JP3598824B2 - 高炉の操業方法 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高炉の操業方法に関し、具体的には、操業によって変化する融着帯形状を数学モデルによって予測し、融着帯形状が現在の融着帯形状から変化しないように装入物分布アクションを行う高炉の操業方法、および炉況不調に陥って融着帯形状が炉況安定時の形状からはずれたときに、融着帯形状を炉況安定時の形状に戻すべくモデルのガイダンスに従って装入物分布アクションを採る高炉の操業方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
高炉操業は非常に多くの操業因子が相互に関連し合って成り立っている。しかし、炉内を直接観察することは設備条件等の制約があって困難なので、操業レベルの維持向上を図るためには高炉に取り付けられたセンサー等から得られる情報を総合的に判断して、個々の操業条件を的確に制御する必要がある。このため、現在でも高炉の日常操業管理には高炉操業者の経験や知識が重要なものとなっている。
【0003】
その中で、高炉内の還元状態、通気状態、荷下がり状態、炉熱状態等を大局的に支配していると考えられている融着帯形状の把握と制御が課題となっており、例えば、特公平7−84610号公報には、融着帯形状の判定と制御方法が開示されている。
【0004】
この方法は、高炉に設けた測定器からの測定値に基づいて現状の融着帯形状を判定し、その融着帯形状を目標融着帯形状となるように高炉の操業条件を決定し、その条件で高炉を操業する方法であって、測定器としては、高炉高さ方向および円周方向の複数点に設置したステーブ温度計、高炉の上部、中部、羽口部の圧力を測定する炉内圧力計、高炉半径方向の複数点に設置したゾンデを単独または組み合わせて用いている。この方法によれば、リアルタイムに融着帯の全体形状を検知し、さらに、現在の融着帯形状が今後どのように変化していくかも検知することができ、高炉操業への対応も迅速かつ的確で、安定操業を維持しながら生産性に対する柔軟な対応と燃料比の低下が可能となる。
【0005】
しかしながら、この方法では、すでにある融着帯形状のパターンの中から、種々のデータを基に現在の融着帯形状に最も近いと思われるパターンを選び出す方法を採っているため、過去に例のない操業下での融着帯形状の推定や、将来(つまり、現在から後に)採る操業アクションに対する融着帯形状の変化予測、すなわち、融着帯形状の未来予測は不可能である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来技術における問題点を解決し、融着帯形状の未来予測を行って高炉への影響の大きい融着帯形状の管理を可能とし、より安定性の高い高炉の操業方法を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の要旨は、下記の高炉の操業方法にある。
【0008】
高炉操業諸元に基づき、高炉操業指標を推定する装入物分布モデルおよび融着帯形状推定モデルと、
高炉操業諸元の実績とそれに対応する高炉操業指標を操業状態の実績として保存し蓄積する操業状態データベースと、
前記装入物分布モデルのモデルパラメータを保存し蓄積するモデルパラメータデータベースとを有するとともに、
さらに、特定の操業状態を前記操業状態データベースから検索する第1の機能と、
前記検索で得られた高炉操業諸元と高炉操業指標に基づいて前記装入物分布モデルおよび前記融着帯形状推定モデルに与える高炉操業諸元の入力データを自動編成する第2の機能と、
前記検索の結果得られた操業状態のうち高炉操業指標の実績値と、前記検索の結果得られた操業状態のうち高炉操業諸元を前記装入物分布モデルに与え演算して得られた高炉操業指標の計算値とを比較することによって、前記装入物分布モデルのモデルパラメータを自動チューニングし、チューニングしたモデルパラメータを前記操業状態データベースの格納位置と関連付けて前記モデルパラメータデータベースに保存し、蓄積する第3の機能と、
特定の操業状態の検索条件に合致した操業状態に対応したモデルパラメータを前記モデルパラメータデータベースから検索し、前記装入物分布モデルに設定する第4の機能と、
前記装入物分布モデルへ入力する高炉操業諸元に特定の変動範囲を与え、前記装入物分布モデルおよび前記融着帯形状推定モデルにより出力される高炉操業指標の変動範囲を計算し、高炉操業諸元の変更の影響を可視化データ変換する操業状態のガイダンス表示を行う第5の機能とを有し、
前記第1〜5の機能に基づいて、高炉内プロセスのシミュレーションを行い、操業状態の時間経過と、高炉操業諸元変更の影響を表示する高炉装入物分布制御支援システムを用い、
高炉の融着帯形状の未来予測を行い、融着帯形状が現在の融着帯形状から変化しないように装入物分布アクションを実施することを特徴とする高炉の操業方法。
【0009】
融着帯形状が炉況良好時の形状からはずれたとき、前記の高炉装入物分布制御支援システムによって融着帯形状を炉況良好時の形状に戻すための装入物分布アクションを計算し、その装入物分布アクションを実施する操業方法を採ることもできる。
【0010】
ここで、前記の「高炉操業諸元」とは、装入原料情報、プロセス操作情報、計測器からの情報および手動設定情報などを言い、「高炉操業指標」とは、装入物堆積状態、ガス流れ状態および融着帯形状など、炉内部の状態(いわゆる炉況)を表す諸項目を言う。また、高炉操業諸元と高炉操業指標を総称して操業状態という。そして、「装入物分布アクション」とは、チャージパターン、鉱石装入量、コークス装入量、ムーバブルアーマー操作量、大ベル操作量などをいう。
【0011】
表1に高炉操業諸元を、また、表2に高炉操業指標を示す。
【0012】
【表1】
【0013】
【表2】
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の高炉の操業方法で用いる装入物分布制御支援システムは、上記のように、装入物分布モデルと、融着帯形状推定モデルと、操業状態データベースと、モデルパラメータデータベースと、高炉操業諸元の変更の影響を可視化して表示するガイダンス表示機能から成り、高炉内プロセスのシミュレーションを行って、操業状態の推移と、高炉操業諸元変更の影響を表示することができる。
【0015】
装入物分布モデルは、高炉への装入原料情報、プロセス操作に関する情報、高炉に設置された各種計測器の情報、および手動設定情報などの高炉操業諸元を入力とし、炉内装入物の堆積状態、ガス流れ状態などの炉況を表す高炉操業指標を出力とするモデルである。
【0016】
融着帯形状推定モデルは、装入情報、送風情報、半径方向のガス流れ情報を入力とし、融着帯形状を出力するモデルである。
【0017】
装入物分布制御支援システムが備える操業状態データベースは、高炉操業諸元の実績と高炉操業指標、すなわち高炉操業諸元の実績と高炉操業指標の実績との組を操業状態の実績として保存することができ、さらに、特定の操業状態の検索条件に合致した操業状態を検索する機能、すなわち第1の機能を備えている。
【0018】
第2の機能は、装入物分布モデルおよび融着帯形状推定モデルを用いてシミュレーションする際の入力データの自動編成機能で、シミュレーションに先立ち、前記検索で得られた操業状態から現在の操業状態に最も近い高炉操業諸元を自動編成したり、ある操業アクションを仮定した場合の関連アクションを類推して高炉操業諸元を自動編成したりする機能である。
【0019】
第3の機能は、前記検索の結果得られた操業状態のうち高炉操業指標の実績値と、前記検索の結果得られた操業状態のうち高炉操業諸元を装入物分布モデルに与えてシミュレーションを行い、得られた高炉操業指標の計算値とを比較し、両者の差異に基づいて、装入物分布モデルが使用するモデルパラメータを修正する機能(自動チューニング機能)である。さらに、チューニングしたモデルパラメータを操業状態データベースの格納位置と関連付けてモデルパラメータデータベースに保存し、蓄積する機能も備えている。
【0020】
第4の機能は、特定の操業状態の検索条件に合致した操業状態に対応したモデルパラメータをモデルパラメータデータベースから検索し、装入物分布モデルに設定する機能である。モデルパラメータデータベースの各データは操業状態データベースの格納位置と相互に関連付けられているので、第1の機能により、特定の高炉操業諸元を検索条件にして操業状態を検索するとき、検索された操業状態と関連をもつモデルパラメータの格納場所を知ることができる。これにより、現時点の高炉プロセス特性に最も近い過去の高炉プロセスをシミュレートすることができ、種々の操業アクションの影響を予測することができる。
【0021】
第5の機能は、高炉操業諸元の変更の影響を可視化し、直感的に判断できるガイダンスを提供する機能である。
【0022】
本発明で用いる装入物分布制御支援システムは、上記の機能を有する、装入物分布モデルおよび融着帯形状推定モデルを中心にしたシステムで、現状の炉内装入物分布解析と融着帯形状の推定を行うことができる。
【0023】
本発明は、この装入物分布制御支援システムを用い、このシステムの装入物分布モデルが有する装入物分布を計算する機能と、融着帯形状推定モデルが有する融着帯形状を推定する機能を組み合わせることによって融着帯形状の未来予測を行い、融着帯形状が炉況良好時の形状から変化しないように装入物分布アクションを実施する高炉の操業方法である。
【0024】
また、融着帯形状が炉況良好時の形状から外れたときに、融着帯形状を炉況良好時の形状に戻すための装入物分布アクションを上記の装入物分布モデルによって計算し、その装入物分布アクションを実施する操業方法を採ることもできる。
【0025】
図1に装入物分布ガイダンスモデルのフロー図を示す。このモデルは装入物分布を計算する部分と、融着帯形状を推定する部分の二つを有している。
【0026】
現状の操業下での装入物分布解析と融着帯形状の推定を行う場合は、二つの部分はそれぞれ独立して計算を行い、結果を表示する(図1(イ)参照)。これは、上記の装入物分布制御支援システムを単に用いることにより実施することができる。
【0027】
さらに、操業条件の変化や将来採る操業アクションの影響をシミュレートする場合には、装入物分布モデルによりガス利用率ηCOを推定し、その値を基に融着帯形状を予測する(図1(ロ)参照)。
【0028】
以下に、上記の装入物分布モデルを用いて行うガス利用率ηCOの推定方法と融着帯形状推定モデルへのデータ引き渡し方法について説明する。
【0029】
この装入物分布モデルでは、下記の(i) 、(ii)および(iii) の仮定の下に、鉱石/コークス比(以下、「O/C」と言う)の分布、ガス流速分布、荷下がり速度分布からガス利用率ηCOを計算する。
【0030】
(i) 炉内径方向で直接還元率は一定(断面平均値に一致)とする。
【0031】
(ii) 塊状帯でガスのクロスフローは無いものとする。
【0032】
(iii) 鉱石は、溶解時に還元率100%に達しているとする。
【0033】
まず、炉頂ガス組成から、鉱石の還元によって発生した酸素量をガス側還元量として定義する((1) 式)。
【0034】
【数1】
【0035】
また、鉱石中の被還元酸素量を (2)式で定義する。
【0036】
【数2】
【0037】すると、直接還元量Winrevおよび直接還元率γはそれぞれ下記の (3)式および (4)式のごとく定義される。
【0038】
【数3】
【0039】
上記の (1)式および (2)式から求められる鉱石中の酸素の還元量は本来一致するはずであるが、荷下がり速度の測定には誤差が伴うので、 (5)式のごとく補正係数kを導入する。荷下がり速度補正係数kは、下記 (6)式で表される。
【0040】
【数4】
【0041】
一方、被還元酸素バランスから、下記 (7)式が成り立つ。
【0042】
【数5】
【0043】
したがって、ガス利用率ηCOは、下記 (8)式で与えられる。
【0044】
【数6】
【0045】
また、炭素バランスから、下記 (9)式が成り立つ。
【0046】
【数7】
【0047】
また、ガス流速ug を用いると、(10)式のように表されるので、上記 (9)式および(10)式からug bosh(j)を消去して、(11)式が得られる。
【0048】
【数8】
【0049】
(11)式を (8)式に代入すると、ガス利用率ηCOは下記(12)式で表すことができる。
【0050】
【数9】
【0051】
装入物分布アクションの変更前後のηCOの変化量をΔηCOとすると、下記(13)式および(14)式により装入物分布アクション実施後の炉頂ガス中のCOおよびCO2 の分率を推定することができる。
【0052】
【数10】
【0053】
このようにして得られた炉頂ガス中のCOおよびCO2 の分率を融着帯形状推定モデルの入力データとして与えれば、アクション実施後の融着帯形状を推定することができる(図1の(ロ)参照)。
【0054】
以上述べたように、従来の技術ではなし得なかった融着帯形状の未来予測が可能になる。その結果、早期に、融着帯形状を変化させないような装入物分布アクションを計算により求め、そのアクションを実施することによって高炉操業の安定性を維持することができる。なお、融着帯形状が炉況良好時の形状からはずれた場合には、データベースから、希望の融着帯形状となるような操業状態(アーマポジション、原料装入量等)を検索し、その結果をそのまま実炉に適用してもよいし、検索結果をガイダンスモデルにフィードバックして計算を行い、結果の確認やアクション量の修正をすることも可能である。
【0055】
【実施例】
内容積2700m3 の高炉で本発明の操業方法を実施した。
【0056】
図2に操業推移を示す。図2において、期間Aでは焼結比80%で操業し、期間Bでは焼結比を50%にし、ペレット比を0%から10%にして操業した。
【0057】
図3および図4は、図2の▲1▼の時点での操業諸元をベースとして、焼結比を80%から50%に下げたときの装入物分布とガス利用率、および融着帯形状の予測結果を示す図である。
【0058】
図3に示すように、鉱石およびペレット装入量の増加により、焼結鉱、鉱石およびペレットの混合層(以下、便宜上「鉱石層」と称す)の堆積角が低下し、それに伴って、鉱石層厚が、炉中心部で増加し、炉壁近傍で低下した(図3の(a) および(b) 参照)。その結果、ガス利用率ηCOが炉中心部で増加し、炉壁部で低下すると予測された。
【0059】
また、このガス利用率ηCOの変化に伴うガス流れの変化により、図4に示すように、融着帯が中心部で低下し、炉壁部で上昇すると予測された(図4の(a) および(b) 参照)。
【0060】
さらに、本発明で用いる装入物分布ガイダンスモデルにより、融着帯形状を現在の融着帯形状から変化させないように鉱石装入時のアーマ押し出し量を変化させるシミュレーションを実施したところ、鉱石装入時にアーマを2ノッチ引き戻して、鉱石の落下点をより炉壁側にすれば良いという結果を得た。
【0061】
図5は、炉頂部の半径方向の複数箇所に取り付けたシャフトゾンデにより採取したガスの分析結果から求めたガス利用率ηCOを示す図である。なお、図中の期間▲1▼(○印と破線で表示)、▲2▼(●印と一点鎖線で表示)および▲3▼(□印と実線で表示)はそれぞれ図2の▲1▼、▲2▼および▲3▼の時点に対応する(後述する図6および図7においても同様)。
【0062】
この図5に示すように、図2の▲2▼の時点(図中の「期間▲2▼」)で、装入物分布モデルによる予測どおり、ガス利用率ηCOが炉中心部で上昇し、炉壁部で低下した。
【0063】
また、期間▲2▼では、図6に示すように、シャフト部(記号Sを用い、炉の下方から順にS1、S2・・と表示)の温度が上昇し、図7に示すように、S1−B3(Bはボッシュ部を表し、炉の下方から順にB1、B2・・と表示)間の圧力損失が低下し、S3−S1間の圧力損失が上昇した。これは炉壁近傍の融着帯レベルが上昇したことに呼応して起こったものである。
【0064】
これらの変化により、炉体温度の上昇による炉壁損耗の危険が増し、中心ガス流量の低下によるBガス振り(炉内ガス流れの急激な変化)の頻度が上昇して炉況が不安定になった。
【0065】
そこで、シミュレーションで得られた結果に従い、図2の▲3▼の時点で鉱石装入時にアーマノッチを2ノッチ引き戻して装入するよう操業を変更した。その結果、炉壁部のηCOが上昇し(図3の(f) 参照)、S3−S1間の圧損(図7参照)も低下した。また、中心ガス量も確保され、炉況は安定した。
【0066】
【発明の効果】
本発明の高炉の操業方法によれば、従来の融着帯形状の検知が現状把握の域を出なかったのに対して、過去に例のない種々の操業下での融着帯形状の未来予測をすることができる。その結果、高炉への影響の大きい融着帯の管理が可能になり、早期に対策を採ることができるので、本発明の高炉の操業方法は、炉況安定化に極めて大きな効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で用いる装入物質分布モデルのフロー図である。
【図2】本発明の実高炉(内容積2700m3 )への適用時の操業推移を示す図である。
【図3】実施例の結果で、焼結比を80%から50%に下げたときの装入物分布(ストックレベル)とガス利用率ηCOの予測結果を示す図である。
【図4】実施例の結果で、焼結比を80%から50%に下げたときの融着帯形状の予測結果を示す図である。
【図5】実施例の結果で、シャフトゾンデにより採取したガスの分析結果から求めたガス利用率ηCOの半径方向における分布を示す図である。
【図6】実施例の結果で、本発明の実高炉への適用時のステーブ温度の変化を示す図である。
【図7】実施例の結果で、本発明の実高炉への適用時の圧力損失の変化を示す図である。
【発明の属する技術分野】
本発明は、高炉の操業方法に関し、具体的には、操業によって変化する融着帯形状を数学モデルによって予測し、融着帯形状が現在の融着帯形状から変化しないように装入物分布アクションを行う高炉の操業方法、および炉況不調に陥って融着帯形状が炉況安定時の形状からはずれたときに、融着帯形状を炉況安定時の形状に戻すべくモデルのガイダンスに従って装入物分布アクションを採る高炉の操業方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
高炉操業は非常に多くの操業因子が相互に関連し合って成り立っている。しかし、炉内を直接観察することは設備条件等の制約があって困難なので、操業レベルの維持向上を図るためには高炉に取り付けられたセンサー等から得られる情報を総合的に判断して、個々の操業条件を的確に制御する必要がある。このため、現在でも高炉の日常操業管理には高炉操業者の経験や知識が重要なものとなっている。
【0003】
その中で、高炉内の還元状態、通気状態、荷下がり状態、炉熱状態等を大局的に支配していると考えられている融着帯形状の把握と制御が課題となっており、例えば、特公平7−84610号公報には、融着帯形状の判定と制御方法が開示されている。
【0004】
この方法は、高炉に設けた測定器からの測定値に基づいて現状の融着帯形状を判定し、その融着帯形状を目標融着帯形状となるように高炉の操業条件を決定し、その条件で高炉を操業する方法であって、測定器としては、高炉高さ方向および円周方向の複数点に設置したステーブ温度計、高炉の上部、中部、羽口部の圧力を測定する炉内圧力計、高炉半径方向の複数点に設置したゾンデを単独または組み合わせて用いている。この方法によれば、リアルタイムに融着帯の全体形状を検知し、さらに、現在の融着帯形状が今後どのように変化していくかも検知することができ、高炉操業への対応も迅速かつ的確で、安定操業を維持しながら生産性に対する柔軟な対応と燃料比の低下が可能となる。
【0005】
しかしながら、この方法では、すでにある融着帯形状のパターンの中から、種々のデータを基に現在の融着帯形状に最も近いと思われるパターンを選び出す方法を採っているため、過去に例のない操業下での融着帯形状の推定や、将来(つまり、現在から後に)採る操業アクションに対する融着帯形状の変化予測、すなわち、融着帯形状の未来予測は不可能である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来技術における問題点を解決し、融着帯形状の未来予測を行って高炉への影響の大きい融着帯形状の管理を可能とし、より安定性の高い高炉の操業方法を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の要旨は、下記の高炉の操業方法にある。
【0008】
高炉操業諸元に基づき、高炉操業指標を推定する装入物分布モデルおよび融着帯形状推定モデルと、
高炉操業諸元の実績とそれに対応する高炉操業指標を操業状態の実績として保存し蓄積する操業状態データベースと、
前記装入物分布モデルのモデルパラメータを保存し蓄積するモデルパラメータデータベースとを有するとともに、
さらに、特定の操業状態を前記操業状態データベースから検索する第1の機能と、
前記検索で得られた高炉操業諸元と高炉操業指標に基づいて前記装入物分布モデルおよび前記融着帯形状推定モデルに与える高炉操業諸元の入力データを自動編成する第2の機能と、
前記検索の結果得られた操業状態のうち高炉操業指標の実績値と、前記検索の結果得られた操業状態のうち高炉操業諸元を前記装入物分布モデルに与え演算して得られた高炉操業指標の計算値とを比較することによって、前記装入物分布モデルのモデルパラメータを自動チューニングし、チューニングしたモデルパラメータを前記操業状態データベースの格納位置と関連付けて前記モデルパラメータデータベースに保存し、蓄積する第3の機能と、
特定の操業状態の検索条件に合致した操業状態に対応したモデルパラメータを前記モデルパラメータデータベースから検索し、前記装入物分布モデルに設定する第4の機能と、
前記装入物分布モデルへ入力する高炉操業諸元に特定の変動範囲を与え、前記装入物分布モデルおよび前記融着帯形状推定モデルにより出力される高炉操業指標の変動範囲を計算し、高炉操業諸元の変更の影響を可視化データ変換する操業状態のガイダンス表示を行う第5の機能とを有し、
前記第1〜5の機能に基づいて、高炉内プロセスのシミュレーションを行い、操業状態の時間経過と、高炉操業諸元変更の影響を表示する高炉装入物分布制御支援システムを用い、
高炉の融着帯形状の未来予測を行い、融着帯形状が現在の融着帯形状から変化しないように装入物分布アクションを実施することを特徴とする高炉の操業方法。
【0009】
融着帯形状が炉況良好時の形状からはずれたとき、前記の高炉装入物分布制御支援システムによって融着帯形状を炉況良好時の形状に戻すための装入物分布アクションを計算し、その装入物分布アクションを実施する操業方法を採ることもできる。
【0010】
ここで、前記の「高炉操業諸元」とは、装入原料情報、プロセス操作情報、計測器からの情報および手動設定情報などを言い、「高炉操業指標」とは、装入物堆積状態、ガス流れ状態および融着帯形状など、炉内部の状態(いわゆる炉況)を表す諸項目を言う。また、高炉操業諸元と高炉操業指標を総称して操業状態という。そして、「装入物分布アクション」とは、チャージパターン、鉱石装入量、コークス装入量、ムーバブルアーマー操作量、大ベル操作量などをいう。
【0011】
表1に高炉操業諸元を、また、表2に高炉操業指標を示す。
【0012】
【表1】
【0013】
【表2】
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の高炉の操業方法で用いる装入物分布制御支援システムは、上記のように、装入物分布モデルと、融着帯形状推定モデルと、操業状態データベースと、モデルパラメータデータベースと、高炉操業諸元の変更の影響を可視化して表示するガイダンス表示機能から成り、高炉内プロセスのシミュレーションを行って、操業状態の推移と、高炉操業諸元変更の影響を表示することができる。
【0015】
装入物分布モデルは、高炉への装入原料情報、プロセス操作に関する情報、高炉に設置された各種計測器の情報、および手動設定情報などの高炉操業諸元を入力とし、炉内装入物の堆積状態、ガス流れ状態などの炉況を表す高炉操業指標を出力とするモデルである。
【0016】
融着帯形状推定モデルは、装入情報、送風情報、半径方向のガス流れ情報を入力とし、融着帯形状を出力するモデルである。
【0017】
装入物分布制御支援システムが備える操業状態データベースは、高炉操業諸元の実績と高炉操業指標、すなわち高炉操業諸元の実績と高炉操業指標の実績との組を操業状態の実績として保存することができ、さらに、特定の操業状態の検索条件に合致した操業状態を検索する機能、すなわち第1の機能を備えている。
【0018】
第2の機能は、装入物分布モデルおよび融着帯形状推定モデルを用いてシミュレーションする際の入力データの自動編成機能で、シミュレーションに先立ち、前記検索で得られた操業状態から現在の操業状態に最も近い高炉操業諸元を自動編成したり、ある操業アクションを仮定した場合の関連アクションを類推して高炉操業諸元を自動編成したりする機能である。
【0019】
第3の機能は、前記検索の結果得られた操業状態のうち高炉操業指標の実績値と、前記検索の結果得られた操業状態のうち高炉操業諸元を装入物分布モデルに与えてシミュレーションを行い、得られた高炉操業指標の計算値とを比較し、両者の差異に基づいて、装入物分布モデルが使用するモデルパラメータを修正する機能(自動チューニング機能)である。さらに、チューニングしたモデルパラメータを操業状態データベースの格納位置と関連付けてモデルパラメータデータベースに保存し、蓄積する機能も備えている。
【0020】
第4の機能は、特定の操業状態の検索条件に合致した操業状態に対応したモデルパラメータをモデルパラメータデータベースから検索し、装入物分布モデルに設定する機能である。モデルパラメータデータベースの各データは操業状態データベースの格納位置と相互に関連付けられているので、第1の機能により、特定の高炉操業諸元を検索条件にして操業状態を検索するとき、検索された操業状態と関連をもつモデルパラメータの格納場所を知ることができる。これにより、現時点の高炉プロセス特性に最も近い過去の高炉プロセスをシミュレートすることができ、種々の操業アクションの影響を予測することができる。
【0021】
第5の機能は、高炉操業諸元の変更の影響を可視化し、直感的に判断できるガイダンスを提供する機能である。
【0022】
本発明で用いる装入物分布制御支援システムは、上記の機能を有する、装入物分布モデルおよび融着帯形状推定モデルを中心にしたシステムで、現状の炉内装入物分布解析と融着帯形状の推定を行うことができる。
【0023】
本発明は、この装入物分布制御支援システムを用い、このシステムの装入物分布モデルが有する装入物分布を計算する機能と、融着帯形状推定モデルが有する融着帯形状を推定する機能を組み合わせることによって融着帯形状の未来予測を行い、融着帯形状が炉況良好時の形状から変化しないように装入物分布アクションを実施する高炉の操業方法である。
【0024】
また、融着帯形状が炉況良好時の形状から外れたときに、融着帯形状を炉況良好時の形状に戻すための装入物分布アクションを上記の装入物分布モデルによって計算し、その装入物分布アクションを実施する操業方法を採ることもできる。
【0025】
図1に装入物分布ガイダンスモデルのフロー図を示す。このモデルは装入物分布を計算する部分と、融着帯形状を推定する部分の二つを有している。
【0026】
現状の操業下での装入物分布解析と融着帯形状の推定を行う場合は、二つの部分はそれぞれ独立して計算を行い、結果を表示する(図1(イ)参照)。これは、上記の装入物分布制御支援システムを単に用いることにより実施することができる。
【0027】
さらに、操業条件の変化や将来採る操業アクションの影響をシミュレートする場合には、装入物分布モデルによりガス利用率ηCOを推定し、その値を基に融着帯形状を予測する(図1(ロ)参照)。
【0028】
以下に、上記の装入物分布モデルを用いて行うガス利用率ηCOの推定方法と融着帯形状推定モデルへのデータ引き渡し方法について説明する。
【0029】
この装入物分布モデルでは、下記の(i) 、(ii)および(iii) の仮定の下に、鉱石/コークス比(以下、「O/C」と言う)の分布、ガス流速分布、荷下がり速度分布からガス利用率ηCOを計算する。
【0030】
(i) 炉内径方向で直接還元率は一定(断面平均値に一致)とする。
【0031】
(ii) 塊状帯でガスのクロスフローは無いものとする。
【0032】
(iii) 鉱石は、溶解時に還元率100%に達しているとする。
【0033】
まず、炉頂ガス組成から、鉱石の還元によって発生した酸素量をガス側還元量として定義する((1) 式)。
【0034】
【数1】
【0035】
また、鉱石中の被還元酸素量を (2)式で定義する。
【0036】
【数2】
【0037】すると、直接還元量Winrevおよび直接還元率γはそれぞれ下記の (3)式および (4)式のごとく定義される。
【0038】
【数3】
【0039】
上記の (1)式および (2)式から求められる鉱石中の酸素の還元量は本来一致するはずであるが、荷下がり速度の測定には誤差が伴うので、 (5)式のごとく補正係数kを導入する。荷下がり速度補正係数kは、下記 (6)式で表される。
【0040】
【数4】
【0041】
一方、被還元酸素バランスから、下記 (7)式が成り立つ。
【0042】
【数5】
【0043】
したがって、ガス利用率ηCOは、下記 (8)式で与えられる。
【0044】
【数6】
【0045】
また、炭素バランスから、下記 (9)式が成り立つ。
【0046】
【数7】
【0047】
また、ガス流速ug を用いると、(10)式のように表されるので、上記 (9)式および(10)式からug bosh(j)を消去して、(11)式が得られる。
【0048】
【数8】
【0049】
(11)式を (8)式に代入すると、ガス利用率ηCOは下記(12)式で表すことができる。
【0050】
【数9】
【0051】
装入物分布アクションの変更前後のηCOの変化量をΔηCOとすると、下記(13)式および(14)式により装入物分布アクション実施後の炉頂ガス中のCOおよびCO2 の分率を推定することができる。
【0052】
【数10】
【0053】
このようにして得られた炉頂ガス中のCOおよびCO2 の分率を融着帯形状推定モデルの入力データとして与えれば、アクション実施後の融着帯形状を推定することができる(図1の(ロ)参照)。
【0054】
以上述べたように、従来の技術ではなし得なかった融着帯形状の未来予測が可能になる。その結果、早期に、融着帯形状を変化させないような装入物分布アクションを計算により求め、そのアクションを実施することによって高炉操業の安定性を維持することができる。なお、融着帯形状が炉況良好時の形状からはずれた場合には、データベースから、希望の融着帯形状となるような操業状態(アーマポジション、原料装入量等)を検索し、その結果をそのまま実炉に適用してもよいし、検索結果をガイダンスモデルにフィードバックして計算を行い、結果の確認やアクション量の修正をすることも可能である。
【0055】
【実施例】
内容積2700m3 の高炉で本発明の操業方法を実施した。
【0056】
図2に操業推移を示す。図2において、期間Aでは焼結比80%で操業し、期間Bでは焼結比を50%にし、ペレット比を0%から10%にして操業した。
【0057】
図3および図4は、図2の▲1▼の時点での操業諸元をベースとして、焼結比を80%から50%に下げたときの装入物分布とガス利用率、および融着帯形状の予測結果を示す図である。
【0058】
図3に示すように、鉱石およびペレット装入量の増加により、焼結鉱、鉱石およびペレットの混合層(以下、便宜上「鉱石層」と称す)の堆積角が低下し、それに伴って、鉱石層厚が、炉中心部で増加し、炉壁近傍で低下した(図3の(a) および(b) 参照)。その結果、ガス利用率ηCOが炉中心部で増加し、炉壁部で低下すると予測された。
【0059】
また、このガス利用率ηCOの変化に伴うガス流れの変化により、図4に示すように、融着帯が中心部で低下し、炉壁部で上昇すると予測された(図4の(a) および(b) 参照)。
【0060】
さらに、本発明で用いる装入物分布ガイダンスモデルにより、融着帯形状を現在の融着帯形状から変化させないように鉱石装入時のアーマ押し出し量を変化させるシミュレーションを実施したところ、鉱石装入時にアーマを2ノッチ引き戻して、鉱石の落下点をより炉壁側にすれば良いという結果を得た。
【0061】
図5は、炉頂部の半径方向の複数箇所に取り付けたシャフトゾンデにより採取したガスの分析結果から求めたガス利用率ηCOを示す図である。なお、図中の期間▲1▼(○印と破線で表示)、▲2▼(●印と一点鎖線で表示)および▲3▼(□印と実線で表示)はそれぞれ図2の▲1▼、▲2▼および▲3▼の時点に対応する(後述する図6および図7においても同様)。
【0062】
この図5に示すように、図2の▲2▼の時点(図中の「期間▲2▼」)で、装入物分布モデルによる予測どおり、ガス利用率ηCOが炉中心部で上昇し、炉壁部で低下した。
【0063】
また、期間▲2▼では、図6に示すように、シャフト部(記号Sを用い、炉の下方から順にS1、S2・・と表示)の温度が上昇し、図7に示すように、S1−B3(Bはボッシュ部を表し、炉の下方から順にB1、B2・・と表示)間の圧力損失が低下し、S3−S1間の圧力損失が上昇した。これは炉壁近傍の融着帯レベルが上昇したことに呼応して起こったものである。
【0064】
これらの変化により、炉体温度の上昇による炉壁損耗の危険が増し、中心ガス流量の低下によるBガス振り(炉内ガス流れの急激な変化)の頻度が上昇して炉況が不安定になった。
【0065】
そこで、シミュレーションで得られた結果に従い、図2の▲3▼の時点で鉱石装入時にアーマノッチを2ノッチ引き戻して装入するよう操業を変更した。その結果、炉壁部のηCOが上昇し(図3の(f) 参照)、S3−S1間の圧損(図7参照)も低下した。また、中心ガス量も確保され、炉況は安定した。
【0066】
【発明の効果】
本発明の高炉の操業方法によれば、従来の融着帯形状の検知が現状把握の域を出なかったのに対して、過去に例のない種々の操業下での融着帯形状の未来予測をすることができる。その結果、高炉への影響の大きい融着帯の管理が可能になり、早期に対策を採ることができるので、本発明の高炉の操業方法は、炉況安定化に極めて大きな効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で用いる装入物質分布モデルのフロー図である。
【図2】本発明の実高炉(内容積2700m3 )への適用時の操業推移を示す図である。
【図3】実施例の結果で、焼結比を80%から50%に下げたときの装入物分布(ストックレベル)とガス利用率ηCOの予測結果を示す図である。
【図4】実施例の結果で、焼結比を80%から50%に下げたときの融着帯形状の予測結果を示す図である。
【図5】実施例の結果で、シャフトゾンデにより採取したガスの分析結果から求めたガス利用率ηCOの半径方向における分布を示す図である。
【図6】実施例の結果で、本発明の実高炉への適用時のステーブ温度の変化を示す図である。
【図7】実施例の結果で、本発明の実高炉への適用時の圧力損失の変化を示す図である。
Claims (2)
- 高炉操業諸元に基づき、高炉操業指標を推定する装入物分布モデルおよび融着帯形状推定モデルと、
高炉操業諸元の実績とそれに対応する高炉操業指標を操業状態の実績として保存し蓄積する操業状態データベースと、
前記装入物分布モデルのモデルパラメータを保存し蓄積するモデルパラメータデータベースとを有するとともに、
さらに、特定の操業状態を前記操業状態データベースから検索する第1の機能と、
前記検索で得られた高炉操業諸元と高炉操業指標に基づいて前記装入物分布モデルおよび前記融着帯形状推定モデルに与える高炉操業諸元の入力データを自動編成する第2の機能と、
前記検索の結果得られた操業状態のうち高炉操業指標の実績値と、前記検索の結果得られた操業状態のうち高炉操業諸元を前記装入物分布モデルに与え演算して得られた高炉操業指標の計算値とを比較することによって、前記装入物分布モデルのモデルパラメータを自動チューニングし、チューニングしたモデルパラメータを前記操業状態データベースの格納位置と関連付けて前記モデルパラメータデータベースに保存し、蓄積する第3の機能と、
特定の操業状態の検索条件に合致した操業状態に対応したモデルパラメータを前記モデルパラメータデータベースから検索し、前記装入物分布モデルに設定する第4の機能と、
前記装入物分布モデルへ入力する高炉操業諸元に特定の変動範囲を与え、前記装入物分布モデルおよび前記融着帯形状推定モデルにより出力される高炉操業指標の変動範囲を計算し、高炉操業諸元の変更の影響を可視化データ変換する操業状態のガイダンス表示を行う第5の機能とを有し、
前記第1〜5の機能に基づいて、高炉内プロセスのシミュレーションを行い、操業状態の時間経過と、高炉操業諸元変更の影響を表示する高炉装入物分布制御支援システムを用い、
高炉の融着帯形状の未来予測を行い、融着帯形状が現在の融着帯形状から変化しないように装入物分布アクションを実施することを特徴とする高炉の操業方法。 - 融着帯形状が炉況良好時の形状からはずれたときに、請求項1に記載の高炉装入物分布制御支援システムによって融着帯形状を炉況良好時の形状に戻すための装入物分布アクションを計算し、その装入物分布アクションを実施することを特徴とする高炉の操業方法。
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