JP3592503B2 - デジタル放送受信装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば衛星放送、ケーブルテレビジョンシステム(CATVシステム)等のデジタル放送を受信視聴するためのデジタル放送受信装置に関し、特に受信した信号に対して、例えば有料放送のデスクランブル処理等の信号処理を行うユニット及び受信装置のインターフェース部として設けて好適なデジタル放送受信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、例えばヨーロッパのデジタル放送規格団体としてDVB(Digital Video Broadcasting)が知られており、その中の規格の1つとしてコモンインターフェース規格(Common Interface規格:EN50221)がある。
【0003】
このコモンインターフェース規格は、受信装置本体とカードユニットのインターフェース規格であり、中でも特に有料放送の視聴において、受信装置本体で受信したスクランブル信号である暗号化された放送信号を、カードユニットでデスクランブル(暗号復号化)するために、受信装置本体とカードユニットとの間の信号の授受を規格化したものである。
【0004】
この規格が適用された従来のデジタル放送受信装置は、図10に示すような構成を有しており、受信装置本体101により、端子104に供給された衛星放送或いはケーブルテレビ放送等の放送信号を受信復調してテレビジョン受像器に供給することで、利用者による放送番組の視聴を可能とするようになっている。
【0005】
一般に放送には、無料放送と有料放送とがあり、有料放送の場合は、放送局側において放送信号にスクランブル処理が施されることで暗号化され受信装置側に伝送される。視聴契約を行った利用者の受信装置は、スクランブル処理されて伝送される放送信号を受信すると、この放送信号を、外部に接続されたカードでデスクランブル処理して暗号復号化し、これをデコード処理してテレビジョン受像器に供給する。これにより利用者は、スクランブル処理の施された放送番組の視聴を行うことができる。
【0006】
具体的には、図10に示すチューナ/復調回路105には、端子104を介して周波数多重及び(又は)時分割多重されたデジタル放送信号が供給される。チューナ/復調回路105は、視聴者により選択された番組に対応する周波数の信号を選択すると共に、これに復調処理を施して誤り訂正回路106に供給する。一般にデジタル放送の伝送では、番組情報に誤り訂正符号が付加され伝送される。このため、誤り訂正回路106は、放送信号に対して伝送上の誤りを訂正する誤り訂正処理を施す。一般には、この誤り訂正回路106の出力信号の信号ストリームは、MPEG−SYSTEM(ISO/IEC13818−1)規格に則った形式であり、複数の番組の信号が時分割多重されている。この信号ストリームは、受信装置本体101に接続されたICカード102内に設けられた信号処理回路116(デスクランブラ)に供給される。デスクランブラ116は、この信号ストリームにデスクランブル処理を施すことにより暗号の復号化を行い、これを再び受信装置本体101に供給する。
【0007】
このICカード102におけるストリーム信号のデスクランブル処理は、ストリーム信号の必要な部分にだけ施されるようになっており、他の必要のない部分については施されないようになっている。すなわち、ICカード102は、複数の番組が多重されたストリーム信号のうち、視聴者により選択された番組の部分のみをデスクランブル処理し、その他は部分にはデスクランブル処理を施すことなく受信装置本体101に供給する。
【0008】
ここで、このデジタル放送受信装置では、複数の有料放送システムに対応するために、複数のICカードの接続が可能となっており、この複数のICカード間における入出力信号は、いわゆるデイジーチェーン接続されるようになっている。すなわち、誤り訂正回路106の出力信号は、ICカード102のデスクランブラ116により必要に応じてデスクランブル処理されて受信装置本体101内のスイッチ107に供給され、このスイッチ107を介してICカード103に供給され、このICカード103のデスクランブラ117により必要に応じてデスクランブル処理されて受信装置本体101内のスイッチ108に供給されるようになっている。
【0009】
なお、この図10の例では、ICカード102、103の機能としてデセスクランブラを示したが、2つ以上のICカードをデイジーチェーン接続してもよく、また、ICカードのアプリケーションは、例えば文字放送受信機能、外部出力インターフェース等であっても良い。
【0010】
各ICカード102、103は、各デスクランブラ116、117の制御等を行うために、各制御回路118、119を介して受信装置本体101内の制御回路113との間で通信を行う。
【0011】
各ICカード102、103により信号処理(デスクランブル処理)された放送信号が受信装置本体101に供給されると、デマルチプレクサ回路109(DEMUX回路)は、時分割多重された放送信号の中から必要な信号を選択し、これを映像音声デコード回路110に供給する。映像音声デコード回路110は、デジタル圧縮符号化された映像音声信号のデコードを行い、これを映像音声出力回路111に供給する。映像音声出力回路111は、D/A変換、方式変換等を行い、この放送信号を、端子112を介してテレビジョン受像器に供給する。これにより、視聴者は、所望の放送番組を視聴することができる。
【0012】
ICカード102、103は、受信装置本体101に対して着脱可能となっており、利用者は目的に応じて様々なICカードを着脱して使用するようになっている。ICカード102、103の着脱は、受信装置本体101内に設けられている各カード検出回路114、115で検出されるようになっており、受信装置本体101内の制御回路113は、この各カード検出回路114、115からの各検出出力に応じてスイッチ107、108を切り換え制御する。
【0013】
具体的には、カード検出回路114、115により両方のICカード102、103の取り外しが検出されると(受信装置本体101にICカードが装着されていない場合)、制御回路113は、誤り訂正回路106からの放送信号を選択するようにスイッチ107を切り換え制御すると共に、このスイッチ107を介した放送信号を選択するようにスイッチ108を切り換え制御する。これにより、放送信号がデスクランブル処理されることなくテレビジョン受像器に供給されることとなるため、視聴者は、所望の放送番組の視聴を行えないこととなる。
【0014】
また、カード検出回路114でのみICカード102の取り外しが検出されると(受信装置本体101にICカード103のみが装着されている場合)、制御回路113は、誤り訂正回路106からの放送信号を選択するようにスイッチ107を切り換え制御すると共に、このスイッチ107を介した放送信号をICカード103に供給するようにスイッチ108を切り換え制御する。そして、この後に、ICカード103によりデスクランブル処理された放送信号を選択するようにスイッチ108を切り換え制御する。これにより、ICカード103に対応してデスクランブル処理された放送信号をテレビジョン受像器に供給することができ、視聴者は、所望の放送番組の視聴を行うことができる。
【0015】
また、カード検出回路115でのみICカード103の取り外しが検出されると(受信装置本体101にICカード102のみが装着されている場合)、制御回路113は、誤り訂正回路106からの放送信号をICカード102に供給するようにスイッチ107を切り換え制御すると共に、このスイッチ107からの放送信号を選択するようにスイッチ108を切り換え制御する。そして、この後に、ICカード102によりデスクランブル処理された放送信号を選択するようにスイッチ107を切り換え制御する。これにより、ICカード102に対応してデスクランブル処理された放送信号をテレビジョン受像器に供給することができ、視聴者は、所望の放送番組の視聴を行うことができる。
【0016】
また、各カード検出回路114、115でICカード102、103の取り外しが検出されない場合、(受信装置本体101にICカード102、103の両方が装着されている場合)、制御回路113は、まず、誤り訂正回路106からの放送信号をICカード102に供給するようにスイッチ107を切り換え制御すると共に、この後にICカード102によりデスクランブル処理された放送信号を選択するようにスイッチ107を切り換え制御する。次に制御回路113は、スイッチ107からの放送信号をICカード103に供給するようにスイッチ108を切り換え制御すると共に、この後にICカード103によりデスクランブル処理された放送信号を選択するようにスイッチ108を切り換え制御する。これにより、ICカード102或いはICカード103に対応してデスクランブル処理された放送信号をテレビジョン受像器に供給することができ、視聴者は、所望の放送番組の視聴を行うことができる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
このように従来のデジタル放送受信装置は、受信装置本体101に対して、複数のICカード102、103を自由に着脱して使用することができるのであるが、一般にICカード内の信号処理回路116、117(デスクランブラ)は、その信号処理に時間を要するため、入出力間にディレイを生じる。従って、ICカードに供給される信号とICカードから出力される信号とでは位相差を生ずることとなる。また、ICカード102、103に対する入出力の切り換えを前記スイッチ107、108で行うと、このスイッチ107、108の切り換えの瞬間に不定のエラーデータが発生し、また、信号の同期の乱れを生ずる。このエラーデータは、放送信号に付加され後段に伝搬される。デイジーチェーン接続された後段のICカード102、103や、受信装置本体101内のDEMUX回路109等の処理回路は、前記位相差を生じた放送信号やエラーデータが付加された放送信号の処理を行うことなるため、誤動作、同期外れ等の不具合を生ずる問題があった。
【0018】
また、利用者がICカードを取り外した場合には、カード検出回路114、115での判定に時間を要するため、ICカードが取り外され、カード検出回路114、115でこのICカードの取り外しを検出し、制御回路113がスイッチ107、108の切り換えを行うまでの間にエラーデータが発生し、同様に前記後段の回路が誤動作等する問題があった。
【0019】
本発明は上述の課題に鑑みてなされたものであり、ICカードにより信号処理された放送信号と、該信号処理が施されない放送信号との位相差を是正し、また、ICカードの入出力の切り換え時及びICカードの着脱時におけるエラーデータの発生を防止して後段にデイジーチェーン接続される信号処理手段や、後段回路での誤動作の発生を防止することができるようなデジタル放送受信装置の提供を目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述の課題を解決するために同期信号及び放送信号の復号に対して無効な誤り訂正符号が付されて各パケット毎に供給される放送信号の無効部分を検出し、この無効部分を検出したタイミングで無効信号を形成する無効信号形成手段と、前記放送信号に対して所定の信号処理を施す1つ以上の着脱可能な信号処理手段と、前記放送信号、或いは前記信号処理手段により信号処理された放送信号を切り換えて出力する切り換え手段と、前記切り換え手段の切り換え時に、前記無効信号形成手段からの無効信号に応じて、前記切り換え手段に各放送信号の無効部分が供給されたタイミングで切り換えを行うように該切り換え手段を切り換え制御する切り換え制御手段と、前記切り換え手段を介して供給される放送信号に対して、前記無効信号によりその部分を無効なものとして復号化処理を施す復号化手段とを有する。
【0021】
このような本発明に係るデジタル放送受信装置は、無効信号形成手段が、同期信号及び放送信号の復号に対して無効な誤り訂正符号が付されて各パケット毎に供給される放送信号の無効部分を検出し、この無効部分を検出したタイミングで無効信号を形成する。切り換え制御手段は、各放送信号の無効部分が供給されたタイミングで、前記放送信号、或いは前記放送信号に対して所定の信号処理を施す1つ以上の着脱可能な信号処理手段により信号処理された放送信号を切り換えて出力する切り換え手段を切り換え制御する。そして、復号化手段が、前記切り換え手段を介して供給される放送信号に対して、前記無効信号によりその部分を無効なものとして復号化処理を施す。
【0022】
これにより、画像情報や音声情報等の本来の情報とは関係のない部分で切り換え手段を切り換え制御することができ、この切り換えにより後段の回路である復号化手段が誤動作する不都合を防止することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るデジタル放送受信装置の好ましい実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0024】
まず、本発明に係る第1の実施の形態のデジタル放送受信装置は、図1に示すように受信装置本体1と、この受信装置本体1に接続される第1、第2のICカード2、3とで構成されている。このデジタル放送受信装置では、複数の有料放送システムに対応するために、複数のICカードの接続が可能となっており、この複数のICカード2、3間における入出力信号は、いわゆるデイジーチェーン接続されるようになっている。各ICカード2、3は、各デスクランブラ25、30の制御等を行うために、各制御回路27、32を介して受信装置本体1内の制御回路17との間で通信を行う。
【0025】
なお、この図1の例では、ICカード2、3の機能としてデセスクランブラを示したが、2つ以上のICカードをデイジーチェーン接続してもよく、また、ICカードのアプリケーションは、例えば文字放送受信機能、外部出力インターフェース等であっても良い。
【0026】
受信装置本体1は、所定のスクランブル処理により暗号化されると共に、周波数多重及び(又は)時分割多重されたデジタル放送信号が供給される第1の入力端子4と、例えばデジタルビデオテープレコーダ装置等の外部信号発生装置に接続され、この外部信号発生装置からの再生信号が供給される第2の入力端子5を有している。なお、この再生信号は、第1、第2のいずれかのICカード2、3に供給するようにしてもよい。また、以下、第1の入力端子4を介して供給されるデジタル放送信号及び第2の入力端子5を介して供給される外部信号発生装置からの再生信号を纏めて「放送信号」という。
【0027】
第1の入力端子4を介して供給された放送信号は、チューナ/復調回路6に、また、第2の入力端子5を介して供給された放送信号は、第1のスイッチ8に供給される。
【0028】
チューナ/復調回路6は、視聴者により選択された番組に対応する周波数の信号を選択すると共に、これに復調処理を施して誤り訂正回路7に供給する。一般にデジタル放送の伝送では、番組情報に誤り訂正符号が付加され伝送される。具体的には、この放送信号は、図2(a)に示すように同期信号、ペイロード及び誤り訂正符号で形成されるパケットの連続から成り立っている。
【0029】
誤り訂正回路7は、放送信号に対して伝送上の誤りを訂正する誤り訂正処理を施す。一般には、この誤り訂正回路7の出力信号の信号ストリームは、MPEG−SYSTEM(ISO/IEC13818−1)規格に則った形式であり、複数の番組の信号が時分割多重されている。また、この誤り訂正処理により、図2(a)に斜線で示す誤り訂正後の放送信号の誤り訂正符号部分は無効となる。この放送信号は、第1のスイッチ8に供給される。
【0030】
制御回路17は、この第1のスイッチ8に供給される第1或いは第2の入力端子4、5を介した放送信号のうち、視聴者により選択された放送信号を選択するように第1のスイッチ8を切り換え制御する。この第1のスイッチ8により選択された放送信号は、第1のICカード2内の信号処理回路25(デスクランブラ)、第2のスイッチ9及び無効信号形成回路18に供給される。
【0031】
第1のICカード2のデスクランブラ25は、前記放送信号の信号ストリームにデスクランブル処理を施すことにより暗号の復号化を行う。このデスクランブル処理は、ストリーム信号の必要な部分にだけ施されるようになっており、他の必要のない部分については施されないようになっている。
【0032】
すなわち、デスクランブラ25は、複数の番組が多重されたストリーム信号のうち、視聴者により選択された番組の部分のみをデスクランブル処理し、その他は部分にはデスクランブル処理を施すことなく受信装置本体1内の第2のスイッチ9及び第3のスイッチ10を介してデマルチプレクサ回路11(DEMUX回路)に供給すると共に、第2のICカード3内のデスクランブラ30に供給する。第2のICカード3内のデスクランブラ30は、第1のICカード2内のデスクランブラ25と同様に、放送信号に対してデスクランブル処理を施し、これを受信装置本体1内の第3のスイッチ10を介してDEMUX回路11に供給する。
【0033】
このデスクランブル処理された放送信号が供給されるDEMUX回路11は、以下に説明する「無効信号」に基づいて各パケットの無効部分(誤り訂正符号が付加されていた部分)の無効処理を行うようになっている。
【0034】
具体的には、前記第1のスイッチ8からの誤り訂正処理の施された放送信号が供給される無効信号形成回路18は、この供給される放送信号の前記無効部分(誤り訂正符号が付加されていた部分)を検出し、図2(b)に示すようにこの無効部分の間にハイレベルとなる無効信号を形成して第1のICカード2の遅延回路26に供給する。
【0035】
遅延回路26の遅延時間は、デスクランブラ25がデスクランブル処理に要する時間と等しい時間に設定されている。この遅延回路26は、前記無効信号に対して前記デスクランブル処理に要する時間分の遅延を施し、これを受信装置本体1内の第1の無効信号検出回路19及び第2のICカード3の遅延回路31に供給する。
【0036】
第2のICカード3の遅延回路31は、供給された無効信号に対して、デスクランブラ30がデスクランブル処理に要する時間分の遅延を施し、これを受信装置本体1内の第2の無効信号検出回路20及びDEMUX回路11に供給する。
【0037】
前述のように、DEMUX回路11に供給される放送信号は、各ICカード2、3内のデスクランブラ25、30によりデスクランブル処理されているため、この2回のデスクランブル処理分の遅延が施されてDEMUX回路11に供給されることとなる。また、無効信号形成回路18で形成された無効信号は、各ICカード2、3内の遅延回路26、31により、前記2回のデスクランブル処理に相当する時間分の遅延が施されてDEMUX回路11に供給されることとなる。このため、DEMUX回路11に各パケットの無効部分が供給されるタイミングと、前記無効信号が供給されるタイミングとはそれぞれ合致したものとなる。
【0038】
DEMUX回路11は、時分割多重された放送信号の中から必要な信号を選択し、これを映像音声デコード回路12に供給するのであるが、この無効信号が供給されている間に供給される放送信号は無効とする無効処理を行う。これにより、放送信号に無効部分が含まれている場合であっても、これを無効なものとして正確に信号処理することができ、無効部分により後段の回路に誤動作、同期外れ等が生ずる不都合を防止することができる。
【0039】
DEMUX回路11からの放送信号が供給される映像音声デコード回路12は、デジタル圧縮符号化された映像音声信号のデコードを行い、これを映像音声出力回路13に供給する。映像音声出力回路13は、D/A変換、方式変換等を行い、この放送信号を、出力端子14を介してテレビジョン受像器に供給する。これにより、視聴者は、所望の放送番組を視聴することができる。
【0040】
ここで、現在、第1のスイッチ8から供給される放送信号を選択している第2、第3のスイッチ9、10を、各ICカード2、3のデスクランブラ25、30から供給される放送信号を選択するように切り換え制御する場合、この切り換えを例えば図2(a)に示す同期信号部分やペイロード部分で行うと、DEMUX回路11等の後段回路に誤動作、同期外れ等の不都合を生ずる虞がある。
【0041】
このため、当該第1の実施の形態のデジタル放送受信装置には、各ICカード2、3の各遅延回路26、31からの無効信号を検出する第1、第2の無効信号検出回路19、20と、この各無効信号検出回路19、20からの検出出力に基づいて、第2、第3のスイッチ9、10を切り換え制御するタイミング回路22が設けられている。
【0042】
第2、第3のスイッチ9、10が、第1のスイッチ8から供給される放送信号を選択している場合において、第1の無効信号検出回路19は、図2(b)に示すように無効信号形成回路18により定期的に形成され第1のICカード2の遅延回路26を介して供給される同図(b)に示すような無効信号を検出する。第1の無効信号検出回路19は、この遅延回路26から供給される無効信号を検出し、この検出出力をタイミング回路21に供給する。同様に、第2の無効信号検出回路20は、第2のICカード3の遅延回路31を介して供給される無効信号を検出する。第2の無効信号検出回路20は、この遅延回路31から供給される無効信号を検出し、この検出出力をタイミング回路22に供給する。
【0043】
制御回路17は、第2、第3のスイッチ9、10を、各ICカード2、3のデスクランブラ25、30から供給される放送信号を選択する際に、この切り換え制御信号を各タイミング回路21、22に供給する。各タイミング回路21、22は、この切り換え制御信号が供給されると、各無効信号検出回路19、20からの無効信号の検出出力が供給されるまで待ち状態となり、この無効信号の検出出力が供給されたタイミングで、図2(c)に示すような切り換え信号により各ICカード2、3のデスクランブラ25、30から供給される放送信号を選択するように第2、第3のスイッチ9、10を切り換え制御する。なお、この図2(c)において、ローレベルの切り換え信号は、第1のスイッチ8から供給される放送信号を選択する側に、ハイレベルの切り換え信号は、各デスクランブラ25、30から供給される放送信号を選択する側に、それぞれ第2、第3のスイッチ9、10を切り換え制御するための信号を示す。
【0044】
これにより、無効となる信号が供給されているタイミングで第2、第3のスイッチ9、10を切り換え制御することができるため、DEMUX回路11等の後段回路に誤動作、同期外れ等が生ずる不都合を防止することができる。
【0045】
次に、ICカードにはデスクランブラ等のように、入力信号を処理して出力するものや、文字放送デコーダのように信号処理した信号を出力しないものもある。このため、当該第1の実施の形態のデジタル放送受信装置の各ICカード2、3内には、例えばそのICカードが信号を読むだけのものか、或いは書き換えも行うものであるか等のそのICカードの属性を示す属性情報が記憶された属性情報メモリ28、33が設けられている。各ICカード2、3の各制御回路27、32は、受信装置本体1内の制御回路1との間で通信を行うことにより、各ICカード2、3の属性情報を受信装置本体1に伝達する。
【0046】
受信装置本体1の制御回路17は、そのICカードが、信号を読むだけの属性を示すものである場合は、第2、第3のスイッチ9、10を切り換え制御して放送信号を各ICカード2、3に供給する必要はないため、放送信号が各ICカード2、3をバイパスするように、第2、第3のスイッチ9、10を切り換え制御する。これにより、スイッチの切り換え制御を不要とすることができるため、当該デジタル放送受信装置の、より確実な動作を可能とすることができる。
【0047】
次に本発明の第2の実施の形態のデジタル放送受信装置の説明をする。上述の第1の実施の形態のデジタル放送受信装置は、誤り訂正処理後に放送信号の各パケットに含まれることとなる無効信号を検出し、これに基づいて遅延処理による第2、第3のスイッチ9、10の切り換え制御を行うものであったが、放送信号中に必ずしも無効信号が含まれているとは限らない。この第2の実施の形態のデジタル放送受信装置は、受信装置本体1が無効信号又はリセット信号を発生し、これに基づいて第2、第3のスイッチ9、10の切り換え制御を行うようにしたものである。
【0048】
なお、この第2の実施の形態のデジタル放送受信装置は、この点のみが上述の第1の実施の形態のデジタル放送受信装置と異なるため、以下、この差異に関連する部分の説明のみ行い、他の同じ動作を示す箇所には図3中同じ符号を付し重複した説明は省略することとする。
【0049】
すなわち、この第2の実施の形態のデジタル放送受信装置は、図3に示すように第2、第3のスイッチ9、10の切り換え時に所定の放送信号(所定のパケット)を無効とするための無効信号を発生する第1、第2の無効信号発生回路19、20と、第1の無効信号発生回路19が発生した無効信号及び上述の無効信号検出回路18により検出され遅延回路26によりデスクランブル処理時間分の遅延処理が施された無効信号の論理和をとる第1のOR回路39と、第2の無効信号発生回路20が発生した無効信号及び遅延回路31によりデスクランブル処理時間分の遅延処理が施された第1のOR回路39からの無効信号の論理和をとり、これをDEMUX回路11に供給する第2のOR回路40とを有している。
【0050】
また、この第2の実施の形態のデジタル放送受信装置は、第2のスイッチ9によりデスクランブラ25からの放送信号を選択する場合又は(及び)第2のスイッチ9により第1のスイッチ8からの放送信号を選択する場合に所定時間分のリセット信号を形成して出力する第1のリセット発生回路38と、第3のスイッチ10によりデスクランブラ30からの放送信号を選択する場合又は(及び)第3のスイッチ10により第2のスイッチ9からの放送信号を選択する場合に所定時間分のリセット信号を形成して出力する第2のリセット発生回路41と、各リセット発生回路38、41からの各リセット信号の論理和をとり、これをDEMUX回路11に供給する第3のOR回路42とを有している。
【0051】
このような第2の実施の形態のデジタル放送受信装置において、受信装置本体1は、図4(a)に示すようなデータ伝送クロックに基づいて信号処理を行うようになっている。
【0052】
ここで、現在、例えば図4(b)に示すような連続したパケットDn、Dn+1、Dn+2・・・の放送信号が第1のスイッチ8を介して第2のスイッチ9に供給されており、第2、第3のスイッチ9、10が、この放送信号を選択するように切り換え制御されているのであるが、図4(b)に示すパケットDn+2が該第2のスイッチ9に供給されたタイミング(パケットDn+1の先頭のタイミング)で、同図(e)に示すハイレベルの信号により第2、第3のスイッチ9、10がデスクランブラ25からの放送信号を選択するように切り換え制御されたとすると、DEMUX回路11に重複するパケットの放送信号が供給されるようになる。
【0053】
すなわち、デスクランブラ25のデスクランブル処理に要する時間が、例えば2データ伝送クロック分であったとすると、このデスクランブラ25からの放送信号は、図4(c)に示すように2データ伝送クロック分遅延したタイミングで第2のスイッチ9に供給されることとなる。このため、前記タイミングでスイッチの切り換えが行われると、この場合、図4(d)に示すように2データ伝送クロック分遅延したパケットDn及びパケットDn+1が、デスクランブラ25に供給されることなく第2のスイッチ9を介して先に伝送されたパケットDn及びパケットDn+1Nに続いて伝送され、この重複した各パケットDn、Dn+1がDEMUX回路11に重複して供給され誤動作の原因となる。
【0054】
このため、第1、第2の無効信号発生回路19、20は、第2のスイッチ9がデスクランブラ25、30からの放送信号を選択するように切り換え制御されたタイミングで、図4(f)に示すような前記デスクランブル処理に要する時間分(2データ伝送クロック分)の無効信号を形成して出力する。第1の無効信号発生回路19からの無効信号は、第1のOR回路39を介して第2のICカード3の遅延回路31に供給され、2データ伝送クロック分の遅延が施され、第2のOR回路40を介してDEMUX回路11に供給される。また、第2の無効信号発生回路20からの無効信号は、第2のOR回路40を介してDEMUX回路11に供給される。
【0055】
これに対して、第1のICカード2のデスクランブラ25によりデスクランブル処理された放送信号は、第2のスイッチ9を介して第2のICカード3のデスクランブラ30に供給され、さらに2データ伝送クロック分の時間をかけてデスクランブル処理され第3のスイッチ10を介してDEMUX回路11に供給される。
【0056】
従って、DEMUX回路11において、前記無効信号により第2、第3のスイッチ9、10の前記切り換え時に発生した重複するパケット(この場合は、パケットDn及びパケットDn+1)がDEMUX回路11に供給されるタイミングでこれらを無効とすることができ、DEMUX回路11等の後段の回路の誤動作を防止することができる。
【0057】
次に、例えば図4(c)に示すパケットDmの先頭のタイミングで、同図(e)に示すように第2、第3のスイッチ9、10が、第1のスイッチ8からの放送信号を選択するように切り換え制御された場合、前述のように第2のICカード3のデスクランブラ30はそのデスクランブル処理に2データ伝送クロック分の処理時間を要することから、第3のスイッチ10から出力される信号は、同図(d)に示すようにこの切り換え制御の2データ伝送クロック分前に第3のスイッチ10に供給されたはずのパケットDm+1及びパケットDm+2が欠落したものとなり、DEMUX回路11等の後段の回路に誤動作を生ずる虞がある。
【0058】
このため、当該デジタル放送受信装置は、第2、第3のスイッチ9、10の前記切り換え制御を検出すると、このタイミング(この場合、パケットDmの先頭のタイミング)で、リセット発生回路38、41が、図4(g)に示すように2データ伝送クロック分のリセット信号を形成し、これをOR回路42を介してDEMUX回路11に供給する。これにより、前記切り換え制御のタイミングでDEMUX回路11をリセットすることができ、DEMUX回路11に対してその時点から新たな信号処理を開始させることができ、後段の回路に誤動作等を生ずる不都合を防止することができる。
【0059】
なお、第2、第3のスイッチ9、10が、各ICカード2、3からの放送信号を選択するように切り換え制御された際は無効信号のみを発生することとしたが、これは、図4(g)に点線で示すようにこの切り換えのタイミングでリセット発生回路38、41がリセット信号を発生してDEMUX回路11をリセットするようにしてもよい。
【0060】
次に、受信装置本体1に装着されていた第1のICカード2或いは第2のICカード3が取り外された場合、第1のカード検出回路15或いは第2のカード検出回路16がこれを検出(判定)するのであるが、この判定には多少の時間を要し、第2のスイッチ9から出力される放送信号に、この判定時間分の不定信号が生ずることとなる。このため、当該第2の実施の形態のデジタル放送受信装置は、いずれかのICカード2、3が受信装置本体1から取り外された場合に、リセット発生回路38或いはリセット発生回路41がリセット信号を発生し、DEMUX回路11をリセットして前記不定信号が信号処理されることで生ずる誤動作を防止するようになっている。
【0061】
具体的には、図5において、図5(a)は前記データ伝送クロックを、同図(b)は第2のスイッチ9に供給される第1のスイッチ8からの放送信号を示し、例えば第1のICカード2のデスクランブラ25に放送信号のパケットDnが供給されている最中に第1のICカード2が取り外しされた場合、これ以後の第2のスイッチ9に供給されるデスクランブラ25からの放送信号は、同図(c)に示すように無信号状態となり、また、第2のスイッチ9から出力される放送信号は、同図(d)に斜線で示すように不定信号となる。
【0062】
第1のカード検出回路15は、第1のICカード2が取り外しされると、これを検出するのであるが、この判定には多少の時間をようする。このため、第1のカード検出回路15は、実際に第1のICカード2の取り外しからこの判定結果を出力するまでの間は、図5(g)に示すように第1のICカード2が装着されていることを示すローレベルの検出信号を制御回路17に供給し、この判定をしたタイミングで、第1のICカード2が取り外しされたことを示すハイレベルの検出信号を制御回路17に供給する。
【0063】
制御回路17は、第1のカード検出回路15からハイレベルの検出信号が供給されると、図5(e)に示すようにそれまで第1のICカード2のデスクランブラ25からの放送信号を選択するように切り換え制御していた第2のスイッチ9を、第1のスイッチ8からの放送信号を選択するように切り換え制御する。これにより、図5(d)に示すように第1のICカード2が取り外されたことが検出されたタイミングから、後段の回路に対して第1のスイッチ8からの放送信号を供給することができる。
【0064】
また、制御信号17は、第1のカード検出回路15からハイレベルの検出信号が供給されると、この第2のスイッチ9の切り換え制御と共に、図5(f)に示すようにリセット信号を形成して出力するようにリセット発生回路38を制御する。これにより、このリセット発生回路38からのリセット信号が、第3のOR回路42を介してDEMUX回路11に供給され、DEMUX回路11がリセットされる。従って、このリセットの時点からDEMUX回路11における信号処理が新たに再開されるように該DEMUX回路11を制御することができ、前記不定信号が信号処理されることにより誤動作を生ずる不都合を防止することができる。
【0065】
次に、各ICカード2、3内に設けられているデスクランブラ25、30の信号処理時間は、それぞれ同じ固定的な信号処理時間とは限らない(この信号処理を経て出力される放送信号が同じ遅延量とは限らない)。このため、前述の無効信号のパルス長(パルス幅)を固定的なものとしたのでは、DEMUX回路11において無効とすべきパケットを正確に無効とすることはできないこととなる。
【0066】
このため、当該第2の実施の形態のデジタル放送受信装置の各ICカード2、3内には、各デスクランブラ25、30の信号処理に要する時間を示す遅延量情報が記憶された遅延量情報メモリ29、34が設けられている。
【0067】
受信装置本体1の制御回路17は、各ICカード2、3が装着されると、該各ICカード2、3の制御回路27、32との間で通信を行い、該制御回路27、32により各遅延量情報メモリ29、34から読み出された遅延量情報の取り込みを行う。そして、制御回路17は、この取り込んだ遅延量情報に基づいて、前記各無効信号発生回路19、20から出力される無効信号のパルス幅を制御する。
【0068】
これにより、各ICカード2、3内に設けられているデスクランブラ25、30の信号処理時間に応じて、DEMUX回路11において無効とすべきパケットを正確に無効とすることはできる。
【0069】
次に、前述のように受信装置本体1に供給される放送信号はパケット化されているため、第2、第3のスイッチ9、10の切り換え制御を行う場合には、パケットとパケットとの間の区切り目で行うことが好ましい。
【0070】
このため、当該第2の実施の形態のデジタル放送受信装置の受信装置本体1には、第1のスイッチ8を介した放送信号の各パケットの区切り目を検出するタイミング回路37が設けられている。このタイミング回路37は、例えば図2(a)を用いて説明したように各パケットのヘッダに付されている同期信号を検出し、このタイミングで同期検出信号を制御回路17に供給する。制御回路17は、第2、第3のスイッチ9、10の切り換え制御を行う際に、この同期検出信号が供給されたタイミングで該切り換え制御を行う。これにより、より確実に信号処理を行う放送信号の切り換え制御を行うことができる。
【0071】
次に本発明の第3の実施の形態のデジタル放送受信装置の説明をする。この第3の実施の形態のデジタル放送受信装置は、第1のスイッチ8を介して供給される放送信号に各ICカード2、3のデスクランブル処理時間分の遅延処理を施すことにより、第2、第3のスイッチ9、10を切り換えた際にDEMUX回路11等の後段の回路が放送信号に生じた位相ずれにより位相外れを生ずる不都合等を防止するようにしたものである。
【0072】
なお、この第3の実施の形態のデジタル放送受信装置は、この点のみが上述の第1、第2の実施の形態のデジタル放送受信装置と異なるため、以下、この差異に関連する部分の説明のみ行い、他の同じ動作を示す箇所には図6中同じ符号を付し重複した説明は省略することとする。
【0073】
すなわち、この第3の実施の形態のデジタル放送受信装置は、図6に示すように第1、第2のスイッチ8、9の間に該第1のスイッチ8からの放送信号に対して第1のICカード2で施されるデスクランブル処理時間分の遅延処理を施して第2のスイッチ9に供給する第1の遅延回路45と、第2、第3のスイッチ9、10の間に該第2のスイッチ9からの放送信号に対して第2のICカード3で施されるデスクランブル処理時間分の遅延処理を施して第3のスイッチ10に供給する第2の遅延回路45とを有している。
【0074】
このような第3の実施の形態のデジタル放送受信装置は、図7(a)に示すようなデータ伝送クロックに基づいて信号処理を行うようになっている。上述の第2の実施の形態で説明したように、図7(e)に示すローレベルからハイレベルとなる切り換え制御信号により、第2、第3のスイッチ9、10が同図(c)に示すような各ICカード2、3のデスクランブラ25、30からの放送信号を選択するように切り換え制御されると、この切り換えの際に発生する重複したパケット(この場合は、Dn及びDn+1の各パケット)がDEMUX回路11に供給されるタイミングで同図(f)に示すハイレベルのリセットパルスによりDEMUX回路11をリセット制御する。
【0075】
次に、図7(e)に示すハイレベルからローレベルとなる切り換え制御信号により、図7(b)に示すような第1のスイッチ8からの放送信号(デスクランブル処理が施されていない放送信号)を選択するように第2、第3のスイッチ9、10が切り換え制御された場合、制御回路17は、第1のスイッチ8を介して供給される放送信号、及び第2のスイッチ9を介して供給される放送信号に対して、デスクランブラ25、30で施されるデスクランブル処理の処理時間分の遅延を施すように第1の遅延回路45及び第2の遅延回路46を制御する。
【0076】
これにより、図7(c)、(d)に示すようにデスクランブル処理された放送信号と、第1のスイッチ8から第2のスイッチ9を介して供給される放送信号との各位相を合わせることができる。このため、第1のスイッチ8からの放送信号を選択するように第2、第3のスイッチ9、10を切り換え制御した場合でも、位相を合わせた状態でDEMUX回路11等の後段の回路に放送信号を供給することができ、位相がずれた放送信号が供給されることにより生ずる位相外れ等の不都合を防止することができるうえ、上述の第1、第2の実施の形態のデジタル放送受信装置と同じ効果を得ることができる。
【0077】
ここで、各ICカード毎にデスクランブル処理時間等の信号処理時間が異なる場合がある。当該第3の実施の形態のデジタル放送受信装置は、各ICカード2、3の遅延量情報メモリ29、34に各信号処理時間が記憶されている。そして、受信装置本体1の制御回路17が、各ICカード2、3の各制御回路27、32との間で通信を行い、各遅延量情報メモリ29、34に記憶されている信号処理時間に応じて各遅延回路45、46の遅延時間を制御する。これにより、各ICカード2、3の信号処理時間に応じて第1のスイッチ8或いは第2のスイッチ9からの放送信号の遅延時間を制御することができ、DEMUX回路11等の後段の回路における位相外れ等の不都合を防止することができる。
【0078】
次に、本発明の第4の実施の形態のデジタル放送受信装置の説明をする。
【0079】
この第4の実施の形態のデジタル放送受信装置は、図8に示すように上述の第3の実施の形態と同様に、第1、第2のスイッチ8、9を介した放送信号に所定の遅延処理を施す第1、第2の遅延回路45、46と共に、各カード検出回路15、16が各ICカード2、3の取り外しを検出する検出時間に相当する遅延を各デスクランブラ25、30からの放送信号に施して第2、第3のスイッチ9、10に供給する第3、第4の遅延回路49、50を有している。
【0080】
なお、当該第4の実施の形態に係るデジタル放送受信装置は、この第3、第4の遅延回路49、50を設けた点のみが、上述の第3の実施の形態に係るデジタル放送受信装置と異なるため、以下、この差異に関連する部分の説明のみ行い、他の同じ動作を示す箇所には図8中同じ符号を付し重複した説明は省略することとする。
【0081】
図9(a)〜(f)に信号処理の基準とされるデータ伝送クロック、第1のスイッチ8から出力される放送信号、第1のICカード2からのデスクランブル処理された放送信号、第2のスイッチ9を介して出力される放送信号、第2、第3のスイッチ9、10を切り換え制御するための切り換え制御信号(ハイレベルでデスクランブル処理された放送信号を選択)、第1のカード検出回路15からの検出信号(ローレベルでICカードが装着されていることを示し、ハイレベルでICカードが取り外されたことを示す。)をそれぞれ示す。
【0082】
なお、この例において、第1、第2のICカード2、3のデスクランブル処理による遅延時間は2データ伝送クロックに相当する時間、各カード検出回路15、16がICカードの有無を検出するまでの検出時間を4データ伝送クロックに相当する時間とする。
【0083】
この図8、図9において、例えば図9(b)に示すパケットDn+1の先頭のタイミングで第1のICカード2が受信装置本体1から取り外されたとすると、第3の遅延回路49には4データ伝送クロック分の放送信号が蓄積されているため、この放送信号は、第2のスイッチ9を介してそのまま出力される。第1のカード検出回路は、前述のようにその検出に4データ伝送クロック分の時間を要するため、図9(f)に示すように第1のICカード2の取り外しから4データ伝送クロック後にICカード2が取り外されたことを検出し、この検出出力を制御回路17に供給する。
【0084】
制御回路17は、この検出出力が供給されると、図9(e)に示すようにローレベルの切り換え制御信号を第2、第3のスイッチ9、10に供給し、第1のスイッチ8或いは第2のスイッチからのデスクランブル処理が施されていない放送信号を選択するように該スイッチ9、10を切り換え制御する。これにより、DEMUX回路11に供給する放送信号を、図9(d)に示すように第1のICカード2からのデスクランブル出力と位相の合致した2データ伝送クロック遅れの放送信号に切り換えることができる。このため、第2、第3のスイッチ9、10からの出力を、エラーデータを生ずることなくDEMUX回路11等の後段の回路に供給することができ、エラーデータの発生により後段の回路が誤動作等する不都合を防止することができる他、上述の各実施の形態のデジタル放送受信装置と同じ効果を得ることができる。
【0085】
なお、上述の各実施の形態の説明は、本発明の一例である。このため、例えば受信装置本体1には、第1、第2のICカード3、4の計2枚のICカードの装着が可能であることとしたが、これは、1枚又は3枚以上のICカードの装着を可能としてもよく、この他、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論である。
【0086】
【発明の効果】
本発明に係るデジタル放送受信装置は、信号処理手段により信号処理が施された放送信号と、該信号処理が施されない放送信号とを切り換えて出力する切り換え手段の後段の回路の誤動作の発生を防止することができる。また、デイジーチェーン接続された複数の信号処理手段を有する場合は、この後段の信号処理手段の誤動作の発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態のデジタル放送受信装置のブロック図である。
【図2】前記第1の実施の形態のデジタル放送受信装置の動作を説明するためのタイムチャートである。
【図3】本発明の第2の実施の形態のデジタル放送受信装置のブロック図である。
【図4】前記第2の実施の形態のデジタル放送受信装置の、第2、第3のスイッチの切り換え時における動作を説明するためのタイムチャートである。
【図5】前記第2の実施の形態のデジタル放送受信装置の、各ICカードの着脱時における動作を説明するためのタイムチャートである。
【図6】本発明の第3の実施の形態のデジタル放送受信装置のブロック図である。
【図7】前記第3の実施の形態のデジタル放送受信装置の、ICカードで信号処理が施される放送信号と、該信号処理が施されない放送信号との位相合わせ動作を説明するためのタイムチャートである。
【図8】本発明の第4の実施の形態のデジタル放送受信装置のブロック図である。
【図9】本発明の第5の実施の形態のデジタル放送受信装置の、ICカード着脱時の動作を説明するためのタイムチャートである。
【図10】従来のデジタル放送受信装置のブロック図である。
【符号の説明】
1…受信装置本体、2、3…第1、第2のICカード、7…誤り訂正回路
6…チューナ/復調回路、8〜10…第1〜第3のスイッチ
11…デマルチプレクサ回路(DEMUX回路)、17…制御回路
12…映像音声デコード回路、13…映像音声出力回路
15、16…第1、第2のカード検出回路、18…無効信号形成回路
19、20…第1、第2の無効信号検出回路、25、30…デスクランブラ
21、22…第1、第2のタイミング回路、26、31…遅延回路
28、33…属性情報メモリ、27、32…制御回路

Claims (5)

  1. 同期信号及び放送信号の復号に対して無効な誤り訂正符号が付されて各パケット毎に供給される放送信号の無効部分を検出し、この無効部分を検出したタイミングで無効信号を形成する無効信号形成手段と、
    前記放送信号に対して所定の信号処理を施す1つ以上の着脱可能な信号処理手段と、
    前記放送信号、或いは前記信号処理手段により信号処理された放送信号を切り換えて出力する切り換え手段と、
    前記切り換え手段の切り換え時に、前記無効信号形成手段からの無効信号に応じて、前記切り換え手段に各放送信号の無効部分が供給されたタイミングで切り換えを行うように該切り換え手段を切り換え制御する切り換え制御手段と、
    前記切り換え手段を介して供給される放送信号に対して、前記無効信号によりその部分を無効なものとして復号化処理を施す復号化手段と
    を有するデジタル放送受信装置。
  2. 同期信号が付されて各パケット毎に供給される放送信号に対して所定の信号処理を施す、着脱可能な1つ以上の信号処理手段と、
    前記放送信号、或いは前記信号処理手段により信号処理された放送信号を切り換えて出力する切り換え手段と、
    前記切り換え手段の切り換え時に、前記信号処理手段及び復号処理手段の信号処理時間に対応する放送信号を無効とするための無効信号を発生する無効信号発生手段と、
    前記切り換え手段を介して供給される放送信号の復号化処理を施す復号化手段と、
    前記無効信号を重複して後段に伝搬し、後段の前記信号処理手段又は前記復号化手段においてその部分を無効にする手段とを有し、
    前記着脱可能な信号処理手段は、その信号処理に要する時間を示す信号処理時間が記憶された処理時間記憶手段を有し、
    前記無効信号発生手段は、前記処理時間記憶手段に記憶された信号処理時間に応じて信号長を変化させた無効信号を発生することを特徴とするデジタル放送受信装置。
  3. 同期信号が付されて各パケット毎に供給される放送信号に対して所定の信号処理を施す、着脱可能な1つ以上の信号処理手段と、
    前記着脱可能な信号処理手段の装着及び取り外しを検出する着脱検出手段と、
    前記放送信号、或いは前記信号処理手段により信号処理された放送信号を切り換えて出力する切り換え手段と、
    前記放送信号に対して、前記信号処理手段の信号処理時間に対応する遅延を施して前記切り換え手段に供給する第1の遅延手段と、
    前記信号処理手段により信号処理された放送信号に対して、前記着脱検出手段が信号処理手段の装着及び取り外しを検出するまでに要する時間に対応する遅延を施して前記切り換え手段に供給する第2の遅延手段と、
    前記切り換え手段を介して供給される放送信号の復号化処理を施す復号化手段と
    を有するデジタル放送受信装置。
  4. 前記着脱可能な信号処理手段は、その信号処理に要する時間を示す信号処理時間が記憶された処理時間記憶手段を有し、
    前記第1の遅延手段は、前記処理時間記憶手段に記憶された信号処理時間に応じて遅延量を変化させることを特徴とする請求項3記載のデジタル放送受信装置。
  5. 前記着脱可能な信号処理手段は、その信号処理手段の少なくとも信号処理内容を示す属性情報が記憶された属性情報記憶手段を有し、
    前記切り換え制御手段は、前記属性情報記憶手段に記憶されている属性情報が信号を読むだけの場合には、前記切り換え手段を切り換えないように制御することを特徴とする請求項1乃至請求項4のうちいずれか1項記載のデジタル放送受信装置。
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