JP3593003B2 - 光学的情報記録用媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、相変化記録材料を利用した書換可能な高記録密度の光学的情報記録用媒体(以下、光記録媒体と略称することもある)に関する。特に、光記録媒体を過酷な環境下で長期保存した後で記録した場合にも光記録媒体特性に優れている相変化型光記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の相変化型光記録媒体の多くは、基板上に保護層、記録層、保護層、反射層をこの順に設けた層構成からなり、これら各層は主にスパッタリング法を用いて形成され、さらにその上に紫外線硬化樹脂層が設けられている。反射層を設けるのは、光学的な干渉効果をより積極的に利用して信号振幅を大きくするためと、放熱層として機能させるためであり、相変化媒体の場合は非晶質マークを安定して形成するのに必要な過冷却状態が得られやすいようにするためである。このため、反射層としては、高反射率、高熱伝導率の金属が望ましく、具体的に使用される金属としてはAu、Ag、Al等が挙げられている。これらの金属の中、Agは反射率、熱伝導率に優れ、製膜の容易さ、経済性でも利点を有するが、他方、反射層と接する保護層の成分によっては相性が悪く、記録特性の低下等の悪影響を生ずることがある。
【0003】
そこで、従来の通常の相変化光記録媒体の反射層の金属としては、AlにTa、Ti、Cr、Mo、Mg、Zr、V、Nb等を0.5〜5原子%添加したAl合金が一般的である。しかしながら、このAl合金の場合、光記録媒体特性の経時変化が大きいという問題がある。特に光記録媒体を過酷な環境下で長期保存した後に記録をした場合、記録感度や記録信号変調度等が保存前のそれと大きく異なってしまうという問題がある。その理由はAl合金の熱伝導度が小さくなり、マーク部の冷却速度が十分でなく非晶質マークが再結晶化のため小さくなってしまうためであると思われる。
更に、Al合金を反射膜として用いた光記録媒体は、過酷な環境下で長期保存した後に記録をした場合、初期の特性と比較して信号変調度が小さくジッタが大きいという問題がある。
【0004】
一方、膜形成のしやすさや経済面でAl合金より好ましいAgを、反射層に使用する試みもなされている。即ち、Agはスパッタリングターゲットとしての値段が比較的安く、放電が安定で成膜速度が速く、空気中で安定で、しかも反射率、熱伝導度の面でも優れた特性を示すからである。しかしAgの反射層と、Ag膜内に拡散しやすい元素を含む層、例えば保護層とが接している場合には、Agの熱伝導度が大幅に小さくなる現象が生ずる欠点がある。Ag内に拡散しやすい元素としては、たとえばAl、S等であるが、相変化型光記録媒体の保護層には、ZnS−SiO2が用いられることが多い。そこで、Agの反射層とZnS−SiO2からなる保護層を用いる場合には、Ag内に元素の拡散が起こりにくいTa、Ni等からなる拡散防止層を、Agの反射層が保護層と接する側に設けることにより記録特性の経時変化を抑える試みが提案されている(特開平11−238253号公報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、Ta、Ni等からなる拡散防止層をAg反射膜に接して設けた光記録媒体は、過酷な環境下で長期保存した後に記録をした場合、エラーレートが高いという問題があった。
本発明は上記問題点を解決するためになされたもので、その目的は、過酷な環境下で光記録媒体を長期保存した後に記録をおこなった場合のエラーレートに優れ、かつ過酷な環境下で光記録媒体を長期保存する前後の記録でジッタ、信号変調度等の変化が小さい相変化型光記録媒体を提供することにある。本発明者らは、上記目的を達成するために、Ag反射膜を用いる上記技術において、拡散防止層の特性及び製膜条件等について鋭意検討した結果、拡散防止層の膜密度を高くすることによって達成できることを見出し、本発明を完成した。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、過酷な環境下で長期保存した後でも記録特性に優れている相変化型光記録媒体を提供するものであり、その要旨は、基板上に少なくとも誘電体保護層、相変化型記録層、拡散防止層、Agを主成分とする反射層が設けられ、且つ該拡散防止層は、Agへの該拡散防止層元素の固溶度及び該拡散防止層元素へのAgの固溶度のいずれもが5原子%以下の元素を主成分とする材料からなる光学的情報記録用媒体において、該拡散防止層の膜密度がバルク密度の90%以上であることを特徴とする光学的情報記録用媒体に存する。
【0007】
本発明の光学的情報記録用媒体の好ましい態様として、該拡散防止層は、Ta、Ni、Cr、Co、Si、W、及びVからなる群から選ばれる元素、特にTaを主成分とする材料、例えば金属又は合金からなり、その膜厚が20nm以下、特に1nmより大きく8nm未満であること、該拡散防止層はスパッタ圧0.4Pa以下でのスパッタリング法により作製されることが挙げられ、また、記録層として、(SbxTe1−x)yM1−y(ただし、0.6<x<0.9、0.7<y<1、MはGe、Ag、In、Ga、Zn、Sn、Si、Cu、Au、Pd、Pt、Pb、Cr、Co、O、S、Se、V、Nb、Taより選ばれる少なくとも1種)合金を主成分とする相変化型記録層を用いることが挙げられる。
更に、該拡散防止層は、Agを主成分とする反射層に接して設けられ、好適な光学的情報記録用媒体として、基板上に誘電体保護層、相変化型記録層、誘電体保護層、拡散防止層、及びAgを主成分とする反射層をこの順で有し、該拡散防止層は、Ta、Ni、Cr、Co、Si、W、及びVからなる群から選ばれる元素を主成分とする金属又は合金からなり、且つ膜密度がバルク密度の90%以上であるものが挙げられる。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の相変化型光記録媒体は、Agを主成分とする反射層を用い、該反射層が誘電体保護層と接する側、つまり反射層と誘電体保護層との間に拡散防止層を設けた層構成からなるものであり、その拡散防止層は特定の膜密度を有することが必須である。
相変化型光記録媒体において上記層構成をとることは知られており、本発明は、長期間に亘り過酷な環境下で保存した光記録媒体では、その後に記録をした場合、エラーレートが高くなるが、エラーレートは拡散防止層、特にその膜密度と密接な関係を有し、拡散防止層の膜密度を所定値以上、即ちバルク密度の90%以上とすることによりエラーレートの悪化が大きく改善されるとの新規な知見に基づくのである。
【0009】
光記録媒体の拡散防止層の形成は、膜を形成するターゲット材料をスパッタリングすることにより行われる。スパッタリングには種々の方式があるが、現在、光記録媒体の各層を形成するのに汎用されているマグネトロン方式を用いることができる。スパッタリングは、ターゲット材の種類によっても異なるが、通常0.1〜1Pa圧でおこなわれている。低圧でのスパッタリングは一般的に放電が安定しないという傾向にあるため、通常はスパッタ圧0.5Pa付近でおこなわれ、放電を安定させるのにはより高圧が採用されることが多い。Ar、Ne等の不活性雰囲気下、スパッタリングで膜を形成する場合、膜密度を大きくするためには、例えばスパッタリングの圧力を低くする、スパッタ電力を大きくする、ターゲットと基板との距離を小さくする等の手法が考えられる。これらの手法の中でも、特に低圧でのスパッタリングが膜密度を高める効果のある場合が多い。
本発明においても、拡散防止層を形成するためのスパッタ圧は、通常0.1〜0.8Pa程度とし、その最適範囲は、ターゲットの種類やその他のスパッタリング条件にも依存して選ばれる。
本発明の拡散防止層は高い膜密度、即ちバルク密度の90%以上の膜密度を有することを必須とするが、この様な高密度の膜は膜形成に際し、スパッタ圧0.4Pa以下の低圧で行うことにより容易に形成することができる。
【0010】
特開平11−238253号公報ではスパッタリングによる拡散防止層膜の作製条件が明記されていないものの、スパッタ圧は、通常0.1〜1Paでおこなわれること、更に高圧にすると放電が安定する事実を考慮すれば、スパッタリング膜の形成はやや高めの圧力で製膜され、その膜密度は90%に満たない可能性が高いと思われる。
後述の比較例から明らかな様に、拡散防止層の形成をスパッタ圧0.55Paで行った光記録媒体ではエラーレートが高く好ましくない。これに対し、本発明者らの試験によれば、より低い圧力0.3Paを採用した場合、その膜密度は0.55Paの場合よりも大きくなり、エラーレートも改善される結果が得られているが、この圧力は通常採用されている圧力に比べ可成り低い圧力である。
本発明のバルク密度の90%以上の膜密度を有する拡散防止層は、不活性ガス雰囲気下、スパッタ圧0.4Pa以下で形成されるが、0.3Pa以下でスパッタすることにより、更にバルク密度の93.5%以上の高密度の膜を形成することができる。
【0011】
また、本発明者らは、拡散防止層の膜密度が記録特性に及ぼす影響は、上記の如くエラーレートに顕著に現れるが、特性の一つであるジッタの値にはほとんど影響しないことを確認した。従って、特開平11−238253号公報ではジッタの測定により光記録媒体の特性が評価されていたとしても、エラーレートについての測定がなされていないため、膜密度の記録特性に及ぼす効果については何等考慮されていないことは明らかである。
膜密度は、例えば、面積(cm2)のわかっている基板に膜を作製した場合、膜作製前後の基板の重量の変化量(g)と膜厚(cm)を測定し、次式より算出することができる。
【数1】
膜密度 =(重量変化量)/((基板面積)×(膜厚))
又、膜形成材料の金属のバルク密度は文献値(例えば理化学辞典)を用いることができる。不純物が混ざった場合であってもは計算機シミュレーション等によって精度の高い値が得られる。
【0012】
拡散防止層の膜密度がエラーレートに影響を及ぼす事に加えて、拡散防止層の材料によっては、その膜厚が入射光の吸収等により光学的な特性、例えば信号変調度に悪影響を及ぼすこともある。その為、拡散防止層の材料の反射率がAgに比べ比較的小さい場合は、その膜厚は薄くすることが望ましく、通常20nm以下である。
拡散防止層の材料としてはAgとの固溶度が小さい金属、例えばTa、Ni等が用いられるが、これらの金属は反射率がAg、Al等と比較して小さいため、拡散防止層の膜厚が大きくなると光学的に不利になる。その理由は、拡散防止層が入射レーザー光を吸収してしまいその分を信号変調度等に有効に利用できなくなるため、または拡散防止層のレーザー光の吸収により再結晶化部分が大きくなりマークが小さくなるような熱分布になるためであると思われる。
拡散防止層のエラーレート及び信号変調度等への影響を考慮した場合、その膜圧を所望値、即ち1nmより大きく8nm未満とすることにより、特に信号変調度に優れた光記録媒体を作製することができる。
【0013】
他方、信号変調度は記録層や誘電体保護層の膜厚を調整することにより大きくすることもできるが、その場合には通常繰り返し記録特性は悪化する。そこで、光記録媒体の経時変化、信号変調度、繰り返し記録特性等の光記録媒体に求められる特性をすべて満足するためには拡散防止層の膜厚をある程度薄くすることが好ましい。しかし薄すぎると拡散防止層の役割を果たさなくなる。これらの理由により、光記録媒体の経時変化、信号変調度、繰り返し記録特性等の全ての光記録媒特性を考慮する場合は、Agへの該拡散防止層元素の固溶度及び該拡散防止層元素へのAgの固溶度のいずれもが5原子%以下の元素を主成分とする材料からなる拡散防止層の膜厚は1nmより大きく8nmより小さいことが好ましい。より好ましくは1.5〜7nmである。
【0014】
拡散防止層を形成する材料は、拡散防止層元素のAgへの固溶度及びAgの拡散防止層元素への固溶度のいずれもが5原子%以下の元素を主成分とする材料である。
この条件を満たす金属元素については、特開平11−238253号公報に述べられているように、該金属の2元合金状態図を参照して決められ、2元合金状態図は公知である(例えば、「Constitution of Binary Alloys」,(Max Hansen and Kurt Anderko,second edition(1985),Genium Publishing Corporation,New York)を参照)。
拡散防止層の材料としては、Ag反射層内に拡散し難く、反射層及び誘電体保護層との密着性が良い等の条件を満たすものが好ましく、これらの条件を満たす限り、金属、半導体、金属酸化物、金属窒化物、金属炭化物、半導体酸化物、半導体窒化物、半導体炭化物、非晶質カーボン等の各種化合物、またはこれらの混合物から適宜選択して用いることができる。
【0015】
拡散防止層の材料として、金属又は合金を用いる場合、上記の条件を満たし反射層のAgと固溶体や化合物を形成せず、それ自体が安定性にも優れている金属としては、具体的には、シリコン、ニッケル、タンタル、コバルト、クロム、タングステン及びバナジウムが挙げられるが、反射層の光学的な特性を活かすためにはなるべく使用レーザー波長で吸収が小さいものを選定するのが好ましく、これらの金属は薄膜として設けることができる。これらの中、タンタル及びニッケルは薄膜の内部応力による剥離等の問題を生ぜず安定性が良いので好ましく、特にタンタルは膜厚が薄くても均一な膜ができやすいため、拡散防止層膜厚が10nm以下の場合には最も好ましいのはタンタルである。
拡散防止層は10at.%以下程度のCr、Mo、Mg、Zr、V、Ag、In、Ga、Zn、Sn、Si、Cu、Au、Pd、Pt、Pb、Cr、Co、O、Se、V、Nb、Ti等の不純物元素を含んでも良い。
【0016】
拡散防止層の材料として、化合物を用いる場合、金属又は半導体の酸化物、窒化物、炭化物、或いは非晶質カーボン等から選ばれ、それ自体が安定な化合物であり、特に相変化型記録層を有する場合には融点が1000℃以上の耐熱性化合物であることが好ましい。具体的化合物としては、酸化ケイ素、窒化ケイ素、炭化ケイ素、酸化タンタル、酸化セリウム、酸化ランタン、酸化イットリウム、酸化アルミニウム、酸化銀等が好ましい材料として挙げられる。又、非晶質カーボンとしては、透明度の高い非晶質の水素化カーボンが挙げられる。
これらの中、酸化ケイ素、酸化タンタルは拡散防止層を形成すると同時に誘電体保護膜としての役割を果たすことも可能である点で好ましく、特に好ましいのは酸化ケイ素である。
【0017】
本発明の光学的情報記録用媒体を構成する他の層構造部分について以下説明する。
本発明の光学的情報記録用媒体において、基板は保護層或いは反射層のいずれかに近接して設けられるが、基板としては、ポリカーボネート、アクリル、ポリオレフィンなどの透明樹脂、あるいはガラスを用いることができる。これらの中、ポリカーボネートは実績もあり安価で経済性にも優れているので好ましい。基板の厚さは、通常0.05〜5mm、好ましくは0.1〜2mmである。
【0018】
記録層は、通常その上下を誘電体保護層で被覆されており、本発明の光記録媒体では、基本的に、記録再生用レーザー光が基板側から入射される場合は、基板上に誘電体保護層、記録層、誘電体保護層、拡散防止層、反射層をこの順に設け、必要に応じ保護コート層がその上に設けられる。一方、記録再生用レーザー光が膜面から入射される場合は、これとは逆の層構成となり、また、場合により基板の両側にこれら各層を構成しても、膜面(保護コート層)を内側にして両側に各層を有する光記録媒体とすることもできる。
【0019】
誘電体保護層の材料としては、屈折率、熱伝導率、化学的安定性、機械的強度、密着性等に留意して決定される。一般的には透明性が高く高融点である金属や半導体の酸化物、硫化物、窒化物やCa、Mg、Li等のフッ化物を用いることができる。これらの酸化物、硫化物、窒化物、フッ化物は必ずしも化学量論的組成をとる必要はなく、屈折率等の制御のために組成を制御したり、混合して用いることも有効である。より具体的にはZnSや希土類硫化物と酸化物、窒化物、炭化物等の耐熱性化合物の混合物が挙げられ、繰り返し記録特性を考慮すると誘電体混合物がよい。
【0020】
具体的には、硫化亜鉛、硫化タンタル、希土類(Y、La、Ce、Nd等)硫化物のような硫化物を単独或いは混合物として20mol%以上90mol%以下含むものが好ましい。混合物の残部は、融点又は分解温度が1000℃以上の耐熱性化合物であることが好ましい。融点又は分解温度が1000℃以上の耐熱性化合物としては、Mg,Ca,Sr,Y,La,Ce,Ho,Er,Yb,Ti,Zr,Hf,V,Nb,Ta,Zn,Al,Si,Ge,Pb等の酸化物、窒化物、炭化物やCa、Mg、Li等のフッ化物が挙げられる。これらの中、ZnSとSiO2とからなる混合物が相変化型光記録媒体の保護層に用いられる場合が多い。
【0021】
誘電体保護層は、通常、10nmから500nmの厚さに設けられる。誘電体保護層の厚みが10nm未満であると、基板や記録膜の変形防止効果が不十分であり、保護層としての役目をなさない傾向がある。500nmを超えると誘電体自体の内部応力や基板との弾性特性の差が顕著になって、クラックが発生しやすくなる。特に、下部保護層は(基板に近い側に設けられる保護層)、熱による基板変形を抑制する必要があり、50nm以上は必要である。50nm未満では、繰り返しオーバーライト中に微視的な基板変形が蓄積され、再生光が散乱されてノイズ上昇が著しくなることがある。下部保護層の厚みの上限は、成膜時間の関係から200nm程度が実質的に上限となるが、200nmより厚いと記録層面で見た溝形状が変わってしまうことがある。すなわち、溝深さが基板表面で意図した形状より浅くなったり、溝幅がやはり、基板表面で意図した形状より狭くなってしまうので好ましくない。 より好ましくは150nm以下である。
【0022】
一方、上部保護層(基板に遠い側に設けられる保護層)は、記録層の変形抑制のためには少なくとも10nm以上は必要である。
また、60nmより厚いと、上部保護層内部に繰り返しオーバーライト中に微視的な塑性変形が蓄積されやすく、これが、また再生光を散乱させノイズを増加させる。
これらの保護層の膜密度はバルク状態の80%以上であることが機械的強度の面から望ましい(Thin Solid Films、第278巻(1996年)、74〜81ページ)。
【0023】
記録層としては公知の相変化型光記録層が使用でき、例えばGeSbTeやInSbTe、AgSbTe、AgInSbTeといった系列化合物がオーバーライト可能な材料として選ばれる。これらの中、{(Sb2Te3)1−x(GeTe)x}1−ySby合金(ただし、0.2<x<0.9、0≦y<0.1)、または(SbxTe1−x)yM1−y合金(ただし、0.6<x<0.9、0.7<y<1、MはGe、Ag、In、Ga、Zn、Sn、Si、Cu、Au、Pd、Pt、Pb、Cr、Co、O、S、Se、V、Nb、Taより選ばれる少なくとも1種)を主成分とする薄膜は、結晶・非晶質いずれの状態も安定で、かつ、両状態間の高速の相転移が可能である。さらに、繰り返しオーバーライトを行った時に偏析が生じにくいといった利点があり、最も実用的な材料である。
記録層が(SbxTe1−x)yM1−y合金(ただし、0.6<x<0.9、0.7<y<1、MはGe、Ag、In、Ga、Zn、Sn、Si、Cu、Au、Pd、Pt、Pb、Cr、Co、O、S、Se、V、Nb、Taより選ばれる少なくとも1種)を主成分とする相変化型媒体である場合、熱分布の違いがマーク形状に反映されやすいので、本発明では特に重要となる。
【0024】
記録層が相変化型光記録層の場合、その厚みは10nmから100nmの範囲が好ましい。記録層の厚みが10nmより薄いと十分なコントラストが得られ難く、また結晶化速度が遅くなる傾向があり、短時間での記録消去が困難となりやすい。一方100nmを越すとやはり光学的なコントラストが得にくくなり、また、クラックが生じやすくなるので好ましくない。また、10nm未満では反射率が低くなりすぎ、30nmより厚いと熱容量が大きくなり記録感度が悪くなりやすい。
【0025】
上記記録層は合金ターゲットを不活性ガス、特にArガス中でスパッタして得られることが多い。なお、記録層および保護層の厚みは、上記機械的強度、信頼性の面からの制限の他に、多層構成に伴う干渉効果も考慮して、レーザー光の吸収効率が良く、記録信号の振幅すなわち記録状態と未記録状態のコントラストが大きくなるように選ばれる。
【0026】
本発明の光記録媒体においては、Agを主成分とする反射層を用いる。Agを主成分とするとは、Agを70原子%以上含むことを意味し、好ましくはAgを95原子%以上、さらに好ましくは98原子%以上含有する。特に好ましい反射層は、Ti、V、Ta、Nb、W、Co、Cr、Si、Ge、Sn、Sc、Hf、Pd、Rh、Au、Pt、Mg、Zr、Mo及びMnからなる群から選ばれた少なくとも一種を0.2原子%以上2原子%以下含有する銀合金、又は純銀からなる。
反射層の膜厚は、通常40nm〜200nmである。40nm未満では放熱効果が不十分になりやすく、他方、200nmを超えるとクラックが入りやすくなったり、成膜時間が長くなり生産性が低下する傾向にある。
反射層は、通常スパッタ法や真空蒸着法で形成されるが、その際、ターゲットや蒸着材料そのものの不純物は勿論、成膜時に混入する水分や酸素量も含めて全不純物量を2原子%以下とすることが望ましい。
【0027】
前述の記録層、保護層、反射層、拡散防止層はスパッタリング法などによって形成される。これらの層は各層のスパッタリングターゲット、即ち記録膜用ターゲット、保護膜用ターゲット、必要な場合には反射層材料用ターゲット等を同一真空チャンバー内に設置したインライン装置で膜形成を行うことが各層間の酸化や汚染を防ぐ点で望ましい。また、生産性の面からも優れている。
【0028】
【実施例】
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、これら実施例により何等制限されるものではない。
【0029】
実施例及び比較例
[光記録媒体の作製]
ポリカーボネート基板上にZnS−SiO2下部保護層(110nm)、Ag5In5Sb60.5Te29.5記録層(17nm)、ZnS−SiO2上部保護層(40nm)、Ta拡散防止層、Ag反射層(80nm)の構成をArガスを用いたスパッタ法により作成し、この上にさらに紫外線硬化樹脂からなる保護コートを行った。Ta拡散防止層作製時のスパッタ圧力は0.18Pa(実施例)と0.55Pa(比較例)の2種類とし、それぞれの圧力で膜厚を2、4、8、16nmの4種類、合計8種類の光記録媒体を作製した(実施例1〜4および比較例1〜4)。
Ta拡散防止層はDCスパッタ法で500Wの電力で作製した。TaのAgへの固溶度およびAgのTaへの固溶度は0at.%と考えられる。
【0030】
[スパッタ圧力と膜密度の関係の測定]
拡散防止層としてのTa膜作製時のスパッタ圧力と膜密度の関係を測定した。測定は400nm程度の膜厚を50×70mmのカバーガラスに付けたときの重量変化と膜厚から求めた。重量変化測定は電子天秤を用い、膜厚測定には接触式段差計(TENCOR P−10)を用いた。結果は図1に示すとおりであり、スパッタ圧力と膜密度には明確な関係が見られ、スパッタ圧力が低い方が膜密度がより高いことを示す。
【0031】
[光記録媒体の評価]
▲1▼ エラーレートの測定
上記の如く作製したこれら8種の光記録媒体を初期結晶化し、80℃、85%RHの環境に500時間保った(以降では、80℃、85%RHの環境に500時間保つ操作を「加速試験」と略記する。)。加速試験後の光記録媒体に2.4m/s、12mWの記録パワーでEFMランダム信号を記録した後、エラーレートを測定した。記録、再生は波長780nm、NA=0.55のパルステック社製光ディスクドライブDDU1000を用いた。結果を表1に示す。
【0032】
【表1】
【0033】
拡散防止層のスパッタ圧力が0.18Paの場合、加速試験後のエラーレートはいずれも10cps以下であるのに対し(実施例1〜4)、スパッタ圧力0.55Paの場合はいずれも40cps以上であった(比較例1〜4)。なお、すべての光記録媒体において加速試験前のエラーレートは10cps以下であった。
【0034】
▲2▼ 反射率、信号変調度、3Tスペースジッタの測定
上記8種類の光記録媒体について、加速試験前後に線速度2.4m/sでEFMランダム信号をオレンジブックパート3で定められたパルス分割法を用いて記録パワーを変化させて記録し、反射率、信号変調度、3Tスペースジッタを測定した。
信号変調度は[(結晶状態反射率−非晶質状態反射率)/(結晶状態反射率)]で定義した。
結果を図2−1〜図3−2に示す。
Ta拡散防止層を用いた実施例1〜4および比較例1〜4の光記録媒体にはいずれも大きな劣化は見られなかった。すなわちジッタの劣化が小さくてもエラーレートが大きい場合がありエラーレートの改善には拡散防止層のスパッタ条件が重要であることがわかる。
【0035】
一方、同様のことを、ポリカーボネート基板上にZnS−SiO2(115nm)、Ag5In5Sb60.5Te29.5(16nm)、ZnS−SiO2(43nm)、Al合金(200nm)、保護コートを順に設けた構成のディスク(比較例5)でもおこなったが、図4に示す如く、反射率、信号変調度、3Tスペースジッタの劣化はTa拡散防止層を用いたディスクより明らかに大きかった。
以上の結果より、加速試験後に記録をおこなった場合のジッタとエラーレートの悪化が十分に小さい光記録媒体は、Ta拡散防止層を設けた光記録媒体であって、しかも拡散防止層作製時のスパッタ圧力が0.18Paの場合だけであった(実施例1〜4)。
【0036】
実施例1〜4の信号変調度を比較すると、Ta膜厚が薄い方が大きいことがわかる。したがってTa膜厚は実施例の範囲では薄い方が良い。信号変調度は記録層、保護層等の各層の膜厚を調整することにより大きくすることができるが、その場合繰り返し記録による信号の劣化が激しくなることがあるため、光記録媒体が要するこれらの特性を総合的に考えれば、やはりTa膜厚は薄い方が良いことが分かる。
【0037】
【発明の効果】
本発明の光学的情報記録用媒体を用いることにより、相変化媒体等の記録媒体の記録特性の経時変化を抑えディスクの信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、スパッタ圧力と膜密度との関係を示すグラフである。
【図2】図2−1は実施例1〜2の記録パワーに対する反射率、信号変調度、3Tスペースジッタの測定結果を示すグラフである。
【図3】図2−2は実施例3〜4の記録パワーに対する反射率、信号変調度、3Tスペースジッタの測定結果を示すグラフである。
【図4】図3−1は比較例1〜2の記録パワーに対する反射率、信号変調度、3Tスペースジッタの測定結果を示すグラフである。
【図5】図3−2は比較例3〜4の記録パワーに対する反射率、信号変調度、3Tスペースジッタの測定結果を示すグラフである。
【図6】図4は比較例5の記録パワーに対する反射率、信号変調度、3Tスペースジッタの測定結果を示すグラフである。
Claims (10)
- 基板上に少なくとも誘電体保護層、相変化型記録層、拡散防止層、Agを主成分とする反射層が設けられ、且つ該拡散防止層は、Agへの該拡散防止層元素の固溶度及び該拡散防止層元素へのAgの固溶度のいずれもが5原子%以下の元素を主成分とする材料からなる光学的情報記録用媒体において、該拡散防止層の膜密度がバルク密度の90%以上であることを特徴とする光学的情報記録用媒体。
- 該拡散防止層は、Ta、Ni、Cr、Co、Si、W、及びVからなる群から選ばれる元素を主成分とする材料からなることを特徴とする請求項1記載の光学的情報記録用媒体。
- 該拡散防止層の膜厚が20nm以下であることを特徴とする請求項1または2記載の光学的情報記録用媒体。
- 該拡散防止層の膜厚が1nmより大きく8nm未満であることを特徴とする請求項3記載の光学的情報記録用媒体。
- 該拡散防止層がTaを主成分とする材料からなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載の光学的情報記録用媒体。
- 該拡散防止層をスパッタ圧0.4Pa以下でのスパッタリング法により作製したことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項記載の光学的情報記録用媒体。
- 該拡散防止層は、Ta、Ni、Cr、Co、Si、W、及びVからなる群から選ばれる元素を主成分とする金属又は合金からなることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項記載の光学的情報記録用媒体。
- 記録層として、(SbxTe1−x)yM1−y(ただし、0.6<x<0.9、0.7<y<1、MはGe、Ag、In、Ga、Zn、Sn、Si、Cu、Au、Pd、Pt、Pb、Cr、Co、O、S、Se、V、Nb、Taより選ばれる少なくとも1種)合金を主成分とする相変化型記録層を用いたことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項記載の光学的情報記録用媒体。
- 該拡散防止層は、Agを主成分とする反射層に接して設けられていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項記載の光学的情報記録用媒体。
- 基板上に、誘電体保護層、相変化型記録層、誘電体保護層、拡散防止層、及びAgを主成分とする反射層をこの順で有し、該拡散防止層は、Ta、Ni、Cr、Co、Si、W、及びVからなる群から選ばれる元素を主成分とする金属又は合金からなり、且つ膜密度がバルク密度の90%以上であることを特徴とする光学的情報記録用媒体。
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