JP3600031B2 - 自動車用ドアクロージャ装置のドアロックユニット - Google Patents

自動車用ドアクロージャ装置のドアロックユニット Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、自動車用ドアクロージャ装置のドアロックユニットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車の側部のスライドドアや、後部のバックドアには、ドアクロージャ装置が設けられているものがある。すなわち、ドアを半分だけ閉めた状態にすると、内蔵したモーターの駆動力でドアを完全に閉めた状態にする装置である〔類似技術として、日産自動車株式会社が平成5年5月に発行した新型車解説書(W30−1)のD−31〜35頁参照〕。
【0003】
この種のドアクロージャ装置は、ドアの内部に設けられた駆動ユニットとドアロックユニットとから構成されている。駆動ユニットとドアロックユニットとはワイヤにて連結されており、駆動ユニットに設けられたモータの駆動力をワイヤを介してドアロックユニットに伝達するようになっている。
【0004】
ドアロックユニットには、車体側に設けられたストライカと係合するラッチプレートや、該ラッチプレートに係合して係合方向に回転させるクローズレバーや、クローズレバーに連結されて駆動力を伝達するワイヤが設けられている。これらのラッチプレートやクローズレバーやワイヤは、組立の容易性から、一般に互いに重ね合わせた状態で組み立てられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の技術にあっては、ラッチプレートやクローズレバーやワイヤを、互いに重ね合わせた状態で組み立てているため、ドアロックユニットにおけるドアの長手方向に沿った厚さが増してしまい、ドア内部に設けられる昇降ガラスの設置スペースを圧迫することになる。
【0006】
この発明は、このような従来の技術に着目してなされたものであり、少なくともドアの長手方向に沿った厚さを減少させることができる自動車用ドアクロージャ装置のドアロックユニットを提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、軸を中心にリリース位置からハーフラッチ位置を経てフルラッチ位置まで往復回動自在で且つフルラッチ位置で車体側に設けられたストライカと係合するラッチプレートと、該ラッチプレートの縁部に形成した係合部に対し上昇時に上端を係合させてラッチプレートをフルラッチ位置へ回動させる上下方向に沿って設けられたクローズレバーと、クローズレバーの下端に連結されて該クローズレバーを上昇させるための駆動力を伝達するワイヤを備えたものであって、前記クローズレバー及びワイヤをラッチプレートの外側周辺部の略同一面上に配置すると共に、ワイヤをラッチプレートの上側を通してから下向きに曲げてクローズレバーの下端に連結したものである。
【0008】
請求項1記載の発明によれば、クローズレバー及びワイヤをラッチプレートの外側周辺部の略同一面上に配置したため、ドアロックユニットの厚さを減少させることができる。従って、ドアロックユニットが昇降ガラスのスペースを圧迫せず、ドア内部における昇降ガラスのレイアウトが容易になる。また、クローズレバーを上下方向に沿って設け且つワイヤをラッチプレートの上側を通してから下向きに曲げているため、クローズレバー及びワイヤの対応部がそれぞれ縦方向になり、ドアロックユニットの幅サイズ(厚さと直交するサイズ)を減少させることもできる。従って、ドア自体の厚さを減少させることができ、車室内スペースの拡大及び見映えの向上を図ることができる。更に、ワイヤをクローズレバーの下端に連結したため、ワイヤの駆動力がクローズレバーを介していったんUターンしてからラッチプレートに伝達されるため、ドアロックユニットの上下サイズを減少させることができる。従って、ドアロックユニットの上下空間への他部品のレイアウトが容易になる。
【0009】
請求項2記載の発明は、ラッチプレート及びクローズレバーをカバーにて覆うと共に、該カバーの下端部をクローズレバー側へ段形成して、該下端部にクローズレバーの下端を上下動自在に取付けた。
【0010】
請求項2記載の発明によれば、カバーの下端部を段形成することにより剛性を高め、該下端部にクローズレバーの下端を結合しているため、ドアロックユニットの厚さを減少しても、クローズレバーの取付剛性が低下することはない。
【0011】
請求項3記載の発明は、ラッチプレートにストライカを受け入れる係合溝と回転力が入力される係合部とを形成し、クローズレバーの上端にハーフラッチ位置にあるラッチプレートの係合部と係合してラッチプレートをフルラッチ位置側へ回動させる突起と、ラッチプレートの面直方向に突出するピンとを形成し、前記ラッチプレートとクローズレバーが取付けられるボデーに、クローズレバーの他端のピンが内部に位置するガイド孔を形成し、該ガイド孔のラッチプレート側の縁部に、ワイヤでクローズレバーを引っ張る方向とは所定の角度だけラッチプレート側に傾斜した傾斜縁を形成し、ボデーに、クローズレバーの他端のピンを傾斜縁側へ付勢する付勢手段を設け、前記クローズレバーがワイヤにて引っ張られた際に、クローズレバーのピンがガイド孔の傾斜縁に沿って所定の角度でラッチプレート側へ移動し、クローズレバーの突起がラッチプレートの係合部に係合してラッチプレートをフルラッチ位置へ回動させ、且つ、クローズレバーがワイヤにて押された際に、クローズレバーの突起がフルラッチ位置からハーフラッチ位置に至るまでの係合部の回動軌跡外まで戻るものである。
【0012】
請求項3記載の発明によれば、クローズレバーがワイヤにて引っ張られた際に、クローズレバーのピンがガイド孔の傾斜縁に沿って所定の角度でラッチプレート側へ移動するため、クローズレバーをワイヤの引っ張り方向に沿って直線的に移動させる場合に比べて、いわゆる「近道」を移動することになり、ワイヤのストローク量を短縮化することができる。従って、ワイヤを引っ張ってから実際にラッチプレートが回動するまでの空動量が減少すると共に、ワイヤを駆動するための駆動ユニットを小型化することができるため、車体重量の軽減化を図ることができ、且つドア内部のスペース利用性を向上させることができる。
【0013】
請求項4記載の発明は、クローズレバーの上部に、ラッチプレートの軸を中心とした円弧形状の長孔を有し且つラッチプレートの外周の略同一面上に位置するプルレバーを設けると共に、該長孔にクローズレバーの上端のピンを係合させ、且つプルレバーの上端に長孔部分をラッチプレート側に付勢するバネを設けたものである。
【0014】
請求項4記載の発明によれば、バネとプルレバーにより前項の「付勢手段」が形成され、それにより、長孔内のピンが傾斜縁に押しつけられるため、クローズレバーのピンが、確実にガイド孔の傾斜縁に沿って移動する。また、長孔がラッチプレートの軸を中心とした円弧形状をしているため、クローズレバーの突起がラッチプレートの係合部を円弧状に押すことになり、ラッチプレートをフルラッチ位置まで確実に回動させることができる。
【0015】
請求項5記載の発明は、ボデーに形成したガイド孔の幅をクローズレバーのピンが水平移動可能なサイズにすると共に、プルレバーの上端をラッチプレート側へ曲折形成し、且つプルレバーの下方に軸を中心に回動自在なアウトサイドレバーを取付け、該アウトサイドレバーの開扉操作時に上昇する方の端部と、前記プルレバーの上端とをプルリンクで連結したものであり、前記アウトサイドレバーとプルリンクがそれぞれラッチプレートの外周の略同一面上に位置している。
【0016】
請求項5記載の発明によれば、アウトサイドレバーを開扉操作することにより、その操作力がプルリンクからプルレバーに伝達され、該プルレバーの長孔部分がラッチプレートから離反する方向へ振れるため、その該長孔内に係合しているクローズレバーの上端も離反方向へ移動し、ラッチプレートのハーフラッチ位置からリリース位置への回動を、クローズレバーと干渉することなく、確実に行うことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の好適な一実施形態を図面に基づいて説明する。この実施形態は、ワゴン車におけるスライドドアを例にして説明する。
【0018】
図1に、スライドドア1の外観図を示す。このスライドドア1は、前後方向に沿って開閉すると共に、閉まる直前で車内側へ向けて移動し、車体に設けられたストライカ2と係合するようになっている。
【0019】
スライドドア1の内部には、図2に示すように、駆動ユニット3とドアロックユニット4とをワイヤ5で連結した構造のドアクロージャ装置6が設置されている。駆動ユニット3は、モータ7にて回転するピニオンギア8を、ラックギア9に係合させて、該ラックギア9を減速させた状態で回転させている。このラックギア9には、所定間隔で離間したブラケット10が固定されており、該ブラケット10とラックギア9のそれぞれ対応する位置に形成した切欠部11内に、ワイヤ5のT形ヘッドピン12が係合されている。駆動ユニット3からドアロックユニット4に至るワイヤ5は、一端が駆動ユニット3のベース3aに固定されたアウタチューブ14にて被覆されている。
【0020】
次に、ドアロックユニット4の構造を説明する。図3〜図9は、ドアロックユニット4の外観形状を示す図であり、図10〜図13は、ドアロックユニット4の内部構造を示す図であり、図14〜図18は、ドアロックユニット4の作用を示す図である。
【0021】
ドアロックユニット4は、基本的に、金属パネルを加工して形成したベース13に、樹脂製のボデー15(図11)を固定し、このボデー15に各種の部品を組み付けた後に、カバー16にて覆った全体構造をしている。アウタチューブ14にて被覆されたワイヤ5は、ドアロックユニット4の上部に導かれた後、ボデー15に沿って車外側に折れ曲がってから、ドアロックユニット4の下部へ向けて折れ曲がっている。このワイヤ5のうち、ボデー15に沿って車外側に折れ曲がっている部分、下側へ折れ曲がって部分は、後述するラッチプレート19の上方で且つ該ラッチプレート19の略同一面上に位置している。カバー16及びボデー15には、車体側のストライカ2を受け入れるための導入部17、18が形成されている(図3、図11参照)。
【0022】
次に、ドアロックユニット4の内部構造を、主に、図10と図14に基づいて説明する。図10は、カバー16と、カバー16に取付けられる部品を外した状態を示す図で、図14はカバー16に取付けられる部品も含めた状態で内部構造を簡略的に示した図である。
【0023】
このドアロックユニット4のボデー15における導入部18を上方には、軸19aを中心に回動自在なラッチプレート19が設けられている。このラッチプレート19には、下側にストライカ2を受け入れる係合溝20が形成されていると共に、上側に係合部21が形成されている。ラッチプレート19における係合溝20の両側には、それぞれハーフラッチ係合点22aと、フルラッチ係合点22bとを有している。このラッチプレート19は、軸19aを中心に、リリース位置(図14の状態)からハーフラッチ位置(図15の状態)を経てフルラッチ位置(図16の状態)まで往復回動できるようになっている。
【0024】
ラッチプレート19の下側には、軸23aを中心に回動自在なポウル23が取付けられている。このポウル23はラッチプレート19の戻りを阻止するもので、その一端がラッチプレート19のハーフラッチ係合点22a及びフルラッチ係合点22bに係合するようになっている。ポウル23の裏側には、ポウル23のハーフラッチ状態を検出するハーフラッチスイッチS1が設けられている。このハーフラッチスイッチS1は、ベース13に取付けられたブラケット24に支持されている。ラッチプレート19の上側には、ラッチプレート19のフルラッチ位置を検出するフルラッチスイッチS2が設けられている。
【0025】
ラッチプレート19の下側隣接位置における前記ラッチプレート19と略同一面上には、クローズレバー25が設けられている。このクローズレバー25の下端26にはピン27が設けられており、該ピン27はカバー16の段形成された下端部16に設けた上下方向での長孔28を貫通してから断面U形のクレビス29に結合されている。クレビス29の上方には、アウタチューブ14の端部がベース13の切起部30(図8参照)に圧入固定されている。このアウタチューブ14の端部から突出したワイヤ5の先端にはボール31が固定されており、該ボール31がクレビス29に係合している。従って、ワイヤ5の端末のボール31が、ワイヤ5の経路として遠い方の端部であるクローズレバー25に下端26に対して、クレビス29を介して連結された状態となる。また、クローズレバー25の下端26は、ベース13に設けられたバネ32により下側へ付勢されている。
【0026】
クローズレバー25の上端33には、突起34が形成されている。この突起34は前記ラッチプレート19の係合部21と係合するように、ラッチプレート19側を向いている。また、このクローズレバー25の上端33には、クローズレバー25の裏側へ向けて面直方向に突出するピン35が設けられている。このピン35はボデー15に形成されたガイド孔36を貫通して裏側のプルレバー37の長孔38内に係合されている。
【0027】
ボデー15に形成されたガイド孔36は、図11に示す如く、ピン35が水平に移動できるような幅Wを有しており、ラッチプレート19側の縁部の下側には、傾斜縁36aが形成されている。この傾斜縁36aは、ワイヤ5でクローズレバー25を引っ張る方向(上下方向)とは、所定の角度θだけラッチプレート19側に傾斜した状態で形成されている。
【0028】
プルレバー37の長孔38は、ラッチプレート19の軸19aを中心にした円弧形状をしている。プルレバー37の上端39は、ラッチプレート19側へ向けて曲折していると共に、該上端39の付け根部分が軸37aにて回動自在に取付けられている。プルレバー37の上端39付近にはバネ40が設けられており、プルレバー37の下端をラッチプレート19側へ振るように付勢している。このバネ40とプルレバー37とで、この実施形態の「付勢手段」が形成されている。
【0029】
クローズレバー25の側方にはアウトサイドレバー41が軸41aを中心に回動自在に取付けられており、アウトサイドレバー41のクローズレバー25側の端部と、前記プルレバー37の上端39とが、プルリンク42にて連結されている。また、アウトサイドレバー41の反対側の端部と、ポウル23の反係合側の端部とが連動リンク43にて連結されている。連動リンク43とアウトサイドレバー41とは長孔43aにより遊びをもった状態で連結されている。
【0030】
この実施形態によれば、クローズレバー25及びワイヤ5をラッチプレート19の外側周辺部の略同一面上に配置したため、ドアロックユニット4の厚さXを減少させることができる。すなわち、図5に示すように、スライドドア1の内部に設けられたドアロックユニット4は、前後方向に厚みXが小さくなる。従って、スライドドア1内部の昇降ガラスGやそれを保持するためのサッシュHのスペースを圧迫せず、それらのレイアウトが容易になる。また、このようにドアロックユニット4の厚さXを減少させても、カバー16の下端部16aを段形成することにより剛性を高め、該下端部16aにクローズレバー25の下端26を結合しているため、クローズレバー25の取付剛性が低下することはなく、ワイヤ5からの駆動力を確実に受け止めることができる。
【0031】
また、クローズレバー25を上下方向に沿って設け且つワイヤ5をラッチプレート19の上側を通してから下向きに曲げているため、クローズレバー25及びワイヤ5の対応部がそれぞれ縦方向になり、ドアロックユニット4の幅サイズY(厚さXと直交するサイズ)を減少させることもできる。従って、スライドドア1自体の厚さを減少させることができ、車室内スペースの拡大及び見映えの向上を図ることができる。また、ワイヤ5の端末が下向きになることは、ワイヤ5に付着した水がアウタチューブ14内に侵入しないため、防錆上の面からも好ましい。
【0032】
更に、ワイヤ5をクローズレバー25の下端26に連結したため、ワイヤ5の駆動力がクローズレバー25を介していったんUターンしてからラッチプレート19に伝達されるため、ドアロックユニット4の上下サイズZ(図3参照)を減少させることができる。従って、ドアロックユニット4の上下空間への他部品のレイアウトが容易になる。
【0033】
次に、このドアロックユニット4の作用を、図14〜図18に基づいて説明する。図14は、スライドドア1が開いた開扉状態を示す図で、ラッチプレート19はリリース位置にある。クローズレバー25もバネ32の付勢力により下側に位置している。
【0034】
次に、スライドドア1を閉めていって、ストライカ2がラッチプレート19の係合溝20内に侵入すると、ラッチプレート19がリリース位置からハーフラッチ位置まで回動して、ポウル23の一端がラッチプレート19のハーフラッチ係合点22aに係合する(図15参照)。ポウル23がハーフラッチ係合点22aに係合すると、その状態をハーフラッチスイッチS1が検出して、駆動ユニット3側に信号を送り、モータ7を駆動させる。
【0035】
モータ7が駆動すると、ワイヤ5が引っ張られるため、そのワイヤ5により、クローズレバー25が上側へ引っ張られる。ワイヤ5の引っ張り方向は上向きだが、ワイヤ5の連結点がクローズレバー25の下端26であること(上端33が水平方向移動可能である)、バネ40及びプルレバー37の長孔38によりピン35が傾斜縁36a側へ付勢されることにより、ピン35は傾斜縁36aに沿った所定の角度θでラッチプレート19側へ移動するため、クローズレバー25の突起34は、ラッチプレート19の係合部21に対して斜めの「近道」を通って係合する。
【0036】
クローズレバー25の突起34は、ピン35が傾斜縁36aの上端に達した点で、係合部21に係合し、係合部21に係合した後は、円弧状の長孔38に沿ってラッチプレート19を押す。クローズレバー25の突起34の軌跡が、プルレバー37の長孔38に沿った円弧状になるため、係合部21に係合した後において、ラッチプレート19を確実にフルラッチ位置へ回動させることができる(図16参照)。ラッチプレート19がフルラッチ位置になると、ポウル23の一端がラッチプレート19のフルラッチ係合点22bに係合して戻りを防止する。
【0037】
ラッチプレート19がフルラッチ位置まで移動すると、その状態をフルラッチスイッチS2が検出して、駆動ユニット3のモータ7を逆回転させ、ワイヤ5でクローズレバー25を押すことにより、クローズレバー25を降下させる(図17参照)。クローズレバー25の降下は、ラッチプレート19がハーフラッチ位置まで戻っても、その係合部21がクローズレバー25の突起34に係合しない位置、即ち、フルラッチ位置に至るまでの係合部21の軌跡外の位置まで行う。このようにすることにより、何らかの作用によりラッチプレート19がハーフラッチ位置側へ回動しても、その係合部21が途中位置でクローズレバー25の突起34と係合することがなく、ハーフラッチ位置に達することができる。そうすれば、ハーフラッチスイッチS1の検出により、ラッチプレート19を再度フルラッチ位置へ回動させることができる。上記の動作により、ラッチプレート19は車体側のストライカ2を確実に係合した閉扉状態となる。
【0038】
閉扉状態のスライドドア1を開くには、図示せぬアウトサイドハンドル等のを操作することにより、アウトサイドレバー41を反時計方向に回動させる。すると、プルリンク42にて引かれて、プルレバー37の上端39が下がるため、プルレバー37の下端がクローズレバー25のピン35ごとラッチプレート19から離反する方向へ振れる。従って、クローズレバー25の突起34がラッチプレート19から大きく離れる(図18参照)。
【0039】
また、それと同時に、連動リンク43の作用により、ポウル23の一端がラッチプレート19のフルラッチ係合点22bからずれる。従って、ラッチプレート19がハーフラッチ位置を経てリリース位置まで回動し、スライドドア1は開扉状態となる。ラッチプレート19をこのようにハーフラッチ位置を越えてリリース位置まで回動させても、クローズレバー25の突起34が前述のように大きくラッチプレート19から離れるため、クローズレバー25の突起34とラッチプレート19とが干渉することはない。
【0040】
以上説明したように、この実施形態によれば、クローズレバー25の突起34が、ワイヤ5の引っ張り方向とは異なる角度θの短い距離で、ラッチプレート19の係合部21と係合するため、ワイヤ5のストローク量を短縮化することができる。従って、駆動ユニット3のモータ7が回り出してから実際にラッチプレート19が回動するまでの空動量が減少し、ハーフラッチ位置からフルラッチ位置に至るまでの時間が短くなる。また、ワイヤ5を駆動するための駆動ユニット3を小型化することができ、車体重量の軽減化を図ることができると共に、スライドドア1の内部のスペース利用性を向上させることができる。
【0041】
尚、以上の説明では、ドアクロージャ装置を搭載するドアとして、スライドドア1を例にしたが、これに限定されず、自動車の後部に設けられた上開き方式のバックドア等に搭載することもできる。
【0042】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、クローズレバー及びワイヤをラッチプレートの外側周辺部の略同一面上に配置したため、ドアロックユニットの厚さを減少させることができる。従って、ドアロックユニットが昇降ガラスのスペースを圧迫せず、ドア内部における昇降ガラスのレイアウトが容易になる。また、クローズレバーを上下方向に沿って設け且つワイヤをラッチプレートの上側を通してから下向きに曲げているため、クローズレバー及びワイヤの対応部がそれぞれ縦方向になり、ドアロックユニットの幅サイズ(厚さと直交するサイズ)を減少させることもできる。従って、ドア自体の厚さを減少させることができ、車室内スペースの拡大及び見映えの向上を図ることができる。更に、ワイヤをクローズレバーの下端に連結したため、ワイヤの駆動力がクローズレバーを介していったんUターンしてからラッチプレートに伝達されるため、ドアロックユニットの上下サイズを減少させることができる。従って、ドアロックユニットの上下空間への他部品のレイアウトが容易になる。
【0043】
請求項2記載の発明によれば、カバーの下端部を段形成することにより剛性を高め、該下端部にクローズレバーの下端を結合しているため、ドアロックユニットの厚さを減少しても、クローズレバーの取付剛性が低下することはない。
【0044】
請求項3記載の発明によれば、クローズレバーがワイヤにて引っ張られた際に、クローズレバーのピンがガイド孔の傾斜縁に沿って所定の角度でラッチプレート側へ移動するため、クローズレバーをワイヤの引っ張り方向に沿って直線的に移動させる場合に比べて、いわゆる「近道」を移動することになり、ワイヤのストローク量を短縮化することができる。従って、ワイヤを引っ張ってから実際にラッチプレートが回動するまでの空動量が減少すると共に、ワイヤを駆動するための駆動ユニットを小型化することができるため、車体重量の軽減化を図ることができ、且つドア内部のスペース利用性を向上させることができる。
【0045】
請求項4記載の発明によれば、バネとプルレバーにより前項の「付勢手段」が形成され、それにより、長孔内のピンが傾斜縁に押しつけられるため、クローズレバーのピンが、確実にガイド孔の傾斜縁に沿って移動する。また、長孔がラッチプレートの軸を中心とした円弧形状をしているため、クローズレバーの突起がラッチプレートの係合部を円弧状に押すことになり、ラッチプレートをフルラッチ位置まで確実に回動させることができる。
【0046】
請求項5記載の発明によれば、アウトサイドレバーを開扉操作することにより、その操作力がプルリンクからプルレバーに伝達され、該プルレバーの長孔部分がラッチプレートから離反する方向へ振れるため、その該長孔内に係合しているクローズレバーの上端も離反方向へ移動し、ラッチプレートのハーフラッチ位置からリリース位置への回動を、クローズレバーと干渉することなく、確実に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係るドアクロージャ装置をドアに搭載した自動車を示す斜視図。
【図2】ドアクロージャ装置の駆動ユニットとドアロックユニットを示す側面図。
【図3】図2中矢示DA方向から見た側面図。
【図4】図5中矢示DB方向から見た側面図。
【図5】図3中矢示DC方向から見た平面図。
【図6】図3中矢示DD方向から見た底面図。
【図7】図2中矢示DE方向から見た側面図。
【図8】図5中矢示DF方向から見た側面図。
【図9】図7中矢示SA−SA線に沿う断面図。
【図10】図3からカバーを取り外した状態を示す側面図。
【図11】ボデーを示す側面図。
【図12】カバーを取付けた状態における図10中矢示SB−SB線に沿う断面図。
【図13】カバーを取付けた状態における図10中矢示SC−SC線に沿う断面図。
【図14】ラッチプレートがリリース位置にあるドアロックユニットを示す概略側面図。
【図15】ラッチプレートがハーフラッチ位置にあるドアロックユニットを示す概略側面図。
【図16】ラッチプレートがフルラッチ位置にあるドアロックユニットを示す概略側面図。
【図17】ラッチプレートがフルラッチ位置にあり、クローズレバーが降下した状態を示すドアロックユニットの概略側面図。
【図18】ラッチプレートをリリース位置に戻す過程の状態を示すドアロックユニットの概略側面図。
【符号の説明】
2 ストライカ
5 ワイヤ
15 ボデー
16 カバー
16a 下端部
19 ラッチプレート
20 係合溝
21 係合部
23 ポウル
25 クローズレバー
26 下端
33 上端
34 突起
35 ピン
36 ガイド孔
36a 傾斜縁
37 プルレバー(付勢手段)
40 バネ(付勢手段)
41 アウトサイドレバー
42 プルリンク
43 連動リンク
S1 ハーフラッチスイッチ
S2 フルラッチスイッチ
θ 所定の角度
G 昇降ガラス
H サッシュ
X ドアロックユニットの厚さサイズ
Y ドアロックユニットの幅サイズ
Z ドアロックユニットの上下サイズ

Claims (5)

  1. 軸を中心にリリース位置からハーフラッチ位置を経てフルラッチ位置まで往復回動自在で且つフルラッチ位置で車体側に設けられたストライカと係合するラッチプレートと、該ラッチプレートの縁部に形成した係合部に対し上昇時に上端を係合させてラッチプレートをフルラッチ位置へ回動させる上下方向に沿って設けられたクローズレバーと、クローズレバーの下端に連結されて該クローズレバーを上昇させるための駆動力を伝達するワイヤを備えたものであって、
    前記クローズレバー及びワイヤをラッチプレートの外側周辺部の略同一面上に配置すると共に、ワイヤをラッチプレートの上側を通してから下向きに曲げてクローズレバーの下端に連結したことを特徴とする自動車用ドアクロージャ装置のドアロックユニット。
  2. 請求項1記載の自動車用ドアクロージャ装置のドアロックユニットであって、
    ラッチプレート及びクローズレバーをカバーにて覆うと共に、該カバーの下端部をクローズレバー側へ段形成して、該下端部にクローズレバーの下端を上下動自在に取付けたことを特徴とする自動車用ドアクロージャ装置のドアロックユニット。
  3. 請求項1又は請求項2記載の自動車用ドアクロージャ装置のドアロックユニットであって、
    ラッチプレートにストライカを受け入れる係合溝と回転力が入力される係合部とを形成し、
    クローズレバーの上端にハーフラッチ位置にあるラッチプレートの係合部と係合してラッチプレートをフルラッチ位置側へ回動させる突起と、ラッチプレートの面直方向に突出するピンとを形成し、
    前記ラッチプレートとクローズレバーが取付けられるボデーに、クローズレバーの他端のピンが内部に位置するガイド孔を形成し、該ガイド孔のラッチプレート側の縁部に、ワイヤでクローズレバーを引っ張る方向とは所定の角度だけラッチプレート側に傾斜した傾斜縁を形成し、
    ボデーに、クローズレバーの他端のピンを傾斜縁側へ付勢する付勢手段を設け、
    前記クローズレバーがワイヤにて引っ張られた際に、クローズレバーのピンがガイド孔の傾斜縁に沿って所定の角度でラッチプレート側へ移動し、クローズレバーの突起がラッチプレートの係合部に係合してラッチプレートをフルラッチ位置へ回動させ、且つ、クローズレバーがワイヤにて押された際に、クローズレバーの突起がフルラッチ位置からハーフラッチ位置に至るまでの係合部の回動軌跡外まで戻ることを特徴とする自動車用ドアクロージャ装置のドアロックユニット。
  4. 請求項3記載の自動車用ドアクロージャ装置のドアロックユニットであって、
    クローズレバーの上部に、ラッチプレートの軸を中心とした円弧形状の長孔を有し且つラッチプレートの外周の略同一面上に位置するプルレバーを設けると共に、該長孔にクローズレバーの上端のピンを係合させ、且つプルレバーの上端に長孔部分をラッチプレート側に付勢するバネを設けたことを特徴とする自動車用ドアクロージャ装置のドアロックユニット。
  5. 請求項4記載の自動車用ドアクロージャ装置のドアロックユニットであって、
    ボデーに形成したガイド孔の幅をクローズレバーのピンが水平移動可能なサイズにすると共に、プルレバーの上端をラッチプレート側へ曲折形成し、且つプルレバーの下方に軸を中心に回動自在なアウトサイドレバーを取付け、該アウトサイドレバーの開扉操作時に上昇する方の端部と、前記プルレバーの上端とをプルリンクで連結したものであり、前記アウトサイドレバーとプルリンクがそれぞれラッチプレートの外周の略同一面上に位置していることを特徴とする自動車用ドアクロージャ装置のドアロックユニット。
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