部にもゴムローラ42が設けられている。その結果、ゴムローラ42とグリッドローラ41とによって両端が挟持された被転写用紙20が、中央部で湾曲する(図10に点線で図示)ことが抑制され、平面を保ったままで搬送される。すなわち、搬送の精度がさらに高まる。
【0042】
なお、キャプスタンローラ4の中央部にはグリッドローラ41が設けられないので、中央部のゴムローラ42とキャプスタンローラ4との間で被転写用紙20が押圧挟持されることはない。このため、中央部のゴムローラ42が、被転写用紙20の搬送に干渉する恐れはない。なお、中央部のローラ42は、両側のゴムローラ42のような弾性を有する必要はなく、両側のゴムローラ42の径と同径以下のローラであればよい。
【0043】
<4.変形例>
(1) 図1に示したピンチローラ5の支持機構において、一対のスプリング32の中の一方のみを、例えば剛性の高いワイヤに置き換えてもよい。すなわち、レバー31とレバー33とを連結する一対の部材の中で、一方にのみスプリング32を用いても同様の効果を奏する。あるいは、レバー31とレバー33とを連結する一対の部材のいずれにもスプリング32を用いることなく、レバー33の中心点35と装置本体部1(図2)とを連結する部材にスプリング32と同様のスプリングを用いても同様の効果を奏する。また、これらのいずれの形態においても、スプリング32の代わりに、ゴム紐など他の弾性部材を用いてもよい。
【0044】
(2) 上記の実施の形態では、グリッドローラ41の周面に微小突起43が密集するような処理が施された例を示したが、一般には、被転写用紙20との密着を促して摩擦力を高めるような処理であればよい。
【0045】
(3) 上記の実施の形態では、熱転写方式のカラープリンタを例として説明したが、構成上の特徴点は、熱転写方式以外のプリンタ、あるいは、プリンタ以外のコピー装置、イメージリーダなどを含む、画像入出力装置一般に実施可能である。例えば、インクフィルム12を除去し、サーマルヘッド7を画像読み取りヘッドに置き換えれば、イメージリーダが実現する。また、被転写用紙20として普通紙から成る葉書を用いたものを例として説明したが、その他の各種被転写用紙を用いてもよい。
【0046】
【発明の効果】
第1の発明の装置では、給紙口と排紙口とが互いに重ねて設けられているので、装置がコンパクトに構成される。特に、給紙口が排紙口の上に設けられ、しかも、重力の作用によって用紙が下方へ湾曲し易いという特性を生かして、給紙口が下方に湾曲または緩やかな角度で下方に折れ曲がることで共通口へと連通するので、用紙の供給が円滑に行われる。さらに、給紙口から供給された用紙は、待機位置にあるピンチローラのキャプスタンローラに対向する周面に当接するので、用紙がピンチローラとキャプスタンローラの間に円滑に挿入される。すなわち、搬送可能な位置へと用紙が円滑に導かれる。
【0047】
さらに、用紙の側端縁が、給紙口では密に、排紙口では遊びをもって案内されるので、給紙時の精密な位置決めと円滑な排紙とが両立して実現する。
【0048】
第2の発明の装置では、用紙の一端部が排紙口から外部へ突出した状態で、用紙の搬送が停止し、キャプスタンローラとピンチローラが用紙を開放するので、一端部を摘んで排紙口から外部へと用紙を正常に取り出すことが可能である。また、キャプスタンローラとピンチローラの間には、用紙の他端部が残されているので、用紙が排紙口内でジャムを起こして正常に用紙を取り出すことができない場合でも、他端部を摘んで排紙口から用紙を除去することが可能である。
【0049】
第3の発明の装置では、排紙口への用紙の搬送が停止され、ピンチローラがキャプスタンローラから離れた後に、用紙に当接するキャプスタンローラの周面が用紙から離れる程度に一旦回転し停止するので、キャプスタンローラと用紙との間の密着状態が開放される。このため、用紙の正常な取り出し、および、ジャム時の除去が一層容易に行い得る。
【0050】
第4の発明の装置では、グリッドローラの周面に用紙との摩擦力を向上するための処理が施されているために、グリッドローラと用紙との間に滑りが起こりにくいので、用紙の搬送が精度よく行われる。さらに、レバーと弾性部材の働きで、ピンチローラの両端に押圧力が均等に印加されるので、ピンチローラの両端に設けられた一対の弾性ローラは、互いに均等な押圧力をもって対面するグリッドローラを押圧する。このため、用紙の両端の間で搬送速度が均一となるので、搬送過程にともなう用紙の方向ずれが起こり難くなる。すなわち、簡単かつ低廉な機構によって、精度のよい用紙の搬送が実現する。
【0051】
第5の発明の装置では、ローラが一対のグリッドローラに対面するピンチローラの両端だけでなく中央部にも設けられている。このため、一対のグリッドローラとこれらに対面する一対の弾性ローラとによって両端が挟持された用紙が、中央部で湾曲することが抑制され、平面を保ったままで搬送される。すなわち、搬送の精度がさらに高まるという効果が得られる。また、キャプスタンローラの中央部にはグリッドローラが設けられていないので、グリッドローラを低廉に製造できると共に、用紙の目立つ領域にグリッドローラの痕跡が残らず、良質の印画画像が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態の装置のピンチローラの支持機構を示す斜視図である。
【図2】実施の形態の装置の側面断面図である。
【図3】図2の装置のピンチローラの近傍の部分側面断面図である。
【図4】図2の装置のピンチローラの近傍の部分側面断面図である。
【図5】図2の装置のピンチローラの近傍の部分側面断面図である。
【図6】図2の装置のピンチローラの近傍の部分側面断面図である。
【図7】給紙口の平面形状を示す部分平面断面図である。
【図8】排紙口の平面形状を示す部分平面断面図である。
【図9】グリッドローラの周面を示す模式図である。
【図10】ピンチローラのより好ましい構成を示す正面図である。
【符号の説明】
2 給紙口、3 排紙口、4 キャプスタンローラ、5 ピンチローラ、18制御部(制御手段)、20 被転写用紙(用紙)、21 共通口、25,26,27,28 ガイド、41 グリッドローラ、42 ゴムローラ(弾性ローラ)、33 レバー、32 スプリング(弾性部材)、100 カラープリンタ(画像入出力装置)。

Claims (5)

  1. 外部から給紙口へと供給された用紙をキャプスタンローラとピンチローラとで押圧挟持し、さらに当該キャプスタンローラを回転駆動することによって前記用紙を搬送し、搬送の過程で前記用紙への画像の印画または前記用紙からの画像の読み取りを行うとともに、その後、前記用紙を排紙口へと搬送する画像入出力装置において、
    前記給紙口が、前記排紙口の上に重ねて設けられており、
    これらの給紙口と排紙口は、前記給紙口が下方に湾曲または緩やかな角度で下方に折れ曲がることによって、前記キャプスタンローラとピンチローラとに対向して開口する共通口に連通しており、
    前記ピンチローラは、前記用紙を搬送しないときに前記キャプスタンローラから離れた待機位置に待機可能であり、
    当該待機位置は、外部から前記給紙口へと供給された前記用紙の先端部が、前記共通口を経て前記ピンチローラの前記キャプスタンローラに対向する周面に当接する位置に、設定されており、
    前記給紙口と前記排紙口のそれぞれに、前記用紙の搬送方向に垂直な方向の両側端縁をそれぞれ案内するガイドが一対ずつ設けられており、
    前記給紙口に設けられた一対のガイドの間隔は、前記用紙の前記側端縁に略密着する広さに設定され、
    前記排紙口に設けられた一対のガイドの間隔は、前記給紙口に設けられた一対のガイドの間隔よりも大きく、前記用紙の前記側端縁を遊びをもって案内する広さに設定されていることを特徴とする画像入出力装置。
  2. 外部から給紙口へと供給された用紙をキャプスタンローラとピンチローラとで押圧挟持し、さらに当該キャプスタンローラを回転駆動することによって前記用紙を搬送し、搬送の過程で前記用紙への画像の印画または前記用紙からの画像の読み取りを行うとともに、その後、前記用紙を排紙口へと搬送する画像入出力装置において、
    前記ピンチローラは、前記用紙を搬送しないときに前記キャプスタンローラから離れた待機位置に待機可能であり、
    前記装置は、前記ピンチローラおよび前記キャプスタンローラの動作を制御する制御手段を備え、
    前記制御手段は、前記用紙を前記排紙口へと搬送するときに、前記用紙の一端部が前記排紙口から外部へ突出した後で、しかも、前記用紙の他端部が前記ピンチローラと前記キャプスタンローラとによって挟持される状態を脱するより前に、前記キャプスタンローラの回転駆動を停止して前記用紙の前記排紙口への搬送を停止するとともに、前記ピンチローラを前記待機位置へと移動させることを特徴とする画像入出力装置。
  3. 請求項2に記載の画像入出力装置において、
    前記制御手段は、前記用紙を前記排紙口へと搬送するときに、前記キャプスタンローラの回転駆動を停止し、前記ピンチローラを前記待機位置へと移動させた後、さらに、前記キャプスタンローラの前記用紙と当接する周面が前記用紙から離れる程度に前記キャプスタンローラを一旦回転させ、その後停止させることを特徴とする画像入出力装置。
  4. キャプスタンローラとピンチローラとで押圧挟持しつつ当該キャプスタンローラを回転駆動することによって用紙を搬送し、搬送の過程で当該用紙への画像の印画または当該用紙からの画像の読み取りを行う画像入出力装置において、
    前記キャプスタンローラは、シャフトと、当該シャフトの両端部に当該シャフトよりも大きな径で設けられ前記用紙との摩擦力を向上するための処理が周面に施された一対のグリッドローラと、を有しており、
    前記ピンチローラは、回転軸と、前記グリッドローラに対面する前記回転軸の両端部に前記回転軸よりも大きな径で設けられ少なくとも周面が弾性体で形成された一対の弾性ローラと、を有しており、
    前記装置は、中心点が当該装置の本体部に回動自在に連結されたレバーを備え、
    前記中心点から互いに等距離にある前記レバーの2つの部位は、前記ピンチローラの両 端に個別に連結されており、
    前記中心点または前記2つの部位の中の少なくとも一つが弾性部材を介して連結されることによって、当該弾性部材の弾性復元力が、前記ピンチローラを前記キャプスタンローラへ押圧する押圧力として、前記ピンチローラの両端に均等の大きさで伝達されることを特徴とする画像入出力装置。
  5. キャプスタンローラとピンチローラとで押圧挟持しつつ当該キャプスタンローラを回転駆動することによって用紙を搬送し、搬送の過程で当該用紙への画像の印画または当該用紙からの画像の読み取りを行う画像入出力装置において、
    前記キャプスタンローラは、シャフトと、当該シャフトの両端部に当該シャフトよりも大きな径で設けられ前記用紙との摩擦力を向上するための処理が周面に施された一対のグリッドローラと、を有しており、
    前記ピンチローラは、回転軸と、前記グリッドローラに対面する前記回転軸の両端部に前記回転軸よりも大きな径で設けられ少なくとも周面が弾性体で形成された一対の第1ローラと、当該一対の第1ローラに挟まれた前記回転軸の中央部に前記一対の第1ローラと同径以下で設けられた第2ローラと、を有しており、
    前記キャプスタンローラにおいて、前記第2ローラに対面する前記シャフトの中央部には、前記グリッドローラが設けられていないことを特徴とする画像入出力装置。
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