JP3595872B2 - 多機能表示型ワイヤレスコールシステム - Google Patents

多機能表示型ワイヤレスコールシステム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のワイヤレス送信器と、各ワイヤレス送信器から送信されて来る呼出信号を受信して、呼出情報を表示するワイヤレス受信器とで構成されるワイヤレスコールシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、レストランなどでは、客が、各テーブルや座敷などに設置されたワイヤレス送信器(発信器)のボタンを操作すると、呼出信号としてワイヤレス信号が送信され、これを接客係が見やすい位置に設置されたワイヤレス受信器で受信して、テーブル番号などを表示し、接客係が迅速に対応できるようにしたワイヤレスコールシステム(ワイヤレスサービスコールシステム)が採用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来のワイヤレスコールシステムでは、ワイヤレス受信器は、予め登録されたワイヤレス送信器のボタン操作に対して、1パターンの動作しかできなかった。例えば、呼出信号に対応した番号を表示し、「ポーン」といった報知音を出力していた。
【0004】
図8には、従来のワイヤレスコールシステムの動作例を示しており、ここでは(a)に示すように、「番号3」が割り当てられた発信器から呼出信号が発信されても、「番号59」が割り当てられた発信器から呼出信号が発信されても、受信器では、同じように番号表示がされ、報知音が鳴動するだけであった((b)〜(d))。
【0005】
したがって、特定の呼出信号に対して、通常とは異なる特別な動作をさせようとすることができず、また、1システムを2系統以上で使用することができなかった。例えば、2系統で使用する場合には、一方は客と接客係間で使用して、他方はメンテナンス業者が使用する場合や、一方は客と接客係間で使用して、他方は厨房と接客係間で使用する場合などがある。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、ワイヤレス受信器において、特定の呼出信号に対し、通常とは異なる特別な動作ができるようにした多機能表示型のワイヤレスコールシステムを提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に記載の多機能表示型ワイヤレスコールシステムでは、ワイヤレス受信器は、ワイヤレス送信器から送信されて来る呼出信号の一部を、移報信号として予め設定する手段と、移報信号を送出する中継送信手段とを備えており、これによって、ワイヤレス送信器から送信されて来る呼出信号から移報信号を判別して、外部機器にも中継送信するようにしている。
【0008】
請求項2では、請求項1において、移報信号は、通信回線を通じて、外部機器に伝送される情報データである。請求項3では、請求項2において、外部機器はコンピュータであり、このコンピュータは、情報データを別の通信回線を通じて送信又は表示する。請求項4では、請求項2において、外部機器はプリンタであり、このプリンタは、情報データを印字出力する。
【0009】
請求項5では、請求項1において、移報信号は、伝送線を通じて、外部機器に出力される接点信号である。請求項6では、請求項5において、外部機器は光報知装置であり、この光報知装置は、接点信号の入力があったときは、光によって報知する。請求項7では、請求項5において、外部機器は自動通報器であり、この自動通報器は、接点信号の入力があったときは、予め定められた相手先に通報する。請求項8では、請求項5において、外部機器は音響装置であり、この音響装置は、接点信号の入力があったときは、音響出力によって報知する。
【0010】
請求項9では、請求項1において、中継送信手段は、外部機器に制御信号を送出する移報端子を備えている。請求項10では、請求項1において、中継送信手段は、ワイヤレス送信部を備えており、他のワイヤレス機器に対して制御信号を送信する。
【0011】
請求項11では、請求項1〜請求項10のいずれかにおいて、ワイヤレス受信器は、ワイヤレス送信器から送信されて来る呼出信号の一部に対して、表示部には表示しない非表示データとして設定する非表示設定手段を更に備える。
【0012】
請求項12に記載の多機能表示型ワイヤレスコールシステムでは、ワイヤレス受信器は、ワイヤレス送信器から送信されて来る呼出信号の一部を、移報信号として予め設定する手段と、移報信号を送出する中継送信手段とを備えており、これによって、ワイヤレス送信器から送信されて来る呼出信号から移報信号を判別して、外部機器にも中継送信する一方、ワイヤレス送信器から送信されて来る呼出信号の一部に対して、予め準備した連絡情報を割り当てて設定する手段を備えており、これによって、ワイヤレス送信器から送信されて来る呼出信号を判別して、表示部に呼出情報の表示に加えて、連絡情報も表示できるようにしている。請求項13では、請求項12において、連絡情報は、アルファベット、記号、絵文字などで構成されている。
【0013】
請求項14に記載の多機能表示型ワイヤレスコールシステムでは、ワイヤレス受信器は、ワイヤレス送信器から送信されて来る呼出信号の一部を、移報信号として予め設定する手段と、移報信号を送出する中継送信手段とを備えており、これによって、ワイヤレス送信器から送信されて来る呼出信号から移報信号を判別して、外部機器にも中継送信する一方、ワイヤレス送信器から送信されて来る呼出信号の一部に対して、表示部には表示しない非表示データとして設定する非表示設定手段と、その非表示に設定された呼出信号を一時的に記憶保持する非表示データ蓄積手段と、表示再生スイッチとを有しており、これによって、非表示に設定された呼出信号は、ワイヤレス受信器によって受信された後、表示再生スイッチを操作したときにのみ表示部に表示できるようにしている。
【0014】
請求項15では、請求項14において、非表示設定手段は、ワイヤレス送信器から受信した呼出信号を、アルファベット、記号、絵などに割り当て変換する機能を備えている。請求項16では、請求項14において、非表示設定手段は、ワイヤレス受信器に代えて、ワイヤレス送信器側に設けられている。請求項17では、請求項16において、ワイヤレス送信器は、非表示設定スイッチを有しており、このスイッチを操作したときには、呼出信号に非表示タグを付加して送信する。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態について、図面とともに説明する。図1は、多機能表示型ワイヤレスコールシステムの動作の一例を示したタイムチャートである。
本発明のワイヤレスコールシステムは、複数のワイヤレス送信器と、1台のワイヤレス受信器とで構成され、ワイヤレス受信器は、表示部、ワイヤレス受信部を有し、ワイヤレス送信器から送信されて来た呼出信号を受信して、表示部に呼出情報を表示するようになっている。
【0016】
本発明では、ワイヤレス受信器は、ワイヤレス送信器から送信されて来る呼出信号の一部を、移報信号として予め設定する手段と、移報信号を送出する中継送信手段とを備えており、これによって、ワイヤレス送信器から送信されて来る呼出信号を判別して、外部機器にも中継送信することができる。
【0017】
ここでは、ワイヤレス受信器の中継送信手段は、外部機器に制御信号を送出する移報端子(外部データ出力端子、外部接点出力端子)を備えており、この移報端子に接続された外部機器に対して信号を出力すれば、外部機器の動作を制御できる。したがって、ワイヤレス送信器から、ワイヤレス受信器に接続された外部機器を遠隔操作することができる。
【0018】
なお、ワイヤレス受信器は、外部機器を有線接続することには限定されず、中継送信手段にワイヤレス送信部を備えて、他のワイヤレス機器に対して制御信号を送信することもできる。これによって、電波条件の悪い環境であったり、微弱電波を用いるシステムであっても、ワイヤレス受信器を中継器として用いることで、広範囲なエリアに対してワイヤレスコールシステムを適用できる。この場合の制御信号を受信して動作するワイヤレス機器には、例えば、駐車場ゲート、照明器具、エアコンなどがある。
【0019】
図1では、移報信号として、通信回線を通じて、情報データを外部機器に伝送する場合を示している。受信器が、例えば、番号0〜49に登録された発信器(送信器)から呼出信号を受信したときには、呼出情報として番号を表示するとともに、報知音を出力する一方、番号50〜99に登録された発信器から呼出信号を受信したときには、外部データ出力端子から番号を示すデータを出力するようになっている場合であれば、「番号3」に登録された発信器から呼出信号を受信したときには((a),(b))、呼出情報として「3番」を表示するとともに((c))、「ポーン」といった報知音を出力する((d))。一方、「番号53」に登録された発信器から呼出信号を受信したときには((a),(b))、外部データ出力端子から「53番」を示すデータを出力する((e))。
【0020】
なお、外部機器に情報データを出力する場合には、番号の表示と、報知音の出力をしないようにすることもできる。そのため、ワイヤレス受信器は、ワイヤレス送信器から送信されて来る呼出信号の一部に対して、表示部には表示しない非表示データとして設定する非表示設定手段を備えている。図中、(c),(d)において破線で示す部分は、非表示設定をしていない場合を示している。
【0021】
図2は、ワイヤレスコールシステムの構成の一例を示す図である。ワイヤレス受信器1は、外部機器2であるパソコンを接続するとともに、増設スピーカ3と人体検知器4を接続している。図示したシステムでは、ワイヤレス送信器(発信器)として、卓上型発信器5A、壁掛型発信器5B、集中発信器5C、集中消去器5Dを有している。
【0022】
集中発信器5Cは、受信器1に複数の番号を表示させることができる発信器である。また、集中消去器5Dは、受信器1に表示されている複数の番号を消去させることができる発信器である。したがって、集中消去器5Dは、本発明において、移報信号を出力したり、呼出情報に連絡情報を付加して表示したり(後述)、呼出情報の非表示を設定して蓄積したり(後述)する目的で呼出信号を送信する送信器(発信器)からは除かれる。また、集中発信器5Cでも受信器1の表示の消去を指示できるが、その機能については上記と同様に、本発明についての以降の説明では取り扱わない。
【0023】
ワイヤレス受信器1は、発信器5A〜5Cから呼出信号を受信すると、呼出信号に対応した番号に応じて、番号表示及び報知音出力を行い、外部機器2に情報データを出力する。情報データは、受信器1側で編集して外部機器2に出力してもよいし、外部機器2側で番号のみを示す情報データを受信して、これを編集してもよい。
【0024】
また、受信器1は、増設スピーカ3からも報知音を出力でき、人体検知器4で来客などを検知したときに、報知音を出力することができる。なお、受信器1は、予め、複数ある表示窓の各々の表示内容が決まっている固定表示型、呼出信号を受信した順にその番号を表示する表示窓が決まる可変表示型のいずれであってもよい。また、呼出の対象となる各人が携帯する携帯型の受信器であってもよい。
【0025】
図示したように、外部機器2がコンピュータ(パソコン)であれば、コンピュータは、情報データを受信すると、そのデータを、別の通信回線(電話回線やLANなど)を通じて送信したり、液晶ディスプレイやCRTで構成される画面に表示したり、ハードディスクなどの記録媒体に記録する。また、外部機器2としてプリンタを接続すれば、プリンタから情報データを印字出力することができる。したがって、これらの外部機器2では、受信器1が受信した一部の呼出信号の履歴を残しておくことができる。
【0026】
図3には、ワイヤレス受信器1の内部構成の一例をブロック図で示している。受信器1は、無線受信部11がアンテナaを通じてワイヤレス信号を受信すると、その信号を復調部12で復調した後、波形整形部13で整形し、信号処理部10が信号の内容を判別する。無線受信部11は、PLL制御部14によって発振制御がされている。
【0027】
RAMなどで構成された記憶部15には、予め、呼出信号の種類に対応した表示番号や、その番号が外部機器2への送信の対象になっているか等が登録されているので、信号処理部10は、呼出信号を受信すると記憶部15を参照して動作を判断する。
【0028】
図中、16は外部機器2に情報データを出力するときに、番号表示などを行うか否かを予め切替設定する切替スイッチ、17はその他の押しボタンなどで構成される操作部、18は複数の表示窓や液晶ディスプレイなどで構成される表示部、19はチャイム音や音声メッセージなどによって、送信器2からの呼出を報知する報知部、20は外部機器2に情報データを出力する外部データ出力部である。
【0029】
アンテナa、無線受信部11、復調部12、波形整形部13、PLL制御部14ではワイヤレス受信部を構成する。また、記憶部15は呼出信号の一部を移報信号として設定する手段や非表示設定手段を構成する。外部データ出力部20は中継送信手段を構成する。
【0030】
次に、本発明のワイヤレスコールシステムの動作の他の例を図4に示す。ここでは、移報信号として、伝送線を通じて、接点信号を外部機器に出力する場合を示している。この場合、外部機器としては、接点信号を入力して動作する機器が接続されている。
【0031】
受信器1が、例えば、番号0〜49に登録された発信器(送信器)から呼出信号を受信したときには、呼出情報として番号を表示するとともに、報知音を出力する一方、番号50〜99に登録された発信器から呼出信号を受信したときには、外部接点出力端子から番号を示すデータを出力するようになっている場合であれば、「番号3」に登録された発信器5A〜5Cから呼出信号を受信したときには((a),(b))、呼出情報として「3番」を表示するとともに((c))、「ポーン」といった報知音を出力する((d))。一方、「番号53」に登録された発信器5A〜5Cから呼出信号を受信したときには((a),(b))、接点接点出力端子から接点信号を出力する((e))。
【0032】
なお、外部機器に接点信号を出力する場合は、番号の表示や報知音の出力を行わないように設定することもできる。そのため、ワイヤレス受信器1は、ワイヤレス送信器5A〜5Cから送信されて来る呼出信号の一部に対して、表示部18には表示しない非表示データとして設定する非表示設定手段を備えている。図中、(c),(d)において破線で示す部分は、非表示設定をしていない場合を示している。
【0033】
図5には、図4の動作を実行するワイヤレス受信器1Aの内部構成の一例をブロック図で示している。図3に示したワイヤレス受信器1の構成とは、外部データ出力部20に代えて、外部接点出力部21を備えている点以外は同じ構成である。したがって、ここでは、外部接点出力部21は中継送信手段を構成している。
【0034】
外部接点出力部21に接続される外部機器2は、不審者が来店したときなどに別の部屋に通報するときなどに利用される。例えば、外部機器2には、光報知装置があり、この光報知装置は、接点信号の入力があったときは、光によって報知する。光報知装置には、回転灯や、フラッシュ光とともにチャイム音を出力する光チャイムなどがある。
【0035】
また、外部機器2として自動通報器を接続することもでき、自動通報器は、接点信号の入力があったときは、予め定められた相手先に通報する。自動通報器では、LANなどの通信回線、電話回線などを通じて、予め登録されたパソコンや電話機などを呼び出す。
【0036】
更に、外部機器2として音響装置を接続することもでき、音響装置は、接点信号の入力があったときは、音響出力によって報知する。この音響装置には、ベルやブザーなどがあり、大音響を出力すれば、呼出があったことを確実に通報できる。
【0037】
次に、多機能表示型ワイヤレスコールシステムの別の構成について説明する。ワイヤレス受信器1,1Aは、ワイヤレス送信器5A〜5Cから送信されて来る呼出信号の一部に対して、予め準備した連絡情報を割り当てて設定する手段を備えており、これによって、ワイヤレス送信器5A〜5Cから送信されて来る呼出信号を判別して、表示部18に呼出情報の表示に加えて、連絡情報も表示できるようになっている。したがって、図3,図5に示すワイヤレス受信器1,1Aの構成では、信号処理部10が連絡情報を割り当てて設定する手段を構成する。
【0038】
ここに連絡情報は、アルファベット、記号、絵文字などで構成できる。このようにすれば、受信器1では、送信器5A〜5Cから受信した呼出信号をグループ分けし、各グループを容易に識別することができる。
【0039】
図6には、受信器1の表示部18における表示例を示している。ここでは、表示部18は、7セグメント表示を行う表示窓で構成されている場合を示している。また、ここでは、連絡情報は、アルファベットで構成されており、表示は2桁に限定されているため、呼出情報と連絡情報を合体して、元の呼出情報を変換した情報を表示している。
【0040】
図6(a)は、複数の呼出信号を2つのグループに分けて、各々に動作をさせるようにした場合であり、「動作2」ではアルファベット「A」「b」を用いることで、「動作1」と区別されるようになっている。通常の動作と異なる動作としては、上述したような、外部機器2への情報データ出力、外部接点出力などが行われる。また、同図(b)は、複数の呼出信号を5つ以上のグループに分けて、各々に動作をさせるようにした場合であり、例えば、「動作2」〜「動作5」では、アルファベット「A」「b」「c」「d」を用いることで、他の動作と区別している。
【0041】
次に、本発明の多機能表示型ワイヤレスコールシステムの更に別の構成について説明する。ワイヤレス受信器1,1Aは、ワイヤレス送信器5A〜5Cから送信されて来る呼出信号の一部に対して、表示部18には表示しない非表示データとして設定する非表示設定手段と、その非表示に設定された呼出信号を一時的に記憶保持する非表示データ蓄積手段と、表示再生スイッチとを有しており、これによって、非表示に設定された呼出信号は、ワイヤレス受信器1,1Aによって受信された後、表示再生スイッチを操作したときにのみ表示部18に表示することができる。したがって、図3,図5に示すワイヤレス受信器1,1Aの構成では、信号処理部10が非表示設定手段を構成し、記憶部15が非表示データ蓄積手段を構成しており、操作部17に表示再生スイッチを備えている。
【0042】
図7には、上記したワイヤレスコールシステムの動作の一例をタイムチャートで示している。受信器1,1Aが、例えば、番号0〜49に登録された発信器5A〜5C(送信器)から呼出信号を受信したときには、呼出情報として番号を表示するとともに、報知音を出力する一方、番号50〜99に登録された発信器5A〜5Cから呼出信号を受信したときには、番号表示を行わず、非表示データを蓄積する場合であれば、「番号3」に登録された発信器5A〜5Cから呼出信号を受信したときには((a),(b))、呼出情報として「3番」を表示するとともに((c))、「ポーン」といった報知音を出力する((d))。一方、「番号53,65,74,89」に登録された発信器5A〜5Cから呼出信号を受信したときには((a),(b))、表示や報知音の出力を行わず((c),(d))、表示再生スイッチを操作したときには、蓄積した非表示データをまとめて表示する((e),(c))。
【0043】
なお、呼出信号を蓄積する場合であっても、番号を表示するとともに、報知音を出力することもできる。そのときは、非表示設定手段による設定は解除し、データの蓄積のみを行う。図中、(c),(d)において破線で示す部分は、非表示設定を解除した場合を示している。
【0044】
また、非表示設定手段は、ワイヤレス送信器5A〜5Cから受信した呼出信号を、アルファベット、記号、絵などに割り当て変換する機能を備えている。この場合、表示再生スイッチを操作すれば、図6に示したような表示がなされることになる。
【0045】
更に、非表示設定手段は、ワイヤレス受信器1,1Aに代えて、ワイヤレス送信器5A〜5C側に設けることもできる。この場合、ワイヤレス送信器5A〜5Cは、非表示設定スイッチを有しており、このスイッチを操作したときには、呼出信号に非表示タグを付加して送信する。受信器1,1A側では、呼出信号を受信したときに、非表示タグが付加されていれば、その呼出信号に対する呼出情報を非表示とし、記憶部15に蓄積する。そして、受信器1,1Aでは、表示再生スイッチの操作すれば、蓄積していた呼出情報を表示部18に表示する。
【0046】
送信器5A〜5C側で、呼出情報の非表示が設定できれば、受信器1,1Aが手の届かない位置に設置されている等の理由で、受信器1,1A側で設定する場合に比べて、操作が容易になる場合がある。また、各送信器5A〜5C毎に、受信器1,1Aにおける呼出情報の非表示が設定可能になる。
【0047】
このように非表示設定ができれば、余分な表示がなくなるので、表示窓を有効利用できる。また、必要な情報と不必要な表示とが混在することがないので、必要な表示のみが認識しやすくなる。例えば、機器の動作状態をモニタし、機器に異常が起これば信号を送信するようにしている送信器の呼出番号を非表示にすればよい。そうすれば、メンテナンス時に、受信器1,1Aにおいて表示再生スイッチを操作すれば、異常の発生を確認することができ、その他の通常の運用時は、異常表示が混在して紛らわしくなることがない。
【0048】
【発明の効果】
以上の説明からも理解できるように、本発明の請求項1〜請求項11に記載の多機能表示型ワイヤレスコールシステムでは、ワイヤレス受信器は、ワイヤレス送信器から送信されて来る呼出信号の一部を、移報信号として外部機器に中継送信することができる。すなわち、特定の呼出信号に対して、通常とは異なる特別な動作が実行できる。したがって、ワイヤレス送信器から外部機器の遠隔操作が可能になる。
【0049】
特に請求項2〜請求項4では、移報信号は情報データであるので、外部機器に様々な内容のデータが出力できる。請求項3では、ワイヤレス受信器にコンピュータを接続して、コンピュータに情報データを送信又は表示させることができる。請求項4では、ワイヤレス受信器にプリンタを接続して、プリンタから情報データを印字出力させることができる。
【0050】
請求項5〜請求項8では、移報信号は接点信号であるので、外部機器として接点入力型機器を接続して動作させることができる。請求項6では、ワイヤレス受信器に光報知装置を接続して、光報知装置によって報知させることができる。請求項7では、ワイヤレス受信器に自動通報器を接続して、自動通報器によって通報させることができる。請求項8では、ワイヤレス受信器に音響装置を接続して、音響装置によって報知させることができる。
【0051】
請求項9では、ワイヤレス受信器は移報端子を備えているので、移報端子に外部機器を接続すれば、ワイヤレス送信器からの呼出信号に応じて、外部機器を動作させることができる。請求項10では、ワイヤレス受信器は、ワイヤレス送信器からの呼出信号に応じて、他のワイヤレス機器に対して制御信号を送信し動作させることができる。請求項11では、ワイヤレス受信器は、ワイヤレス送信器から送信されて来る呼出信号の一部に対して、呼出情報を表示させないように設定できる。
【0052】
請求項12,13に記載の多機能表示型ワイヤレスコールシステムでは、請求項1と同様の効果が期待され、更にワイヤレス受信器は、ワイヤレス送信器から送信されて来る呼出信号の一部に対して、予め準備した連絡情報を割り当てて表示することができるので、呼出情報の識別が容易になる。すなわち、特定の呼出信号に対して、通常とは異なる特別な動作が実行できる。特に請求項13では、連絡情報は、アルファベット、記号、絵文字などで構成されるので、更に認識しやすくなる。
【0053】
請求項14〜請求項17に記載の多機能表示型ワイヤレスコールシステムでは、請求項1と同様の効果が期待され、更にワイヤレス受信器は、ワイヤレス送信器から送信されて来る呼出信号の一部に対して、非表示を設定し、呼出情報を蓄積して、表示再生スイッチの操作によって表示させることができる。すなわち、特定の呼出信号に対して、通常とは異なる特別な動作が実行できる。特に請求項15では、呼出信号を、アルファベット、記号、絵などに割り当て変換しているので、表示したときに識別しやすい。請求項16,請求項17では、ワイヤレス送信器側で非表示の設定が容易にでき、自己の呼出のみを非表示にすることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のワイヤレスコールシステムの動作の一例を示すタイムチャートである。
【図2】本発明のワイヤレスコールシステムの構成の一例を示す図である。
【図3】ワイヤレス受信器の構成の一例を示すブロック図である。
【図4】本発明のワイヤレスコールシステムの動作の他の例を示すタイムチャートである。
【図5】ワイヤレス受信器の構成の他の例を示すブロック図である。
【図6】ワイヤレス受信器における表示例を示す図である。
【図7】本発明のワイヤレスコールシステムの動作の他の例を示すタイムチャートである。
【図8】従来のワイヤレスコールシステムの動作の例を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
1,1A ワイヤレス受信器
10 信号処理部
15 記憶部
16 切替スイッチ
17 操作部
18 表示部
19 報知部
20 外部データ出力部
21 外部接点出力部
2 外部機器
5A〜5D ワイヤレス送信器

Claims (17)

  1. 複数のワイヤレス送信器と、表示部、ワイヤレス受信部を有し、ワイヤレス送信器から送信されて来た呼出信号を受信して、表示部に呼出情報を表示するワイヤレス受信器とで構成されたワイヤレスコールシステムにおいて、
    上記ワイヤレス受信器は、ワイヤレス送信器から送信されて来る呼出信号の一部を、移報信号として予め設定する手段と、移報信号を送出する中継送信手段とを備えており、これによって、ワイヤレス送信器から送信されて来る呼出信号から移報信号を判別して、外部機器に中継送信する多機能表示型ワイヤレスコールシステム。
  2. 請求項1において、
    上記移報信号は、通信回線を通じて、外部機器に伝送される情報データである多機能表示型ワイヤレスコールシステム。
  3. 請求項2において、
    上記外部機器はコンピュータであり、このコンピュータは、上記情報データを別の通信回線を通じて送信、又は、表示するようにした多機能表示型ワイヤレスコールシステム。
  4. 請求項2において、
    上記外部機器はプリンタであり、このプリンタは、上記情報データを印字出力するようにした多機能表示型ワイヤレスコールシステム。
  5. 請求項1において、
    上記移報信号は、伝送線を通じて、外部機器に出力される接点信号である多機能表示型ワイヤレスコールシステム。
  6. 請求項5において、
    上記外部機器は光報知装置であり、この光報知装置は、上記接点信号の入力があったときは、光によって報知するようにした多機能表示型ワイヤレスコールシステム。
  7. 請求項5において、
    上記外部機器は自動通報器であり、この自動通報器は、上記接点信号の入力があったときは、予め定められた相手先に通報するようにした多機能表示型ワイヤレスコールシステム。
  8. 請求項5において、
    上記外部機器は音響装置であり、この音響装置は、上記接点信号の入力があったときは、音響出力によって報知するようにした多機能表示型ワイヤレスコールシステム。
  9. 請求項1において、
    上記中継送信手段は、外部機器に制御信号を送出する移報端子を備えた構成になっている多機能表示型ワイヤレスコールシステム。
  10. 請求項1において、
    上記中継送信手段は、ワイヤレス送信部を備えており、他のワイヤレス機器に対して制御信号を送信する多機能表示型ワイヤレスコールシステム。
  11. 請求項1〜請求項10のいずれかにおいて、
    上記ワイヤレス受信器は、ワイヤレス送信器から送信されて来る呼出信号の一部に対して、表示部には表示しない非表示データとして設定する非表示設定手段を更に備えた多機能表示型ワイヤレスコールシステム。
  12. 複数のワイヤレス送信器と、表示部、ワイヤレス受信部を有し、ワイヤレス送信器から送信されて来た呼出信号を受信して、表示部に呼出情報を表示するワイヤレス受信器とで構成されたワイヤレスコールシステムにおいて、
    上記ワイヤレス受信器は、ワイヤレス送信器から送信されて来る呼出信号の一部を、移報信号として予め設定する手段と、移報信号を送出する中継送信手段とを備えており、これによって、ワイヤレス送信器から送信されて来る呼出信号から移報信号を判別して、外部機器にも中継送信する一方、
    ワイヤレス送信器から送信されて来る呼出信号の一部に対して、予め準備した連絡情報を割り当てて設定する手段を備えており、これによって、ワイヤレス送信器から送信されて来る呼出信号を判別して、上記表示部に呼出情報の表示に加えて、連絡情報も表示できるようにした多機能表示型ワイヤレスコールシステム。
  13. 請求項12において、
    上記連絡情報は、アルファベット、記号、絵文字などで構成されている多機能表示型ワイヤレスコールシステム。
  14. 複数のワイヤレス送信器と、表示部、ワイヤレス受信部を有し、ワイヤレス送信器から送信されて来た呼出信号を受信して、表示部に呼出情報を表示するワイヤレス受信器とで構成されたワイヤレスコールシステムにおいて、
    上記ワイヤレス受信器は、ワイヤレス送信器から送信されて来る呼出信号の一部を、移報信号として予め設定する手段と、移報信号を送出する中継送信手段とを備えており、これによって、ワイヤレス送信器から送信されて来る呼出信号から移報信号を判別して、外部機器にも中継送信する一方、
    ワイヤレス送信器から送信されて来る呼出信号の一部に対して、表示部には表示しない非表示データとして設定する非表示設定手段と、その非表示に設定された呼出信号を一時的に記憶保持する非表示データ蓄積手段と、表示再生スイッチとを有しており、これによって、非表示に設定された呼出信号は、ワイヤレス受信器によって受信された後、上記表示再生スイッチを操作したときにのみ上記表示部に表示できるようにした多機能表示型ワイヤレスコールシステム。
  15. 請求項14において、
    上記非表示設定手段は、上記ワイヤレス送信器から受信した呼出信号を、アルファベット、記号、絵などに割り当て変換する機能を備えている多機能表示型ワイヤレスコールシステム。
  16. 請求項14において、
    上記非表示設定手段は、上記ワイヤレス受信器に代えて、ワイヤレス送信器側に設けられている多機能表示型ワイヤレスコールシステム。
  17. 請求項16において、
    上記ワイヤレス送信器は、非表示設定スイッチを有しており、このスイッチを操作したときには、呼出信号に非表示タグを付加して送信する構成にしている多機能表示型ワイヤレスコールシステム。
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