JP3596187B2 - アクチュエータ機構及びアクチュエータ機構を有する遠心機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、理化学装置の自動化機械や一般の産業用ロボット等に適用できるアクチュエータ機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般の産業用のロボットでは、目的物を2自由度で移動させるためには、各軸用に独立した直線移動のアクチュエータを直交させて上下に重ねたXYロボットのタイプがある。また回転運動と直線運動を組み合わせたスカラー型のロボットもある。いずれの場合でも一つのアクチュエータ上に別のアクチュエータを重ねて組み立てる構造となっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のようなロボットの場合、一つのアクチュエータ上に別方向のアクチュエータを重ねて使用するので、可動部分が大きくなると共に重くなっていた。そのため、固定側のアクチュエータは、その分パワーが必要となり全体として大きな装置となり、また高価な装置になってしまうという問題を有していた。例えば、遠心力を利用して試料を分離する遠心機に試料の入った容器を自動で出し入れするアクチュエータ機構を持った自動遠心機の場合、遠心機の上部に前記アクチュエータ機構が配置される。しかし、容器を遠心機内に入れるためにはその移動分は遠心機の上側に大きく突き出してしまい、結果的に背の高い装置となってしまっていた。
【0004】
本発明の目的は、上記問題点を解決し、より簡単な構成で、且つ小形でも移動範囲の大きな2自由度のアクチュエータ機構を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記した問題を解決するためには、2本の直線移動できる機構部を平行に配置し、各機構部の移動する摺動部材にリンクの一端を軸着させ、各リンクの他端を目的とする移動体に同じ軸で軸着させ、リンクのいずれかに平行リンクを配置させる。これにより、各摺動部材の相対位置を制御して移動体を上記摺動部材の移動方向と平行及び垂直方向に自由に移動させられる。駆動源は固定側に取り付けられるので、可動部分の重量を軽くできる。またリンクの長さと各直線移動機構部の距離との選択により、上記機構部よりも広い範囲で目的とする移動体を動かすことができる。結果的に実際の移動範囲に対し占有スペースが小さく、より小形なアクチュエータ機構とすることができる。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明になる実施例を図1乃至図3を用いて説明する。図2は図1の側面図であり、支持台1に固定された平行な2本のレール2a,2bと、このレール2a,2b上を各々摺動するスライダ3a,3bがある。各スライダ3a,3bは支持台1に設置されたボールネジ4a,4bで接続されており、各ボールネジ4a,4bの回転により任意の位置に移動できる。ボールネジ4a,4bの先端部にモータ5a,5bが接続されており回転を伝達される。どちらのモータも支持台1側に取り付けられている。各スライダ3a,3bの片側にはリンク6a,6bの一端が軸8a,8bを介して接続されており、この軸上で回転する。各リンク6a,6bの他端は、ホルダ9に同軸10上で接続(軸着)されている。このホルダ9には実際に移動したい物、つまり物を掴むハンド機構11等が取り付けられる。第1スライダ3aには上記リンク6aと平行な平行リンク7が設けてあり、ホルダ9が常に同一姿勢となるようにしてある。各スライダ3a,3bが同一位置の場合ホルダ9は横にくるが、図3の様に第1スライダ3aが第2スライダ3bより左側にあるとホルダ9は第2スライダ3b側に移動し,逆に右側にあるとホルダは第1スライダ3a側に移動する。(図1参照)ホルダ9は、両スライダ3a,3bが同時に移動する事でスライダ移動方向12と平行に移動し、両スライダ3a,3bの相対距離が変化するように移動することで、スライダ移動方向12と垂直方向13に移動する。各リンク6a,6bの支点間距離を共にLとし第1スライダ3aと第2スライダ3bとのレール間距離を2dとすると、垂直方向の移動距離Sは、
S=2(L−d)
で与えられる。上記Lとdの選択により、任意に移動範囲を設定することができる。
【0007】
実際のスライダの動作を制御する場合について考えてみる。リンクとスライダの各主要寸法を図4の様に定義すると下記の関係となる。
【0008】
(y−d)2+(x−xu)2=L2
(y+d)2+(x−xL)2=L2
上式から、ホルダの座標H(x,y)に対し各スライダの位置
(xu,d),(xL,−d)
を求めることができる。
【0009】
第1スライダ3a側の原点を検出するためのセンサが支持台の一端にある。(図示せず)また平行リンク7が第1スライダ3aと軸着される軸に角度センサ14が設けてあり、平行リンク7の角度θを検出している。角度センサ14が平行リンク7側に取り付けてある理由は、ホルダ9に固定されたハンド11等の重量を支持するのをホルダに同一軸で接続したにリンク6a,6bでまかなえるので平行リンク7には力が掛かりにくいためである。角度センサ14はロータリエンコーダやポテンショメータ、可変抵抗等が使用できる。この角度θを検出することによりホルダ9の垂直位置を知ることができる。しかし、原点検出のためにホルダ9の位置が制限されない場合では、両スライダ3a,3bを原点検知するだけで制御は可能である。本実施例では、自動遠心機のようにハンド機構11が穴部等に入り込んだ状態で、水平方向12へは移動できず必ず初めに垂直方向13にハンド11を移動しなければならない場合を想定している。
よって本機構は、平行な2軸の案内部材があり、各案内部材上には独立した駆動機構により移動可能な摺動部材を持ち、各摺動部材には上記2軸の案内部材間隔よりも長いリンクの一端が軸着されている。前記各リンクの他端は該移動部材に同一軸上で軸着され、少なくとも片方のリンクには、平行リンクを備えていて、前記各リンクの位置が、2本の案内軸に対し同一方向に配置され、少なくとも1つの前記摺動部材に少なくとも1つのリンクの軸着部の角度を検出するセンサを設けている。リンクの角度と、該角度検出をしている側の摺動部材の位置から各駆動機構を制御して、目的の移動部材を案内軸と平行且つ垂直方向に移動させている。
つまり、2本の直線移動できる機構部を平行に配置し、各機構部の移動する摺動部材にリンクの一端を軸着させ、各リンクの他端を目的とする移動体に同じ軸で軸着させ、リンクのいずれかに平行リンクを配置させる。これにより、各摺動部材の相対位置を制御して移動体を上記摺動部材の移動方向と平行及び垂直方向に自由に移動させられる。駆動源は固定側に取り付けられるので、可動部分の重量を軽くできる。またリンクの長さと各直線移動機構部の距離との選択により、上記機構部よりも広い範囲で目的とする移動体を動かすことができる。結果的に実際の移動範囲に対し占有スペースが小さく、より小形なアクチュエータ機構とすることができる。
【0010】
本実施例を自動遠心機に適用した例を図5に示す。ハンド20の最下位置で遠心機内のロータ24から試料容器の入ったラック21をつかみ、そのまま上に持ち上げ、ラック21を所定位置25に置く。ロータ24からラックの所定位置25まで移動するときのみ、ハンド部分20は装置より上部に突き出て移動する。装置自体は2軸のアクチュエータ部分23が遠心機部22よりも高くなるだけである。
【0011】
【発明の効果】
本発明によれば、平行な2軸の摺動部材をリンクで接続することによりハンドのような機構部を2自由度で移動するのに駆動源を固定側に配置でき、可動部を軽く、且つ少なくできより小形なアクチュエータを提供することができる。これにより、アクチュエータを実装する装置の小形化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になるアクチュエータの一実施例を示す上面図である。
【図2】図1の側面図である。
【図3】本発明になるアクチュエータの一実施例を示す上面図である。
【図4】本発明になるアクチュエータ機構における位置関係を定義した座標を示す図である。
【図5】本発明になるアクチュエータを自動遠心機に適用した例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1は支持台、2a,2bはレール、3aは第1スライダ、3bは第2スライダ、4a,4bはボールネジ、5a,5bはモータ、6a,6bはリンク、7は平行リンク、8a,8bは軸、9はホルダ、10は軸、11はハンド機構、12は水平方向、13は垂直方向、14は角度センサ、15a,15bはカップリング、20はハンド、22は遠心機部、21はラック、23はアクチュエータ部、24はロータ、25はラックの所定位置である。
Claims (4)
- 第一の案内部材と、該第一の案内部材に平行に配置された第二の案内部材と、前記第一の案内部材に対して移動可能な第一の摺動部材と、前記第二の案内部材に対して移動可能な第二の摺動部材と、前記第一の摺動部材を移動させるための第一の駆動機構と、前記第二の摺動部材を移動させるための第二の駆動機構と、前記第一の摺動部材に一端が軸着された第一のリンクと、前記第二の摺動部材に一端が軸着された第二のリンクとを有し、前記第一のリンクの他端と、前記第二のリンクの他端を同一軸上で軸着する移動体を有するアクチュエータ機構において、前記第一の摺動部材と前記移動体との間に前記第一のリンクと平行な平行リンクを設け、前記第一の摺動部材と平行リンクの角度を検出するためのセンサを設けたことを特徴とするアクチュエータ機構。
- 前記平行リンクの角度から、前記移動体の移動可能な面内であって、且つ前記スライダの摺動方向に対して垂直方向の前記移動体の位置を検知することを特徴とする請求項1記載のアクチュエータ機構。
- 前記平行リンクの角度と、前記平行リンクが軸着されている第一の摺動部材の位置から前記第一の摺動部材および前記第二の摺動部材を制御して、前記移動体を前記移動体の移動可能な面内であって、且つ前記スライダの摺動方向に対して垂直方向に移動させることを特徴とする請求項2記載のアクチュエータ機構。
- 第一の案内部材と、該第一の案内部材に平行に配置された第二の案内部材と、前記第一の案内部材に対して移動可能な第一の摺動部材と、前記第二の案内部材に対して移動可能な第二の摺動部材と、前記第一の摺動部材を移動させるための第一の駆動機構と、前記第二の摺動部材を移動させるための第二の駆動機構と、前記第一の摺動部材に一端が軸着された第一のリンクと、前記第二の摺動部材に一端が軸着された第二のリンクとを有し、前記第一のリンクの他端と、前記第二のリンクの他端を同一軸上で軸着する移動体を有するアクチュエータ機構を有する遠心機において、前記第一の摺動部材と前記移動体との間に前記第一のリンクと平行な平行リンクを設け、前記第一の摺動部材と平行リンクの角度を検出するためのセンサを設けたことを特徴とするアクチュエータ機構を有する遠心機。
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