JP2007208470A - 圧電振動子 - Google Patents

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Yoshinori Nasu
義紀 那須
Hirokazu Kobayashi
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Abstract

【課題】 接合領域を確保しつつ、気密性を保持する。
【解決手段】 圧電振動素子10と、この圧電振動素子10が搭載される位置に貫通孔24が設けられる基部21とこの基部21の外周縁部分に圧電振動素子10を取り囲んでキャビティ部23が形成される枠部22とからなる容器体20と、キャビティ部23を塞ぐ蓋体30と、圧電振動素子10と基部21とを接続する接続材40とを備え、接続材40が、貫通孔24を封止するように塞ぎつつ所定の高さで基部21に設けられ、この接続材40に圧電振動素子10が接続されることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電子機器に用いられる圧電振動子に関する。
従来より、圧電素板の両主面に電極を形成した圧電振動素子をパッケージ内部に搭載した圧電振動子、このような圧電振動子と発振回路とを同一のパッケージ内に搭載した圧電発振器、特定の周波数帯を分離する圧電フィルタ等の圧電デバイスが、携帯用通信機器や電子計算機等の電子機器に多く用いられている。そして近年、表面実装に対応した形状の圧電デバイスが開発され、電子機器の小型化に伴って、これらの圧電デバイスも小型化が進められている。
かかる従来の圧電デバイスの一例として水晶振動子を示す。この水晶振動子は、図2に示すように、枠部203Aと振動部203Bとが一体で形成される水晶からなる圧電基板203を、共にガラスからなる蓋201と基板202とで挟んで構成された圧電振動子200が提案されている。
このような圧電振動子200は、圧電基板203の振動特性を低下させないようにするために、蓋201と基板202とに振動部203Bが収まる程度の凹部210が形成されている。また、圧電基板203の枠部203Aの裏面及び表面の両面には金属層203Cが形成されており、枠部203Aと蓋201、及び、枠部203Aと基板202とが陽極接合により、凹部210を振動部203Bに向けて接合されている。
また、貫通孔204が枠部203Aと基板202との接合面に設けられている(例えば、特許文献1参照)。
このように、貫通孔204が設けられる位置としては、平板状の基体に凹部を有する蓋体を接合して、この凹部内に圧電振動素子が搭載されている構成となるような圧電振動子においても同様である。
このように構成することで、気密封止を確実に行うことができた。
特許第3390348号公報(段落0005〜0013、図3)
しかしながら、圧電振動子の小型化によって、貫通孔が気密封止のための接合面内に設けられると、接合領域が狭くなり、良好な接合が得られない恐れがあった。
また、貫通孔が接合面内からはみ出してしまい、十分な接合領域の確保や気密性の保持が困難となっていた。
そこで、本発明は、前記した問題を解決し、接合領域を確保しつつ、気密性が保持できる圧電振動子を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明は、圧電振動素子と、この圧電振動素子が搭載される位置に貫通孔が設けられる基部とこの基部の外周縁部分に前記圧電振動素子を取り囲んでキャビティ部が形成される枠部とからなる容器体と、前記キャビティ部を塞ぐ蓋体と、前記圧電振動素子と前記基部とを接続する接続材とを備え、前記接続材が、前記貫通孔を封止するように塞ぎつつ所定の高さで前記基部に設けられ、この接続材に前記圧電振動素子が接続されることを特徴とする圧電振動子である。
また、本発明は、前記接続材がAuであって、前記基部の前記貫通孔の縁部にAuからなる導電性材が設けられ、前記接続材が前記基部にGGI接合により接合されていても良い。
また、本発明は、前記接続材が、球状又は異形状に形成されたバンプであっても良い。
このように、本発明の圧電振動子は、接合領域を確保することができ、気密性を保持することができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態(以下、「実施形態」という。)について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
図1(a)は、基部に設けた貫通孔に導電性材を設けた状態の一例を示す図である。(b)は、(a)に続く工程を示す図である。(c)は、(b)に続く工程を示す図である。(d)は、(c)に続く工程を示す図である。(e)は、(d)に続く工程を示す図である。
本発明の実施形態に係る圧電振動子100は、圧電振動素子10と、この圧電振動素子10が搭載される位置に貫通孔24が設けられる基部21とこの基部21の外周縁部分に圧電振動素子10を取り囲んでキャビティ部23を形成する枠部22とからなる容器体20と、前記キャビティ部23を塞ぐ蓋体30と、前記圧電振動素子10と前記基部21とを接続する接続材40とから主に構成されている。
圧電振動素子10は、例えば、所定の結晶軸でカットした水晶片の両主面に一対の励振電極を被着・形成してなり、外部からの変動電圧が一対の励振電極を介して水晶片に印加されると、所定の周波数で厚みすべり振動を起こすようになっている。
この水晶振動素子10は、図1(e)に示すように、水晶振動素子30の励振電極に後述する接続材40を介して後述する基部21の導電性材25に片持ち梁の状態で電気的に接続される。
容器体20は、例えばセラミックが用いられ、図1(e)に示すように、基部21と枠部22とからなり、基部21の外周縁部分に沿って枠部22を設けることでキャビティ部23が形成され、このキャビティ部23内に圧電振動素子10が搭載される。
基部21には圧電振動素子10の搭載位置に貫通孔24が、水晶片の両主面に設けられた一対の励振電極からの引き回し電極に対応して設けられている。
なお、本実施形態では2箇所となる。
この貫通孔24の直径は、後述する接続材40の直径よりも小さく形成されている。
また、この貫通孔24の縁部であって基部21の圧電振動素子10を搭載する側の表面上には、導電性材25が設けられている。
この導電性材25は、例えばAu(金)からなり、膜状に形成されている。なお、この導電性材25は、下地にTi(チタン)などの下地膜を形成した積層膜体としても良い。
枠部22は、基部21が設けられた側とは反対側に封止材Fが設けられ、後述する蓋体30と接合するために用いられる。
接続材40は、例えば、Auからなる球状又は異形状のバンプであって、図1(e)に示すように、前記貫通孔24の直径より大きな直径となっている。なお、本実施形態では、円柱形状とこの円柱形状の直径より大きな直径となる円盤形状とを組み合わせたバンプを用いている。
この接続材40は、貫通孔24を塞いで気密状態となるように前記導電性材25に予めGGI接合により接合されている。
ここで、接続材40は、圧電振動素子10を接合する際に必要な所定の高さで設けられている。
この接続材40に圧電振動素子10を接合する場合、圧電振動素子10を吸着するアームSに、圧電振動素子10よりも厚さ(又は長さ)のある凸部Tが設けられており、この凸部Tが基部21に当接されることで、圧電振動素子10が基部21に接触することを防ぐようになっている。このとき、接続材40は、その一部分が貫通孔24の内部に入り込んだ状態で導電性材25に接合されることとなる。
蓋体30は、図1(e)に示すように、容器体20に設けられたキャビティ部23を塞ぐ役割を果たす。この蓋体30は、その外周部に封止用導体パターンDが形成されており、この封止用導体パターンDと封止材Fとを介して容器体10の枠部22に接合される。
次に、本発明の実施形態に係る圧電振動素子100の製造方法を説明する。
まず、セラミックなどで、キャビティ部23を有する容器体20を用意し、この容器体20の基部21部分であって、圧電振動素子10が搭載される位置に貫通孔24を穿孔する。この貫通孔24の縁部に導電性材25を設けておく。
この導電性材25に接続材40をGGI接合により接合しておく。この状態で貫通孔24は封止された状態となる。
そして、この接続材40に圧電振動素子10の励振電極からの引き回し電極を接合する。この状態で、圧電振動素子10は、基部21と接触することなく接続材40と接合される。
この状態において、枠部22上に蓋体30を載置し、シーム溶接などで接合して、キャビティ部23を塞いで気密封止する。
このように本発明の実施形態に係る圧電振動素子100を構成することで、従来より小型化しても圧電振動素子10の電極の引き回しを容器体20の外部に容易に引き回すことができると共に、蓋体30と容器体20との接合領域を確保することができる。また、キャビティ部23内に貫通孔24を設けることとなっても、接続材40でこの貫通孔24を塞ぐことができるので、この貫通孔24からの気密漏れを防ぐことができる。
また、GGI接合としたことにより、低温度で簡易な接合が行えることにより、圧電振動素子10への熱による影響を少なくすることができ、かつ、確実な接合となるために、貫通孔24の封止状態を良好にすることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態には限定されない。例えば、キャビティ部は、蓋体側に設けた構成としても本実施形態と同様の効果を奏する。
接続材40の形状は、円錐台形状であっても良いし、円錐台形状と円盤形状との組み合わせであってもよい。
また、接続材40の接合後に、この接続材40と接続し貫通孔24の外周面に引き回しパターンを形成して外部へ設けられる外部端子と接続する構成としても良い。
(a)は、基部に設けた貫通孔に導電性材を設けた状態の一例を示す図である。(b)は、(a)に続く工程を示す図である。(c)は、(b)に続く工程を示す図である。(d)は、(c)に続く工程を示す図である。(e)は、(d)に続く工程を示す図である。 従来の圧電振動素子の一例を示す断面図である。
符号の説明
100 圧電振動子
10 圧電振動素子
20 容器体
21 基部
22 枠部
23 キャビティ部
24 貫通孔
25 導電性材
30 蓋体
40 接続材

Claims (3)

  1. 圧電振動素子と、この圧電振動素子が搭載される位置に貫通孔が設けられる基部とこの基部の外周縁部分に前記圧電振動素子を取り囲んでキャビティ部が形成される枠部とからなる容器体と、前記キャビティ部を塞ぐ蓋体と、前記圧電振動素子と前記基部とを接続する接続材とを備え、
    前記接続材が、前記貫通孔を封止するように塞ぎつつ所定の高さで前記基部に設けられ、
    この接続材に前記圧電振動素子が接続されることを特徴とする圧電振動子。
  2. 前記接続材がAuであって、前記基部の前記貫通孔の縁部にAuからなる導電性材が設けられ、前記接続材が前記基部にGGI接合により接合されていることを特徴とする請求項1に記載の圧電振動子。
  3. 前記接続材が、球状又は異形状に形成されたバンプであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の圧電振動子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010081225A (ja) * 2008-09-25 2010-04-08 Epson Toyocom Corp 圧電振動子の製造方法及び圧電振動子製造用トレイ
JP2010187133A (ja) * 2009-02-10 2010-08-26 Seiko Epson Corp 電子部品の実装構造、及び電子部品の実装方法

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