JP3598546B2 - ロータリーピストンエンジン - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、ロータリーピストンエンジンに関し、特に排気ポートをサイドハウジングに設ける所謂サイド排気方式のものに係わる。
【0002】
【従来の技術】
一般に、ロータリーピストンエンジンは、トロコイド内周面を有するロータハウジングと該ロータハウジングを挟むように左右両側に配置されたサイドハウジングとによって空間が形成され、該空間内にロータがロータハウジングのトロコイド内周面に沿って遊星回転するようになっている。
【0003】
そして、従来、このようなロータリーピストンエンジンにおいては、排気ポートをロータハウジングに設ける一方、吸気ポートをサイドハウジングに設ける所謂ペリフェラル方式が多く採用されているが、このペリフェラル方式では、排気ポートの閉タイミングがロータ上死点後40〜50度付近に設定されるため、内部EGRが多くなり、燃焼安定性を害するという問題がある。
【0004】
そこで、この問題を解決するために、例えば実開昭55−25611号公報に開示されるように、排気ポートを吸気ポートと同じくサイドハウジングに設け、排気ポートの閉タイミングを上死点付近に設定できるようにして、内部EGR量を低減するようにした所謂サイド排気方式のものが提案されている。この場合、排気ポートの開口部は、排気性を高めるために、ロータハウジングのトロコイド内周面寄りの位置に形成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記サイド排気方式のものでは、ロータの側面に設けたサイドシールのコーナシール側端部がロータの回転に伴って排気ポートの開口部を横切る際に該開口部内に急激に落ち込んで変形するとともに、開口部内に落ち込んだ位置からサイドハウジングのロータ摺動面と同一位置に戻る際に開口部縁に打ち当たり、これらのことが繰返し起こることから、サイドシールが磨耗や破損を生じたりロータ側面から脱落したり、排気ポートの開口部縁が磨耗したりするという問題がある。
【0006】
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ロータリーピストンエンジンにサイド排気方式を採用するに当たり、サイドシールのコーナシール側端部がロータの遊星回転中に排気ポートの開口部内に急激に落ち込んだり開口部縁に打ち当たりするのを防止することにより、サイドシールの磨耗、破損及び脱落を防止するとともに、排気ポートの開口部縁の磨耗を防止するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に係わる発明は、ロータリーピストンエンジンとして、トロコイド内周面を有するロータハウジングと該ロータハウジングを挟むように左右両側に配置されたサイドハウジングとによって空間が形成され、該空間内にロータがロータハウジングのトロコイド内周面に沿って遊星回転可能に配置されており、上記ロータの側面にはサイドハウジングとの間をシールするサイドシールが設けられている一方、サイドハウジングには排気ポートが形成されていることを前提とする。
【0008】
そして、上記排気ポートの開口部の周囲のうち、サイドシールのコーナシール側端部がロータの回転に伴って排気ポートの開口部を横切る際の進入側に位置する部位のみに、サイドシールのコーナシール側端部がサイドハウジングのロータ摺動面から排気ポートの開口部内に急激に落ち込まないように、サイドシールのコーナシール側端部が排気ポートの開口部を横切る際の軌跡に沿って下り勾配の傾斜面が形成されているものとする。また、上記排気ポートの開口部の周囲のうち、サイドシールのコーナシール側端部がロータの回転に伴って排気ポートの開口部を横切る際の脱出側に位置する部位のみに、サイドシールのコーナシール側端部が排気ポートの開口部内に落ち込んだ位置からサイドハウジングのロータ摺動面と同一位置に徐々に戻るように、サイドシールのコーナシール側端部が排気ポートの開口部を横切る際の軌跡に沿って上り勾配の傾斜面が形成されているものとする。
【0009】
【作用】
上記の構成により、請求項1に係わる発明では、サイドシールのコーナシール側端部がロータの回転に伴って排気ポートの開口部を横切る際には、該排気ポートの開口部の周囲のうち、サイドシールのコーナーシール側端部が横切る位置に形成された傾斜面によって、サイドシールのコーナシール側端部が排気ポートの開口部内に急激に落ち込んだり開口部縁に打ち当たることが防止される。
【0010】
【実施例】
以下、本発明の参考例及び実施例を図面に基づいて説明する。
【0011】
図1及び図2は本発明の参考例に係わる自動車用の2気筒型ロータリーピストンエンジンEを示す。このエンジンEは、フロント側及びリヤ側一対のサイドハウジング1,1と、各々内周面2aをトロコイド面としたフロント側及びリヤ側一対のロータハウジンング2,2と、該両ロータハウジンング2,2の中間に位置する一個の中央側サイドハウジングとしてのインタメディエイトハウジング3とによって構成されている。各ロータハウジング2の内側には、サイドハウジング1とインタメディエイトハウジング3とで密閉された空間(気筒)4が形成され、上記空間4内にはロータ5が配置されている。該ロータ5は、その外周の3つの頂部が各々ロータハウジング2のトロコイド内周面2aに当接して該トロコイド内周面2aとの間に三つの作動室6a,6b,6cを形成した状態のままトロコイド内周面2aに沿って遊星回転し、ロータ5の1回転毎に上記各作動室6a〜6cで吸入、圧縮、膨脹及び排気の4行程が行われるようになっている。ロータ5の回転力は、出力軸7を介して出力される。
【0012】
上記ロータ5には、図3及び図4に拡大詳示するように、種々のシールが設けられている。すなわち、ロータ5の各頂部には、ロータハウジング2のトロコイド内周面2aに当接して気密を保つためのアペックスシール11が設けられているとともに、ロータ5の側面には、サイドハウジング1又はインタメディエイトハウジング3に当接して気密を保つためのロータ5の外周縁に沿って延びるサイドシール12と、該サイドシール12と上記アペックスシール11との接合部の気密を保つためのコーナシール13とが設けられている。上記3種類のシール11〜13は、いずれも板ばね14a,14b,14cにより溝内から突出方向に付勢されている。また、ロータ5の側面には各々環状のアンチブローリング15、アウタオイルシール16及びインナオイルシール17が同心状に配設されている。
【0013】
上記インタメディエイトハウジング3には、該ハウジング3の各ロータ摺動面3aにそれぞれ開口する一対の吸気ポート21(図1では一方のみ図示)が形成されている。該各吸気ポート21は吸気管(図示せず)に接続されていて、対応する気筒の作動室6a〜6cに対し、その吸気行程で混合気を吸入するようになっている。
【0014】
また、図2に明示するように、上記インタメディエイトハウジング3には、該ハウジング3の壁部を内外方向略直角に貫通し各ロータ摺動面にそれぞれ開口する一対の排気ポート22,22が形成され、上記フロント側及びリヤ側のサイドハウジング1,1にも、それぞれ同じく各ハウジング1の壁部を内外方向略直角に貫通してそのロータ摺動面に開口する排気ポート23,23が形成されている。よって、一つの気筒4に対し二つの排気ポート22,23が設けられており、この二つの排気ポート22,23は、空間4を挟んで互いに対向する位置で開口し、ロータ5の回転に伴って該ロータ5の頂部により120度の回転周期をもって同時に開閉されるようになっている。
【0015】
上記インタメディエイトハウジング3側の一対の排気ポート22,22は、略直角に折曲する部位に形成した連通口24を通して互いに連通するようになっている一方、上記連通口24には該連通口24を開閉する開閉弁25が設けられている。該開閉弁25は、後述する理由から、エンジンの高負荷時に連通口24を閉じ、低負荷時に連通口24を開くようになっている。
【0016】
そして、本発明の特徴として、上記各排気ポート22,23の開口部22a,23aは、図5に詳示するように、サイドシール12のコーナシール側端部12a,12bがロータ5の回転に伴って描く軌跡Lよりも内方に設けられている。換言すれば、上記軌跡Lは、排気ポート22,23の開口部22a,23aとロータハウジング2のトロコイド内周面2aとの間を通るように設けられて、排気ポート22,23の開口部22a,23aを横切らないようになっている。尚、図5では、サイドシール12のトレーリング方向のコーナシール側端部12bの軌跡Lを示しているが、サイドシール12のリーディング方向のコーナシール側端部12aの軌跡も上記軌跡Lと同一形状である。
【0017】
したがって、上記参考例においては、予め排気ポート22,23の開口部22a,23aの位置設定によって、サイドシール12のコーナシール側端部12a,12bがロータ5の回転に伴って描く軌跡Lが排気ポート22,23の開口部22a,23aを横切らないようになっているため、サイドシール12のコーナシール側端部12a,12bがロータ5の回転中に排気ポート22,23の開口部22a,23a内に落ち込んだり開口部縁に打ち当たりすることはなく、サイドシール12の磨耗、破損及び脱落を防止することができるとともに、排気ポート22,23の開口部縁の磨耗を防止することができる。
【0018】
尚、ロータリーピストンエンジンにおいては、主軸受、ロータ軸受及び位相歯車等の出力軸系の給油に加えて、アペックスシール11やサイドシール12等のガスシールとその摺動面とに潤滑油を供給しているが、ガスシール及び摺動面に対するカーボンの堆積は、自動車の走行距離が長くなるに従って増加する傾向がある。このため、本参考例では、図示していないが、エンジンの潤滑油量を所定走行距離毎に増量するようにしている。
【0019】
次に、インタメディエイトハウジング3の排気ポート22,22同士を連通する連通口24に設けた開閉弁25を、エンジンの高負荷時に閉じ、低負荷時に開くように制御する理由について説明する。
【0020】
上記開閉弁25を開いているとき(つまり排気ポート22,22同士が連通しているとき)には、開閉弁25を閉じているとき(つまり排気ポート22,22同士の連通が遮断されているとき)に比べて、排気ガス特性(エミッション性)が良くなる。図6及び図7は、それぞれエンジン回転数が1500rpm 及び2500rpm のときの排気ガス特性を示す。これらの特性図は、縦軸に排気ガス中のHCの成分量を、横軸に排気ガスの平均有効圧力を用い、開閉弁25を開いているときの排気ガス特性を実線で、開閉弁25を閉じているときの排気ガス特性を一点鎖線で示す。これらの特性図からも分かるように、開閉弁25を開いているときの方が、排気ガス中のHCの成分量は少なくなり、排気ガス特性が良くなる。
【0021】
一方、エンジンの高負荷時に開閉弁25を開いた場合には、二つの排気ポート22,22を流れる排気同士が連通口24で干渉する所謂排気干渉を生じ、出力低下を招くことになる。図8は排気行程(排気開始時点EOから排気終了時点ECまでの間)における出力の変化特性を示し、排気干渉が有る場合を実線Aで、排気干渉が無い場合を破線Bでそれぞれ表している。
【0022】
以上のことから、エンジンの低負荷時には開閉弁25を開いて排気ガス特性を良好にする一方、エンジンの高負荷時には開閉弁25を閉じて排気干渉を防止するようにしたものである。
【0023】
尚、参考例では、排気ポート22,23の開口部22a,23aの位置設定によって、サイドシール12のコーナシール側端部12a,12bがロータ5の回転に伴って描く軌跡Lが排気ポート22,23の開口部22a,23aを横切らないようにしたが、本発明は、図9に示すように、ロータ5の側面におけるサイドシール12の位置を、図3に示す通常の位置よりもロータ5の外周面寄りに設定し、あるいは排気ポート22,23の開口部22a,23aの位置若しくは形状の設定とサイドシール12の位置設定とを組み合わせることによって、サイドシール12のコーナシール側端部12a,12bがロータ5の回転に伴って描く軌跡Lが排気ポート22,23の開口部22a,23aを横切らないようにしてもよい。
【0024】
図10は本発明の実施例に係わるロータリーピストンエンジンのロータと吸排気ポートとの位置関係を示す。この実施例の場合、排気ポート22,23の位置は、参考例の場合と異なり、ロータハウジング2のトロコイド内周面2a寄りに設定されていて、図11に示すように、サイドシール12のコーナシール側端部12aがロータ5の回転に伴って描く軌跡Lは、排気ポート22,23の開口部22a,23aを横切るようになっている。尚、ロータリーピストンエンジンの基本的構成は、参考例の場合のそれと同じであり、同一部材には同一符号を付してその説明は省略する。また、インタメディエイトハウジングの排気ポート22の開口部22aとサイドハウジングの排気ポート23の開口部23aとは、それらの周辺構造が同一であり、以下の説明では、インタメディエイトハウジングの排気ポート22の開口部22aについてのみ述べる。
【0025】
そして、本発明の特徴として、上記排気ポート22の開口部22aの周囲には、サイドシール12のコーナシール側端部12aがロータ5の回転に伴って排気ポート22の開口部22aを横切る際該サイドシール12のコーナシール側端部12aがインタメディエイトハウジングのロータ摺動面3aと排気ポート22の開口部22a内との間で急激に変位するのを防止する肉厚変形部31,32が2個所形成されている。一方の肉厚変形部31は、図12にも示すように、排気ポート22の開口部22aの周囲のうち、サイドシール12のコーナシール側端部12aがロータ5の回転に伴って排気ポート22の開口部22aを横切る際の進入側に位置する部位に設けられているとともに、サイドシール12のコーナシール側端部12aがインタメディエイトハウジングのロータ摺動面3aから排気ポートの開口部内に急激に落ち込まないようにサイドシールのコーナシール側端部が排気ポートの開口部を横切る際の軌跡Lに沿って下り勾配の傾斜面に形成されている。また、他方の肉厚変形部32は、図13〜図15にも示すように、排気ポート22の開口部22aの周囲のうち、サイドシール12のコーナシール側端部12aがロータ5の回転に伴って排気ポート22の開口部22aを横切る際の脱出側に位置する部位に設けられているとともに、サイドシール12のコーナシール側端部12aが排気ポート22の開口部22a内に落ち込んだ位置(図14に示す状態)からインタメディエイトハウジング3のロータ摺動面3aと同一位置に徐々に戻るようにサイドシール12のコーナシール側端部12aが排気ポート2の開口部22aを横切る際の軌跡Lに沿って上り勾配の傾斜面に形成されている。
【0026】
また、上記排気ポート22の開口部22aの周縁部のうち、ロータハウジング2のトロコイド内周面2a寄りの外側縁部は、ロータ5の回転方向進み側の部位が遅れ側の部位よりも内方に位置するように形成されている。そして、図16に示すように、ロータ5の回転に伴ってコーナシール13が排気ポート22の開口部22aの外側縁部に沿って該開口部22aを横切る際、コーナシール13が開口部22aの外側縁部と当接する箇所が該コーナシール13の外側位置から次第に内側位置に移り、それにより、コーナシール13がロータ5から離脱し難いようになっている。
【0027】
したがって、上記実施例においては、ロータ5の回転に伴ってサイドシール12のコーナシール側端部12aが排気ポート22の開口部22aを軌跡Lに沿って横切る際、該排気ポート22の開口部22aの周囲のうち、進入側に位置する部位では、上記軌跡Lに沿って下り勾配の傾斜面に形成された肉厚変形部31によって、サイドシール12のコーナシール側端部12aが排気ポート22の開口部22a内に緩やかに落ち込むようになり、急激な落ち込みによる変形等が防止される。また、脱出側に位置する部位では、上記軌跡Lに沿って上り勾配の傾斜面に形成された肉厚変形部32によって、サイドシール12のコーナシール側端部12aが排気ポート22の開口部22a内に落ち込んだ位置からインタメディエイトハウジング3のロータ摺動面3aと同一位置に徐々に戻るようになり、開口部22aの縁部に打ち当たることはない。この結果、サイドシール12の磨耗、破損及び脱落を防止することができるとともに、排気ポート22の開口部縁の磨耗を防止することができる。
【0028】
【発明の効果】
以上の如く、請求項1に係わる発明によれば、サイドシールのコーナシール側端部がロータの回転に伴って排気ポートの開口部を横切る際には、該排気ポートの開口部の周囲のうち、サイドシールのコーナーシール側端部が横切る位置に形成された傾斜面によって、サイドシールのコーナシール側端部が排気ポートの開口部内に急激に落ち込んだり開口部縁に打ち当たりすることが防止されるので、サイドシールの磨耗、破損及び脱落を防止することができるとともに、排気ポートの開口部縁の磨耗を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の参考例に係わるロータリーピストンエンジンの一部を切り欠いて見た側面図である。
【図2】同エンジンの断面図である。
【図3】ロータの側面図である。
【図4】ロータに装着されるガスシールの構成を示す分解斜視図である。
【図5】排気ポートの開口部とサイドシール端部の軌跡との位置関係を示す図である。
【図6】エンジン回転数が1500rpm のときの排気ガス特性を示す図である。
【図7】エンジン回転数が2500rpm のときの排気ガス特性を示す図である。
【図8】排気行程における出力の変化特性を示す図である。
【図9】変形例を示す図3相当図である。
【図10】実施例に係わるロータリーピストンエンジンのロータと吸排気ポートとの位置関係を示す図である。
【図11】排気ポートの開口部とサイドシール端部の軌跡との位置関係を示す図である。
【図12】図11のA−A線における断面図である。
【図13】図11のB−B線における断面図である。
【図14】図11のC−C線における断面図である。
【図15】図11のD−D線における断面図である。
【図16】排気ポートの開口部とコーナシールの軌跡との位置関係を示す図である。
【符号の説明】
1 サイドハウジング
1a,3a ロータ摺動面
2 ロータハウジング
2a トロコイド内周面
3 インタメディエイトハウジング(中央側サイドハウジング)
4 空間(気筒)
5 ロータ
12 サイドシール
12a,12b コーナシール側端部
22,23 排気ポート
22a,23a 開口部
31,32 肉厚変形部
L 軌跡
【産業上の利用分野】
本発明は、ロータリーピストンエンジンに関し、特に排気ポートをサイドハウジングに設ける所謂サイド排気方式のものに係わる。
【0002】
【従来の技術】
一般に、ロータリーピストンエンジンは、トロコイド内周面を有するロータハウジングと該ロータハウジングを挟むように左右両側に配置されたサイドハウジングとによって空間が形成され、該空間内にロータがロータハウジングのトロコイド内周面に沿って遊星回転するようになっている。
【0003】
そして、従来、このようなロータリーピストンエンジンにおいては、排気ポートをロータハウジングに設ける一方、吸気ポートをサイドハウジングに設ける所謂ペリフェラル方式が多く採用されているが、このペリフェラル方式では、排気ポートの閉タイミングがロータ上死点後40〜50度付近に設定されるため、内部EGRが多くなり、燃焼安定性を害するという問題がある。
【0004】
そこで、この問題を解決するために、例えば実開昭55−25611号公報に開示されるように、排気ポートを吸気ポートと同じくサイドハウジングに設け、排気ポートの閉タイミングを上死点付近に設定できるようにして、内部EGR量を低減するようにした所謂サイド排気方式のものが提案されている。この場合、排気ポートの開口部は、排気性を高めるために、ロータハウジングのトロコイド内周面寄りの位置に形成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記サイド排気方式のものでは、ロータの側面に設けたサイドシールのコーナシール側端部がロータの回転に伴って排気ポートの開口部を横切る際に該開口部内に急激に落ち込んで変形するとともに、開口部内に落ち込んだ位置からサイドハウジングのロータ摺動面と同一位置に戻る際に開口部縁に打ち当たり、これらのことが繰返し起こることから、サイドシールが磨耗や破損を生じたりロータ側面から脱落したり、排気ポートの開口部縁が磨耗したりするという問題がある。
【0006】
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ロータリーピストンエンジンにサイド排気方式を採用するに当たり、サイドシールのコーナシール側端部がロータの遊星回転中に排気ポートの開口部内に急激に落ち込んだり開口部縁に打ち当たりするのを防止することにより、サイドシールの磨耗、破損及び脱落を防止するとともに、排気ポートの開口部縁の磨耗を防止するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に係わる発明は、ロータリーピストンエンジンとして、トロコイド内周面を有するロータハウジングと該ロータハウジングを挟むように左右両側に配置されたサイドハウジングとによって空間が形成され、該空間内にロータがロータハウジングのトロコイド内周面に沿って遊星回転可能に配置されており、上記ロータの側面にはサイドハウジングとの間をシールするサイドシールが設けられている一方、サイドハウジングには排気ポートが形成されていることを前提とする。
【0008】
そして、上記排気ポートの開口部の周囲のうち、サイドシールのコーナシール側端部がロータの回転に伴って排気ポートの開口部を横切る際の進入側に位置する部位のみに、サイドシールのコーナシール側端部がサイドハウジングのロータ摺動面から排気ポートの開口部内に急激に落ち込まないように、サイドシールのコーナシール側端部が排気ポートの開口部を横切る際の軌跡に沿って下り勾配の傾斜面が形成されているものとする。また、上記排気ポートの開口部の周囲のうち、サイドシールのコーナシール側端部がロータの回転に伴って排気ポートの開口部を横切る際の脱出側に位置する部位のみに、サイドシールのコーナシール側端部が排気ポートの開口部内に落ち込んだ位置からサイドハウジングのロータ摺動面と同一位置に徐々に戻るように、サイドシールのコーナシール側端部が排気ポートの開口部を横切る際の軌跡に沿って上り勾配の傾斜面が形成されているものとする。
【0009】
【作用】
上記の構成により、請求項1に係わる発明では、サイドシールのコーナシール側端部がロータの回転に伴って排気ポートの開口部を横切る際には、該排気ポートの開口部の周囲のうち、サイドシールのコーナーシール側端部が横切る位置に形成された傾斜面によって、サイドシールのコーナシール側端部が排気ポートの開口部内に急激に落ち込んだり開口部縁に打ち当たることが防止される。
【0010】
【実施例】
以下、本発明の参考例及び実施例を図面に基づいて説明する。
【0011】
図1及び図2は本発明の参考例に係わる自動車用の2気筒型ロータリーピストンエンジンEを示す。このエンジンEは、フロント側及びリヤ側一対のサイドハウジング1,1と、各々内周面2aをトロコイド面としたフロント側及びリヤ側一対のロータハウジンング2,2と、該両ロータハウジンング2,2の中間に位置する一個の中央側サイドハウジングとしてのインタメディエイトハウジング3とによって構成されている。各ロータハウジング2の内側には、サイドハウジング1とインタメディエイトハウジング3とで密閉された空間(気筒)4が形成され、上記空間4内にはロータ5が配置されている。該ロータ5は、その外周の3つの頂部が各々ロータハウジング2のトロコイド内周面2aに当接して該トロコイド内周面2aとの間に三つの作動室6a,6b,6cを形成した状態のままトロコイド内周面2aに沿って遊星回転し、ロータ5の1回転毎に上記各作動室6a〜6cで吸入、圧縮、膨脹及び排気の4行程が行われるようになっている。ロータ5の回転力は、出力軸7を介して出力される。
【0012】
上記ロータ5には、図3及び図4に拡大詳示するように、種々のシールが設けられている。すなわち、ロータ5の各頂部には、ロータハウジング2のトロコイド内周面2aに当接して気密を保つためのアペックスシール11が設けられているとともに、ロータ5の側面には、サイドハウジング1又はインタメディエイトハウジング3に当接して気密を保つためのロータ5の外周縁に沿って延びるサイドシール12と、該サイドシール12と上記アペックスシール11との接合部の気密を保つためのコーナシール13とが設けられている。上記3種類のシール11〜13は、いずれも板ばね14a,14b,14cにより溝内から突出方向に付勢されている。また、ロータ5の側面には各々環状のアンチブローリング15、アウタオイルシール16及びインナオイルシール17が同心状に配設されている。
【0013】
上記インタメディエイトハウジング3には、該ハウジング3の各ロータ摺動面3aにそれぞれ開口する一対の吸気ポート21(図1では一方のみ図示)が形成されている。該各吸気ポート21は吸気管(図示せず)に接続されていて、対応する気筒の作動室6a〜6cに対し、その吸気行程で混合気を吸入するようになっている。
【0014】
また、図2に明示するように、上記インタメディエイトハウジング3には、該ハウジング3の壁部を内外方向略直角に貫通し各ロータ摺動面にそれぞれ開口する一対の排気ポート22,22が形成され、上記フロント側及びリヤ側のサイドハウジング1,1にも、それぞれ同じく各ハウジング1の壁部を内外方向略直角に貫通してそのロータ摺動面に開口する排気ポート23,23が形成されている。よって、一つの気筒4に対し二つの排気ポート22,23が設けられており、この二つの排気ポート22,23は、空間4を挟んで互いに対向する位置で開口し、ロータ5の回転に伴って該ロータ5の頂部により120度の回転周期をもって同時に開閉されるようになっている。
【0015】
上記インタメディエイトハウジング3側の一対の排気ポート22,22は、略直角に折曲する部位に形成した連通口24を通して互いに連通するようになっている一方、上記連通口24には該連通口24を開閉する開閉弁25が設けられている。該開閉弁25は、後述する理由から、エンジンの高負荷時に連通口24を閉じ、低負荷時に連通口24を開くようになっている。
【0016】
そして、本発明の特徴として、上記各排気ポート22,23の開口部22a,23aは、図5に詳示するように、サイドシール12のコーナシール側端部12a,12bがロータ5の回転に伴って描く軌跡Lよりも内方に設けられている。換言すれば、上記軌跡Lは、排気ポート22,23の開口部22a,23aとロータハウジング2のトロコイド内周面2aとの間を通るように設けられて、排気ポート22,23の開口部22a,23aを横切らないようになっている。尚、図5では、サイドシール12のトレーリング方向のコーナシール側端部12bの軌跡Lを示しているが、サイドシール12のリーディング方向のコーナシール側端部12aの軌跡も上記軌跡Lと同一形状である。
【0017】
したがって、上記参考例においては、予め排気ポート22,23の開口部22a,23aの位置設定によって、サイドシール12のコーナシール側端部12a,12bがロータ5の回転に伴って描く軌跡Lが排気ポート22,23の開口部22a,23aを横切らないようになっているため、サイドシール12のコーナシール側端部12a,12bがロータ5の回転中に排気ポート22,23の開口部22a,23a内に落ち込んだり開口部縁に打ち当たりすることはなく、サイドシール12の磨耗、破損及び脱落を防止することができるとともに、排気ポート22,23の開口部縁の磨耗を防止することができる。
【0018】
尚、ロータリーピストンエンジンにおいては、主軸受、ロータ軸受及び位相歯車等の出力軸系の給油に加えて、アペックスシール11やサイドシール12等のガスシールとその摺動面とに潤滑油を供給しているが、ガスシール及び摺動面に対するカーボンの堆積は、自動車の走行距離が長くなるに従って増加する傾向がある。このため、本参考例では、図示していないが、エンジンの潤滑油量を所定走行距離毎に増量するようにしている。
【0019】
次に、インタメディエイトハウジング3の排気ポート22,22同士を連通する連通口24に設けた開閉弁25を、エンジンの高負荷時に閉じ、低負荷時に開くように制御する理由について説明する。
【0020】
上記開閉弁25を開いているとき(つまり排気ポート22,22同士が連通しているとき)には、開閉弁25を閉じているとき(つまり排気ポート22,22同士の連通が遮断されているとき)に比べて、排気ガス特性(エミッション性)が良くなる。図6及び図7は、それぞれエンジン回転数が1500rpm 及び2500rpm のときの排気ガス特性を示す。これらの特性図は、縦軸に排気ガス中のHCの成分量を、横軸に排気ガスの平均有効圧力を用い、開閉弁25を開いているときの排気ガス特性を実線で、開閉弁25を閉じているときの排気ガス特性を一点鎖線で示す。これらの特性図からも分かるように、開閉弁25を開いているときの方が、排気ガス中のHCの成分量は少なくなり、排気ガス特性が良くなる。
【0021】
一方、エンジンの高負荷時に開閉弁25を開いた場合には、二つの排気ポート22,22を流れる排気同士が連通口24で干渉する所謂排気干渉を生じ、出力低下を招くことになる。図8は排気行程(排気開始時点EOから排気終了時点ECまでの間)における出力の変化特性を示し、排気干渉が有る場合を実線Aで、排気干渉が無い場合を破線Bでそれぞれ表している。
【0022】
以上のことから、エンジンの低負荷時には開閉弁25を開いて排気ガス特性を良好にする一方、エンジンの高負荷時には開閉弁25を閉じて排気干渉を防止するようにしたものである。
【0023】
尚、参考例では、排気ポート22,23の開口部22a,23aの位置設定によって、サイドシール12のコーナシール側端部12a,12bがロータ5の回転に伴って描く軌跡Lが排気ポート22,23の開口部22a,23aを横切らないようにしたが、本発明は、図9に示すように、ロータ5の側面におけるサイドシール12の位置を、図3に示す通常の位置よりもロータ5の外周面寄りに設定し、あるいは排気ポート22,23の開口部22a,23aの位置若しくは形状の設定とサイドシール12の位置設定とを組み合わせることによって、サイドシール12のコーナシール側端部12a,12bがロータ5の回転に伴って描く軌跡Lが排気ポート22,23の開口部22a,23aを横切らないようにしてもよい。
【0024】
図10は本発明の実施例に係わるロータリーピストンエンジンのロータと吸排気ポートとの位置関係を示す。この実施例の場合、排気ポート22,23の位置は、参考例の場合と異なり、ロータハウジング2のトロコイド内周面2a寄りに設定されていて、図11に示すように、サイドシール12のコーナシール側端部12aがロータ5の回転に伴って描く軌跡Lは、排気ポート22,23の開口部22a,23aを横切るようになっている。尚、ロータリーピストンエンジンの基本的構成は、参考例の場合のそれと同じであり、同一部材には同一符号を付してその説明は省略する。また、インタメディエイトハウジングの排気ポート22の開口部22aとサイドハウジングの排気ポート23の開口部23aとは、それらの周辺構造が同一であり、以下の説明では、インタメディエイトハウジングの排気ポート22の開口部22aについてのみ述べる。
【0025】
そして、本発明の特徴として、上記排気ポート22の開口部22aの周囲には、サイドシール12のコーナシール側端部12aがロータ5の回転に伴って排気ポート22の開口部22aを横切る際該サイドシール12のコーナシール側端部12aがインタメディエイトハウジングのロータ摺動面3aと排気ポート22の開口部22a内との間で急激に変位するのを防止する肉厚変形部31,32が2個所形成されている。一方の肉厚変形部31は、図12にも示すように、排気ポート22の開口部22aの周囲のうち、サイドシール12のコーナシール側端部12aがロータ5の回転に伴って排気ポート22の開口部22aを横切る際の進入側に位置する部位に設けられているとともに、サイドシール12のコーナシール側端部12aがインタメディエイトハウジングのロータ摺動面3aから排気ポートの開口部内に急激に落ち込まないようにサイドシールのコーナシール側端部が排気ポートの開口部を横切る際の軌跡Lに沿って下り勾配の傾斜面に形成されている。また、他方の肉厚変形部32は、図13〜図15にも示すように、排気ポート22の開口部22aの周囲のうち、サイドシール12のコーナシール側端部12aがロータ5の回転に伴って排気ポート22の開口部22aを横切る際の脱出側に位置する部位に設けられているとともに、サイドシール12のコーナシール側端部12aが排気ポート22の開口部22a内に落ち込んだ位置(図14に示す状態)からインタメディエイトハウジング3のロータ摺動面3aと同一位置に徐々に戻るようにサイドシール12のコーナシール側端部12aが排気ポート2の開口部22aを横切る際の軌跡Lに沿って上り勾配の傾斜面に形成されている。
【0026】
また、上記排気ポート22の開口部22aの周縁部のうち、ロータハウジング2のトロコイド内周面2a寄りの外側縁部は、ロータ5の回転方向進み側の部位が遅れ側の部位よりも内方に位置するように形成されている。そして、図16に示すように、ロータ5の回転に伴ってコーナシール13が排気ポート22の開口部22aの外側縁部に沿って該開口部22aを横切る際、コーナシール13が開口部22aの外側縁部と当接する箇所が該コーナシール13の外側位置から次第に内側位置に移り、それにより、コーナシール13がロータ5から離脱し難いようになっている。
【0027】
したがって、上記実施例においては、ロータ5の回転に伴ってサイドシール12のコーナシール側端部12aが排気ポート22の開口部22aを軌跡Lに沿って横切る際、該排気ポート22の開口部22aの周囲のうち、進入側に位置する部位では、上記軌跡Lに沿って下り勾配の傾斜面に形成された肉厚変形部31によって、サイドシール12のコーナシール側端部12aが排気ポート22の開口部22a内に緩やかに落ち込むようになり、急激な落ち込みによる変形等が防止される。また、脱出側に位置する部位では、上記軌跡Lに沿って上り勾配の傾斜面に形成された肉厚変形部32によって、サイドシール12のコーナシール側端部12aが排気ポート22の開口部22a内に落ち込んだ位置からインタメディエイトハウジング3のロータ摺動面3aと同一位置に徐々に戻るようになり、開口部22aの縁部に打ち当たることはない。この結果、サイドシール12の磨耗、破損及び脱落を防止することができるとともに、排気ポート22の開口部縁の磨耗を防止することができる。
【0028】
【発明の効果】
以上の如く、請求項1に係わる発明によれば、サイドシールのコーナシール側端部がロータの回転に伴って排気ポートの開口部を横切る際には、該排気ポートの開口部の周囲のうち、サイドシールのコーナーシール側端部が横切る位置に形成された傾斜面によって、サイドシールのコーナシール側端部が排気ポートの開口部内に急激に落ち込んだり開口部縁に打ち当たりすることが防止されるので、サイドシールの磨耗、破損及び脱落を防止することができるとともに、排気ポートの開口部縁の磨耗を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の参考例に係わるロータリーピストンエンジンの一部を切り欠いて見た側面図である。
【図2】同エンジンの断面図である。
【図3】ロータの側面図である。
【図4】ロータに装着されるガスシールの構成を示す分解斜視図である。
【図5】排気ポートの開口部とサイドシール端部の軌跡との位置関係を示す図である。
【図6】エンジン回転数が1500rpm のときの排気ガス特性を示す図である。
【図7】エンジン回転数が2500rpm のときの排気ガス特性を示す図である。
【図8】排気行程における出力の変化特性を示す図である。
【図9】変形例を示す図3相当図である。
【図10】実施例に係わるロータリーピストンエンジンのロータと吸排気ポートとの位置関係を示す図である。
【図11】排気ポートの開口部とサイドシール端部の軌跡との位置関係を示す図である。
【図12】図11のA−A線における断面図である。
【図13】図11のB−B線における断面図である。
【図14】図11のC−C線における断面図である。
【図15】図11のD−D線における断面図である。
【図16】排気ポートの開口部とコーナシールの軌跡との位置関係を示す図である。
【符号の説明】
1 サイドハウジング
1a,3a ロータ摺動面
2 ロータハウジング
2a トロコイド内周面
3 インタメディエイトハウジング(中央側サイドハウジング)
4 空間(気筒)
5 ロータ
12 サイドシール
12a,12b コーナシール側端部
22,23 排気ポート
22a,23a 開口部
31,32 肉厚変形部
L 軌跡
Claims (1)
- トロコイド内周面を有するロータハウジングと該ロータハウジングを挟むように左右両側に配置されたサイドハウジングとによって空間が形成され、該空間内にロータがロータハウジングのトロコイド内周面に沿って遊星回転可能に配置されており、上記ロータの側面にはサイドハウジングとの間をシールするサイドシールが設けられている一方、サイドハウジングには排気ポートが形成されているロータリーピストンエンジンにおいて、
上記排気ポートの開口部の周囲のうち、サイドシールのコーナシール側端部がロータの回転に伴って排気ポートの開口部を横切る際の進入側に位置する部位のみに、サイドシールのコーナシール側端部がサイドハウジングのロータ摺動面から排気ポートの開口部内に急激に落ち込まないように、サイドシールのコーナシール側端部が排気ポートの開口部を横切る際の軌跡に沿って下り勾配の傾斜面が形成される一方、
上記排気ポートの開口部の周囲のうち、サイドシールのコーナシール側端部がロータの回転に伴って排気ポートの開口部を横切る際の脱出側に位置する部位のみに、サイドシールのコーナシール側端部が排気ポートの開口部内に落ち込んだ位置からサイドハウジングのロータ摺動面と同一位置に徐々に戻るように、サイドシールのコーナシール側端部が排気ポートの開口部を横切る際の軌跡に沿って上り勾配の傾斜面が形成されていることを特徴とするロータリーピストンエンジン。
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