JP3592537B2 - 梱包ケースへの部品パッケージ積載装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の部品パッケージを、定形の梱包ケース内に積載するための梱包ケースへの部品パッケージ積載装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
たとえば自動車部品を海外の生産拠点に運搬するにあたっては、複数の部品をパッケージ内にそれぞれ収納せしめた多種類の部品パッケージを、梱包ケース内に積載し、梱包ケースを輸送コンテナ等で運搬するのであるが、従来、梱包ケースへの部品パッケージの積載は作業員の手作業に頼っており、作業員は、コンベアで搬送されて来る部品パッケージをコンベアから抱え上げる作業、抱え上げた部品パッケージを梱包ケース内の積載ステーションまで歩いて移動して梱包ケースにそっと降ろす作業、ならびに梱包ケース内での部品パッケージ相互の隙間をなくすように部品パッケージを押す作業等を行なっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来のような作業員の手作業による部品パッケージの積載は、作業員の作業負荷が過大であり、作業負荷を改善することが望まれる。このような作業負荷の改善にあたって、バキュームカップやロボットアーム等の導入も考えられるが、梱包作業コストや包装材コストの観点から、部品を収納するパッケージとしては段ボールや発泡スチロール製のものが用いられるので、バキュームカップやロボットアーム等を用いることは困難である。
【0004】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、作業員の作業負荷を軽減しつつ、部品パッケージを梱包ケース内に効率よく積載し得るようにした梱包ケースへの部品パッケージ積載装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、複数の部品パッケージを、定形の梱包ケース内に積載するための梱包ケースへの部品パッケージ積載装置であって、梱包ケース搬送ラインに沿って梱包ケースを搬送する梱包ケース搬送コンベアと;前記梱包ケース搬送ラインの途中に設定される積載ステーションで該梱包ケース搬送ラインに沿う前後方向に移動可能であるとともに任意位置で停止可能である台車と;前記梱包ケース搬送コンベア上から前記梱包ケースを持上げることを可能として前記台車上に設けられる第1のリフトと;前記積載ステーションで前記梱包ケース搬送ラインと直交する部品パッケージ搬送ラインに沿って部品パッケージを搬送する部品パッケージ搬送コンベアと;載せられた部品パッケージを前記部品パッケージ搬送ラインと平行な方向に滑らせることを可能として前記部品パッケージ搬送コンベアの梱包ケース搬送コンベア側の端部に隣接配置され、第1のリフト上の梱包ケース内に一部を進入させる前進位置ならびに第1のリフト上の梱包ケース内から後退する後退位置間で移動可能であるとともに任意位置で停止し得る送り込みテーブルと;前記部品パッケージ搬送コンベアの梱包ケース搬送コンベア側の端部から前記送り込みテーブル上に部品パッケージを滑らせつつ移載することを可能として部品パッケージ搬送コンベアおよび送り込みテーブル間に設けられる移載テーブルと;を備え、前記梱包ケースが、送り込みテーブルからの部品パッケージの送り込みを可能とした形状で梱包ケース搬送コンベア上に載せられ、前記送り込みテーブルは、第1のリフトとは相互に独立して作動する第2のリフトにより鉛直方向に昇降し得る昇降台上に、その昇降台に対し該テーブルを部品パッケージ搬送ラインに沿う方向に相対移動可能として設けられていて、その相対移動により、該テーブルが前記前進位置および後退位置間を移動可能であることを特徴とする。
【0006】
かかる構成によれば、梱包ケースが梱包ケース搬送コンベアで積載ステーションまで搬送されて来たときに、第1のリフトにより梱包ケースを梱包ケース搬送コンベアから持ち上げて送り込みテーブルと同レベルまで上昇せしめた後、部品パッケージ搬送コンベアから移載テーブルを介して移載されて来た部品パッケージが載せられている送り込みテーブルを昇降台上で前進位置側に移動せしめ、送り込みテーブル上を滑らせるようにして部品パッケージを梱包ケース内に送り込むことができる。この際、台車すなわち梱包ケースの梱包ケース搬送ラインに沿う位置、ならびに送り込みテーブルの前進位置側への移動位置を調整することにより、梱包ケース内の所望位置に部品パッケージを送り込むことができ、作業員は、部品パッケージを抱え上げたり、部品パッケージを抱えて歩行したりすることなく、部品パッケージを梱包ケース内の所望位置に積載することができる。しかも梱包ケース内の部品パッケージを送り込みテーブルで押すことも可能であり、梱包ケース内での部品パッケージ相互の隙間をなくすように部品パッケージを押す作業を作業員が行なうことも不要となり、作業員の作業負荷がより一層軽減される。さらに梱包ケース内に部品パッケージを段積みする際には、第1のリフトにより梱包ケースを下降せしめればよく、そうすれば、梱包ケースの底部への部品パッケージの積載時と同様の手順で部品パッケージを段積みすることができる。また特に送り込みテーブルが、梱包ケースが載せられている第1のリフトとは相互に独立して作動することが可能である第2のリフト上の昇降台に設けられて、その昇降台上で前記前進位置および後退位置間での移動を可能としており、その第1及び第2のリフトをそれぞれ作動せしめることにより、梱包ケースおよび送り込みテーブルの高さ方向相対位置を大きく変化させることができるから、梱包ケース内への部品パッケージの段積み高さをより大きくすることが可能となる。しかも送り込みテーブルは、上記昇降台に対する該テーブルの部品パッケージ搬送ラインに沿う方向の相対移動により、該テーブルが前記前進位置および後退位置間で移動可能である。
【0007】
また請求項2記載の発明は、上記請求項1記載の発明の構成に加えて、前記送り込みテーブルの梱包ケース搬送コンベア側の端部に、該梱包ケース搬送コンベア側に向うにつれて下方に傾斜したスロープ台が着脱可能に取付けられることを特徴とし、かかる構成によれば、スロープ台を送り込みテーブルに取付けた状態では、送り込みテーブル上の部品パッケージを梱包ケース側に滑らかに滑らせて送り込むことができ、部品パッケージに衝撃が作用することを防止することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を、添付図面に示した本発明の一実施例に基づいて説明する。 図1ないし図10は本発明の一実施例を示すものであり、図1は全体平面図、図2は梱包ケースおよび部品パッケージの流れを示す図、図3は積載ステーション付近の拡大平面図、図4は図3の4−4線に沿う断面図、図5は図4の5−5線断面図、図6は昇降台が最下限位置にある状態での図5に対応した断面図、図7は送り込みテーブルの拡大平面図、図8は図7の8矢視図、図9は送り込みテーブルの先端部付近およびスロープ台の斜視図、図10は梱包ケースへの部品パッケージ積載作業の説明図である。
【0009】
先ず図1および図2において、梱包ケース11は、梱包ケース搬送ラインLCに沿って床上に敷設される梱包ケース搬送コンベア12により搬送されるものであり、この梱包ケース11は、その組立完了後には四角形の箱形に形成されるものであるが、梱包ケース搬送コンベア12に載せられるときには、梱包ケース搬送コンベア12による搬送方向13に沿う前端側の側壁、前記搬送方向13に沿う前方側を向いた状態で左側および右側のいずれか一方側の側壁(この実施例では左側の側壁)、ならびに天井壁が組付けられていない形状となっている。すなわち梱包ケース搬送コンベア12に載せられた梱包ケース11には、搬送方向13の前方側および左側からの積載作業が可能である。
【0010】
前記梱包ケース搬送ラインLCの中間部には積載ステーションSLが設定されており、その積載ステーションSLで梱包ケース搬送ラインLCと直交する部品パッケージ搬送ラインLPが、梱包ケース搬送ラインLCの搬送方向13に沿うう前方を向いた状態での左側に設定されており、部品パッケージ搬送ラインLPに沿う部品パッケージ搬送コンベア14が床面上に敷設される。
【0011】
また前記部品パッケージ搬送ラインLPと平行な方向に部品パッケージ15を滑らせることを可能とした送り込みテーブル16が、前記部品パッケージ搬送コンベア14の梱包ケース搬送コンベア12側の端部に隣接配置されており、前記部品パッケージ搬送コンベア14の梱包ケース搬送コンベア12側の端部から前記送り込みテーブル16上に部品パッケージ15を滑らせつつ移載することが可能である移載テーブル17が、部品パッケージ搬送コンベア14および送り込みテーブル16間に設けられる。
【0012】
さらに部品パッケージ搬送コンベア14の一側方には、該部品パッケージ搬送コンベア14との間に間隔をあけた複数の部品収納コンベア18…が、前記部品パッケージ搬送ラインLPの長手方向に間隔をあけた位置で部品パッケージ搬送ラインLPと直交する方向に延びるようにして床面上に敷設されており、各部品収納コンベア18…および部品パッケージ搬送コンベア14間には、各部品収納コンベア18…から部品パッケージ搬送コンベア14に部品パッケージ15を移載するための移載コンベア19が、部品パッケージ搬送ラインLPに沿う方向の移動ならびに各部品収納コンベア18…に対応する位置での停止を可能として配設される。
【0013】
各部品収納コンベア18…は、パッケージを搬送する間に作業者が該パッケージ内に部品を収納するためのコンベアであり、各部品収納コンベア18…から移載コンベア19を経て部品パッケージ搬送コンベア14上に部品パッケージ15が移載され、移載された部品パッケージ15が部品パッケージ搬送コンベア14で梱包ケース搬送コンベア12側に搬送されることになる。
【0014】
而して、図2で示すように、梱包ケース11は積載ステーションSLにおいて梱包ケース搬送コンベア12から持ち上げられるとともに梱包ケース搬送ラインLCに沿う位置を調整され、部品パッケージ搬送コンベア14から移載テーブル17を介して送り込みテーブル16に移載されて来た部品パッケージ15が、送り込みテーブル16上を滑らせるようにして梱包ケース11内に送り込まれることになり、この際、送り込みテーブル16は、梱包ケース11内に一部を進入させることができる。
【0015】
図3ないし図6を併せて参照して、梱包ケース搬送コンベア12は、梱包ケース搬送ラインLCに沿って相互に平行に延びて床面上に固定される左、右一対の支持枠21,21と、それらの支持枠21,21に多数個ずつ軸支されるローラ22,22…とを備えるものであり、梱包ケース11を、梱包ケース搬送ラインLCに沿って自動的に移動せしめる状態ならびに梱包ケース11の移動停止状態を切換え可能である。
【0016】
前記積載ステーションSLに対応する部分で両支持枠21,21間の床面上には、梱包ケース搬送ラインLCに沿って平行に延びる一対のガイドレール23,23が設けられており、各ガイドレール23,23上を転動する複数の車輪24,24…が、前記両支持枠21,21間に配置される台車25の両側に設けられ、梱包ケース搬送ラインLCに沿う方向に延びる軸線を有して床面上に支持されるシリンダ26のピストンロッド27が台車25に連結される。すなわちシリンダ26の作動量を制御することにより、台車25は、積載ステーションSLにおいて梱包ケース搬送ラインLCに沿う前後方向に移動可能であるとともに任意位置で停止することができる。
【0017】
ところで、梱包ケース搬送ラインLCでの搬送方向13に沿って積載ステーションSLよりも後方側で前記両支持枠21,21間には固定踏み板28が設けられ、前記搬送方向13に沿って積載ステーションSLよりも前方側で前記両支持枠21,21間には固定踏み板29が設けられる。一方、前記台車25の後部および前部には、先端部を前記各固定踏み板28,29の下方に進入させた可動踏み板30,31の基端が固着されており、各可動踏み板30,31の先端部に軸支された車輪32,33を転動させるレール34,35が前記各固定踏み板28,29の下方で床面上に設けられる。これにより、積載ステーションSLで台車25が梱包ケース搬送ラインLCに沿う前後に移動しても、固定踏み板28,29および台車25間に空隙が生じることがない。
【0018】
台車25上には、リフト36が設けられており、このリフト36は、台車25の上方に配置される昇降台37と、台車25および昇降台37間を連結して略X字状に交差する左、右一対ずつ2組のリンク38,39…と、両リンク38,39…の中間部を連結する連結軸40と、左、右のリンク39,39間を連結する連結部材41および台車25間に設けられる一対のシリンダ42,42とを備える。
【0019】
一対のリンク38,39のうち一方のリンク38の下端部は台車25に回動可能に連結され、他方のリンク39の上端部は昇降台37に回動可能に連結される。また台車25の前部および昇降台37の前部には、前記搬送方向13に沿って長く延びる長孔43,44がそれぞれ設けられており、前記一方のリンク38の上端部に設けられるピン45が昇降台37の長孔44に係合され、前記他方のリンク39の下端部に設けられるピン46が台車25の長孔43に係合される。
【0020】
このようなリフト36では、昇降台37の最下限位置が、図6で示すように梱包ケース搬送コンベア12上の梱包ケース11よりも低い位置となるように設定されており、昇降台37を図5で示すように梱包ケース搬送コンベア12よりも高い位置まで上昇させることにより、梱包ケース搬送コンベア12で積載ステーションSLまで搬送されて来た梱包ケース11を梱包ケース搬送コンベア12から持ち上げることが可能である。しかも昇降台37の幅方向中央部上面には、梱包ケース搬送ラインLCに沿う位置決め溝47が設けられており、梱包ケース11の下面中央部には、該位置決め溝47に嵌合し得る突部48が設けられる。
【0021】
再び図1において、部品パッケージ搬送コンベア14は、部品パッケージ搬送ラインLPに沿って平行に延びる一対の支持枠50,50と、それらの支持枠50,50間に軸支される多数のローラ51,51…とをそなえるものであり、部品パッケージ15を、部品パッケージ搬送ラインLPに沿って積載ステーションSL側に自動的に移動せしめる状態ならびに部品パッケージ15の移動停止状態を切換え可能である。
【0022】
移載テーブル17は、部品パッケージ搬送コンベア14の梱包ケース搬送コンベア12側の端部に連なるものであり、部品パッケージ搬送コンベア14と共通である一対の支持枠50,50間に、部品パッケージ搬送コンベア12からの部品パッケージ15を部品パッケージ搬送ラインLCに沿う方向に滑らせることを可能とした複数のローラ52,52…と、前記パッケージ搬送ラインLCに直交する水平方向すなわち梱包ケース搬送ラインLCと平行な方向に部品パッケージ15を滑らせることを可能とした複数のローラ53,53…とが設けられて成り、移載テーブル17および梱包ケース搬送コンベア12間には、作業者が作業し得るだけの空きスペースが確保される。
【0023】
図7および図8を併せて参照して、送り込みテーブル16は、部品パッケージ搬送コンベア14の梱包ケース搬送コンベア12側の端部および移載テーブル17の側方に隣接した位置で床面上に設けられるリフト54上に設けられる。
【0024】
このリフト54は、梱包ケース搬送コンベア12から梱包ケース11を持上げ可能な前記リフト36とは独立した作動可能なものであるが、床面上に固定される支持台55と、該支持台55の上方に配置される昇降台56と、支持台55および昇降台56間を連結して略X字状に交差する左、右一対ずつ2組のリンク57,58…と、両リンク57,58…の中間部を連結する連結軸59と、左、右のリンク57,57間を連結する連結部材60および支持台55間に設けられる1もしくは複数のシリンダ61とを有して、前記リフト36と同様に構成される。
【0025】
送り込みテーブル16は、部品パッケージ搬送ラインLPと平行な方向に沿って長く延びる複数の支持枠62,62…と、部品パッケージ搬送ラインLPと平行な方向に部品パッケージ15を滑らせることを可能として各支持枠62,62間に設けられる多数のローラ63,63…と、移載テーブル17からの部品パッケージ15を該送り込みテーブル16側に円滑に移載することを可能とすべく部品パッケージ搬送ラインLPに直交する水平方向すなわち梱包ケース搬送ラインLCと平行な方向に部品パッケージ15を滑らせることを可能として幅方向中央部の一対の支持枠62,62間に軸支される複数のローラ64,64…とを備え、ローラ64,64…は、梱包ケース搬送コンベア12から離隔した側で両支持枠62,62間に配置される。
【0026】
この送り込みテーブル16の下面には、部品パッケージ搬送ラインLPと平行な方向に延びる一対のレール65…が固着されており、リフト54における昇降台56の上面には、各レール65…をそれらの長手方向に摺動可能に支持する複数のガイド部66,66…が部品パッケージ搬送ラインLPと平行な方向に間隔をあけて固設される。したがって、送り込みテーブル16は、部品パッケージ搬送ラインLPと平行な方向への移動を可能としてリフト54上に設けられることになる。
【0027】
送り込みテーブル16の側方で昇降台56上には、部品パッケージ搬送ラインLPと平行な方向に延びるシリンダ67が取付けられており、このシリンダ67のピストンロッド68が、送り込みテーブル16に連結される。したがってシリンダ67を伸縮作動せしめることにより、送り込みテーブル16が部品パッケージ搬送ラインLPと平行な方向に往復作動することになり、梱包ケース搬送コンベア12からリフト36で持ち上げられた梱包ケース11内に一部を進入させる前進位置と、前記リフト36上の梱包ケース11内から後退する後退位置との間で送り込みテーブル16が作動することになり、しかも前進位置および後退位置間の任意位置で送り込みテーブル16を停止することも可能である。
【0028】
ところで、送り込みテーブル16の梱包ケース搬送コンベア12側の端部には、図9で示すスロープ台70が着脱可能に取付けられるものであり、このスロープ台70は、梱包ケース搬送コンベア12側に向うにつれて下方に傾斜するように形成される。
【0029】
またリフト54における昇降台56には、送り込みテーブル16の上方に配置される制御盤71が取付けられており、この制御盤71には、梱包ケース搬送コンベア12の作動・停止、部品パッケージ搬送コンベア14の作動・停止、リフト36,54の上昇・下降等を作業員の手動操作で制御するための複数の操作ボタン72,72…が配設され、また前記昇降台56には、梱包ケース11を載せるリフト36が設けられる台車25の梱包ケース搬送ラインLCに沿う前後移動、並びに送り込みテーブル16の前進位置及び後退位置間での移動を作業員の手動操作により制御するための操作レバー73が配設される。
【0030】
次にこの実施例の作用について説明すると、梱包ケース11への部品パッケージ15の積載にあたっては、先ず梱包ケース11への積載順に部品パッケージ搬送コンベア14により搬送されて来た部品パッケージ15…を移載テーブル17から送り込みテーブル16に滑らせて移載する。この際、リフト54は送り込みテーブル16を移載テーブル17と同一レベルとした状態にある。
【0031】
一方、積載されるべき梱包ケース11が梱包ケース搬送コンベア12で積載ステーションSLまで搬送されて来たときに、梱包ケース搬送コンベア12の作動を停止せしめて積載ステーションSLの所定位置で梱包ケース11を位置決めする。
【0032】
その後で、リフト36により梱包ケース11を梱包ケース搬送コンベア12から持ち上げて、送り込みテーブル16を梱包ケース11内に進入させ得る高さまで梱包ケース11を上昇せしめ、さらに台車25をシリンダ26で駆動して、台車25すなわち梱包ケース11の梱包ケース搬送ラインLCに沿う位置決めを行なう。
【0033】
この状態で、図10(a)で示すように、送り込みテーブル16を前進位置まで前進せしめて該送り込みテーブル16の一部を梱包ケース11内にまで進入させ、送り込みテーブル16上の部品パッケージ15を滑らせて梱包ケース11内に送り込む。而して最初の部品パッケージ15の送り込み後には、送り込みテーブル16を後退させることにより、次の部品パッケージ15を梱包ケース11内に送り込むことができ、送り込みテーブル16を順次後退させることにより、複数の部品パッケージ15…を順次梱包ケース11内に送り込むことができる。
【0034】
この際、送り込みテーブル16の梱包ケース搬送コンベア12側の端部に、スロープ台70を取付けるようにすれば、送り込みテーブル16上の部品パッケージ15を梱包ケース11側に滑らかに滑らせて送り込むことができ、部品パッケージ15に衝撃が作用することを防止することができる。
【0035】
また梱包ケース11内の部品パッケージ15を送り込みテーブル16で押すことも可能であり、梱包ケース11内での部品パッケージ15相互の隙間をなくすように部品パッケージ15を押す作業を作業員が行なうことが不要となる。
【0036】
梱包ケース11内に複数の部品パッケージ15…が一列に並ぶようにして積載された後には、台車25すなわち梱包ケース11の梱包ケース搬送ラインLCに沿う位置を調整することにより、図10(b)で示すように、部品パッケージ15を次に積載すべき位置に梱包ケース11を移動させることができ。この状態でも、送り込みテーブル16の移動により部品パッケージ15…を梱包ケース11内に順次送り込むことができ、さらに図10(c)で示すように、梱包ケース11を移動させることにより、梱包ケース11内の全体にわたって部品パッケージ15…を積載することが可能である。
【0037】
このようにして、梱包ケース11への多種類の部品パッケージ15…の積載にあたって、作業員は、部品パッケージ15…を抱え上げたり、部品パッケージ15…を抱えて歩行したり、梱包ケース11内での部品パッケージ相互の隙間をなくすように部品パッケージ15…を押したりする作業を不要とし、部品パッケージ15を委細テーブル17および送り込みテーブル16上で滑らせるだけの作業を行うことにより、部品パッケージ15…を梱包ケース11内の所望位置に積載することができ、作業員の作業負荷を軽減することができる。
【0038】
さらに梱包ケース11内に部品パッケージ15…を段積みする際には、リフト36により梱包ケース11を下降せしめればよく、そうすれば、梱包ケース11の底部への部品パッケージ15の積載時と同様の手順で部品パッケージ15を段積みすることができる。しかも送り込みテーブル16が、前記リフト36とは相互に独立して作動することが可能である他のリフト54上に設けられているので、梱包ケース11が載せられているリフト36と、送り込みテーブル16が設けられるリフト54とをそれぞれ作動せしめることにより、梱包ケース11および送り込みテーブル16の高さ方向相対位置を大きく変化させることができ、梱包ケース11内への部品パッケージ15の段積み高さをより大きくすることが可能となる。
【0039】
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行なうことが可能である。
【0040】
【発明の効果】
以上のように請求項1記載の発明によれば、梱包ケースが梱包ケース搬送コンベアで積載ステーションまで搬送されて来たときに、第1のリフトにより梱包ケースを梱包ケース搬送コンベアから持ち上げて送り込みテーブルと同レベルまで上昇せしめた後、部品パッケージ搬送コンベアから移載テーブルを介して移載されて来た部品パッケージが載せられ ている送り込みテーブルを昇降台上で前進位置側に移動せしめ、送り込みテーブル上を滑らせるようにして部品パッケージを梱包ケース内に送り込むことができるが、この場合、台車すなわち梱包ケースの梱包ケース搬送ラインに沿う位置、ならびに送り込みテーブルの前進位置側への移動位置を調整することにより、梱包ケース内の所望位置に部品パッケージを送り込むことができ、作業員は、部品パッケージを抱え上げたり、部品パッケージを抱えて歩行したりすることなく、部品パッケージを梱包ケース内の所望位置に積載することができ、作業員の作業負荷を軽減しつつ、部品パッケージを梱包ケース内に効率よく積載することができる。しかも梱包ケース内の部品パッケージを送り込みテーブルで押すことも可能であり、梱包ケース内での部品パッケージ相互の隙間をなくすように部品パッケージを押す作業を作業員が行なうことも不要となり、作業員の作業負荷がより一層軽減される。さらに梱包ケース内に部品パッケージを段積みする際には、第1のリフトにより梱包ケースを下降せしめればよく、そうすれば、梱包ケースの底部への部品パッケージの積載時と同様の手順で部品パッケージを段積みすることができる。
【0041】
また特に送り込みテーブルが、梱包ケースが載せられている第1のリフトとは相互に独立して作動することが可能である第2のリフト上の昇降台に設けられて、その昇降台上で前記前進位置および後退位置間での移動を可能としており、その第1及び第2のリフトをそれぞれ作動せしめることにより、梱包ケースおよび送り込みテーブルの高さ方向相対位置を大きく変化させることができるから、梱包ケース内への部品パッケージの段積み高さをより大きくすることが可能となる。しかも送り込みテーブルは、上記昇降台に対する該テーブルの部品パッケージ搬送ラインに沿う方向の相対移動により、該テーブルが前記前進位置および後退位置間で移動可能である。
【0042】
さらに請求項記載の発明によれば、スロープ台を送り込みテーブルに取付けた状態では、送り込みテーブル上の部品パッケージを梱包ケース側に滑らかに滑らせて送り込むことができ、部品パッケージに衝撃が作用することを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】全体平面図である。
【図2】梱包ケースおよび部品パッケージの流れを示す図である。
【図3】積載ステーション付近の拡大平面図である。
【図4】図3の4−4線に沿う断面図である。
【図5】図4の5−5線断面図である。
【図6】昇降台が最下限位置にある状態での図5に対応した断面図である。
【図7】送り込みテーブルの拡大平面図である。
【図8】図7の8矢視図である。
【図9】送り込みテーブルの先端部付近およびスロープ台の斜視図である。
【図10】梱包ケースへの部品パッケージ積載作業の説明図である。
【符号の説明】
11・・・梱包ケース
12・・・梱包ケース搬送コンベア
13・・・搬送方向
14・・・部品パッケージ搬送コンベア
15・・・部品パッケージ
16・・・送り込みテーブル
17・・・移載テーブル
25・・・台車
・・・第1のリフト
54・・・第2のリフト
56・・・昇降台
70・・・スロープ台
LC・・・梱包ケース搬送ライン
LP・・・部品パッケージ搬送ライン
SL・・・積載ステーション

Claims (2)

  1. 複数の部品パッケージ(15)を、定形の梱包ケース(11)内に積載するための梱包ケースへの部品パッケージ積載装置であって、
    梱包ケース搬送ライン(LC)に沿って梱包ケース(11)を搬送する梱包ケース搬送コンベア(12)と;
    前記梱包ケース搬送ライン(LC)の途中に設定される積載ステーション(SL)で該梱包ケース搬送ライン(LC)に沿う前後方向に移動可能であるとともに任意位置で停止可能である台車(25)と;
    前記梱包ケース搬送コンベア(12)上から前記梱包ケース(11)を持上げることを可能として前記台車(25)上に設けられる第1のリフト(36)と;
    前記積載ステーション(SL)で前記梱包ケース搬送ライン(LC)と直交する部品パッケージ搬送ライン(LP)に沿って部品パッケージ(15)を搬送する部品パッケージ搬送コンベア(14)と;
    載せられた部品パッケージ(15)を前記部品パッケージ搬送ライン(LP)と平行な方向に滑らせることを可能として前記部品パッケージ搬送コンベア(14)の梱包ケース搬送コンベア(12)側の端部に隣接配置され、第1のリフト(36)上の梱包ケース(11)内に一部を進入させる前進位置ならびに第1のリフト(36)上の梱包ケース(11)内から後退する後退位置間で移動可能であるとともに任意位置で停止し得る送り込みテーブル(16)と;
    前記部品パッケージ搬送コンベア(14)の梱包ケース搬送コンベア(12)側の端部から前記送り込みテーブル(16)上に部品パッケージ(15)を滑らせつつ移載することを可能として部品パッケージ搬送コンベア(14)および送り込みテーブル(16)間に設けられる移載テーブル(17)と;を備え、
    前記梱包ケース(11)が、送り込みテーブル(16)からの部品パッケージ(15)の送り込みを可能とした形状で梱包ケース搬送コンベア(12)上に載せられ
    前記送り込みテーブル(16)は、第1のリフト(36)とは相互に独立して作動する第2のリフト(54)により鉛直方向に昇降し得る昇降台(56)上に、その昇降台(56)に対し該テーブル(16)を部品パッケージ搬送ライン(LP)に沿う方向に相対移動可能として設けられていて、その相対移動により、該テーブル(16)が前記前進位置および後退位置間を移動可能であることを特徴とする梱包ケースへの部品パッケージ積載装置。
  2. 前記送り込みテーブル(16)の梱包ケース搬送コンベア(12)側の端部に、該梱包ケース搬送コンベア(12)側に向うにつれて下方に傾斜したスロープ台(70)が着脱可能に取付けられることを特徴とする、請求項記載の梱包ケースへの部品パッケージ積載装置。
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