JP3592450B2 - マルチメディア情報通信端末装置及びマルチメディア情報通信システム - Google Patents

マルチメディア情報通信端末装置及びマルチメディア情報通信システム Download PDF

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は,通信網を介して他の端末装置との間でマルチメディア情報を交換可能なマルチメディア情報通信端末装置及び複数のマルチメディア情報通信端末装置で構成されたマルチメディア情報通信システムに関し,より詳細には,各端末装置で行われる入出力能力の交換を円滑に行うことができるマルチメディア情報通信端末装置及びマルチメディア情報通信システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
マルチメディア端末装置には能力が多岐にわたるものがある。例えばプリンタ・FAX・文書蓄積の能力を持つ文書画像処理端末は,パーソナルコンピュータから送信された文書データをプリントアウトする以外に内部でデータ形式の変換を行って更に他の端末へFAX伝送することが可能である。また,内部の蓄積装置に蓄積した文書データをパーソナルコンピュータからの要求により,そのパーソナルコンピュータへ伝送することもできる。
【0003】
従来のマルチメディア情報通信端末装置の一例として,特公平7−101899号公報『総合サービスディジタル網通信端末装置』がある。この端末装置は,着呼制御部に通信不可能な通信モードによる着呼設定があった場合,自端末の通信モードを送信メッセージのユーザ・ユーザ情報要素に設定して呼切断/解放手順実行時に,相手端末より受信した受信メッセージのユーザ・ユーザ情報要素から当該相手端末の通信モードを認識し,それをモード記憶部に記憶されている自端末の通信モードと照合する通信モード認識部,当該照合結果に基づいて通信モードの変更を行う通信モード変更部及び変更された通信モードと番号記憶部に記憶されている相手端末の加入者番号とによって再発呼の手順を実行する再発呼制御部を備えている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
一般に,通信を実行する際には,情報送受信のなるべく初期の段階で相手端末の能力を交換・認識できることが望ましい。しかしながら,特公平7−101899号公報には相手端末の通信モードを呼設定時に交換する方法について開示されているが,相手端末に送信した情報を相手端末がいかなるデータ形式に変更・出力するかという点については何ら考慮されていない。すなわち,特公平7−101899号公報に開示された装置では,相手端末がプリントアウトだけの能力を持つのか,FAX形式に変換して他端末へFAX出力することもできるのかということについては認識することができない。同様に,例えば動画像が蓄積装置からの入力か,ビデオカメラからの入力か等,情報の入力に関する能力の交換・認識も不可能である。
【0005】
また,プリントアウトと蓄積データの伝送は,情報の送受信形態が非対称である。すなわち,プリントアウトは自端末から相手端末への送信が主であるのに対し,蓄積データの伝送は受信が主である。このことは,両端末が備える情報の入出力,変換能力に大きく依存するものである。したがって,端末間の能力交換の際は情報の送信と受信とに分けて取り扱う方が妥当であるが,特公平7−101899号公報に開示された装置ではこの点について何ら考慮されていない。
【0006】
更に,実際の情報の送受信に分けて情報の入出力や変換能力を交換するとなると能力の交換のための情報量が増大する。前述した多能力端末においては特に能力の交換のための情報量の増大が著しい。ところが,特公平7−101899号公報に開示された装置では,呼設定時の交換情報量の増大について何ら考慮されていない。
【0007】
したがって,本発明は上記に鑑みてなされたものであって,各端末装置が備える情報の入出力及び変換能力を各端末装置間で容易に交換可能にすることを第1の目的とする。
【0008】
また,各端末が備える能力を交換する際,その能力を情報の送信に関する能力と情報の受信に関する能力とに分けて交換可能にすることを第2の目的とする。
【0009】
更に,端末間で交換すべき能力情報の情報量を削減することを第3の目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため,本発明の請求項1に係るマルチメディア情報通信端末装置は,通信網を介し他の端末装置との間でマルチメディア情報の交換が行えるように構成されたマルチメディア情報通信端末装置において,前記マルチメディア情報通信端末装置へ所定の情報を入力する場合に,入力される該所定の情報の種類及び該所定の情報に対して実行可能な処理を含む,1つ以上の入力能力情報をそれぞれ異なる入力能力フィールドに格納して保持する入力能力テーブルと,前記マルチメディア情報通信端末装置から所定の情報を出力する場合に,出力される該所定の情報の種類及び該所定の情報に対して実行可能な処理を含む,1つ以上の出力能力情報をそれぞれ異なる出力能力フィールドに格納して保持する出力能力テーブルと,前記入力能力フィールドと前記出力能力フィールドとの対応関係を規定した対応関係情報を保持する対応テーブルと,前記入力能力テーブル,出力能力テーブル及び対応テーブルを参照して,前記他の端末装置との間で,利用可能な送信能力を示す送信利用能力情報と,該送信利用能力情報に基づいて選択された前記入力能力情報及び前記入力能力情報に対応付けられた前記出力能力情報の,交換を制御する能力交換制御手段と,を備えるものである。
【0011】
また,本発明の請求項2に係るマルチメディア情報通信端末装置は,請求項1記載のマルチメディア情報通信端末装置において,前記能力交換制御手段は,さらに,出力能力テーブルを参照して,前記他の端末装置との間で,利用可能な受信能力を示す受信利用能力情報と,該受信利用能力により受信される情報を出力する能力を示す前記出力能力情報の,交換を制御するものである。
【0012】
また,本発明の請求項3に係るマルチメディア情報通信システムは,通信網を介して複数のマルチメディア情報通信端末装置を接続し,前記複数のマルチメディア情報通信端末装置間でマルチメディア情報の交換が行えるようにしたマルチメディア情報通信システムにおいて,前記複数のマルチメディア情報通信端末装置が,請求項1又は2記載のマルチメディア情報通信端末装置で構成され,発呼側の前記マルチメディア情報通信端末装置から着呼側の前記マルチメディア情報通信端末装置に対して所定の情報を送信する場合,予め設定された送信条件に基づいて,前記発呼側の能力交換制御手段が,前記着呼側のマルチメディア情報通信端末装置との情報送受信能力の交換に用いる1つ以上の発呼側送信能力情報を保持する発呼側送信能力テーブルを生成し,前記所定の情報の送信に先立って前記発呼側送信能力テーブルを送信するものである。
【0013】
また,本発明の請求項4に係るマルチメディア情報通信システムは,請求項3記載のマルチメディア情報通信システムにおいて,前記発呼側送信能力テーブルが,前記1つ以上の発呼側送信能力情報をそれぞれ異なる発呼側送信能力フィールドに格納して保持するものである。
【0014】
また,本発明の請求項5に係るマルチメディア情報通信システムは,請求項3又は4記載のマルチメディア情報通信システムにおいて,前記発呼側送信能力情報が,前記所定の情報を送信する場合に前記発呼側のマルチメディア情報通信端末装置で利用可能な送信能力を示す送信利用能力情報と,前記所定の情報の送信に関連して前記着呼側のマルチメディア情報通信端末装置で利用可能な能力の確認に用いる能力確認情報と,からなるものである。
【0015】
また,本発明の請求項6に係るマルチメディア情報通信システムは,請求項5記載のマルチメディア情報通信システムにおいて,前記送信利用能力情報が,少なくとも前記出力能力テーブルから選択された出力能力情報であるものである。
【0016】
また,本発明の請求項7に係るマルチメディア情報通信システムは,請求項5記載のマルチメディア情報通信システムにおいて,前記能力確認情報が,前記入力能力テーブルに保持された入力能力情報に基づいて生成された入力能力確認情報及び/又は前記出力能力テーブルに保持された出力能力情報に基づいて生成された出力能力確認情報からなるものである。
【0017】
また,本発明の請求項8に係るマルチメディア情報通信システムは,請求項6記載のマルチメディア情報通信システムにおいて,前記発呼側の能力交換制御手段が,前記送信利用能力情報として前記出力能力テーブル内の複数の出力能力フィールドからそれぞれ異なる複数の出力能力情報を選択した場合,選択した前記複数の出力能力情報をそれぞれ異なる前記発呼側送信能力フィールドに格納すると共に,前記送信利用能力情報として必要に応じて前記出力能力情報に関連する入力能力情報を前記入力能力テーブルから選択し,前記入力能力情報を関連する前記出力能力情報と同一の前記発呼側送信能力フィールドに格納するものである。
【0018】
また,本発明の請求項9に係るマルチメディア情報通信システムは,請求項3から8のいずれかに記載のマルチメディア情報通信システムにおいて,前記着呼側の能力交換制御手段が,前記発呼側のマルチメディア情報通信端末装置との情報送受信能力の交換に用いる着呼側受信能力情報を保持する着呼側受信能力テーブルを生成し,前記着呼側受信能力テーブルを送信するものである。
【0019】
また,本発明の請求項10に係るマルチメディア情報通信システムは,請求項9記載のマルチメディア情報通信システムにおいて,前記着呼側受信能力情報が,前記1つ以上の発呼側送信能力情報にそれぞれ対応して生成され,前記着呼側受信能力テーブルが,前記着呼側受信能力情報をそれぞれ異なる着呼側受信能力フィールドに格納して保持するものである。
【0020】
また,本発明の請求項11に係るマルチメディア情報通信システムは,請求項9又は10記載のマルチメディア情報通信システムにおいて,前記発呼側のマルチメディア情報通信端末装置から送信される前記所定の情報を受信可能な場合,前記着呼側受信能力情報が,前記能力確認情報に対応して前記入力能力テーブル及び/又は出力能力テーブルから選択された前記入力能力情報及び/又は出力能力情報からなり,前記所定の情報を受信不可能な場合,前記着呼側受信能力情報が,受信不能情報からなるものである。
【0021】
また,本発明の請求項12に係るマルチメディア情報通信システムは,請求項11記載のマルチメディア情報通信システムにおいて,前記着呼側受信能力情報が,複数の前記入力能力フィールドから選択されたそれぞれ異なる複数の入力能力情報及び/又は複数の前記出力能力フィールドから選択されたそれぞれ異なる複数の出力能力情報からなる場合,選択された前記複数の入力能力情報及び/又は出力能力情報が,1つの前記着呼側受信能力フィールド内にそれぞれ区分されて格納されるものである。
【0022】
また,本発明の請求項13に係るマルチメディア情報通信システムは,請求項11記載のマルチメディア情報通信システムにおいて,前記能力確認情報に対応する前記入力能力情報を選択する場合,前記発呼側送信能力情報に含まれる送信利用能力情報に基づいて,前記着呼側の能力交換制御手段が,前記所定の情報を受信可能な入力能力を示す入力能力情報を格納した入力能力フィールドのみから前記入力能力情報を選択するものである。
【0024】
また,本発明の請求項14に係るマルチメディア情報通信システムは,通信網を介して複数のマルチメディア情報通信端末装置を接続し,前記複数のマルチメディア情報通信端末装置間でマルチメディア情報の交換が行えるようにしたマルチメディア情報通信システムにおいて,前記複数のマルチメディア情報通信端末装置が,請求項2記載のマルチメディア情報通信端末装置で構成され,発呼側の前記マルチメディア情報通信端末装置が着呼側の前記マルチメディア情報通信端末装置から所定の情報を受信する場合,予め設定された受信条件に基づいて,前記発呼側の能力交換制御手段が,前記着呼側のマルチメディア情報通信端末装置との情報送受信能力の交換に用いる1つ以上の発呼側受信能力情報を保持する発呼側受信能力テーブルを生成し,前記所定の情報の受信に先立って前記発呼側受信能力テーブルを送信するものである。
【0025】
また,本発明の請求項15に係るマルチメディア情報通信システムは,請求項14記載のマルチメディア情報通信システムにおいて,前記発呼側受信能力テーブルが,前記1つ以上の発呼側受信能力情報をそれぞれ異なる発呼側受信能力フィールドに格納して保持するものである。
【0026】
また,本発明の請求項16に係るマルチメディア情報通信システムは,請求項14又は15記載のマルチメディア情報通信システムにおいて,前記発呼側受信能力情報が,前記所定の情報を受信する場合に前記発呼側のマルチメディア端末装置で利用可能な受信能力を示す受信利用能力情報と,前記所定の情報の受信に関連して前記着呼側のマルチメディア情報通信端末装置で利用可能な能力の確認に用いる能力確認情報と,からなるものである。
【0027】
また,本発明の請求項17に係るマルチメディア情報通信システムは,請求項16記載のマルチメディア情報通信システムにおいて,前記受信利用能力情報が,少なくとも前記入力能力テーブルから選択された入力能力情報であるものである。
【0028】
また,本発明の請求項18に係るマルチメディア情報通信システムは,請求項16記載のマルチメディア情報通信システムにおいて,前記能力確認情報が,前記入力能力テーブルに保持された入力能力情報に基づいて生成された入力能力確認情報及び/又は前記出力能力テーブルに保持された出力能力情報に基づいて生成された出力能力確認情報からなるものである。
【0029】
また,本発明の請求項19に係るマルチメディア情報通信システムは,請求項17記載のマルチメディア情報通信システムにおいて,前記発呼側の能力交換制御手段が,前記受信利用能力情報として前記入力能力テーブル内の複数の入力能力フィールドからそれぞれ異なる複数の入力能力情報を選択した場合,選択された前記複数の入力能力情報をそれぞれ異なる前記発呼側受信能力フィールドに格納すると共に,前記受信利用能力情報として必要に応じて前記入力能力情報に関連する出力能力情報を前記出力能力テーブルから選択し,前記出力能力情報を関連する前記入力能力情報と同一の前記発呼側送信能力フィールドに格納するものである。
【0030】
また,本発明の請求項20に係るマルチメディア情報通信システムは,請求項14から19のいずれかに記載のマルチメディア情報通信システムにおいて,前記着呼側の能力交換制御手段が,前記発呼側のマルチメディア情報通信端末装置との情報送受信能力の交換に用いる着呼側送信能力情報を保持する着呼側送信能力テーブルを生成し,前記着呼側送信能力テーブルを送信するものである。
【0031】
また,本発明の請求項21に係るマルチメディア情報通信システムは,請求項20記載のマルチメディア情報通信システムにおいて,前記着呼側送信能力情報が,前記1つ以上の発呼側受信能力情報にそれぞれ対応して生成され,前記着呼側送信能力テーブルが,前記着呼側送信能力情報をそれぞれ異なる着呼側送信能力フィールドに格納して保持するものである。
【0032】
また,本発明の請求項22に係るマルチメディア情報通信システムは,請求項20又は21記載のマルチメディア情報通信システムにおいて,前記発呼側のマルチメディア情報通信端末装置へ前記所定の情報を送信可能な場合,前記着呼側送信能力情報が,前記能力確認情報に対応して前記入力能力テーブル及び/又は出力能力テーブルから選択された前記入力能力情報及び/又は出力能力情報からなり,前記所定の情報を送信不可能な場合,前記着呼側送信能力情報が,送信不能情報からなるものである。
【0033】
また,本発明の請求項23に係るマルチメディア情報通信システムは,請求項22記載のマルチメディア情報通信システムにおいて,前記着呼側送信能力情報が,複数の前記入力能力フィールドから選択されたそれぞれ異なる複数の入力能力情報及び/又は複数の前記出力能力フィールドから選択されたそれぞれ異なる複数の出力能力情報からなる場合,選択された前記複数の入力能力情報及び/又は出力能力情報が,1つの前記着呼側送信能力フィールド内にそれぞれ区分されて格納されるものである。
【0034】
また,本発明の請求項24に係るマルチメディア情報通信システムは,請求項22記載のマルチメディア情報通信システムにおいて,前記能力確認情報に対応する前記出力能力情報を選択する場合,前記発呼側受信能力情報に含まれる受信利用能力情報に基づいて,前記着呼側の能力交換制御手段が,前記所定の情報を送信可能な出力能力を示す出力能力情報を格納した出力能力フィールドのみから前記出力能力情報を選択するものである。
【0035】
更に,本発明の請求項25に係るマルチメディア情報通信システムは,請求項24記載のマルチメディア情報通信システムにおいて,前記能力確認情報に対応する前記入力能力情報を選択する場合,前記着呼側端末装置の能力交換制御手段が,前記対応テーブルに保持された対応関係情報を参照し,選択された前記出力能力情報を格納する出力能力フィールドに対応付けられた入力能力フィールドのみから前記入力能力情報を選択するものである。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下,本発明に係るマルチメディア情報通信端末装置及びマルチメディア情報通信システムの実施の形態を図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0037】
図1は,本発明の実施の形態に係るマルチメディア情報通信端末装置の概略構成を示す構成図である。なお,図1には,通信網を介して情報を交換する場合に発呼側の端末装置と着呼側の端末装置間で行われる情報入出力能力の交換を制御する能力交換部の概略構成のみが示されている。
【0038】
図1に示すように端末装置は,能力交換部10に自身の情報入出力能力及び変換能力を記述した入力能力テーブル11,出力能力テーブル12及び変換能力テーブル13と,入力能力テーブル11,出力能力テーブル12及び変換能力テーブル13を参照しつつ他の端末装置との能力交換を制御する能力交換制御部14とを備えている。なお,変換能力テーブル13は,本発明の対応テーブルに対応する。
【0039】
端末装置の入出力能力は,能力属性項目と属性値とによって表現され,これらが入力能力テーブル11及び出力能力テーブル12に記述される。なお,例えば端末装置が情報の入力能力について複数の能力を有する場合は,各能力を異なる入力能力フィールドに対応させて入力能力テーブル11に記述する。出力能力について複数の能力を有する場合においても同様に,各能力を異なる出力能力フィールドに対応させて出力能力テーブル12に記述する。
【0040】
また,変換能力テーブル13には,端末装置の情報変換能力に基づいて,入力能力テーブル11の入力能力フィールドと出力能力テーブル12の出力能力フィールドとの対応関係が記述される。なお,入力能力テーブル11,出力能力テーブル12及び変換能力テーブル13の具体的な構成については,端末装置の具体的な動作を説明する際に同時に説明する。
【0041】
図2は,複数の図1に示す端末装置を用いてマルチメディア情報通信システムを構成し,通信網を介して発呼側の端末装置から着呼側の端末装置に情報を送信する場合の能力交換手順を示すメッセージシーケンスチャートである。発呼側端末装置から着呼側端末装置に情報を送信する場合,発呼側端末装置は,実情報の送信に先立って能力交換制御部14で発呼側送信能力テーブルを生成し,この発呼側送信能力テーブルを着呼側端末装置に送信する。
【0042】
発呼側送信能力テーブルには,情報を送信する際に発呼側端末装置が用いる能力に基づいて,出力能力テーブル12から選択された能力属性項目と属性値とが記述される。出力能力テーブル12において複数の能力,即ち異なる出力能力フィールドに含まれる複数の能力属性項目と属性値とが選択された場合は,発呼側送信能力テーブルにおいてもその別が明確になるようにそれぞれ異なる発呼側送信能力フィールドに記述される。なお,必要に応じて上記出力能力テーブル12から選択された能力属性項目及び属性値に関連する能力属性項目及び属性値を入力能力テーブル11から選択しても良く,この場合は関連する出力能力テーブル12から選択された能力属性項目及び属性値が記述された発呼側送信能力フィールドと同一の発呼側送信能力フィールドに記述される。
【0043】
また,発呼側送信能力テーブルには,情報を送信するに当たり発呼側端末装置が望む処理を着呼側端末装置が行うことができるか否かを確認するための能力属性項目も発呼側送信能力フィールド毎に記述される。この能力属性項目は,入力能力テーブル11及び出力能力テーブル12内の能力属性項目から選択することができる。
【0044】
発呼側送信能力テーブルを受信した着呼側端末装置は,能力交換制御部14において,発呼側送信能力テーブル内の個々の発呼側送信能力フィールドに対応した着呼側受信能力フィールドを有する着呼側受信能力テーブルを生成し,これを発呼側端末装置に送り返す。その際,着呼側端末装置は,発呼側送信能力フィールド毎に発呼側端末装置から送信される情報を受信可能か否か判断する。受信可能な場合は,発呼側端末装置が望む処理を着呼側端末装置が行うことができるか否かを確認するために各発呼側送信能力フィールドに記述された能力属性項目に対応する属性値を入力能力テーブル11,出力能力テーブル12から選択し,能力属性項目と共に着呼側受信能力フィールドに記述する。一方,受信不可能な場合は,着呼側受信能力フィールドに不可能である旨を記述する。
【0045】
上記受信可能な場合であって,入力能力テーブル11と出力能力テーブル12中の複数の入力能力フィールドと出力能力フィールドから着呼側端末装置の能力確認のための能力属性項目に対応する属性値を選択する場合は,着呼側受信能力フィールド毎に能力属性項目と共に選択した属性値をそれぞれ区分して記述する。
【0046】
なお,入力能力テーブル11から属性値を選択する場合は,発呼側端末装置が情報の送信に利用する能力に対応した受信能力が記述された入力能力フィールドのみから属性値を選択する。また,出力能力テーブル12から属性値を選択する場合は,変換能力テーブル13において,上記属性値が選択された入力能力フィールドに対応付けられた出力能力フィールドのみから属性値を選択する。
【0047】
そして,上述したように発呼側端末装置と着呼側端末装置との間で発呼側送信能力テーブル及び着呼側受信能力テーブルを交換し,両端末装置が備える能力を確認した後,実際に発呼側端末装置から着呼側端末装置に実情報が送信される。
【0048】
図3は,複数の図1に示す端末装置を用いてマルチメディア情報通信システムを構成し,通信網を介して発呼側の端末装置が着呼側の端末装置から情報を受信する場合の能力交換手順を示すメッセージシーケンスチャートである。発呼側端末装置が着呼側端末装置から情報を受信する場合,発呼側端末装置は,実情報の受信に先立って能力交換制御部14で発呼側受信能力テーブルを生成し,この発呼側受信能力テーブルを着呼側端末装置に送信する。
【0049】
発呼側受信能力テーブルには,情報を受信する際に発呼側端末装置が用いる能力に基づいて入力能力テーブル11から選択された能力属性項目と属性値とが記述される。入力能力テーブル11において複数の能力,即ち異なる入力能力フィールドに含まれる能力属性項目と属性値が選択された場合は,発呼側受信能力テーブルにおいてもその別が明確になるようにそれぞれ異なる発呼側受信能力フィールドに記述される。なお,必要に応じて上記入力能力テーブル11から選択された能力属性項目及び属性値に関連する能力属性項目及び属性値を出力能力テーブル12から選択しても良く,この場合は関連する入力能力テーブル11から選択された能力属性項目及び属性値が記述された発呼側送信能力フィールドと同一の発呼側送信能力フィールドに記述される。
【0050】
また,発呼側受信能力テーブルには,情報を受信するに当たり発呼側端末装置が望む処理を着呼側端末装置が行うことができるか否かを確認するための能力属性項目も発呼側受信能力フィールド毎に記述される。この能力属性項目は,入力能力テーブル11及び出力能力テーブル12内の能力属性項目から選択することができる。
【0051】
発呼側受信能力テーブルを受信した着呼側端末装置は,能力交換制御部14において,発呼側受信能力テーブル内の個々の発呼側受信能力フィールドに対応した着呼側送信能力フィールドから構成される着呼側送信能力テーブルを生成し,これを発呼側端末装置に送り返す。その際,着呼側端末装置は,発呼側受信能力フィールド毎に,発呼側端末装置に対して情報を送信可能か否か判断する。送信可能な場合は,発呼側端末装置が望む処理を着呼側端末装置が行うことができるか否かを確認するために発呼側送信能力フィールドに記述された能力属性項目に対応する属性値を入力能力テーブル11と出力能力テーブル12から選択し,能力属性項目と共に着呼側送信能力フィールドに記述する。一方,送信不可能な場合は,着呼側送信能力フィールドに不可能である旨を記述する。
【0052】
上記送信可能な場合であって,入力能力テーブル11と出力能力テーブル12の中の複数の入力能力フィールドと出力能力フィールドから着呼側端末装置の能力の確認のための能力属性項目に対応する属性値を選択する場合は,着呼側送信能力フィールド毎に能力属性項目と共に選択した属性値をそれぞれ区分して記述する。
【0053】
また,出力能力テーブル12から属性値を選択する場合は,発呼側端末装置が情報の受信に利用する能力に対応した送信能力が記述された出力能力フィールドのみから属性値を選択する。入力能力テーブル11から属性値を選択する場合は,変換能力テーブル13において,上記属性値が選択された出力能力フィールドに対応付けられた入力能力フィールドのみから属性値を選択する。
【0054】
そして,上述したように発呼側端末装置と着呼側端末装置との間で発呼側受信能力テーブル及び着呼側送信能力テーブルを交換し,両端末装置が備える能力を確認した後,実際に着呼側端末装置から発呼側端末装置に実情報が送信され,その実情報を発呼側端末装置が受信する。
【0055】
次に,具体例に基づいて,前述したマルチメディア情報通信システムにおける発呼側の端末装置及び着呼側の端末装置の動作を説明する。図4は,発呼側の端末装置と着呼側の端末装置との間で行われる情報の送受信を説明する説明図である。
【0056】
図4において,発呼側端末装置41はパーソナルコンピュータであり,キーボード42からの入力により文字,数字データからなるPostScript形式の文書43を作成することができる。また,発呼側端末装置41は,ネットワークから入力したPostScript形式の文書をディスプレイに出力することもできる。更に,発呼側端末装置41は,PostScript形式以外のJPEG形式の静止画像やMPEG形式の動画像もネットワークから入力してディスプレイに表示することができる。ここで,ネットワークを介した他の端末装置との通信にはTCP/IPプロトコルを利用する。
【0057】
図5は発呼側端末装置41の入力能力テーブル11を説明するための説明図であり,図6は出力能力テーブル12を説明するための説明図であり,図7は変換能力テーブル13を説明するための説明図である。図5及び図6において,フィールド1,フィールド2,...は,それぞれ入力能力フィールドや出力能力フィールドを示している。例えば,図6に示す出力能力フィールド2においては,”出力プロトコル”,”出力表現メディア”及び”出力データ形式”という能力属性項目と,この能力属性項目に対応する”TCP/IP”,”文字,数字”及び”PostScript”という属性値が記述されている。すなわち,この出力能力フィールド2は,発呼側端末装置41がTCP/IPプロトコルでPostScript形式の文字,数字データを出力することができる能力を持つということを表現している。また,変換能力テーブル13は,入力能力フィールドと出力能力フィールドとの対応関係を規定しており,例えば図5の入力能力フィールド1に記述された入力能力を用いて入力した情報を図6の出力能力フィールド2に記述された出力能力を用いて出力することができるということを規定している。
【0058】
一方,着呼側端末装置44は文書画像処理装置であり,印刷部45によりTCP/IP上で受信(入力)したPostScript形式の文書画像のプリントアウト,文書蓄積部46に蓄積された文書データの出力,更に通常のFAXプロトコルでのFAX送受信が可能なものである。この着呼側端末装置44は,TCP/IP上で受信したPostScript形式の文書画像を内部でFAXプロトコルに変換し(データ形式もMHやMMRに変換),それを更に他の端末装置へFAX送信することもできる。
【0059】
図8は着呼側端末装置44の入力能力テーブル11を説明するための説明図であり,図9は出力能力テーブル12を説明するための説明図であり,図10は変換能力テーブル13を説明するための説明図である。図8及び図9において,フィールド1,フィールド2,...は,それぞれ入力能力フィールドと出力能力フィールドを示している。各フィールドに記述された内容は前述した通りであるのでその説明は省略する。
【0060】
次に,上述した発呼側端末装置41と着呼側端末装置44の動作を(情報送信の場合)と(情報受信の場合)とに分けて以下に説明する。
【0061】
(情報送信の場合)
発呼側端末装置41には,発呼側端末装置41上で作成した文字,数字からなるPostScript形式の文書データをTCP/IPにより送信するという情報と,相手端末装置に対し,PostScript形式の文書データをMHかMMRのデータ形式に変換しFAXプロトコルを用いて更に他の端末装置に出力するよう要求するという情報とが予め設定されているものとする。
【0062】
発呼側端末装置41は通信網を介して着呼側端末44を呼び出す。そして,実情報の送信に先立ち,発呼側端末装置41の能力交換制御部14が発呼側送信能力テーブルを生成し,着呼側端末装置44にこの発呼側送信能力テーブルを送信する。
【0063】
図11は,発呼側端末装置41で生成される発呼側送信能力テーブルを説明するための説明図である。発呼側送信能力テーブルは発呼側送信能力フィールドを有し,発呼側送信能力フィールドには発呼側端末装置41が情報の送信に”利用する能力”と着呼側端末装置44に対して”要求する能力”,即ち発呼側端末装置41が望む処理を着呼側端末装置44が実行可能か否かを確認するための項目が記述される。
【0064】
本実施の形態に係る発呼側端末装置41が備える送信能力は,図6に示す出力能力テーブル12中のフィールド2に示すもののみである。したがって,図11に示す発呼側送信能力テーブル中の発呼側送信能力フィールドの数は1つとなり,発呼側送信能力フィールド1内の”利用する能力”には,図6に示す出力能力テーブル12中のフィールド2に記述された能力が転記される。
【0065】
また,発呼側端末装置41は,情報を送信するに当たり,着呼側端末装置44がPostScript形式のデータを受信し,そのデータをMHかMMRのデータ形式に変換し,FAXプロトコルを用いて更に他の端末装置に出力することができるか否かを確認する必要があるため,図11に示す発呼側送信能力フィールド1内の”要求する能力”には,着呼側端末装置44の入出力能力及び変換能力を確認するための能力属性項目が記述される。
【0066】
着呼側端末装置44の能力交換制御部14は,図11に示す発呼側送信能力テーブルを受信すると,この発呼側送信能力テーブルに対応した着呼側受信能力テーブルを生成し,発呼側端末装置41に返送する。
【0067】
図12は,着呼側端末装置44で生成される着呼側受信能力テーブルを説明するための説明図である。着呼側受信能力テーブルは,発呼側送信能力テーブル内の発呼側送信能力フィールドに対応させて生成される。図11に示す発呼側送信能力テーブル内の発呼側送信能力フィールドは1つであるため,図12に示す着呼側受信能力テーブル内の着呼側受信能力フィールドの数も1つとなる。なお,着呼側受信能力テーブルにおいて能力属性項目として挙げられているものは,全て発呼側送信能力テーブルの”要求する能力”として挙げられたものである。
【0068】
着呼側端末装置44の能力交換制御部14は,入力能力に関する能力属性項目に対し,図8に示す入力能力テーブル11内の3つの入力能力フィールドから対応する属性値を選択する。その際,図11に示す発呼側送信能力テーブルの”利用する能力”に記述された発呼側端末装置41が情報の送信に利用する能力に対応する受信能力が記載された入力能力フィールドのみを選択する。図8においては,入力能力フィールド3が発呼側端末装置41の”利用する能力”に対応するため,入力能力フィールド3の属性値を選択し,能力属性項目と共に図11に示す着呼側受信能力フィールド1に記述する。一方,着呼側端末装置44の入力能力テーブル11に発呼側端末装置41の”利用する能力”に対応する受信能力が記述された入力能力フィールドが存在しない場合は,着呼側受信能力フィールド1に受信不可能である旨を記述して発呼側端末装置41に送り返す。
【0069】
また,出力能力に関する能力属性項目に対しては,図9に示す出力能力テーブル12から対応する属性値を選択する。上述したように,入力能力に関する能力属性項目に対しては,入力能力テーブル11の入力能力フィールド3の属性が選択されている。そこで,着呼側端末装置44の能力交換制御部14は,変換能力テーブル13を参照し,入力能力フィールド3に対応する出力能力フィールドを選択する。図10に示す変換能力テーブル13においては,入力能力フィールド3に対応する出力能力フィールドは1,2及び4である。また,図11の発呼側送信能力テーブルの”要求する能力”に記述された出力能力に関する属性項目は”出力デバイス”,”出力プロトコル”及び”出力データ形式”である。したがって,着呼側端末装置44の能力交換制御部14は,図9に示す出力能力フィールド1,2及び4から上記3つの能力属性項目と属性値とを選択して図12に示す着呼側受信能力テーブルに記述する。すなわち,各フィールドからは,上記3つの能力属性項目に対応する属性値のみが選択される。また,着呼側受信能力テーブルには,異なる出力能力フィールドから選択された能力属性項目及び属性値であることが明らかになるようにそれぞれ区別して記述される。
【0070】
発呼側端末装置41は,着呼側端末装置44から前述した着呼側受信能力テーブルを受信することにより,着呼側端末装置44に対し発呼側端末装置41上で作成した文字,数字からなるPostScript形式の文書データをTCP/IPにより送信することができるか否か,着呼側端末装置44がPostScript形式の文書データをMHかMMRのデータ形式に変換しFAXプロトコルを用いて更に他の端末装置に出力することができるか否かという情報を得ることができる。
【0071】
(情報受信の場合)
次に,発呼側端末装置41が着呼側端末装置44から情報を受信する場合について説明する。ここで,発呼側端末装置41には,TCP/IP上でMPEG形式の動画像又はPostScript形式の文字,数字,線画データを相手側端末装置から受信するという情報が設定されているものとする。
【0072】
発呼側端末装置41は通信網を介して着呼側端末装置44を呼び出す。そして,実情報の受信に先立って,発呼側端末装置41の能力交換制御部14が発呼側受信能力テーブルを生成し,着呼側端末装置44にこの発呼側受信能力テーブルを送信する。
【0073】
図13は,発呼側端末装置41で生成される発呼側受信能力テーブルを説明するための説明図である。発呼側受信能力テーブルは発呼側受信能力フィールドを有し,発呼側受信能力フィールドには発呼側端末装置41が情報の受信に”利用する能力”と着呼側端末装置44に対して”要求する能力”,即ち発呼側端末装置41が望む処理を着呼側端末装置44が実行可能か否かを確認するための項目が記述される。
【0074】
本実施の形態に係る発呼側端末装置41が備える受信能力は,図5に示す入力能力テーブル11に示す通りである。ここでは,TCP/IP上でMPEG形式の動画像又はPostScript形式の文字,数字,線画データを受信するということが前提となっており,これらを受信可能な能力は図5の入力能力フィールド2及び4に記述されている。したがって,図13に示す発呼側受信能力テーブル中の発呼側受信能力フィールドの数は2つとなる。
【0075】
図13において,発呼側受信能力フィールド1内の”利用する能力”には,図5に示す入力能力テーブル11中のフィールド2に記述された能力が転記される。また,発呼側受信能力フィールド2内の”利用する能力”には,図5に示す入力能力テーブル11中のフィールド4に記述された能力が転記される。
【0076】
更に,発呼側端末装置41は,情報を受信するに当たり,着呼側端末装置44がTCP/IP上でMPEG形式の動画像及びPostScript形式の文字,数字,線画データを送信することができるか否かを確認することが必要であるため,図13に示す発呼側受信能力フィールド1及び2の”要求する能力”には,着呼側端末装置44の出力能力を確認するための能力属性項目が記述される。
【0077】
着呼側端末装置44の能力交換制御部14は,図13に示す発呼側受信能力テーブルを受信すると,この発呼側受信能力テーブルに対応した着呼側送信能力テーブルを生成し,発呼側端末装置41に返送する。
【0078】
図14は,着呼側端末装置44で生成される着呼側送信能力テーブルを説明するための説明図である。着呼側送信能力テーブルは,発呼側受信能力テーブル内の発呼側受信能力フィールドに対応させて生成される。図13に示す発呼側受信能力テーブル内の発呼側送信能力フィールドは2つであるため,図14に示す着呼側送信能力テーブル内の着呼側送信能力フィールドの数も2つとなる。
【0079】
着呼側端末装置44の能力交換制御部14は,図13に示す発呼側受信能力テーブル内の”要求する能力”の欄に記述された出力能力に関する能力属性項目に対応する属性値を自身の出力能力テーブル12から選択し,図14に示す着呼側受信能力テーブルを生成する。
【0080】
すなわち,着呼側端末装置44の能力交換制御部14は,図9に示す出力能力テーブル12内の4つの出力能力フィールドから上記能力属性項目に対応する属性値を選択する。その際,図13に示す発呼側受信能力テーブルの”利用する能力”に記述された発呼側端末装置41が情報の受信に利用する能力に対応する送信能力が記載された出力能力フィールドのみを選択する。
【0081】
図9に示す出力能力テーブル12には,図13に示す発呼側受信能力フィールド1に記述された”利用する能力”に対応する送信能力が記述された出力能力フィールドは存在しない。したがって,発呼側受信能力フィールド1に対応する着呼側送信能力フィールド1には”送信不可能”である旨を記述する。
【0082】
また,図9に示す出力能力テーブル12において,図13に示す発呼側受信能力フィールド2に記述された”利用する能力”に対応する送信能力が記述された出力能力フィールドはフィールド3である。そこで,出力能力フィールド3の属性値を選択し,能力属性項目と共に発呼側受信能力フィールド2に対応する着呼側送信能力フィールド2に記述する。
【0083】
発呼側端末装置41は,着呼側端末装置44から前述した着呼側送信能力テーブルを受信することにより,着呼側端末装置44からTCP/IP上でMPEG形式の動画像又はPostScript形式の文字,数字,線画データを受信できるか否かという情報を得ることができる。
【0084】
なお,前述した発呼側送信能力テーブル,着呼側受信能力テーブル等を用いた各端末装置間の入出力能力の交換は,実情報の送受信に先立って行えば良く,したがって,呼設定時に入出力能力の交換を行うことにしても良い。
【0085】
【発明の効果】
以上説明したように,本発明に係るマルチメディア情報通信端末装置(請求項1)によれば,マルチメディア情報通信端末装置へ所定の情報を入力する場合に,入力される該所定の情報の種類及び該所定の情報に対して実行可能な処理を含む,1つ以上の入力能力情報をそれぞれ異なる入力能力フィールドに格納して保持する入力能力テーブルと,前記マルチメディア情報通信端末装置から所定の情報を出力する場合に,出力される該所定の情報の種類及び該所定の情報に対して実行可能な処理を含む,1つ以上の出力能力情報をそれぞれ異なる出力能力フィールドに格納して保持する出力能力テーブルと,前記入力能力フィールドと前記出力能力フィールドとの対応関係を規定した対応関係情報を保持する対応テーブルと,前記入力能力テーブル,出力能力テーブル及び対応テーブルを参照して,前記他の端末装置との間で,利用可能な送信能力を示す送信利用能力情報と,該送信利用能力情報に基づいて選択された前記入力能力情報及び前記入力能力情報に対応付けられた前記出力能力情報の,交換を制御する能力交換制御手段と,を備えるため,他の端末装置との間で情報入出力及び変換能力の交換を容易に行うことができる。
【0086】
また,本発明に係るマルチメディア情報通信端末装置(請求項2)によれば,請求項1記載のマルチメディア情報通信端末装置において,前記能力交換制御手段は,さらに,出力能力テーブルを参照して,前記他の端末装置との間で,利用可能な受信能力を示す受信利用能力情報と,該受信利用能力により受信される情報を出力する能力を示す前記出力能力情報の,交換を制御するため,他の端末装置との間で情報入出力及び変換能力の交換を容易に行うことができる。
【0087】
また,本発明に係るマルチメディア情報通信システム(請求項3)によれば,前記複数のマルチメディア情報通信端末装置が,請求項1又は2記載のマルチメディア情報通信端末装置で構成され,発呼側の前記マルチメディア情報通信端末装置から着呼側の前記マルチメディア情報通信端末装置に対して所定の情報を送信する場合,予め設定された送信条件に基づいて,前記発呼側の能力交換制御手段が,前記着呼側のマルチメディア情報通信端末装置との情報送受信能力の交換に用いる1つ以上の発呼側送信能力情報を保持する発呼側送信能力テーブルを生成し,前記所定の情報の送信に先立って前記発呼側送信能力テーブルを送信するため,情報受信に関する能力交換と分離して情報送信に関する能力交換を行うことができる。また,呼設定時に限らず情報送信に関する能力交換が可能であるため,効率の良い能力交換が可能となる。
【0088】
また,本発明に係るマルチメディア情報通信システム(請求項4)によれば,請求項3記載のマルチメディア情報通信システムにおいて,発呼側送信能力テーブルが,1つ以上の発呼側送信能力情報をそれぞれ異なる発呼側送信能力フィールドに格納して保持するため,情報送信に関する能力情報を明確に記述することができる。
【0089】
また,本発明に係るマルチメディア情報通信システム(請求項5)によれば,請求項3又は4記載のマルチメディア情報通信システムにおいて,発呼側送信能力情報が,所定の情報を送信する場合に発呼側のマルチメディア情報通信端末装置で利用可能な送信能力を示す送信利用能力情報と,所定の情報の送信に関連して着呼側のマルチメディア情報通信端末装置で利用可能な能力の確認に用いる能力確認情報と,からなるため,情報送信に必要な能力情報のみを交換することができ,交換情報量を削減することができる。
【0090】
また,本発明に係るマルチメディア情報通信システム(請求項6)によれば,請求項5記載のマルチメディア情報通信システムにおいて,送信利用能力情報が,少なくとも出力能力テーブルから選択された出力能力情報であるため,情報送信に必要な能力情報のみを交換することができ,交換情報量を削減することができる。
【0091】
また,本発明に係るマルチメディア情報通信システム(請求項7)によれば,請求項5記載のマルチメディア情報通信システムにおいて,能力確認情報が,入力能力テーブルに保持された入力能力情報に基づいて生成された入力能力確認情報及び/又は出力能力テーブルに保持された出力能力情報に基づいて生成された出力能力確認情報からなるため,情報送信に必要な能力情報のみを交換することができ,交換情報量を削減することができる。
【0092】
また,本発明に係るマルチメディア情報通信システム(請求項8)によれば,請求項6記載のマルチメディア情報通信システムにおいて,前記発呼側の能力交換制御手段が,前記送信利用能力情報として前記出力能力テーブル内の複数の出力能力フィールドからそれぞれ異なる複数の出力能力情報を選択した場合,選択した前記複数の出力能力情報をそれぞれ異なる前記発呼側送信能力フィールドに格納すると共に,前記送信利用能力情報として必要に応じて前記出力能力情報に関連する入力能力情報を前記入力能力テーブルから選択し,前記入力能力情報を関連する前記出力能力情報と同一の前記発呼側送信能力フィールドに格納するため,発呼側送信能力フィールドの数を減少することができ,的確な能力交換を行うことができる。
【0093】
また,本発明に係るマルチメディア情報通信システム(請求項9)によれば,請求項3から8のいずれかに記載のマルチメディア情報通信システムにおいて,着呼側の能力交換制御手段が,発呼側のマルチメディア情報通信端末装置との情報送受信能力の交換に用いる着呼側受信能力情報を保持する着呼側受信能力テーブルを生成し,着呼側受信能力テーブルを送信することにしたため,情報受信に関する能力交換と分離して情報送信に関する能力交換を行うことができる。また,呼設定時に限らず情報送信に関する能力交換が可能であるため,効率の良い能力交換が可能となる。
【0094】
また,本発明に係るマルチメディア情報通信システム(請求項10)によれば,請求項9記載のマルチメディア情報通信システムにおいて,着呼側受信能力情報が,1つ以上の発呼側送信能力情報にそれぞれ対応して生成され,着呼側受信能力テーブルが,着呼側受信能力情報をそれぞれ異なる着呼側受信能力フィールドに格納して保持することにしたため,情報送信に関する能力情報を明確に記述することができる。
【0095】
また,本発明に係るマルチメディア情報通信システム(請求項11)によれば,請求項9又は10記載のマルチメディア情報通信システムにおいて,発呼側のマルチメディア情報通信端末装置から送信される所定の情報を受信可能な場合,着呼側受信能力情報が,能力確認情報に対応して入力能力テーブル及び/又は出力能力テーブルから選択された入力能力情報及び/又は出力能力情報からなり,所定の情報を受信不可能な場合,着呼側受信能力情報が,受信不能情報からなるため,着呼側のマルチメディア情報通信端末装置での情報の受信可能性を発呼側のマルチメディア情報通信端末装置に知らせることができる。また,発呼側のマルチメディア情報通信端末装置が必要な能力情報のみを送り返すため,交換情報量を削減することができる。
【0096】
また,本発明に係るマルチメディア情報通信システム(請求項12)によれば,請求項11記載のマルチメディア情報通信システムにおいて,着呼側受信能力情報が,複数の入力能力フィールドから選択されたそれぞれ異なる複数の入力能力情報及び/又は複数の出力能力フィールドから選択されたそれぞれ異なる複数の出力能力情報からなる場合,選択された複数の入力能力情報及び/又は出力能力情報が,1つの着呼側受信能力フィールド内にそれぞれ区分されて格納されるため,着呼側のマルチメディア情報通信端末装置に複数の入出力能力がある場合,その間の能力情報の混乱を避けることができる。
【0097】
また,本発明に係るマルチメディア情報通信システム(請求項13)によれば,請求項11記載のマルチメディア情報通信システムにおいて,能力確認情報に対応する入力能力情報を選択する場合,発呼側送信能力情報に含まれる送信利用能力情報に基づいて,着呼側の能力交換制御手段が,所定の情報を受信可能な入力能力を示す入力能力情報を格納した入力能力フィールドのみから入力能力情報を選択するため,発呼側のマルチメディア情報通信端末装置が必要とする能力情報のみを送り返すことができ,交換情報量を削減することができる。
【0099】
また,本発明に係るマルチメディア情報通信システム(請求項14)によれば,複数のマルチメディア情報通信端末装置が,請求項2記載のマルチメディア情報通信端末装置で構成され,発呼側の前記マルチメディア情報通信端末装置が着呼側のマルチメディア情報通信端末装置から所定の情報を受信する場合,予め設定された受信条件に基づいて,発呼側の能力交換制御手段が,着呼側のマルチメディア情報通信端末装置との情報送受信能力の交換に用いる1つ以上の発呼側受信能力情報を保持する発呼側受信能力テーブルを生成し,所定の情報の受信に先立って発呼側受信能力テーブルを送信するため,情報送信に関する能力交換と分離して情報受信に関する能力交換を行うことができる。また,呼設定時に限らず情報受信に関する能力交換が可能であるため,効率の良い能力交換が可能となる。
【0100】
また,本発明に係るマルチメディア情報通信システム(請求項15)によれば,請求項14記載のマルチメディア情報通信システムにおいて,発呼側受信能力テーブルが,1つ以上の発呼側受信能力情報をそれぞれ異なる発呼側受信能力フィールドに格納して保持するため,情報受信に関する能力情報を明確に記述することができる。
【0101】
また,本発明に係るマルチメディア情報通信システム(請求項16)によれば,請求項14又は15記載のマルチメディア情報通信システムにおいて,発呼側受信能力情報が,所定の情報を受信する場合に発呼側のマルチメディア端末装置で利用可能な受信能力を示す受信利用能力情報と,所定の情報の受信に関連して着呼側のマルチメディア情報通信端末装置で利用可能な能力の確認に用いる能力確認情報と,からなるため,情報受信に必要な能力情報のみを交換することができ,交換情報量を削減することができる。
【0102】
また,本発明に係るマルチメディア情報通信システム(請求項17)によれば,請求項16記載のマルチメディア情報通信システムにおいて,受信利用能力情報が,少なくとも入力能力テーブルから選択された入力能力情報であるため,情報受信に必要な能力情報のみを交換することができ,交換情報量を削減することができる。
【0103】
また,本発明に係るマルチメディア情報通信システム(請求項18)によれば,請求項16記載のマルチメディア情報通信システムにおいて,能力確認情報が,入力能力テーブルに保持された入力能力情報に基づいて生成された入力能力確認情報及び/又は出力能力テーブルに保持された出力能力情報に基づいて生成された出力能力確認情報からなるため,情報受信に必要な能力情報のみを交換することができ,交換情報量を削減することができる。
【0104】
また,本発明に係るマルチメディア情報通信システム(請求項19)によれば,請求項17記載のマルチメディア情報通信システムにおいて,前記発呼側の能力交換制御手段が,前記受信利用能力情報として前記入力能力テーブル内の複数の入力能力フィールドからそれぞれ異なる複数の入力能力情報を選択した場合,選択された前記複数の入力能力情報をそれぞれ異なる前記発呼側受信能力フィールドに格納すると共に,前記受信利用能力情報として必要に応じて前記入力能力情報に関連する出力能力情報を前記出力能力テーブルから選択し,前記出力能力情報を関連する前記入力能力情報と同一の前記発呼側送信能力フィールドに格納することにしたため,発呼側受信能力フィールドの数を減少することができ,的確な能力交換を行うことができる。
【0105】
また,本発明に係るマルチメディア情報通信システム(請求項20)によれば,請求項14から19のいずれかに記載のマルチメディア情報通信システムにおいて,着呼側の能力交換制御手段が,発呼側のマルチメディア情報通信端末装置との情報送受信能力の交換に用いる着呼側送信能力情報を保持する着呼側送信能力テーブルを生成し,着呼側送信能力テーブルを送信するため,情報送信に関する能力交換と分離して情報受信に関する能力交換を行うことができる。また,呼設定時に限らず情報受信に関する能力交換が可能であるため,効率の良い能力交換が可能となる。
【0106】
また,本発明に係るマルチメディア情報通信システム(請求項21)によれば,請求項20記載のマルチメディア情報通信システムにおいて,着呼側送信能力情報が,1つ以上の発呼側受信能力情報にそれぞれ対応して生成され,着呼側送信能力テーブルが,着呼側送信能力情報をそれぞれ異なる着呼側送信能力フィールドに格納して保持するため,情報送信に関する能力情報を明確に記述することができる。
【0107】
また,本発明に係るマルチメディア情報通信システム(請求項22)によれば,請求項20又は21記載のマルチメディア情報通信システムにおいて,発呼側のマルチメディア情報通信端末装置へ所定の情報を送信可能な場合,着呼側送信能力情報が,能力確認情報に対応して入力能力テーブル及び/又は出力能力テーブルから選択された前記入力能力情報及び/又は出力能力情報からなり,所定の情報を送信不可能な場合,着呼側送信能力情報が,送信不能情報からなるため,着呼側のマルチメディア情報通信端末装置での情報の送信可能性を発呼側のマルチメディア情報通信端末装置に知らせることができる。また,発呼側のマルチメディア情報通信端末装置が必要な能力情報のみを送り返すため,交換情報量を削減することができる。
【0108】
また,本発明に係るマルチメディア情報通信システム(請求項23)によれば,請求項22記載のマルチメディア情報通信システムにおいて,着呼側送信能力情報が,複数の入力能力フィールドから選択されたそれぞれ異なる複数の入力能力情報及び/又は複数の出力能力フィールドから選択されたそれぞれ異なる複数の出力能力情報からなる場合,選択された複数の入力能力情報及び/又は出力能力情報が,1つの着呼側送信能力フィールド内にそれぞれ区分されて格納されるため,着呼側のマルチメディア情報通信端末装置に複数の入出力能力がある場合,その間の能力情報の混乱を避けることができる。
【0109】
また,本発明に係るマルチメディア情報通信システム(請求項24)によれば,請求項22記載のマルチメディア情報通信システムにおいて,能力確認情報に対応する出力能力情報を選択する場合,発呼側受信能力情報に含まれる受信利用能力情報に基づいて,着呼側の能力交換制御手段が,所定の情報を送信可能な出力能力を示す出力能力情報を格納した出力能力フィールドのみから出力能力情報を選択するため,発呼側のマルチメディア情報通信端末装置が必要とする能力情報のみを送り返すことができ,交換情報量を削減することができる。
【0110】
また,本発明に係るマルチメディア情報通信システム(請求項25)によれば,請求項24記載のマルチメディア情報通信システムにおいて,能力確認情報に対応する入力能力情報を選択する場合,着呼側端末装置の能力交換制御手段が,対応テーブルに保持された対応関係情報を参照し,選択された出力能力情報を格納する出力能力フィールドに対応付けられた入力能力フィールドのみから入力能力情報を選択するため,情報を送信することに関係のある着呼側のマルチメディア情報通信端末装置の入力能力情報を容易に選択することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るマルチメディア情報通信端末装置の概略構成を示す構成図である。
【図2】図1に示す端末装置を用いてマルチメディア情報通信システムを構成し,通信網を介して発呼側の端末装置から着呼側の端末装置に情報を送信する場合の呼設定時における能力交換手順を示すメッセージシーケンスチャートである。
【図3】図1に示す端末装置を用いてマルチメディア情報通信システムを構成し,通信網を介して発呼側の端末装置が着呼側の端末装置から情報を受信する場合の呼設定時における能力交換手順を示すメッセージシーケンスチャートである。
【図4】本発明の実施の形態において,発呼側の端末装置と着呼側の端末装置との間で行われる情報の送受信を説明する説明図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る発呼側の端末装置の入力能力テーブルを説明するための説明図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る発呼側の端末装置の出力能力テーブルを説明するための説明図である。
【図7】本発明の実施の形態に係る発呼側の端末装置の変換能力テーブルを説明するための説明図である。
【図8】本発明の実施の形態に係る着呼側の端末装置の入力能力テーブルを説明するための説明図である。
【図9】本発明の実施の形態に係る着呼側の端末装置の出力能力テーブルを説明するための説明図である。
【図10】本発明の実施の形態に係る着呼側の端末装置の変換能力テーブルを説明するための説明図である。
【図11】本発明の実施の形態に係る発呼側の端末装置で生成される発呼側送信能力テーブルを説明するための説明図である。
【図12】本発明の実施の形態に係る着呼側の端末装置で生成される着呼側受信能力テーブルを説明するための説明図である。
【図13】本発明の実施の形態に係る発呼側の端末装置で生成される発呼側受信能力テーブルを説明するための説明図である。
【図14】本発明の実施の形態に係る着呼側の端末装置で生成される着呼側送信能力テーブルを説明するための説明図である。
【符号の説明】
10 交換制御部
11 入力能力テーブル
12 出力能力テーブル
13 変換能力テーブル
14 能力交換制御部
41 発呼側端末装置
42 キーボード
43 文書
44 着呼側端末装置
45 印刷部
46 文書蓄積部

Claims (25)

  1. 通信網を介し他の端末装置との間でマルチメディア情報の交換が行えるように構成されたマルチメディア情報通信端末装置において,
    前記マルチメディア情報通信端末装置へ所定の情報を入力する場合に,入力される該所定の情報の種類及び該所定の情報に対して実行可能な処理を含む,1つ以上の入力能力情報をそれぞれ異なる入力能力フィールドに格納して保持する入力能力テーブルと,
    前記マルチメディア情報通信端末装置から所定の情報を出力する場合に,出力される該所定の情報の種類及び該所定の情報に対して実行可能な処理を含む,1つ以上の出力能力情報をそれぞれ異なる出力能力フィールドに格納して保持する出力能力テーブルと,
    前記入力能力フィールドと前記出力能力フィールドとの対応関係を規定した対応関係情報を保持する対応テーブルと
    前記入力能力テーブル,出力能力テーブル及び対応テーブルを参照して,前記他の端末装置との間で,利用可能な送信能力を示す送信利用能力情報と,該送信利用能力情報に基づいて選択された前記入力能力情報及び前記入力能力情報に対応付けられた前記出力能力情報の,交換を制御する能力交換制御手段と,
    備えることを特徴とするマルチメディア情報通信端末装置。
  2. 請求項1記載のマルチメディア情報通信端末装置において,前記能力交換制御手段は,さらに,出力能力テーブルを参照して,前記他の端末装置との間で,利用可能な受信能力を示す受信利用能力情報と,該受信利用能力に基づいて選択された前記出力能力情報の,交換を制御することを特徴とするマルチメディア情報通信端末装置。
  3. 通信網を介して複数のマルチメディア情報通信端末装置を接続し,前記複数のマルチメディア情報通信端末装置間でマルチメディア情報の交換が行えるようにしたマルチメディア情報通信システムにおいて,
    前記複数のマルチメディア情報通信端末装置が,請求項1又は2記載のマルチメディア情報通信端末装置で構成され,
    発呼側の前記マルチメディア情報通信端末装置から着呼側の前記マルチメディア情報通信端末装置に対して所定の情報を送信する場合,予め設定された送信条件に基づいて,前記発呼側の能力交換制御手段が,前記着呼側のマルチメディア情報通信端末装置との交換に用いる1つ以上の発呼側送信能力情報を保持する発呼側送信能力テーブルを生成し,前記所定の情報の送信に先立って前記発呼側送信能力テーブルを送信することを特徴とするマルチメディア情報通信システム。
  4. 請求項3記載のマルチメディア情報通信システムにおいて,前記発呼側送信能力テーブルが,前記1つ以上の発呼側送信能力情報をそれぞれ異なる発呼側送信能力フィールドに格納して保持することを特徴とするマルチメディア情報通信システム。
  5. 請求項3又は4記載のマルチメディア情報通信システムにおいて,前記発呼側送信能力情報が,前記所定の情報を送信する場合に前記発呼側のマルチメディア情報通信端末装置で利用可能な送信能力を示す送信利用能力情報と,前記所定の情報の送信に関連して前記着呼側のマルチメディア情報通信端末装置で利用可能な能力の確認に用いる能力確認情報と,からなることを特徴とするマルチメディア情報通信システム。
  6. 請求項5記載のマルチメディア情報通信システムにおいて,前記送信利用能力情報が,少なくとも前記出力能力テーブルから選択された出力能力情報であることを特徴とするマルチメディア情報通信システム。
  7. 請求項5記載のマルチメディア情報通信システムにおいて,前記能力確認情報が,前記入力能力テーブルに保持された入力能力情報に基づいて生成された入力能力確認情報及び/又は前記出力能力テーブルに保持された出力能力情報に基づいて生成された出力能力確認情報からなることを特徴とするマルチメディア情報通信システム。
  8. 請求項6記載のマルチメディア情報通信システムにおいて,前記発呼側の能力交換制御手段が,前記送信利用能力情報として前記出力能力テーブル内の複数の出力能力フィールドからそれぞれ異なる複数の出力能力情報を選択した場合,選択した前記複数の出力能力情報をそれぞれ異なる前記発呼側送信能力フィールドに格納すると共に,前記送信利用能力情報として必要に応じて前記出力能力情報に関連する入力能力情報を前記入力能力テーブルから選択し,前記入力能力情報を関連する前記出力能力情報と同一の前記発呼側送信能力フィールドに格納することを特徴とするマルチメディア情報通信システム。
  9. 請求項3から8のいずれかに記載のマルチメディア情報通信システムにおいて,前記着呼側の能力交換制御手段が,前記発呼側のマルチメディア情報通信端末装置との情報送受信能力の交換に用いる着呼側受信能力情報を保持する着呼側受信能力テーブルを生成し,前記着呼側受信能力テーブルを送信することを特徴とするマルチメディア情報通信システム。
  10. 請求項9記載のマルチメディア情報通信システムにおいて,
    前記着呼側受信能力情報が,前記1つ以上の発呼側送信能力情報にそれぞれ対応して生成され,
    前記着呼側受信能力テーブルが,前記着呼側受信能力情報をそれぞれ異なる着呼側受信能力フィールドに格納して保持することを特徴とするマルチメディア情報通信システム。
  11. 請求項9又は10記載のマルチメディア情報通信システムにおいて,
    前記発呼側のマルチメディア情報通信端末装置から送信される前記所定の情報を受信可能な場合,前記着呼側受信能力情報が,前記能力確認情報に対応して前記入力能力テーブル及び/又は出力能力テーブルから選択された前記入力能力情報及び/又は出力能力情報からなり,
    前記所定の情報を受信不可能な場合,前記着呼側受信能力情報が,受信不能情報からなることを特徴とするマルチメディア情報通信システム。
  12. 請求項11記載のマルチメディア情報通信システムにおいて,前記着呼側受信能力情報が,複数の前記入力能力フィールドから選択されたそれぞれ異なる複数の入力能力情報及び/又は複数の前記出力能力フィールドから選択されたそれぞれ異なる複数の出力能力情報からなる場合,選択された前記複数の入力能力情報及び/又は出力能力情報が,1つの前記着呼側受信能力フィールド内にそれぞれ区分されて格納されることを特徴とするマルチメディア情報通信システム。
  13. 請求項11記載のマルチメディア情報通信システムにおいて,前記能力確認情報に対応する前記入力能力情報を選択する場合,前記発呼側送信能力情報に含まれる送信利用能力情報に基づいて,前記着呼側の能力交換制御手段が,前記所定の情報を受信可能な入力能力を示す入力能力情報を格納した入力能力フィールドのみから前記入力能力情報を選択することを特徴とするマルチメディア情報通信システム。
  14. 通信網を介して複数のマルチメディア情報通信端末装置を接続し,前記複数のマルチメディア情報通信端末装置間でマルチメディア情報の交換が行えるようにしたマルチメディア情報通信システムにおいて,
    前記複数のマルチメディア情報通信端末装置が,請求項2記載のマルチメディア情報通信端末装置で構成され,
    発呼側の前記マルチメディア情報通信端末装置が着呼側の前記マルチメディア情報通信端末装置から所定の情報を受信する場合,予め設定された受信条件に基づいて,前記発呼側の能力交換制御手段が,前記着呼側のマルチメディア情報通信端末装置との情報送受信能力の交換に用いる1つ以上の発呼側受信能力情報を保持する発呼側受信能力テーブルを生成し,前記所定の情報の受信に先立って前記発呼側受信能力テーブルを送信することを特徴とするマルチメディア情報通信システム。
  15. 請求項14記載のマルチメディア情報通信システムにおいて,前記発呼側受信能力テーブルが,前記1つ以上の発呼側受信能力情報をそれぞれ異なる発呼側受信能力フィールドに格納して保持することを特徴とするマルチメディア情報通信システム。
  16. 請求項14又は15記載のマルチメディア情報通信システムにおいて,前記発呼側受信能力情報が,前記所定の情報を受信する場合に前記発呼側のマルチメディア端末装置で利用可能な受信能力を示す受信利用能力情報と,前記所定の情報の受信に関連して前記着呼側のマルチメディア情報通信端末装置で利用可能な能力の確認に用いる能力確認情報と,からなることを特徴とするマルチメディア情報通信システム。
  17. 請求項16記載のマルチメディア情報通信システムにおいて,前記受信利用能力情報が,少なくとも前記入力能力テーブルから選択された入力能力情報であることを特徴とするマルチメディア情報通信システム。
  18. 請求項16記載のマルチメディア情報通信システムにおいて,前記能力確認情報が,前記入力能力テーブルに保持された入力能力情報に基づいて生成された入力能力確認情報及び/又は前記出力能力テーブルに保持された出力能力情報に基づいて生成された出力能力確認情報からなることを特徴とするマルチメディア情報通信システム。
  19. 請求項17記載のマルチメディア情報通信システムにおいて,前記発呼側の能力交換制御手段が,前記受信利用能力情報として前記入力能力テーブル内の複数の入力能力フィールドからそれぞれ異なる複数の入力能力情報を選択した場合,選択された前記複数の入力能力情報をそれぞれ異なる前記発呼側受信能力フィールドに格納すると共に,前記受信利用能力情報として必要に応じて前記入力能力情報に関連する出力能力情報を前記出力能力テーブルから選択し,前記出力能力情報を関連する前記入力能力情報と同一の前記発呼側送信能力フィールドに格納することを特徴とするマルチメディア情報通信システム。
  20. 請求項14から19のいずれかに記載のマルチメディア情報通信システムにおいて,前記着呼側の能力交換制御手段が,前記発呼側のマルチメディア情報通信端末装置との情報送受信能力の交換に用いる着呼側送信能力情報を保持する着呼側送信能力テーブルを生成し,前記着呼側送信能力テーブルを送信することを特徴とするマルチメディア情報通信システム。
  21. 請求項20記載のマルチメディア情報通信システムにおいて,
    前記着呼側送信能力情報が,前記1つ以上の発呼側受信能力情報にそれぞれ対応して生成され,
    前記着呼側送信能力テーブルが,前記着呼側送信能力情報をそれぞれ異なる着呼側送信能力フィールドに格納して保持することを特徴とするマルチメディア情報通信システム。
  22. 請求項20又は21記載のマルチメディア情報通信システムにおいて,
    前記発呼側のマルチメディア情報通信端末装置へ前記所定の情報を送信可能な場合,前記着呼側送信能力情報が,前記能力確認情報に対応して前記入力能力テーブル及び/又は出力能力テーブルから選択された前記入力能力情報及び/又は出力能力情報からなり,
    前記所定の情報を送信不可能な場合,前記着呼側送信能力情報が,送信不能情報からなることを特徴とするマルチメディア情報通信システム。
  23. 請求項22記載のマルチメディア情報通信システムにおいて,前記着呼側送信能力情報が,複数の前記入力能力フィールドから選択されたそれぞれ異なる複数の入力能力情報及び/又は複数の前記出力能力フィールドから選択されたそれぞれ異なる複数の出力能力情報からなる場合,選択された前記複数の入力能力情報及び/又は出力能力情報が,1つの前記着呼側送信能力フィールド内にそれぞれ区分されて格納されることを特徴とするマルチメディア情報通信システム。
  24. 請求項22記載のマルチメディア情報通信システムにおいて,前記能力確認情報に対応する前記出力能力情報を選択する場合,前記発呼側受信能力情報に含まれる受信利用能力情報に基づいて,前記着呼側の能力交換制御手段が,前記所定の情報を送信可能な出力能力を示す出力能力情報を格納した出力能力フィールドのみから前記出力能力情報を選択することを特徴とするマルチメディア情報通信システム。
  25. 請求項24記載のマルチメディア情報通信システムにおいて,前記能力確認情報に対応する前記入力能力情報を選択する場合,前記着呼側端末装置の能力交換制御手段が,前記対応テーブルに保持された対応関係情報を参照し,選択された前記出力能力情報を格納する出力能力フィールドに対応付けられた入力能力フィールドのみから前記入力能力情報を選択することを特徴とするマルチメディア情報通信システム。
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