JP3598892B2 - 溶接装置および溶接方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、溶接装置および溶接方法に関し、詳しくは、抵抗溶接において、被溶接部材を加圧するためのアクチュエータの移動量からナゲットの膨脹量を検出することができる溶接装置および溶接方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、スポット溶接に代表される抵抗溶接では、その良否をリアルタイム(溶接中)で判断するための方法として、形成されるナゲットの膨脹量を検出することが行われている。
【0003】
ナゲットの膨脹量を検出するには、溶接ガンを動作させるアクチュエータの移動量を計測することにより行われる。これは、アクチュエータに取り付けたエンコーダの値からアクチュエータの移動量を容易に求めることができ、かつ、圧力センサなどを溶接ガンに別途取り付ける必要がないため、経済性や、装置の信頼性、保守性などに優れているからである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このようにアクチュエータの移動量からナゲットの膨脹量を検出する場合、ナゲットの熱膨脹による溶接ガンアームを押し上げる力が、溶接ガンアームの剛性や、アクチュエータが動き出すのに必要な静止摩擦力などによって打ち消されてしまうため、アームが全く動かなかったり、動いたとしても静止摩擦力以上の力が働くまで応答が遅くなるなどして、ナゲットの膨脹量を正確に検出できないといった問題があった。
【0005】
そこで、本発明の目的は、アクチュエータの移動量を計測することだけで、正確にナゲットの膨脹量を検出することができる溶接装置および溶接方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は、下記する手段により達成される。
【0007】
(1)アクチュエータにより溶接ガンアーム先端に取り付けられた電極チップを移動し、該電極チップにより被溶接部材を加圧しつつ、溶接を行う溶接装置において、前記アクチュエータが動き出すのに必要な静止摩擦力を記憶した静止摩擦力記憶手段と、初期加圧時に、前記アクチュエータの発生力を溶接加圧力に前記静止摩擦力分を足した力として前記被溶接部材を加圧し、その後溶接開始前に、前記アクチュエータの発生力を前記静止摩擦力の2倍分だけ減らすように、前記アクチュエータを制御するアクチュエータ制御手段と、前記アクチュエータの移動量を計測する移動量計測手段と、を有することを特徴とする溶接装置。
【0008】
(2)アクチュエータにより溶接ガンアーム先端に取り付けられた電極チップを移動し、該電極チップにより被溶接部材を加圧しつつ、溶接を行う溶接装置において、前記アクチュエータが動き出すのに必要な静止摩擦力を記憶した静止摩擦力記憶手段と、初期加圧時に、前記アクチュエータの発生力を溶接加圧力に前記静止摩擦力分を足した力より高くして前記被溶接部材を加圧し、その後溶接開始前に、前記アクチュエータの発生力を溶接加圧力から静止摩擦力を引いた力となるまで減らすように、前記アクチュエータを制御するアクチュエータ制御手段と、前記アクチュエータの移動量を計測する移動量計測手段と、を有することを特徴とする溶接装置。
【0009】
(3)アクチュエータにより溶接ガンアーム先端に取り付けられた電極チップを移動し、該電極チップにより被溶接部材を加圧しつつ、溶接を行う溶接装置において、前記アクチュエータが動き出すのに必要な静止摩擦力を記憶した静止摩擦力記憶手段と、溶接開始後、前記アクチュエータの発生力が、溶接加圧力を中心に前記静止摩擦力分だけ増減するように、前記アクチュエータを制御するアクチュエータ制御手段と、前記アクチュエータの移動量を計測する移動量計測手段と、を有することを特徴とする溶接装置。
【0010】
(4)アクチュエータにより溶接ガンアーム先端に取り付けられた電極チップを移動し、該電極チップにより被溶接部材を加圧しつつ、溶接を行う溶接装置において、前記アクチュエータの移動量を計測する移動量計測手段と、初期加圧時に、前記アクチュエータの発生力を、溶接加圧力を中心に前記アクチュエータが動き出すのに必要な静止摩擦力以上の任意の力で増減させ、この増減力を前記移動量計測手段により計測されるアクチュエータの移動が静止するまで徐々に減らし、溶接開始後は、前記アクチュエータの発生力を、前記アクチュエータの移動が静止した時点における増減力を維持するように、前記アクチュエータを制御するアクチュエータ制御手段と、を有することを特徴とする溶接装置。
【0011】
(5)前記溶接装置において、前記静止摩擦力は、前記アクチュエータの発生力を、零から徐々に正方向に増加させ、前記移動量計測手段が前記アクチュエータが動き出したことを検出した時点の前記アクチュエータの発生力を正方向静止摩擦力として記憶し、前記アクチュエータの発生力を、零から徐々に負方向に増加させ、前記移動量計測手段が前記アクチュエータが動き出したことを検出した時点の前記アクチュエータの発生力を負方向静止摩擦力として記憶し、前記正方向静止摩擦力と前記負方向静止摩擦力の平均値を、前記静止摩擦力記憶手段に記憶したものであることを特徴とする。
【0012】
(6)アクチュエータにより溶接ガンアーム先端に取り付けられた電極チップを移動し、該電極チップにより被溶接部材を加圧しつつ、溶接を行う溶接方法において、初期加圧時に、前記アクチュエータの発生力を溶接加圧力に前記アクチュエータが動き出すのに必要な静止摩擦力分を足した力として前記被溶接部材を加圧する段階と、前記加圧後、前記アクチュエータの発生力を静止摩擦力の2倍分だけ減らす段階と、前記アクチュエータの発生力を静止摩擦力の2倍分だけ減らした後、溶接を開始する段階と、前記溶接開始後、前記アクチュエータの移動量を計測する段階と、を有することを特徴とする溶接方法。
【0013】
(7)アクチュエータにより溶接ガンアーム先端に取り付けられた電極チップを移動し、該電極チップにより被溶接部材を加圧しつつ、溶接を行う溶接方法において、初期加圧時に、前記アクチュエータの発生力を、溶接加圧力に前記アクチュエータが動き出すのに必要な静止摩擦力を足した力より高くして前記被溶接部材を加圧する段階と、前記加圧後、前記アクチュエータの発生力を、溶接加圧力から静止摩擦力を引いた力となるまで減らす段階と、前記アクチュエータの発生力を、溶接加圧力から静止摩擦力を引いた発生力となるまで減らした後、溶接を開始する段階と、前記溶接開始後、前記アクチュエータの移動量を計測する段階と、を有することを特徴とする溶接方法。
【0014】
(8)アクチュエータにより溶接ガンアーム先端に取り付けられた電極チップを移動し、該電極チップにより被溶接部材を加圧しつつ、溶接を行う溶接方法において、前記アクチュエータの発生力を、溶接加圧力を中心に前記アクチュエータが動き出すのに必要な静止摩擦力分だけ増減させ、前記被溶接部材を加圧しつつ、溶接を開始する段階と、前記溶接開始後、前記アクチュエータの移動量を計測することを特徴とする溶接方法。
【0015】
(9)アクチュエータにより溶接ガンアーム先端に取り付けられた電極チップを移動し、該電極チップにより被溶接部材を加圧しつつ、溶接を行う溶接方法において、初期加圧時に、前記アクチュエータの発生力を、溶接加圧力を中心に前記アクチュエータが動き出すのに必要な静止摩擦力以上の任意の力で増減させて被溶接部材を加圧する段階と、前記アクチュエータの移動量を計測し、前記アクチュエータが静止するまで、前記アクチュエータの発生力の増減を徐々に減少させる段階と、前記アクチュエータが静止した後、その時点における前記アクチュエータの発生力の増減を維持したまま溶接を開始する段階と、前記溶接開始後、前記アクチュエータの移動量を計測する段階と、を有することを特徴とする溶接方法。
【0016】
(10)前記溶接方法において、前記静止摩擦力は、前記アクチュエータの発生力を、零から徐々に正方向に増加させ、前記アクチュエータが動き出した時点の前記アクチュエータの発生力を正方向静止摩擦力として記憶する段階と、前記アクチュエータの発生力を、零から徐々に負方向に増加させ、前記アクチュエータが動き出したことを検出した時点の前記アクチュエータの発生力を負方向静止摩擦力として記憶する段階と、前記正方向静止摩擦力と前記負方向静止摩擦力の平均値を算出する段階と、から予め求められたものであることを特徴とする。
【0017】
【発明の効果】
以上説明した本発明によれば、請求項ごとに以下のような効果を奏する。
【0018】
請求項1および6記載の本発明によれば、初期加圧時にアクチュエータの発生力を静止摩擦力分だけ高くし、溶接前の段階でアクチュエータの発生力を静止摩擦力の2倍分を減じることとしたので、溶接中においては、アクチュエータが被溶接部材を加圧する力から静止摩擦力分の力が除かれたことになり、その分、アクチュエータは動きやすくなるため、ナゲットが熱膨脹したときには、静止摩擦力に影響されることなく、溶接ガンアームを押し上げることができる。したがって、これがアクチュエータの移動量に精度よく反映されて、ナゲットの膨脹量を正確に検出することが可能となる。
【0019】
請求項2および7記載の本発明によれば、初期加圧時に、アクチュエータの発生力を溶接加圧力に静止摩擦力分を足した力より高い任意の力で被溶接部材を加圧し、溶接前の段階で、溶接加圧力から静止摩擦力分を引いた力となるまでアクチュエータの発生力を徐々に減じすることとしたので、溶接中においては、アクチュエータが被溶接部材を加圧する力から静止摩擦力分の力が除かれたことになり、その分、アクチュエータは動きやすくなるため、ナゲットが熱膨脹したときには、静止摩擦力に影響されることなく、溶接ガンアームを押し上げることができる。したがって、これがアクチュエータの移動量に精度よく反映されて、ナゲットの膨脹量を正確に検出することが可能となる。
【0020】
請求項3および8記載の本発明によれば、溶接中におけるアクチュエータの発生力を溶接加圧力を中心に静止摩擦力分だけ増減するようにしたので、アクチュエータの発生力が増加したときには、ナゲットが収縮時にその増加力分だけアクチュエータが動きやすくなり、逆にアクチュエータの発生力が減少したときには、ナゲット膨脹時にその減少力分だけアクチュエータが動きやすくなるため、ナゲットの収縮時および膨脹時のいずれにおいても、静止摩擦力に影響されることなく、アクチュエータの移動量に精度よく反映されて、ナゲットの収縮量および膨脹量を正確に検出することが可能となる。
【0021】
請求項4および9記載の本発明によれば、初期加圧時にアクチュエータの発生力を溶接加圧力を中心に静止摩擦力以上の任意の力で増減し、アクチュエータの動きが静止するまで、この増減力を徐々に少なくして、静止した時点の増減力を維持しつつ溶接を行うこととしたので、溶接中において、アクチュエータの発生力が増加したときには、ナゲットが収縮時に、その増加力分だけアクチュエータが動きやすくなり、逆にアクチュエータの発生力が減少したときには、ナゲット膨脹時にその減少力分だけアクチュエータが動きやすくなるため、ナゲットの収縮時および膨脹時のいずれにおいても、静止摩擦力に影響されることなく、アクチュエータの移動量に精度よく反映されて、ナゲットの収縮量および膨脹量を正確に検出することが可能となる。また、この発明では、正確な静止摩擦力は不明であってもよいので、簡単に動作で静止摩擦力の影響を排除することができる。
【0022】
請求項5および10記載の本発明によれば、アクチュエータの発生力を零から徐々に正方向に増加させ、アクチュエータが動き出した時点のアクチュエータの発生力を正方向静止摩擦力として求め、一方、アクチュエータの発生力を零から徐々に負方向に増加させ、アクチュエータが動き出した時点のアクチュエータ発生力を負方向静止摩擦力として求め、求められた正方向静止摩擦力と負方向静止摩擦力の平均値を静止摩擦力としたので、簡単な動作で、正確な静止摩擦力を求めることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、添付した図面を参照して、本発明の一実施の形態を説明する。
【0024】
《実施形態1》
図1は、本発明にかかる溶接装置の全体構成を示すブロック図である。
【0025】
この溶接装置は、溶接ガン10と制御装置20よりなり、溶接ガン10は、溶接ガンアーム11、電極チップ12Aおよび12B、サーボモータ18(以下、単にモータと記す)、およびエンコーダ19よりなる。一方、制御装置20は、CPU21、サーボ制御回路22、移動量検出回路24、電流制御回路16、および記憶回路26よりなる。また、電極チップ12Aおよび12Bには電源回路15が接続さている。
【0026】
溶接ガンアーム11は、アクチュエータであるモータ18によって昇降され、溶接ガンアーム11の先端に取り付けられている電極チップ12Aが、モータ18の発生力(トルク)によって、被溶接部材1を溶接に必要な所定の溶接加圧力で加圧する。モータ18には移動量計測手段としてエンコーダ19が取り付けられており、このエンコーダ19によってモータ18の移動量(回転量)が計測される。
【0027】
モータ18は、CPU21の指令に基づいて動作するサーボ制御回路22によって制御される。
【0028】
移動量検出回路24は、エンコーダ19により計測されたモータ18の移動量をサーボ制御回路22を介して受けとり、電極チップ12Aの移動量を求める。電極チップ12Aの移動量は、初期加圧時(溶接開始前)に電極チップ12Aが被溶接部材1に当接後、所定の加圧力が加えられた時点でのエンコーダ出力値を基準位置として、そこからエンコーダの出力値が変化したときの値を引いて求める。なお、この他に、基準位置を別に設定し、そこからエンコーダ出力値を引いて求めるなど、様々な求め方があるので、適宜適応するとよい。
【0029】
ここで求められた電極チップ12Aの移動量は、CPU21に送られて、電極チップ12Aの移動量からナゲットの大きさが検出され、溶接の良不良が判定される。また、電極チップ12Aの移動量は、モータ18の位置制御のためにサーボ制御回路22にフィードバックされる。
【0030】
記憶回路26は、予め求められたモータ18が動き出すのに必要な静止摩擦力(詳細後述)、溶接条件(溶接加圧力、溶接電流、通電時間)などを記憶している。したがって、溶接は、この記憶回路26に記憶されている情報をもとに最適な溶接条件で行なわれることになる。
【0031】
この溶接装置による溶接動作の概略は、まず、被溶接部材1に、その上下方向から電極チップ12A,12Bが所定の溶接加圧力で圧接され、この圧接された状態で、電流制御回路16の指令により電源回路15から両電極チップ12A,12Bに溶接電流が供給されて、溶接が開始される。溶接が開始されると被溶接部材1における溶接点では、ナゲットの形成が始まり、部材が溶融して熱膨脹する。このときナゲットの膨脹による力が溶接加圧力より強ければ電極チップ12Aを押し上げることになる。その後電極チップ12A、12Bへの通電を止めると、ナゲットは収縮する。この膨脹、収縮を一定時間(溶接時間)繰り返すことにより適宜なナゲットの形成が行われて、溶接終了となる。この溶接時におけるナゲットの膨張や収縮による電極チップ12Aの移動量を、モータ18の移動量(回転量)としてエンコーダ19により計測している。
【0032】
ところで、溶接ガンアーム11は、電極チップ12Aが被溶接部材1に圧接し、モータ18のトルクが強くなると、その剛性によって撓みが生じるが、電極チップ12Aの加圧中はその加圧力と撓みとの釣り合いがとれた状態で静止する。この状態で溶接を開始すると、被溶接部材1に形成されるナゲットの熱膨張により一瞬、溶接ガンアーム11の撓み量が増加する。このとき、その加圧力と撓みとの釣り合いが不均衡となり、この釣り合いが平衡するまで電極チップ12Aが押し戻される。しかし、ナゲットの熱膨脹による力が、モータ18が動き出すために必要な静止摩擦力より弱い場合、撓んだアームが伸びようとしても、静止摩擦力以上の力とはならないため、モータ18は動き出さず、したがって、エンコーダ19によってナゲットの熱膨張による電極チップ12Aの移動を検出できないことになる。
【0033】
また、熱膨張による力が、モータ18が動き出すために必要な静止摩擦力より強くても、この力が静止摩擦力よりも強くなるまでの間は、アームを撓ませる力となり、その後、撓んだアームが伸びたときにモータ18が動いて、エンコーダ19により電極チップ12Aの移動量として検出される。したがって、この場合は、エンコーダ19により検出される電極チップ12Aの移動量は、実際にナゲットが膨脹した時点より遅れることになる。
【0034】
このようなナゲットの膨脹を計測する際に邪魔になる静止摩擦力は、様々な要因により変化する。静止摩擦力は、例えばモータ18やその回転軸、溶接ガンアーム11、電極チップ12A、さらには取り付けられているエンコーダ19などの可動部材の質量、溶接ガンアーム11を支えている部材との摺動抵抗、機械構成部材に塗布(あるいは充填)されているオイルの粘性などによって変化する。このうち、可動部材の質量は、それら部材の重さが判明しているため、これによる静止摩擦力がどの程度になるかはある程度予測することができる。しかし、摺動抵抗やオイル粘性は、計時変化や環境温度などによって変化するため、予め正確に予測しておくことは難しい。
【0035】
そこで、本実施形態は、まず、この静止摩擦力を予め検出することにした。
【0036】
図2は静止摩擦力の検出手順を示すフローチャートである。
【0037】
静止摩擦力の検出は、CPU21が静止摩擦力検出のためのプログラムを実行することにより行われる。まず、CPU21の指令により、モータ18のトルクFを0にし(S1)、ここから徐々にモータ18のトルクFを正方向(電極チップ12Aが下降する方向)に上げてゆく(S2)。
【0038】
そしてエンコーダ19によりモータ18の動きを監視し、モータ18が動き出したか否かを検出する(S3)。ここで、モータ18の動きが検出されなければ(S3,No)。ステップS2へ戻り、モータ18のトルクFの増加を続ける。一方、モータ18の動きが検出されたなら(S3,Yes)、その時のトルクFを正方向静止摩擦力Fpとして記憶する(S4)。
【0039】
続いて、再びモータ18のトルクFを0にし(S5)、ここから徐々にモータ18のトルクFを負方向(電極チップ12Aが上昇する方向)に上げてゆく(S6)。
【0040】
そしてエンコーダ19によりモータ18の動きを監視し、モータ18が動きだしたか否かを検出する(S7)。ここで、モータ18の動きが検出されなければ(S7,No)。ステップS6へ戻り、モータ18のトルクFを増加させる。一方、モータの動きが検出されたなら(S7,Yes)、その時のトルクFを負方向静止摩擦力Fnとして記憶する(S8)。
【0041】
続いて、記憶した正方向静止摩擦力Fpと負方向静止摩擦力Fnの平均(Fp+Fn)/2を求め、これを静止摩擦力Fsとして記憶回路26に記憶する(S9)。
【0042】
この静止摩擦力の検出は、溶接の開始前に毎回行うことが最も好ましいが、それでは溶接工程の操業効率を低下させることになる可能性もあるので、例えば連続溶接を行う際の始めの溶接前、あるいはチップドレスを行った際などに行うようにしてもよい。
【0043】
次に、以上により求めた静止摩擦力Fsを用いて精度よくナゲットの膨脹量を検出するための溶接手順について説明する。
【0044】
図3は、本実施形態1に係る溶接手順を示すフローチャートである。
【0045】
まず、CPU21からの指令により、所定の速度で電極チップ12Aを降下させ、初期加圧としてモータ18のトルクを溶接加圧力+静止摩擦力となるようにして、被溶接部材1を加圧する(S11)。このとき、電極チップ12Aは被溶接部材1に当接し、さらに所定の加圧力が加わることにより被溶接部材1と電極チップ12Bが当接し、被溶接部材1には溶接加圧力が加わって全体の均衡が取れた状態で静止する。
【0046】
ここで溶接加圧力は、下記(1)式のような関係がある。
【0047】
溶接加圧力=電極加圧力=モータのトルク−静止摩擦力 …(1)
したがって、規定の溶接加圧力を被溶接部材1に加えるためには、モータ18のトルクを、少なくとも溶接加圧力+静止摩擦力とする必要がある。
【0048】
具体的には、例えば溶接加圧力を200kgfとしたい場合、静止摩擦力を10kgfとすると、上記(1)式からモータ18のトルクは210kgf必要となる。
【0049】
このため、本実施形態1では、上記ステップS11のごとく初期加圧時のモータのトルクを溶接加圧力+静止摩擦力としたものである。
【0050】
続いて、モータ18のトルクを静止摩擦力を2倍した分だけ少なくする(S12)。
【0051】
ここで、溶接時においてナゲットが膨脹したときに電極チップを押し戻す力(ナゲットの膨脹力)とモータトルクとは、下記(2)式のような関係がある。
【0052】
ナゲットの膨脹力=モータトルク+静止摩擦力 …(2)
したがって、ナゲットの膨脹力が規定の溶接加圧力となった時点で、静止していたモータが動き出すためには、モータ18のトルクを溶接加圧力−静止摩擦力とする必要がある。
【0053】
本実施形態では、初期加圧時にモータ18のトルクを溶接加圧力+静止摩擦力としているので、モータ18のトルクを溶接加圧力−静止摩擦力とするために、前記ステップS12の通り、初期加圧時のモータトルクから静止摩擦力の2倍分の力を減じたものである。
【0054】
その後、この状態から電極チップ12A、12B間に記憶回路26に記憶されている溶接条件で通電し溶接を開始する(S13)。溶接中はエンコーダ19によりモータ18の移動量を監視することで移動量検出回路24が電極チップ12Aの移動量を求める(S14)。これによりナゲットが熱膨張すると、その時点で、前記の通り既にモータ18のトルクは静止摩擦力分だけ除かれているので、ナゲットの膨脹力が溶接加圧力を越えた時点で電極チップ12Aを押し上げ、モータ18が移動する。したがって、溶接開始後は、エンコーダ19の移動量から、ナゲットの膨脹量を正確に検出することができる。
【0055】
その後、所定の溶接時間が経過すれば、溶接ガンを開放して全ての処理を終了する(S15)。
【0056】
《実施形態2》
本実施形態2は、初期加圧力を溶接加圧力に静止摩擦力以上の任意の力としたものである。
【0057】
なお、本実施形態2では、溶接手順が実施形態1と異なるのみで、溶接装置の構成は実施形態1と同様である。したがって、溶接装置の構成に関する説明は省略する。また、本実施形態2では、実施形態1と同様にして検出した静止摩擦力を用いる。
【0058】
図4は、本実施形態2に係る溶接手順を示すフローチャートである。
【0059】
この溶接手順は、CPU21が溶接のためのプログラムを実行することにより行われる。まず、CPU21は、(溶接加圧力+静止摩擦力)よりも高いモータ18のトルクを指令し、これにより被溶接部材1を初期加圧する(S21)。このときのモータトルクは、被溶接部材1を変形させない程度であれば、任意の加圧力でよく、例えば溶接加圧力の倍程度の力であってもよい。
【0060】
続いて、モータ18のトルクを徐々に下げる(S22)、そして、モータ18のトルクが溶接加圧力から静止摩擦力分を引いた力(溶接加圧力−静止摩擦力)になったか否かを判断する(S23)。ここで、モータ18のトルク=(溶接加圧力−静止摩擦力)でなければ(S23,No)、ステップS22へ戻る。一方、モータ18のトルク=(溶接加圧力−静止摩擦力)となれば(S23,Yes)、電極チップに対し記憶回路26に記憶されている溶接条件で通電し溶接を開始する(S24)。
【0061】
溶接開始後は、エンコーダ19によりモータ18の移動量を監視することで移動量検出回路24が電極チップ12Aの移動量を求める(S25)。
【0062】
その後、溶接終了により溶接ガンを開放して全ての処理を終了する(S26)。
【0063】
以上のように、本実施形態2では、初期加圧として溶接加圧力に静止摩擦力を加えた力より強い任意のモータトルクで被溶接部材1を加圧し、この状態から徐々にモータトルクを(溶接加圧力−静止摩擦力)となるまで減少させたので、静止摩擦力に相当する分の力が抜けた状態となる。したがって、ナゲットの熱膨脹により電極チップ12Aが押し上げられた際に、この力が溶接加圧力よりも強くなった時点で、即座にモータ18を動かす力となり、静止摩擦力の影響による応答遅れなどがなく、高精度でナゲットの膨脹量を検出することができる。
【0064】
《実施形態3》
上述した実施形態1および2では、ナゲットの熱膨張を検出することに着目した実施形態であるが、本実施形態3はナゲットの膨脹のみならず収縮に対しても静止摩擦力の影響を排除し、正確なナゲットの膨脹量および収縮量を検出することができるようにしたものである。
【0065】
なお、本実施形態3でも、溶接装置の構成は、実施形態1と同様である。したがって、溶接装置の構成に関する説明は省略する。また、本実施形態3では、実施形態1と同様にして検出した静止摩擦力を用いる。
【0066】
図5は、本実施形態3に係る溶接手順を示すフローチャートである。
【0067】
この溶接手順は、CPU21が溶接のためのプログラムを実行することにより行われる。まず、CPU21は、溶接加圧力となるようなモータ18のトルクを指令し、これにより被溶接部材1を初期加圧する(S31)。
【0068】
続いて、モータ18のトルク指令値を、溶接加圧力を中心値として、静止摩擦力に相当する力だけトルクが増減するようにディザ信号を加える(S32)。このときの静止摩擦力は実施形態1と同様にして検出した値を用いる。
【0069】
そして、このディザ信号を加えた状態で電極チップに対し記憶回路26に記憶されている溶接条件で通電し溶接を開始する(S33)。
【0070】
溶接開始後は、エンコーダ19の移動量を監視することにより、移動量検出回路24が電極チップ12Aの移動量を求める(S34)。
【0071】
その後、溶接終了により溶接ガンを開放して全ての処理を終了する(S35)。
【0072】
以上のように、本実施形態3では、溶接加圧力を中心値として、これに静止摩擦力に相当する力でモータ18のトルクが増減するようにディザ信号を加えたので、モータ18のトルクが、ディザ信号により静止摩擦力分弱くなったときには、その分ナゲットの熱膨脹による応答が速くなり、逆に、静止摩擦力に相当する分強くなったときにはナゲットの収縮による応答が速くなる。したがって、ナゲットの膨脹と収縮の両方を精度よく検出することが可能となる。
【0073】
《実施形態4》
本実施形態4は、前記実施形態3同様に、正確なナゲットの膨脹量および収縮量を検出することができるようにしたものである。ただし、本実施形態4では静止摩擦力の値を必要としない点で実施形態3と異なる。
【0074】
なお、溶接装置の構成は、実施形態1と同様であるので、その説明は省略する。
【0075】
図6は、本実施形態3に係る溶接手順を示すフローチャートである。
【0076】
この溶接手順は、CPU21が溶接のためのプログラムを実行することにより行われる。まず、CPU21は、溶接加圧力となるようなモータ18のトルクを指令し、これにより被溶接部材1を初期加圧する(S41)。
【0077】
続いて、モータ18のトルクを、溶接加圧力を中心値とし、静止摩擦力よりも強い力でトルクが増減するようにディザ信号を加える(S42)。ここで用いる静止摩擦力はおよその値でよく、正確な値を必要としない。
【0078】
このとき、モータ18は加えられているディザ信号が(溶接加圧力+静止摩擦力)より強いため、正負両方向に微小振動する。なお、このときモータが振動していない場合は、加えられたモータのトルクが(溶接加圧力+静止摩擦力)を越えていないので、さらに強いトルクとなるようにする。
【0079】
続いて、ディザ信号の値を徐々に少なくしてゆく(S43)。
【0080】
続いてエンコーダ19の出力からモータ18の動きが静止したか否かを判断する(S44)。ここで、モータ18の動きが静止していなければ(S44,No)、ステップS43へ戻りディザ信号の減少を継続する。一方、モータ18の動きが静止していれば(S44,Yes)、この時点で加えられているディザ信号を維持し(S45)、電極チップに対し記憶回路26に記憶されている溶接条件で通電し溶接を開始する(S46)。したがって、溶接中、モータ18のトルクは、モータ18が静止した時点でのディザ信号が加えられたままとなっている。
【0081】
溶接開始後は、エンコーダ19の移動量を監視することにより、移動量検出回路24が電極チップ12Aの移動量を求める(S47)。
【0082】
その後、溶接終了により溶接ガンを開放して全ての処理を終了する(S48)。
【0083】
以上のように、本実施形態4では、初期加圧時に溶接加圧力を中心値として、これに静止摩擦力よりも強い力でモータ18のトルクが増減するように、ディザ信号を加え、これをモータが静止するまで徐々に減少させ、モータが静止した時点でのディザ信号を加えつつ、溶接を行うことにしたので、その時点で静止摩擦力に相当する分の力がモータトルクから増減していることになり(モータ自体は静止している)、ナゲットの膨脹により電極チップが押し上げられた場合、また逆に収縮によってモータのトルクにより電極チップが下がった場合に、これらをモータ18の動きとして精度よく検出することが可能となる。
【0084】
以上本発明を適用した実施形態を説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。例えば各実施形態では、アクチュエータとしてサーボモータを利用した溶接装置を示したが、これに代えてオイルシリンダやエアーシリンダを用いたものであってもよく、このような場合、移動量計測手段としてはピストンの出、戻り量を計測するゲージが用いられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した溶接装置の概略を示す図面である。
【図2】実施形態1に係る静止摩擦力の検出手順を示すフローチャートである。
【図3】実施形態1に係る溶接手順を示すフローチャートである。
【図4】実施形態2に係る溶接手順を示すフローチャートである。
【図5】実施形態3に係る溶接手順を示すフローチャートである。
【図6】実施形態4に係る溶接手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10…溶接ガン、
11…溶接ガンアーム、
12A、12B…電極チップ、
18…サーボモータ、
19…エンコーダ、
20…制御装置、
21…CPU、
24…移動量検出回路。
Claims (10)
- アクチュエータにより溶接ガンアーム先端に取り付けられた電極チップを移動し、該電極チップにより被溶接部材を加圧しつつ、溶接を行う溶接装置において、
前記アクチュエータが動き出すのに必要な静止摩擦力を記憶した静止摩擦力記憶手段と、
初期加圧時に、前記アクチュエータの発生力を溶接加圧力に前記静止摩擦力分を足した力として前記被溶接部材を加圧し、その後溶接開始前に、前記アクチュエータの発生力を前記静止摩擦力の2倍分だけ減らすように、前記アクチュエータを制御するアクチュエータ制御手段と、
前記アクチュエータの移動量を計測する移動量計測手段と、を有することを特徴とする溶接装置。 - アクチュエータにより溶接ガンアーム先端に取り付けられた電極チップを移動し、該電極チップにより被溶接部材を加圧しつつ、溶接を行う溶接装置において、
前記アクチュエータが動き出すのに必要な静止摩擦力を記憶した静止摩擦力記憶手段と、
初期加圧時に、前記アクチュエータの発生力を溶接加圧力に前記静止摩擦力分を足した力より高くして前記被溶接部材を加圧し、その後溶接開始前に、前記アクチュエータの発生力を溶接加圧力から静止摩擦力を引いた力となるまで減らすように、前記アクチュエータを制御するアクチュエータ制御手段と、
前記アクチュエータの移動量を計測する移動量計測手段と、を有することを特徴とする溶接装置。 - アクチュエータにより溶接ガンアーム先端に取り付けられた電極チップを移動し、該電極チップにより被溶接部材を加圧しつつ、溶接を行う溶接装置において、
前記アクチュエータが動き出すのに必要な静止摩擦力を記憶した静止摩擦力記憶手段と、
溶接開始後、前記アクチュエータの発生力が、溶接加圧力を中心に前記静止摩擦力分だけ増減するように、前記アクチュエータを制御するアクチュエータ制御手段と、
前記アクチュエータの移動量を計測する移動量計測手段と、を有することを特徴とする溶接装置。 - アクチュエータにより溶接ガンアーム先端に取り付けられた電極チップを移動し、該電極チップにより被溶接部材を加圧しつつ、溶接を行う溶接装置において、
前記アクチュエータの移動量を計測する移動量計測手段と、
初期加圧時に、前記アクチュエータの発生力を、溶接加圧力を中心に前記アクチュエータが動き出すのに必要な静止摩擦力以上の任意の力で増減させ、この増減力を前記移動量計測手段により計測されるアクチュエータの移動が静止するまで徐々に減らし、溶接開始後は、前記アクチュエータの発生力を、前記アクチュエータの移動が静止した時点における増減力を維持するように、前記アクチュエータを制御するアクチュエータ制御手段と、を有することを特徴とする溶接装置。 - 前記静止摩擦力は、
前記アクチュエータの発生力を、零から徐々に正方向に増加させ、前記移動量計測手段が前記アクチュエータが動き出したことを検出した時点の前記アクチュエータの発生力を正方向静止摩擦力として記憶し、
前記アクチュエータの発生力を、零から徐々に負方向に増加させ、前記移動量計測手段が前記アクチュエータが動き出したことを検出した時点の前記アクチュエータの発生力を負方向静止摩擦力として記憶し、
前記正方向静止摩擦力と前記負方向静止摩擦力の平均値を、前記静止摩擦力記憶手段に記憶したものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の溶接装置。 - アクチュエータにより溶接ガンアーム先端に取り付けられた電極チップを移動し、該電極チップにより被溶接部材を加圧しつつ、溶接を行う溶接方法において、
初期加圧時に、前記アクチュエータの発生力を溶接加圧力に前記アクチュエータが動き出すのに必要な静止摩擦力分を足した力として前記被溶接部材を加圧する段階と、
前記加圧後、前記アクチュエータの発生力を静止摩擦力の2倍分だけ減らす段階と、
前記アクチュエータの発生力を静止摩擦力の2倍分だけ減らした後、溶接を開始する段階と、
前記溶接開始後、前記アクチュエータの移動量を計測する段階と、を有することを特徴とする溶接方法。 - アクチュエータにより溶接ガンアーム先端に取り付けられた電極チップを移動し、該電極チップにより被溶接部材を加圧しつつ、溶接を行う溶接方法において、
初期加圧時に、前記アクチュエータの発生力を、溶接加圧力に前記アクチュエータが動き出すのに必要な静止摩擦力を足した力より高くして前記被溶接部材を加圧する段階と、
前記加圧後、前記アクチュエータの発生力を、溶接加圧力から静止摩擦力を引いた力となるまで減らす段階と、
前記アクチュエータの発生力を、溶接加圧力から静止摩擦力を引いた発生力となるまで減らした後、溶接を開始する段階と、
前記溶接開始後、前記アクチュエータの移動量を計測する段階と、を有することを特徴とする溶接方法。 - アクチュエータにより溶接ガンアーム先端に取り付けられた電極チップを移動し、該電極チップにより被溶接部材を加圧しつつ、溶接を行う溶接方法において、
前記アクチュエータの発生力を、溶接加圧力を中心に前記アクチュエータが動き出すのに必要な静止摩擦力分だけ増減させ、前記被溶接部材を加圧しつつ、溶接を開始する段階と、
前記溶接開始後、前記アクチュエータの移動量を計測することを特徴とする溶接方法。 - アクチュエータにより溶接ガンアーム先端に取り付けられた電極チップを移動し、該電極チップにより被溶接部材を加圧しつつ、溶接を行う溶接方法において、
初期加圧時に、前記アクチュエータの発生力を、溶接加圧力を中心に前記アクチュエータが動き出すのに必要な静止摩擦力以上の任意の力で増減させて被溶接部材を加圧する段階と、
前記アクチュエータの移動量を計測し、前記アクチュエータが静止するまで、前記アクチュエータの発生力の増減を徐々に減少させる段階と、
前記アクチュエータが静止した後、その時点における前記アクチュエータの発生力の増減を維持したまま溶接を開始する段階と、
前記溶接開始後、前記アクチュエータの移動量を計測する段階と、を有することを特徴とする溶接方法。 - 前記静止摩擦力は、
前記アクチュエータの発生力を、零から徐々に正方向に増加させ、前記アクチュエータが動き出した時点の前記アクチュエータの発生力を正方向静止摩擦力として記憶する段階と、
前記アクチュエータの発生力を、零から徐々に負方向に増加させ、前記アクチュエータが動き出したことを検出した時点の前記アクチュエータの発生力を負方向静止摩擦力として記憶する段階と、
前記正方向静止摩擦力と前記負方向静止摩擦力の平均値を算出する段階と、から予め求められたものであることを特徴とする請求項6〜9のいずれか一つに記載の溶接方法。
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