JP3595938B2 - 表面実装用コネクタ及びそのゲージ - Google Patents

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    • H01R12/712—Coupling devices for rigid printing circuits or like structures co-operating with the surface of the printed circuit or with a coupling device exclusively provided on the surface of the printed circuit
    • H01R12/716—Coupling device provided on the PCB

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、３列以上のコンタクトを有する表面実装（Ｓｕｒｆａｃｅ Ｍｏｕｎｔ Ｔｅｃｈｎｏｌｏｇｙ）用コネクタと、各コンタントの端子部（半田付け部）の平坦度を検査するゲージに関する。
【０００２】
【従来の技術】
実用新案登録第２５４０７３５号公報に記載された表面実装用コネクタの要点について図９を参照して説明する。
【０００３】
ピンコネクタ２１は、インシュレータ２２と、インシュレータ２２の背面に形成された複数のスリット状の開口にそれぞれ固定される多数の略Ｌ字状のコンタクト２３と、インシュレータ２２の両側前方下部に固定されるコネクタ固定用のホールドダウン２４とから構成される。
【０００４】
インシュレータ２２の前面には、相手側コネクタ（図示せず）との嵌合用の開口２２Ａが形成されている。また、インシュレータ２２の両側面２２Ｂには、ホールドダウン２４の先端部２４Ｃが圧入される溝２２Ｃが形成される。
【０００５】
各ホールドダウン２４は、垂直面部２４Ａと水平面部２４Ｂとから断面Ｌ字状に折曲形成され、垂直面部２４Ａと先端部２４Ｃとが連続する。
【０００６】
各ホールドダウン２４の水平面部２４Ｂの下面は、プリント基板（図示せず）上に形成された金属部に半田付けにより固定され、また、各コンタクト２３の一端部２３Ａは、プリント基板上に形成された各パターンに半田付けにより接続される。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来の表面実装用コネクタでは、多数のコンタクト２３が１列に配設されている。コンタクトが３列以上に配設されているコネクタでは、ゲージによる平坦度の検査を行うことができないので、例えば光学的な方法で検査を行わざるを得ない。光学的な方法では、検査装置が高価であるばかりでなく、検査に長い時間を必要とする。
【０００８】
また、各コンタクト２３の半田付けされる一端部２３Ａは、各コンタクト２３から直角方向に突出して形成される。したがって、ピンコネクタ２１の前後方向のサイズは、大きくならざるを得ない。
【０００９】
そこで、本発明は、前記従来の表面実装用コネクタの欠点を改良し、３列以上に配設される各コンタクトの形状等に工夫を施すことによりサイズの小さい表面実装用コネクタを提供し、また、前記３列以上の各コンタクトの端子部（半田付け部）の平坦度を簡易に検査できるゲージを提供しようとするものである。
【００１０】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題を解決するため、次の手段を採用する。
【００１１】
１．略直方体形状のインシュレータと、前記インシュレータに３列以上に配設されて固定されるコンタクトとから構成され、前記インシュレータの両下側外壁辺部は、削除辺部に形成され、前記インシュレータの下側外壁中央部には、１つ以上の台形の二段溝が形成され、前記二段溝は、前記各コンタクトが配設される方向に前記インシュレータを貫通するように形成され、前記各コンタクトの下部には、端子部が形成され、前記インシュレータの左右両側に配設される２列の各コンタクトの下部は、前記削除辺部の下に位置し、前記２列以外の各コンタクトの下部は、前記二段溝内に位置する表面実装用コネクタ。
【００１２】
２．前記各コンタクトの下部には、前記端子部に連なる曲げ部が形成され、
前記各端子部は、前記インシュレータの左右両側壁よりも外側へ突出しないように構成され、前記各曲げ部は、前記二段溝のうちの一段目の溝に位置するように構成される前記１記載の表面実装用コネクタ。
【００１３】
３．前記１記載の表面実装用コネクタの前記各コンタクトの端子部の平坦度を検査するゲージにおいて、前記ゲージは、略直方体形状に構成され、その上面に凹所が形成され、前記上面の左右両側付近から前記凹所に向かって突出する突出部が形成され、前記凹所の底面の中央部から上方に向かって突出する１つ以上の突出部が形成され、当該突出部は前記二段溝内に挿入され、前記各突出部と前記底面との間に隙間が形成され、前記表面実装用コネクタが前記ゲージに対してスライドするとき、前記各端子部は、平坦であれば前記各隙間内を移動し、平坦でなければ前記各突出部に突き当たる表面実装用コネクタのゲージ。
【００１４】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施の形態例の表面実装用レセプタクルコネクタ及びその各コンタクトの半田付け部の平坦度を検査するゲージと、相手側のプラグコネクタについて図１〜図８を参照して説明する。
【００１５】
図１はレセプタクルコネクタ１の平面図、図２はレセプタクルコネクタ１の側面図を、それぞれ示す。
【００１６】
図３は、レセプタクルコネクタ１の断面図である。レセプタクルコネクタ１は、略直方体形状のインシュレータ２と、インシュレータ２に保持される多数のコンタクト３とから構成される。多数のコンタクト３は、紙面に直交する方向に一定のピッチで４列に配設されている。
【００１７】
各コンタクト３は、２つの連続するＵ字形状部３Ａと、Ｕ字形状部３Ａの一端に連続する曲げ部３Ｂと、曲げ部３Ｂに連続する水平の半田付け部（端子部）３Ｃ、Ｕ字形状部３Ａの他端に連続する屈曲した接触部３Ｄとから一体に構成される。Ｕ字形状部３Ａの外側の垂直部３Ａ１の両側には、図４（ａ）に示されるように、数個の圧入ダボ３Ａ２が形成される。図４（ｂ）に示されるように、各コンタクト３をインシュレータ２に形成された各区画部２Ａに圧入した際、各圧入ダボ３Ａ２が各区画部２Ａの壁２Ａ１に圧接することにより、各コンタクト３はインシュレータ２に固定される。
【００１８】
図３に示されるように、インシュレータ２の両下側外壁辺部は、削除辺部２Ｂに形成される。削除辺部２Ｂは、第１斜面部２Ｂ１と、第１斜面部２Ｂ１に連続する水平面部２Ｂ２と、水平面部２Ｂ２に連続する第２斜面部２Ｂ３とから構成される。また、インシュレータ２の下側外壁中央部には、左右対称の台形の二段溝２Ｃが形成される。二段溝２Ｃは、各第１斜面部２Ｃ１と、各第１斜面部２Ｃ１に連続する各第１水平面部２Ｃ２と、各第１水平面部２Ｃ２に連続する各第２斜面部２Ｃ３と、両第２斜面部２Ｃ３に連続する第２水平面部２Ｃ４とから構成される。第２斜面部２Ｂ３と各第１斜面部２Ｃ１を、それぞれ垂直面部に設計変更することができる。更に、インシュレータ２の上下方向の中心線に対して対称に、相手側のプラグコネクタ（後述する。）が嵌合する２つの嵌合口２Ｄが形成される。
【００１９】
各コンタクト３がインシュレータ２の各区画部２Ａに圧入されたとき、左右両列に配設された各コンタクト３の曲げ部３Ｂは、水平面部２Ｂ２の下に位置し、半田付け部３Ｃの先端は、インシュレータ２の左右両側壁２Ｅよりも外側へ突出しない。中央の２列に配設された各コンタクト３の曲げ部３Ｂは、二段溝２Ｃの各第１水平面部２Ｃ２の下に位置する。
【００２０】
続いて、ゲージ６について図５を参照して説明する。ゲージ６は、上面６Ａに凹所６Ｂを有する略直方体形状に構成される。ゲージ６の幅（奥行）は、レセプタクルコネクタ１の幅の約１〜１．５倍である。ゲージ６の両側面６Ｃから若干離隔した上面６Ａに、ひさし形状に凹所６Ｂに向かって突出する突出部６Ｄが形成される。各突出部６Ｄの表面に、インシュレータ２の各第１斜面部２Ｂ１に対向する各斜面部６Ｄ１が形成される。凹所６Ｂの底面６Ｂ１と各突出部６Ｄとの間に各隙間６Ｂ２が形成される。また、凹所６Ｂの底面６Ｂ１の中央に、インシュレータ２の二段溝２Ｃに対向する断面軸付台形（換言すると、「かさ歯車の形状」又は「きのこの形状」）の突出部６Ｂ３が形成される。凹所６Ｂの底面６Ｂ１と突出部６Ｂ３の台形部との間に各隙間６Ｂ４が形成される。
【００２１】
レセプタクルコネクタ１における４列に配設された各コンタクト３の半田付け部３Ｃの平坦度を検査する方法について説明する。図５は、レセプタクルコネクタ１がゲージ６に装着された状態を示す。この状態では、４列の各コンタクト３の半田付け部３Ｃは、ゲージ６の凹所６Ｂの底面６Ｂ１に接触又は接近している。インシュレータ２の各第１斜面部２Ｂ１とゲージ６の各斜面部６Ｄ１との間には、隙間が存在し、また、インシュレータ２の二段溝２Ｃとゲージ６の突出部６Ｂ３との間にも、隙間が存在する。レセプタクルコネクタ１をゲージ６に対して紙面に直交する方向にスライドさせると、レセプタクルコネクタ１は、ゲージ６に対して前記両隙間の限度で左右方向及び下方向への移動を許容されながらスライドする。４列の多数のコンタクト３の半田付け部３Ｃの中で、所定値以上に上方に変形している（すなわち平坦でない）半田付け部３Ｃが存在すれば、この半田付け部３Ｃはゲージ６の突出部６Ｄに突き当たる。このとき、レセプタクルコネクタ１は、スライドを中止し、この平坦でない半田付け部３Ｃを有するレセプタクルコネクタ１は、不良品と判別されて廃棄される。以後、このゲージ６によりレセプタクルコネクタ１の４列の各コンタクト３の半田付け部３Ｃの平坦度を順次検査する。
【００２２】
なお、本実施の形態例では、コンタクトは４列であるが、３列又は５列以上に設計変更することができる。
【００２３】
更に、相手側のプラグコネクタ１１について図６〜図８を参照して説明する。図６はプラグコネクタ１１の側面図、図７はプラグコネクタ１１の下面図、図８はプラグコネクタ１１の断面図を、それぞれ示す。
【００２４】
プラグコネクタ１１は、中央に空間部１２Ａを有する略直方体形状のインシュレータ１２と、インシュレータ１２に保持される多数のＬ字形状のコンタクト１３とから構成される。多数のコンタクト１３は、一定のピッチで４列に配設されている。インシュレータ１２には、２箇所に突出部１２Ｂが形成され、各突出部１２Ｂの両側に２列のコンタクト１３が対向して固定される。
【００２５】
プラグコネクタ１１の各突出部１２Ｂの両側に固定される２列のコンタクト１３を、図３に示されるレセプタクルコネクタ１の各嵌合口２Ｄに嵌合すると、各コンタクト１３は各コンタクト３の接触部３Ｄと圧接する。
【００２６】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、次の効果が奏される。
【００２７】
１．インシュレータの左右両側に配設される２列の各コンタクトの下部は、インシュレータの両下側外壁辺部に形成された削除辺部の下に位置し、また、前記２列以外の各コンタクトの下部は、インシュレータの下側外壁中央部に形成された１つ以上の台形の二段溝内に位置するので、表面実装用コネクタを小型化することができる。
【００２８】
２．各コンタクトに曲げ部を形成することにより、端子部（半田付け部）はインシュレータの左右両側壁よりも外側へ突出しないので、表面実装用コネクタを小型化することができる。
【００２９】
３．平坦でない端子部がゲージの突出部と突き当たることにより、表面実装用コネクタにおける３列以上の各コンタクトの端子部の平坦度を簡易に検査でき、しかも、コストが安価なゲージを提供することができる。
【００３０】
４．表面実装用コネクタのインシュレータの各斜面部とゲージの各斜面部との間には、隙間が存在し、また、インシュレータの二段溝とゲージの断面軸付台形の突出部との間にも、隙間が存在するので、表面実装用コネクタはゲージに対してスムーズにスライドすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施の形態例の表面実装用レセプタクルコネクタの平面図である。
【図２】同コネクタの側面図である。
【図３】同コネクタの断面図である。
【図４】同コネクタにおけるインシュレータにコンタクトを圧入する前後の状態の斜視図であり、（ａ）は圧入前、（ｂ）は圧入後を、それぞれ示す。
【図５】同コネクタをゲージに装着した状態を示す断面図である。
【図６】同コネクタの相手側のプラグコネクタの側面図である。
【図７】同プラグコネクタの下面図である。
【図８】同プラグコネクタの断面図である。
【図９】従来の表面実装用プラグコネクタの斜視図であり、（ａ）は分解状態の全体図、（ｂ）は部分拡大図を、それぞれ示す。
【符号の説明】
１ レセプタクルコネクタ
２ インシュレータ
２Ａ 区画部
２Ａ１ 壁
２Ｂ 削除辺部
２Ｂ１ 第１斜面部
２Ｂ２ 水平面部
２Ｂ３ 第２斜面部
２Ｃ 二段溝
２Ｃ１ 第１斜面部
２Ｃ２ 第１水平面部
２Ｃ３ 第２斜面部
２Ｃ４ 第２水平面部
２Ｄ 嵌合口
２Ｅ 側壁
３ コンタクト
３Ａ Ｕ字形状部
３Ａ１ 垂直部
３Ａ２ 圧入ダボ
３Ｂ 曲げ部
３Ｃ 半田付け部（端子部）
３Ｄ 接触部
６ ゲージ
６Ａ 上面
６Ｂ 凹所
６Ｂ１ 底面
６Ｂ２ 隙間
６Ｂ３ 突出部
６Ｂ４ 隙間
６Ｃ 側面
６Ｄ 突出部
６Ｄ１ 斜面部
１１ プラグコネクタ
１２ インシュレータ
１２Ａ 空間部
１２Ｂ 突出部
１３ コンタクト

Claims (3)

  1. 略直方体形状のインシュレータと、前記インシュレータに３列以上に配設されて固定されるコンタクトとから構成され、
    前記インシュレータの両下側外壁辺部は、削除辺部に形成され、前記インシュレータの下側外壁中央部には、１つ以上の台形の二段溝が形成され、
    前記二段溝は、前記各コンタクトが配設される方向に前記インシュレータを貫通するように形成され、
    前記各コンタクトの下部には、端子部が形成され、
    前記インシュレータの左右両側に配設される２列の各コンタクトの下部は、前記削除辺部の下に位置し、
    前記２列以外の各コンタクトの下部は、前記二段溝内に位置することを特徴とする表面実装用コネクタ。
  2. 前記各コンタクトの下部には、前記端子部に連なる曲げ部が形成され、
    前記各端子部は、前記インシュレータの左右両側壁よりも外側へ突出しないように構成され、
    前記各曲げ部は、前記二段溝のうちの一段目の溝に位置するように構成されることを特徴とする請求項１記載の表面実装用コネクタ。
  3. 請求項１記載の表面実装用コネクタの前記各コンタクトの端子部の平坦度を検査するゲージにおいて、
    前記ゲージは、略直方体形状に構成され、その上面に凹所が形成され、
    前記上面の左右両側付近から前記凹所に向かって突出する突出部が形成され、前記凹所の底面の中央部から上方に向かって突出する１つ以上の突出部が形成され、当該突出部は前記二段溝内に挿入され、
    前記各突出部と前記底面との間に隙間が形成され、
    前記表面実装用コネクタが前記ゲージに対してスライドするとき、前記各端子部は、平坦であれば前記各隙間内を移動し、平坦でなければ前記各突出部に突き当たることを特徴とする表面実装用コネクタのゲージ。
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