JP3597799B2 - 電気湯沸し器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、真空二重構造の断熱ジャケットを備えた電気湯沸し器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
真空二重構造の断熱ジャケットを備えた従来の電気湯沸し器においては、内容器と外装体との間に断熱ジャケットを介在する構造がとられる。断熱ジャケットの構造としては、下端開放の円筒型のもの(特開2000−316720号公報参照)と、下端閉塞の有底円筒型のもの(特開2000−139705号公報参照)が知られている。
【0003】
下端開放型のジャケットは、その上端部を外装体の肩部材と底体の間で挟持することにより取り付けられる。このタイプのジャケットは、下端が開放されているため、内容器を外装体の底板に連結する構造は、ジャケットのないタイプの電気ポットにおいて従来から一般に採用される構造をそのまま採用することができ、内容器を十分な強度をもって取り付けることができる。
【0004】
有底型のジャケットを使用する場合は、内容器の底面を外装体に連結する構造が採用できないので、ジャケットと内容器を一体化して、両者を肩部材に取り付ける構造が採用される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、下端開放型ジャケットを装備した場合は、内容器の底面が連結部材を介して底体に十分な強度をもって取り付けられる利点がある一方、内容器の底部の保温作用が不十分となる問題がある。また、有底型ジャケットを装備した場合は内容器底部の保温効果は高いが、内容器とジャケットをすき間無く嵌合した一体化構造物の上部を肩部材に取り付けるだけであるので、その構造物の下部における固定強度が不足する問題があるだけでなく、内容器とジャケットが広い範囲で接触するため保温効果が損なわれる問題もある。
【0006】
そこで、この発明は、これらの問題点を解消して、内容器を十分大きい強度で取り付けることができるとともに、保温効果の高い電気湯沸し器を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、この発明は、外装体の内部に真空二重容器でなる有底円筒型のジャケットを介在して内容器を収納し、該内容器の底部にヒーターを装着し、上記ジャケットの底面を貫通して内容器内部に連通した吐出通路と上記ヒーターのリード線とを外部に引き出すようにした電気湯沸し器において、上記外装体を構成する肩部材の内周面に外装体上方を向いた内周係合面、外周面に外装体下方を向いた外周係合面をそれぞれ設け、上記内容器の上端つば部を上記の内周係合面に係合するとともに、上記ジャケットの上端を上記外周係合面に押し当て、上記ジャケットの底面に設けた連結用穴に挿通した連結部材により、上記内容器と上記外装体の底板とを連結し、上記ジャケットの底部を上記連結部材の一部により支持した構成を採用した。
【0008】
上記構成の電気湯沸し器は、ジャケットが有底円筒型であるので内容器底面部を保温する作用があることはもちろん、内容器とジャケットの間に所要のすき間を設けることができるので、この点からも保温性が向上する。また、内容器の底部は連結部材により外装体の底板に連結されるので、十分な強度で固定される。
【0009】
また、上記肩部材の外周係合面が上記内周係合面より高い位置に設けられ、該外周係合面に押し当てられるジャケット上端部により内容器の上端部をカバーした構成を採用することができる。この構成によると、ジャケットが内容器の上端を越えた範囲までカバーするため、保温効果が向上する。
【0010】
また、上記の連結用穴を上記ジャケット底面の中心対称又はそれに近い位置の2か所に設け、各連結用穴にそれぞれ上記の連結部材を挿通した構成を採用することができる。この構成によると、連結部材による内容器と底板の連結が中心対称又はそれに近い2か所で行われるので、内容器の支持のバランスがよく安定性が高い。
【0011】
上記連結部材の一部を上記連結用穴の周縁部に押し当てた構成を採用することができる。この構成によると、連結部材とジャケットとの接触面の範囲を最小限に抑えることができる。さらに、上記連結部材に設けたバネ片により上記ジャケットを上向きに付勢した構成を採用することができる。この構成によると、ジャケットの上下方向の寸法誤差をバネ片の弾性により吸収することができる。
【0012】
上記ジャケットの底部を支持する手段として、上記外装体に設けた支持リブ上に載置する構造を付加することができる。この構造の付加によりジャケットの支持が一層安定する。なお、ジャケットの底部を支持する手段として、前記の連結部材の一部により支持する構造に代え、上記の支持リブのみによる支持構造を採用することができる。
【0013】
また、上記遮熱板にリード線引き出し穴を設け、該リード線引き出し穴に臨んでターミナルを取り付けると共に、該リード線を該ターミナルに直接接続し、上記ジャケット底部に設けたターミナル貫通穴から該ターミナルを外部に露出させた構造を採ると、リード線に対する熱防止・電気絶縁性確保のための処理が不要となり、また、製品全体の高さを低くすることができる。
【0014】
なお、ジャケットの底部を支持する構成として、前述のように、連結部材の一部により支持する構成に代えて、外装体に設けた支持リブ上に載置して支持する構成を採用することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。図1に示すように、実施形態の電気ポットは、外装体1、その内部に収納される内容器2、両者の間に介在された断熱用のジャケット3、及び外装体1の上部開放部分に取り付けられた蓋4を基本的な構成要素とする。
【0016】
外装体1は、胴部材5、その上部と下部に設けられた肩部材6と底板7とにより構成される。肩部材6の前部に吐出口8を有する弁セット10が収納される。肩部材6はリング状のものであって、中間部分に拡径方向に屈曲した段部11が設けられる。その段部11の上面、即ち、外装体1の上方を向いた面が内周係合面11a(図4(b)参照)となっている。その内周係合面11aには、リブ11bが設けられる(図4(b)参照)。
【0017】
肩部材6の上端部は外向きに屈曲され、さらに下向きに屈曲される。その外向き屈曲部9の下面、即ち外装体1の下方を向いた面が外周係合面9a(図4(a)参照)となっている。
【0018】
内容器2は、肩部材6の内側に挿入され、上端に設けられた外向きのつば部12がシールゴム13(図4(a)(b)参照)を介して前記の内周係合面11aに係合される。内容器2は、そのつば部12がシールゴム13を介して前記のリブ11bと係合することにより、径方向の位置決め及び肩部材6と内容器2の水密シールが行われる。また、内容器2の底部の中央部分に内方へ突き出した温度検知部14が設けられ(図1参照)、その周りの内容器2底面にヒーター15が取り付けられる。また、そのヒーター15の外側において、製品全体の前部となる位置に内部液の排出口16が設けられる。また、後部側においてヒーター15の2本のリード線17が引き出される(図2参照)。なお、内容器2の上端開放部は蓋4に装着されたシールパッキン18によりシールされる。
【0019】
内容器2の底面部には、前記のヒーター15を挟んでヒーター押さえ部材15aが溶接により固定され、そのヒーター押さえ部材15aの中心対称又はそれに近い位置の2箇所に切り起こし部15bが設けられる(図2参照)。その切り起こし部15b上に遮熱板19が載せられ、さらにその遮熱板19上に連結部材20が重ねられる。これらの重なり部分に固定ねじ21’がねじ込まれ、切り起こし部15bに遮熱板19とともに連結部材20がねじ止めされる(図4(c)参照)。上記の遮熱板19には、予めその中央部にセンサー穴21(図2参照)が設けられ、また前記の排出口16に対応した位置にこれを通過させるための切欠き部22が設けられる。また、センサー穴21の後方にリード線引き出し穴23が設けられる。
【0020】
上記のセンサー穴21に温度センサー24が挿入され、その取付け部材25が遮熱板19の下面に固定され、温度センサー24が前記の温度検知部14に押し当てられる。また、リード線引き出し穴23に接近してターミナル26が取り付けられ、そのターミナル26にリード線17が直接(即ち、中継線を用いることなく、ヒーター15に設けられたリード線17だけを用いて)接続される。
【0021】
なお、上記の各連結部材20には両側に突き出した支持片30が設けられるが、この支持片30の機能については後述する。
【0022】
ジャケット3は、有底円筒型であり、その底部の前部に排出口貫通穴27が設けられ、後部にターミナル貫通穴28が設けられる。また、左右方向の中心対称又はそれに近い位置に連結用穴29、29が設けられる。
【0023】
このジャケット3は、オーステナイト系ステンレス鋼(SUS304)であって、板厚0.2mmの内胴3a、内底3b、外底3cと、板厚0.4mmの外胴3dで構成される(図3参照)。外胴3dには上下方向に所要の間隔をおいて全周にわたる多数の補強用ビード31が設けられる。前記の排出口貫通穴27を形成するために、内底3bからプレス加工によって延長したパイプ状部32を設け、また外底3cの対応する位置にバーリング穴部33を設ける。他の穴28、29も同様の構成である。
【0024】
上記の内胴3aと内底3b、外胴3dと外底3cをそれぞれ合わせ部34a、34bでシーム溶接した後、内胴3a及び内底3b外面に銅箔35を被せ、内底3bに被せた銅箔35上から断熱スペーサー36(図3a参照)としてのグラスウールを載せ、真空引き後の放出ガス成分を吸着するゲッター37を断熱スペーサー36上に配置した後、外底3cと一体となった外胴3dを覆い被せて上端側部をシーム溶接する。また、各穴27、28、29においてはそれぞれのパイプ状部32とバーリング穴部33を嵌合し、それぞれシーム溶接する。そのうえで排気部39から真空排気を行い、10−5(Tor)程度の真空に保持する。これによりジャケット3はいわゆる金属魔法びんとなる。
【0025】
前記の内底3bと外底3cの板厚は前述のように0.2mmであるが、排出口貫通穴27等の穴部分で間隔が保持されるとともに、断熱スペーサー36が存在するために、大気圧が作用しても内底3bと外底3cの変形が防止され、両者の接触を防止することができる。また、この部分にゲッター37を配しているので、断熱スペーサー36の弾性によってゲッター37が真空空間に落ちたり、移動したりすることが無く、簡単に保持できる。
【0026】
さらに、金属の溶接やろう付け構造で製作した真空二重ジャケットといえども、製造工程のミスや誤った取り扱い(たとえば、落下衝撃等)により、溶接・ロー付け部や一般部に微小な穴、クラックが発生し、当初の真空度が保てず大気圧まで低下する場合があるが、その際でも、底部にグラスウール・グラスペーパー・カーボンペーパーや、セラミック・シリカ等の微粉末など低熱伝導体を断熱スペーサー36として内底3b・外底3c間に配置しているため、これらが大気圧となった底部空間においても依然として断熱材の役目を果たす。これにより、ジャケット3の底部外側に接近させて配置した制御基板に影響を与えて誤動作や発火等の不具合を生じさせることが無くなるので、制御基板と真空二重ジャケット外側部との距離を最小限に設定することができ、製品全高を低く、コンパクトにすることが可能となる。
【0027】
上記のジャケット3は、その上端部を肩部材6の外周面に嵌合するとともに、その上端を緩衝材38(図4(a)参照)を介して肩部材6の前記の外周係合面9aに押し当てる。これによりジャケット3上部の内径方向と上方位置の固定が行われる。この緩衝材38を発泡樹脂材やグラスウールなどの断熱材により形成することにより、真空二重ジャケット3の内外の接合部で最も高温となる上端部の肩部材6への直接の熱伝導を緩和して真空二重ジャケット3からの放熱を抑えることができる。
【0028】
上記ジャケット3の排気部39及び銅箔35に関し、次のような改良構造を採用することができる。即ち、上記のジャケット3における排気部39は、図1、図2に示すように、底部中心から若干偏芯した位置に設けられている。その詳細は図6(a)に示す通りであり、外底3cに凸部51を設け、その凸部51に設けた穴に排気管をロー付けにより接合し、真空排気後にカシメ圧着し先端部を切断除去するようにしたものである。凸部51は、断熱スペーサー36との間に空隙52を作り排気が円滑にできるように設けられる。同図(b)は、凸部51を設ける代わりに、断熱スペーサー36に空隙52を設けたものであるが、閉塞ぎみであるので、排気経路を確保するため断熱スペーサー36にスリット53を設ける必要がある(同図(c)参照)。また、同図(d)のように、外胴3dに排気部39を設けることもある。しかし、いずれの場合も加工の工数が増える問題がある。
【0029】
この問題は、図8(a)(b)に示すように、外底3cにおいて、排気部39を断熱スペーサー36の最外周よりも外側に設けることにより解消する。この位置は外底3cや断熱スペーサー36に特別な加工を施すことなく、排気のための十分な空隙52を確保することができる。
【0030】
また、前記のジャケット3の内部において、輻射熱を防止するために銅箔35が巻き付けられるが、この銅箔35の改良構造を図7及び図8に示している。即ち、この場合の銅箔35は、胴部銅箔35aと、底部銅箔35bの2部分に分離される。胴部銅箔35aは、内胴3aの外周面に巻き付けられ、はぜ継ぎ54により円筒状に形成される。さらに、その下端部分が内底3bの底面にわたる範囲に巻き込まれる。また底部銅箔35bは、内底3bの底面に押し当てられ、その外周部分において、胴部銅箔35aと底部銅箔35bの重複部55が設けられ(図7(b)参照)、その重複部55を押さえるように断熱スペーサー36の外径の大きさが決定される。銅箔35a、35bを上記のように巻き付けると、ジャケット3の内側容器(内胴3a、内底3bからなる容器)の外周面の全面が覆われるので、断熱効果が向上する。また、その全面を1枚の銅箔で覆う場合に比べ銅箔の使用量が少なくなり、銅箔コストを低減することができる。さらに、重複部55を断熱スペーサー36の外周部分で押さえることにより、銅箔35a、35bの剥離や隙間ができるのを防ぐことができる。
【0031】
なお、図8に示すように、外底3cには、前述の排出口貫通穴27、ターミナル貫通穴28、連結用穴29、29が設けられるが、これらの各穴に合致するように、断熱スペーサー36に排出口貫通穴27a、ターミナル貫通穴28a、連結用穴29a、29aが設けられる。同様に、前記の底銅箔35bに排出口貫通穴27b、ターミナル貫通穴28b、連結用穴29b、29bが設けられ、また、内底3bに排出口貫通穴27c、ターミナル貫通穴28c、連結用穴29c、29cが設けられる。
【0032】
次に、上述の外装体1、内容器2及びジャケット3の結合構造について説明する。外装体1の一部を構成する肩部材6の前記内周係合面11aにシールゴム13を介して内容器2のつば部12を係合させ、またその内容器2の外周に断熱材でなる径方向スペーサー41(図1参照)を介在させてジャケット3を被せる。ジャケット3の上端は前述のように肩部材6の外周係合面9aに緩衝材38を介して押し当てられる。内容器2とジャケット3との間隔はその上部においては肩部材6により一定に保持されるが、下部においてその間隔を確実に保持させるために、前記の径方向スペーサー41が介在される。また、この径方向スペーサー41をグラスウールや発泡樹脂等の断熱性を有する部材を用いて全周にわたり設けることにより、ヒーター15に近い下方からの熱が上方へ通過することを防止し、断熱効果を高めることができる。
【0033】
上記のようにして内容器2にジャケット3を嵌合すると、これらの底部においては、図2に示すように、連結部材20、20が連結用穴29、29に非接触で挿通され、また、排出口16も非接触で排出口貫通穴27に貫通される。さらに、ターミナル26がターミナル貫通穴28に非接触で貫通される。連結部材20の支持片30が連結用穴29の周縁部にその下方から押し当てられ、これを下方から支持する(図1参照)。支持片30と周縁部との接触面積はごくわずかであるので熱の伝導は最小限に抑えられる。
【0034】
ポンプ42、通水管43、各種電気部品の取り付け・配線を完了したのち、胴部材5及び底板7を嵌め、底板7に挿通した底ビス45を前記の連結部材20に螺合して締め上げる。内容器2が2か所の連結部材20、20によりバランスよく下方へ引っ張り込まれ、同時に肩部材6を通じてジャケット3の底部を各連結部材20の支持片30に押し付け、これらの部材を一体化させる。また、これと同時に、肩部材6と胴部材5も一体化される。
【0035】
ジャケット3の底部を支持する構造として、前記の連結部材20の支持片30により支持する構造に代えて、図4(c)に示すように、連結部材20にバネ片30’をビス46で取り付け、そのバネ片30’を連結用穴29の周縁部48に押し当てるようにしてもよい。このバネ片30’による支持構造を採用すると、肩部材6と内容器2及びジャケット3の各部材がバネ片30’の付勢力により結合された組立体が形成される。このため、胴部材5と組み合わせる際、その組立体を一体的に扱うことができるので、組立ての作業性が改善される。
【0036】
前記の支持片30及びバネ片30’は、いずれも連結用穴29の周縁部48に押し当てられるが、連結用穴29の周縁部48は前述のようにパイプ状部32とバーリング穴部33の嵌合により立ち上がった形状をなすため、支持片30及びバネ片30’との接触は線接触となる。このため、連結部材20を通じた熱伝導は最小限に抑えられる。また、バネ片30’は、ジャケット3の上下方向の寸法バラツキを吸収する。
【0037】
上記の支持片30、バネ片30’による支持構造とともに、又はこれに代えて、ジャケット3の底部を胴部材5の底部において周壁に沿って設けた多数の支持リブ47(図5参照)上に乗せて支持する構造を採用することもできる。なお、上記の支持片30や支持リブ47による支持構造だけでは、弾性が不足するためジャケット3の上下方向の寸法バラツキを吸収することができないが、その上端と外周係合面9a間に介在された緩衝材38がこれを吸収する機能を果たす。この緩衝材38は、ジャケット3の上端溶接部を保護する機能もある。
【0038】
上記のようにして組立てられた組立体において、内容器2は、そのつば部12が肩部材6の内周係合面11aと、下方に延び出した円筒部11’(図4(a)参照)により径方向に位置決めされ固定される。また、ジャケット3の上端が肩部材6の外周面において外周係合面9aに緩衝材38を介して突き当てられることにより上方位置が規制され、同時に肩部材6の外周面で径方向に固定される。このため、内容器2とジャケット3は、肩部材6の存在により一定の断熱空間としてのすき間が確実に保持される。なお、肩部材6は樹脂製であるが、断熱効果の高い樹脂を用いることにより、内容器2からジャケット3への熱伝導及び蓋4と肩部材6の合わせ部のすき間A(図4(a)参照)への熱の逃げを防ぐことができる。
【0039】
また、前述のように、ジャケット3の上端は、内容器2の上端つば部12より高い位置にあるため、ジャケット3が内容器2の上方までカバーすることができる。また、内容器2は良熱伝導材(一般にフェライト系ステンレス)で製作されるが、その上端のつば部12が、熱の逃げ道となる蓋4と肩部材6の合わせ部のすき間Aから遠い位置にあることになるため、全体としての保温効果に優れた効果を発揮する。
【0040】
上述した、外装体1(肩部材6及び底板7を含む。)、内容器2及びジャケット3の組立体の構造は、ジャケット3に関わる部分を除き、従来の電気ポットと同じであるため、この発明の実施品には従来の電気ポットの部品を流用できる。また、ジャケット3を使用しない普及タイプと、ジャケット3を使用した高級タイプの使い分けが容易にできる。
【0041】
なお、ジャケット3の底部に設けられた排出口貫通穴27等の穴部の内周部に生じるすき間には、シリコンゴムパッキンが充填される。これにより、そのすき間からの熱の漏れを防止することができるとともに、リード線17や、通水管43のゴム接続部などを、穴部の周縁部48を形成するステンレス材先端のエッジ部から保護することができる。また、シリコンゴムに代えてグラスウールや発泡樹脂材などの材質にすれば、穴27等によって低下する断熱性能を補完することが可能となり、高い断熱と無理のない配管・配線構造を両立させることができる。
【0042】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、有底型の真空二重ジャケットを用い、しかも内容器の底部を外装体に連結固定することができるので、高い保温効果が得られるとともに、内容器の支持が安定する効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態の断面図
【図2】同上の一部切欠き分解斜視図
【図3】同上の一部拡大断面図
【図3a】同上の一部拡大断面図
【図4】(a)同上の一部拡大断面図
(b)a図の一部拡大断面図
(c)同上の変形例の一部拡大断面図
【図5】他の変形例の一部分解斜視図
【図6】(a)排気部の断面図
(b)排気部の他の例の断面図
(c)(b)の場合の断熱スペーサー部の一部平面図
(d)排気部のその他の例の断面図
【図7】(a)ジャケットの変形例の断面図
(b)(a)図の一部拡大断面図
【図8】ジャケットの変形例の分解斜視図
【符号の説明】
1 外装体
2 内容器
3 ジャケット
3a 内胴
3b 内底
3c 外底
3d 外胴
4 蓋
5 胴部材
6 肩部材
7 底板
8 吐出口
9 外向き屈曲部
9a 外周係合面
10 弁セット
11 段部
11a 内周係合面
11b リブ
12 つば部
13 シールゴム
14 温度検知部
15 ヒーター
16 排出口
17 リード線
18 シールパッキン
19 遮熱板
20 連結部材
21 センサー穴
21’ 固定ねじ
22 切欠き部
23 リード線引き出し穴
24 温度センサー
25 取付け部材
26 ターミナル
27、27a、27b、27c 排出口貫通穴
28、28a、28b、28c ターミナル貫通穴
29、29a、29b、29c 連結用穴
30 支持片
30’ バネ片
31 ビード
32 パイプ状部
33 バーリング穴部
34a 合わせ部
34b 合わせ部
35 銅箔
35a 胴部銅箔
35b 底部銅箔
36 断熱スペーサー
37 ゲッター
38 緩衝材
39 排気部
41 径方向スペーサー
42 ポンプ
43 通水管
45 底ビス
46 ビス
47 支持リブ
48 周縁部
51 凸部
52 空隙
53 スリット
54 はぜ継ぎ
55 重複部

Claims (1)

  1. 外装体の内部に真空二重容器でなる有底円筒型のジャケットを介在して内容器を収納し、該内容器の底部にヒーターを装着し、上記ジャケットの底面を貫通して内容器内部に連通した吐出通路と上記ヒーターのリード線とを外部に引き出すようにした電気湯沸し器において、上記外装体を構成する肩部材の内周面に外装体上方を向いた内周係合面、外周面に外装体下方を向いた外周係合面をそれぞれ設け、上記内容器の上端つば部を内周係合面に係合するとともに、上記ジャケットの上端を外周係合面に押し当て、上記ジャケットの底面に設けた連結用穴に挿通した連結部材により、上記内容器と上記外装体の底板とを連結し、上記ジャケットの底部を上記外装体に設けた支持リブ上に載置して支持したことを特徴とする電気湯沸し器。
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