JP3597127B2 - 農用トラクター - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、操縦パネルの裏側にエアコンユニットを設けてある農用トラクターに関する。
【0002】
【従来の技術】
エアコンユニットを運転キャビンの天井の上面側に設けると、エアコンユニットの配置に必要なスペースと、エアコンユニットを覆うように運転キャビンに取付けるカバーとのために運転キャビンの高さが高くなり、トラクター全体の高さが高くなる。このため、上記農用トラクターは、エアコンユニットを操縦パネルの裏側に設けて、トラクター全体の高さを極力低くしながら空調できるようにしたものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
この種の農用トラクターにおいて、従来、たとえば特開平11−314514号公報に示されるように、エアコンユニットのエバポレータ及びヒータコアを、
これの車体側面視での車体前後方向での長さが車体上下方向での長さより大になる取付け姿勢で取付けられていた。このため、操縦パネルの裏側にエアコンユニットの設置用に確保する必要な車体前後方向でのスペースが大になり、操縦パネルによって占められるキャビン内スペースが大きくなっていた。また、エバポレータなどからの結露水がその下方の広い面積にわたって落下することになり、結露水の処理がしにくくなることがあった。
【0004】
本発明の目的は、操縦パネルが占めるキャビン内スペースを極力少なく済ませたり、熱交換器からの結露水の処理を行いやすくしながらエアコンユニットを設けられる農用トラクターを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1による発明の構成、作用、効果はつぎのとおりである。
【0006】
〔構成〕
エンジンボンネット内空間と運転キャビンとを区画する隔壁と、運転キャビン内の操縦パネルとの間に形成された空間にエアコンユニットを設けてある農用トラクターにおいて、
前記隔壁に部分的にエンジンボンネット側へ突出する突出部分を形成し
前記エアコンユニットを構成するエバポレータとヒータコアと送風ファンのうち、前記エアコンユニットのエバポレータとヒータコアとを、車体前後方向に並ぶ状態に配置して、これらの車体側面視での車体前後方向での長さが車体上下方向での長さより小なる取付け姿勢にするとともに
エバポレータの寸法を、左右方向ではヒータコアと同程度に設定し、上下方向ではヒータコアよりも長く設定し、かつ、上下方向での長さが短いヒータコアを上下方向長さの長いエバポレータよりも車体前方側に位置させて、前記ヒータコアが隔壁の突出部分に入り込む状態に配置し
前記送風ファンをエバポレータ及びヒータコアの配置レベルよりも低位置に配置してある
【0007】
〔作用〕
エバポレータ及びヒータコアを前記取付け姿勢にしてあるから、エバポレータ及びヒータコアの設置に必要な車体前後方向でのスペースを従来の場合のスペースより少なく済ませて、その分エアコンユニットを設置するべく操縦パネルの裏側に確保する必要がある車体前後方向でのスペースを小にしながら、かつ、エバポレータなどから結露水が落下する面積を少なくしながら、エアコンユニットを操縦パネルの裏側に設けられる。
また、空調用空気がエバポレータとヒータコアの一方から抜け出ると、その抜け出し方向の下手側に他方があってこの熱交換器に流入するようにエバポレータとヒータコアとを配置し、エバポレータとヒータコアの一方を通過した空調用空気を他方に流入するように案内するダクトを設けなくとも、空調用空気をエバポレータとヒータコアの両方に供給できる
そして、エバポレータがヒータコアより車体前方側に位置していると、エバポレータの車体側面視での車体上下方向高さがヒータコアの車体上下方向高さよりも大であることから、ユニットケースの前端側部分の車体上下方向高さも大になる。すると、原動部と運転部の間の隔壁に、原動部におけるエンジンとエンジンボンネットとの間に突出して入り込む部分を設け、この突出部分の内部にエアコンユニットの前端側の一部が入り込むようにしてエアコンユニットを設置しようとしても、入り込まないとか、入り込んでも充分には入り込まないという問題が発生しやすくなる。ところが、ヒータコアがエバポレータより車体前方側に位置しているものだから、ユニットケースの前端側部分の車体上下方向高さを比較的小にし、このユニットケース前端側部分を隔壁突出部分に入り込ませやすいとか、入り込み長さを大にしやすく、この入り込みによってエアコンユニットが原動部側に極力寄るようにしてエアコンユニットを操縦パネルの裏面側に設けられる
さらに、送風ファンがエバポレータ及びヒータコアの配置レベルより低レベルに位置す るものだから、送風ファンを操縦パネル内の低レベルに位置する部分に配置できる。操縦パネル内の低レベルに位置する部分にはデッドスペースが存在する場合が多いことから、操縦パネルの裏側に送風ファンを設けるためのスペースを特別に確保しなくとも、あるいは、特別に確保するとしても送風ファンの大きさの割には小さいスペースを確保するだけで、操縦パネルがキャビン内の極力前側に位置するようにしながらエアコンユニットを操縦パネルの裏側に設けられる。
【0008】
〔効果〕
したがって、操縦パネルの裏側にエアコンユニットを設けるべく確保する必要がある車体前後方向でのスペースを少なく済ませて操縦パネルがキャビン内の極力前側に位置するようにし、キャビン内を運転に広く使用できる。
また、エバポレータなどから結露水が落下する面積を少なくし、比較的小さな受け皿を設けるだけで排出できるなど有利に結露水を処理できる。
そして、前記ダクトを設ける必要がないことからその分エアコンユニットの車体前後方向長さを小にして操縦パネルがキャビン内の極力前側に位置するようにし、キャビン内スペースを運転に広く使用できる。
さらに、隔壁の突出部分とヒータコアを含むユニットケースの位置関係やファンの位置設定によっても、エアコンユニットを原動部側に極力寄せて操縦パネルがキャビン内の極力前側に位置するようにし、キャビン内の運転用スペースを極力広くできる
【0009】
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
請求項2による発明の構成、作用、効果はつぎのとおりである。
【0018】
〔構成〕
請求項1による発明の構成において、前記エアコンユニットのエバポレータとヒータコアと送風ファンとを、送風ファンがエバポレータ及びヒータコアに対して車体前後方向に位置ずれする状態に配置してある。
【0019】
〔作用〕
送風ファンがエバポレータ及びヒータコアに対して車体前後方向に位置ずれしているものだから、送風ファンからの空調用空気をエバポレータ及びヒータコアに供給する経路を屈曲の少ない簡単な経路にしながら送風ファンからエバポレータ及びヒータコアに送風できる。
【0020】
〔効果〕
送風ファンからエバポレータやヒータコアに送風する経路を簡単な経路にしてエアコンユニットのコンパクト化を図り、操縦パネルの裏側にエアコンユニットを設けるべく確保するスペースを小スペースにしてキャビン内を運転に広く使用できる。
【0021】
請求項3による発明の構成、作用、効果はつぎのとおりである。
【0022】
〔構成〕
請求項1または2記載の発明の構成において、前記エアコンユニットのエバポレータとヒータコアと送風ファンとを、送風ファンがエバポレータ及びヒータコアに対して車体横一側方に偏芯する状態に配置してある。
【0023】
〔作用〕
送風ファンがエバポレータ及びヒータコアに対して車体横一側方に偏芯する状態に配置してあるものだから、たとえばエバポレータ及びヒータコアが車体横方向での中央に位置しても送風ファンが車体横一端側に偏って位置して送風ファンとステアリングハンドル軸とが車体横横方向に並び、その分操縦パネルがキャビン内の極力前方側に位置するようにしてエアコンユニットを操縦パネルの裏側に設けられる。
【0024】
〔効果〕
たとえば送風ファンがステアリングハンドルと車体横方向に並んで操縦パネルがキャビン内の極力前方側に位置するようにするなど、キャビン内を運転に広く使用できるようにできる。
【0025】
【0026】
【0027】
【0028】
【0029】
請求項4による発明の構成、作用、効果はつぎのとおりである。
【0030】
〔構成〕
請求項1〜3のいずれか1項記載の発明の構成において、前記エアコンユニットの送風ファンをクラッチハウジングの上方近くに配置してある。
【0031】
〔作用〕
送風ファンをクラッチハウジングの上方近くに配置するものだから、送風ファンが操縦パネル内の低レベルに位置する部位のデッドスペースに位置して操縦パネルがキャビン内の極力前側に位置する状態にしながらエアコンユニットを操縦パネルの裏側に設けられる。
【0032】
〔効果〕
操縦パネルがキャビン内の前側に極力寄った状態にし、キャビン内を運転のために広く使用できる。
【0033】
請求項5による発明の構成、作用、効果はつぎのとおりである。
【0034】
〔構成〕
請求項1〜4のいずれか1項に記載の発明の構成において、前記エアコンユニットの送風ファンを、ステアリングハンドル軸に対して車体横一端側に位置ずれさせて配置し、走行用の操作具をステアリングハンドル軸に対して車体横他端側に位置ずれさせて配置してある。
【0035】
〔作用〕
操作具とこれによって操作される装置とを連動させたり連係させる機構が操縦パネルの裏側に位置することになる。このため、送風ファンがステアリングハンドル軸に対して操作具が位置する側と同じ側に位置すると、前記連動機構や連係機構と送風ファンとが干渉しないようにこれらを配置するための大きなスペースを操縦パネルの裏側に確保する必要がある。これに対し、送風ファンがステアリングハンドル軸に対して操作具が位置する側とは反対側に位置するものだから、操縦パネルがキャビン内の前側に極力寄った状態にしながら、連動機構や連係機構と送風ファンとを干渉しないようにしながら操縦パネルの裏側に設けられる。
【0036】
〔効果〕
操縦パネルがキャビン内の前側に極力寄った状態にし、キャビン内を運転に広く使用できる。
【0037】
請求項6による発明の構成、作用、効果はつぎのとおりである。
【0038】
〔構成〕
請求項1〜5のいずれか1項に記載の発明の構成において、エアコンユニットからの調温空気をキャビン内に供給する吹出し口を、ワイパーモータ及び計器盤に対して車体横方向に位置ずれする状態に配置してある。
【0039】
〔作用〕
エアコンユニットからの調温空気を吹出し口に供給するダクトを操縦パネルの裏側に設けることになる。このため、吹出し口がワイパーモータや計器盤に対して車体横方向での同一の位置に位置すると、ダクトとワイパーモータや計器盤とが干渉しないようにこれらを配置するための大きなスペースを操縦パネルの裏側に確保する必要がある。これに対し、吹出し口がワイパーモータや計器盤に対して車体横方向に位置すれしているものだから、操縦パネルがキャビン内の前側に極力寄った状態にしながら、ダクトをワイパーモータや計器盤とを干渉しないようにしながら操縦パネルの裏側に設けられる。
【0040】
〔効果〕
操縦パネルがキャビン内の前側に極力寄った状態にし、キャビン内を運転に広く使用できる。
【0041】
【発明の実施の形態】
図1に示すように、左右一対の操向及び駆動自在な前車輪1と、左右一対の駆動自在な後車輪2とによって自走し、エンジン3、エンジンボンネット4などを有する原動部が前側に備えられ、運転キャビン5を有する運転部が後側に備えられている車体の後部を形成しているミッションケース6に、ロータリ耕耘装置などの各種作業装置を昇降操作自在に連結する左右一対のリフトアーム7、及び、連結した作業装置にエンジン3からの回動力を伝達する動力取り出し軸8を設けて、農用トラクターを構成してある。
【0042】
図3、図6などに示すように、運転キャビン内の運転座席9の前方に、速度計や燃料計などが付いている計器盤10を上端部に備え、この計器盤10よりもやや下側でステアリングハンドル軸11aが挿通している操縦パネル12を設けてある。操縦パネル12のステアリングハンドル軸11aより車体横一端側に偏った部位に、リフトアーム7を昇降操作して連結作業装置を昇降操作する昇降レバー14、エンジン3のアクセルを調節して調節位置にセットするアクセルレバー15、エンジン始動用のキースイッチ16、前輪変速装置を切り換え操作して前車輪1が後車輪2より高速で駆動される状態と、前車輪1が後車輪2と等速で駆動される状態とを現出する前輪変速レバー17、ブレーキペダルを入り位置に固定して駐車ブレーキを掛ける駐車ブレーキレバー18を配置してある。
【0043】
ステアリングハンドル軸11aは、操縦パネル12の内部に位置するハンドル支持体19によって支持されている。このハンドル支持体19は、車体側に固定されている部材に車体横向きの軸芯まわりで揺動調節自在に支持されており、ステアリングハンドル11は、ハンドル支持体19と共に車体に対して揺動調節できるように前記ハンドル支持体19に支持されている。これにより、ステアリングハンドル11は、ハンドル支持体19を揺動調節することによって、ステアリングハンドル11の取付角度を前記軸芯のまわりで調節できるようにチルトハンドルになっている。
【0044】
図3、図6などに示すように、前記操縦パネル12の裏側に、エバポレータ21や送風ファン22を有するエアコンユニット20を設けるとともに、操縦パネル12の天板部12aの両横側に円筒体30を立設して操縦パネル12の天板部12aの上面よりもやや高レベル位置するようにして設けた円形の上部吹出し口31と、操縦パネル12の下端部の両横側に設けた矩形の足元吹出し口33と、操縦パネル12の両横側の前記足元吹出し口33よりも高い配置レベルに位置し、かつ、前記上部吹出し口31よりも低い配置レベルに位置し、さらに、ステアリングハンドル軸11aの横側に位置する部位に貫通孔を開けて設けた矩形の中央吹出し口32との各吹出し口31〜33から前記エアコンユニット20からの調温空気が運転キャビン内に供給されるように構成して、運転部を冷房及び暖房する空調を可能にしてあり、詳しくは、次の如く構成してある。
【0045】
図6などに示すように、前記一対の上部吹出し口31は、操縦パネル12の上端部の裏側に位置するワイパーモータ13や、前記計器盤10に対して車体横方向に位置ずれして位置するように配置してあるとともに、左右の上部吹出し口31どうしの間に隙間ができるように車体横方向に分散させて配置してある。
【0046】
図3、図5、図10などに示すように、エアコンユニット20は、前記エバポレータ21と、ヒータコア23と、前記送風ファン22と、これらを内部に支持している中空状態のユニットケース26と、送風ファン22の横側でユニットケース26に連結している吸気ガイド27とによって構成してある。
ユニットケース26は、エアコンユニット20の前端側に位置する部分26aによってヒータコア23の両横側に送風口25を形成している。吸気ガイド27は、内外気切り換え弁機構47を有する車体上方向きの外気吸引口28と、内気フィルター44を有する車体横外向きの内部吸気口29とを形成している。
【0047】
エアコンユニット20は、原動部と運転部との間にエンジンボンネット内空間と運転キャビン内空間とを隔絶するように設けた隔壁34と、前記操縦パネル12とが操縦パネル12の裏側のクラッチハウジング3aの上方に形成しているスペースに、次の如き組み付け姿勢で組み付けてある。
【0048】
すなわち、図3、図4などに示すように、送風ファン22の回転軸芯が車体横向きの軸芯になり、かつ、送風ファン22がエバポレータ21及びヒータコア23の配置レベルよりも低レベルに位置するように配置して、さらに、送風ファン22の下端がクラッチハウジング3aの上端近くに位置するようにして組み付けてある。エバポレータ21とヒータコア23とが車体前後方向に並ぶようにして、かつ、ヒータコア23がエバポレータ21よりも車体前方側に位置するようにして組み付けてある。エバポレータ21及びヒータコア23がこれらの車体側面視での車体前後方向での長さが車体上下方向での長さより小になるところの縦長姿勢になるようにして組み付けてある。図5などに示すように、ヒータコア23の排風向きが車体前方向きになるようにして、かつ、ユニットケース26の前記左右一対の送風口25を備えている前端部分26aが前記隔壁34の原動部側に突出している部分34aの内部に入り込むようにして組み付けてある。送風ファン22がエバポレータ21及びヒータコア23に対して車体横一側方に偏芯して位置するようにして、かつ、図6に示すように、送風ファン22がステアリングハンドル軸11aに対して車体横一端側に位置ずれして位置し、前記キースイッチ16、前輪変速レバー17、駐車ブレーキレバー18が前記ステアリングハンドル軸11aに対して車体横他端側に位置ずれして位置するようにして組み付けてある。そして、隔壁34の前記突出部分34aにボルト孔を開けて設けたユニット取付け部34cや隔壁34のその他の部分にブラケットを付設して設けたユニット取付け部34dとか、その他のユニット取付け部にユニットケース26を連結ボルトによる締め付けによって固定してある。
【0049】
図1、図2、図5、図10、図13などに示すように、エンジンボンネット4のうち車体に固定されている部分4aに対してエンジンボンネット後端側に位置する車体横向きの軸芯まわりで上下に揺動して開閉する部分4bと、この開閉ボンネット部分4bの外面側に取付けた板金部材35とにより、前記隔壁34と操縦パネル12とによって形成されているスペースの外部に位置する外部ダクト36を構成してある。この外部ダクト36と、前記隔壁34の前記突出部分34aに一端側が連結し、他端側が前記隔壁34の車体横方向での一端側に設けた貫通孔34bを挿通してキャビン内の前記操縦パネル12の横側まで入り込んでいる内部ダクト37とにより、エアコンユニット20に運転キャビン5の外気を空調用空気として取り入れさせる吸気ダクト39を構成してある。
【0050】
すなわち、図13に示すように、外部ダクト36のエンジンボンネット4における開閉ボンネット部分4bの両横外側に位置する端部に、前記板金部材35に開けた複数個の車体前後方向に細長い貫通孔で成る外部吸気口40を設け、外部ダクト36の車体左右方向での中間部に、前記開閉ボンネット部分4bの車体横方向での中央部に開けた貫通孔で成る外気供給孔41を設けてある。
【0051】
内部ダクト37は、外部ダクト36の前記外気供給孔41に外気フィルター42を介して連通する外気取り入れ口43を一端側に備え、他端側の開口が隔壁34の前記貫通孔34bに臨んでいる状態でエンジンボンネット内に位置している部分37aと、隔壁34の前記貫通孔34bの付近で前記ボンネット内部分37aに一端側が連通し、他端側がエアコンユニット20の前記外気吸引口28に連通する状態でキャビン内に位置している部分37bとによって構成してある。図11、図12に示すように、操縦パネル12のうち、エアコンユニット20の前記内部吸気口29に対向する部分12bに、運転キャビン内の空気を送風ファン22の吸引力によってエアコンユニット20に吸引させる除塵網付きの通気口46を設けてある。
【0052】
内部ダクト37の前記ボンネット内部分37aは、隔壁34の前記突出部分34aと、この突出部分34aのエンジンボンネット内に臨んでいる壁面に付設した板金部材とによって形成してあり、そして、隔壁34と操縦パネル12とによって形成されているスペースの外部に位置している。前記外気フィルター42は、前記開閉ボンネット部分4bを上昇開放しても内部ダクト37の方に残るように、かつ、隔壁34と操縦パネル12とによって形成されているスペースの外部に位置するように内部ダクト37の外気取り入れ口43に固定してある。
【0053】
前記内外気切り換え弁機構47は、操作部47aの揺動操作によって内気側と外気側とに切り換え自在で、外気側に切り換えると、外気吸引口28を開放側に切り換えて内部ダクト37を吸気ガイド27の内部に連通させ、送風ファン22が吸気ダクト39の外部吸気口40からキャビン外気を吸引することを可能にする。内気側に切り換えると、外気吸引口28を閉じ側に切り換えて送風ファン22が内部吸気口29からキャビン内気を吸引することを可能にする。
【0054】
図2、図9に示すように、エアコンユニット20の前記ユニットケース26の前記前端部分26aと、この前端部分26aの前記左右一対の送風口25に各別に接続した状態にして、かつ、エアコンユニット20と車体横方向に並ぶようにエアコンユニット20の両横側に各別に位置させて操縦パネル12の内部に設けた一対の送風ダクト本体48と、前記操縦パネル部分12bの内面側に付設したガイド筒12cとにより、エアコンユニット20からの調温空気を前記6個所の吹出し口31〜33に供給する送風ダクト49を構成してある。
【0055】
図11に示すように、前記左側の送風ダクト本体48も、右側の送風ダクト本体48も、上下方向での中間部に導入筒部48aと、この導入筒部48aの開口とは反対方向に向かって開口している送風口48bとを備え、上端部と下端部とに送風口48c,48d,33を備えており、導入筒部48aによって前記ユニットケース前端部分26aの送風口25に接続してエアコンユニット20のヒータコア23からの調温空気を内部に導入して上下3個所の送風口48b,48c,48d,33に分配し、上端部の送風口48aから前記上部吹出し口31に供給してこの上部吹出し口31からキャビン内に吹き出し、中間部の送風口48bから前記中央吹出し口32に供給してこの中央吹出し口32からキャビン内に吹き出す。一方の送風ダクト本体48の下端部開口48dは、前記操縦パネル部分12bのガイド筒12cに連通し、エアコンユニット20からの調温空気をガイド筒12cを介して足元吹出し口33に供給してこの足元吹出し口33からキャビン内に吹き出す。他方の送風ダクト本体48の下端部開口33は、他方の前記足元吹出し口33を形成し、てエアコンユニット20からの調温空気を足元吹出し口33からキャビン内に吹き出す。
【0056】
左右の上部吹出し口31に風向制御具31aを設けてある。この風向制御具31aは、送風ダクト本体48に支持具を付設して設けてある球面形の支持面に沿わせて三次元方向に回動調節でき、この回動調節を行うことにより、上部吹出し口31からキャビン内に吹き出される調温空気の吹き出し方向を左向きや右向き、上向きや下向き、斜め向きなど任意の向きに調節できる。
【0057】
図3、図4、図7などに示すように、エバポレータ21から延出して延出端側が前記隔壁34の車体左右方向での一端側に設けた貫通孔からエンジンボンネット内に突出している金属パイプによって、エバポレータ21の冷熱媒の入口21a及び出口21bを形成し、ヒータコア23から延出して延出端側が前記隔壁34の車体左右方向での他端側に設けた貫通孔からエンジンボンネット内に突出している金属パイプによって、ヒータコア23の温熱媒の入口23a及び出口23bを形成してある。これにより、エアコンユニット20の冷熱媒の入口21aと出口21bは、隔壁34から原動部側に突出するとともに車体前後方向視でエンジン3の一方の横側に位置しており、エアコンユニット20の温熱媒の入口23aと出口23bは、隔壁34から原動部側に突出するとともに車体前後方向視でエンジン3の他方の横側に位置している。
【0058】
図7に示すように、前記冷熱媒入口21aを、エンジン3の消音マフラー50が位置する側とは反対側の横側を通るように配管するとともに途中にレシーバ51を備えさせた冷熱媒供給ホース52により、エンジン冷却用ラジエータ53の前側に設けたコンデンサ54の熱媒送り出し側に接続し、前記冷熱媒出口21bを冷熱媒還元ホース55により、エンジン3の前端付近にエンジン3によって駆動されるように構成して設けたコンプレッサー56の熱媒吸入側に接続し、このコンプレッサー56の熱媒吐出側を、エンジン3の消音マフラー50が位置する側とは反対側の横側を通るように配管した冷熱媒供給ホース57によって前記コンデンサ54の熱媒受け入れ側に接続してある。これにより、冷熱媒がコンデンサ54とエバポレータ21との間を循環し、コンデンサ54で冷却風と熱交換した後にエバポレータ21で空調用空気と熱交換する。
【0059】
前記温熱媒入口23aを、エンジン3の消音マフラー50が位置する方の横側を通るように配管するとともに途中に温調バルブ58を備えさせた温熱媒供給ホース59によって前記エンジン冷却用ラジエータ53の上部側タンクに接続し、前記温熱媒出口23bを、エンジン3の消音マフラー50が位置する方の横側を通るように配管した温熱媒還元ホース60によって前記エンジン冷却用ラジエータ53の下部側タンクに接続してある。これにより、エンジン3を冷却して昇温した温熱媒としてのエンジン冷却水がヒータコア23に供給されて空調用空気と熱交換し、この後ラジエータ53に戻る。
【0060】
図2、図6などに示すように、前記操縦パネル12のこれのハンドル軸孔を通っている前記ステアリングハンドル軸11aの下方に位置する部位に、エアコンスイッチ63、温度調節具64、内外気切り換え具65を備えたエアコン操作盤66を取付けてある。エアコンスイッチ63は、つまみの回転操作によって切り換え操作する回転操作式であり、切り換え操作すると、送風ファン22を駆動する電動モータMを操作して送風ファン22の駆動を入り切りしたり、送風ファン22の回転数を変更して送風量を調節する。温度調節具64は、操作盤66のガイド溝に沿わせてスライド操作するスライド式であり、スライド操作すると、操作ケーブルを介して前記温調バルブ58の操作部を切り換え操作する。内外気切り換え具65は、操作盤66のガイド溝に沿わせてスライド操作するスライド式であり、スライド操作すると、操作ケーブル及びリンク機構を介して内外気切り換え弁機構47の前記操作部47aを切り換え操作する。
【0061】
つまり、エアコンスイッチ63を入り側に切り換えると、送風ファン22が駆動され、エアコンユニット20が送風ファン22の吸引及び吐出作用により、外部吸気口40から吸気ダクト39を介して吸気ガイド27に、あるいは、内部吸気口29から吸気ガイド27に空調用空気を導入してこの吸気ガイド27からユニットケース26の内部に導入し、ユニットケース26の内部において、エバポレータ21とヒータコア23とに供給して冷却や加熱処理する。すなわち、エバポレータ21を後側から前側に通過し、この後ヒータコア23を後側から前側に通過するように供給し、エバポレータ21によって冷却処理し、ヒータコア23によって加温処理する。冷却や加温処理をした後の調温空気をヒータコア23から車体前方向きに排出してユニットケース26の前記前端部分26aの左右方向での中央部に送り込む。すると、送風ダクト49の左右のダクト本体48がエアコンユニット20からの調温空気を上部吹出し口31、中央吹出し口32、足元吹出し口33のそれぞれに供給して各吹出し口31〜33から運転キャビン内に吹き出す。
【0062】
温度調節具64を操作すると、温調バルブ58が作動してヒータコア23に供給する湯量を調節する。すると、ヒータコア23による加温処理が変化し、各送風口31〜33から吹き出る調温空気の温度が変化する。すなわち、暖房や冷房の温度調節ができる。
【0063】
内外気切り換え具65を外気側に操作すると、内外気切り換え弁機構47が外気側に切り換わる。すると、エアコンユニット20がキャビン外気を空調用空気として吸引し、外気をキャビン内に送り込みながら空調する。内外気切り換え具65を内気側に操作すると、内外気切り換え弁機構47が内気側に切り換わる。
すると、エアコンユニット20がキャビン内気を空調用空気として吸引し、キャビン内気を循環させながら空調する。
【0064】
図6、図11に示すように、操縦パネル12のうち、エアコンユニット20の内部吸気口29に対向している前記パネル部分12bを、他の操縦パネル部分とは別部品に形成して、この他のパネル部分に取付けネジ12dによって着脱自在に連結してある。これにより、このパネル部分12bを取外すと、内気フィルター44がキャビン内に露出して清掃や交換しやすくなる。
【0065】
図2などに示すように、エンジンボンネット内の前記隔壁34の前側近くに断熱板70をエンジン3の後端部によって支持させた状態で設けてある。この断熱板70は、内部ダクト37の前記ボンネット内部分37aや、隔壁34をこれらとの間に隙間71が存在する状態で覆い、エアコンユニット20が外部吸気口40から吸引する空調用空気にエンジンボンネット内のエンジン放熱などの熱を伝わりにくくする。
【0066】
前記断熱板70と、内部ダクト37のボンネット内部分37aとの前記隙間71は、前記外気フィルター42の周囲で外部ダクト36の外気供給孔41を介して外部ダクト36の内部に連通している。これにより、外部吸気口40から外部ダクト36に流入した外気が隙間71に入り込んで断熱板70に冷却作用し、断熱板70による内部ダクト37及び隔壁34の昇温防止効果を向上させる。
【0067】
【0068】
【0069】
【0070】
【図面の簡単な説明】
【図1】農用トラクター全体の側面図
【図2】エアコンユニット配設部の左側面図
【図3】エアコンユニット配設部の左側面図
【図4】エアコンユニット配設部の右側面図
【図5】エアコンユニット配設部の平面図
【図6】操縦パネルの正面図
【図7】エアコン用配管図
【図8】エアコンユニットの後面図
【図9】送風ダクトの正面図
【図10】エアコンユニットの斜視図
【図11】送風ダクト本体及び操縦パネル部分の斜視図
【図12】足元吹出し口の配設部の正面図
【図13】外部ダクトの断面図
【符号の説明】
3a クラッチハウジング
10 計器盤
11a ステアリングハンドル軸
12 操縦パネル
13 ワイパーモータ
15,17,18 操作具
20 エアコンユニット
21 エバポレータ
22 送風ファン
23 ヒータコア
31 吹出し口

Claims (6)

  1. エンジンボンネット内空間と運転キャビンとを区画する隔壁と、運転キャビン内の操縦パネルとの間に形成された空間にエアコンユニットを設けてある農用トラクターであって、
    前記隔壁に部分的にエンジンボンネット側へ突出する突出部分を形成し
    前記エアコンユニットを構成するエバポレータとヒータコアと送風ファンのうち、前記エアコンユニットのエバポレータとヒータコアとを、車体前後方向に並ぶ状態に配置して、これらの車体側面視での車体前後方向での長さが車体上下方向での長さより小なる取付け姿勢にするとともに
    エバポレータの寸法を、左右方向ではヒータコアと同程度に設定し、上下方向ではヒータコアよりも長く設定し、かつ、上下方向での長さが短いヒータコアを上下方向長さの長いエバポレータよりも車体前方側に位置させて、前記ヒータコアが隔壁の突出部分に入り込む状態に配置し
    前記送風ファンをエバポレータ及びヒータコアの配置レベルよりも低位置に配置してある農用トラクター。
  2. 前記エアコンユニットのエバポレータとヒータコアと送風ファンとを、送風ファンがエバポレータ及びヒータコアに対して車体前後方向に位置ずれする状態に配置してある請求項1記載の農用トラクター。
  3. 前記エアコンユニットのエバポレータとヒータコアと送風ファンとを、送風ファンがエバポレータ及びヒータコアに対して車体横一側方に偏芯する状態に配置してある請求項1または2記載の農用トラクター。
  4. 前記エアコンユニットの送風ファンをクラッチハウジングの上方近くに配置してある請求項1〜3のいずれか1項記載の農用トラクター。
  5. 前記エアコンユニットの送風ファンを、ステアリングハンドル軸に対して車体横一端側に位置ずれさせて配置し、走行用の操作具をステアリングハンドル軸に対して車体横他端側に位置ずれさせて配置してある請求項1〜4のいずれか1項記載の農用トラクター。
  6. エアコンユニットからの調温空気をキャビン内に供給する吹出し口を、ワイパーモータ及び計器盤に対して車体横方向に位置ずれする状態に配置してある請求項1〜5のいずれか1項記載の農用トラクター。
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