JP3592428B2 - 本原稿読み取り装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、頁めくり機能を備えた本原稿読み取り装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、本原稿を走査し本原稿の頁を頁収納部に収納して排出しながら、頁をめくる走査めくり手段(走査ユニット)によって、本原稿の頁をめくりながら本原稿を読み取る本原稿読み取り装置が知られている。この種の頁めくり機能を備えた本原稿読み取り装置では、原稿としての本が様々のサイズからなり、その読み取りサイズが一定しないため、原稿の読み取り開始位置も原稿によって異なる。このため、このような本原稿読み取り装置では、何等かの手段で原稿頁の先端を検知して、本原稿の適切な読み取り開始位置を決定する必要がある。この原稿頁の先端を検知する方法として、例えば、特開平6−317945号公報記載の「本原稿頁端部検知方式」のように、めくり頁検知手段により頁収納部に収納されるめくり頁を検知し、この頁検知手段のめくり頁検知により本原稿の頁めくり開始方向の頁端部を検出するように構成された本原稿読み取り装置が提案されている。この方法によれば、頁をめくり終えた状態での本原稿の頁端部位置(原稿頁のエッジ)を正確かつ確実に検出できる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この本原稿読み取り装置では、走査ユニットが頁めくり動作時と画像読み取り時とでは反対方向に移動するため、その画像読み取り時には本原稿が走査ユニットの移動方向に引っ張られて少し変形し、実際の原稿頁のエッジ位置が、そのめくり動作時とは若干ずれた位置となる。従って、この本原稿読み取り装置では、本原稿のめくり動作時に検知した頁端部と読み取り時の頁端部とがずれるという問題がある。このような本原稿の変形による読み取り開始位置のずれは、そのずれ量を予め決めておけば補正が可能であるが、このずれ量は一定ではなく、頁をめくっていくにつれて変化し、また、本原稿の種類や厚さ等によって異なるため、その正確な補正が難しい。このため、従来の本原稿読み取り装置では、読み取り時の原稿頁のエッジ位置が、最初の頁と最後の頁とで異なった位置となって、レジストずれを発生する不具合がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述の課題を解決するために、頁めくり機能を備えた読み取り装置において、原稿の頁端部を検出する頁端部検出手段と、上記頁端部検出手段による端部検出情報をもとに読み取られた原稿の読み取り画像を表示するための読み取り画像表示手段と、原稿の読み取り開始位置を設定するためのオペレータが操作可能な読み取り開始位置設定手段とを備え、上記読み取り画像表示手段により表示された原稿の読み取り画像に基づいて、上記読み取り開始位置設定手段によりオペレータが設定した値に応じた原稿の読み取り開始位置から画像読み取りを行うことを構成とする。これにより、本原稿の読み取り時に、原稿頁の読み取り開始位置を、オペレータが常にチェックでき、適切な値に設定できるようになる。
【0005】
また、原稿の読み取り画像を表示するための読み取り画像表示手段により、原稿の頁端部を検出する頁端部検出手段によって得られた情報に基づいて読み取った画像に対して、原稿の読み取り開始位置を設定するためのオペレータが操作可能な読み取り開始位置設定手段によりオペレータが設定した値に応じた原稿の読み取り開始位置を反映した画像を表示できる構成とする。これにより、オペレータが原稿頁の読み取り開始位置を設定する際の操作性を向上できるようになる。
【0006】
また、原稿の読み取り画像を表示するための読み取り画像表示手段により、原稿の頁端部を検出する頁端部検出手段によって得られた情報に基づいて読み取った画像に対して、原稿の読み取り開始位置を設定するためのオペレータが操作可能な読み取り開始位置設定手段、及び、原稿の読み取り画像の変倍率を設定するためのオペレータが操作可能な変倍率設定手段によりオペレータが設定した値に応じた原稿の読み取り開始位置及び変倍率を反映した画像を表示できる構成とする。これにより、本原稿の読み取り時に、原稿頁の読み取り開始位置を、オペレータが常にチェックでき、適切な値に設定できるようになるとともに、画像の変倍率等も実際に読み取った画像を見ながらオペレータが設定でき、不定形サイズの画像をコピーする場合でも、転写紙に対して適切にレイアウトできるようになる。
【0008】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図に基づいて詳細に説明する。
【0009】
図1及び図2は、本発明が実施される本原稿読み取り装置(TPS:Turnthe Page Scanner)を備えた画像形成装置の一例を示す。この画像形成装置は、この本原稿読み取り装置の読み取り画像を電子写真方式のプリンタで出力する装置であって、原稿を読み取るスキャナ部500と、画像を形成するプリンタ501とを有し、スキャナ部500は原稿を走査して読み取るとともに頁めくりを行う走査ユニット200を有する。この走査ユニット200は、原稿画像を読み取るCCD(電荷結合素子)を有する画像読み取り板(SBU)101と、この画像読み取り板101からのアナログ画像信号の処理からA/D変換までを行うVPU(Video Processing Unit)102と、原稿を照明する蛍光灯及びそのインバータ電源、ヒータ、サーミスタ、ファン、ソレノイド等の走査ユニット200内の負荷系の信号線と電源ラインの配線を中継するキャリッジ(図示せず)とを有する。このキャリッジとVPU102は、それぞれ独立のフレキシブルケーブルでIPU(Image Processnig Unit;画像処理装置)103と接続されている。
【0010】
IPU103は、コネクタにより着脱可能で、読み取り画像信号を記憶するためのDRAMモジュールからなるフレームメリ104を備え、IPU103内のマイクロコンピュータは走査ユニット200を走査するためのステッピングモータ(スキャナモータ106)や原稿台駆動用DCモータ等の負荷をモータ駆動回路(図示せず)を介して制御すると共にセンサを駆動する。
【0011】
プリンタ501は、複写のモード制御、操作パネル109のキー信号取り込み、及び、表示装置108の表示制御を行うメイン制御部と、複写タイミング制御を行うシーケンス制御部とからなるメイン制御板107を有し、メイン制御部とIPU103、シーケンス制御部、操作パネル109の各マイクロコンピュータは互いにシリアル通信でコマンドの送受信を行う。メイン制御板107はプリンタ501の作像に係わるセンサ類の入力、モータ,ソレノイド,クラッチ等の制御を行って画像形成のシーケンス制御を行う。
【0012】
この装置は、TPSの画像読み取り部と、画像データ処理部と、画像形成部とに大きく分けられる。TPSの走査りユニット右端部に配置した画像読み取り板101はCCD(電荷結合素子)を備えている。VPU102は、IPU103からの基準信号に基づきCCDに駆動信号を供給し、画像読み取り板(読み取りセンサ)101からのアナログ出力信号の補正からデジタル変換までを行って各ドット8ビットの読み取り画像データを得る。
【0013】
そして、VPU102は、その各ドット8ビットの読み取り画像データをクロック及び主走査方向のゲート信号に同期させて約7.5MHzの速度でIPU103に出力し、IPU103はVPU102からの画像データの変倍等の加工処理や電子写真の高画質処理を行う。IPU103は画像データの最終処理では画像データのγ補正を含む階調処理を行い、書き込みに適した各ドット4ビットのビデオデータに変換してその処理後の画像データをフレームメモリ104に蓄積する。
【0014】
この装置では、本原稿の読み取り速度90mm/sec.、シート原稿の読み取り走査速度90mm/sec.、作像速度180mm/sec.というように、その読み取り走査速度とプリンタ501の作像速度とに差があり、その速度バッファ用にA3サイズ1頁分のフレームメモリ104を用いている。また、フレームメモリ104は、TPSが本原稿に接触して走査してその読み取りを行うために、リピートコピー時には画像データが複数回繰り返して読み出されることにより、リピートコピー時の原稿保護に対して有効である。さらに、本装置では、本原稿の見開き左右頁の画像を独立にプリントする頁連写時には1回の走査読み取りでフレームメモリ104を用いて左右頁の画像を分割して出力することができるので、TPSは画像形成部を構成するレーザプリンタ501の画像書き込みとの同期走査や再度の助走がいらない。
【0015】
更に、IPU103の速度対応性により各ドット4ビット構成のフレームメモリ104をIPU103より後段に配置してIPU103による画像処理後の画像データをフレームメモリ104に格納することにより、各ドット8ビットの読み取り画像データに対してフレームメモリ104の容量を半分にしている。IPU103からフレームメモリ104への画像データ入力は、画像データの2ドット分をパラレルに行い、かつ、約3.8MHzの速度で順次に行う。一方、フレームメモリ104からの画像データは、同じく画像データの2ドット分がパラレルで出力され、約7.5MHzの速度でIPU103から送られるクロック及び主走査方向、副走査方向のゲート信号に同期してメイン制御板107に順次に出力される。
【0016】
メイン制御板107は、フレームメモリ104からレーザプリンタ501の画像形成速度に合わせて高速に出力された画像データを約15MHzのシリアル画像データとし、FIFO(First In First Out)メモリで更に主走査方向に高速化し、約18MHzの書き込みクロックに同期させる。この各ドット4ビットの画像データは変調部でパルス幅変調されて発光時間データとなり、レーザ(LD)コントローラにPWMデータとして書き込みクロックに同期して送信される。LDコントローラは、そのPWMデータによりLDドライバを介して電子写真方式レーザプリンタ501のLD105を発光させて感光体を露光走査して作像する。
【0017】
IPU103は、TPSの走査ユニット200の走査制御も行い、シート原稿画像読み取り時および本原稿画像読み取り時には走査ユニット200を走査するためのステッピングモータからなるスキャナモータ106を駆動して走査ユニット200を走査速度90mm/sec.で等速走査し、71%から141%までのズームを含む変倍時にはその1.41倍から0.71倍の線速で走査ユニット200を走査する。
【0018】
また、スキャナモータ106は、走査ユニット200を走査開始位置に戻すリターン時及び本原稿頁めくり時には120mm/sec.の速度で走査ユニット200を走査する。また、IPU103は読み取り画像データを他のシステム機器、例えばプリンタやワークステーションに転送するためのSCSIインターフェース98を備え、メイン制御板107は操作パネル109からの信号の取り込み及び操作パネル109への信号の出力を行う。
【0019】
図3は、このTPSのスキャナ部500の構成を示す。このTPSは、その装置本体の上部にコンタクトガラス206からなるシート原稿載置台及びスケール207が配置されており、このコンタクトガラス206上にはシート物などの原稿が載置されてその上に圧板260(図2参照)が被せられる。このコンタクトガラス206上の原稿は走査ユニット200で走査されて読み取られる。このTPSの装置本体の上半分はスキャナユニット30になっており、走査ユニット200はスキャナユニット30の内部で図3において左右方向に走行して原稿の走査を行う。
【0020】
図3において、めくりベルト208は、めくりベルト駆動ローラ223とめくりローラ224に張架されてめくりベルト駆動ローラ223により回転駆動される。
【0021】
更に、帯電ローラ225には、図示しない切り換えスイッチを介して交流電源から所定のタイミングで±2〜4kVの高電圧が印加される。走査ユニット200が走行してめくりベルト208が駆動されながら所定のタイミングで切り換えスイッチがオンして帯電ローラ225に高圧電源によりパルス発生器の周波数に合った±2〜4kVの交流高電圧がかけられると、帯電ローラ225によりめくりベルト208の表面上に交番電界が生じ、この交番電界の作用によりめくりベルト208の表面に本原稿BOの最上位頁を吸着させる吸着力が発生する。原稿の読み取り走査が開始される時には、スキャナユニット30の左端の端部ホームポジションにいた走査ユニット200が右方向に走行を始める。そして、この走査ユニット200のプラテンガラス205下側の原稿読み取り位置が本原稿BOの左頁にかかると、走査ユニット200が本原稿BOの読み取り動作を始めて本原稿BOの原稿面を左頁から右頁へと読み取っていく。ここで、走査ユニット200の読み取り開始位置は、本原稿BOの大きさ(サイズ)によって変わる。
【0022】
このようにして走査ユニット200が本原稿BOの左頁から右頁へと原稿面を読み取っていき、走査ユニット200が本原稿の見開き右頁の端まで読み終えると、走査ユニット200の原稿走査方向が逆転される。
【0023】
この時、切り換えスイッチがオンしてパルス発生器と高圧電源とにより切り換えスイッチを介して帯電ローラ225に所定周波数の交流高電圧がかけられ、めくりベルト208の表面上に電荷パターンが形成される。
【0024】
本原稿BOの頁めくりを始めるときには、頁めくり動作に先行してめくりベルト208の表面上に形成された帯電パターン部が本原稿BOの最上位頁の上に重なる。そして、最上位頁の先端がめくりベルト208の下側の中央を越えたところで、めくりベルト208が図示しないソレノイドの作用により上方に傾斜させられる。これにより、めくりベルト208の表面に形成された電荷パターンの不平等電界による吸着力で本原稿BOの最上位頁だけがめくりベルト208の表面上に吸着され、この最上位頁の端部がめくりベルト208と共に持ち上げられる。
【0025】
本原稿BOの最上位頁がめくり上げられて再び走査ユニット200が端部ホームポジションに向けて移動し、本原稿BOの最上位頁は、走査ユニット200の右側部に配置された上下一対の頁ガイド227,228の間を通過して走査ユニット200の右外側にその先端側が送り出される。この時、この走査ユニット200の上方側に取付けられた頁センサ291が走査ユニット200の右外側に送り出される原稿頁を検出して原稿頁が正常に頁めくりされたことが検出される。
【0026】
次いで、本原稿BOの最上位頁が本原稿の綴じ部までめくり上げられた時点でめくりベルト208が元の位置に戻る。この状態で、走査ユニット200が更に端部ホームポジションに向けて移動し、めくり上げられた原稿頁が本原稿の綴じ部に引っ張られて一対の頁ガイド227,228の間を戻りながら、本原稿BOの左頁上に重ね合わされて走査ユニット200内から排出される。
【0027】
めくり上げられた原稿頁が本原稿BOの左頁上に全て重ね合わされると、走査ユニット200の見開き本原稿に対する1回分の画像読み取り・頁めくり動作が終了する。ここで、本原稿BOに対する画像読み取り・頁めくり動作を繰り返して実行したり、画像読み取り及び頁めくり動作の何れか一方の動作のみを繰り返して実行する場合に上述のようにめくり上げられた原稿頁が本原稿BOの左頁上に全て重ね合わされると同時に走査ユニット200の移動方向が反転して本原稿の原稿面に対して最短コースで走査ユニット200の往復動作が繰り返される。なお、走査ユニット200は、本原稿BOの読み取り動作のみ、あるいは、頁めくり動作のみを行なう場合もある。
【0028】
めくりベルト208上に静電吸着された原稿頁のめくり込みは、ソレノイドによりめくりベルト208が上方に揺動されてめくりベルト208に吸着された頁端部が走査ユニット200側に持ち上げられることによって行われる。この時、本原稿BOの頁がめくられたか否かが頁センサ291によって検出される。頁めくり時に頁センサ291の頁検出が所定のタイミングで行われなかった場合には、その頁めくり動作が再実行される。
【0029】
一方、走査ユニット200の読み取り光学系のミラー222は、ミラー切り換えソレノイドにより駆動され、ミラー切り換えソレノイドのオン/オフによるミラー222の光路への進退により本原稿専用の下読み取り光路とシート原稿等の一般的な上読み取り光路とが切り換えられる。原稿照明用の光源としては、走査ユニット200の上下の各読み取り部に配設された各2灯の蛍光灯201,202、203,204(ランプ)がそれぞれ使用されている。
【0030】
コンタクトガラス2206上のシート原稿Sを読み取るときには、ミラー222が光路に進出してコンタクトガラス206上の原稿が蛍光灯203,204により照明され、その反射光がミラー222,220,221及びレンズ216を通して画像読み取り板101上のCCDに結像されて光電変換される。また、本原稿BOを読み取るときには、ミラー222が光路から退避して原稿台1上の本原稿BOがプラテンガラス205を通して原稿台1上の本原稿BOを照明し、その反射光がミラー219,220,221及びレンズ216を通して画像読み取り板101上のCCDに結像されて光電変換される。
【0031】
また、本装置における原稿台ユニットには、図3に示すように、装置本体中心の左右にそれぞれ1つづつの原稿台1が配設されており、各原稿台1は、図示しないリンク機構によって上下動自在に支持されている。
【0032】
図3は、本発明の実施例における頁めくり動作の開始状態を示している。図3において、走査ユニット200に設けられた頁センサ291は、めくり動作開始時には、めくり動作が正しく行われたか否かを検知し、めくり動作終了時には、原稿頁が頁センサ291から抜けるタイミングを検知することによって、図4に示すように、本原稿の頁端部を検出する。また、本原稿の画像読み取り時は、図5に示すように、走査ユニット200が図5の左から右へ移動しながら画像を読み取る。
【0033】
ここで、画像読み取り時には、本原稿BOが走査ユニット200によって右方向へ引っ張られるため、本原稿は右方向へ僅かに移動する。一方、頁めくり動作時には、本原稿BOが走査ユニット200によって左方向へ引っ張られるため、本原稿は左方向へ僅かに移動する。このため、この本原稿読み取り装置では、頁めくり動作時に検出した頁端部の位置と、画像読み取り時における頁端部の位置とが、それぞれ異なった位置となる。
【0034】
そこで、本発明の第1の実施例では、図2に示す表示装置108を、例えば、液晶ディスプレイまたはCRT等で構成し、この表示装置108に読み取った画像を表示できるようにするとともに、操作パネル109上に原稿頁の読み取り開始位置を設定するための読み取り開始位置設定キーを設け、オペレータは、表示装置108に表示された読み取り画像を見ながら、操作パネル109上の読み取り開始位置設定キーを操作して、原稿頁の読み取り開始位置のレジスト調整を行うように構成する。
【0035】
この第1の実施例の動作のフローチャートを図6に示す。すなわち、本実施例では、例えば走査ユニット200の頁センサ291等で本原稿BOの頁端部位置を判断して、実際に画像の読み取りを開始する位置を決め、原稿画像を読み込んだ後、この読み取り画像を表示装置108により表示する。この表示装置108に表示された画像の端部が切れたり逆に余ったりして、原稿頁の読み取り開始位置が適切でない場合には、オペレータは、表示装置108に表示された読み取り画像を見ながら、操作パネル109上の読み取り開始位置設定キーを操作して、原稿頁の読み取り開始位置を修正する。この読み取り開始位置の修正操作は、例えば、シフト量をテンキーで入力することにより行う。そして、原稿頁の読み取り開始位置のレジスト設定後に、再度読み取りを行い、読み取り位置の設定が適切になったことを確認してから、頁めくり動作及び画像読み取りを実行し、コピー等を行う。
【0036】
本実施例の一つの使い方として、1頁目の原稿画像を読み取った後、それをプリントとして出力する前に、その内容を表示装置108に表示し、読み取り位置の確認を行うという方法がある。
【0037】
本原稿の読み取り開始位置のずれ(レジストずれ)は、本原稿の厚さや紙質等の影響が大きいが、本実施例のように、実際に読み込んだ画像を確認した上で、原稿頁の読み取り開始位置を決定することにより、このレジストずれを確実かつ容易に防止することができる。
【0038】
また、本実施例によれば、オペレータは、頁めくりがある程度進んだ段階で、原稿頁の読み取り内容を表示させて、その読み取り開始位置を再度設定することもできる。前述のように、めくり動作時には本原稿が左方に引っ張られるため、めくり動作時に検出した頁端部位置と読み取り時の頁端部位置とは異なった位置になり、また、それぞれの位置の差(レジストずれ量)は一定ではなく、頁をめくっていくに従って変化するが、上述のように、頁めくりがある程度進んだ段階で、原稿頁の読み取り内容を表示させて、その読み取り開始位置を再度設定することにより、このレジストずれ量を少なくすることができる。
【0039】
本発明の第2の実施例の動作のフローチャートを図7に示す。本実施例では、第1の実施例に加えて、表示装置108が、オペレータが設定した読み取り開始位置の条件を反映した内容を表示できるようになっている。すなわち、本実施例では、図7に示すように、表示装置108に表示された読み取り画像を見て、オペレータが読み取り開始位置を設定すると、表示装置108に、この新たな設定が反映された読み取り画像が直ちに表示される。
【0040】
本発明の第3の実施例の動作のフローチャートを図8に示す。本実施例では、第2の実施例に加えて、オペレータは原稿の読み取り開始位置と変倍率を設定することができ、表示装置108は、オペレータが設定した読み取り開始位置と変倍率を反映した画像を表示することができる。このように、読み取り開始位置と変倍率の両方を設定できるようにすることにより、例えば、不定形サイズの本原稿画像を定形サイズの転写紙に複写する場合のレイアウトの自由度が増す。
【0041】
本発明の第4の実施例の動作のフローチャートを図9に示す。本実施例では、頁カウンタによって計数されたそれまでにめくり終えた頁数と、その時の読み取り画像の少なくとも頁の印刷範囲を含む画像を、所定の頁間隔(例えば、10頁毎)で記憶させ、オペレータがそれをディスプレイ上で確認できるように構成する。ここで、記憶する頁間隔を何頁毎にするかは、オペレータが操作パネル109のテンキーにより入力できる。本実施例によれば、例えば、コピーが終了した時点で、原稿頁のめくった頁数と読み取った頁数とが合わなかった場合、オペレータは、その時点までに記憶されている頁数と、表示装置108に表示される画像とを、遡って調べていくことにより、どの当たりで不めくりあるいは多数枚頁めくりが発生したかをすぐに見つけることができる。従って、本実施例では、不めくり等による頁抜けや頁重複を調べるために、全てのコピーをチェックする必要がなくなる。
【0042】
【発明の効果】
上述したように、本発明によれば、読み取り画像表示手段により表示された原稿の読み取り画像に基づいて、読み取り位置設定手段によりオペレータが設定した値に応じた原稿の読み取り開始位置によって画像読み取りを行うことにより、実際に読み取った画像を見ながら原稿の読み取り位置(レジスト)を設定することが可能であるので、本原稿の種類等によるレジストずれをオペレータが容易に修正できる。
【0043】
また、読み取り画像表示手段によって、頁端部検出手段によって得られた情報に基づいて読み取った画像に対して、読み取り位置設定手段によりオペレータが設定した値に応じた原稿の読み取り開始位置を反映した画像を表示することにより、実際に読み取った画像を見ながら原稿の読み取り位置(レジスト)の設定ができ、しかも設定内容が直ぐに表示内容に反映されるので、原稿の読み取り位置(レジスト)の設定操作をよりスピーディーに行うことができる。
【0044】
また、読み取り画像表示手段によって、頁端部検出手段によって得られた情報に基づいて読み取った画像に対して、読み取り位置設定手段及び変倍率設定手段によりオペレータが設定した値に応じた原稿の読み取り開始位置及び変倍率を反映した画像を表示することによって、実際に読み取った画像を見ながら原稿の読み取り位置(レジスト)の設定及び変倍率の設定ができるので、例えば、不定形サイズの本原稿画像を定形サイズの転写紙にコピーする場合でも適切なレイアウトができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例のシステム構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施例を備えた画像形成装置の斜視図である。
【図3】本発明の実施例における頁めくり動作の開始状態を示す概略断面図である。
【図4】本発明の実施例におけるめくり頁の排出動作の終了状態を示す概略断面図である。
【図5】本発明の実施例における画像読み取り動作の開始状態を示す概略断面図である。
【図6】本発明の第1の実施例の動作を示すフローチャートである。
【図7】本発明の第2の実施例の動作を示すフローチャートである。
【図8】本発明の第3の実施例の動作を示すフローチャートである。
【図9】本発明の第4の実施例の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 原稿台
30 スキャナユニット
101 画像読み取り板
102 VPU
103 IPU
104 フレームメモリ
105 LD
106 スキャナモータ
107 メイン制御板
108 表示装置
109 操作パネル
200 走査ユニット
291 頁センサ
500 スキャナ部
501 プリンタ
BO 本原稿
Claims (3)
- 頁めくり機能を備えた読み取り装置において、原稿の頁端部を検出する頁端部検出手段と、上記頁端部検出手段による端部検出情報をもとに読み取られた原稿の読み取り画像を表示するための読み取り画像表示手段と、原稿の読み取り開始位置を設定するためのオペレータが操作可能な読み取り開始位置設定手段とを備え、上記読み取り画像表示手段により表示された原稿の読み取り画像に基づいて、上記読み取り開始位置設定手段によりオペレータが設定した値に応じた原稿の読み取り開始位置から画像読み取りを行うことを特徴とする本原稿読み取り装置。
- 頁めくり機能を備えた読み取り装置において、原稿の頁端部を検出する頁端部検出手段と、原稿の読み取り画像を表示するための読み取り画像表示手段と、原稿の読み取り開始位置を設定するためのオペレータが操作可能な読み取り開始位置設定手段とを備え、上記読み取り画像表示手段は、上記頁端部検出手段によって得られた情報に基づいて読み取った画像に対して、上記読み取り開始位置設定手段によりオペレータが設定した値に応じた原稿の読み取り開始位置を反映した画像を表示できることを特徴とする本原稿読み取り装置。
- 頁めくり機能を備えた読み取り装置において、原稿の頁端部を検出する頁端部検出手段と、原稿の読み取り画像を表示するための読み取り画像表示手段と、原稿の読み取り開始位置を設定するためのオペレータが操作可能な読み取り開始位置設定手段と、原稿の読み取り画像の変倍率を設定するためのオペレータが操作可能な変倍率設定手段とを備え、上記読み取り画像表示手段は、上記頁端部検出手段によって得られた情報に基づいて読み取った画像に対して、上記読み取り開始位置設定手段及び上記変倍率設定手段によりオペレータが設定した値に応じた原稿の読み取り開始位置及び変倍率を反映した画像を表示できることを特徴とする本原稿読み取り装置。
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Family Applications (1)
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JP05190496A Expired - Fee Related JP3592428B2 (ja) | 1996-03-08 | 1996-03-08 | 本原稿読み取り装置 |
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JP5171458B2 (ja) * | 2008-07-28 | 2013-03-27 | キヤノン株式会社 | 印刷制御装置、印刷制御方法、及びコンピュータプログラム |
-
1996
- 1996-03-08 JP JP05190496A patent/JP3592428B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH09247377A (ja) | 1997-09-19 |
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