JP3598967B2 - 薄型気密パッケージ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、水晶振動子などを搭載する気密パッケージの全高を0.8mm以下に抑えることができる薄型気密パッケージに関する。
【0002】
【従来の技術】
水晶振動子などを搭載する気密パッケージとして、従来から金属ベースに封着ガラスを介して電極端子を絶縁封着したガラス封着型の気密パッケージが知られている。
【0003】
図4は一般的なガラス封着型気密パッケージの断面図であり、金属ベース1に形成した貫通孔2,2内にそれぞれ封着ガラス3を介して電極端子4を絶縁封着している。金属ベース1の下方には電極端子4の一端部が突出して外部端子6を形成している。金属ベース1の上方には電極端子4の他端部が突出して内部電極5を形成し、金属製のサポータ7,7間に水晶片8を支持している。金属ベース1の上面には金属キャップ9を溶接などの手段で接合し、水晶片8を気密封止している。
【0004】
近年、電子部品の表面実装化、薄型化が進む中、上記説明したガラス封着型気密パッケージは表面実装化が困難であり、パッケージの全高も抑えることができないという理由から、セラミック型の気密パッケージが広く用いられている。
【0005】
図5はセラミック型気密パッケージの一例を示す断面図であり、三層構造のセラミック基体21の中段に内部電極22となるメタライズ層を形成し、この内部電極22上に水晶片8を搭載している。セラミック基体21の下面には外部端子23となるメタライズ層を形成し、セラミック基体21内部に形成したバイアホール24を介して内部電極22と導通させている。セラミック基体21上には金属キャップ9を接合して水晶片8を気密封止している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
近年、携帯電話やノートパソコンなど各種携帯電子機器のさらなる小型化、薄型化が進む中、これに用いる電子部品においても益々の小型化、薄型化が要求されている。
【0007】
気密パッケージの薄型化を図るにあたり、水晶片を収納する内部空間は特性を維持するためにある程度の高さを確保しておく必要がある。このため、必然的にベース(基体)やキャップ、または外部リードなどの薄型化を図る必要がある。
【0008】
上記説明したセラミック型の気密パッケージは、例えば5.0×3.2mmのパッケージサイズのものにおいて、全高が1.2mm程度のものまでが実用化されているが、これ以上にセラミック基体を薄型化した場合、セラミックでは十分な強度が得られないため、セラミック基体にクラックが発生するなどして信頼性が低下することがある。
【0009】
本発明は、上記問題を解決するものであり、パッケージの全高を0.8mm以下と薄型化しても高信頼性を維持することができる薄型気密パッケージを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明による薄型気密パッケージは、厚さ0.2mm以下の薄板材からなる金属ベースに貫通孔を形成し、この貫通孔内に封着ガラスを介して電極端子を絶縁封着した薄型気密パッケージであって、封着ガラスが貫通孔の内部から金属ベース上下面の貫通孔の周囲にかけて延在しているものである。
【0011】
これによれば金属ベースに0.2mm以下の薄板材を用いることにより、パッケージの全高を、例えば0.8mm以下の薄型に抑えることが可能となる。従来の気密パッケージに用いる金属ベースの厚みは1.0mm以上あるが、金属ベースの厚みを0.2mm以下と極めて薄型化すると、金属ベースと封着ガラスとの封着面積が減少し、貫通孔内だけでは十分な封着面積を確保することができない。そこで本発明では金属ベース上下面の貫通孔の周囲に封着ガラスを延在させることにより十分な封着面積を確保している。このため、金属ベースを薄型化しても熱的要因などによる気密性の低下を防ぐことができる。
【0012】
金属ベース上下面の貫通孔の周囲にガラス流れ止め手段を形成し、このガラス流れ止め手段の内側に封着ガラスを延在させることにより、ガラス封着工程で金属ベースの上下面に流れる封着ガラスの範囲を画定することができる。ガラスの流れる範囲が狭すぎると十分な封着面積を確保することができず、逆に広すぎると極めて薄くなったガラス層にクラックが発生してしまう。ガラス流れ止め手段は、貫通孔の周囲に段差または突起などを形成すればよい。段差または突起は貫通孔の周縁から0.1〜0.5mmの範囲に環状に形成することが好ましい。
【0013】
また、封着ガラスの側面から金属ベースの一部がめりこんだ構造となるため、封着ガラス自体の機械的強度が向上し、外部端子からの機械的ストレスから封着ガラスを保護することができる。
【0014】
また本発明は、電極端子の一端部を外部端子として金属ベース下面と同一平面とならない程度に金属ベース下面より突出して配置し、かつ外部端子は電極端子の断面積よりも大きく形成したものである。これによれば外部端子をプリント基板などに実装した際、金属ベースの下面が配線パターンと接触することがないため表面実装化が可能となる。また、外部端子を電極端子の断面積よりも大きく形成することにより、電極端子と封着ガラスとの封着面積が大きくなるため、気密性を向上させることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0016】
図1は本実施形態による水晶振動子用の薄型気密パッケージの断面図である。板厚0.1〜0.2mm程度の金属薄板を絞り加工によりシェル状に形成した金属ベース1に貫通孔2を形成し、この貫通孔2内に封着ガラス3を介して電極端子4を絶縁封着している。電極端子4の一端部は金属ベース1の下面よりも若干突出して外部端子6を形成している。電極端子4の他端部は金属ベース1の上方に突出して内部電極5を形成し、水晶片8を支持している。金属ベース1のフランジ部101には平板状の金属キャップ9を抵抗溶接、シーム溶接などの手段により接合し水晶片8を気密封止している。
【0017】
図2は本実施形態による薄型気密パッケージの要部拡大図であり、(a)はその断面図、(b)はその上面図である。金属ベース1に設けた貫通孔2に封着ガラス3を介して釘状の電極端子4を絶縁封着している。金属ベース1の厚みは、0.1〜0.2mm程度と極めて薄いため、金属ベース1上下面の貫通孔2の周囲に封着ガラス3を延在させることで、金属ベース1と封着ガラス3との封着面積を確保している。貫通孔2の周囲には環状の段差102を形成し、封着ガラス3はこの段差102内に延在している。段差102はガラス流れ止め手段として、ガラス封着工程で金属ベース1上下面に流れる封着ガラス3の距離を画定することができる。流れ止め手段は段差に限ることなく、貫通孔2の周囲になだらかな傾斜を設けたり、突起を形成したりしてもよい。
【0018】
また、封着ガラス3の側面から金属ベース1の一部がめりこんだ構造となるため、封着ガラス3自体の機械的強度が向上し、外部端子6からの機械的ストレスから封着ガラスを保護することができる。
【0019】
電極端子4の一端部に形成した外部端子6は、電極端子の断面積よりも大きく形成している。これにより電極端子4と封着ガラス3との封着面積が大きくなり、外部端子からの機械的ストレスによる気密性の低下を防いでいる。外部端子6の形状は特に限定されるものではなく、円形、角型など種々の形状を選択することができる。また、金属ベース1上方に突出する内部電極5の形状も特に限定されるものではないが、電極端子4の断面積よりも若干大きく形成することにより、水晶片8との接着強度を上げることができる。
【0020】
本実施形態では、貫通孔2の直径aが0.5〜0.7mm、封着ガラス3が段差102内に延在している距離bが0.1〜0.2mm、段差102の高さが0.01〜0.05mmに形成している。ガラスの延在距離bが0.1mmより小さいと十分な封着面積を確保することができず気密性が低下し、逆に0.5mm以上大きいと金属ベース1上下面に極めて薄く延在したガラス層にクラックが発生してしまう。
【0021】
本実施形態では、このようなパッケージ構造を採用することで、日本水晶デバイス工業会「SMD外形寸法規格」による公称寸法が5.0mm×3.2mm×1.2mm(H)のパッケージの全高(H)を0.7〜0.8mmと薄型化することができる。また、3.2mm×2.5mm×0.8mm(H)のパッケージの全高(H)を0.6〜0.7mmと薄型化することも可能である。
【0022】
図3は本実施形態による薄型気密パッケージを製造する際の説明図である。金属ベース1上下面に形成した段差102にそれぞれガラスボタン10を配置し、電極端子4をガラスボタン10および金属ベース1の貫通孔2に通した状態でカーボン治具11にセットしている。そして封着炉で加熱、冷却してガラスボタン10を溶融、固着することで、金属ベース1と電極端子4を絶縁封着している。ガラスボタン10は金属ベース1の上下面に計2個用いているが、片面のみにボリュームの大きいガラスボタンを1個だけ用いて製造することも可能である。
【0023】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、金属ベースの厚みを0.2mm以下と薄型化しても、十分な強度と気密性を備えた薄型気密パッケージを提供することができる。このため、パッケージ全高を0.8mm以下と薄型化しても高信頼性を維持することができる。
【0024】
また、パッケージ全体を金属で形成しているため、電磁シールド性にすぐれ高周波対応が可能である。
【0025】
このような効果によりブルートゥース対応部品などにも採用が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による薄型気密パッケージの断面図
【図2】本実施形態による薄型気密パッケージの要部拡大図
(a)断面図
(b)上面図
【図3】本実施形態による薄型気密パッケージを製造する際の説明図
【図4】従来のガラス封着型気密パッケージの断面図
【図5】従来のセラミック型気密パッケージの断面図
【符号の説明】
1 金属ベース
2 貫通孔
3 封着ガラス
4 電極端子
5 内部電極
6 外部端子
7 サポータ
8 水晶片
9 金属キャップ
10 ガラスボタン
11 カーボン治具
21 セラミック基体
22 内部電極
23 外部端子
24 バイアホール
101 フランジ部
102 段差
Claims (7)
- 薄板材からなる金属ベースに貫通孔を設け、前記貫通孔内に封着ガラスを介して電極端子を絶縁封着した薄型気密パッケージであって、前記封着ガラスが前記貫通孔周縁から前記金属ベース上下面の前記貫通孔の周囲にかけて延在していることを特徴とする薄型気密パッケージ。
- 前記金属ベース上下面に延在している前記封着ガラスは前記貫通孔の周縁から環状に0.1〜0.5mmの範囲に延在した請求項1記載の薄型気密パッケージ。
- 前記貫通孔の周囲に環状のガラス流れ止め手段を形成し、前記ガラス流れ止め手段の内側に前記封着ガラスが延在していることを特徴とする請求項1または2記載の薄型気密パッケージ。
- 前記ガラス流れ止め手段は、前記金属ベース上下面の前記貫通孔の周囲に環状に形成した段差または突起を備え前記段差または突起に封着ガラスが形成された請求項3記載の薄型気密パッケージ。
- 前記電極端子の一端部を外部端子として前記金属ベースの下面より突出して配置し、前記電極端子の一端部の断面積を前記電極端子の他の部分の断面積よりも大きく形成し前記封着ガラスに密着したことを特徴とする請求項1から4記載の薄型気密パッケージ。
- 前記金属ベースは薄板材を絞り加工して、かつ前記貫通孔とその周囲に環状に形成した段差または突起を備えたシェル状である請求項1から5記載の薄型気密パッケージ。
- 前記金属ベースを形成する薄板材の厚みが0.2mm以下である請求項1から6記載の薄型気密パッケージ。
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- 2000-11-15 JP JP2000347826A patent/JP3598967B2/ja not_active Expired - Lifetime
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JP2001345393A (ja) | 2001-12-14 |
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